防汗シート

【課題】腋の下の汗が衣服に付着することを防止でき、しかも衣服を損傷することのない、防汗手段を提供すること。
【課題解決手段】腋の下の窪みを覆う大きさの略長円形をなす薄いプラスチック・フィルムからなるシート１の全面に微小な通気孔４を多数開け、シート１の周縁部に粘着剤の帯２を設け、その内側のフィルム面に吸水性繊維層３を設けたことを特徴とする防汗シート。

【考案の詳細な説明】
【０００１】
【考案の属する技術分野】
本考案は腋の下に貼付して用いる防汗シートに関する。
【０００２】
【従来の技術】
腋の下は特に発汗が多い部位である。従来は、汗が付着して衣服がが汚れることを防止するため、衣服の腋の下に当たる部分に汗を遮断するシートを粘着剤で貼っていた。しかしこの方法ではシートを貼ることで、毛足の長いモヘヤやアンゴラ、あるいはシルク等の高級素材を用いた衣服を損傷するおそれがあった。
【０００３】
【考案が解決しようとする課題】
本考案が解決しようとする課題は、腋の下の汗が衣服に付着することを防止でき、しかも衣服を損傷するおそれのない、防汗手段を提供することである。
【０００４】
【課題を解決する手段】
上記の課題は、汗遮断用シートを衣服に貼ることをやめ、積極的に汗を吸収しかつ汗の浸透を遮断する機能を有する防汗シートを、腋の下に直接貼ることで解決することができる。
【０００５】
【考案の実施の形態】
添付の図１を参照して、本考案に係る防汗シートの実施の形態について説明する。すなわちこの防汗シートは、図１Ａに示すように、腋の下の窪みを覆う大きさの略長円形をなす薄いプラスチック・フィルムからなるシート１の周縁部に粘着剤の帯２と、その内側のフィルム面に吸水性繊維層３を設け、また図１Ｂに示すように、シート１の全面に微小な通気孔４を多数開けたことを特徴とするものである。
【０００６】
上記のシート１の大きさは、例えば幅５センチ、長さ１０センチ程度のもを中心に、数種類のサイズを揃えることが望ましい。粘着剤の帯２は、幅が５〜１０ミリメートルで、シート１を腋の下に貼る際、肌に付着しない非移行性の粘着剤が好ましい。吸水性繊維層３は、通常の木綿ガーゼ又は高吸水性樹脂の繊維からなる不織布が好ましく、また防臭加工されていることが好ましい。通気孔４としては、例えば直径０．５〜１ミリメートルの孔を１平方センチ当たり１０個程度開けることが考えられる。
【０００７】
【考案の効果】
本考案に係る防汗シートによれば、腋の下の汗が衣服に付着することを有効に防止でき、しかもその取り付けのために、毛足の長い素材やシルク等高級素材を用いた傷み易い衣服であっても損傷することがないので、安心して使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本考案に係る防汗シートの構造を示す概念図である。図１Ａは腹の面、同Ｂは背の面を示す。
【符号の説明】
１…シート
２…粘着剤の帯
３…吸水性繊維層
４…通気孔

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項１】腋の下の窪みを覆う大きさの概略長円形をなす薄いプラスチック・フィルムからなるシートの全面に微小な通気孔を多数設け、該シートの周縁部に粘着剤の帯を設け、その内側のシート面に吸水性繊維層を設けたことを特徴とする防汗シート。

【図１】