説明

録画再生装置および録画再生方法

【課題】番組を記録した後に削除しても良いと判断された番組を、時間を置いて自動削除することを選択できることで、容量不足による新規録画の失敗のリスクを低減できる録画再生装置および録画再生方法を提供する。
【解決手段】この発明の1つの実施の形態である録画再生装置(1)は、削除が指示された番組を保持する記録装置(51)と、自動削除の選択指示を受け付け、所定の条件に従い、記録装置が保持する番組の一部または全部を削除するととともに、その削除に際して、削除が指示された番組を削除する削除優先順位を設定する主制御装置(40)とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、録画した番組をユーザーが設定した条件に従って、自動的に削除する録画再生装置および録画再生方法に関する。
【背景技術】
【0002】
録画再生装置として、長らくVTR(Video Tape Recorder)が使用されてきた。これは、磁気テープに映像(動画)および音声(オーディオ)を記録するもので、録画済のテープに新しく録画する場合は、消去ヘッドで内容を消しつつ、その部分に録画ヘッドで記録をしていた。すなわち、ユーザーにとっては、録画済内容を消去するという行為を特に意識せずに新しい録画ができた。
【0003】
近年、ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive,以下HDDとする)やDVD(Digital Versatile Disk)規格の光ディスク等を使ったデジタル方式の録画再生装置が主流になってきた。なお、HDDやDVDディスクへの記録は、空き領域に記録するため、記録するためには、前もって前に記録したデータを削除し、空き領域を確保する必要がある。
【0004】
削除に関しては、いきなり削除すると誤って残したい番組を削除する場合もあり、また機器の動作で削除できない場合があるなどの関係で、削除候補を選んでおくことができる機能を設ける場合がある。また、HDDの場合、録画できる番組が数百にも及ぶことがある。
【0005】
このため、録画した番組を管理しやすいように、グルーピングする機能としてフォルダという仮想の入れ物を用意する録画再生装置も実用化されている。なお、フォルダの一つに削除用として、削除する予定の番組を入れる専用のフォルダ(以下ごみ箱フォルダ)を設けて、後で、まとめて削除できるようにする方法も実用化されている。
【0006】
ところが、従来のVTRを使用してきたユーザーにとっては、新たな録画のために内容を削除するという習慣がないため、あるいはごみ箱フォルダに特有の機能に関連して、折角ごみ箱に入れておいても、削除し忘れるということがおき、空き領域が不足して、録画に予約失敗することがある。
【0007】
なお、ごみ箱フォルダは、ユーザーにより削除が選択された番組、ごみ箱から削除するという工程を経て空き領域が確保されるもので、誤った操作により再生対象である番組が消去されることを防止するために有益である。
【0008】
特許文献1には、記録番組を「少なくとも1回再生終了後に消去する」と予め指定すると、電源スタンバイ時に記録番組を消去する記録再生装置が、示されている。
【特許文献1】特開2005−244551
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1に開示された記録再生装置においては、「少なくとも1回再生終了後に消去する」という予め指定は、番組記録前に指定される。このため、指定時に、ユーザーは、番組内容を必ずしも把握しているわけでなく、番組を再生した結果、保存あるいは再度の視聴を望む場合も有る。従って、実際には削除したくない番組だった場合、所定の手続き(自動削除の解除)をし忘れると、番組再生後に電源をオフすることで、ユーザーの意図に反し、削除されてしまう。
【0010】
この発明の目的は、番組を記録した後に削除しても良いと判断された番組を、時間を置いて自動削除することを選択できることで、容量不足による新規録画の失敗のリスクを低減できる録画再生装置および録画再生方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明は、上記問題点に基づきなされたもので、削除が指示された番組を保持する削除番組保持部と、自動削除の選択指示を受け付け、所定の条件に従い、前記削除番組保持部が保持する番組の一部または全部を削除する削除制御部と、前記削除番組保持部が保持する番組の一部を削除する際に、削除が指示された番組を削除する削除優先順位を設定する削除順位判別部と、を有することを特徴とする録画再生装置である。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、実際に番組を記録した後に、削除しても良いと判断された番組を、時間を置いて自動削除することを選択できることで、削除の再確認の余裕も持てると共に、容量不足による新規録画の失敗のリスクを低減できる。
【0013】
また、削除操作に不慣れなユーザーでも、番組記録後に削除するつもりになった番組を削除し忘れることがないよう、録画した番組をユーザーが設定した条件に従って、自動的に削除することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態の一例について説明する。
【0015】
図1に示すように、本発明の実施の形態が適用される録画再生装置1は、チューナ2、入力回路3、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)4、記録装置5、出力回路6、ユーザー操作入力部(リモコン信号受信回路)7、及び電源部8を少なくとも含む。
【0016】
チューナ2は、アンテナ端子21に接続されるアンテナまたは光ケーブル等を介して、録画対象の番組を放送するチャンネルを選局する。
【0017】
入力端子3は、ビデオ(viedo)入力端31およびオーディオ(audio)入力端32を経由して入力されるビデオ(動画)信号およびオーディオ(音声)信号を、受けつける。
【0018】
DSP4は、主制御装置(CPU)40、ネットワークコントローラ41、アナログ−デジタルコンバータ(ADC)42、エンコーダ43、インタフェース44、デコーダ45、ユーザーインターフェースグラフィック処理部(GUI処理部)46、ビデオエンコーダ(ビデオ出力処理部)47、デジタル−アナログコンバータ(オーディオデコーダ(DAC))48、EPG(Electric Program Guide)処理部49等の要素を、少なくとも含む。
【0019】
主制御装置(CPU)40は、上述した各要素の動作、および電源部8の主電源(内部制御用2次回路を除く)のオン/オフを制御する。
【0020】
ネットワークコントローラ41は、LAN端子91を経由して、外部ネットワークから供給されるストリーム形式の番組を受信する。なお、LAN端子91は、例えば同一建物内に構築される比較的小規模のネットワーク(家庭内LAN(Local Area Network))もしくはホームサーバー(Home Saver,大容量記録装置)および接続網と接続され、例えばホームサーバーを介して、外部ネットワークと接続されることもある。また、家庭内LANあるいはネットワークは、DLNA(Digital Living Network Alliance(登録商標))規格に準拠することが好ましい。
【0021】
アナログ−デジタルコンバータ(ADC)42、アナログ入力されたビデオ信号およびオーディオ信号をデジタル信号に変換し、エンコーダ43に入力する。なお、チューナ2がデジタル放送を受信する場合には、チューナ2の出力は、そのままエンコーダ43に入力されることはいうまでもない。
【0022】
エンコーダ43は、入力されたアナログ信号(ビデオ/オーディオ)をデジタル信号に変換(エンコード)する。なお、例えばMPEG(Moving Picture Experts Group)−2あるいはMPEG−4(H.264−AVC))等に準拠した圧縮を伴う。
【0023】
インタフェース44は、記録装置5との間のデータの受け渡し、あるいはリモコン信号受光回路7からの制御信号の入力に利用される。
【0024】
デコーダ45は、MPEG−2あるいはMPEG−4(H.264−AVC))等に圧縮された番組を、デコードする。
【0025】
ユーザーインターフェースグラフィック処理部(GUI処理部)46は、出力回路6を経由して映像(video)出力端61とオーディオ(audio)出力端62に接続されるテレビ装置63に表示させるGUI(グラフィックインターフェース)画面表示を出力する。
【0026】
ビデオエンコーダ(ビデオ出力処理部)47は、映像信号とGUI処理部46から出力されるGUI画面表示を必要に応じ合成し、video(映像)出力端61に接続されるテレビ装置63が表示可能に、出力回路6に、出力映像信号を生成する。
【0027】
デジタル−アナログコンバータ(オーディオデコーダ(DAC))は、出力回路6に、audio(オーディオ)出力端62に接続されるテレビ装置あるいは外部スピーカー等が再生可能に、オーディオ信号を出力する。
【0028】
EPG(Electric Program Guide)処理部49は、例えばBSデジタル放送または地上デジタル放送において番組とともに送信されるEPGデータもしくはLAN端子91を経由して外部から取得可能なEPGデータを取得し、例えばGUI処理部46において番組の予約時に番組表を表示させるための日付、時間、チャンネル、番組長データとして保持する。なお、取得したEPGデータは、図示しないメモリ装置あるいはHDD51の所定の領域に保存される。
【0029】
記録装置5は、例えばHDD(Hard Disk Drive)51またはディスクドライブ装置52を含み、HDD51内のHD(Hard Disk)あるいはディスクドライブ装置52にセットされるDVD(Digital Versatile Disk)規格の光ディスクDに対して番組を記録し、もしくは既に記録されている番組を再生する。なお、ディスクドライブ装置52に加え、例えば半導体メモリ(メモリカード)等に番組を記録し、あるいは既に記録されている番組を再生するリーダライター(図示しない)が用意されてもよい。
【0030】
出力回路6は、viedo(映像)出力端61およびaudio(音声)出力端62に接続される再生装置8、例えばテレビ装置あるいはモニター装置とスピーカー装置に、ビデオエンコーダ47からの映像信号とDAC48からのオーディオ信号を出力する。
【0031】
リモコン信号受光回路7は、リモコン受光部71において受け付けたユーザー操作入力を、インタフェース44を経由して、主制御装置40に入力する。
【0032】
電源部8は、主制御装置40の制御により主電源がオフ可能であり、図示しないタイマ部にセットされた予約時間が到来した時点で主電源をオンし、上述した各要素の動作を、動作可能状態に維持する。また、後段に説明するが、ごみ箱フォルダに入れられた削除対象の番組の削除の際に、主電源をオフすることが可能である。
【0033】
図2は、記録された番組を一覧表示する表示例を示す。
【0034】
図2は、図1に示した実施の形態が適用可能な録画再生装置(レコーダ装置)において出力回路から映像(video)出力端に出力される映像(モニタ)出力の一例を示す。
【0035】
録画再生装置1の映像(video)出力端61に出力される映像は、テレビ装置63が接続されることで視認可能となるが、通常は、受信中の番組あるいはユーザー操作入力に対応する所定の画面表示(GUI処理部46からのGUI画面)が、表示される。
【0036】
ユーザー操作(図示しないリモコン端末の操作を含む)により、例えばナビゲーション画面の表示が指示された場合、複数のフォルダを含む、『見るナビ』画面が表示される。なお、『見るナビ』画面においては、以下に説明する任意数のフォルダとごみ箱と、フォルダに区分されていない録画直後の番組の番組名(タイトル)が表示される。
【0037】
HDD51は、数百の番組を保持可能であり、記録されている番組を、単純に一覧表示した場合、見たい番組を探すために多くの時間が必要となる。
【0038】
このため、記録した番組、あるいはこれから記録する番組を、番組の属性あるいはユーザーの設定する区分に従ってグルーピングし、『フォルダ』という仮想の入れ物を用意して、任意数に区分することが好ましい。なお、フォルダの一つに『ごみ箱』というフォルダを規定し、削除しようとする番組を纏めて入れておくことで、ユーザーから削除が指示された番組を一時的に保存している。
【0039】
このごみ箱を用いることで、誤った操作により、再生対象である番組が不所望に削除されることが防止できる。すなわち、削除対象の番組は、一旦、ごみ箱に移動することにより(HDD51あるいは光ディスクD内においては、実質的に番組のヘッダに[ごみ箱]へ移動されたことが付属情報として記録されることにより)、ユーザーによるごみ箱からの削除がもう1度指示されるまで、ごみ箱フォルダ内に保持される。従って、不用意に再生対象あるいは再生予定の番組が削除(消去)されることを救済することができる。
【0040】
反面、従来のVTRを使用してきたユーザーにとっては、新たな録画のために内容を削除するという習慣がないため、あるいはごみ箱フォルダに特有の機能に関連して、折角ごみ箱に入れておいても、削除し忘れるということがおき、空き領域が不足して、録画予約を、失敗することがある。
【0041】
しかしながら、HDD51やディスクドライブ装置52にセットされた光ディスクDに番組を記録するために、前もって前に記録したデータを削除し、空き領域を確保する必要がある。
【0042】
このような背景から、図2において、削除しても良い番組(ここでは「教育講座」という番組)のタイトルの表示に対して、リモコン端末の所定の操作(例えば「削除」というような専用キーの操作)により、図3に示すポップアップメニューを表示させ、ごみ箱に入れることができる(ここでは「ごみ箱に送る」を選んで決定する)。
【0043】
図4は、ごみ箱フォルダに移動された番組(タイトル)の一覧を示す。
【0044】
なお、図4に示すごみ箱に移動された番組は、図2および図3を用いて前述した通り、ユーザーが選択したものが集まった(纏められた)ものであり、基本的には全て削除しても問題ない。
【0045】
そこで、リモコン端末の所定の操作により、図5のようにポップアップメニューを表示させ、「ごみ箱を空にする」を選んで決定することで、ごみ箱内の全ての番組を削除することができる。すなわち、容量を確保したい場合等、ごみ箱フォルダ内の番組全てを削除する場合は、図5に示す1回の操作で、ごみ箱フォルダに収容されていた番組分の記録容量を、空き容量とすることができる。また、必要に応じて、ごみ箱内の任意の番組を一つひとつ削除(消去)できる。
【0046】
以上のように、ごみ箱を用いることで、「削除してもよい」と判断された番組であってもすぐに削除されることがないので、削除していいか、時間を置いて再確認できるほか、動作とソフトウエアの都合で削除できないタイミングがある場合(例えば、番組全てを管理するファイルが1つのみであり、録画中には削除処理ができない等)、ごみ箱に入れておくことで、削除してよい番組であることが分からなくならないで済む。
【0047】
ところが、削除するということに慣れていないユーザーにとっては、上述の2段階操作において、ごみ箱に入れたことで削除したつもりになって、本当の削除処理を忘れることがあり、(削除したにも拘わらず)空き容量が無くなって、新規の予約録画ができなくなることが少なくない。
【0048】
このような背景に基づき、図6に示すように、ごみ箱に移動された番組について、ユーザーが設定した条件に従って、自動的に削除することを考える。
【0049】
初めに、削除対象の番組リスト(ごみ箱内に収容されている番組のリスト)を作成する(図7参照)。なお、図7に示す通り、削除対象の番組リストは、例えば『番組番号(HDD内一連番号)』、『録画時削除フラグ』の有無、『録画優先度』、『ごみ箱入り経過日数』、および『容量(GB=ギガバイト)』等の関連情報を含む。また、『録画時削除フラグ』は、例えば「おまかせ録画」や「キーワード録画」等に代表される「自動録画モード」が摘要され、ユーザーが予約録画を設定しない状態で録画される番組についてユーザーが設定可能な削除優先順位に従い、所定の条件が満たされた場合には、再生されていない番組であっても削除することが許可されている番組を示す。
【0050】
削除に際して、1番組ずつリストのn番目の番組を削除する(f01)。なお、全部を削除するなら、この例では、リストに6番組あるので、削除数「a」は、a=6とする。
【0051】
従って、f02からf04のループで、nが1から6までのリスト上の番組が削除される(つまり全部削除)。
【0052】
なお、削除する番組数が多ければ、それなりに時間を要する。このため、削除と同時にできない動作が有る(HDDに対する作業が競合する、例えば予約録画が開始した)場合等においては、予約録画が優先されるため、削除は速やかに中断する必要があり、削除を途中で中断することができる(f03)。
【0053】
しかしながら、図6に示した削除を実行は、常に行う必要は無い。まず、前述の通り、この機能は、必ずしも全てのユーザーに必要なわけではない。よって、GUI処理部46から、図8に示すようなグラフィックユーザーインターフェース(以下GUI)画面で、設定画面を表示できるようにして、ユーザーに選択させる。それを、図9に示すf11にて判断し、「自動削除する」が選択されている場合にのみ、(図6に示した)処理を行うようにすればよい。なお、ユーザーが削除を望んでいても、HDD51に代表される記録媒体に空き容量が充分ある場合は、直ぐに削除する必要は無い。
【0054】
図10は、その処理(ごみ箱フォルダ内の番組を削除する際に時間的な遅延を与える)場合の一例を示す。
【0055】
図10に示すように、処理判断時に、記録媒体の残り容量を取得する(f21)。
【0056】
f21で取得した残り容量を、基準値と比較し(f22)、容量が少なければ(f22−YES)、削除を開始する。なお、基準値は、録画再生装置1について予め設定された固有の値でもよい。
【0057】
また、図11に示すように、「自動削除を開始する残り記録容量」を設定するGUIをGUI処理部46から表示させ、図示しないリモコン端末による所定の操作、例えば上下カーソル等で数値を選択する、等により、容量(数値)を選ばせることも可能である。なお、数値(容量)は、「0」〜「最大値」まで選択可能で、「0」が選択された場合は、自動削除処理は実行されないので、図9に示した処理の代用とすることができる。一方、「最大値」なら、常に削除動作すると判断することになる。また、図11に示す例は、容量を、GB(ギガバイト)で記載しているが、記録媒体の容量に対する百分率(%)で示し、0〜100(%)のいずれかを入力する方法を選択することもできる。
【0058】
さらに、容量(数値)としては、録画再生装置1の現在の状態すなわち現在の録画状況あるいは予約録画において必要となる容量等から算出することも可能である。
【0059】
例えば、図12は、録画予約されている予約録画一覧の例あり、HDD51の記録容量を減らす要因の予定が、分かる。なお、録画において使用される記録容量は、録画時間とビットレートに相関がある。また、デジタル放送においては、画面サイズやオーディオモードによっても、変わる場合がある。一方、アナログ放送の録画のように、録画再生装置1においてエンコードする場合は、その設定レートによっても変わる。
【0060】
これらのことを考慮して、予約録画を総て実行する場合に必要な記録容量を計算する。
【0061】
例えば、図13に、条件(放送形態等)と計算した容量との関係を示す。なお、説明のため、ここでは、
BSデジタルを0.18GB/分、
地上デジタルを0.13GB/分、
地上アナログを0.06GB/分
で計算し、余裕を見て端数を切り上げたものをリストに記載している(実際の計算は、別の値になる場合もある)。
【0062】
なお、図13に示した例においては、対象とする予約録画の範囲を考える必要がある。例えば、全てを対象にすると値(必要容量)が大きくなり、常に自動削除処理をすることにもなりかねない。一方、予約数で制限することも考えられるが、予約録画の予約が時間的に連続している場合等においては、計算対象の予約録画が直ぐに終了してしまう場合もあるので、期日で区切る方法が考えられる。また、予約にEPGを使用する場合、EPGデータの変更が生じると計算も変更されることになる(狂う)ので、2日先の分までを対象としてみる。
【0063】
このような条件を、図13に示したリストに当てはめると、6番目までが対象となり、自動削除開始の判断値(b,図10参照)は、図13の「No.1」〜「No.6」の合計である『6+1+20+6+3+17=53GB』ということになる。
【0064】
次に、自動削除を何時実行するか、について説明する。なお、自動削除中は、ユーザーによる編集等が実行できないため、ユーザー操作をなるべく妨げないようなタイミングが望ましい。
【0065】
また、録画再生装置において、不要になった番組(削除対象のコンテンツ)をユーザーが選択し、それを明示する機能(ごみ箱フォルダ)と、ごみ箱フォルダに収容された番組を、所定の条件で自動的に削除する機能自動削除は、以下に概略を説明するが、
1.ユーザーが自動削除の選択をでき、自動削除を選んだ状態に応答して、自動削除を実行する、あるいは、
2.記録媒体の空き容量で判断(所定値、予約録画から推定)に所定の削除タイミングを付加する
ことにより、
実行(削除)の可否が判定される。
【0066】
なお、削除のタイミングとしては、
a.電源オフ前処理、
b.電源オフ後処理、
c.ユーザー指定時刻処理(基本的に使用予定の無い時間)、
d.電源オフ時別処理連動、
e.電源オン後処理、
f.予約録画直前処理、
のいずれかのタイミングと、以下の条件、すなわち
全数以外である場合、
A.記録日時順、
B.別削除関連設定、
C.録画優先順位、
D.ごみ箱に入れてからの経過状況(経過日数)、
E.番組の記憶容量、
のいずれか、または、ユーザーによる自動削除の途中キャンセル
等のさまざまな組み合わせに従い、実行される。
【0067】
第1のタイミングは、上述した「a」と「b」に関連するもので、録画再生装置1の主電源がオフされるタイミングである。
【0068】
電源オン時は、当然ユーザーによる操作入力があることが予想される。また、予約録画が実行中であったり、予約録画のために、電源部8が主制御装置40によりオンされた状態であることが想定される。すなわち、電源オン時(「a」)は、装置の機能の録画再生ができる状態と考えられる。このタイミングは、ユーザーによる録画済番組の再生や編集動作、あるいは録画予約等の操作が終わった時点で到来(発生)するため、以降(直後)は、ユーザーによる操作が少ないと考えられる。
【0069】
なお、電源オフ時(「b」)は、次の2つのモードが考えられる。
【0070】
一つは、ユーザーがリモコン操作などで電源をオンしたり、予約録画など必要なタイミングに動作をするために必要最小限、主制御装置40、およびリモコン信号受光回路7の機能が動作しているスタンバイモードである。
【0071】
もう一つは、録画再生装置1の機能を維持するために必要な処理を、電源オフ状態のように見える状態で実行する裏動作モード(待機時動作モード)である。待機時動作モードには、例えば処理に時間がかかり、ユーザーが操作しない時間に処理を実行する事が好ましい、例えばEPG処理等が実行される。そのEPG処理時には、スタンバイ動作(スタンバイモード)に加え、(EPG)データの取得のためのチューナ2と、取得したデータの編集および記録に必要なHDD51(あるいは所定のメモリ)とを、動作させる必要はあるが、出力回路6等は動作不要で、オンとスタンバイとの間の状態となる。
【0072】
電源オフ時の処理としては、図14あるいは図15に示す処理が考えられる。
【0073】
図14に示す例は、例えばリモコン端末により、ユーザーが録画再生装置1の主電源をオフした場合(図14のS3)であり、まず、削除処理を実行した後(f31)、電源オフ処理を実行する(f32)。従って、f13に示す削除処理の間は、ユーザーが電源をオフしたにも拘らず、録画再生装置1が引き続き動作している状態が所定時間の間、継続される。
【0074】
一方、図15は、裏動作モード(待機時動作モード)に移行して(f41)、ユーザーには電源オフ状態に移行した状態を呈し(ユーザーには電源オフの状態を認識させる)、裏で削除処理を実行する(f42)。なお、図15に示す例では、削除処理後に電源オフ状態からスタンバイモードに移行する(f43)。
【0075】
図14および図15に示した例は、動作タイミングとしては、ほぼ同等だが、図15の処理は、ユーザーの電源オフ操作に引き続いて、直ぐに主電源が切れたように見えることで、操作に沿った動作に見える(電源をオフしたにも拘らず録画再生装置1の電源がオフにならない、という疑問をユーザーに生じさせることがない)点で有益である。また、図15に示した裏動作モードのが、省エネルギーである。
【0076】
対して、図14に示した例では、電源オン中に削除処理が開始されるため、削除処理を途中で止めたくなった場合等において有益である。なお、図14に示した削除処理後に主電源がオフされるモードにおいては、例えば図16に示すような「自動削除処理を中止」するためのGUIを(GUI処理部46から)表示させ、積極的に『はい』を選択、確定させて、図6に示したf03に戻って、「削除可能? = No」の状態にすることで、処理を中断できる。なお、この中断処理は、電源オン中の総ての処理に摘要可能である。
【0077】
図17は、第2のタイミングである上述した「c」と「d」に関連するもので、電源がオフされている状態で「自動削除モード」を実行する実施の形態を示す。
【0078】
電源オフ時に「自動削除モード」を実行する場合、予約録画の開始時刻が到来することやユーザー操作により主電源がオンされることが予測されるが、例えば深夜帯や、昼間等のユーザー操作がないと判断できる時間帯であれば、自動削除中に電源がオンになる可能性が皆無に近くなり(十分に低くなり)、自動削除が完了するために必要な時間が容易に確保できる、と判断できる場合がある。
【0079】
すなわち、図17に示すように、ユーザー操作による電源オフ時、あるいは予約録画が終了した以降の電源オフ時に、現在日時を取得し(f51)、自動削除処理すべき日時が到来したことを判断する(f52)。
【0080】
f52において、自動削除処理が設定されている該当日時であることが検知された場合は、裏動作モードに移行して自動削除処理が可能に、待機(スタンバイ)時+主制御装置40およびHDD51をオンとして(f53)、自動削除処理を実行する(f54)。
【0081】
f54において、自動削除処理が正常に終了した場合、主制御装置40により主電源がオフされる(f55)。
【0082】
なお、f53において、何らかの要因で自動削除が実行できなかった場合や途中で中断された場合を想定し、日時判断(f51)に戻る。
【0083】
また、日時判断(f51)において自動削除が可能な時刻であることが検知されている場合においてもユーザー操作等により電源がオンになった場合には、自動削除処理が終了する(中断される,f56)。
【0084】
なお、図17のf52に示す「c」の値は、録画再生装置1の動作にあわせ、録画再生装置1自体に組み込まれた値でもよいが、図18に示すGUI処理部46からのGUIにより、ユーザーが設定した時刻であってもよい(図18は、毎週日曜の午前3時に電源がオフしていれば、自動削除処理が実行される例である)。
【0085】
また、「c」の値(時刻)として、他の裏動作モードに連動することが考えられる。例えば、特定の裏動作モードの起動、例えばEPG処理のために録画再生装置1が起動する(電源がオンされる)タイミングに合わせた時刻の若干後(EPG処理のための起動後所定時間経過後)に動作させることで、既に裏動作モードになっているので、図17における「f53」および「f55」の処理が不要である(モード変更を生じない)ため、処理が軽くなるうえ、スタンバイモードを裏動作モードとすることにより消費電力がアップする分について、節電可能となる。
【0086】
第3のタイミングは、上述した「e」と「f」に関連するもので、電源オンになるタイミングである。
【0087】
ユーザー操作により電源がオンされた場合は、出きるだけ速く起動することが求められるため(直ぐに電源が入らないと問題なので)、図19に示すように起動ルーチン(電源オン処理)終了後(f61)、削除処理が実行される(f62)。また、予約録画の開始に伴う電源オンは、前もって電源オンすべき時刻が分かっているので、図19に示す自動削除処理のほかに、図20のように、実際の電源オンの前に裏動作モードに入って(f71)、削除処理を実行したのち(f72)、予約録画の開始のための電源オン(起動,f73)とすることもできる。
【0088】
このタイミングは、電源オン時、特にユーザー操作での電源オン時においては、新たな操作がある可能性がある(ユーザー操作が追加される可能性がある)ので操作面で難点はあるが、図16に示したような中断処理が設定されている場合には回避も可能であり、自動削除対象の削除数(番組数)が少なければ、さほど問題はない(ユーザー操作入力があるまでの時間で削除が終了することも十分考えられる)。
【0089】
ところで、削除数(削除対象の番組数)が多い場合は、削除のための時間が必要となるため、予約録画の開始までに自動削除が完了せず(削除を仕切れず)、中断となる恐れがある。
【0090】
このため、通常、電源オン時刻Tは、予約録画開始時刻から準備時間Trだけ前となるが、図21に示すように、削除数に応じて余裕時間Tαを用意し、より早く電源オン処理(起動処理)を実行すればよい。
【0091】
図21は、自動削除処理において、一番近い予約録画開始時刻、例えば10:00を取得し(f81)、通常の余裕時間Tr(例えば10分)だけ前もった時刻(例では、9:50)に電源をオンする設定において、自動削除にかかる時間(自動削除に要求される時間)Tを、一つの番組の削除に必要な削除時間kが「5秒」、削除件数αが「60個」である場合には、300秒すなわち5分、として計算し(f82)、9:45に電源をオンすればよい。なお、削除時間「T=α×k」は、その前に電源がオフされる際に、主制御装置(CPU)40により求め、図示しない不揮発性メモリ等に格納すること(f83)により、容易に実現できる。
【0092】
f83により、主制御装置(CPU)40は、予約録画のための起動時刻に先立って、削除時間「T=α×k」を含む時刻で予約録画の開始時刻よりも前に起動ルーチンを実行し、途中で中断されることのない自動削除を実行可能である(自動削除に必要な時間が確保される)。
【0093】
また、前述予約録画の開始に伴う電源オン(録画再生装置1の起動)前の処理に関しては、予約録画で記録媒体の容量を確実に使用するので、例え、その前に(既に)電源がオンしていても、そのタイミング<<予約録画の開始に伴う起動>>を使用して、自動削除を実行することがこのましい(上述した「f」に関連)。
【0094】
以上のように削除タイミングについて、いろいろなタイミングが考えられるが、他の動作などで削除が阻害される場合もありえるので、1つのタイミングだけでなく、複数のタイミングを組み合わせて使うことも可能である。
【0095】
次に削除数であるが、ごみ箱の対象番組全部を削除する一括削除の場合、予想外に削除時間が必要となることがあるため、いくつかの条件に従い、一部を削除することも可能である。
【0096】
図22はその一例で、自動削除を終了する空き容量値「d」を設定し、削除後の空き容量が「d」以上に達した場合は、削除を中止するものである。なお、この処理は、図6を用いて既に説明した「f03」の中で行う処理として、追加することができる。
【0097】
自動削除を終了する容量値「d」は、録画再生装置1に初めから与えられてもよいし、図11で入力した「自動削除の開始容量」に、所定値を加算したものでもよい。また、図23に示すように、GUIを用いてユーザーに入力させることもできる。
【0098】
以下、図22に示す削除の動作を、ごみ箱内にある番組が図7により既に説明した6個であり、現在の空き容量が45GBで、図23の値(70GB)を越えるまで空き容量を確保するための自動削除を実行するものとして、説明する。
【0099】
現在の容量Mが、開始値「b」の50GBより小さい(M < b,図6参照)ので、図10の自動削除開始のフローに従い、図6の自動削除が実行される。
【0100】
図24に示すリストに、図6のフロー実行中のnの値と空き容量M、図22の判断と、それに伴う図6の処理を示す。
【0101】
nが1の時は、空き容量Mは、開始時の45GBである。
【0102】
以下、図22に従い、ごみ箱内の番組が一つ以上削除されると、それ以降、図7のごみ箱内リストの該当番組の容量分だけ削除される。従って、空き容量は、45GB→55GB→62GBと変化し、n=4において、75GBの空きが確保されることになる。
【0103】
ここで、終了する容量値「d」の70GB以上であるから、処理が終了されリストの1〜3の3番組だけが削除される。この時の処理では、4〜6の削除は行われず、また次の機会までは残ることになる。
【0104】
ところで、前述のように、削除で残る番組がある場合、削除する順番も考慮しなければならない。すなわち、ごみ箱の機能としては、誤削除の防止や、削除に関して考える時間を提供することで、削除を取りやめるといったことを提供する機能であるため、当然残る番組(削除されない番組)として、ユーザーが削除を取りやめる可能性の高いものを残すことが、ユーザーにメリットになる。
【0105】
従って、全削除の指示に基づく削除処理動作中に、ユーザーが中断できたり、他の処理で中断することがあれば、削除する順番は、意味が無いわけではない(削除順は、非常に重要である)。
【0106】
単純に削除するなら、古い順に削除すれば良く、番組を管理にための番組番号(一連番号、すなわちユーザーが番組を選ぶときに使える番号であり、DVDビデオのタイトル番号のようなもの)が、記録の古い順番であるときは、それの順に削除すればよい。
【0107】
しかしながら、番組にはいろいろな情報が付加しており、それらの情報を利用することで、ユーザーメリットが生まれるような削除順を提供できる。
【0108】
例えば、多チャンネル化に伴い、ユーザーが録画番組を探しきれない状況が発生することがある。その対応として、ユーザーのキーワード設定等に従って、自動的に録画を行う機能が実用化されている。反面、自動的に録画するため、ユーザーが番組を録画しようとした時点で、既に記録容量が不足することも有り、自動的に録画した番組は、ある条件の範囲で自動で削除してよいことを録画前に決めておく(自動録画機能により録画される番組について、削除の優先度を高める)。
【0109】
この設定に従うことにより、削除対象となる番組は、ユーザーの意思に一応合致するはずであるが、録画前に「削除」を決めている(削除が確約されている)ため、実際に録画された番組を再生した時点で、削除を取りやめる場合もある。
【0110】
ところが、ごみ箱内に移動された番組については、ユーザーは、番組録画前(自動録画時)と、録画後(自動削除時)と、それぞれ削除の意志を示したことになるので、削除対象から除外される可能性は低い(削除フラグ有り)。すなわち、自動録画され、自動削除によりごみ箱に移動された番組を先に削除し、他を残すようにした方が、削除を取りやめることで救済できる番組が残る可能性が高くなるといえる。
【0111】
図25がそのリスト例になり、前述の図22の説明に当てはめると、リストの3つ目まで(1〜3を)削除すると、空き容量は、45+10+13+17=85GBになる。
【0112】
別の例として、録画優先度で判断することもできる。
【0113】
例えば、デジタル放送では、番組の放送時間が変わってもそれにあわせて、予約録画時刻を変更して録画することができる。ところが時間が変わるということは、別の予約録画と重なることが起こりえるということで、どちらかが録画できないということが発生しえるということになる。
【0114】
その時のために、ユーザーが前もって、どちらの録画を優先して録りたいかを設定しておくこと可能であり、当然ユーザーが設定した優先順位が高いということは、ユーザーにとってその番組は重要であったと考えられ、ごみ箱に誤って入れてしまったなどの可能性もあり、残した方が良いと考えられる。
【0115】
図26がそのリスト例になり、前述の図22の説明に当てはめると、録画時の優先度低いものの方から3つ(「No.103」,「No.146」および「No.101」)が削除され、空き容量は、45+13+11+7=76GBになる。
【0116】
また別の例として、ごみ箱に入れてからの経過時間で判断する方法がある。
【0117】
例えば、誤ってごみ箱に入れられた番組については、ごみ箱に入れてから思い直すにしろ、時間が経過すれば、ごみ箱から出す可能性は高くなり、逆を言えば、それでも残っているものは削除してもかまわない番組である可能性はきわめて高くなる。
【0118】
図27がそのリスト例になり、前述の図22の説明に当てはめると、ごみ箱に入れてからの経過日数が長いものの方から2つ(「No.100」および「No.141」)が削除され、空き容量は45+10+17=72GBになる。
【0119】
また別の例として、各番組の削除を取りやめる可能性に差異がほとんど無い場合、番組の削除を取りやめて救済できる番組数を増やすには、単純に多くの番組をごみ箱に残すことになる。逆を言えば、削除は少なくすればよく、容量の大きい番組から削除すれば、少ない削除数で済むか、削除数のわりに空き容量が大きくなり、次の削除を遅らせることができる。
【0120】
図28がそのリスト例になり、前述の図22の説明に当てはめると、容量の大きいものから2つ(「No.141」および「No.103」)が削除され、空き容量は、45+17+13=75GBとなる。すなわち、他の例に比べて、削除数が少ないか同じでも、空き容量は大きくなっている。
【0121】
なお、上述したさまざまな例のほかに、リストの並び替えに関しては、番組の他の情報を使って行うことも当然可能で、例えばジャンル情報を使って、ドラマが好きなユーザーについてはドラマをリストの後になるような設定をできるようにすることも可能である。また、有料放送の場合、課金情報があるので、金額の大きい番組の削除順位を後のほうにするなどの重みづけも可能である。
【0122】
また並び替えに関しては、1つの情報だけでなく、複数の情報を使っても良く、例えば図29のようなごみ箱自動削除順設定を設け、ユーザーに「削除優先順位」を設定させる方法も考えられる。
【0123】
例えば、項目名の下のチェック欄で、実行に使う項目に選択チェック「レ」が付けられた項目について、チェックを付けた順番に並び替えの判断に項目を使う(図29の例は、録画優先度の欄をチェックをしたあと、ごみ箱入り経過日数をチェックする例を示す)。
【0124】
なお、番組番号は、番組ごとに異なるので、並び替えの最後の判断に使うよう自動的に設定される(逆を言うと、ユーザーがどれも選ばなければ、番組番号は1番目の並び替えの判断に用いられることになり、番組番号順になる)。
【0125】
図30は、図29の判断に従ったリストの例であり、前述の図22の説明に当てはめると、録画時の優先度の低い3つ(「No.103」,「No.146」および「No.141」)が削除されるが、対象は同じ録画優先度でリストされた図26と異なり、空き容量も45+13+11+17=86GBと異なった結果になる。
【0126】
このように、削除の順番で削除を取りやめる番組の組み合わせの結果がいろいろ変わるということは、削除順番は、本機能をユーザーに提供する上で、重要な意味を持つことを示している。
【0127】
以上のように、削除実行可否条件判断や、削除のタイミング、削除数や、その順番にいろいろな組み合わせがあり、それによって記録媒体の空き容量の状況や、ごみ箱にある番組の削除状況、この動作による他の操作等への影響などが異なるので、組み合わせの複数の動作をユーザーが選択できるようにしておけば、ユーザーの使い方に応じた、より良い動作ができる。
【0128】
以上説明したように、本発明の実施の形態の1つを用いることにより、実際に番組を記録した後に、削除しても良いと判断された番組を、時間を置いて自動削除することを選択できることで、削除の再確認の余裕も持てると共に、容量不足による新規録画の失敗のリスクを低減できる。
【0129】
また、削除操作に不慣れなユーザーでも、番組記録後に削除するつもりになった番組を、削除し忘れることがないよう、録画した番組をユーザーが設定した条件に従って、自動的に削除する録画再生装置が得られる。
【0130】
なお、本発明の内容はここに記述した形態だけに限定されるものではなく、その主旨を逸脱しない範囲で、他にも様々な形態を取り得ることはいうまでもない。また、各実施の形態は、可能な限り適宜組み合わせて、もしくは一部を削除して実施されてもよく、その場合は、組み合わせもしくは削除に起因したさまざまな効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0131】
【図1】この発明の実施の形態が適用可能な録画再生装置およびネットワークの一例を示す概略図。
【図2】図1に示した録画再生装置に接続されるからモニター装置に出力される表示出力の一例を示す概略図。
【図3】図2に示した表示出力に基づいて、ごみ箱に移動する番組を特定する例を説明する概略図。
【図4】図1に示した録画再生装置におけるごみ箱の内容(収容例)を説明する概略図。
【図5】図4に示したごみ箱の内容(収容例)から番組を削除する例を説明する概略図。
【図6】図1に示した録画再生装置における自動削除の方法を説明する概略図。
【図7】図6に示した自動削除において利用されるごみ箱の収容例(リスト)を説明する概略図。
【図8】図6に示した自動削除を設定するGUIの表示例を示す概略図。
【図9】図8に示したGUIに従い、自動削除が解除(非設定)されている場合の自動削除の判別工程を示す概略図。
【図10】図1に示した録画再生装置における自動削除の開始を説明する概略図。
【図11】図10に示した自動削除を開始する残り容量を設定する方法の一例を説明する概略図。
【図12】図6に示した自動削除において利用される必要空き容量の算出方法を説明する概略図。
【図13】図12に示した必要空き容量を提供するための番組毎の必要容量の一例を示す概略図。
【図14】図6に示した自動削除を起動するタイミングの一例を示す概略図。
【図15】図6に示した自動削除を起動するタイミングの別の一例を示す概略図。
【図16】図6に示した自動削除を中断可能とするGUIの表示例を示す概略図。
【図17】図6に示した自動削除を起動するタイミングのさらに別の一例を示す概略図。
【図18】図17に示した自動削除の開始時刻を設定可能とするGUIの表示例を示す概略図。
【図19】図6に示した自動削除を起動するタイミングのまたさらに別の一例を示す概略図。
【図20】図6に示した自動削除を起動するタイミングのさらにまた別の一例を示す概略図。
【図21】図6に示した自動削除を起動するタイミングのまたさらに別の一例を示す概略図。
【図22】図6に示した自動削除において、必要空き容量を確保した時点で削除を中止する自動削除モードを説明する概略図。
【図23】図22に示した必要空き容量を確保した時点で削除を中止するための容量を設定可能とするGUIの表示例を示す概略図。
【図24】図22に示した必要空き容量を確保するために自動削除すべき順位を説明する概略図。
【図25】図22に示した必要空き容量を確保するために自動削除すべき番組の組み合わせの一例を説明する概略図。
【図26】図22に示した必要空き容量を確保するために自動削除すべき番組の別の組み合わせの一例を説明する概略図。
【図27】図22に示した必要空き容量を確保するために自動削除すべき番組のさらに別の組み合わせの一例を説明する概略図。
【図28】図22に示した必要空き容量を確保するために自動削除すべき番組のまたさらに別の組み合わせの一例を説明する概略図。
【図29】図22に示した必要空き容量を確保した時点で削除を中止するための削除優先順位を設定可能とするGUIの表示例を示す概略図。
【図30】図22に示した必要空き容量を確保するために自動削除すべき番組のさらにまた別の組み合わせの一例を説明する概略図。
【符号の説明】
【0132】
1…録画再生装置、2…チューナ、3…入力回路、4…DSP(シグナルプロセッサ)、40…主制御装置(CPU)、41…ネットワークコントローラ、42…ADC、43…エンコーダ、44…インターフェース、45…デコーダ、46…ユーザーインターフェース処理部(GUI処理部)、47…ビデオエンコーダ、48…DAC、49…EPG処理部、5…記録装置、51…HDD(大容量記録装置)、52…ディスクドライブ装置(光ディスクドライブ)、6…出力回路、7…リモコン信号受光回路、8…電源部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
削除が指示された番組を保持する削除番組保持部と、
自動削除の選択指示を受け付け、所定の条件に従い、前記削除番組保持部が保持する番組の一部または全部を削除する削除制御部と、
前記削除番組保持部が保持する番組の一部を削除する際に、削除が指示された番組を削除する削除優先順位を設定する削除順位判別部と、
を有することを特徴とする録画再生装置。
【請求項2】
前記削除順位判別部は、前記削除番組保持部が保持する番組を、主電源のオフが指示され、主電源オフ処理が実行される間に、削除することを特徴とする請求項1記載の録画再生装置。
【請求項3】
前記削除順位判別部は、前記削除番組保持部に移動された番組を、主電源のオフが指示され、主電源オフ処理が実行される間に、前記削除順位判別部が判別した削除順に従って削除することを特徴とする請求項1記載の録画再生装置。
【請求項4】
前記削除制御部は、前記削除番組保持部が保持する削除対象番組の占有率が所定の大きさを越えた時点で前記削除番組保持部が保持する削除対象番組の削除を開始することを特徴とする請求項1記載の録画再生装置。
【請求項5】
前記削除制御部は、前記削除番組保持部の削除対象番組の保持可能容量が所定の大きさに達した時点で前記削除番組保持部が保持する削除対象番組の削除を中止することを特徴とする請求項1記載の録画再生装置。
【請求項6】
削除が指示された番組を一時的に保持し、
削除開始が指示された時点で、所定の条件に従い、保持された番組の一部または全部を削除する
を有することを特徴とする録画再生方法。
【請求項7】
前記所定の条件は、削除が指示された番組を削除する削除優先順位であることを特徴とする請求項6記載の録画再生方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【公開番号】特開2010−98607(P2010−98607A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−268955(P2008−268955)
【出願日】平成20年10月17日(2008.10.17)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】