説明

釣り糸

【課題】ゲームフィッシングブームの高まりとともに人よりも多く、より大物を釣りたい要求は次第に大きくなって来ている。そのために必要な、僅かの魚信も見逃さない、より高性能な、さらに腰のしっかりした、潮流や風の影響を受けにくく、取扱性にも優れた釣り糸を提供しようとするのが本発明の課題である。
【解決手段】単糸繊度が10dtex〜3000dtexのポリエチレン繊維を重量比で65%以上含有し、且つ、繊維軸方向を伝わる音波の速度が2200m/s以上であることを特徴とする釣り糸。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レジャーフィッシング等に広く活用され、魚信のあたりを明確に感じる事が出来、大きな釣果が期待出来るとともに、取扱性にも優れた高性能な釣り糸に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、安価で取扱い性が良いとの理由からナイロン、フロロカーボンの釣り糸が汎用的に広く用いられて来ている(例えば特許文献1参照)。しかしながらナイロン、フロロカーボンの釣り糸は比較的破断伸度が大きい影響もあり、特に遠距離の棚を狙う場合ほど魚のあたりが明確でなく、魚種によっては折角のあたりを見逃し餌だけをとられ、大きな釣果に結びつかない等の欠点があった。
これらの欠点をカバーする釣り糸として東洋紡績株式会社製ダイニーマ(登録商標)に代表されるゲル紡糸法を用いた高強力ポリエチレン繊維を組紐構造体とした釣り糸が上市されている(例えば特許文献2参照)。かかる高強力ポリエチレン繊維組紐構造体は、従来になかった明確な魚信を得ることが出来、特に船釣り等の、遠くの棚の僅かな魚信を明確に得る事が可能になり、大きな釣果が得られるに至っている。
【0003】
しかしながら、従来の高強力ポリエチレン繊維組紐構造体からなる釣り糸は、潮流、風の影響を受け易い、魚信の伝達にロスが生じる、腰がなく竿先に糸が絡みつきやすい、海釣りで使用した後、リールのスプール内で塩が固まり解舒性が非常に悪くなる、擦れにより単糸切れを起こしやすく毛羽立ちやすい、という問題点があった。
【特許文献1】特開2004−129598号公報
【特許文献2】特開2001−303358号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の様にゲームフィッシングブームの高まりとともに人よりも多く、より大物を釣りたい要求は次第に大きくなって来ている。そのために本発明は、僅かの魚信も見逃さない、より高性能であり、且つ腰のしっかりした取扱性にも優れ、更には海釣等におけるメンテナンスが簡易であり、毛羽たち難い釣り糸を安価に提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は従来技術の問題点を解決するために以下の手段を用いる。すなわち本発明は、(1)単糸繊度が10dtex〜3000dtexのポリエチレン繊維を重量比で65%以上含有し、且つ、繊維軸方向を伝わる音波の速度が2200m/s以上であることを特徴とする釣り糸、(2)前記ポリエチレン繊維の強度が8cN/dtex以上、伸度が15%以下である事を特徴とする(1)に記載の釣り糸、(3)ポリエチレンの重量平均分子量が60000〜600000、重量平均分子量と数平均分子量との比(Mw/Mn)が5.0以下であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の釣り糸、である。
【発明の効果】
【0006】
本発明による釣り糸は、魚信の伝達にロスが極めて少なく、更に潮流、風の影響を受け難いため、環境を問わず敏感に魚信を探知することが可能な上、竿先に糸が絡みつき難く、且つ編み縮みし難く毛羽立ち難いため、取り扱い性が良好で、更には水の払い落とし性に優れるため、メンテナンスが容易であり、更には安価に生産することが可能で優れた経済性を有するという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明を詳述する。
本発明の釣り糸は、 単糸繊度が10dtex〜3000dtexのポリエチレン繊維を含有していることが好ましい。ポリエチレン繊維は、ナイロン、フロロカーボン糸に比して魚信を的確に伝え、且つ単糸繊度が10dtex以上のポリエチレン繊維を用いることにより、腰が強く、組紐構造とした場合でもガイド等に対しての絡まり難く取り扱い性が優れると共に、3000dtex以下とすることにより、結節強度不足というポリエチレン繊維固有の欠点が発現し難くなるからである。より好ましくは14dtex〜2700dtex、更に好ましくは18dtex〜2400dtexが挙げられる。
【0008】
本発明の釣り糸は、組紐としても、モノフィラメントとしても、それぞれ顕著な効果を発揮する。組紐とした場合は、従来の高強度ポリエチレン繊維からなる組紐に比して、剛性が高くなり、取り扱い性が向上するのみならず、組紐の嵩が小さくなるため、潮流、風等の影響を受けにくくなり、また、海水を払い落とし易くなることから、リールのスプール内での塩析出が少なく、メンテナンスが容易になるという利点がある。
そして、更にはポリエチレン繊維からなる組紐固有の問題点である編み縮みを有効に防止することが可能となる。すなわち、ポリエチレン繊維は柔軟且つ低摩擦であるため、緊張・緩和を繰り返すと、繊維の交絡・拘束が弱まり、嵩高くなって組紐は徐々に収縮し、魚信の探知がし難くなる、或いは解れたところが欠陥となって根ずれする等の不具合が生じるが、本願発明の釣り糸は、かかる欠点が大幅に解消される。
【0009】
本発明の組紐形態の釣り糸が編み縮みし難い理由は明らかではないが、以下のように考える。すなわち、編み縮みという現象は、マルチフィラメントポリエチレン繊維の収束状態が、使用を繰り返すにつれて、丸形状から扁平形状に変化することが主要因であり、剛性が高いポリエチレン繊維を用いれば収束状態を丸形状に維持できると考えられる。
したがって、上記繊度範囲のポリエチレン繊維のみからなる組紐は勿論、従来の低繊度高強度ポリエチレン繊維と組紐としても、剛性が高い本願ポリエチレン繊維が、低繊度ポリエチレン繊維を強く拘束して編み縮みを有効に防止することが可能となる。
【0010】
また、モノフィラメントとした場合でも、従来の高強度ポリエチレン組紐構造糸によるデメリット、即ち、組紐構造とする手間がかかり製造コストが上る、嵩が大きくなるため潮流、風の影響を受け易い、単糸が蛇行しているため魚信の伝達にロスが生じる、腰がなく竿先に糸が絡みつきやすい、海釣りで使用した後、リールのスプール内で海水を多く保持しやすいため水分が蒸発した後に塩が固まり解舒性が悪くなる、単糸が細いので擦れにより単糸切れを起こしやすく毛羽立ちやすい、等を改善する事が可能になる。
【0011】
本発明の釣り糸は、上記繊度範囲のポリエチレン繊維を重量比で65%以上含有していることが好ましい。かかる範囲であれば、魚信を的確に伝える効果が顕著に現れるからである。
魚信を的確に伝えるという意味では100%品が望ましいが、狙う魚種、釣り場の環境、仕掛けに応じ適宜結節強度の向上、耐摩耗性能の向上を図る目的でシース成分に他素材を用いたり、後工程で外側に樹脂コートを施したりする製品設計が成される。
好ましい範囲としては70%以上、より好ましい範囲としては75%以上である。
【0012】
本発明の釣り糸は、繊維軸方向を伝わる音波の速度が2200m/s以上であることが望ましい。かかる範囲であれば、魚信を的確に捉えることができることを本願発明者らはフィールドテストを繰り返すことにより見出したからである。
物質中を伝わる音波の速度が速いほど衝撃を伝える速度が速く、魚信を明確に感じ取ることができ、遠距離での棚を狙う釣りでも的確に魚信を感じることができる。より好ましくは3100m/s以上、更により好ましい範囲としては3800m/s以上である。上限は特に問題とならず、繊維軸方向を伝わる音波の速度は速ければ速い程望ましいが、を超えても効果の顕著性が薄れ、更には製造上の制約もあるため、100000m/s以下であることが好ましい。
【0013】
また本発明の釣り糸に用いるポリエチレン繊維の強度は8cN/dtex以上、伸度は15%以下である事が好ましい。
繊維素材の強度が8cN/dtex以上とすることにより、ナイロン、フロロカーボン素材と明確に差別化され、高強度ポリエチレン繊維の特徴を発揮し、大物の引きに耐えることができるからである。好ましくは9cN/dtex以上、より好ましくは10cN/dtex以上である。一方、強度の上限は特に問題にはならないが、余り強すぎると、根がかりしたとき切れ難く不便な場合があり、50cN/dtex以下であることが望ましい。
【0014】
また、伸度が15%以内であれば、フィールドテストより魚信の当りが明確に表れることがわかった。より好ましい値は12%以下、より好ましい値は9%以下の範囲である。
一方、伸度の下限は特に問題にならないが、あまり伸度が低すぎると、衝撃吸収し難くなって、大きな魚がかかったとき、切れ易くなる場合があり、1%以上であることが好ましい。
【0015】
本願発明の釣り糸に用いるポリエチレン繊維は、ポリエチレンの重量平均分子量が60000〜600000、重量平均分子量と数平均分子量との比(Mw/Mn)が5.0以下であることが好ましい。係る範囲であれば、上記本願発明の釣り糸に用いるポリエチレン繊維を得るに特に好ましいからである。すなわち、従来の高強度ポリエチレン(UHMwPE)繊維は、ゲル紡糸法によって製造されているが、かかるゲル紡糸法は、ポリマー濃度5〜10%程度の溶液状態で吐出し、溶媒を除去しつつこれを超延伸することによって高強度、高弾性率を実現しているため、高繊度を実現することは極めて困難であった。しかし、上記範囲のポリエチレンであれば、溶融紡糸が可能となり(特開2002−180324号公報、国際公開第01/12885号)高い繊度であっても、従来にない、強度・弾性率を得ることができることを本願発明者らは見出したからである。
より好ましくは、ポリエチレンの重量平均分子量が70000〜500000、(Mw/Mn)が4.5以下、更に好ましくは、重量平均分子量が80000〜400000、(Mw/Mn)が4.0以下、若しくは、100000〜300000、(Mw/Mn)が3.5以下である。
【0016】
上記範囲の溶融紡糸可能なポリエチレン繊維は、何ら特殊な方法を採用する必要はなく、押出紡糸機を使用した公知の条件で製造することができ、溶融温度150〜400℃、押出圧力1〜60MPa、口金孔径0.05〜30mm、紡糸速度0.1〜100m/分などの条件を適宜採用することができるが、より高い強度、弾性率、高音速を実現するためには、ノズル吐出後、冷却固化時の繊度をできるだけ高い状態(吐出量を高く、引き取り速度を低くする:例えば吐出量10g/min、引取り速度20m/min)とし、その後水浴中の低温でできるだけ延伸し(例えば90℃、10倍延伸)、更に過熱して2倍程度延伸することが好ましい。また、ノズル吐出後冷却固化での変形速度は可能な限り早くすることが好ましい(大口径ノズル例を採用し、エアギャップ区間を小さくする:例えばノズル径2.5mm、エアギャップ30mm)。
【実施例】
【0017】
以下、実施例によって本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、本発明で採用した測定方法は以下の通りである。
【0018】
(イ)繊度;JIS L1013.7.3に準拠した。
【0019】
(ロ)音波の速度:
LAWSON−HEMPHILL社製、
Dynamic Modulus Tester ppM−5Rを用い計測した。
【0020】
(ハ):破断強力、破断伸度:
JIS L1013.7.5に準拠した。尚、破断強度は破断強力÷繊度で求めた。
【0021】
(ニ):重量平均分子量Mw、数平均分子量Mn及びMw/Mn:
重量平均分子量Mw、数平均分子量Mn及びMw/Mnは、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)によって測定した。GPC装置としては、Waters製GPC 150C ACL/GPCを用い、カラムとしてはSHODEX製GPC UT802.5を一本、UT806Mを2本用いて測定した。測定触媒は、o−ジクロロベンゼンを使用しカラム温度を145℃とした。試料濃度は1.0mg/mlとし、200マイクロリットルを注入し測定した。尚、分子量の検量線は、ユニバーサルキャリブレーション法により分子量既知のポリスチレン試料を用いた。
【0022】
(実施例−1)
繊維素材の単糸繊度が276dtex、繊維軸方向を伝わる音波の速度が4950m/s、重量平均分子量が115000、重量平均分子量と数平均分子量との比(Mw/Mn)が2.7で溶融紡糸されたポリエチレン糸100%品を300m、ベイトキャスティングリールに捲き水深約80mのアジのサビキ釣りによるフィールドテストを実施した。
尚、この時の繊維素材の強度は11.1cN/dtex、伸度は6.7%であった。
フィールドテストの結果、水深が80mとかなり遠距離の棚であるにも係らず、あたりは明確であり、潮流の影響も受けにくく、糸が竿先に絡まる事もなく、水切り性も良好であり、編み縮みも無く、翌日水分が乾燥したあとも糸表面に塩が浮く事もない、取扱性の優れた釣り糸を得る事が出来た。
【0023】
(実施例−2)
繊維素材の単糸繊度が198dtex、繊維軸方向を伝わる音波の速度が5360m/s、重量平均分子量が115000、重量平均分子量と数平均分子量との比(Mw/Mn)が2.7で溶融紡糸されたポリエチレン糸100%品を200m、スピニングリールに捲き、湖岸から40mを越える遠投によるブラックバスのルアーフィッシングのフィールドテストを実施した。
尚、この時の繊維素材の強度は12.2cN/dtex、伸度は5.8%であった。
フィールドテストの結果、従来より上市されている高強力ポリエチレン糸は組紐構造のため空気抵抗を受けやすく、なかなか遠投が難しかったがモノフィラメント化する事により通常よりも遠くの棚を狙う事が出来、また40mを超える遠距離でもルアーの動きが良く分り、ロッドアクションを加え易く、魚への強いアピールが可能となり、且つ魚のあたりも明確に判別出来る釣り糸である事が確認出来た。
【0024】
(実施例−3)
繊維素材の単糸繊度が331dtex、繊維軸方向を伝わる音波の速度が4680m/s、重量平均分子量が115000、重量平均分子量と数平均分子量との比(Mw/Mn)が2.7で溶融紡糸されたポリエチレン糸80%品をコアに、汎用のNy樹脂を20%シースとする2層構造糸を300m、ベイトキャスティングリールに捲き水深約80mのアジのサビキ釣りによるフィールドテストを実施した。
尚、この時の繊維素材の強度は10.8cN/dtex、伸度は7.2%であった。
フィールドテストの結果、水深が80mとかなり遠距離の棚であるにも係らず、あたりは明確であり、終日使用していても糸切れの無い、編み縮みも無い、耐摩耗性と結節強度と寸法安定性の優れた、取扱性の良好な釣り糸を得る事が出来た。
【0025】
(実施例−4)
繊維素材の単糸繊度が20dtexの糸を組み紐構造体とし、総繊度336dtex、繊維軸方向を伝わる音波の速度が3850m/s、重量平均分子量が115000、重量平均分子量と数平均分子量との比(Mw/Mn)が2.7で溶融紡糸されたポリエチレン糸100%品を300m、ベイトキャスティングリールに捲き水深約80mのアジのサビキ釣りによるフィールドテストを実施した。
尚、この時の繊維素材の強度は10.7cN/dtex、伸度は9.4%であった。
フィールドテストの結果、水深が80mとかなり遠距離の棚であるにも係らず、あたりは明確であり、従来のポリエチレン組み紐糸に比べ腰が有り扱い易く、潮流の影響も受けにくく、糸が竿先に絡まる事もなく、編み縮みもなく、水切り性も良好であり、翌日水分が乾燥したあとも糸表面に塩が浮く事もない、取扱性の非常に優れた釣り糸を得る事が出来た。
【0026】
(比較例−1)
繊維素材の単糸繊度が387dtex、繊維軸方向を伝わる音波の速度が1980m/s、繊維素材の強度が7.6cN/dtex、伸度が30.0%である汎用の100%、Nyモノフィラメント糸を300m、ベイトキャスティングリールに捲き水深約80mのアジのサビキ釣りによるフィールドテストを実施した。
結果、水深が80mとかなり遠距離の棚のため、あたりが鈍く分りにくく、エサだけを取られる頻度が多くフラストレーションの溜まる結果となった。
【0027】
(比較例−2)
繊維素材の単糸繊度が451dtex、繊維軸方向を伝わる音波の速度が1329m/s、繊維素材の強度が5.0cN/dtex、伸度が29.7%である100%、汎用のフロロカーボンモノフィラメント糸を200m、スピニングリールに捲き、湖岸から40mを越える遠投によるブラックバスのルアーフィッシングのフィールドテストを実施した。
結果、遠投に伴いルアーの動きが分りにくく、ロッドアクションを加えるも魚へのアピール度が低く、また折角のあたりと藻の擦れ抵抗との区別も付きにくい、フラストレーションの溜まる評価結果となった。
【0028】
(比較例−3)
繊維素材の単糸繊度が1dtex、トータル繊度354dtex、繊維軸方向を伝わる音波の速度が6260m/sである従来より市販されている高強力ポリエチレン組み紐構造糸100%品を300m、ベイトキャスティングリールに捲き水深約80mのアジのサビキ釣りによるフィールドテストを実施した。
尚、繊維素材の強度は18.3cN/dtex、伸度は6.1%であった。
フィールドテストの結果、水深が80mとかなり遠距離の棚であるにも係らず、魚のあたりは非常に明確であったが、繊度の細い糸からなるソフトな組紐構造糸のため潮流や風の影響を強く受け易く、腰が無いため糸が竿先に絡まる事がよくあり、編み縮みによって繊維は扁平し、水切り性も悪く、翌日水分が乾燥したあとスプールに捲かれた糸の表面上に塩が浮き解舒性が非常に悪くなる、取扱性に問題が残る評価結果となった。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明の釣り糸は僅かな魚信を的確に捉える事が出来、取扱性にも優れ、潮流及び風の影響を受け辛く、腰がしっかりしているため糸が竿先に絡まる事もなく、編み縮みによって糸が扁平になる事もなく、水切り性も良く、海釣りで使用した後、リールをそのまま放置し水分が乾燥したあとも糸表面に塩が浮き解舒性が悪くなることのない釣り糸を得ることが出来る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
単糸繊度が10dtex〜3000dtexのポリエチレン繊維を重量比で65%以上含有し、且つ、繊維軸方向を伝わる音波の速度が2200m/s以上であることを特徴とする釣り糸。
【請求項2】
前記ポリエチレン繊維の強度が8cN/dtex以上、伸度が15%以下である事を特徴とする請求項1に記載の釣り糸。
【請求項3】
ポリエチレンの重量平均分子量が60000〜600000、重量平均分子量と数平均分子量との比(Mw/Mn)が5.0以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の釣り糸。