説明

鎮痒物質のスクリーニング方法

簡便かつ再現性のよい、鎮痒物質を見出すための迅速なスクリーニング方法及び掻痒治療剤の鎮痒効果の評価方法を提供することを目的とする。被験物質又は掻痒治療剤を実験動物に投与し、一定時間後、セロトニンもしくはその塩、又はcompound 48/80を実験動物に点眼し、惹起される眼の掻き行動の回数を一定時間測定し、被験物質又は掻痒治療剤の含まれていないものを投与した場合の眼の掻き行動の回数と比較することにより、スクリーニング又は評価することができる

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、鎮痒物質を見出すためのスクリーニング方法及び掻痒治療剤の鎮痒効果の評価方法に関する。
【背景技術】
従来、鎮痒物質を見出すためのスクリーニング方法としては、compound 48/80をマウスに皮下注射することによって惹起される引っ掻き行動(例えば、非特許文献1参照。)を指標に、経口剤の鎮痒効果を評価できることが報告されている(例えば、非特許文献2参照。)。しかしながら、この方法は、経口投与により効果を発揮する鎮痒物質を見出すためのスクリーニング方法であり、被験物質の体内動態やその他の要因(血圧の低下、鎮静作用、等)を考慮して鎮痒効果を評価する必要がある。
また、掻痒惹起物質(ヒスタミン、compound 48/80)を皮内投与することにより惹起される引っ掻き行動を指標に、外用剤の鎮痒効果を評価できることが報告されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、この方法では、外用剤としての有用性しか評価することができない。また、用いる動物を前日にエーテル麻酔のもと剃毛処理した後、掻痒惹起物質を皮内投与する必要があるため、短時間で行うことができず、皮内投与には高度の技術を要する。
また、セロトニンを皮内投与することにより惹起される引っ掻き行動を指標に、外用剤の鎮痒効果を評価できることが報告されている(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、この方法は、被験物質の24時間クローズドパッチを行い、その後セロトニンを皮内注射することによる引っ掻き行動の回数を測定することで評価しており、外用剤としての有用性しか評価することができない。また、短時間で行うことができず、皮内投与には高度の技術を要する。
また、眼球結膜下にオブアルブミンを注射して感作させ、17日後にオブアルブミンを点眼することにより惹起される眼の掻き行動を指標に、鎮痒効果を評価できることが報告されている(例えば、特許文献3参照。)。しかしながら、この方法では、アレルギー反応による眼の掻き行動を惹起させるために、予め(17日前に)感作させておく必要があり、また眼の掻き行動を60分間観察する必要があるため、鎮痒効果を評価するために長い時間を要し、眼球結膜下への注射には高度の技術を要する。
また、ヒスタミンをモルモットに点眼することにより惹起される眼の掻き行動を指標に、鎮痒効果を評価できることが報告されている(例えば、特許文献4参照。)。しかしながら、この方法では、ヒスタミン点眼により惹起される眼の掻き行動の回数が30分間で6〜7回程度と少ないため、30分以上の観察が必要であり、しかも掻き回数のばらつきが大きいため、精確に鎮痒効果を評価し難い。また、眼の掻き行動を惹起させるために、ヒスタミンを大量(5mg/部位)に点眼する必要がある。一方、ヒスタミンをマウスに点眼しても眼の掻き行動は惹起されないため、実験動物としてマウスを用いることができず、このヒスタミン点眼モデルでは比較的大きなモルモットを使わざるを得ない。さらに、アトピー性皮膚炎に伴う痒みは、抗ヒスタミン薬では抑えることができない旨の報告(例えば、非特許文献3参照。)があり、この方法では、かかる疾患に対する鎮痒物質を適切にスクリーニングできない可能性がある。
上記の通り、従来用いられている掻痒物質を見出すためのスクリーニング方法は満足できるものとは言えない。
非特許文献1:Kuraishi Y,et al,Eur.J.Pharmacol.,275,229−233(1995))
非特許文献2:Ishiguro K,et al.,Journal of Natural Products,61(9),1126−1129(1998)
非特許文献3:Rukwied R,et al.,Br.J.Dermatol.,142(6),1114−1120(2000)
特許文献1:特開2001−324495号公報
特許文献2:特開平8−217677号公報
特許文献3:特開2002−201129号公報
特許文献4:特開2001−163784号公報
【発明の開示】
本発明は、簡便で、短時間に行うことができ、かつ、再現性のよい鎮痒物質を見出すためのスクリーニング方法、及び、掻痒治療剤の鎮痒効果の評価方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、セロトニンもしくはその塩又はcompound 48/80を点眼すると眼の掻き行動が惹起されることを見出し、かかる知見に基づいて更なる研究を重ねた結果、簡便で、短時間に行うことができ、かつ、再現性のよい鎮痒物質を見出すためのスクリーニング方法、及び、掻痒治療剤の鎮痒効果の評価方法を見出し、本発明を完成した。
本発明は、例えば、
(1)セロトニンもしくはその塩又はcompound 48/80を実験動物に点眼することにより惹起される眼の掻き行動の回数を測定することを特徴とする、鎮痒物質を見出すためのスクリーニング方法、
(2)新規鎮痒物質のスクリーニング方法であって、
(a)被験物質を実験動物に投与する工程、
(b)セロトニンもしくはその塩又はcompound 48/80を実験動物に点眼する工程、及び
(c)惹起される眼の掻き行動の回数を測定する工程、を含む上記(1)のスクリーニング方法、
(3)セロトニンもしくはその塩又はcompound 48/80を実験動物に点眼することにより惹起される眼の掻き行動の回数を測定することを特徴とする、掻痒治療剤の鎮痒効果の評価方法、
(4)掻痒治療剤の鎮痒効果の評価方法であって、
(a)被験物質を実験動物に投与する工程、
(b)セロトニンもしくはその塩又はcompound 48/80を実験動物に点眼する工程、及び
(c)惹起される眼の掻き行動の回数を測定する工程、を含む上記(3)の評価方法、
に関する。
本発明は、セロトニンもしくはその塩又はcompound 48/80を点眼することにより、痒みの指標となる眼の掻き行動が惹起されることを見出したことに基づいて新しく確立したスクリーニング方法、評価方法である。セロトニンもしくはその塩又はcompound 48/80を点眼して眼の掻き行動を起こすことは、文献に記載がなく、新規である。
本発明において、「鎮痒物質」とは、例えば、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹、乾癬、乾皮症、白癬、尋常性白斑、虫排泄・分泌物が原因となる局所性皮膚掻痒症、結節性痒疹、腎透析、糖尿病、血液疾患、肝疾患、腎疾患、内分泌・代謝異常、内臓悪性腫瘍、甲状腺機能亢進症、自己免疫疾患、多発性硬化症、神経疾患、精神神経症、アレルギー性結膜炎、春季カタル、アトピー性角結膜炎または嗜好品・薬剤の過度の使用などに伴っておこる、痒みを抑える物質をいう。
本発明において、「掻痒治療剤」とは、上記の痒みを抑えることが既に知られている又は期待されている薬剤をいう。
本発明において、「眼の掻き行動」とは、眼周囲の皮膚、眼瞼、結膜または角膜を後肢等で引っ掻く行動のことをいう。
本発明において、用いる実験動物としては、実験に使用可能な動物であれば、性別、月齢を問わず、いかなる種類の動物でもよい。例えば、マウス、ラット、ハムスター、モルモット、ウサギ、ネコ、イヌ又はサルを挙げることができる。なかでもマウス、ラット又はモルモットが好ましい。鎮痒物質を見出すためのスクリーニング方法に用いる実験動物としては、小型で、取り扱い易く安価なマウスが好ましい。なかでも、ddY系マウス、C57BL/6J系マウス、ICR系マウスが好ましい。
【図面の簡単な説明】
第1図は、ICR系マウスにセロトニンを点眼投与(10μl)した場合の眼の掻き行動回数を示す。縦軸の数字は眼の掻き行動回数の平均値(回数)±標準誤差を、横軸の数字は点眼したセロトニンの濃度(重量%)を示す。なお横軸の「溶媒」とは、生理的食塩水のみを点眼した場合(コントロール)を示す。黒カラムはセロトニンを点眼した場合(Dunnett検定、*:P<0.05、**:P<0.01)、白カラムはコントロールの結果を表す。
第2図は、ICR系マウスにcompound 48/80を点眼投与(10μl)した場合の眼の掻き行動回数を示す。縦軸の数字は眼の掻き行動回数の平均値(回数)±標準誤差を、横軸の数字は点眼したcompound 48/80の濃度(重量%)を示す。なお横軸の「溶媒」とは、生理的食塩水のみを点眼した場合(コントロール)を示す。黒カラムはcompound 48/80を点眼した場合、白カラムはコントロールの結果を表す。
第3図は、ICR系マウスにおいてセロトニン点眼(1重量%、10μl)により誘発された眼の掻き行動に対するN−{4−[((1S,2R)−2−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}シクロヘキシル)アミノ]−6−メチルキナゾリン−2−イル}−4−メトキシベンズアミド 二塩酸塩(以下、化合物Aと称する)の点眼(0.05重量%、10μl)の影響を示す。縦軸の数字は眼の掻き行動回数の平均値(回数)±標準誤差を示す。黒カラムは化合物Aの溶液を点眼した場合(t−検定、**:P<0.01)、白カラムは蒸留水のみを点眼した場合の結果を表す。
第4図は、ICR系マウスにおいてcompound 48/80点眼(1重量%、10μl)により誘発された眼の掻き行動に対する化合物Aの点眼(0.05重量%、10μl)の影響を示す。縦軸は眼の掻き行動回数の平均値(回数)±標準誤差を示す。黒カラムは化合物Aの溶液を点眼した場合(t−検定、*:P<0.05)、白カラムは蒸留水のみを点眼した場合の結果を表す。
【発明を実施するための最良の形態】
本発明にかかる鎮痒物質を見出すためのスクリーニング及び掻痒治療剤の鎮痒効果の評価は、セロトニンもしくはその塩又はcompound 48/80を実験動物に点眼することによって惹起される眼の掻き行動を指標に行われる。また、掻痒惹起物質としては、セロトニン又はその塩の方が好ましい。
具体的には、例えば、
(1) 被験物質又は掻痒治療剤を実験動物に投与し、一定時間後、セロトニンもしくはその塩又はcompound48/80を実験動物に点眼し、惹起される眼の掻き行動の回数を一定時間測定し、
(2) 被験物質又は掻痒治療剤の代わりに、蒸留水又は生理食塩水を用い、それ以外は上記(1)と同様の方法により眼の掻き行動の回数を一定時間測定し、
(3) 上記(1)で測定された掻き行動回数と上記(2)で測定された掻き行動回数を比較する、ことにより、スクリーニング又は評価することができる。
本発明において、被験物質又は掻痒治療剤を実験動物に投与する方法としては、例えば、点眼による投与、眼軟膏による投与、経皮投与、経口投与、静脈内投与、腹腔内投与、皮下投与、皮内投与が挙げられる。眼部掻痒治療剤の評価、新規鎮痒物質のスクリーニング方法には点眼により投与する方法が好ましい。一方、経口剤の鎮痒作用の評価には、経口により投与する方法が好ましい。
本発明において、掻痒惹起物質として点眼するセロトニン又はその塩の投与量は、10〜1000μg/部位が好ましく、30〜300μg/部位がより好ましい。さらに好ましくは100μg/部位である。また、点眼するcompound 48/80の量は、10〜1000μg/部位が好ましく、30〜300μg/部位がより好ましい。さらに好ましくは100μg/部位である。
掻痒治療剤又は被験物質の投与と、セロトニン又はcompound 48/80の点眼との時間差は、掻痒治療剤又は被験物質の投与方法により異なるが、0〜60分が好ましく、0〜30分がより好ましい。
眼の掻き行動を測定する時間は、セロトニン若しくはその塩又はcompound 48/80を点眼した直後から観察を開始し、続けて5〜30分間観察するのが好ましく、10〜15分間観察するのがより好ましい。
以下に、試験例、実施例を掲げて、本発明をさらに詳しく説明する。本発明は、以下の実施例に限定されるものではないことは言うまでもない。
試験例1
4−6週齢雄性ICR系マウスの右眼に、生理的食塩液に溶解した0.1,0.3,1,3,10重量%セロトニン塩酸塩(以下、セロトニンと称する、ナカライテスク社製)溶液10μlを点眼し、セロトニン点眼によって誘発される点眼側の眼の掻き行動の回数を10分間測定した。結果を第1図に示す。
第1図に示す通り、生理的食塩液のみを点眼した場合は平均3.6回(標準誤差1.6)であるのに対し、0.1重量%セロトニン溶液を点眼した場合は平均7.5回(標準誤差3.3)、1重量%セロトニン溶液を点眼した場合は平均23.5回(標準誤差5.6)、10重量%セロトニン溶液を点眼した場合は平均19.3回(標準誤差6.8)の眼の掻き行動が観察された。
この試験結果から、セロトニンの点眼により10分間という短時間に、高頻度の眼の掻き行動が惹起されることが明らかである。従って、本発明は、新規鎮痒物質のスクリーニング方法及び掻痒治療剤の鎮痒効果の評価方法として有用であることが明白である。
試験例2
4−6週齢雄性ICR系マウスの右眼に、生理的食塩液に溶解した0.1,0.3,1,3,10重量%compound 48/80(シグマ社製)溶液10μlを点眼し、compound 48/80点眼によって誘発される点眼側の眼の掻き行動の回数を10分間測定した。結果を第2図に示す。
第2図に示す通り、生理的食塩液のみを点眼した場合は平均3.6回(標準誤差1.6)であるのに対し、3重量%compound 48/80溶液を点眼した場合は平均10.2回(標準誤差3.0)、10重量%compound 48/80溶液を点眼した場合は平均7.5回(標準誤差3.0)の掻き行動が観察された。
この試験結果から、compound 48/80の点眼により10分間という短時間に、高頻度の眼の掻き行動が惹起されることが明らかである。従って、本発明は、新規鎮痒物質のスクリーニング方法及び掻痒治療剤の鎮痒効果の評価方法として有用であることが明白である。
【実施例1】
4−6週齢雄性ICR系マウスの右眼に生理的食塩水に溶解した1重量%セロトニン10μlを点眼し、誘発される点眼側の眼の掻き行動の回数を10分間測定した。被験物質として化合物Aを用い、かかる化合物Aの水溶液(0.05重量%)を点眼することにより評価した。対照群として、蒸留水を点眼した。被験溶液および蒸留水はセロトニン点眼5分前に10μlを点眼した。結果を第3図に示す。
第3図に示す通り、対照群の眼の掻き行動の回数は平均26.6回(標準誤差4.1)であったが、被験溶液を点眼した場合は平均8.2回(標準誤差3.1)の眼の掻き行動しか見られなかった。従って、本発明は、新規鎮痒物質のスクリーニング方法及び掻痒治療剤の鎮痒効果の評価方法として優れていることが明白である。
【実施例2】
4−6週齢雄性ICR系マウスの右眼に蒸留水で溶解した1重量%compound 48/80 10μlを点眼し、誘発される点眼側の眼の掻き行動の回数を10分間測定した。被験物質として、化合物Aを用い、かかる化合物Aの水溶液(0.05重量%)を点眼することにより評価した。対照群として、蒸留水を点眼した。被験溶液および蒸留水はcompound 48/80点眼5分前に10μlを点眼した。結果を第4図に示す。
第4図に示す通り、対照群の眼の掻き行動の回数は平均14.9回(標準誤差3.3)であったが、被験溶液を点眼した場合は平均4.0回(標準誤差1.1)の眼の引っ掻き行動しか見られなかった。従って、本発明は、新規鎮痒物質のスクリーニング方法及び掻痒治療剤の鎮痒効果の評価方法として優れていることが明白である。
【産業上の利用可能性】
本発明は、セロトニン若しくはその塩、又はcompound 48/80を実験動物に点眼することにより短時間に高頻度の眼の掻き行動が観察されることを利用したものであり、従来の方法に比べ、優れた鎮痒物質を見出すためのスクリーニング方法及び鎮痒効果の評価方法を提供することが可能となった。
すなわち、短時間に高頻度の眼の掻き行動が観察されるため、実験の再現性がよく、鎮痒作用の有無やその程度を迅速かつ明瞭に判断することが可能である。また、本発明は、実験動物の前処理が不要で、高度の技術も不要であり、従来の方法より優れている。
被験物質を点眼することによるスクリーニング方法は、体内動態やその他の要因(血圧の低下、鎮静作用、等)を考慮する必要がないため、直接的に鎮痒作用をスクリーニングできる。また、本方法は、点眼剤のみならず、経口剤や外用剤のスクリーニング方法としても用いることができ、新規鎮痒物質の探索に有用なスクリーニング方法として特に有用である。
また、本発明は新規鎮痒物質のスクリーニング方法であるが、掻痒治療剤の鎮痒効果を評価する方法としても利用可能である。即ち、他のスクリーニングや疫学調査等によって鎮痒作用が認められた、又は、鎮痒作用が期待できる薬剤の鎮痒効果を評価する方法としても用いることができる。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
セロトニンもしくはその塩又はcompound 48/80を実験動物に点眼することにより惹起される眼の掻き行動の回数を測定することを特徴とする、鎮痒物質を見出すためのスクリーニング方法。
【請求項2】
鎮痒物質を見出すためのスクリーニング方法であって、
(a)被験物質を実験動物に投与する工程、
(b)セロトニンもしくはその塩又はcompound 48/80を実験動物に点眼する工程、及び
(c)惹起される眼の掻き行動の回数を測定する工程、を含む請求項1記載のスクリーニング方法。
【請求項3】
セロトニンもしくはその塩又はcompound 48/80の点眼量が10〜1000μg/部位である、請求項1又は2記載のスクリーニング方法。
【請求項4】
被験物質を点眼により投与する、請求項2又は3記載のスクリーニング方法。
【請求項5】
実験動物がマウス、ラット又はモルモットである、請求項1、2、3又は4記載のスクリーニング方法。
【請求項6】
実験動物がマウスである、請求項1、2、3又は4記載のスクリーニング方法。
【請求項7】
マウスがICR系マウスである、請求項5又は6記載のスクリーニング方法。
【請求項8】
セロトニンもしくはその塩又はcompound 48/80を実験動物に点眼することにより惹起される眼の掻き行動の回数を測定することを特徴とする、掻痒治療剤の鎮痒効果の評価方法。
【請求項9】
掻痒治療剤の鎮痒効果の評価方法であって、
(a)被験物質を実験動物に投与する工程、
(b)セロトニンもしくはその塩又はcompound 48/80を実験動物に点眼する工程、及び
(c)惹起される眼の掻き行動の回数を測定する工程、を含む請求項8記載の評価方法。
【請求項10】
セロトニンもしくはその塩又はcompound 48/80の点眼量が10〜1000μg/部位である、請求項8又は9記載の評価方法。
【請求項11】
被験物質を点眼により投与する、請求項9又は10記載の評価方法。
【請求項12】
実験動物がマウス、ラット又はモルモットである、請求項8、9、10又は11記載の評価方法。
【請求項13】
実験動物がマウスである、請求項8、9、10又は11記載の評価方法。
【請求項14】
マウスがICR系マウスである、請求項8、9、10、11、12又は13記載の評価方法。

【国際公開番号】WO2004/027413
【国際公開日】平成16年4月1日(2004.4.1)
【発行日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−537576(P2004−537576)
【国際出願番号】PCT/JP2003/011811
【国際出願日】平成15年9月17日(2003.9.17)
【出願人】(000004156)日本新薬株式会社 (46)
【Fターム(参考)】