間仕切装置
【課題】構成が簡単で設置が容易であり、天井面や床面の変形を防止して設置状態が安定しており、容易に取り外しや設置が行なえる可動式に適した間仕切装置を提供する。
【解決手段】空間を仕切る間仕切装置5は、天井材2、梁等の上部部材に固定されるガイドレール10と、ガイドレールに上部を支持されると共に下部を床材3等の下部部材に固定されるパネル材20,20…とを備え、ガイドレール10は天井材2に接合固定される水平面部11と、水平面部の長手方向の両側部から鉛直方向に延出し、相互に離間する2つの垂直面部12,12とから断面略コ字状に形成され、パネル材20は、その上部に鉛直方向に進出可能の延長パネル30を備えており、延長パネルを、ガイドレール10の2つの垂直面部間に挿入し、延長パネル30の上面をガイドレール10の水平面部11に弾接させて設置される。
【解決手段】空間を仕切る間仕切装置5は、天井材2、梁等の上部部材に固定されるガイドレール10と、ガイドレールに上部を支持されると共に下部を床材3等の下部部材に固定されるパネル材20,20…とを備え、ガイドレール10は天井材2に接合固定される水平面部11と、水平面部の長手方向の両側部から鉛直方向に延出し、相互に離間する2つの垂直面部12,12とから断面略コ字状に形成され、パネル材20は、その上部に鉛直方向に進出可能の延長パネル30を備えており、延長パネルを、ガイドレール10の2つの垂直面部間に挿入し、延長パネル30の上面をガイドレール10の水平面部11に弾接させて設置される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物等の空間を仕切る間仕切装置に係り、特に、設置、取り外しが容易で、設置後に建物等を構成する部材との間に隙間が発生せず、設置状態が安定し天井面等の変形を防止できる間仕切装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物の空間を仕切る間仕切り装置は、天井や梁等の上部部材と、床板や敷居等の下部部材との間にパネル材を配置し、パネル材の上端を天井等に押し付けて固定し、天井とパネル材の上端との間の隙間を塞ぐ回り縁を固定し、床板とパネル材の下端との間の隙間を塞ぐ巾木を固定している。
【0003】
また、この種の間仕切装置として、特許文献1に記載の間仕切り壁取付け構造がある。この間仕切り壁取付け構造は、天井面の間仕切り壁取付け位置に沿って、凹溝付き廻り縁が凹溝を下方に向けて取り付けられ、この凹溝に間仕切り壁の上端部を挿入して天井面と床面間に間仕切り壁が着脱自在に取り付けられ、前記凹溝に挿入された間仕切り壁が、上端面と凹溝底面との間に隙間を形成する高さ寸法になされ、この間仕切り壁は、押圧体と、この押圧体を間仕切り壁の上端部または下端部から突出させて間仕切り壁を凹溝底面と床面との間に押圧状態となす押圧手段とからなる押圧ユニットを備え、間仕切り壁の取付け後には、前記押圧状態を維持可能になされ、間仕切り壁の取り外し時には、前記押圧状態を解除可能になされている。
【0004】
【特許文献1】特開2001−115589号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、前記構造の間仕切り装置は、空間を仕切るパネルが伸縮して天井と床間に設置されるため、回り縁や巾木棟の隙間隠しのための別部材が必要であり、構成が複雑となり、施工に時間がかかると共に、設置が煩雑となっていた。また、天井構造がよほど強固な構成でないと押圧力を掛けたときに天井や床が変形して設置状態が安定しないという問題点があった。そして、一度設置した間仕切り装置を取り外す場合、手間がかかり、他の場所への移動も煩雑であるという問題点がある。
【0006】
さらに、前記の間仕切り壁取付け構造は、押圧ユニットの押圧体が間仕切り壁の上端部または下端部から突出し、間仕切り壁を凹溝底面と床面との間に押圧状態としているため、押圧状態がスポット的となり、押圧力が加わった部分が変形しやすく、より広い範囲での押圧状態を確保し、設置状態を安定させたいという要求がある。
【0007】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、構成が簡単で設置が容易であり、天井面や床面の変形を防止して設置状態が安定しており、ライフスタイルの変更があっても、容易に取り外しや設置が行なえる可動式に適した間仕切装置を提供することにある。また、隙間隠し部材が不要で、短時間で設置できる間仕切り装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成すべく、本発明に係る間仕切装置は、天井材、梁等の上部部材に固定されるガイド部材と、該ガイド部材に上部を支持されると共に下部を床材等の下部部材に固定されるパネル材とを備え、空間を仕切る間仕切装置であって、前記ガイド部材は前記上部部材に接合固定される水平面部と、該水平面部の長手方向の両側部から鉛直方向に延出し、相互に離間する2つの垂直面部とから断面略コ字状に形成され、前記パネル材は、その上部に鉛直方向に進出可能の延長パネルを備えており、該延長パネルを、前記ガイド部材の2つの垂直面部間に挿入し、前記延長パネルの上面を前記ガイド部材の水平面部に弾接させて設置されることを特徴とする。
【0009】
前記のごとく構成された本発明の間仕切装置は、空間を区切りたい位置の天井材、梁等の上部部材にガイド部材を固定し、固定されたガイド部材の2つの垂直面部間の隙間にパネル材の上端を挿入し、パネル材の下端を床材等の下部部材に固定する。パネル材の下端面の固定は、例えば両面粘着テープ等を用いて固定することができる。この後、パネル材の上部に設けた進出可能の延長パネルを上方に移動させ、ガイド部材の水平面部に弾接させる。このように、パネル材は上端をガイド部材に位置決めされ、延長パネルが押し上げられた状態で設置されるため、設置作業が容易で、設置状態が安定する。また、延長パネルを下方に移動させるのみでパネル材を取り外すことができ、容易に撤去することもできる。さらに、延長パネルを弾接させる押圧力を調整することで、上部部材や下部部材を変形させることなく、設置状態を安定させることができ、延長パネルを進出させてパネル材を設置するため、隙間が発生せず、隙間隠し部材が不要となる。
【0010】
また、本発明に係る間仕切装置の好ましい具体的な態様としては、前記パネル材は、2枚の垂直面材と、該垂直面材を間隔を開けて連結する固定部材とから構成され、前記2枚の垂直面材間に形成される空間に前記延長パネルが配置されると共に、該延長パネルを上方に移動させる移動機構と、前記ガイド部材に弾接させる弾性部材が配置されていることを特徴としている。このように構成された間仕切装置では、パネル材は2枚の垂直面材間に延長パネルが配置され、この延長パネルを上方に移動させてパネル材を固定するため、設置後に隙間が発生せず、見栄えが向上すると共に、別部材で隙間を塞ぐ必要がなく、構成が簡単となり、設置が容易となる。
【0011】
さらに、本発明に係る間仕切装置の好ましい具体的な他の態様としては、前記移動機構はねじ送り機構であること、あるいは、前記移動機構はジャッキ機構であることを特徴としている。この構成によれば、ねじ送り機構でパネル材の上部に設けられた延長パネルを上方に移動させ、あるいは、ジャッキ機構でパネル材の上部に設けられた延長パネルを上方に移動させることができ、パネル材の位置決め、固定が容易に行なえる。
【0012】
また、前記パネル材は、水平方向に分割された複数のパネル材から構成され、該複数のパネル材は各パネル材の垂直端面に沿って固定されたジョイント材で相互に連結されることが好ましい。この構成によれば、広い面積の空間を間仕切りする場合でも、複数のパネル材を水平方向に連結して容易に間仕切りことができる。また、複数のパネル材は相互に連結されるため、単独で外れることが防止され、設置状態が安定する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の間仕切装置は、パネル材の上部をガイド部材で挟んで天井材等の上部部材に弾接させるため、固定状態が安定し、躯体に限定されることなく設置することができる。パネル材の上部はガイド部材に支持されるため、強い衝撃を受けても外れることがない。パネル上部の延長パネル部分に隙間が発生しないため、設置後に隙間隠し部材が必要ない。また、設置が容易で、取り外しも容易であり、移動設置も容易に行なえる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明に係る間仕切装置の一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は本実施形態に係る間仕切装置の一部を破断した正面図、図2は図1の一部を破断した要部正面図、図3は図2のA−A線断面図、図4は図1のB−B線断面図、図5は図1のC−C線断面図、図6は図2の固定前の状態を示す要部正面図、図7は図6のD−D線断面図である。
【0015】
図1〜7において、本実施形態の間仕切装置は、例えば、建物1等の構造物内の空間を仕切り、複数のスペースに分割形成するためのものであり、天井材2や梁等の上部部材と、床材3等の下部部材と、壁面4,4との間に設置される。間仕切装置5は、壁面4,4の間に、ガイド部材として、ガイドレール10を介して複数のパネル材20,20…を鉛直状態に設置し、下端を固定して空間を分割する機能を有するものである。なお、パネル材20は一方の壁面4のみに接するように設置してもよく、壁面に接することなくパネル材のみで設置してもよい。
【0016】
ガイドレール10は、例えばアルミニウムの押出し材で形成され、天井面等に接する水平面部11と、この水平面部の長手方向に沿う両側部から鉛直方向に延出し、相互に離間する2つの垂直面部12,12とから、下方に開口する断面略コ字状に形成されている。この実施形態では、ガイドレール10の垂直面部12,12の下端は内側に折り曲げられた後、上方にさらに折り曲げられ、折り返し部に形成されている。また、水平面部11の内面には、垂直面部に近接して2つの規制突条13,13が形成されている。
【0017】
パネル材20は2枚の垂直面材として合板21,21と、これらの垂直面材を間隔を開けて連結する横桟等の固定部材22,22…、縦桟等の固定部材23,23…とから構成され、横寸法が約90cm程度で、縦寸法が1.8m〜2,4m程度に形成されている。このように形成された1枚のパネル材20を、本実施形態の間仕切り装置5では3枚使用し、水平方向に並べて空間を仕切るものである。なお、パネル材20の横幅は、仕切りたい部分の横幅に合わせて適宜設定できる。また、図1では、1枚のパネル材のみ、その構造を示しているが、他のパネル材も同様に構成される。
【0018】
パネル材20は最上部の横桟22が合板21,21の上端から、例えば50〜70mm程度下げて固定されており、最上部の横桟の上方に、上方に開口する空間24が形成されている。そして、合板21,21には、後述する移動機構のアジャスターを操作するための長円状の調整孔25,25…が貫通して形成してある。これらの調整孔には、開口を閉じるキャップ26,26…が嵌合される。パネル材20は右側のパネル材のように、ドア等の開口20aが形成されたものでもよい。
【0019】
本実施形態のパネル材20は、その上部の空間24に鉛直方向に進出可能の延長パネル30を備えており、移動機構40で上方に進出可能に構成されている。そして、パネル部材20は、上部の延長パネル30がガイドレール10で支持され、下端は床材3上に両面耐震ジェル、粘着テープ等の粘着材27で固定される構成となっている。なお、パネル材20の下端を固定する構成は、前記の粘着材による固定に限られるものでなく、床材に形成した位置決め穴に、ピンや軸を差込んで固定する構成や、床材に浅い溝を形成し、この溝にパネル材の下端を位置決めする構成等、適宜の変更が可能である。前記の耐震ジェルとは、地震時に家具等の転倒を防止する機能を有し、軟質樹脂素材で形成され、厚さが数mmの粘着性を有するマット材が好ましい。
【0020】
パネル材20の左右の端部を構成する縦桟等の固定部材23,23には上下方向に沿って凹溝が形成されている。この凹溝には、ジョイント材28が嵌合され、複数のパネル材20,20を連結することができる。ジョイント材28は中心の平板部と、その両側に突出する突条を備えており、この突条が前記凹溝に嵌合する構成となっている。また、壁面等に接合するパネル材20用の端ジョイント材29も用いられ、この端ジョイント材も一面側に凹溝に嵌合する突条を備えている。ジョイント材28、及び端ジョイント材29は木材、集成材等から構成され、合成樹脂で形成してもよい。
【0021】
パネル材20の上部空間24に配置される延長パネル30は、パネル材20の横幅と同等の幅を有しており、例えば金属板材を折り曲げて水平の上面部31と、この上面部から下方に連続する幅の広い広幅面32,32と、さらに下方に連続する幅の狭い狭幅面33,33とから形成され、狭幅面33,33はパネル材20の空間24に挿入される幅に設定され、広幅面32,32はパネル材20の上端に載置される幅に設定されると共に、ガイドレール10の下方開口に挿入可能な幅に設定されている。また、広幅面32,32の厚さは、ガイドレール10の内面の規制突条13,13間に挿入可能な厚さに設定されている。延長パネル30の最上面には、圧縮されたときに潰れるクッション材34が固定されている。
【0022】
そして、パネル材20の上部に形成された空間24には、延長パネル30を上方に移動させる移動機構として、ねじ送り機構40,40が2つ配置されている。ここで、一方のねじ送り機構について説明する。ねじ送り機構40は、横桟22の両端部に固定されるL状の軸受板41と、この軸受板に下端が回転自在に支持される調整ねじ軸42と、これらの調整ねじ軸に螺合され、調整ねじ軸の回転で上下に移動する移動金具43と、2つの移動金具を連結する移動連結片44と、調整ねじ軸42の外周に位置し延長パネル30を上方へ付勢してガイドレールの内面に押し付けるコイルばね45とを備えて構成される。
【0023】
調整ねじ軸42の下方には、このねじ軸を回転させる調整リング46が固定され、これらの調整リングはパネル材20の合板21,21に形成された調整孔25,25…内に位置している。この構成により、調整孔25,25内に指を差込み、アジャスターとして機能する調整リング46を回転させることで調整ねじ軸42を回転させ、移動金具43と共に、移動連結片44を上方へ移動させて延長パネル30を上方に移動させることができる構成となっている。
【0024】
移動金具43は中央の水平板部43aから下方に二股の下方延出部43b、43bが延出し、これらの下方延出部に形成された連結孔に嵌合する厚板の連結板43cに調整ねじ軸42が螺合している。また、水平板部43aから上方に二股に延出する上方延出部43d、43dは上部が水平に屈曲されて移動連結片44に結合されている。2つの移動機構に装着されたコイルばね45,45は移動連結片44の貫通孔を通して装着されている。移動連結片44は金属板材を折り曲げて形成したものであり、水平部と上方延出部とを備えて断面が上方に開口する略コ字状に形成されている。
【0025】
このように、延長パネル30を上方へ移動させるねじ送り機構40,40は、パネル材20の空間24から上方に移動する延長パネル30の内側に移動連結片44を備える二重構成であり、移動連結片44の上方延出部の上端面が延長パネル30を押圧する構成となっている。このため、移動連結片44を上方へ移動させ、延長パネル30を押し上げた状態ではコイルばね45,45の押圧力が延長パネル30に加わり、延長パネル30がガイドレール10の水平面部11の内面に弾接する構成となっている。
【0026】
前記の如く構成された本実施形態の間仕切装置5の設置動作について、図8〜11を参照して以下に説明する。建物1内の天井材2、床材3、壁面4,4間を、間仕切り装置5で仕切るときは、先ず、壁面4,4間の天井材2にガイドレール10を水平状態に固定する。ガイドレール10の固定は、例えば、ガイドレールの水平面部11に貫通して形成した孔を通して、天井材の桟2aに、ビスを所定間隔でねじ込んで固定する。間仕切り装置5で仕切る空間が水平方向に長い場合は、ガイドレールを複数本連結して用いることもできる。このように、ガイドレールを複数本連結するときは、例えば、ガイドレールの内部に嵌合する連結金具を用いると好ましい。
【0027】
仕切りたい空間の横幅に合わせて、複数枚のパネル材20,20…を用意する。本実施形態では、3枚のパネル材20を用意し、中央のパネル材と右側のパネル材は幅広で、左側のパネル材は狭い幅のものを用いており、3枚で空間を閉じる横幅に設定されている。図8に示すように、1枚のパネル材、例えば、右側のパネル材20の延長パネル30を下げた状態で斜めに傾斜させ、ガイドレール10の略コ字状の空間にパネル材の上部を差込み、傾きを直して垂直状態に床材3の面上に載置する。
【0028】
このあと、図9に示すように、パネル材2の下面に貼着された耐震ジェル、両面粘着テープ等の粘着材27の離型紙27aを剥がし、パネル材20の下端を床材3に密着して位置決めする。ついで、延長パネル30を上昇させて、1枚目のパネル材20を固定する。すなわち、ねじ送り機構40,40でパネル材20の上部の延長パネル30を上方へ進出させ、延長パネル30の上面をガイドレール10の内面に弾接させて固定する。すなわち、パネル材20の調整孔25,25に指を入れ、調整リング46,46を回転させると調整ねじ軸42,42が回転し、このねじ軸に螺合する移動金具43,43が上昇し、これらの移動金具に連結された移動連結片44が上昇し、移動金具43,43上に位置するコイルばね45,45に押されて延長パネル30がパネル材20の上方に進出する。
【0029】
調整リング46,46をさらに回転させ、延長パネル30を上方へ進出させ、延長パネルがガイドレール10の水平面部11の内面に接触する。そして、調整リング46,46をさらに回転させると、移動連結片44はさらに上昇するため、連結移動片44がガイドレール10の内面に当接するまでコイルばね45,45は圧縮される。このように、延長パネル30は移動連結片44で押し上げられ、ガイドレール10の内面に突き当たると共に、コイルばね45,45で押圧力が加わるため、パネル材20の固定状態が安定する。調整リング46,46により延長パネル30を上昇させ、パネル材20の固定が完了したあと、調整孔25,25…にキャップ26,26…を嵌合して開口を塞ぐ。2つの調整リングを交互に回転させて延長パネル30を水平状態に上昇させると、押圧力が平均的に加わり好ましい。
【0030】
1枚目のパネル材20を位置決め固定したあと、図10に示されるように、パネル材の右端面と壁面4との間に端ジョイント材29を差込んで隙間が生じないように密着させる。また、パネル材20の左端面の凹溝にジョイント材28を嵌め込む。このあと、同様にして、2枚目のパネル材20を天井材2に固定したガイドレール10と床材3との間に固定し、2枚目のパネル材20の左端面にジョイント材28を嵌め込む。さらに、同様にして3枚目のパネル材20を天井材2に固定したガイドレール10と床材3との間に固定し、3枚目のパネル材と左の壁面4との間に端ジョイント材29を差込んで壁面との隙間を埋める。パネル材20にドア等の開口20aがある場合は、図11に示されるように、開口に沿ってビス6をねじ込んで壁面4及び連続するパネル材20に固定する。
【0031】
このようにして、建物1の空間をガイドレール10と3枚のパネル材20,20…とを備える間仕切り装置5により仕切ることができる。ガイドレール10は天井材2に固定され、3枚のパネル材20,20…は上端部がガイドレール10に支持され、下端部は床材3に密着して固定される。パネル材20の上端はガイドレール10の水平面部11と垂直面部12,12との間の略コ字状の開口に嵌合しているため、外れることはない。そして、3枚のパネル材は各々の延長パネル30,30…に上方への押圧力が加わりガイドレール10に弾接しているため、設置後に天井材2や床材3が変形することはなく、固定状態が安定する。このため、躯体に限定されることなく、確実に、簡単に設置でき、衝撃にも強い間仕切り装置5を構成することができる。また、間仕切り装置5を設置するとき、延長パネル30を上方に進出させて隙間が生じないため、幅木や回り縁等の隙間隠しの別部材が不要となり、施工が短時間で容易に行なえる。
【0032】
一度設置された間仕切り装置5を取り外すときは、先ず一方の端ジョイント材29を外し、それに隣接するパネル材のキャップ26,26…を外す。そして、調整孔25,25…内の調整リング46,46を逆回転させると、ねじ送り機構40の調整ねじ軸42,42が回転し、移動金具43,43が下降して移動連結片44が下降し、ガイドレール10への延長パネル30の押圧が解除される。さらに、調整リング46,46を回転して、延長パネル30が最下降位置に達したとき、パネル材20の下端の粘着材27による固定を外し、パネル材20を持ち上げて手前に引くと、1枚のパネル材20を容易に外すことができる。
【0033】
1枚のパネル材20を外すと、それに隣接するパネル材の端面に嵌合されたジョイント材28を外し、隣接するパネル材20のキャップ26,26…を外して内部の調整リング46,46を回転して調整ねじ軸42,42を逆回転し、延長パネル30を下降させる。そして、延長パネル30が下げられたパネル材20を上方に持ち上げて下端の粘着材による固定を外して傾斜させ、パネル材20を外すことができる。全てのパネル材を外して、最後に、天井材2に固定されたガイドレール10をビスを外して撤去する。このようにして、順次複数枚のパネル材20を外したあと、ガイドレール10を外して間仕切り装置5を容易に撤去することができる。パネル材20の下端の固定は、耐震ジェル等の粘着材27を外すと床材3等に傷が残らないため、復元が容易である。ガイドレール10を取り外した天井材2のビス穴は、コーキング材等で穴埋めして補修する。
【0034】
本発明の間仕切装置は、図12に示すように、空間を仕切る複数のパネル材20,20を柱状のコーナージョイント材51で連結することができる。コーナージョイント材51は、木材、集成材、MDF等から形成され、パネル材20,20を連結する面には、鉛直方向に凹溝が形成されている。このコーナージョイント材51は隣接して直交する2面に凹溝が形成されている。この凹溝に連結用のジョイント材52の片側の突条52aを嵌合し、パネル材20の凹溝にも反対側の突条52bを嵌合して、反対側から形成したねじ孔を通してビス53で連結する。直交する他の1面にも、同様にジョイント材52を挟んでビス53でパネル材20を連結する。
【0035】
また、図13に示すように、空間を仕切る複数のパネル材を柱状のコーナージョイント材55で連結することができる。コーナージョイント材55も、木材、集成材、MDF等から形成され、パネル材20を連結する3面には、鉛直方向に凹溝が形成されている。3面に形成された凹溝に連結用のジョイント材52の片側の突条52aを嵌合し、パネル材20の凹溝にも反対側の突条52bを嵌合して、3方向にパネル材を連結する。直角方向に連結されるパネル材は、コーナージョイント材55の反対側から形成したねじ孔を通してビス53で連結される。
【0036】
つぎに、本発明の間仕切り装置の移動機構の他の実施形態を図14,15に基づき詳細に説明する。図14は本発明に係る間仕切装置で使用される移動機構の他の実施形態の上昇位置と下降位置を示す一部を破断した要部正面図、図15はその側面図である。図15の左の図は下降位置、右の図は上昇位置を示している。なお、この実施形態は前記した実施形態に対し、パネル材20の上部から進出可能の延長パネル30の移動機構がジャッキ機構60であることを特徴とする。そして、他の実質的に同等の構成については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。ジャッキ機構60は2つが並設され、1つの操作軸で連動するように構成されている。
【0037】
ジャッキ機構60は、自動車の車輪を着脱するときに車体を上昇させるときに使用するものと同様のパンタグラフ式のものであり、ベース部材61には下方アーム62,62が揺動可能に支持され、下方アームの下端の揺動部に形成された歯部62aが相互に噛合い連動するように構成されている。一方、上部に位置する昇降部材63には上方アーム64,64が揺動可能に支持され、上方アームの上端の揺動部に形成された歯部64aが相互に噛合い連動するように構成されている。そして、下方アーム62,62の上端と上方アーム64,64の下端とが連動軸65,65で連結され、連動軸を貫通する操作軸66には右ねじと左ねじが形成され、右方の連動軸65に右ねじが螺合し、左方の連動軸65には左ねじが螺合している。操作軸66の両端には、この軸を回転させる六角スパナが嵌合する穴を有する駆動部材67が固定されている。
【0038】
したがって、操作軸66を一方に回転させると左右の駆動軸65,65は相互に接近し、下方アーム62,62及び上方アーム64,64は傾斜角度が増して昇降部材63は上昇するように構成されている。また、操作軸66を他方に回転させると左右の駆動軸65,65は相互に離反し、下方アーム62,62及び上方アーム64,64は傾斜角度が減って昇降部材63は下降するように構成されている。2つのジャッキ機構60は1本の長い操作軸66で連動されるように構成され、操作軸66の端部はパネル材20の左右の端部まで延長され、パネル材20の端面から回転操作できるように構成されている。
【0039】
この実施形態では、操作軸66を回転させることでジャッキ機構60によりパネル材20から上部の延長パネル30を進出させ、ガイドレール10の内部に延長パネル30を弾接させてパネル材20を固定することができる。しかも、パネル材20の左右の端面の一方から操作軸66を回転させて、2つのジャッキ機構60,60を同時に、平行に昇降させることができるため、パネル材20の位置決め、固定操作が極めて容易となる。
【0040】
この実施形態においては、延長パネル30を上方に進出させる移動連結片44は、2個所に凹部が形成され、この凹部内にコイルばね45,45が挿入され、延長パネル30をガイドレール10に弾接させる押圧力を付与している。なお、コイルばねの個数は2個に限られるものでなく、さらに多数としてもよい。
【0041】
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行なうことができるものである。例えば、パネル材として、複数のパネル材をジョイント材で連結する例を示したが、1枚のパネル材を用いて空間を仕切るように構成してもよい。
【0042】
また、延長パネルを上方へ移動させる機構として、ねじ送り機構とジャッキ機構の例を示したが、延長パネルを移動させる機構として、他の昇降機構を用いてもよいのは勿論である。さらに、パネル材は、ドア等の開口を備えるものや、明り取りの開口を備えるもの、開閉できる窓を備えるもの等、適宜のものを使用できる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明の活用例として、天井材や梁等の上部部材として、上方に位置する他の構造材を用いてガイド部材を固定することができ、床材等の下部部材として、土間や敷居等にパネル材の下端部を固定させるように構成してもよい。また、パネル材の代わりに格子等のパネルを上下の端部で支持する用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明に係る間仕切装置の一実施形態の一部を破断した正面図。
【図2】図1の一部を破断した要部正面図。
【図3】図2のA−A線断面図。
【図4】図1のB−B線断面図。
【図5】図1のC−C線断面図。
【図6】図2の固定前の状態を示す正面図。
【図7】図6のD−D線断面図。
【図8】本発明に係る間仕切り装置の設置動作を示す斜視図。
【図9】図8に続く設置動作を示す斜視図。
【図10】図9に続く設置動作を示す斜視図。
【図11】図10に続く設置動作を示す斜視図。
【図12】パネル材をコーナージョイント材を用いて連結する他の実施形態の要部断面図。
【図13】パネル材をコーナージョイント材を用いて連結するさらに他の実施形態の要部断面図。
【図14】移動機構の他の実施形態の上昇位置と下降位置を示す一部を破断した要部正面図。
【図15】図14の上昇位置と下降位置を示す側面図。
【符号の説明】
【0045】
1:建物(構造物)、2:天井材(上部部材)、3:床材(下部部材)、4:壁面、5:間仕切装置、10:ガイドレール(ガイド部材)、11:水平面部、12:垂直面部、20:パネル材、21:合板(垂直面材)、22:横桟(固定部材)、23:縦桟(固定部材)、24:空間、27:粘着材、30:延長パネル、40:ねじ送り機構(移動機構)、51,52:コーナージョイント材、60:ジャッキ機構(移動機構)
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物等の空間を仕切る間仕切装置に係り、特に、設置、取り外しが容易で、設置後に建物等を構成する部材との間に隙間が発生せず、設置状態が安定し天井面等の変形を防止できる間仕切装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物の空間を仕切る間仕切り装置は、天井や梁等の上部部材と、床板や敷居等の下部部材との間にパネル材を配置し、パネル材の上端を天井等に押し付けて固定し、天井とパネル材の上端との間の隙間を塞ぐ回り縁を固定し、床板とパネル材の下端との間の隙間を塞ぐ巾木を固定している。
【0003】
また、この種の間仕切装置として、特許文献1に記載の間仕切り壁取付け構造がある。この間仕切り壁取付け構造は、天井面の間仕切り壁取付け位置に沿って、凹溝付き廻り縁が凹溝を下方に向けて取り付けられ、この凹溝に間仕切り壁の上端部を挿入して天井面と床面間に間仕切り壁が着脱自在に取り付けられ、前記凹溝に挿入された間仕切り壁が、上端面と凹溝底面との間に隙間を形成する高さ寸法になされ、この間仕切り壁は、押圧体と、この押圧体を間仕切り壁の上端部または下端部から突出させて間仕切り壁を凹溝底面と床面との間に押圧状態となす押圧手段とからなる押圧ユニットを備え、間仕切り壁の取付け後には、前記押圧状態を維持可能になされ、間仕切り壁の取り外し時には、前記押圧状態を解除可能になされている。
【0004】
【特許文献1】特開2001−115589号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、前記構造の間仕切り装置は、空間を仕切るパネルが伸縮して天井と床間に設置されるため、回り縁や巾木棟の隙間隠しのための別部材が必要であり、構成が複雑となり、施工に時間がかかると共に、設置が煩雑となっていた。また、天井構造がよほど強固な構成でないと押圧力を掛けたときに天井や床が変形して設置状態が安定しないという問題点があった。そして、一度設置した間仕切り装置を取り外す場合、手間がかかり、他の場所への移動も煩雑であるという問題点がある。
【0006】
さらに、前記の間仕切り壁取付け構造は、押圧ユニットの押圧体が間仕切り壁の上端部または下端部から突出し、間仕切り壁を凹溝底面と床面との間に押圧状態としているため、押圧状態がスポット的となり、押圧力が加わった部分が変形しやすく、より広い範囲での押圧状態を確保し、設置状態を安定させたいという要求がある。
【0007】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、構成が簡単で設置が容易であり、天井面や床面の変形を防止して設置状態が安定しており、ライフスタイルの変更があっても、容易に取り外しや設置が行なえる可動式に適した間仕切装置を提供することにある。また、隙間隠し部材が不要で、短時間で設置できる間仕切り装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成すべく、本発明に係る間仕切装置は、天井材、梁等の上部部材に固定されるガイド部材と、該ガイド部材に上部を支持されると共に下部を床材等の下部部材に固定されるパネル材とを備え、空間を仕切る間仕切装置であって、前記ガイド部材は前記上部部材に接合固定される水平面部と、該水平面部の長手方向の両側部から鉛直方向に延出し、相互に離間する2つの垂直面部とから断面略コ字状に形成され、前記パネル材は、その上部に鉛直方向に進出可能の延長パネルを備えており、該延長パネルを、前記ガイド部材の2つの垂直面部間に挿入し、前記延長パネルの上面を前記ガイド部材の水平面部に弾接させて設置されることを特徴とする。
【0009】
前記のごとく構成された本発明の間仕切装置は、空間を区切りたい位置の天井材、梁等の上部部材にガイド部材を固定し、固定されたガイド部材の2つの垂直面部間の隙間にパネル材の上端を挿入し、パネル材の下端を床材等の下部部材に固定する。パネル材の下端面の固定は、例えば両面粘着テープ等を用いて固定することができる。この後、パネル材の上部に設けた進出可能の延長パネルを上方に移動させ、ガイド部材の水平面部に弾接させる。このように、パネル材は上端をガイド部材に位置決めされ、延長パネルが押し上げられた状態で設置されるため、設置作業が容易で、設置状態が安定する。また、延長パネルを下方に移動させるのみでパネル材を取り外すことができ、容易に撤去することもできる。さらに、延長パネルを弾接させる押圧力を調整することで、上部部材や下部部材を変形させることなく、設置状態を安定させることができ、延長パネルを進出させてパネル材を設置するため、隙間が発生せず、隙間隠し部材が不要となる。
【0010】
また、本発明に係る間仕切装置の好ましい具体的な態様としては、前記パネル材は、2枚の垂直面材と、該垂直面材を間隔を開けて連結する固定部材とから構成され、前記2枚の垂直面材間に形成される空間に前記延長パネルが配置されると共に、該延長パネルを上方に移動させる移動機構と、前記ガイド部材に弾接させる弾性部材が配置されていることを特徴としている。このように構成された間仕切装置では、パネル材は2枚の垂直面材間に延長パネルが配置され、この延長パネルを上方に移動させてパネル材を固定するため、設置後に隙間が発生せず、見栄えが向上すると共に、別部材で隙間を塞ぐ必要がなく、構成が簡単となり、設置が容易となる。
【0011】
さらに、本発明に係る間仕切装置の好ましい具体的な他の態様としては、前記移動機構はねじ送り機構であること、あるいは、前記移動機構はジャッキ機構であることを特徴としている。この構成によれば、ねじ送り機構でパネル材の上部に設けられた延長パネルを上方に移動させ、あるいは、ジャッキ機構でパネル材の上部に設けられた延長パネルを上方に移動させることができ、パネル材の位置決め、固定が容易に行なえる。
【0012】
また、前記パネル材は、水平方向に分割された複数のパネル材から構成され、該複数のパネル材は各パネル材の垂直端面に沿って固定されたジョイント材で相互に連結されることが好ましい。この構成によれば、広い面積の空間を間仕切りする場合でも、複数のパネル材を水平方向に連結して容易に間仕切りことができる。また、複数のパネル材は相互に連結されるため、単独で外れることが防止され、設置状態が安定する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の間仕切装置は、パネル材の上部をガイド部材で挟んで天井材等の上部部材に弾接させるため、固定状態が安定し、躯体に限定されることなく設置することができる。パネル材の上部はガイド部材に支持されるため、強い衝撃を受けても外れることがない。パネル上部の延長パネル部分に隙間が発生しないため、設置後に隙間隠し部材が必要ない。また、設置が容易で、取り外しも容易であり、移動設置も容易に行なえる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明に係る間仕切装置の一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は本実施形態に係る間仕切装置の一部を破断した正面図、図2は図1の一部を破断した要部正面図、図3は図2のA−A線断面図、図4は図1のB−B線断面図、図5は図1のC−C線断面図、図6は図2の固定前の状態を示す要部正面図、図7は図6のD−D線断面図である。
【0015】
図1〜7において、本実施形態の間仕切装置は、例えば、建物1等の構造物内の空間を仕切り、複数のスペースに分割形成するためのものであり、天井材2や梁等の上部部材と、床材3等の下部部材と、壁面4,4との間に設置される。間仕切装置5は、壁面4,4の間に、ガイド部材として、ガイドレール10を介して複数のパネル材20,20…を鉛直状態に設置し、下端を固定して空間を分割する機能を有するものである。なお、パネル材20は一方の壁面4のみに接するように設置してもよく、壁面に接することなくパネル材のみで設置してもよい。
【0016】
ガイドレール10は、例えばアルミニウムの押出し材で形成され、天井面等に接する水平面部11と、この水平面部の長手方向に沿う両側部から鉛直方向に延出し、相互に離間する2つの垂直面部12,12とから、下方に開口する断面略コ字状に形成されている。この実施形態では、ガイドレール10の垂直面部12,12の下端は内側に折り曲げられた後、上方にさらに折り曲げられ、折り返し部に形成されている。また、水平面部11の内面には、垂直面部に近接して2つの規制突条13,13が形成されている。
【0017】
パネル材20は2枚の垂直面材として合板21,21と、これらの垂直面材を間隔を開けて連結する横桟等の固定部材22,22…、縦桟等の固定部材23,23…とから構成され、横寸法が約90cm程度で、縦寸法が1.8m〜2,4m程度に形成されている。このように形成された1枚のパネル材20を、本実施形態の間仕切り装置5では3枚使用し、水平方向に並べて空間を仕切るものである。なお、パネル材20の横幅は、仕切りたい部分の横幅に合わせて適宜設定できる。また、図1では、1枚のパネル材のみ、その構造を示しているが、他のパネル材も同様に構成される。
【0018】
パネル材20は最上部の横桟22が合板21,21の上端から、例えば50〜70mm程度下げて固定されており、最上部の横桟の上方に、上方に開口する空間24が形成されている。そして、合板21,21には、後述する移動機構のアジャスターを操作するための長円状の調整孔25,25…が貫通して形成してある。これらの調整孔には、開口を閉じるキャップ26,26…が嵌合される。パネル材20は右側のパネル材のように、ドア等の開口20aが形成されたものでもよい。
【0019】
本実施形態のパネル材20は、その上部の空間24に鉛直方向に進出可能の延長パネル30を備えており、移動機構40で上方に進出可能に構成されている。そして、パネル部材20は、上部の延長パネル30がガイドレール10で支持され、下端は床材3上に両面耐震ジェル、粘着テープ等の粘着材27で固定される構成となっている。なお、パネル材20の下端を固定する構成は、前記の粘着材による固定に限られるものでなく、床材に形成した位置決め穴に、ピンや軸を差込んで固定する構成や、床材に浅い溝を形成し、この溝にパネル材の下端を位置決めする構成等、適宜の変更が可能である。前記の耐震ジェルとは、地震時に家具等の転倒を防止する機能を有し、軟質樹脂素材で形成され、厚さが数mmの粘着性を有するマット材が好ましい。
【0020】
パネル材20の左右の端部を構成する縦桟等の固定部材23,23には上下方向に沿って凹溝が形成されている。この凹溝には、ジョイント材28が嵌合され、複数のパネル材20,20を連結することができる。ジョイント材28は中心の平板部と、その両側に突出する突条を備えており、この突条が前記凹溝に嵌合する構成となっている。また、壁面等に接合するパネル材20用の端ジョイント材29も用いられ、この端ジョイント材も一面側に凹溝に嵌合する突条を備えている。ジョイント材28、及び端ジョイント材29は木材、集成材等から構成され、合成樹脂で形成してもよい。
【0021】
パネル材20の上部空間24に配置される延長パネル30は、パネル材20の横幅と同等の幅を有しており、例えば金属板材を折り曲げて水平の上面部31と、この上面部から下方に連続する幅の広い広幅面32,32と、さらに下方に連続する幅の狭い狭幅面33,33とから形成され、狭幅面33,33はパネル材20の空間24に挿入される幅に設定され、広幅面32,32はパネル材20の上端に載置される幅に設定されると共に、ガイドレール10の下方開口に挿入可能な幅に設定されている。また、広幅面32,32の厚さは、ガイドレール10の内面の規制突条13,13間に挿入可能な厚さに設定されている。延長パネル30の最上面には、圧縮されたときに潰れるクッション材34が固定されている。
【0022】
そして、パネル材20の上部に形成された空間24には、延長パネル30を上方に移動させる移動機構として、ねじ送り機構40,40が2つ配置されている。ここで、一方のねじ送り機構について説明する。ねじ送り機構40は、横桟22の両端部に固定されるL状の軸受板41と、この軸受板に下端が回転自在に支持される調整ねじ軸42と、これらの調整ねじ軸に螺合され、調整ねじ軸の回転で上下に移動する移動金具43と、2つの移動金具を連結する移動連結片44と、調整ねじ軸42の外周に位置し延長パネル30を上方へ付勢してガイドレールの内面に押し付けるコイルばね45とを備えて構成される。
【0023】
調整ねじ軸42の下方には、このねじ軸を回転させる調整リング46が固定され、これらの調整リングはパネル材20の合板21,21に形成された調整孔25,25…内に位置している。この構成により、調整孔25,25内に指を差込み、アジャスターとして機能する調整リング46を回転させることで調整ねじ軸42を回転させ、移動金具43と共に、移動連結片44を上方へ移動させて延長パネル30を上方に移動させることができる構成となっている。
【0024】
移動金具43は中央の水平板部43aから下方に二股の下方延出部43b、43bが延出し、これらの下方延出部に形成された連結孔に嵌合する厚板の連結板43cに調整ねじ軸42が螺合している。また、水平板部43aから上方に二股に延出する上方延出部43d、43dは上部が水平に屈曲されて移動連結片44に結合されている。2つの移動機構に装着されたコイルばね45,45は移動連結片44の貫通孔を通して装着されている。移動連結片44は金属板材を折り曲げて形成したものであり、水平部と上方延出部とを備えて断面が上方に開口する略コ字状に形成されている。
【0025】
このように、延長パネル30を上方へ移動させるねじ送り機構40,40は、パネル材20の空間24から上方に移動する延長パネル30の内側に移動連結片44を備える二重構成であり、移動連結片44の上方延出部の上端面が延長パネル30を押圧する構成となっている。このため、移動連結片44を上方へ移動させ、延長パネル30を押し上げた状態ではコイルばね45,45の押圧力が延長パネル30に加わり、延長パネル30がガイドレール10の水平面部11の内面に弾接する構成となっている。
【0026】
前記の如く構成された本実施形態の間仕切装置5の設置動作について、図8〜11を参照して以下に説明する。建物1内の天井材2、床材3、壁面4,4間を、間仕切り装置5で仕切るときは、先ず、壁面4,4間の天井材2にガイドレール10を水平状態に固定する。ガイドレール10の固定は、例えば、ガイドレールの水平面部11に貫通して形成した孔を通して、天井材の桟2aに、ビスを所定間隔でねじ込んで固定する。間仕切り装置5で仕切る空間が水平方向に長い場合は、ガイドレールを複数本連結して用いることもできる。このように、ガイドレールを複数本連結するときは、例えば、ガイドレールの内部に嵌合する連結金具を用いると好ましい。
【0027】
仕切りたい空間の横幅に合わせて、複数枚のパネル材20,20…を用意する。本実施形態では、3枚のパネル材20を用意し、中央のパネル材と右側のパネル材は幅広で、左側のパネル材は狭い幅のものを用いており、3枚で空間を閉じる横幅に設定されている。図8に示すように、1枚のパネル材、例えば、右側のパネル材20の延長パネル30を下げた状態で斜めに傾斜させ、ガイドレール10の略コ字状の空間にパネル材の上部を差込み、傾きを直して垂直状態に床材3の面上に載置する。
【0028】
このあと、図9に示すように、パネル材2の下面に貼着された耐震ジェル、両面粘着テープ等の粘着材27の離型紙27aを剥がし、パネル材20の下端を床材3に密着して位置決めする。ついで、延長パネル30を上昇させて、1枚目のパネル材20を固定する。すなわち、ねじ送り機構40,40でパネル材20の上部の延長パネル30を上方へ進出させ、延長パネル30の上面をガイドレール10の内面に弾接させて固定する。すなわち、パネル材20の調整孔25,25に指を入れ、調整リング46,46を回転させると調整ねじ軸42,42が回転し、このねじ軸に螺合する移動金具43,43が上昇し、これらの移動金具に連結された移動連結片44が上昇し、移動金具43,43上に位置するコイルばね45,45に押されて延長パネル30がパネル材20の上方に進出する。
【0029】
調整リング46,46をさらに回転させ、延長パネル30を上方へ進出させ、延長パネルがガイドレール10の水平面部11の内面に接触する。そして、調整リング46,46をさらに回転させると、移動連結片44はさらに上昇するため、連結移動片44がガイドレール10の内面に当接するまでコイルばね45,45は圧縮される。このように、延長パネル30は移動連結片44で押し上げられ、ガイドレール10の内面に突き当たると共に、コイルばね45,45で押圧力が加わるため、パネル材20の固定状態が安定する。調整リング46,46により延長パネル30を上昇させ、パネル材20の固定が完了したあと、調整孔25,25…にキャップ26,26…を嵌合して開口を塞ぐ。2つの調整リングを交互に回転させて延長パネル30を水平状態に上昇させると、押圧力が平均的に加わり好ましい。
【0030】
1枚目のパネル材20を位置決め固定したあと、図10に示されるように、パネル材の右端面と壁面4との間に端ジョイント材29を差込んで隙間が生じないように密着させる。また、パネル材20の左端面の凹溝にジョイント材28を嵌め込む。このあと、同様にして、2枚目のパネル材20を天井材2に固定したガイドレール10と床材3との間に固定し、2枚目のパネル材20の左端面にジョイント材28を嵌め込む。さらに、同様にして3枚目のパネル材20を天井材2に固定したガイドレール10と床材3との間に固定し、3枚目のパネル材と左の壁面4との間に端ジョイント材29を差込んで壁面との隙間を埋める。パネル材20にドア等の開口20aがある場合は、図11に示されるように、開口に沿ってビス6をねじ込んで壁面4及び連続するパネル材20に固定する。
【0031】
このようにして、建物1の空間をガイドレール10と3枚のパネル材20,20…とを備える間仕切り装置5により仕切ることができる。ガイドレール10は天井材2に固定され、3枚のパネル材20,20…は上端部がガイドレール10に支持され、下端部は床材3に密着して固定される。パネル材20の上端はガイドレール10の水平面部11と垂直面部12,12との間の略コ字状の開口に嵌合しているため、外れることはない。そして、3枚のパネル材は各々の延長パネル30,30…に上方への押圧力が加わりガイドレール10に弾接しているため、設置後に天井材2や床材3が変形することはなく、固定状態が安定する。このため、躯体に限定されることなく、確実に、簡単に設置でき、衝撃にも強い間仕切り装置5を構成することができる。また、間仕切り装置5を設置するとき、延長パネル30を上方に進出させて隙間が生じないため、幅木や回り縁等の隙間隠しの別部材が不要となり、施工が短時間で容易に行なえる。
【0032】
一度設置された間仕切り装置5を取り外すときは、先ず一方の端ジョイント材29を外し、それに隣接するパネル材のキャップ26,26…を外す。そして、調整孔25,25…内の調整リング46,46を逆回転させると、ねじ送り機構40の調整ねじ軸42,42が回転し、移動金具43,43が下降して移動連結片44が下降し、ガイドレール10への延長パネル30の押圧が解除される。さらに、調整リング46,46を回転して、延長パネル30が最下降位置に達したとき、パネル材20の下端の粘着材27による固定を外し、パネル材20を持ち上げて手前に引くと、1枚のパネル材20を容易に外すことができる。
【0033】
1枚のパネル材20を外すと、それに隣接するパネル材の端面に嵌合されたジョイント材28を外し、隣接するパネル材20のキャップ26,26…を外して内部の調整リング46,46を回転して調整ねじ軸42,42を逆回転し、延長パネル30を下降させる。そして、延長パネル30が下げられたパネル材20を上方に持ち上げて下端の粘着材による固定を外して傾斜させ、パネル材20を外すことができる。全てのパネル材を外して、最後に、天井材2に固定されたガイドレール10をビスを外して撤去する。このようにして、順次複数枚のパネル材20を外したあと、ガイドレール10を外して間仕切り装置5を容易に撤去することができる。パネル材20の下端の固定は、耐震ジェル等の粘着材27を外すと床材3等に傷が残らないため、復元が容易である。ガイドレール10を取り外した天井材2のビス穴は、コーキング材等で穴埋めして補修する。
【0034】
本発明の間仕切装置は、図12に示すように、空間を仕切る複数のパネル材20,20を柱状のコーナージョイント材51で連結することができる。コーナージョイント材51は、木材、集成材、MDF等から形成され、パネル材20,20を連結する面には、鉛直方向に凹溝が形成されている。このコーナージョイント材51は隣接して直交する2面に凹溝が形成されている。この凹溝に連結用のジョイント材52の片側の突条52aを嵌合し、パネル材20の凹溝にも反対側の突条52bを嵌合して、反対側から形成したねじ孔を通してビス53で連結する。直交する他の1面にも、同様にジョイント材52を挟んでビス53でパネル材20を連結する。
【0035】
また、図13に示すように、空間を仕切る複数のパネル材を柱状のコーナージョイント材55で連結することができる。コーナージョイント材55も、木材、集成材、MDF等から形成され、パネル材20を連結する3面には、鉛直方向に凹溝が形成されている。3面に形成された凹溝に連結用のジョイント材52の片側の突条52aを嵌合し、パネル材20の凹溝にも反対側の突条52bを嵌合して、3方向にパネル材を連結する。直角方向に連結されるパネル材は、コーナージョイント材55の反対側から形成したねじ孔を通してビス53で連結される。
【0036】
つぎに、本発明の間仕切り装置の移動機構の他の実施形態を図14,15に基づき詳細に説明する。図14は本発明に係る間仕切装置で使用される移動機構の他の実施形態の上昇位置と下降位置を示す一部を破断した要部正面図、図15はその側面図である。図15の左の図は下降位置、右の図は上昇位置を示している。なお、この実施形態は前記した実施形態に対し、パネル材20の上部から進出可能の延長パネル30の移動機構がジャッキ機構60であることを特徴とする。そして、他の実質的に同等の構成については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。ジャッキ機構60は2つが並設され、1つの操作軸で連動するように構成されている。
【0037】
ジャッキ機構60は、自動車の車輪を着脱するときに車体を上昇させるときに使用するものと同様のパンタグラフ式のものであり、ベース部材61には下方アーム62,62が揺動可能に支持され、下方アームの下端の揺動部に形成された歯部62aが相互に噛合い連動するように構成されている。一方、上部に位置する昇降部材63には上方アーム64,64が揺動可能に支持され、上方アームの上端の揺動部に形成された歯部64aが相互に噛合い連動するように構成されている。そして、下方アーム62,62の上端と上方アーム64,64の下端とが連動軸65,65で連結され、連動軸を貫通する操作軸66には右ねじと左ねじが形成され、右方の連動軸65に右ねじが螺合し、左方の連動軸65には左ねじが螺合している。操作軸66の両端には、この軸を回転させる六角スパナが嵌合する穴を有する駆動部材67が固定されている。
【0038】
したがって、操作軸66を一方に回転させると左右の駆動軸65,65は相互に接近し、下方アーム62,62及び上方アーム64,64は傾斜角度が増して昇降部材63は上昇するように構成されている。また、操作軸66を他方に回転させると左右の駆動軸65,65は相互に離反し、下方アーム62,62及び上方アーム64,64は傾斜角度が減って昇降部材63は下降するように構成されている。2つのジャッキ機構60は1本の長い操作軸66で連動されるように構成され、操作軸66の端部はパネル材20の左右の端部まで延長され、パネル材20の端面から回転操作できるように構成されている。
【0039】
この実施形態では、操作軸66を回転させることでジャッキ機構60によりパネル材20から上部の延長パネル30を進出させ、ガイドレール10の内部に延長パネル30を弾接させてパネル材20を固定することができる。しかも、パネル材20の左右の端面の一方から操作軸66を回転させて、2つのジャッキ機構60,60を同時に、平行に昇降させることができるため、パネル材20の位置決め、固定操作が極めて容易となる。
【0040】
この実施形態においては、延長パネル30を上方に進出させる移動連結片44は、2個所に凹部が形成され、この凹部内にコイルばね45,45が挿入され、延長パネル30をガイドレール10に弾接させる押圧力を付与している。なお、コイルばねの個数は2個に限られるものでなく、さらに多数としてもよい。
【0041】
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行なうことができるものである。例えば、パネル材として、複数のパネル材をジョイント材で連結する例を示したが、1枚のパネル材を用いて空間を仕切るように構成してもよい。
【0042】
また、延長パネルを上方へ移動させる機構として、ねじ送り機構とジャッキ機構の例を示したが、延長パネルを移動させる機構として、他の昇降機構を用いてもよいのは勿論である。さらに、パネル材は、ドア等の開口を備えるものや、明り取りの開口を備えるもの、開閉できる窓を備えるもの等、適宜のものを使用できる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明の活用例として、天井材や梁等の上部部材として、上方に位置する他の構造材を用いてガイド部材を固定することができ、床材等の下部部材として、土間や敷居等にパネル材の下端部を固定させるように構成してもよい。また、パネル材の代わりに格子等のパネルを上下の端部で支持する用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明に係る間仕切装置の一実施形態の一部を破断した正面図。
【図2】図1の一部を破断した要部正面図。
【図3】図2のA−A線断面図。
【図4】図1のB−B線断面図。
【図5】図1のC−C線断面図。
【図6】図2の固定前の状態を示す正面図。
【図7】図6のD−D線断面図。
【図8】本発明に係る間仕切り装置の設置動作を示す斜視図。
【図9】図8に続く設置動作を示す斜視図。
【図10】図9に続く設置動作を示す斜視図。
【図11】図10に続く設置動作を示す斜視図。
【図12】パネル材をコーナージョイント材を用いて連結する他の実施形態の要部断面図。
【図13】パネル材をコーナージョイント材を用いて連結するさらに他の実施形態の要部断面図。
【図14】移動機構の他の実施形態の上昇位置と下降位置を示す一部を破断した要部正面図。
【図15】図14の上昇位置と下降位置を示す側面図。
【符号の説明】
【0045】
1:建物(構造物)、2:天井材(上部部材)、3:床材(下部部材)、4:壁面、5:間仕切装置、10:ガイドレール(ガイド部材)、11:水平面部、12:垂直面部、20:パネル材、21:合板(垂直面材)、22:横桟(固定部材)、23:縦桟(固定部材)、24:空間、27:粘着材、30:延長パネル、40:ねじ送り機構(移動機構)、51,52:コーナージョイント材、60:ジャッキ機構(移動機構)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
天井材、梁等の上部部材に固定されるガイド部材と、該ガイド部材に上部を支持されると共に下部を床材等の下部部材に固定されるパネル材とを備え、空間を仕切る間仕切装置であって、
前記ガイド部材は前記上部部材に接合固定される水平面部と、該水平面部の長手方向の両側部から鉛直方向に延出し、相互に離間する2つの垂直面部とから断面略コ字状に形成され、
前記パネル材は、その上部に鉛直方向に進出可能の延長パネルを備えており、該延長パネルを、前記ガイド部材の2つの垂直面部間に挿入し、前記延長パネルの上面を前記ガイド部材の水平面部に弾接させて設置されることを特徴とする間仕切装置。
【請求項2】
前記パネル材は、2枚の垂直面材と、該垂直面材を間隔を開けて連結する固定部材とから構成され、前記2枚の垂直面材間に形成される空間に前記延長パネルが配置されると共に、該延長パネルを上方に移動させる移動機構と、前記ガイド部材に弾接させる弾性部材が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の間仕切装置。
【請求項3】
前記移動機構はねじ送り機構であることを特徴とする請求項1または2に記載の間仕切装置。
【請求項4】
前記移動機構はジャッキ機構であることを特徴とする請求項1または2に記載の間仕切装置。
【請求項5】
前記パネル材は、水平方向に分割された複数のパネル材から構成され、該複数のパネル材は各パネル材の垂直端面に沿って固定されたジョイント材で相互に連結されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の間仕切装置。
【請求項1】
天井材、梁等の上部部材に固定されるガイド部材と、該ガイド部材に上部を支持されると共に下部を床材等の下部部材に固定されるパネル材とを備え、空間を仕切る間仕切装置であって、
前記ガイド部材は前記上部部材に接合固定される水平面部と、該水平面部の長手方向の両側部から鉛直方向に延出し、相互に離間する2つの垂直面部とから断面略コ字状に形成され、
前記パネル材は、その上部に鉛直方向に進出可能の延長パネルを備えており、該延長パネルを、前記ガイド部材の2つの垂直面部間に挿入し、前記延長パネルの上面を前記ガイド部材の水平面部に弾接させて設置されることを特徴とする間仕切装置。
【請求項2】
前記パネル材は、2枚の垂直面材と、該垂直面材を間隔を開けて連結する固定部材とから構成され、前記2枚の垂直面材間に形成される空間に前記延長パネルが配置されると共に、該延長パネルを上方に移動させる移動機構と、前記ガイド部材に弾接させる弾性部材が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の間仕切装置。
【請求項3】
前記移動機構はねじ送り機構であることを特徴とする請求項1または2に記載の間仕切装置。
【請求項4】
前記移動機構はジャッキ機構であることを特徴とする請求項1または2に記載の間仕切装置。
【請求項5】
前記パネル材は、水平方向に分割された複数のパネル材から構成され、該複数のパネル材は各パネル材の垂直端面に沿って固定されたジョイント材で相互に連結されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の間仕切装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2010−13826(P2010−13826A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−173475(P2008−173475)
【出願日】平成20年7月2日(2008.7.2)
【出願人】(000002174)積水化学工業株式会社 (5,781)
【出願人】(593121634)双葉実業株式会社 (12)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月2日(2008.7.2)
【出願人】(000002174)積水化学工業株式会社 (5,781)
【出願人】(593121634)双葉実業株式会社 (12)
[ Back to top ]