説明

錠剤カッター

【考案の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本考案は種々の寸法の異なる錠剤を分割するに用いる錠剤カッターに関する。
〔従来の技術〕
単一錠剤を半分に分割して、その半量を服用する場合に分割するための切れ目を有した錠剤がある。しかし、この錠剤が小さいか又はもろい錠剤である場合は切れ目があっても、なかなかその切れ目どおりに分割できなかったり、錠剤が崩れて粉末状になったりすることもある。
現在、分割するための切れ目の入った錠剤は多く見受けられるが、この利点は複数の小投薬量単位の服用が可能なことであり、これにより各投薬量単位に対して個々に錠剤を特別に用意する費用をさけることが出来るから必要不可欠なものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本考案は従来のような錠剤を手で分割するのではなく、本考案の錠剤カッターを用いることにより、どの様な大きさの錠剤でも簡単に、全く崩れることもなく分割することを可能にしたものである。
本考案による錠剤を分割するカッターは支持台(3)上に設けた錠剤収納部(2)と押台(4)上に設けた錠剤切断刃(1)を連結部(5)で連結してなる錠剤カッターである。
本考案の錠剤カッターの大きさは任意に選択、設定することができ限定するものではないが、支持台及び押台各々巾2〜3cm、長さ7〜10cmの大きさが好ましい。材質は金属、プラスチックその他任意のものが使用出来るが、錠剤収納部の底面部はプラスチック等の比較的弾力性があり、かつ、その表面の摩擦係数の比較的高い材質を用いると錠剤がすべらなく、また刃が下りた時に損傷を生じることもなく好ましい。
以下、本考案を実施例でもって説明する。
実施例1第1図は本考案による錠剤カッターの斜視図である。押台(4)の底面部に対して垂直に錠剤切断刃(1)を設ける。支持台(3)上に錠剤収納部(2)をあき三角形状に設ける。この収納部は分割すべき錠剤を置くための空間部であり、その大きさは通常の錠剤を自由に出し入れ出来る広さがあればよい。連結部(5)で押台(4)と支持台(3)が、たとえばネジ等で連結される。この場合支持台(3)を手で固定して押台(4)が約180°折りたたまれるように調製される。第2図bの側面断面図で示したように、支持台(3)に設けた錠剤収納部(2)の底面部は押台(4)の錠剤切断刃の刃先が軽く接触するように調製される。
本考案による錠剤カッターの使用態様を説明すると次のとおりである。
支持台(3)の側面を片手で固定し、分割すべき錠剤を収納部(3)に置く、ついで押台(4)を支持台(3)に向けて押し切りのように押えると錠剤は簡単に、全く崩れることもなく分割することが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の錠剤カッターの斜視図である。第2図aは本考案の錠剤カッターの側面図である。第2図bは本考案の錠剤カッターの側面断面図である。
1……錠剤切断刃
2……錠剤収納部
3……支持台
4……押台
5……連結部

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】錠剤を分割するカッターにおいて、支持台(3)上に錠剤収納部(2)を設け、押台(4)上に錠剤切断刃(1)を設けて、支持台(3)、押台(4)を連結部(5)で連結してなる錠剤カッター。

【第1図】
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【第2図】
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【公告番号】実公平6−41546
【公告日】平成6年(1994)11月2日
【考案の名称】錠剤カッター
【国際特許分類】
【出願番号】実願平1−110059
【出願日】平成1年(1989)9月19日
【公開番号】実開平3−49841
【公開日】平成3年(1991)5月15日
【出願人】(999999999)三栄源エフ・エフ・アイ株式会社
【参考文献】
【文献】特開昭63−192442(JP,A)