説明

釣り支援装置

【課題】釣場の情報を釣手に分かり易く提示し、当日の釣り現場での使用に便利な釣り支援装置を提供する。
【解決手段】釣り支援装置1は、画像を撮影するカメラ部4と、GPS信号を受信するとともに、受信したGPS信号に基づいて現在地の位置情報を取得するGPSアンテナ5及びGPS受信部6と、画像を表示するディスプレイ3と、釣場の位置を示す位置情報と関連付けて釣場情報を記憶する記憶部10と、記憶部10に記憶された釣場情報に基づいて釣場情報画像66を生成する釣場情報画像生成部43と、GPSアンテナ5及びGPS受信部6で取得した現在地の位置情報と、記憶部10に記憶した釣場情報の位置情報とに基づき、カメラ部4で撮影した画像上に釣場情報画像生成部43で生成した釣場情報画像66を重ねた画面を生成する演算部14とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、釣りポイント(釣場)の情報を釣手に提供し、釣手を補助する釣り支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、釣場の情報を提供して釣り支援を行うサービスが提案されており、その一例として、特許文献1に記載の釣果情報共用システムがある。この釣果情報共用システム91は、図13に示すように、GPS機能(測位機能)を有するとともに、インターネット96に接続可能に構成された端末装置92と、インターネット96上のWebページを管理するWeb管理サーバ93と、後述の釣果情報及び位置情報を管理する釣果管理サーバ94と、気象情報を提供する気象情報サーバ95とから構成される。
【0003】
端末装置92は、個々の釣手が所有する携帯電話機やPDA等の携帯端末である。端末装置92には所定のアプリケーションがインストールされており、所定の入力画面を開いて釣果(釣り上げた魚の種類や釣数等)を入力できるように構成されている。端末装置92では、釣手によって釣果が入力されると、GPS機能によって得た位置情報とともに、入力された釣果(釣果情報)を釣果管理サーバ94に送信する。
【0004】
釣果管理サーバ94は、複数の端末装置92からの釣果情報及び位置情報を収集するとともに、位置情報に基づき、収集した釣果情報を場所別に整理する。また、釣果管理サーバ94は、位置情報を気象情報サーバ95に送信し、釣果情報を送信した端末装置92が位置する場所の気象情報を取得する。
【0005】
Web管理サーバ93は、釣果管理サーバ94で整理した釣果情報を用いて、図14に示すWebページ97を作成する。Webページ97では、平面地図を複数のブロックに分割し、釣果情報が存在するブロック98の色を変えて表示する。また、釣果情報が存在するブロック98をクリックすると、釣り上げた魚の種類、釣数及び釣果を上げたときの気象条件等の詳細情報が表示される。このWebページ97は、インターネット96上に一般公開され、誰でも閲覧可能とされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−288434号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載の釣果情報共用システム91は、釣りの計画の際(例えば、後日釣りに行く予定がある場合に、当日どの場所に向かうべきかなどを計画する際)には便利なツールになるものの、当日の釣り現場で使用するツールとしては物足りず、必ずしも十分なものとは言えない。すなわち、沖釣りを例に挙げた場合、ユーザの眼前には海景色が広がっており、目立つ目印等が存在しないため、その状態で図14のWebページ97を見ても、目的の釣場が、ユーザの現在地から見てどの方向のどれだけ離れた場所に位置するのかを把握し難いという問題がある。
【0008】
そこで、本発明は、上記従来の技術における問題点に鑑みてなされたものであって、釣場の情報を釣手に分かり易く提示し、当日の釣り現場での使用に便利な釣り支援装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明は、釣り支援装置であって、画像を撮影するカメラ部と、GPS信号を受信するとともに、該受信したGPS信号に基づいて現在地の位置情報を取得する測位部と、画像を表示する表示部と、釣場の位置を示す位置情報と関連付けて釣場情報を記憶する記憶部と、該記憶部に記憶された釣場情報に基づいて釣場情報画像を生成する釣場情報画像生成部とを備え、前記測位部で取得した現在地の位置情報と、前記記憶部に記憶した釣場情報の位置情報とに基づき、前記カメラ部で撮影した画像上に前記釣場情報画像生成部で生成した釣場情報画像を重ねた画面を生成し、該生成した画面を前記表示部に表示することを特徴とする。
【0010】
そして、本発明によれば、カメラ部で撮影した画像上に釣場情報画像を重ねて表示部に表示するため、釣場を釣手に分かり易く提示し、当日の釣り現場での使用に便利な釣り支援装置を提供することが可能になる。
【0011】
上記釣り支援装置において、前記カメラ部の方位角を検出する方位角センサと、前記カメラ部の仰角を検出する仰角センサと、前記カメラ部の高度を検出する高度センサと、前記方位角センサで検出した方位角と、前記仰角センサで検出した仰角と、前記高度センサで検出した高度と、前記測位部で取得した現在地の位置情報とに基づいて、前記カメラ部の撮影領域を推定する撮影領域推定部と、該撮影領域推定部で推定した撮影領域と、前記記憶部に記憶した釣場情報の位置情報とに基づき、前記表示部の表示画面における前記釣場情報画像の表示座標を導き出す表示座標導出部とを備え、該表示座標導出部で求めた表示座標を用いて該釣場情報画像を前記カメラ部で撮影した画像上に重ねることができ、この構成により、カメラ部で撮影した画像上に釣場情報画像を重ねて表示することができる。
【0012】
上記釣り支援装置において、前記カメラ部で撮影した画像を解析し、水域に相当する画像領域を判別する画像解析部と、前記表示座標導出部で求めた表示座標が、前記水域に相当する画像領域に属するか否かを判定する表示位置判定部と、前記表示座標導出部で求めた表示座標が、前記水域に相当する画像領域に属さないときに、該表示座標を補正する表示位置補正部とを備えることができ、これによれば、釣場情報画像が的外れな位置に表示される危険性を低減することが可能になる。
【発明の効果】
【0013】
以上のように、本発明によれば、釣場の情報を釣手に分かり易く提示し、当日の釣り現場での使用に便利な釣り支援装置を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明にかかる釣り支援装置の一実施の形態を示す外観図であり、(a)は正面図、(b)は背面図である。
【図2】図1の釣り支援装置の機器構成を示すブロック図である。
【図3】図2の演算・制御処理部の機器構成を示すブロック図である。
【図4】行先釣場を入力設定するための画面の一例を示す図である。
【図5】行先釣場を入力設定するための画面の一例を示す図である。
【図6】平面地図画面の一例を示す図である。
【図7】カメラ画面の一例を示す図である。
【図8】カメラ画面の表示手順を示すフローチャートである。
【図9】画像解析処理を説明するための図である。
【図10】撮影領域の推定処理を説明するための図である。
【図11】釣場情報画像の表示位置の算出処理を説明するための図である。
【図12】釣場情報画像の表示位置の適否の判定処理を説明するための図である。
【図13】従来の釣果情報共用システムを示す構成図である。
【図14】図13の釣果情報共用システムで用いられるWebページを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明にかかる釣り支援装置の一実施の形態を示す外観図であり、この釣り支援装置1は、直方体状に形成された装置本体2を備える。装置本体2の正面には、メニュー画面や地図画面等を表示するためのディスプレイ3が配置され、また、装置本体2の背面には、ユーザの前方の景色を動画撮影するためのカメラ部4が配置される。ディスプレイ3は、タッチセンサを有するタッチパネル式の液晶ディスプレイによって構成され、各種の入力操作や画面切り替えを行うための設定入力部としても機能する。また、装置本体2の側面には、電源スイッチ等の操作スイッチや電源ジャック(何れも不図示)等が設けられる。
【0017】
図2は、図1の釣り支援装置1の機器構成を示すブロック図である。同図に示すように、釣り支援装置1には、GPS衛星からのGPS信号を受信するGPSアンテナ5と、GPSアンテナ5で受信したGPS信号に基づき、釣り支援装置1の現在地を導き出すGPS受信部6と、カメラ部4が向いている方向(方位角)を検出する方位角センサ(例えば、ジャイロやコンパス)7と、カメラ部4の傾き(仰角)を検出する仰角センサ(例えば、加速度センサ)8と、カメラ部4が位置する高さを検出する高度センサ(例えば、気圧計)9と、地図情報21、第1の釣場情報22、釣果情報23及び第2の釣場情報24を記憶する記憶部(例えば、フラッシュメモリ)10と、釣り支援装置1をインターネット31に無線接続するための通信部11と、釣り支援装置1をPC35等の外部機器と接続するための外部I/F(例えば、USB接続部)12と、SDカード等のリムーバブルメモリを接続するための外部メモリスロット13と、釣り支援装置1の全体を制御する演算・制御処理部(以下、「演算部」と略称する)14と、バッテリや電池等の電源部15等が設けられる。
【0018】
記憶部10の地図情報21は、平面地図画像、緯度、経度及び標高情報等から構成され、予め記憶部10に記憶される。
【0019】
第1の釣場情報22は、釣魚、釣餌、仕掛け及び釣期等から構成される釣場の情報であり、釣場の位置座標(緯度、経度及び標高)と関連付けて記憶される。第1の釣場情報22は、釣り支援装置1を提供するメーカーがデフォルトとして予め登録するものである。
【0020】
釣果情報23は、ユーザが入力して登録する釣果の情報であり、釣果を上げたときの釣魚、サイズ、仕掛け、釣数、場所、日時及びコメント等を登録することが可能である。釣果情報23は、釣果を上げた場所の位置座標と関連付けて記憶される。
【0021】
第2の釣場情報24は、第1の釣場情報22及び釣果情報23を参照してユーザが目的地として設定したり、第1の釣場情報22、釣果情報23、インターネット情報及び雑誌等を参照して、ユーザが独自に設定する釣場の情報である。第2の釣場情報24も、釣場の位置座標と関連付けて記憶される。
【0022】
演算部14は、図3に示すように、カメラ部4で撮影した画像を解析する画像解析部41と、方位角センサ7、仰角センサ8、高度センサ9及びGPS受信部6の出力に基づいてカメラ部4の撮影領域を推定する撮影領域推定部42と、後述の釣場情報画像を生成する釣場情報画像生成部43と、釣場情報画像の表示位置の適否を判定する表示位置判定部44と、釣場情報画像の表示位置を補正する表示位置補正部45と、カメラ部4で撮影した画像と釣場情報画像生成部43で生成した釣場情報画像とを合成する画像合成部46等を備える。
【0023】
さらに、演算部14は、ディスプレイ3への画像表示を制御する表示制御部としても機能し、例えば、操作に応じてディスプレイ3の表面画面を切り替える処理等を行う。また、演算部14は、ディスプレイ3のタッチセンサからの信号を受信し、操作者の入力内容や選択内容を認識する入力制御部としても機能する。
【0024】
尚、Web管理サーバ32及び釣果管理サーバ33は、従来のWeb管理サーバ93及び釣果管理サーバ94(図13参照)と同様のものであり、各々、インターネット31上に公開するWebページの管理、複数の釣り支援装置1から収集した釣果情報34の管理を行う。
【0025】
次に、上記構成を有する釣り支援装置1の動作について説明する。ここでは、先ず、釣りに出掛ける前の行先釣場の設定動作について、図4及び図5を中心に参照しながら説明する。
【0026】
行先釣場の設定にあたっては、例えば、図4に示すように、記憶部10に記憶された第1の釣場情報22及び釣果情報をディスプレイ3に一覧表示し、目的地とする釣場の選択・設定をユーザに促す。釣場の選択・設定は、例えば、チェックボックス51をタッチし、レ点を入れることで行うことができる。選択・設定した釣場は、第2の釣場情報24として記憶部10に記憶される。
【0027】
尚、上記の際に表示する釣果情報は、ユーザ自身が過去に登録した釣果情報23に限らず、釣果管理サーバ33で管理する釣果情報(他のユーザが登録した釣果情報)34も併せて表示することができる。釣果管理サーバ33の釣果情報34は、通信部11を介して釣果管理サーバ33にアクセスしたり、外部I/F12を通じ、PC35経由で釣果管理サーバ33にアクセスし、釣果管理サーバ33からダウンロードすることで、ディスプレイ3に表示可能となる。
【0028】
また、詳細アイコン52をタッチすることで、第1の釣場情報22及び釣果情報23、34の詳細情報(仕掛け、サイズ及び釣数等)をディスプレイ3に表示し、ユーザに提示することができる。
【0029】
さらに、行先釣場の設定は、例えば、図5のような平面地図をディスプレイ3に表示した状態で行うこともできる。この場合は、設定アイコン56をタッチした後に、目的地としたい場所53をタッチし、その後、登録保存アイコン57をタッチすることで、タッチした場所53を行先釣場に設定することができる。尚、図5において、符号54は海域であり、符号55は陸地である。
【0030】
このように設定した行先釣場(記憶部10に記憶した第2の釣場情報24)は、外部メモリスロット13を利用してリムーバブルメモリに記憶させることが可能である。そして、行先釣場を記憶させたリムーバブルメモリを、他のユーザが利用する釣り支援装置1の外部メモリスロット13に挿入することで、データをコピーして共有することが可能である。
【0031】
次に、釣り支援時の動作について、図6及び図7を中心に参照しながら説明する。
【0032】
支援動作に際しては、GPS受信部6が、GPSアンテナ5で受信したGPS信号に基づき、釣り支援装置1の現在地を測位する。そして、演算部14は、図6に示すように、測位した現在地61、事前に設定された行先釣場62(記憶部10に記憶された第2の釣場情報24)及び現在地61から行先釣場62までの案内ルート63を平面地図上に表示した画面を生成し、ディスプレイ3に表示する。
【0033】
この際、詳細アイコン64をディスプレイ3に表示し、これをユーザがタッチした場合には、行先釣場62の釣場情報の詳細(釣魚、仕掛け、サイズ及び釣数等)を示す画面又はウィンドウをディスプレイ3に表示する。
【0034】
また、ディスプレイ3に表示された画面切替アイコン65をユーザがタッチすると、演算部14は、図7に示すように、カメラ部4で撮影した画像上に、現在地から行先釣場62までの案内ルート63を重ねて表示するとともに、行先釣場62の釣場情報画像66をポップアップ表示した画面を生成し、ディスプレイ3に表示する。ここで、図中の符号68は空域である。
【0035】
釣場情報画像66は、小サイズのイラスト画像であり、例えば、内側に文字や画像を表示可能な吹き出し状に形成される。尚、ディスプレイ3の画面サイズによっては、釣場情報画像66に表示可能な文字数等が相当に制限される場合があるため、釣場情報画像66には釣魚の情報を優先的に表示し、その他の仕掛け等の情報は、表示可能な文字数等に合わせて表示の有無を設定する。
【0036】
この場合も、詳細アイコン67をディスプレイ3に表示し、これをユーザがタッチすると、釣場情報画像66に表示する情報の詳細(仕掛け、サイズ及び釣数等)を示す画面又はウィンドウをディスプレイ3に表示する。
【0037】
図6の平面地図画面69と図7のカメラ画面70との表示切り替えは、画面切替アイコン65をタッチすることで、自由に行うことができる。尚、図6、図7においては、行先釣場62を1つのみ表示した場合を例示しているが、行先釣場62を複数設定すれば、複数の行先釣場62を表示することが可能である。
【0038】
次に、図7のカメラ画面70を表示する際の動作について、図3、図8〜図12を中心に参照しながら説明する。
【0039】
カメラ画面70の表示にあたっては、図8に示すように、先ず、ユーザが、ディスプレイ3が自身を向くようにして釣り支援装置1を保持し、その状態で、カメラ部4によって、ユーザの前方の景色を撮影する(ステップS1)。次いで、演算部14の画像解析部41(図3参照)によって、カメラ部4で撮影した画像71を解析し、図9に示すように、空域に相当する画像領域72、海域に相当する画像領域73、陸地に相当する画像領域74を判別する(図8のステップS2)。
【0040】
上記の処理と併行して、方位角センサ7、仰角センサ8及び高度センサ9によって、カメラ部4の方位角(向き)、仰角(傾き)及び高度を検出するとともに(図8のステップS3)、GPSアンテナ5及びGPS受信部6によって、現在地におけるカメラ部4の緯度及び経度を取得する(ステップS4)。
【0041】
次に、演算部14の撮影領域推定部42(図3参照)において、記憶部10の地図情報21に加え、図10に示すように、カメラ部4の方位角、仰角及び高度と、カメラ部4の緯度及び経度と、カメラ部4の光学特性(例えば、焦点深度等)とに基づき、カメラ部4の撮影領域(投影像)75を推定する(図8のステップS5)。尚、図10のPx、Py、Pzは、三次元空間上の位置座標であり、各々、経度、標高及び緯度に対応する。また、図中のDx、Dyは、ディスプレイ3の表示画面の二次元座標である。
【0042】
次いで、釣場情報画像生成部43(図3参照)において、記憶部10に記憶された第2の釣場情報24を読み出し、図7の釣場情報画像66を生成する(図8のステップS6)。次に、図11に示すように、第2の釣場情報24に含まれる位置座標と、上記の推定した撮影領域75の情報(撮影領域75の三次元座標)とに基づき、釣場情報画像66をディスプレイ3に表示する際の位置(表示座標)Dx1、Dy1を算出する(図8のステップS7)。
【0043】
尚、釣場情報画像66の表示座標Dx1、Dy1には、釣場情報画像66が画面上で指し示す位置の座標を用いる。本実施の形態では、釣場情報画像66として、突出部66aを有する吹き出し状のイラスト画像を用いているため、表示座標Dx1、Dy1には突出部66aの先端座標を用いる。
【0044】
次いで、表示位置判定部44(図3参照)において、ステップS2の画像解析結果と、ステップS7で算出した釣場情報画像66の表示座標Dx1、Dy1とを対比し、釣場情報画像66の表示位置の適否を判定する(図8のステップS8)。
【0045】
上記の際、例えば、図12(a)に示すように、釣場情報画像66の表示座標Dx1、Dy1が、海域に相当する画像領域73内に属する場合には、釣場情報画像66の表示位置が適切であると判定する。そして、画像合成部46(図3参照)において、図8のステップS7で算出した表示座標Dx1、Dy1を用い、カメラ部4で撮影した画像と、釣場情報画像生成部43で生成した釣場情報画像66とを合成し、ディスプレイ3に表示する(ステップS10、S11)。
【0046】
一方、図12(b)に示すように、釣場情報画像66の表示座標Dx1、Dy1が、空域に相当する画像領域72内に属する場合(海域に相当する画像領域73以外の領域に属する場合)には、釣場情報画像66の表示位置が不適切であると判定し、表示位置補正部45(図3参照)において、釣場情報画像66の表示座標Dx1、Dy1を補正する(図8のステップS9)。これにより、釣場情報画像66の表示位置を図12(a)の状態に変更し、釣場情報画像66が的外れな位置を指し示すのを抑制する。
【0047】
次いで、画像合成部46において、補正後の表示座標Dx1、Dy1を用い、カメラ部4で撮影した画像と、釣場情報画像生成部43で生成した釣場情報画像66とを合成し、ディスプレイ3に表示する(ステップS10、S11)。
【0048】
以上のように、本実施の形態によれば、カメラ部4で撮影した画像上に釣場情報画像66を重ねてディスプレイ3に表示するため、釣手が見ている景色と同一景色の画面上に釣場の情報を表示することができる。このため、釣手から見て目的の釣場がどの辺りに存在するかや、その釣場でどんな魚が釣れるのかなどを釣手が直感的に把握することが可能になり、釣りを行う際に便利となる。
【0049】
尚、上述した釣り支援装置1は、必ずしも釣り専用の装置として構成する必要はなく、例えば、カメラ機能付きのポータブルナビゲーション装置、カメラ機能及び測位機能付きの携帯電話機やPDA等での一機能として構成することもできる。
【符号の説明】
【0050】
1 釣り支援装置
2 装置本体
3 ディスプレイ
4 カメラ部
5 GPSアンテナ
6 GPS受信部
7 方位角センサ
8 仰角センサ
9 高度センサ
10 記憶部
11 通信部
12 外部I/F
13 外部メモリスロット
14 演算・制御処理部
15 電源部
21 地図情報
22 第1の釣場情報
23 釣果情報
24 第2の釣場情報
31 インターネット
32 Web管理サーバ
33 釣果管理サーバ
34 釣果情報
35 PC
41 画像解析部
42 撮影領域推定部
43 釣場情報画像生成部
44 表示位置判定部
45 表示位置補正部
46 画像合成部
51 チェックボックス
52 詳細アイコン
53 目的地としたい場所
54 海域
55 陸地
56 設定アイコン
57 登録保存アイコン
61 現在地
62 行先釣場
63 案内ルート
64 詳細アイコン
65 画面切替アイコン
66 釣場情報画像
66a 突出部
67 詳細アイコン
68 空域
69 平面地図画面
70 カメラ画面
71 カメラ部で撮影した画像
72 空域に相当する画像領域
73 海域に相当する画像領域
74 陸地に相当する画像領域
75 撮影領域
76 表示画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を撮影するカメラ部と、
GPS信号を受信するとともに、該受信したGPS信号に基づいて現在地の位置情報を取得する測位部と、
画像を表示する表示部と、
釣場の位置を示す位置情報と関連付けて釣場情報を記憶する記憶部と、
該記憶部に記憶された釣場情報に基づいて釣場情報画像を生成する釣場情報画像生成部とを備え、
前記測位部で取得した現在地の位置情報と、前記記憶部に記憶した釣場情報の位置情報とに基づき、前記カメラ部で撮影した画像上に前記釣場情報画像生成部で生成した釣場情報画像を重ねた画面を生成し、該生成した画面を前記表示部に表示することを特徴とする釣り支援装置。
【請求項2】
前記カメラ部の方位角を検出する方位角センサと、
前記カメラ部の仰角を検出する仰角センサと、
前記カメラ部の高度を検出する高度センサと、
前記方位角センサで検出した方位角と、前記仰角センサで検出した仰角と、前記高度センサで検出した高度と、前記測位部で取得した現在地の位置情報とに基づいて、前記カメラ部の撮影領域を推定する撮影領域推定部と、
該撮影領域推定部で推定した撮影領域と、前記記憶部に記憶した釣場情報の位置情報とに基づき、前記表示部の表示画面における前記釣場情報画像の表示座標を導き出す表示座標導出部とを備え、
該表示座標導出部で求めた表示座標を用いて該釣場情報画像を前記カメラ部で撮影した画像上に重ねることを特徴とする請求項1に記載の釣り支援装置。
【請求項3】
前記カメラ部で撮影した画像を解析し、水域に相当する画像領域を判別する画像解析部と、
前記表示座標導出部で求めた表示座標が、前記水域に相当する画像領域に属するか否かを判定する表示位置判定部と、
前記表示座標導出部で求めた表示座標が、前記水域に相当する画像領域に属さないときに、該表示座標を補正する表示位置補正部とを備えることを特徴とする請求項2に記載の釣り支援装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−55213(P2012−55213A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−200459(P2010−200459)
【出願日】平成22年9月8日(2010.9.8)
【出願人】(500017678)株式会社ソフトウェア・ファクトリー (8)
【Fターム(参考)】