鉄道車両
【課題】車両が低速走行状態で走行風が弱いときでも、走行風による冷却効率を向上させて車両床下に設けられた発熱機器を十分に冷却することができる構造を備えた鉄道車両を提供する。
【解決手段】車両床下に設けられた必要放熱量が多い床下機器(電気ブレーキ用抵抗器14)の前後に配置した必要放熱量が少ない箱形の床下機器収納箱15,15の電気ブレーキ用抵抗器側下端部に、電気ブレーキ用抵抗器に向けて上向き曲面を有する整流部材21を設けることにより、床下機器収納箱の底面を流れる走行風を電気ブレーキ用抵抗器の上部側にガイドして電気ブレーキ用抵抗器の冷却を効率よく行う。
【解決手段】車両床下に設けられた必要放熱量が多い床下機器(電気ブレーキ用抵抗器14)の前後に配置した必要放熱量が少ない箱形の床下機器収納箱15,15の電気ブレーキ用抵抗器側下端部に、電気ブレーキ用抵抗器に向けて上向き曲面を有する整流部材21を設けることにより、床下機器収納箱の底面を流れる走行風を電気ブレーキ用抵抗器の上部側にガイドして電気ブレーキ用抵抗器の冷却を効率よく行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道車両に関し、詳しくは、車体の床下に発熱する機器が設けられている鉄道車両に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、鉄道車両の床下には電装部品をはじめとする各種の床下機器が設置されており、電装部品には作動中に発熱するものが多い。発熱する機器を冷却する方法としては、走行風のみを利用したもの、送風手段を設けたもの(例えば、特許文献1参照。)、床下機器の位置関係を工夫したもの(例えば、特許文献2参照。)などが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−258471号公報
【特許文献2】特開2006−193154号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、送風手段を設ける場合は、床下に送風手段を設けるためのスペースが必要で、機器の増加によって製造コストが上昇するという問題がある。また、床下機器の位置関係を工夫するものでも、床下のスペースに余裕が必要であり、多くの床下機器を設置した車両には適用が困難である。さらに、車両が加速中や走行中に発熱する機器は、大量の走行風で十分に冷却することができるが、車両の減速から停止までの間に作動して大量の熱を発生する電気ブレーキ用抵抗器は、車両が低速走行状態となっているために走行風が弱く、十分に冷却することが困難であった。
【0005】
そこで本発明は、車両が低速走行状態で走行風が弱いときでも、走行風による冷却効率を向上させて車両床下に設けられた発熱機器を十分に冷却することができる構造を備えた鉄道車両を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の鉄道車両は、車両の床下に複数の床下機器を設置した鉄道車両において、前記複数の床下機器の中で相対的に必要放熱量が多い床下機器の前後に相対的に必要放熱量が少ない箱形の床下機器をそれぞれ配置するとともに、必要放熱量が少ない箱形の床下機器における必要放熱量が多い床下機器側の下端部に、必要放熱量が多い床下機器に向かって突出するとともに下面に上向き曲面を有する整流部材を設けたことを特徴としている。
【0007】
さらに、本発明の鉄道車両は、前記整流部材の一部が、相対的に必要放熱量が少ない床下機器の底面より下方に突出していること、前記相対的に必要放熱量が多い床下機器が通風性を有するカバーで保護された電気ブレーキ用抵抗器であることを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
本発明の鉄道車両によれば、相対的に必要放熱量が多い床下機器、例えば電気ブレーキ用抵抗器の前後に、相対的に必要放熱量が少ない箱形の床下機器、例えば電気回路などの機器を箱内に収納した床下機器収納箱を配置し、必要放熱量が少ない床下機器における必要放熱量が多い床下機器側の下端部に必要放熱量が多い床下機器に向かう上向き曲面を有する整流部材を設けたので、必要放熱量が少ない床下機器の底面を通過する走行風を整流部材によって必要放熱量が多い床下機器の上部側に向けてガイドすることができ、必要放熱量が多い床下機器を走行風によって十分に冷却することができる。
【0009】
さらに、整流部材の形状や取付状態を適宜設定することにより、低速走行状態で走行風が弱いときでも、必要放熱量が多い床下機器に十分な量の走行風を当てることができ、冷却効率を向上させることができる。また、必要放熱量が多い床下機器の後部側においても、必要放熱量が少ない床下機器の角部が曲面となるため、走行風の流れを円滑にすることができ、空気抵抗を低減することができる。
【0010】
特に、整流部材の一部を必要放熱量が少ない床下機器の底面より下方に突出させることにより、床下機器の底面を流れる走行風をより効率よく必要放熱量が多い床下機器に向けてガイドすることができ、減速時の低速走行状態で大量の熱を発生する電気ブレーキ用抵抗器の冷却に有効である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の鉄道車両の第1形態例を示す車体の床下の側面図である。
【図2】同じく床下の平面図である。
【図3】同じく要部の拡大側面図である。
【図4】本発明の鉄道車両の第1形態例における変形例を示す要部の拡大側面図である。
【図5】本発明の鉄道車両の第2形態例を示す要部の拡大側面図である。
【図6】本発明の鉄道車両の第2形態例における変形例を示す要部の拡大側面図である。
【図7】本発明の鉄道車両の第2形態例における他の変形例を示す要部の拡大側面図である。
【図8】図7のVIII−VIII矢視図である。
【図9】本発明の鉄道車両の第3形態例を示す要部の拡大側面図である。
【図10】本発明の鉄道車両の第3形態例における変形例を示す要部の拡大側面図である。
【図11】本発明の鉄道車両の第3形態例における他の変形例を示す要部の拡大側面図である。
【図12】図11のXIIーXII矢視図である。
【図13】本発明の鉄道車両の第4形態例を示す要部の拡大側面図である。
【図14】本発明の鉄道車両の第5形態例を示す要部の拡大側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
まず、図1及び図2に示すように、鉄道車両における車体11の床下には、台枠12の横梁12aに機器吊り部材13を介して複数の床下機器が所定間隔で設けられている。複数の床下機器には、電気ブレーキ用抵抗器14のように作動時に大量の発熱を伴い、必要放熱量が多い機器の他、ほとんど発熱せず、必要放熱量が少ない電気回路などの機器を箱内に収納した床下機器収納箱15,15や、発熱量は多いが強制冷却手段を備えた機器などがあり、これらの床下機器は、レール面Aや車両限界Bよりも高い位置に設定された機器限界Cから下方に突出しない範囲に設けられている。
【0013】
図1乃至図3に示す本発明の第1形態例では、相対的に必要放熱量が多い床下機器である電気ブレーキ用抵抗器14の車体進行方向前後に、相対的に必要放熱量が少ない箱形の床下機器である床下機器収納箱15,15をそれぞれ配置している。電気ブレーキ用抵抗器14は、台枠12の下に遮熱板16及び碍子17を介して多数の抵抗器14aを配列したものであって、抵抗器14aの周囲には、通風性を有する保護カバー18が設けられている。
【0014】
床下機器収納箱15は、直方体形状の箱内に各種機器を収納したものであって、床下機器収納箱15の底面15aは水平面であり、床下機器収納箱15の前後面15bは枕木方向の鉛直面となっている。両床下機器収納箱15,15における電気ブレーキ用抵抗器14側の前後面15bの下端部15cには、床下機器収納箱15の底面15aに沿って流れる走行風を電気ブレーキ用抵抗器14に向けてガイドするための整流部材21が設けられている。
【0015】
図3に示す整流部材21は、枕木方向に長い板材の一側縁側を円弧状に湾曲させた形状を有しており、断面が円弧状に湾曲した湾曲部21aを床下機器収納箱15の前後面15bから電気ブレーキ用抵抗器14側に突出させるとともに、湾曲部21aの下面が上方に向かって湾曲する上向き曲面となるようにして平板状の基部21bを床下機器収納箱15の底面15aに取付ボルト19で固着している。
【0016】
このように、作動時に大量に発熱して必要放熱量が多い電気ブレーキ用抵抗器14の前後にそれぞれ配置した床下機器収納箱15における電気ブレーキ用抵抗器14側の前後面15bの下端部15cに、電気ブレーキ用抵抗器14に向かって突出するとともに上向き曲面を有する整流部材21を設けることにより、床下機器収納箱15の底面15aに沿って流れる走行風を、湾曲部21aの下面の上向き曲面によって電気ブレーキ用抵抗器14の上部側にガイドすることができるので、走行風による電気ブレーキ用抵抗器14の冷却効率を向上させることができる。
【0017】
さらに、本形態例では、整流部材21の基部21bが床下機器収納箱15の底面15aに固着され、基部21bが床下機器収納箱15の底面15aより下方に突出した状態になっている。このように、整流部材21の一部を底面15aより下方に突出させることにより、床下機器収納箱15の底面15aに沿って流れる走行風を、突出した基部21bの作用によって下流側の上向き曲面に沿って導かれる流れにできるので、走行風を、より効率よく電気ブレーキ用抵抗器14に向けてガイドすることができ、低速走行時の弱い走行風であっても電気ブレーキ用抵抗器14を効果的に冷却することができる。
【0018】
図4は、図3に示した整流部材21の変形例を示すもので、この整流部材22は、上方に向かって湾曲する湾曲部22aの基部22bを、床下機器収納箱15の前後面15bに沿う鉛直方向に折り曲げ、基部22bを前後面15bに取付ボルト19にて固着している。このとき、基部22bの下端部を前後面15bの下端より下方に突出させた状態で整流部材22を取り付けることもできる。
【0019】
第1形態例に示す各整流部材21,22は、所定の長さ寸法及び幅寸法を有する板材を曲げ加工するだけで形成できるので、電気ブレーキ用抵抗器14と床下機器収納箱15との間隔など、整流部材21,22を取り付ける位置の状態に応じて整流部材各部の形状を容易に最適化することができ、製造コストも低くすることができる。なお、整流部材21,22が大きくなる場合は、湾曲部21a,22aの基部側などに水抜き孔を設けて整流部材21,22の上面に水が溜まらないようにすることが好ましい。
【0020】
図5乃至図8は、本発明の第2形態例を示すものである。なお、以下の説明において、前記第1形態例に示した鉄道車両の構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0021】
図5に示す整流部材31は、断面が半円形状の中空部材の長手方向を枕木方向に向けるとともに、円弧部31aを、床下機器収納箱15の前後面15bにおける下端部15cから電気ブレーキ用抵抗器14側に突出させるようにして弦部31bを床下機器収納箱15の側面板内部から取付ボルト19で固着している。
【0022】
また、図6に示す整流部材32は、電気ブレーキ用抵抗器14側に突出した円弧部32aの基部側下部32bを床下機器収納箱15の底面15aに沿うように水平方向に突出させるとともに、基部側上部32cを床下機器収納箱15の前後面15bに沿うように鉛直方向上方に突出させ、基部側下部32bを底面15aに、基部側上部32cを前後面15bに、それぞれ取付ボルト19にて固着している。この整流部材32では、基部側下部32bが底面15aより下方に突出した状態になるため、前記図3に示した整流部材21における基部21bと同様に、底面15aに沿って流れる走行風を効率よく電気ブレーキ用抵抗器14に向けてガイドすることができる。
【0023】
図7及び図8に示す整流部材33は、図5に示した整流部材31と同様に、円弧部33aと弦部33bとを有する断面半円形状中空部材における弦部33bの両端を円弧部33aの両端からそれぞれ側方に突出させて取付片33cを形成し、この取付片33cを取付ボルト19にて床下機器収納箱15の前後面15bにそれぞれ固着している。
【0024】
第2形態例に示す各整流部材31,32,33は、各整流部材31,32,33の上面が下向き曲面となっているので、整流部材31,32,33の上面に雪や埃が付着しにくくなり、寒冷地において大量の雪が堆積することによる不都合の発生を回避することができる。
【0025】
図9乃至図12は、本発明の第3形態例を示すもので、図9に示す整流部材41は、長手方向を枕木方向に向けた断面が円形状の中空部材における円形部41aの一部に平面部41bを形成し、この平面部41bを床下機器収納箱15の側面板内部から取付ボルト19を用いて固着することにより、円形部41aを前後面15bの下端部15cから電気ブレーキ用抵抗器14側に突出させるとともに、円形部41aの下面側を床下機器収納箱15の底面15aの延長線より下方に突出させるようにしている。
【0026】
図10に示す整流部材42は、床下機器収納箱15側が開口した円形部42aの基部側下部42bを床下機器収納箱15の底面15aに沿うように水平方向に突出させるとともに、基部側上部42cを床下機器収納箱15の前後面15bに沿うように鉛直方向上方に突出させ、基部側下部42bを底面15aに、基部側上部42cを前後面15bに、それぞれ取付ボルト19にて固着している。
【0027】
図11及び図12に示す整流部材43は、図9に示した整流部材41と同様に、円形部43aの一部に平面部43bを形成した断面円形状中空部材の平面部43bの両端を円形部43aの両端からそれぞれ側方に突出させて側部取付片43cを形成するとともに、基部側上部を床下機器収納箱15の前後面15bに沿うように鉛直方向上方に突出させて上部取付片43dを形成し、各取付片43c,43dを取付ボルト19にて床下機器収納箱15の前後面15bにそれぞれ固着している。
【0028】
第3形態例に示す各整流部材41,42,43は、円形部41a,42a,43aの下面を床下機器収納箱15の底面15aの延長線より下方に突出させた状態にできるので、底面15aから離れた位置を流れる速度の速い走行風の流れを、下方に突出した円形部41a,42a,43aの下面によって上方に向かうように変化させることができる。これにより、電気ブレーキ用抵抗器14の上部に向けて走行風を導くことができ、電気ブレーキ用抵抗器14の全体を効率よく冷却することができる。
【0029】
図13は、本発明の第4形態例を示すもので、本形態例に示す整流部材51は、電気ブレーキ用抵抗器14側に突出し、基部側下部が床下機器収納箱15の底面15aより下方に突出した状態で配置される円弧部51aと、該円弧部51aの基部側上部から床下機器収納箱15の前後面15bに沿うように鉛直方向上方に突出させた上部取付片51bと、円弧部51aの基部側下部から接線方向に延び、床下機器収納箱15の底面15aから離間した状態で、床下機器収納箱15の底面15aに平行な方向に延設した平面部51cと、該平面部51cの先端から底面15a側に向かって上方に屈曲した段部51dと、該段部51dの上端から電気ブレーキ用抵抗器14の反対側に向かって底面15aに沿う方向に突出した下部取付片51eとを有している。
【0030】
図14は、本発明の第5形態例を示すもので、本形態例に示す整流部材61は、床下機器収納箱15の前後面15bに沿うように鉛直方向に配置され、下端が底面15aより下方に突出した平板状の取付片61aと、該取付片61aの下端から電気ブレーキ用抵抗器14の方向に向かって僅かに上昇した曲面からなる湾曲部61bと、該曲面部61bの先端から電気ブレーキ用抵抗器14の上部に向かって直線上に延出した平板部61cと、前記取付片61aの下端から電気ブレーキ用抵抗器14の反対側に延出し、底面15aに向かって上昇する曲面からなる円弧部61dとを有している。
【0031】
以上の各形態例に示したように、電気ブレーキ用抵抗器14の前後に配置した床下機器収納箱15の下端部に整流部材を設けることにより、減速時の低速状態で必要放熱量が多くなる電気ブレーキ用抵抗器14を、低速時の弱い走行風でも効果的に冷却することができる。
【0032】
さらに、床下機器収納箱15などの角部を回る空気の流れは、鉛直面と水平面とが交わる角部の表面に沿うことができず、剥離して乱流になるために空気抵抗が大きくなり、走行エネルギーのロスとなるが、電気ブレーキ用抵抗器14などの必要放熱量が大きい機器の車体進行方向前後に隣接する必要放熱量が少ない機器の下端部にそれぞれ整流部材を設けることにより、機器の角部が整流部材によって曲面となり、この曲面に沿って走行風が流れるため、乱流の発生を抑えて空気抵抗を小さくでき、走行エネルギーの利用効率を向上させることができる。
【0033】
なお、整流部材の形状は、必要放熱量が多い床下機器に向かって突出する部分の下面の一部に上向き曲面を有していればよく、曲面の断面形状は、円弧に限らず、楕円や放物線、双曲線などの各種曲面を選択することができ、これらの曲面を組み合わせることもできる。さらに、曲面の前後や中間に平面部を有していてもよく、幅狭の平面を屈曲させて連続させることにより、曲面状としたものでもよい。
【0034】
さらに、整流部材は、ボルトやネジを用いずに、熔接や接着剤によって床下機器収納箱の底面や前後面に固着することもでき、床下機器収納箱の側板や底板と一体に整流部材を形成することもできる。また、本発明において冷却対象となる必要放熱量が多い床下機器は、前述の電気ブレーキ用抵抗器に限るものではなく、主回路などの他の発熱機器の冷却にも適用可能である。さらに、床下機器収納箱における電気ブレーキ用抵抗器とは反対側の前後面の形状は任意であり、鉛直面に限定されるものではなく、底面も水平に限定されるものではない。また、床下機器収納箱以外の機器自体が箱状の床下機器にも適用できる。
【符号の説明】
【0035】
11…車体、12…台枠、12a…横梁、13…機器吊り部材、14…電気ブレーキ用抵抗器、14a…抵抗器、15…床下機器収納箱、15a…底面、15b…前後面、15c…下端部、16…遮熱板、17…碍子、18…保護カバー、19…取付ボルト、21…整流部材、21a…湾曲部、21b…基部、22…整流部材、22a…湾曲部、22b…基部、31…整流部材、31a…円弧部、31b…弦部、32…整流部材、32a…円弧部、32b…基部側下部、32c…基部側上部、33…整流部材、33a…円弧部、33b…弦部、33c…取付片、41…整流部材、41a…円形部、41b…平面部、42…整流部材、42a…円形部、42b…基部側下部、42c…基部側上部、43…整流部材、43a…円形部、43b…平面部、43c…側部取付片、43d…上部取付片、51…整流部材、51a…円弧部、51b…上部取付片、51c…平面部、51d…段部、51e…下部取付片、61…整流部材、61a…取付片、61b…湾曲部、61c…平板部、61d…円弧部
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道車両に関し、詳しくは、車体の床下に発熱する機器が設けられている鉄道車両に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、鉄道車両の床下には電装部品をはじめとする各種の床下機器が設置されており、電装部品には作動中に発熱するものが多い。発熱する機器を冷却する方法としては、走行風のみを利用したもの、送風手段を設けたもの(例えば、特許文献1参照。)、床下機器の位置関係を工夫したもの(例えば、特許文献2参照。)などが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−258471号公報
【特許文献2】特開2006−193154号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、送風手段を設ける場合は、床下に送風手段を設けるためのスペースが必要で、機器の増加によって製造コストが上昇するという問題がある。また、床下機器の位置関係を工夫するものでも、床下のスペースに余裕が必要であり、多くの床下機器を設置した車両には適用が困難である。さらに、車両が加速中や走行中に発熱する機器は、大量の走行風で十分に冷却することができるが、車両の減速から停止までの間に作動して大量の熱を発生する電気ブレーキ用抵抗器は、車両が低速走行状態となっているために走行風が弱く、十分に冷却することが困難であった。
【0005】
そこで本発明は、車両が低速走行状態で走行風が弱いときでも、走行風による冷却効率を向上させて車両床下に設けられた発熱機器を十分に冷却することができる構造を備えた鉄道車両を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の鉄道車両は、車両の床下に複数の床下機器を設置した鉄道車両において、前記複数の床下機器の中で相対的に必要放熱量が多い床下機器の前後に相対的に必要放熱量が少ない箱形の床下機器をそれぞれ配置するとともに、必要放熱量が少ない箱形の床下機器における必要放熱量が多い床下機器側の下端部に、必要放熱量が多い床下機器に向かって突出するとともに下面に上向き曲面を有する整流部材を設けたことを特徴としている。
【0007】
さらに、本発明の鉄道車両は、前記整流部材の一部が、相対的に必要放熱量が少ない床下機器の底面より下方に突出していること、前記相対的に必要放熱量が多い床下機器が通風性を有するカバーで保護された電気ブレーキ用抵抗器であることを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
本発明の鉄道車両によれば、相対的に必要放熱量が多い床下機器、例えば電気ブレーキ用抵抗器の前後に、相対的に必要放熱量が少ない箱形の床下機器、例えば電気回路などの機器を箱内に収納した床下機器収納箱を配置し、必要放熱量が少ない床下機器における必要放熱量が多い床下機器側の下端部に必要放熱量が多い床下機器に向かう上向き曲面を有する整流部材を設けたので、必要放熱量が少ない床下機器の底面を通過する走行風を整流部材によって必要放熱量が多い床下機器の上部側に向けてガイドすることができ、必要放熱量が多い床下機器を走行風によって十分に冷却することができる。
【0009】
さらに、整流部材の形状や取付状態を適宜設定することにより、低速走行状態で走行風が弱いときでも、必要放熱量が多い床下機器に十分な量の走行風を当てることができ、冷却効率を向上させることができる。また、必要放熱量が多い床下機器の後部側においても、必要放熱量が少ない床下機器の角部が曲面となるため、走行風の流れを円滑にすることができ、空気抵抗を低減することができる。
【0010】
特に、整流部材の一部を必要放熱量が少ない床下機器の底面より下方に突出させることにより、床下機器の底面を流れる走行風をより効率よく必要放熱量が多い床下機器に向けてガイドすることができ、減速時の低速走行状態で大量の熱を発生する電気ブレーキ用抵抗器の冷却に有効である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の鉄道車両の第1形態例を示す車体の床下の側面図である。
【図2】同じく床下の平面図である。
【図3】同じく要部の拡大側面図である。
【図4】本発明の鉄道車両の第1形態例における変形例を示す要部の拡大側面図である。
【図5】本発明の鉄道車両の第2形態例を示す要部の拡大側面図である。
【図6】本発明の鉄道車両の第2形態例における変形例を示す要部の拡大側面図である。
【図7】本発明の鉄道車両の第2形態例における他の変形例を示す要部の拡大側面図である。
【図8】図7のVIII−VIII矢視図である。
【図9】本発明の鉄道車両の第3形態例を示す要部の拡大側面図である。
【図10】本発明の鉄道車両の第3形態例における変形例を示す要部の拡大側面図である。
【図11】本発明の鉄道車両の第3形態例における他の変形例を示す要部の拡大側面図である。
【図12】図11のXIIーXII矢視図である。
【図13】本発明の鉄道車両の第4形態例を示す要部の拡大側面図である。
【図14】本発明の鉄道車両の第5形態例を示す要部の拡大側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
まず、図1及び図2に示すように、鉄道車両における車体11の床下には、台枠12の横梁12aに機器吊り部材13を介して複数の床下機器が所定間隔で設けられている。複数の床下機器には、電気ブレーキ用抵抗器14のように作動時に大量の発熱を伴い、必要放熱量が多い機器の他、ほとんど発熱せず、必要放熱量が少ない電気回路などの機器を箱内に収納した床下機器収納箱15,15や、発熱量は多いが強制冷却手段を備えた機器などがあり、これらの床下機器は、レール面Aや車両限界Bよりも高い位置に設定された機器限界Cから下方に突出しない範囲に設けられている。
【0013】
図1乃至図3に示す本発明の第1形態例では、相対的に必要放熱量が多い床下機器である電気ブレーキ用抵抗器14の車体進行方向前後に、相対的に必要放熱量が少ない箱形の床下機器である床下機器収納箱15,15をそれぞれ配置している。電気ブレーキ用抵抗器14は、台枠12の下に遮熱板16及び碍子17を介して多数の抵抗器14aを配列したものであって、抵抗器14aの周囲には、通風性を有する保護カバー18が設けられている。
【0014】
床下機器収納箱15は、直方体形状の箱内に各種機器を収納したものであって、床下機器収納箱15の底面15aは水平面であり、床下機器収納箱15の前後面15bは枕木方向の鉛直面となっている。両床下機器収納箱15,15における電気ブレーキ用抵抗器14側の前後面15bの下端部15cには、床下機器収納箱15の底面15aに沿って流れる走行風を電気ブレーキ用抵抗器14に向けてガイドするための整流部材21が設けられている。
【0015】
図3に示す整流部材21は、枕木方向に長い板材の一側縁側を円弧状に湾曲させた形状を有しており、断面が円弧状に湾曲した湾曲部21aを床下機器収納箱15の前後面15bから電気ブレーキ用抵抗器14側に突出させるとともに、湾曲部21aの下面が上方に向かって湾曲する上向き曲面となるようにして平板状の基部21bを床下機器収納箱15の底面15aに取付ボルト19で固着している。
【0016】
このように、作動時に大量に発熱して必要放熱量が多い電気ブレーキ用抵抗器14の前後にそれぞれ配置した床下機器収納箱15における電気ブレーキ用抵抗器14側の前後面15bの下端部15cに、電気ブレーキ用抵抗器14に向かって突出するとともに上向き曲面を有する整流部材21を設けることにより、床下機器収納箱15の底面15aに沿って流れる走行風を、湾曲部21aの下面の上向き曲面によって電気ブレーキ用抵抗器14の上部側にガイドすることができるので、走行風による電気ブレーキ用抵抗器14の冷却効率を向上させることができる。
【0017】
さらに、本形態例では、整流部材21の基部21bが床下機器収納箱15の底面15aに固着され、基部21bが床下機器収納箱15の底面15aより下方に突出した状態になっている。このように、整流部材21の一部を底面15aより下方に突出させることにより、床下機器収納箱15の底面15aに沿って流れる走行風を、突出した基部21bの作用によって下流側の上向き曲面に沿って導かれる流れにできるので、走行風を、より効率よく電気ブレーキ用抵抗器14に向けてガイドすることができ、低速走行時の弱い走行風であっても電気ブレーキ用抵抗器14を効果的に冷却することができる。
【0018】
図4は、図3に示した整流部材21の変形例を示すもので、この整流部材22は、上方に向かって湾曲する湾曲部22aの基部22bを、床下機器収納箱15の前後面15bに沿う鉛直方向に折り曲げ、基部22bを前後面15bに取付ボルト19にて固着している。このとき、基部22bの下端部を前後面15bの下端より下方に突出させた状態で整流部材22を取り付けることもできる。
【0019】
第1形態例に示す各整流部材21,22は、所定の長さ寸法及び幅寸法を有する板材を曲げ加工するだけで形成できるので、電気ブレーキ用抵抗器14と床下機器収納箱15との間隔など、整流部材21,22を取り付ける位置の状態に応じて整流部材各部の形状を容易に最適化することができ、製造コストも低くすることができる。なお、整流部材21,22が大きくなる場合は、湾曲部21a,22aの基部側などに水抜き孔を設けて整流部材21,22の上面に水が溜まらないようにすることが好ましい。
【0020】
図5乃至図8は、本発明の第2形態例を示すものである。なお、以下の説明において、前記第1形態例に示した鉄道車両の構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0021】
図5に示す整流部材31は、断面が半円形状の中空部材の長手方向を枕木方向に向けるとともに、円弧部31aを、床下機器収納箱15の前後面15bにおける下端部15cから電気ブレーキ用抵抗器14側に突出させるようにして弦部31bを床下機器収納箱15の側面板内部から取付ボルト19で固着している。
【0022】
また、図6に示す整流部材32は、電気ブレーキ用抵抗器14側に突出した円弧部32aの基部側下部32bを床下機器収納箱15の底面15aに沿うように水平方向に突出させるとともに、基部側上部32cを床下機器収納箱15の前後面15bに沿うように鉛直方向上方に突出させ、基部側下部32bを底面15aに、基部側上部32cを前後面15bに、それぞれ取付ボルト19にて固着している。この整流部材32では、基部側下部32bが底面15aより下方に突出した状態になるため、前記図3に示した整流部材21における基部21bと同様に、底面15aに沿って流れる走行風を効率よく電気ブレーキ用抵抗器14に向けてガイドすることができる。
【0023】
図7及び図8に示す整流部材33は、図5に示した整流部材31と同様に、円弧部33aと弦部33bとを有する断面半円形状中空部材における弦部33bの両端を円弧部33aの両端からそれぞれ側方に突出させて取付片33cを形成し、この取付片33cを取付ボルト19にて床下機器収納箱15の前後面15bにそれぞれ固着している。
【0024】
第2形態例に示す各整流部材31,32,33は、各整流部材31,32,33の上面が下向き曲面となっているので、整流部材31,32,33の上面に雪や埃が付着しにくくなり、寒冷地において大量の雪が堆積することによる不都合の発生を回避することができる。
【0025】
図9乃至図12は、本発明の第3形態例を示すもので、図9に示す整流部材41は、長手方向を枕木方向に向けた断面が円形状の中空部材における円形部41aの一部に平面部41bを形成し、この平面部41bを床下機器収納箱15の側面板内部から取付ボルト19を用いて固着することにより、円形部41aを前後面15bの下端部15cから電気ブレーキ用抵抗器14側に突出させるとともに、円形部41aの下面側を床下機器収納箱15の底面15aの延長線より下方に突出させるようにしている。
【0026】
図10に示す整流部材42は、床下機器収納箱15側が開口した円形部42aの基部側下部42bを床下機器収納箱15の底面15aに沿うように水平方向に突出させるとともに、基部側上部42cを床下機器収納箱15の前後面15bに沿うように鉛直方向上方に突出させ、基部側下部42bを底面15aに、基部側上部42cを前後面15bに、それぞれ取付ボルト19にて固着している。
【0027】
図11及び図12に示す整流部材43は、図9に示した整流部材41と同様に、円形部43aの一部に平面部43bを形成した断面円形状中空部材の平面部43bの両端を円形部43aの両端からそれぞれ側方に突出させて側部取付片43cを形成するとともに、基部側上部を床下機器収納箱15の前後面15bに沿うように鉛直方向上方に突出させて上部取付片43dを形成し、各取付片43c,43dを取付ボルト19にて床下機器収納箱15の前後面15bにそれぞれ固着している。
【0028】
第3形態例に示す各整流部材41,42,43は、円形部41a,42a,43aの下面を床下機器収納箱15の底面15aの延長線より下方に突出させた状態にできるので、底面15aから離れた位置を流れる速度の速い走行風の流れを、下方に突出した円形部41a,42a,43aの下面によって上方に向かうように変化させることができる。これにより、電気ブレーキ用抵抗器14の上部に向けて走行風を導くことができ、電気ブレーキ用抵抗器14の全体を効率よく冷却することができる。
【0029】
図13は、本発明の第4形態例を示すもので、本形態例に示す整流部材51は、電気ブレーキ用抵抗器14側に突出し、基部側下部が床下機器収納箱15の底面15aより下方に突出した状態で配置される円弧部51aと、該円弧部51aの基部側上部から床下機器収納箱15の前後面15bに沿うように鉛直方向上方に突出させた上部取付片51bと、円弧部51aの基部側下部から接線方向に延び、床下機器収納箱15の底面15aから離間した状態で、床下機器収納箱15の底面15aに平行な方向に延設した平面部51cと、該平面部51cの先端から底面15a側に向かって上方に屈曲した段部51dと、該段部51dの上端から電気ブレーキ用抵抗器14の反対側に向かって底面15aに沿う方向に突出した下部取付片51eとを有している。
【0030】
図14は、本発明の第5形態例を示すもので、本形態例に示す整流部材61は、床下機器収納箱15の前後面15bに沿うように鉛直方向に配置され、下端が底面15aより下方に突出した平板状の取付片61aと、該取付片61aの下端から電気ブレーキ用抵抗器14の方向に向かって僅かに上昇した曲面からなる湾曲部61bと、該曲面部61bの先端から電気ブレーキ用抵抗器14の上部に向かって直線上に延出した平板部61cと、前記取付片61aの下端から電気ブレーキ用抵抗器14の反対側に延出し、底面15aに向かって上昇する曲面からなる円弧部61dとを有している。
【0031】
以上の各形態例に示したように、電気ブレーキ用抵抗器14の前後に配置した床下機器収納箱15の下端部に整流部材を設けることにより、減速時の低速状態で必要放熱量が多くなる電気ブレーキ用抵抗器14を、低速時の弱い走行風でも効果的に冷却することができる。
【0032】
さらに、床下機器収納箱15などの角部を回る空気の流れは、鉛直面と水平面とが交わる角部の表面に沿うことができず、剥離して乱流になるために空気抵抗が大きくなり、走行エネルギーのロスとなるが、電気ブレーキ用抵抗器14などの必要放熱量が大きい機器の車体進行方向前後に隣接する必要放熱量が少ない機器の下端部にそれぞれ整流部材を設けることにより、機器の角部が整流部材によって曲面となり、この曲面に沿って走行風が流れるため、乱流の発生を抑えて空気抵抗を小さくでき、走行エネルギーの利用効率を向上させることができる。
【0033】
なお、整流部材の形状は、必要放熱量が多い床下機器に向かって突出する部分の下面の一部に上向き曲面を有していればよく、曲面の断面形状は、円弧に限らず、楕円や放物線、双曲線などの各種曲面を選択することができ、これらの曲面を組み合わせることもできる。さらに、曲面の前後や中間に平面部を有していてもよく、幅狭の平面を屈曲させて連続させることにより、曲面状としたものでもよい。
【0034】
さらに、整流部材は、ボルトやネジを用いずに、熔接や接着剤によって床下機器収納箱の底面や前後面に固着することもでき、床下機器収納箱の側板や底板と一体に整流部材を形成することもできる。また、本発明において冷却対象となる必要放熱量が多い床下機器は、前述の電気ブレーキ用抵抗器に限るものではなく、主回路などの他の発熱機器の冷却にも適用可能である。さらに、床下機器収納箱における電気ブレーキ用抵抗器とは反対側の前後面の形状は任意であり、鉛直面に限定されるものではなく、底面も水平に限定されるものではない。また、床下機器収納箱以外の機器自体が箱状の床下機器にも適用できる。
【符号の説明】
【0035】
11…車体、12…台枠、12a…横梁、13…機器吊り部材、14…電気ブレーキ用抵抗器、14a…抵抗器、15…床下機器収納箱、15a…底面、15b…前後面、15c…下端部、16…遮熱板、17…碍子、18…保護カバー、19…取付ボルト、21…整流部材、21a…湾曲部、21b…基部、22…整流部材、22a…湾曲部、22b…基部、31…整流部材、31a…円弧部、31b…弦部、32…整流部材、32a…円弧部、32b…基部側下部、32c…基部側上部、33…整流部材、33a…円弧部、33b…弦部、33c…取付片、41…整流部材、41a…円形部、41b…平面部、42…整流部材、42a…円形部、42b…基部側下部、42c…基部側上部、43…整流部材、43a…円形部、43b…平面部、43c…側部取付片、43d…上部取付片、51…整流部材、51a…円弧部、51b…上部取付片、51c…平面部、51d…段部、51e…下部取付片、61…整流部材、61a…取付片、61b…湾曲部、61c…平板部、61d…円弧部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の床下に複数の床下機器を設置した鉄道車両において、前記複数の床下機器の中で相対的に必要放熱量が多い床下機器の前後に相対的に必要放熱量が少ない箱形の床下機器をそれぞれ配置するとともに、必要放熱量が少ない箱形の床下機器における必要放熱量が多い床下機器側の下端部に、必要放熱量が多い床下機器に向かって突出するとともに下面に上向き曲面を有する整流部材を設けたことを特徴とする鉄道車両。
【請求項2】
前記整流部材の一部が、相対的に必要放熱量が少ない床下機器の底面より下方に突出していることを特徴とする請求項1記載の鉄道車両。
【請求項3】
前記相対的に必要放熱量が多い床下機器が通風性を有するカバーで保護された電気ブレーキ用抵抗器であることを特徴とする請求項1又は2記載の鉄道車両。
【請求項1】
車両の床下に複数の床下機器を設置した鉄道車両において、前記複数の床下機器の中で相対的に必要放熱量が多い床下機器の前後に相対的に必要放熱量が少ない箱形の床下機器をそれぞれ配置するとともに、必要放熱量が少ない箱形の床下機器における必要放熱量が多い床下機器側の下端部に、必要放熱量が多い床下機器に向かって突出するとともに下面に上向き曲面を有する整流部材を設けたことを特徴とする鉄道車両。
【請求項2】
前記整流部材の一部が、相対的に必要放熱量が少ない床下機器の底面より下方に突出していることを特徴とする請求項1記載の鉄道車両。
【請求項3】
前記相対的に必要放熱量が多い床下機器が通風性を有するカバーで保護された電気ブレーキ用抵抗器であることを特徴とする請求項1又は2記載の鉄道車両。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−1266(P2013−1266A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−135035(P2011−135035)
【出願日】平成23年6月17日(2011.6.17)
【出願人】(000004617)日本車輌製造株式会社 (722)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月17日(2011.6.17)
【出願人】(000004617)日本車輌製造株式会社 (722)
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