陰茎に取り付けるための装置
略円筒形の部分を有し男性の人間からの採尿に適するシステムを男性の人間の陰茎に取り付けるのに適した取付部材であって、伸縮性フィルム材料を含み、略円筒形の部分の第1端部において第1開口部を有すると共に他方の端部において第2開口部を有し、第1開口部が第2開口部よりも陰茎基部から遠くにあって少なくとも陰茎の陰茎亀頭が略円筒形の部分の内側に配置され得るように構成されており、且つ、第1開口部が巻き上げ部分の内側に配置されると共に第2開口部が巻き上げ部分の外側に配置されるようなリング状の形状となるように少なくとも部分的に巻き上げられた取付部材の伸縮性フィルム材料が伸張されておらず且つ巻き上げられていないとき、略円筒形の部分の巻き上げ部分の内径が、45mm未満である。このようにして、効果的且つ容易に取り付けられる取付部材が提供される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、採尿システムを陰茎に取り付けるための取付部材と、採尿システムとに関する。
【0002】
更に詳細には、本発明は、男性の人間から採尿するためのシステムを男性の人間の陰茎に取り付けるのに適した取付部材に関し、この取付部材は、伸縮性フィルム材料を含む略円筒形の部分を備え、この略円筒形の部分は、その第1端部に第1開口部を有し、且つ、その他方の端部に第2開口部を有し、第1開口部が第2開口部に比べて陰茎基部からより遠くに離れている形で少なくとも陰茎の陰茎亀頭がその略円筒形の部分の内側に配置されることが可能なように構成されており、且つ、第1開口部が巻き上げ部分の内側に位置しており且つ第2開口部が巻き上げ部分の外側に位置しているように、リング状の形状となるように少なくとも部分的に巻き上げられている。
【0003】
更に、本発明は、取付部材を陰茎に取り付ける方法と、採尿システムと取付部材を陰茎に取り付ける方法とに関する。
【背景技術】
【0004】
男性用の採尿システムは、2つの主要なタイプ、すなわち、尿素(urea)の中に挿入されるカテーテル又は他の器具を使用する内部タイプと、ウリシース(urisheath)が陰茎の外側に取付けられる外部タイプとに分けられ得る。
【0005】
外部採尿システムに関する公知の問題は、ウリシースが所定の場所に維持し損ねるためにこうしたシステムが陰茎から外れることが多いということである。更に、当業者は、多くの患者の陰茎が非常に小さく、固くない形状を有する可能性があり、且つ、皺のよった皮膚を有する可能性があるので、例えば高齢又は肥満の人間のような様々な患者にウリシースを取り付けることが困難となり得ることを理解している。
【0006】
すべての公知のウリシースは、巻き上げられた形状で提供され、且つ、尿素の出口の付近に取り付けられ、コンドームに類似した方法で陰茎基部に向かう方向に陰茎上で巻かれる。大抵の場合には、この手続きは、上述した陰茎の性質のため困難である。
【0007】
多くの人々が、ウリシースの可撓性を改善することと、ウリシース上に接着剤を塗布することと、陰茎に対するウリシースのフィット性を最適化することと、ウリシースの取り付け方に関する看護婦向けの教材を作成することとによって、これらの問題を解決しようと試みてきた。
【0008】
特許文献1と特許文献2が、可撓性のコンドーム状材料を使用することによって、且つ、アプリケーターを使用することによって、これらの問題を解決することを試みている。しかし、これらの特許文献は、ぴったりしたウリシースを弛緩した陰茎に取り付けるという課題を解決していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】欧州特許第0068712号明細書
【特許文献2】仏国特許発明第2752158号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って、本特許の目的の1つは、例えば高齢者の陰茎のような小さな且つ/又は弛緩した陰茎を具備する人間に取り付けることが容易であり、且つ、偶発的に脱落することがない、採尿システムのための比較的簡易な取付部材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、第1の態様において、陰茎にシステムを取り付けるのに適している取付部材に関し、その取付部材は、略円筒形の形状である部分を有する少なくとも1つの伸縮性フィルム材料と、少なくとも2つの開口部とを具備し、この2つの開口部は、陰茎の外側表面の径よりも大きい径に伸張されることが可能である。
【0012】
更に明確に述べると、本発明は、取付部材の伸縮性フィルム材料が伸張させられておらず且つ巻き上げられていないときに、略円筒形の部分の巻き上げ部分の内径が45mm未満である、導入部パラグラフで言及されている通りの取付部材を提供することによって、上記の目的を実現する。このようにして、陰茎の内側部分上に配置することが容易であり且つその後で陰茎の基部から遠ざかる方向に巻き上げ解除され得る取付部材が提供される。その材料の伸縮性と円筒形部分の径とによって、取付部材は陰茎上に確実なフィット性を形成する。
【0013】
45mmという値は、平均的な陰茎径の統計学的径を反映するように選択されている。成人男性人口中に見いだされる最も一般的な陰茎径を対象として含めるためには、弛緩した内径は45mm未満とするべきであり、それによって陰茎に取り付けられるときに有効なシールが実現される。実際には、径が45mm未満の範囲内に入る、様々な径の一連の取付部材が供給される。当然であるが、この範囲を逸脱する陰茎径が存在するが、商業的に重要な範囲は45mm未満である。しかしながら、特定の実施形態において、弛緩した内径が40mm未満、又は、38mm未満、又は、35mm未満ともなり得る。
【0014】
1つの実施形態において、略円筒形の部分が伸縮性フィルム材料で作られているということに留意されたい。更に、この略円筒形の部分は、この略円筒形の部分の内径が伸張され得るように構成されることもできる。
【0015】
第2の態様において、本発明は、男性の人間から採尿するための採尿に適したシステムに関しており、このシステムは、着用時間中に尿を採集及び/又は貯蔵するための尿容器と、このシステムを陰茎に取り付けるための取付部材とを備え、この取付部材は、略円筒形の部分を有する少なくとも1つの伸縮性フィルム材料と、少なくとも2つの開口部とを備え、この2つの開口部は、陰茎の外側表面の径よりも大きな径に伸張され得る。
【0016】
更に詳細には、本発明は、男性の人間から採尿するためのシステムに関しており、そのシステムは、本発明の第1の態様に関して上述した取付部材を具備する。
【0017】
第3の態様において、本発明は、採尿システムを陰茎に結合するのに適した取付部材を陰茎に取り付ける方法に関しており、この方法は、略円筒形の部分を有する伸縮性フィルム材料を含む取付部材を提供する工程と、陰茎棒状部(penis rod)上の内側位置(inward position)において陰茎の表面上に取付部材の少なくとも一部分を配置する工程と、陰茎の基部から遠ざかるように陰茎の外側方向に取付部材の少なくとも一部分を巻き上げ解除する工程とを含む。
【0018】
本発明の文脈では、陰茎の「内側位置」は結合(symphysis)と陰茎亀頭との間の位置として定義され、一方、「外側位置(outward position)」は陰茎亀頭上の位置として定義される。
【0019】
更に詳細には、本発明の第3の態様は、取付部材を陰茎に取り付ける方法に関しており、この方法は、略円筒形の部分を有する取付部材を提供する工程であって、この略円筒形の部分は、伸縮性フィルム材料を備え、その第1の端部に第1開口部を有し且つその他方の端部に第2開口部を有し、陰茎の少なくとも陰茎亀頭がその略円筒形の部分の内側に配置されることが可能であり且つ第1開口部が第2開口部に比べて陰茎の基部からより遠くにあるように構成されており、且つ、第1開口部が巻き上げ部分の内側に配置され且つ第2開口部が巻き上げ部分の外側に配置されるように、リング状の形状をとる形で少なくとも部分的に巻き上げられている工程と、巻き上げ部分の内径と第2開口部の径とが、略円筒形の部分の伸縮性フィルム材料が伸張されられておらず且つ巻き上げられていないときに、略円筒形の部分の巻き上げ部分の内径よりも少なくとも1%大きいように、巻き上げ部分と第2開口部とを伸張させる工程と、陰茎亀頭と陰茎基部との間の位置において陰茎棒状部(penis rod)の外側表面上に取付部材を配置する工程と、陰茎に沿った方向に且つ陰茎の基部から遠ざかるように取付部材の少なくとも一部分を巻き上げ解除する工程と、を含む。
【0020】
この方法の別の実施形態において、この方法は、更に、陰茎の外側表面上に取付部材を配置した後に、その取付部材に加えられる伸張力を解除し且つ取付部材が収縮することを可能にする工程を含む。
【0021】
更に別の実施形態において、この方法は、更に、陰茎のおおよその外径を測定する工程と、陰茎のおおよその外径に対して適切にサイズ指定された取付部材を提供する工程とを含む。
【0022】
上述の方法が、そのシステムの使用者の状態を治癒又は安定化させることはないので、療法による治療方法ではないということに留意されたい。更に、この方法は、不適正に実施されても、使用者に対して著しい健康上のリスクを結果的に生じさせることはない。従って、未熟練の医療スタッフがこの方法を実施することが可能である。
【0023】
本発明の第1の態様は、陰茎にシステムを取り付けるのに適している取付部材に関しており、その取付部材は、略円筒形の形状である部分を有する少なくとも1つの伸縮性フィルム材料と、少なくとも2つの開口部とを具備し、この2つの開口部は、陰茎の外側表面の径よりも大きい径に伸張されることが可能である。
【0024】
本発明の文脈において、「取付部材」という用語は、陰茎に接触して構成された部材及び陰茎に取付けられて構成された部材として理解されたい。
【0025】
本発明の文脈において、「伸縮性フィルム」という用語は、力によって伸張させられることが可能であり且つその力が取り除かれると収縮する薄いシート状の材料として理解されたい。このシート状材料は、特定の場合には、本質的にその当初の形状に戻り得る。
【0026】
本発明の文脈では、「略円筒形の形状」という用語は、パイプ、円筒、切頭円錐、ダイヤモンド形、様々な断面径を有する円筒形、楕円円筒、及び、規則的又は不規則的な断面形状を有する上記の又は他の円筒形構造の組み合わせとして理解されたい。
【0027】
陰茎の皮膚表面に対するシールを形成することが困難なので、伸縮性フィルム材料が使用される。この材料が、変形する陰茎形状に対して伸張及び/又は形状的に適合するために十分に伸縮性があるだけでなく、所定の位置に留まるように設計されていることが重要であり、これが、略円筒形である形状のサイズと伸縮性が重要であることの理由である。
【0028】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、伸縮性フィルムの伸縮性と陰茎の可撓性との組み合わせが、陰茎に対する取付部材のシール及び/又は締め付け固定を実現する。
【0029】
取付部材の1つの実施形態において、この取付部材の略円筒形の部分が、少なくともこの取付部材の着用時間中に尿に直接的に接触している区域内において、実質的に非透水性である。
【0030】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状である伸縮性フィルムの少なくとも一部分の内径が陰茎棒状部の外径よりも小さい。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状である伸縮性フィルムの少なくとも一部分の径は、陰茎棒状部の径よりも0.5%から90%小さい。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状である伸縮性フィルムの少なくとも一部分の径は、陰茎棒状部の径よりも1%から50%小さい。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状である伸縮性フィルムの少なくとも一部分の径は、陰茎棒状部の径よりも5%から25%小さい。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状である伸縮性フィルムの少なくとも一部分の径は、陰茎棒状部の径よりも15%から30%小さい。
【0031】
この明細書に関しては、「陰茎の外径」について説明するとき、この径が、世界の成人男性の人口の陰茎径の約90パーセンタイル内に見いだされることが可能な陰茎径であるべきことに留意されたい。従って、「陰茎の径」は単一の値と解釈されるべきではなく、値の範囲として解釈されなければならない。こうしたデータは容易には入手できないが、当業者は、それを概算する方法を理解する。「陰茎の径」は、必要に応じて、15mmから50mmの間の範囲、15mmから45mmの間の範囲、20mmから45mmの間の範囲、20mmから40mmの間の範囲、25mmから36mmの間の範囲、又は、32mmから44mmの間の範囲に制限され得る。更に、男性の人間の陰茎の外径が時間の経過に応じて変化するので、本明細書で言及する陰茎の外径は、人間の陰茎の弛緩した外径又は最小の外径を意味しなければならない。
【0032】
1つの実施形態において、2つの開口部の径とフィルム材料は、その2つの開口部が陰茎の外径よりも大きいサイズに伸張可能であるように設計されつつも、その2つの開口部の弛緩した径が陰茎の外径よりも小さいように設計されるべきである。このようにして、その開口部が伸張されるときに陰茎上に取付部材を付けることと、その次に、その開口部が収縮することが可能にされるときに適切なシールを形成することとが可能である。
【0033】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、2つの開口部の径が少なくとも14mmである。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、2つの開口部の径が少なくとも16mmである。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、2つの開口部の径が少なくとも18mmである。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、2つの開口部の径が少なくとも20mmである。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、2つの開口部の径が少なくとも22mmである。
【0034】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、第2開口部が伸張されていないときに、第2開口部の径は20mmよりも大きい。この場合も同様に、20mmという値は、この特定の実施形態に関する最小値として、統計学的範囲に基づいて選択されている。他の実施形態において、第2開口部の径は22mmよりも大きくすることができ、又は、24mmよりも大きくすることができ、又は、26mmよりも大きくすることができる。
【0035】
伸縮性フィルムの伸縮性を選択するときには、(締め付け固定と不快感との両方に関する)取付力が重要であり、取付けの容易さが考慮される。従って、伸縮性フィルム材料の物理的特性が重要である。
【0036】
本発明の文脈では、「伸縮性フィルム材料の伸張」という用語がその材料の伸縮性を意味し、(パーセント単位で測定された)破断時の伸張としての標準的な試験方法ASTM D638に従って測定される。
【0037】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形である伸縮性フィルム材料は100%から2000%の間で伸張させられることが可能である。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形である伸縮性フィルム材料は400%から1900%の間で伸張させられることが可能である。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形である伸縮性フィルム材料は600%から1700%の間で伸張されることが可能である。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形である伸縮性フィルム材料は1000%から1500%の間で伸張させられることが可能である。
【0038】
本発明の文脈では、「300%モジュラス」という用語は、標準的な試験方法ASTM D638に従って測定される、所与の寸法のサンプルを300%伸張させるために必要とされる応力(MPaで測定される)を意味する。
【0039】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状である伸縮性フィルム材料は、0.05から1.00の間の300%モジュラスを有する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状である伸縮性フィルム材料は、0.07から0.60の間の300%モジュラスを有する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状である伸縮性フィルム材料は、0.08から0.40の間の300%モジュラスを有する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状である伸縮性フィルム材料は、0.09から0.30の間の300%モジュラスを有する。
【0040】
本発明の文脈では、「100%モジュラス」という用語は、標準的な試験方法ASTM D638に従って測定される、所与の寸法のサンプルを100%伸張させるために必要とされる応力(MPaで測定される)を表す。
【0041】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状である伸縮性フィルム材料は、0.02から0.50の間の100%モジュラスを有する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状である伸縮性フィルム材料は、0.03から0.30の間の100%モジュラスを有する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状である伸縮性フィルム材料は、0.04から0.20の間の100%モジュラスを有する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状である伸縮性フィルム材料は、0.05から0.15の間の100%モジュラスを有する。
【0042】
伸縮性フィルム材料のための使用材料のタイプと使用材料の厚さの両方が伸張力に影響を与えるということに留意されたい。従って、伸縮性フィルムのための材料を選択する際には、材料の選択と壁厚さの選択とが両方とも重要である。
【0043】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、伸縮性フィルム材料は、熱可塑性エラストマー及びシリコーンを含むグループから選択される。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、伸縮性フィルム材料は、10から90の間の、又は、15から80の間のショアOO硬度を有する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、伸縮性フィルム材料は、20から70の間のショアOO硬度を有する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、伸縮性フィルム材料は、25から65の間のショアOO硬度を有する。
【0044】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状である伸縮性フィルムは、陰茎を受け入れるようになっている第2開口部を、その伸縮性フィルム材料の巻き上げられていない弛緩した非伸張形状構成において有し、上記第2開口部の内径が陰茎の外径と同一か又はそれより小さい。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材の第2開口部は、陰茎の最小径サイズよりも1%から90%小さい弛緩径を有する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材の第2開口部は、陰茎の最小径サイズよりも5%から40%小さい径を有する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材の第2開口部は、陰茎の最小径サイズよりも10%から25%小さい径を有する。
【0045】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は、陰茎上の内側位置に配置されるようになっている。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は、陰茎の基部から遠ざかる方向に、陰茎上の内側位置から外側方向に巻き上げ解除されるようになっている。
【0046】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状である伸縮性フィルムは、着用時間中に陰茎を受け入れて陰茎をシールするようになっている区域/部分を有し、上記区域/部分は、陰茎の径と同一か又は陰茎の径よりも小さい径を有する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、陰茎を受け入れて陰茎をシールするようになっている区域/部分は、内側位置における陰茎の径より1%から80%小さい径を有する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、陰茎を受け入れて陰茎をシールするようになっている区域/部分は、内側位置における陰茎の径より3%から40%小さい径を有する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、陰茎を受け入れて陰茎をシールするようになっている区域/部分は、内側位置における陰茎の径より6%から20%小さい径を有する。
【0047】
陰茎に取付部材を取り付けるために、巻き上げ部分と第2開口部は、略円筒形の部分の伸縮性フィルム材料が伸張させられておらず且つ巻き上げられていないときに、巻き上げ部分の内径と第2開口部の径とが略円筒形の部分の巻き上げ部分の内径よりも少なくとも10%大きいように伸張されることが可能である。他の実施形態において、その径は少なく20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、又は、100%伸張されることが可能である。径が広げられる量が大きければ大きいほど、取付部材を陰茎上に取り付けることが容易である。
【0048】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は、陰茎の皮膚の表面に取付部材をより確実に取り付けるための締め付け固定要素を具備する。
【0049】
本発明の文脈では、「締め付け固定要素」という用語を、陰茎に対する取付部材の取り付けを補助し、且つ、採尿システムの着用時間中に取付部材が所定の位置に留まることを補助する、取付部材のあらゆる形態又は形状又は区域として理解されたい。
【0050】
本発明の文脈では、「着用時間」とうい用語を、取付部材が陰茎上に留まることが意図されている時間として理解されたい。こうした時間は、患者の状態に応じて、数分間から数日間(例えば2日)まで変化する。
【0051】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、締め付け固定要素は、陰茎の皮膚の表面に取付部材を取り付けるための接着剤を具備する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、伸縮性フィルム材料の少なくとも一区域が、陰茎の皮膚の表面に取り付けるための接着剤を具備する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、この接着剤は非吸収性の接着剤である。こうした接着剤は、例えば、アクリル樹脂接着剤、ポリウレタン接着剤、シリコーン接着剤等のような任意の接着剤であってよい。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、陰茎に取付部材を取り付けるための接着剤はシリコーン接着剤である。
【0052】
接着剤は、幾度か塗布されるときに、又は、長い期間にわたって着用されるときに、皮膚に損傷を与えることがある。陰茎上の皮膚に対するストレスを減少させるために、接着剤をパターンの形で塗布することが有利。
【0053】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は、皮膚に取付部材を取り付けるための接着剤を具備し、その接着剤は、1つの区域を覆うパターンの形に付けられている。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、この接着剤のパターンは、接着剤面積全体の10−90%を覆う。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、この接着剤のパターンは、接着剤面積の25−80%を覆う。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、この接着剤のパターンは、接着剤面積の40−70%を覆う。
【0054】
ウリシースの取り付けを容易にするために、その取り付けの前に、ウリシースがあらかじめ丸められた形状にされ、その次に、そのシステムの取り付け時に巻き上げ解除される。更に、本発明によるウリシースの形状によって、陰茎に対するウリシースが巻き上げ解除される方向が、巻き上げ解除プロセスを容易化するために、ウリシースを巻き上げ解除する現在の方向に対して変化させられ得る。
【0055】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材の略円筒形の部分が、陰茎上に配置される前に巻き上げられるように構成されている。この実施形態において、取付部材は、巻き上げ解除された形状で使用者に提供され、その次に、取り付けの前に巻き上げられる。別の実施形態において、取付部材は、すでに巻き上げられている形状で提供される。
【0056】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材の略円筒形の部分は、陰茎上の内側位置に配置された後に巻き上げ解除されるように構成されている。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は、陰茎上に配置される前に巻き上げられるようになっており且つ陰茎上に内側位置に配置された後に巻き上げ解除されるように構成されている。
【0057】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材の略円筒形の部分は、外側方向に、すなわち、使用者の体から遠ざかる方向に、陰茎上で巻き上げ解除されるようになっている。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は、陰茎亀頭を越えて延びる距離を巻き上げ解除されるようになっている。
【0058】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材の略円筒形の部分は、その取付部材を巻き上げ解除する前に陰茎上の内側位置に配置されるようになっている。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材の少なくとも一部分が、その取付部材が巻き上げ解除された後に内側位置に残る。
【0059】
取付部材が陰茎に取り付けられる仕方に応じて、採尿するためのシステムの連結部が陰茎亀頭に比べて使用者の体から遠くに位置することを確実なものにするために、ウリシースの長さが陰茎の長さよりも長いことが重要。
【0060】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は連結要素を具備する。
【0061】
本発明の文脈では、「連結要素」を、取付部材を採尿システムの連結部材に連結するために使用される取付部材の区域/部分/要素として理解されたい。それは、本目的に適したいかなる形式、材質又は形状であってもよい。
【0062】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は連結要素を備え、上記連結要素は、陰茎に取り付けられるときに、陰茎亀頭に比べて陰茎の基部からより遠く離れて配置されるようになっている。
【0063】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は1cmから50cmの長さである。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は2cmから40cmの長さである。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は4cmから30cmの長さである。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は8cmから24cmの長さである。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は11cmから19cmの長さである。
【0064】
陰茎の性質のため及び伸縮性フィルムの材料特徴のため、陰茎上に取付部材を適正に取り付けることは困難となり得る。従って、取付部材を取り付けるためのアプリケーターを使用することが望ましい。
【0065】
従って、取付部材は、上述の取付部材と、巻き上げ部分の内径がその非伸張の内径と比較して少なくとも10%増大させられるように略円筒形の部分の巻き上げ部分を伸張するように構成されたアプリケーターとを具備する、部品キットの形で提供され得る。別の実施形態において、アプリケーターは、内径を少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、又は、100%増大させるように構成されることも可能である。
【0066】
本発明の文脈では、「アプリケーター」を、取付部材の少なくとも一部分を陰茎上の内側位置に配置することを補助するように構成された物理的な形状及び/又は形態及び/又は機構として理解されたい。このアプリケーターは別個の要素であってもよく、又は、取付部材に一体化されてもよい。
【0067】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は、陰茎の皮膚上の内側位置にその取付部材を配置するためのアプリケーターを具備する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このアプリケーターは、陰茎の外径よりも大きいサイズに伸縮性フィルムの略円筒形の形状の径を拡大するようになっている。
【0068】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、アプリケーターは、陰茎の外径よりも大きいサイズに伸縮性フィルムの略円筒形の形状の径を拡大するように構成されており、且つ、取付部材の少なくとも一部分を陰茎上の内側位置に配置することを補助するように構成されている。
【0069】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、アプリケーターは、陰茎の外径よりも大きいサイズに伸縮性フィルムの略円筒形の形状の径を拡大するように構成されており、且つ、取付部材の少なくとも一部分を陰茎上の内側位置に配置することを補助するように構成されており、且つ、外側方向における取付部材の巻き上げ解除プロセスを補助するように構成されている。
【0070】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、アプリケーターは、取付部材と共に一体状に形成されている。
【0071】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、アプリケーターはエラストマー材料を含む。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このエラストマー材料は、熱可塑性材料とシリコーンとを含むグループから選択される。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このエラストマー材料は、2から80の間のショアD硬度、又は、5から60の間のショアD硬度を有する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このエラストマー材料は、10から35の間のショアD硬度を有する。
【0072】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、アプリケーターはポリマー材料で作られている。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このアプリケーターは熱可塑性材料を含む。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このアプリケーターは生物分解性ポリマー材料を含む。
【0073】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、アプリケーターは、円形又は楕円形の形状を有するリングを具備する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このリングは陰茎の外径よりも大きい内径を有する。
【0074】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、アプリケーターは、陰茎に対する取付部材の取り付け中に、その取付部材から取り外される。
【0075】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、アプリケーターは、取付部材が人間に取り付けられた後に、その取付部材から取り外されるように構成されている。
【0076】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は、略円筒形の部分の巻き上げ部分の内側にアプリケーターが配置されるように、そのアプリケーターの周囲に予め巻かれている。
【0077】
巻き上げ解除プロセスを容易にするために、アプリケーターは、容易且つ均一に巻き上げ解除するプロセスを可能にするように設計されているべきである。
【0078】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、アプリケーターは、巻き上げ解除プロセス中にその中心の周りに容易に巻き付けられる。
【0079】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、伸縮性フィルム材料の少なくとも一部分が、その弛緩状態において、その伸縮性フィルム材料が取付けられるように設計されている陰茎の径に等しいか又はこの径よりも小さい径を有するが、アプリケーターの周りに巻かれるときには、伸縮性フィルムのその部分の径は陰茎の径よりも大きい径に伸張される。
【0080】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、アプリケーターは、成形スティック(shaped stick)から形成されている。
【0081】
本発明の文脈では、「成形スティック」を、形態/形状/機構が長円形である、あらゆる物理的な形態及び/又は形状及び/又は機構として理解されたい。
【0082】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、成形スティックは、円筒形の断面を有する形に作られている。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、この成形スティックは、円形又は楕円形の形状を形成するように曲げられている。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、この成形スティックは、円形を形成するように曲げられており、この場合に、この円形の内径が取付部材の第2開口部の径よりも大きい。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、成形スティックは、円形を形成するように曲げられており、この場合に、この円形の内径が取付部材の第2開口部の径よりも少なくとも1mm大きい。
【0083】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、成形スティックは、コネクトフォーム(connect form)とレセプタ(receptor)とを有し、この場合に、このレセプタはコネクトフォームを受け入れるようになっている。
【0084】
本発明の文脈では、「レセプタ」を、コネクトフォームを受け入れるようになっているアプリケーター上の物理的な形態及び/又は形状及び/又は機構として理解されたい。
【0085】
本発明の文脈では、「コネクトフォーム」を、レセプタに係合するようになっているアプリケーター上の物理的な形態及び/又は形状及び/又は機構として理解されたい。
【0086】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、成形スティックは、コネクトフォームとレセプタとを有し、このレセプタはコネクトフォームを受容するように構成されている。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、レセプタは、コネクトフォームがそのレセプタに対して連結されている状態を維持することを可能にするように構成されている。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、成形スティックは、レセプタとコネクトフォームとが連結されているときに円形の形状を形成する。
【0087】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、レセプタとコネクトフォームは、成形スティックのそれぞれの端部に形成されている。
【0088】
この成形スティックは、塊状又は中空のスティックである。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、この成形スティックは中空である。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、この成形スティックは塊状である。
【0089】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は、実質的にリング形であるアプリケーターを備え、このアプリケーターの内径は陰茎の径よりも大きい。
【0090】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、アプリケーターは成形スティックを具備する。
【0091】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材の少なくとも一部分は成形スティックの周りに予め巻かれており、且つ、陰茎上で外側方向に巻き上げ解除されるようになっている。
【0092】
伸張された状態で貯蔵される場合に、柔軟な熱可塑性エラストマーは、より長い時間に亘りクリープを起こす傾向を有するため、取付部材が貯蔵期間中は比較的弛緩した状態で貯蔵され且つ陰茎上の取り付け直前に伸張させられることを可能にすることが望ましい。
【0093】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、アプリケーターは、2つの形状構成、すなわち、アプリケーターが第1の径を有する第1の形状構成と、アプリケーターが第2の径を有する第2の形状構成を有し、上記第2の径は第1の径よりも少なくとも20%大きい。他の実施形態において、第2の径は第1の径よりも少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、又は、100%大きい。
【0094】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、アプリケーターは、伸縮性フィルムの少なくとも一部分の径を少なくとも1mmは伸張するように構成されており、アプリケーターが、伸縮性フィルムの少なくとも一部分の径を少なくとも2mmは伸張するように構成されていることが好ましく、アプリケーターが、伸縮性フィルムの少なくとも一部分の径を2mmから10mmは伸張するようになっていることが最も好適である。
【0095】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、成形スティックはばねの形式である。
【0096】
こうしたばねは使用上のいくつかの利点を有する。このばねは、円形の形状に曲げられた後に圧縮される。この圧縮されたばねは、円筒形の伸縮性フィルムの巻き上げ部分を具備し、圧縮された形態で包装容器内に貯蔵される。その後で、ばねと取付部材をその容器から取り出したとき、ばねは自動的に伸張して、取付部材の巻き上げ部分の径を伸張する。
【0097】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このばねは圧縮可能である。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、ばねは、その弛緩した長さの20%から80%に圧縮可能である。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、ばねはその弛緩した長さの30%から70%に圧縮可能である。
【0098】
このばねの材料と厚さは、伸縮性フィルムに対してそのばねが及ぼす応力を指示する。
【0099】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このばねは金属で作られている。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このばねはプラスチック材料で作られている。
【0100】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このばねは、0.1mmから1.0mmの間のワイヤ厚さから螺旋状の形状に作られている。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このばねは0.2mmから0.5mmの間のワイヤ厚さで作られている。
【0101】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、アプリケーターは少なくとも2つの成形スティックを具備する。上記成形スティックは、互いに係合するようになっており、及び、アプリケーターの径を伸張するように構成されている。
【0102】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状の伸縮性フィルムは、陰茎と外側容器との間の流体連通を可能にするように構成された第1開口部を有する。
【0103】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状の伸縮性フィルムは第1開口部を有し、上記第1開口部は、陰茎の径よりも大きな径に伸張されることが可能である。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状の伸縮性フィルムの第1開口部は、陰茎の径よりも大きな径を有する。このことが、着用時間中に陰茎から取付部材を引き離そうとする力を減少させる。
【0104】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状の伸縮性フィルムは、陰茎と外側容器との間の流体連通を可能にするように構成された第1開口部を有しており、上記第1開口部は、陰茎の径よりも大きな径に伸張されることが可能である。
【0105】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材全体が、陰茎上の内側位置に配置されるように構成されると共に外向きに巻き上げ解除されるように構成されており、この巻き上げ解除が、第2開口部が内側位置に留まることを可能にし、且つ、上記第1開口部が新たな位置を得ることを可能にし、この新たな位置は、陰茎亀頭に比べて陰茎基部からより遠く離れている。
【0106】
伸縮性フィルムの厚さが、そのフィルムの偶発的な亀裂及び/又は穴を回避するという点に関してだけでなく、着用時間中の使用者の快適性に関しても重要である。
【0107】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状の伸縮性フィルムは、0.01mmから2mmの間の厚さを有する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状の伸縮性フィルムの厚さは、0.04mmから0.8mmの間である。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、円筒形の形状の伸縮性フィルムは、0.08mmから0.4mmの間である。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、円筒形の形状の伸縮性フィルムの厚さは、0.1mmから0.3mmの間である。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、円筒形の形状の伸縮性フィルムの厚さは、0.15mmから0.25mmの間である。
【0108】
巻き上げ解除プロセスを容易化するために、巻き上げ解除補助要素(unrollin supportive element)によって巻き上げ解除プロセスを補助することが重要。こうした1つ又は複数の巻き上げ解除補助要素は、取付部材の取り付け中に陰茎に接触する必要を少なくすることもできる。取付部材を着用することが意図されている人間以外の別の人間によってその取付部材が取り付けられる場合に、このことは特に望ましい。
【0109】
本発明の文脈では、「巻き上げ解除補助要素」を、陰茎上での外側方向における取付部材の巻き上げ解除プロセスを補助するようになっている物理的な形状及び/又は形態及び/又は機構として理解されたい。
【0110】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は巻き上げ解除補助要素を具備する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、巻き上げ解除補助要素は少なくとも1つのストリップを具備する。1つの実施形態において、巻き上げ解除補助要素は少なくとも2つのストリップを具備する。
【0111】
巻き上げ解除プロセスを容易化するために、伸縮性フィルム材料がその材料自体に粘着する作用を低減させることが有利となり得る。これは、非粘着性の層(伸縮性/伸張可能でなければならない)を導入することによって、又は、伸縮性フィルム材料の表面特性を変更することによって実現され得る。
【0112】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、伸縮性フィルム材料は、それ自体に対して非粘着性である。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、伸縮性フィルム材料はタルクで被覆されている。
【0113】
これに加えて、巻き上げ解除プロセス中に取付部材に陰毛が絡まる場合には、痛みがあるか、不快であるか、又は、刺激がある。従って、「遮蔽要素」によって陰毛を取付部材から遮蔽することが好都合。
【0114】
本発明の文脈では、「遮蔽要素」を、巻き上げ解除プロセス中に使用者の陰毛の少なくとも一部分を遮蔽するようになっている物理的な形状及び/又は形態及び/又は機構として理解されたい。こうした遮蔽要素は別個の要素の形態であってもよく、又は、取付部材及び/又はアプリケーターと共に一体的に形成されてもよい。
【0115】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は遮蔽要素を具備する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、アプリケーターは遮蔽要素を具備する。更に、1つの実施形態において、上述した取付部材を具備する部品キットが提供されることが可能であり、又は、そのキットが更に取付部材の略円筒形の部分の第2開口部に配置されている遮蔽要素を具備することが可能である。1つの実施形態において、その遮蔽要素は、巻き上げ部分が巻き上げられておらず且つ伸張させられていないときに、略円筒形の部分の巻き上げ部分の内径よりも少なくとも2cm大きな外径を有するフランジを具備することも可能である。
【0116】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、遮蔽要素はフランジ部分を具備する。このフランジ部分は陰毛を遮蔽するために使用されてもよいが、更に、取付部材を取り付ける人間が巻き上げ解除プロセス中にそのフランジをグリップとして使用することがあるので巻き上げ解除補助要素としても使用されてもよく、これによって、陰茎上の内側位置に取付部材の一部分が留まることを確実なものにする。
【0117】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このフランジ部分は取付部材と共に一体状に形成される。
【0118】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このフランジ部分の外径は5.0cmから25.0cmの間である。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このフランジ部分の径は6.0cmから20cmの間である。本発明の第1の 態様の1つの実施形態において、このフランジ部分の径は7.0cmから18.0cmの間である。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このフランジ部分の径は8.0cmから16.0cmの間である。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このフランジ部分の径は6.5cmから12.5cmの間である。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このフランジ部分の径は5.9cmから10.5cmの間である。
【0119】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、遮蔽要素は切頭円錐形部分を具備する。
【0120】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は、その取付部材の少なくとも一部分を巻き上げ解除する前に陰茎上の内側位置にその取付部材を取り付けるためのアプリケーターと、取付部材をシステムに連結するための連結要素とを具備する。
【0121】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は、略円筒形に形成されている部品を有する少なくとも1つの伸縮性フィルム材料であって、陰茎を受け入れて陰茎をシールするようになっている区域を有し、且つ、この区域は陰茎の径よりも小さい径を有する伸縮性フィルム材料と、陰茎の外側表面の径よりも大きい径に伸張され得る少なくとも2つの開口部と、実質的にリング形に形成されているアプリケーターであって、このアプリケーターの内径は陰茎の径よりも大きいアプリケーターとを具備する。
【0122】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形に形成されている伸縮性フィルムは、陰茎を受け入れて陰茎をシールするように構成された区域を有し、及び、この区域は陰茎の径よりも小さい径を有する。
【0123】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は、陰茎の径よりも大きい径に伸張されるようになっている。
【0124】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、円筒形に形成されている部品を有する伸縮性フィルム材料は、その形状の径が略円筒形の形状の長さに沿って変化することを特徴とする。本発明の第2の態様の1つの実施形態において、この径が陰茎の変化量に従って変化する。本発明の第2の態様の1つの実施形態において、変化する円筒形形状は、陰茎の内側位置に適合するように構成されたより小さい径と、陰茎亀頭に適合するように構成されたより大きい径とを有する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、変化する円筒形形状は、陰茎の形状に類似した形状を具備する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、変化する円筒形形状は波形の形状をとり、周期的に増減する径を有する。
【0125】
長期間にわたってウリシースを着用している人間の皮膚はストレスを受ける。こうしたストレスは皮膚の炎症を生じさせ、最終的には外傷を生じさせる。従って、陰茎上の皮膚を保護する成分を伸縮性フィルム材料に加えることが望ましい。こうした皮膚保護成分は、抗菌剤、抗真菌剤、及び、アロエベラのような天然成分であってもよい。
【0126】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、伸縮性フィルム材料は皮膚保護成分を含む。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、伸縮性フィルム材料は抗菌性材料を含む。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、伸縮性フィルム材料は、抗菌性成分として銀含有化合物を含む。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、伸縮性フィルム材料は、抗菌性成分として銀リン酸ジルコニウム化合物を含む。
【0127】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、伸縮性フィルム材料は、タルクと皮膚保護成分とのブレンドで被覆されている。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、伸縮性フィルム材料は、タルクと銀リン酸ジルコニウム化合物とのブレンドで被覆されている。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、伸縮性フィルム材料は、タルクとMilliken Chemical社製のAlphasan 2000とのブレンドで被覆されている。
【0128】
本発明の第2の態様は、男性の人間から採尿するためのシステムに関しており、このシステムは、着用時間中に尿を収集及び/又は貯蔵するための尿容器と、このシステムを陰茎に取り付けるための取付部材とを備え、この取付部材は、略円筒形の部分を有する少なくとも1つの伸縮性フィルム材料と、少なくとも2つの開口部とを備え、この2つの開口部は、陰茎の外側表面の径よりも大きい径に伸張されることが可能である。
【0129】
本発明の文脈では、「尿容器」という用語を、例えば袋又は剛体の容器のような、あらゆるタイプのカプセル化体積(encapsulated volume)として理解されたい。
【0130】
本発明の第2の態様の1つの実施形態は、採尿するためのシステムに関しており、このシステムは、そのシステムに取付部材を連結するように構成された連結部材を具備する。
【0131】
本発明の文脈では、「連結部材」という用語を、取付部材の内部を尿容器の内部と流体連通させるように構成された部材として理解されたい。
【0132】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、連結部材と取付部材の連結要素は互いに係合するように構成されている。本発明の第2の態様の1つの実施形態において、連結部材と取付部材の連結要素は互いに係合して液密シールを形成するように構成されている。
【0133】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、連結要素は、採尿システムに対して可逆的に連結及び連結解除されるように構成されている。本発明の第2の態様の1つの実施形態において、連結部材は、採尿システムに対して可逆的に連結及び連結解除されるように構成されている。
【0134】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、連結要素及び/又は連結部材は、収集部材及び/又は採尿システムに対して連結要素の位置を固定するための固定機構を具備する。
【0135】
本発明の文脈では、「固定機構」を、連結部材及び/又は採尿システムに対する連結要素の係合を補助するようになっている物理的な形状及び/又は形態及び/又は機構として理解されたい。
【0136】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、採尿システムは固定機構を具備する。本発明の第2の態様の1つの実施形態において、この固定機構は、そのシステムの少なくとも一部分を交換するために固定及び固定解除するようになっている。
【0137】
本発明の第2の態様の1つの実施形態は、採尿するシステムに関しており、このシステムは接着剤を備え、上記接着剤は連結要素と連結部材との間の連結とシールを補助する。この接着剤の位置及び/又は区域は、連結要素の設計及び/又は連結部材の設計に応じて変化する。
【0138】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、この接着剤は、連結部材の外側表面の少なくとも一区域を覆う。本発明の第2の態様の1つの実施形態において、この接着剤は、連結部材の内側表面の少なくとも一区域を覆う。本発明の第2の態様の1つの実施形態において、この接着剤は、非接触フィルム(non touch film)によって覆われている。
【0139】
本発明の第2の態様の1つの実施形態は、採尿システムに関しており、このシステムは連結部材を備え、上記連結部材はその取付部材の連結要素の内径を伸張するように構成されている。
【0140】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、尿容器は尿収集袋である。本発明の第2の態様の1つの実施形態において、この袋は液体を汲み出される。本発明の第2の態様の1つの実施形態において、この袋は、この袋を人間及び/又はベッドに取り付けるための取り付け要素を具備する。
【0141】
人間の中には、小さい尿収集容積しか必要としない者がいる。こうした場合には、尿容器が非常に小さく且つ個別的であるように設計される。
【0142】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、取付部材と尿容器は一体的に形成されている。
【0143】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、連結部材と尿容器は一体的に形成されている。
【0144】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、尿容器は取付部材の内部にカプセル封入されるように構成されている。
【0145】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、尿容器はその尿容器に液体が入ることを可能にするがその尿容器から出て行くことは不可能にする一方向弁を具備する。
【0146】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、尿容器はタンクを具備する。
【0147】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、タンクは吸収性繊維状材料を具備する。本発明の第2の態様の1つの実施形態において、タンクは液体吸い上げ繊維状材料を具備する。本発明の第2の態様の1つの実施形態において、タンクは、液体吸い上げ特性と液体吸収特性の両方を有する繊維ブレンドを具備する。
【0148】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、タンクは、あらゆる形状の吸収剤材料を具備する。本発明の第2の態様の1つの実施形態において、タンクは吸収剤粒子を具備する。
【0149】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、採尿システムは、内側位置において陰茎の皮膚上に取付部材を取り付けるためのアプリケーターを具備する。本発明の第2の態様の1つの実施形態において、このアプリケーターは、陰茎の外径よりも大きいサイズに伸縮性フィルムの略円筒形である形状の径を伸張するように構成されている。
【0150】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、アプリケーターは、陰茎の外径よりも大きいサイズに伸縮性フィルムの略円筒形である形状の径を伸張するように、及び、内側位置において陰茎の皮膚上に取付部材の少なくとも一部分を配置することを補助するように構成されている。
【0151】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、アプリケーターは、陰茎の外径よりも大きいサイズに伸縮性フィルムの略円筒形である形状の径を伸張するように、及び、内側位置において陰茎の皮膚上に取付部材の少なくとも一部分を配置することを補助するように、及び、外側方向における取付部材の巻き上げ解除プロセスを補助するように構成されている。
【0152】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、採尿するためのシステムは遮蔽要素を具備する。
【0153】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、アプリケーターは遮蔽要素を具備する。
【0154】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、遮蔽要素はフランジ部分を具備する。
【0155】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、男性の人間から採尿するためのシステムは、尿容器に取付部材を連結するための汎用コネクタを具備する。本発明の第2の態様の1つの実施形態において、この汎用コネクタは、採尿システムに対して可逆的に連結及び連結解除するように構成されている。
【0156】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、汎用コネクタは別個の要素の形式である。
【0157】
本発明の文脈では、「汎用コネクタ」を、任意の標準的な採尿システムに取付部材をフィットさせるように構成された、取付部材の一体化された要素又は独立した要素として理解されたい。これは任意の形式、材料又は形状であってもよい。
【0158】
本発明の第3の態様は、採尿システムを陰茎に連結するための取付部材を取り付ける方法に関しており、この方法は、伸縮性フィルム材料を具備する取付部材を提供する工程であって、その伸縮性フィルムが略円筒形に形成されている部分を有する工程と、内側位置に陰茎の表面上に取付部材の少なくとも一部分を配置する工程と、陰茎の基部から遠ざかるように陰茎の外側方向に取付部材の少なくとも一部分を巻き上げ解除する工程とを含む。
【0159】
本発明の第3の態様の1つの実施形態において、この方法は、取付部材を尿容器に連結して、陰茎が尿容器の内部と流体連通していることを可能にする工程を含む。この方法が、取付部材と尿容器との間の連結部を固定する工程を含むことが好ましい。
【0160】
本発明の第3の態様の1つの実施形態において、この方法は、陰茎の皮膚に取付部材を接着させる工程を含む。
【0161】
本発明の第3の態様の1つの実施形態において、この方法は、取付部材と陰茎表面との間に液密な連結部を生じさせる工程を含む。
【0162】
本発明の第3の態様の1つの実施形態において、陰茎上の内側位置に取付部材の少なくとも一部分を配置する工程は、アプリケーターの使用によって実現される。
【0163】
本発明の第3の態様の1つの実施形態において、陰茎上の内側位置に取付部材の少なくとも一部分を配置する工程、及び/又は、陰茎の外側方向に取付部材の少なくとも一部分を巻き上げ解除する工程は、アプリケーターの使用によって実現される。
【0164】
本発明の第3の態様の1つの実施形態において、取付部材を取り付けるための方法は、陰茎上への取り付けの前に取付部材を巻き上げる工程を具備する。
【0165】
本発明の第3の態様の1つの実施形態において、取付部材を取り付けるための方法は、取付部材を陰茎上に取り付ける前にアプリケーターの周りに取付部材を巻き付ける工程を具備する。
【0166】
本発明の第3の態様の1つの実施形態において、取付部材を取り付けるための方法は、取付部材の少なくとも一部分を巻き上げ解除する工程の後に、取付部材からアプリケーターを取り外す工程を具備する。
【0167】
本発明の第3の態様の1つの実施形態において、陰茎の外側方向に取付部材の少なくとも一部分を巻き上げ解除する工程は、巻き上げ解除補助要素によって補助される。
【0168】
本発明の第3の態様の1つの実施形態において、適正なサイズの取付部材を選択するために、陰茎のおおよその外径が陰茎径測定器具によって測定される。
【0169】
本発明の第3の態様の1つの実施形態において、この方法は、取付部材の第1開口部を閉じる工程を具備する。
【0170】
本発明の第3の態様の好ましい実施形態において、取付部材を取り付けるための方法は、円筒形に形成されている伸縮性フィルムを備え且つその工程を含む2つの開口部を有する取付部材を提供する工程と、アプリケーターを提供する工程と、このアプリケーターの周りに取付部材の少なくとも一部分を予め巻き上げる工程と、内側位置に陰茎の外側表面上に取付部材を配置する工程と、陰茎の外側方向に取付部材の少なくとも一部分を巻き上げ解除する工程とを含む。
【0171】
上述した第1の側面と第2の側面と第3の側面の実施形態の特徴と要素のあらゆる組み合わせが、任意の適切な形で組み合わされるということが理解される。
【図面の簡単な説明】
【0172】
【図1a】本発明による陰茎にシステムを取り付けるための取付部材の概略的な断面図を示す。異なる形状構成の形で取付部材を示す。
【図1b】本発明による陰茎にシステムを取り付けるための取付部材の概略的な断面図を示す。異なる形状構成の形で取付部材を示す。
【図1c】本発明による陰茎にシステムを取り付けるための取付部材の概略的な断面図を示す。異なる形状構成の形で取付部材を示す。
【図1d】本発明による陰茎にシステムを取り付けるための取付部材の概略的な断面図を示す。異なる形状構成の形で取付部材を示す。
【図2】本発明による取付部材の、図3とは異なる実施形態の略図を示す。
【図3】本発明による取付部材の、図2とは異なる実施形態の略図を示す。
【図4a】本発明の一例による、どのように取付部材が陰茎上に取り付けられるかの略断面図を示す。
【図4b】本発明の一例による、どのように取付部材が陰茎上に取り付けられるかの略断面図を示す。
【図4c】本発明の一例による、どのように取付部材が陰茎上に取り付けられるかの略断面図を示す。
【図4d】本発明の一例による、どのように取付部材が陰茎上に取り付けられるかの略断面図を示す。
【図5a】本発明による陰茎にシステムを取り付けるための巻き上げ解除された取付部材の略断面図を示す。
【図5b】取付部材が陰茎上に取り付けられている、本発明による、陰茎にシステムを取り付けるための巻き上げ解除された取付部材の略断面図を示す。
【図6a】本発明による、アプリケーターを具備する取付部材の略断面図を示す。
【図6b】本発明による、アプリケーターを具備する取付部材の略断面図を示す。
【図6c】本発明による、アプリケーターを具備する取付部材の略断面図を示す。
【図7】本発明による採尿システムの略断面図を示す。
【図8】本発明による採尿システムの略断面図を示す。
【図9a】成形スティックの形態であるアプリケーターの略図を示す。
【図9b】成形スティックの形態であるアプリケーターの略図を示す。
【図9c】成形スティックの形態であるアプリケーターの略図を示す。
【図10a】互いにフィットしており且つ1つの概ね円形の湾曲したスティックアプリケーターを形成する2つのU字形の成形スティックの形態である、アプリケーターの略図を示す。
【図10b】互いにフィットしており且つ1つの概ね円形の湾曲したスティックアプリケーターを形成する2つのU字形の成形スティックの形態である、アプリケーターの略図を示す。
【図10c】互いにフィットしており且つ1つの概ね円形の湾曲したスティックアプリケーターを形成する2つのU字形の成形スティックの形態である、アプリケーターの略図を示す。
【図10d】互いにフィットしており且つ1つの概ね円形の湾曲したスティックアプリケーターを形成する2つのU字形の成形スティックの形態である、アプリケーターの略図を示す。
【図10e】互いにフィットしており且つ1つの概ね円形の湾曲したスティックアプリケーターを形成する2つのU字形の成形スティックの形態である、アプリケーターの略図を示す。
【図10f】互いにフィットしており且つ1つの概ね円形の湾曲したスティックアプリケーターを形成する2つのU字形の成形スティックの形態である、アプリケーターの略図を示す。
【図11a】遮蔽要素の異なる図を示す。
【図11b】遮蔽要素の異なる図を示す。
【図12a】別個の要素の形である「外部」アプリケーターの図を示す。
【図12b】別個の要素の形である「外部」アプリケーターの図を示す。
【図12c】別個の要素の形である「外部」アプリケーターの図を示す。
【図12d】別個の要素の形である「外部」アプリケーターの図を示す。
【図12e】別個の要素の形である「外部」アプリケーターの図を示す。
【図13】別個の要素の形態であるアプリケーターの断面図を示し、このアプリケーターは遮蔽要素を具備する。
【図14a】遮蔽要素を備える取付部材の断面図を示す。
【図14b】遮蔽要素を備える取付部材の断面図を示す。
【図15】遮蔽要素と巻き上げ解除補助要素とを備える取付部材の断面図を示す。
【図16】略円筒形である伸縮性フィルムが変化する内径を有する取付部材の断面図を示す。
【図17a】取付部材と図18とは異なる連結部材の実施形態との断面図を示す。
【図17b】取付部材と図18とは異なる連結部材の実施形態との断面図を示す。
【図17c】取付部材と図18とは異なる連結部材の実施形態との断面図を示す。
【図18a】取付部材と図17とは異なる連結部材の実施形態との断面図を示す。
【図18b】取付部材と図17とは異なる連結部材の実施形態との断面図を示す。
【図18c】取付部材と図17とは異なる連結部材の実施形態との断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0173】
図1aは、伸縮性フィルム材料201から形成されている略円筒形である取付部材200の側面図を示す。図1bは、図1aの線Ib−Ibによって画定されている取付部材200の断面図を示す。一般的に、この実施形態の取付部材は、径Dと壁厚さTとを伴う一定不変の円形の断面を有する。この明細書に関しては、取付部材200は、その取付部材の一方の端部に第1開口部203を有し、且つ、その取付部材の他方の端部に第2開口部202を有するものとして定義されている。この実施形態において、第1開口部の内径D1と第2開口部の内径D2は互いに等しい。
【0174】
取付部材は、陰茎を受け入れるように構成されており、及び、伸縮フィルムが陰茎の表面に対するシールを形成することを可能にする。第1及び第2開口部203、202は、取付部材200が陰茎上に貼り付けられるときに(例えば、図4aを参照されたい)第1開口部203が第2開口部202に比べて陰茎の基部から遠くに配置されるように、配置されている。このようにして、第2開口部は、陰茎に取付けられるときに、陰茎の基部の近くに配置される。第1開口部203の付近の取付部材の区域が、連結部材を受け入れるために且つ連結部材に締め付け固定されるために適している連結要素として構成されている(図4Cを参照されたい)。
【0175】
ほとんどの場合には、典型的な連結要素の性質のために、取付部材は陰茎の長さよりも長いということに留意されたい(例えば、図4を参照されたい)。しかし、陰茎よりも径が大きい連結部材が提供される場合には、取付部材は陰茎の長さよりも長さが短いことが可能であるということが、当業者には明らかなはずである。
【0176】
図1cは、取付部材がコンドームに類似した形で巻き上げられ且つ引き延ばされていないときの図1a及び図1bの取付部材を示す。しかし、コンドームとは対照的に、図1cに示されている巻き上げられた取付部材は両方の端部において開いている。図2から理解できるように、第2開口部D2の径は伸張されていないので以前と同一のままであるが、しかし、取付部材の巻き上げられた部分205の内径D3はD1及びD2の径よりも小さい。
【0177】
図1dは、伸張されたときの取付部材を示す。この図から見てとれるように、巻き上げ部分205の内径D3と第2開口部202の径D2の両方がその当初の未伸張の径よりも伸張されている。
【0178】
図2は、図1cに類似した取付部材200の別の例の概略的な断面図を示すが、図2では、取付部材は、陰茎の表面に取付部材を接着によって取り付けるために、第2開口部202における略円筒形の部分の内側表面上の接着剤211を有する。更に、取付部材200は、2つのストリップの形の巻き上げ解除補助要素298を備え、この巻き上げ解除補助要素は、引っ張られたときに、予め巻き上げられた取付部材を巻き上げ解除する。
【0179】
図3は、陰茎の表面に取付部材を接着によって取り付けるための接着剤211を伴う取付部材200の別の例の断面図を示す。更に、この取付部材は、陰茎の表面に取付部材を取り付ける前に接着剤211を保護するための保護フィルム221を具備する。
【0180】
図4aは、陰茎500上に取り付けられた取付部材200の例の断面図を示す。取付部材が陰茎上の内側位置502に配置されており且つ陰茎亀頭501上には配置されていないということに留意されたい。この取付部材は、取付部材の内径が陰茎の外径よりも大きくなるように、巻き上げられた取付部材を伸張させることによって、陰茎に取り付けられている。その次に、この取付部材は、陰茎上の内側位置に位置決めされるまで、陰茎上に配置される。取付部材が陰茎の径よりも大きな径に伸張させられているので、取付部材を取り付ける作業が非常に容易であり、且つ、陰茎自体に全く力が加えられないということに留意されたい。
【0181】
取付部材が陰茎上の内側位置において所定の位置に位置決めされると、その取付部材は解除されて収縮し、陰茎上の内側位置において堅固な連結を生じさせる。そうして取付部材は外側方向すなわち陰茎基部から遠ざかる方向に巻き上げ解除できる状態となる。更に、取付部材202の第2開口部が陰茎上の内側位置を受け入れているということに留意されたい。更に、第1開口部が取付部材の巻き上げ部分の中央において巻き上げられているということに留意されたい。
【0182】
図4bは、図4aの場合と同じ陰茎500上の取付部材200の具体例の略断面図を示す。図4bでは、取付部材は、第1開口部203を陰茎亀頭(501)より外側に位置させ巻き上げ解除される。
【0183】
図4cは、図4a及び図4bの場合と同じ陰茎500上の取付部材200の具体例の略断面図を示す。図4cでは、この明細書では連結要素と呼ばれている取付部材の最も外側の部分が、連結部材231に連結されている。取付部材200の連結要素241と連結部材は、取り付けられているときに、流体密シールを形成する。更に、この例では、連結部材は、連結要素と連結部材との間の係合を補助するための接着剤251を具備するということに留意されたい。
【0184】
図5aは、本発明による巻き上げ解除された取付部材200の例の断面図を示す。この巻き上げ解除された取付部材は、伸縮性フィルム材料201と、2つの開口部、すなわち、陰茎を受け入れるための第2開口部202と、尿容器からの連結部材を受け入れるための第1開口部203とを有する。この取付部材は、取付部材と陰茎との間の連結を補助するための第1の接着剤211を有する。この取付部材は、更に、取付部材と尿容器との間の係合を補助するための連結要素241上の第2の接着剤251も具備する。
【0185】
図5bは、図5aの場合と同じ取付部材200の例の断面図を示すが、この場合には、取付部材は陰茎500に取り付けられており且つ連結部材231に連結されている。伸縮性フィルム材料の伸縮性が、その伸縮性フィルム材料が陰茎亀頭501の周りに形状的に適合することを可能にし、及び、陰茎上の取付部材の締め付け固定を補助するということに留意されたい。
【0186】
図6aは、本発明による巻き上げられた取付部材200の例の略断面図を示す。この巻き上げられた取付部材は、伸縮性フィルム材料201と、2つの開口部、すなわち、陰茎を受け入れるための第2開口部202と、尿容器を受け入れるための第1開口部203とを有する。
【0187】
この取付部材は、陰茎上において内側位置に取付部材を配置する位置決めプロセスと、外側方向の巻き上げ解除プロセスと、取付部材と尿容器との間の係合とを補助するためのリング形のアプリケーター271を具備する。伸縮性フィルムは、リング形貼付部材の周りに予め巻かれている。リング形取り付け部材は、略円筒形である伸縮性フィルムの径よりも大きく且つ陰茎の外径よりも大きい内径を有する。巻き付けプロセスでは、伸縮性フィルムの円筒径は、その当初の径から、リング形取り付け部材の径にほぼ等しい径に伸張されている。
【0188】
図6bは、この場合には(図解のために)巻き上げ解除された状態の形で、図6aの場合と同じ取付部材200の例の断面図を示す。伸縮性フィルム材料201が、変化する円筒形径を伴って陰茎の形状に似た形状にされているということに留意されたい。更に、この伸縮性フィルムは、取り付け部材から巻き上げ解除されるときに、実質的にその当初のサイズに収縮するということに留意されたい。更に、取付部材は、採尿システムと係合するための連結要素241を有する。
【0189】
図6cは、この場合には陰茎500上で巻き上げ解除状態にあり且つ連結部材231に連結された、図6aと図6bの場合と同じ取付部材200の例の断面図を示す。リング形取り付け部材271が、取付部材が完全に巻き上げ解除されたときに、取付部材から分離して、取り外されることが可能であるということに留意されたい。
【0190】
図7は、本発明による採尿システム100の例の断面図を示し、このシステムは陰茎500に取付けられている。このシステムは、取付部材200と、連結部材231と、尿収集器151とを具備する。取付部材200の内部が、連結部材231を介して尿収集器151の内部と流体連通している。
【0191】
図8は、本発明による採尿システムの例の断面図を示し、このシステムは陰茎500に取付けられている。このシステムは取付部材200を具備する。連結部材231が尿容器151と一体に形成されているということに留意されたい。更に、連結部材は取付部材における連結部材231と連結要素241との係合を補助するための接着剤251を具備するということに留意されたい。尿容器は、その容器内の尿を吸収するための吸収剤繊維を具備することもできる。
【0192】
図9aは、成形スティックの形状であるアプリケーター271の例の断面図を示す。この成形スティックは、レセプタ273とコネクトフォーム(connect form)274とを有する。
【0193】
図9bは、成形スティックの形状であるアプリケーター271の例の平面図を示す。この成形スティックは、レセプタ273とコネクトフォーム274とを有し、レセプタ273はコネクトフォーム274を受け入れており、円形に形成されている。
【0194】
図9cは、成形スティックの形状のアプリケーター271を具備する取付部材200の例の平面図を示す。この成形スティックは、レセプタ273とコネクトフォーム274とを有し、レセプタ273はコネクトフォーム274を受け入れており、円形に形成されている。取付部材の伸縮性フィルム材料201がアプリケーター271の周りに予め巻かれている。図9a−9cにおいて説明されているように、成形スティックの内側及び外側の長さが同一なので、このアプリケーター271は、伸縮性フィルムの巻き上げ解除中にその中心の周りに単純で均一なコイルを有する。これは、例えば外側長さよりも小さい内側長さを有する射出成形リングとは対照的である。異なる内側長さと外側長さを有するリングを巻くときには、その巻きプロセスは不均一となる。
【0195】
図9は、更に、ばねの形状であるアプリケーターを示す。この場合に、このばねは、実質的に伸縮性のフィルム材料を巻く最中に圧縮されなければならない。伸縮性フィルム材料を巻いた後にこのばねが解除されるとき、このばねは、取付部材の径を拡大させ、これによって陰茎棒状部上に取付部材が最初に位置決めされることを可能にする。
【0196】
図10aから図10fは、互いにフィットして単一の成形スティックを形成することが可能な略U字形の断面を有する2つの成形スティック271a、271bを具備するアプリケーター271の異なる図を示す。この2つの成形スティックは、各々の成形スティックの中間部50%だけが重なり合うように、図10aに示されている仕方で連結されている。次いで2つの別々の成形スティックで構成されているこの成形スティックは、直線(図10aに示されている)であるときには重なり合っていない第1及び第2の成形スティックの一部分が互いに連結されている円形の形状を形成するように曲げられる。連結された成形スティックの断面が図10cに示される。径を伸張するためにアプリケーターが引っ張られると、2つの成形スティックが互いに対してその長手軸線に沿ってスライドし、分離する。U字形の断面が他方のU字形断面から解除されるので、このU字形は、図10eに示されているように、予め巻き上げられた取付部材からの力によって潰れる。従って、伸張されたアプリケーターは可逆的にその当初のサイズに収縮することが不可能であり、及び、その新たな「伸張させられた」形状を保持する。例10によるアプリケーターの利点が、取付部材がアプリケーター上に巻き上げられることが可能であり、且つ、略弛緩した状態で貯蔵され、且つ、使用の直前に伸張させられることが可能であるということである。従って、柔軟なTPEのクリープに関する問題が解決される。
【0197】
図10aは、成形スティックの形状であるアプリケーター271の例の長手方向における断面図を示す。
【0198】
図10bは、アプリケーターのU字形の成形スティック271aの例の拡大円形断面図を示す。
【0199】
図10cは、伸張可能なアプリケーターを共に形成する互いにフィットされている2つのU字形成形スティック217a、217bの例の拡大円形断面図を示す。
【0200】
図10dは、1つの伸張可能なアプリケーターを共に形成する互いにフィットされた2つのU字形に湾曲した成形スティック217a、217bを具備するアプリケーター271の周りに予め巻かれた取付部材201の平面図を示す。
【0201】
図10eは、伸張されたアプリケーターのU字形成形スティック271aの例の拡大円形断面図を示す。取付部材の伸縮性フィルム材料の収縮力のために、スティック271aのU字形が潰れており、従って、反対側のU字形スティック271bは271aの中にフィットしないということに留意されたい。
【0202】
図10fは、U字形スティックが潰されているので、伸張するように引っ張られた2つのU字形成形スティック217a、217bを具備するアプリケーター271の周りに予め巻かれた取付部材201の平面図を示す。従って、このアプリケーターリングは伸張されており、従って、取付部材を陰茎上の内側位置に位置決めすることが可能である。
【0203】
この例では、アプリケーターは、その当初の径の2倍の大きさの径に伸張可能である。3つ、4つ、又は、5つのスティックを具備する成形スティックの形状及び形態が作られる場合には、そのアプリケーターは、同様に、その当初の径の3倍、4倍、又は、5倍にその当初の径を増倍することが可能である。更に、より小さい伸張が可能である。
【0204】
図11aと図11bは、取付部材の取り付け中に陰毛を遮蔽するための遮蔽要素281の例の異なる図を示す。この遮蔽部材は、陰茎を受け入れるための穴又は形状285を具備する。
【0205】
図11aは、フランジ部分282と、陰茎を受け入れるための穴285とを有する、遮蔽要素281の例の断面図を示す。
【0206】
図11bは、フランジ部分282と、陰茎を受け入れるための穴285とを有する、遮蔽要素281の例の正面図を示す。この遮蔽要素は、取付部材の取り付けの前に陰茎上に置かれて、穴が陰茎を受け入れることを可能にする。この遮蔽要素は、取付部材の巻き上げ解除プロセス中に陰毛が取り付け部材に絡みつくこと及び/又は取り付け部材の中に巻き込まれることを防止する。取付部材が取り付けられるときに、この遮蔽要素は取り外される。この遮蔽要素は様々な材料から作られることが可能である。例が薄い繊維シートであり、別の例が紙又はプラスチックの薄いシートである。
【0207】
図12aから図12eは、別個の部材291の形状である「外部」アプリケーターの例の様々な図を示す。この例では、取付部材はアプリケーターの周りに巻かれておらず、取付部材200を受け入れるための空間294内に置かれている。このタイプのアプリケーターは「外部」アプリケーターと呼ばれることが可能であり、一方、例えば図9と図10のアプリケーターは「内部」アプリケーターと呼ばれることが可能である。
【0208】
図12aは、別個の部材291の形状であるアプリケーターの例の断面図を示す。このアプリケーター291は、取付部材を受け入れるため空間294を有する。
【0209】
図12bは、図12aのアプリケーターの正面図を示す。取付部材を受け入れるため空間294がアプリケーター291上に示されている。
【0210】
図12cは、取付部材200を保持する図12a及び図12bのアプリケーターの断面図を示す。取付部材200はアプリケーター291の空間294内に配置されている。
【0211】
図12dは、陰茎500上の内側位置に配置されている取付部材200を備える図12aのアプリケーターの断面図を示す。
【0212】
図12eは、取付部材200がアプリケーターから巻き戻されて陰茎上に巻かれた図12aのアプリケーターの断面図を示す。
【0213】
図12aから図12eに示されるようにアプリケーターを使用して陰茎上に取付部材を取り付けるときに、予め巻かれている取付部材200が、手作業で取付部材の径を拡大してアプリケーター291の空間294内に配置することによって、そのアプリケーター291の空間294内に配置される。その次に、アプリケーターは、陰茎上の内側位置に配置され、その後で、取付部材を陰茎上に外側方向に巻く。取付部材が陰茎上に巻かれるときには、アプリケーターは、取付部材をアプリケーターから引き離して陰茎からアプリケーターを取り外すことによって、アプリケーターが取り外される。
【0214】
図12aから図12eの実施形態において、アプリケーターは、陰茎の外径よりも大きな固定された径を有する。しかしながら、取付部材が貯蔵中にすでにアプリケーター上に取付けられ且つアプリケーターが手作業で伸張され、これによって、更に、アプリケーターを陰茎上の内側位置に配置する前に取付部材が伸張することを生じさせる、「外部」アプリケーター(図示せず)を想定することも可能である。1つの実施形態(図示せず)では、アプリケーターは、そのアプリケーターが第1の寸法において伸張するが伸張後には収縮しないことを可能にするラチェット機構を具備する。
【0215】
図13は、別個の要素291の形態である「外部」アプリケーターの断面図を示し、アプリケーターは遮蔽要素281を具備する。アプリケーター291は、取付部材を受け入れるための空間294を有する。遮蔽要素は、取付部材の取り付け中に陰毛を保護するためのフランジ部分282を有する。このようにして、取付部材を取り付ける人間が、患者の体に押しつけて遮蔽要素を配置し、その次に、取付部材を巻き上げ解除している間に遮蔽要素によってアプリケーター/遮蔽要素を所定の位置に保持することが可能である。
【0216】
図14aと図14bは、遮蔽要素281を具備する取付部材200の断面図を示す。この取付部材は円筒形部分201と開口部202、203とを有する。
【0217】
図14aは、フランジ部分282を備える遮蔽要素281を具備する取付部材200の断面図を示す。取付部材は、予め巻かれている円筒形の伸縮性フィルムと共に図示されている。
【0218】
図14bは、フランジ部分282を備える遮蔽要素281を具備する取付部材200の断面図を示す。円筒形の伸縮性フィルム部分201は、第1及び第2開口部203、202と共に、巻き上げ解除された状態で図示されている。
【0219】
図14aと図14bの実施形態は、遮蔽要素の材料が取付部材の材料と同一であるように遮蔽要素と取付部材とが一体状に形成されているように製造されることが可能である。しかしながら、遮蔽要素が第1の材料で作られており且つ取付部材が第2の材料で作られており且つこの2つの材料が接着剤で接合されている実施形態を想定することが可能である。更に、取付部材を陰茎上に取り付けた後に遮蔽要素が取付部材から分離させられることが可能である実施形態を想定することが可能である。これは、例えば、取付部材と遮蔽要素との間のミシン目線によって実現されることが可能である。
【0220】
図15は、遮蔽要素281と巻き上げ解除補助要素298とを具備する取付部材200の断面図を示す。遮蔽要素はフランジ部分282を具備する。巻き上げ解除補助要素298は2つのストリップを備え、これらのストリップは取付部材の中に巻き込まれており且つ互いに取付けられている。取付部材を巻き上げ解除するときに、使用者は、遮蔽要素281を介して取付部材の基部を所定の位置に保持しながら、陰茎上で外側方向に巻き上げ解除補助要素298を単純に引っ張る。
【0221】
図16は、伸縮性フィルム201の略円筒形の部分が変化する内径を有する取付部材200の断面図を示す。 これは、取付部材が、他のものよりも陰茎に対してより強力な取付けを備える区域を有することを可能にする。略円筒形の部分の異なる部分における内径が変化する図1に示されている取付部材のような取付部材の「内径」に言及するときに、特許請求項で使用されているような「内径」が、取付部材が陰茎上に取り付けられるときに陰茎に係合する1つ又は複数の部分の平均径として理解されなければならないということに留意されたい。例えば、図16に示されている実施形態において、波形パターンの「振幅」に応じて、波形の外側部分が陰茎とは接触していないと同時に内側部分が陰茎と接触していることが可能である。従って「内径」を定義するときには、陰茎と接触している部分だけが考察されなければならない。
【0222】
図17aから図17cは、円筒形である伸縮性フィルム201と連結部材231とを伴う取付部材200を具備する部品キットの断面図を示す。円筒形である伸縮性フィルム201は陰茎500上に配置されている。この例では、連結部材231はコネクタの形態であり、更に詳細には、汎用コネクタの形態である。この汎用コネクタ231の少なくとも一部分は柔軟であり、尿バッグ234に連結されるようになっている。尿バッグは、典型的には、チューブの端部にプラスチック製コネクタを有する。このコネクタは、尿バッグがあらゆるカテーテルにフィットすることを可能にする典型的な標準的寸法を有する。本発明による取付部材が必ずしも典型的なコネクタを備えているわけではないので、この汎用コネクタ231は、柔軟な部品234を介して標準的な尿バッグに取付部材をフィットし得ることを確実とする。
【0223】
図17aは、略円筒形である伸縮性フィルム201と汎用コネクタ231とを備えつつもこれらの2つの部品が連結されていない、取付部材200を具備する部品キットの断面図を示す。この汎用コネクタは、円筒形である伸縮性フィルム201の内部に挿入されるように構成された中空のインサータ(inserter)238と、このインサータと円筒形である伸縮性フィルムとの間の液密シールを生じさせるように構成された中空のシーリング要素236と、あらゆる尿バッグに連結されるように構成された柔軟な管状部品234と、を具備する。
【0224】
図17bでは、円筒形である伸縮性フィルム201と汎用コネクタ231との間の連結部が確立されている。インサータ238は円筒形である伸縮性フィルム201の中に挿入されており、一方、円筒形である伸縮性フィルム201はシーリング要素236の中を通して引き出されている。
【0225】
図17cでは、円筒形である伸縮性フィルム201と汎用コネクタ231との間の連結は完了している。シーリング要素236はインサータ238に押しつけられており、これによってシールを形成し、円筒形である伸縮性フィルム201の内部を柔軟な管状部品234の出口2341と液密に連通させている。
【0226】
図18aから図18cは、円筒形の伸縮性フィルム201と連結部材231とを伴う取付部材200を具備する部品キットの断面図を示す。この円筒形の伸縮性フィルム201は陰茎500上に配置されている。連結部材は、尿バッグの内部と液密に連通している。
【0227】
図18aは、円筒形の伸縮性フィルム201を伴う取付部材200とコネクタ231とを備え、これら2つの部品が連結されていない、部品キットの断面図を示す。このコネクタは、略円筒形である伸縮性フィルム201の内部に挿入されるようになっている中空のインサータ238と、このインサータと円筒形である伸縮性フィルムとの間の液密シールを生じさせるようになっている中空のシーリング要素236とを具備する。
【0228】
図18bでは、円筒形である伸縮性フィルム201とコネクタ231との間の連結が行われている。インサータ238は円筒形である伸縮性フィルム201の中に挿入されている。
【0229】
図18cでは、円筒形である伸縮性フィルム201とコネクタ231との間の連結が完了している。シーリング要素236はインサータ238上に押しつけられており、これによってシールを形成している。
【0230】
本明細書が、幾つかの分割出願のための基礎を形成し得る幾つかの発明を開示しているということに留意されたい。例えば、本明細書の特許請求項第1項の請求範囲が、特定の寸法を有し且つ巻き上げられる取付部材の実施形態に限定されているということを指摘することが可能である。しかし、取付部材の寸法に関して固有の制限なしに、より一般的な取付部材に向けられているが、その代わりに、部品キットの形に上記のアプリケーターと組み合わされており、更に、おそらくは、この出願に開示されている1つ又は複数の他の特徴要素を含む、分割出願が想定され得る。この例の分割出願に関する独立請求項の基礎が本明細書の特許請求項第18項に見いだされることが可能である。
【0231】
別の例では、より一般的な取付部材に限定されているが、その限定的な特徴が本明細書で説明されている特定の可撓性/伸縮性に限定されている取付部材の伸縮性フィルム材料の伸縮性である、分割出願が考慮され得る。この分割出願に関する独立請求項の基礎が本明細書の特許請求項第17項に見いだされることが可能である。分割出願の更に別の可能性が、遮蔽要素との組み合わせにおける、本明細書に開示されているがそのサイズに関する制限がない取付部材である。この分割出願に関する独立請求項の基礎が本明細書の特許請求項第19項に見いだされることが可能である。
【0232】
これらの及び他の想定可能な分割出願に関して、従属請求項に開示されている組み合わせのすべてと、特定の寸法を有する取付部材に関連したこの明細書で開示されている実施形態の特徴/要素のすべてとが、上述の他の独立請求項のいずれとも組み合わされることが可能であるということが、当業者には明白であるはずである。
【技術分野】
【0001】
本発明は、採尿システムを陰茎に取り付けるための取付部材と、採尿システムとに関する。
【0002】
更に詳細には、本発明は、男性の人間から採尿するためのシステムを男性の人間の陰茎に取り付けるのに適した取付部材に関し、この取付部材は、伸縮性フィルム材料を含む略円筒形の部分を備え、この略円筒形の部分は、その第1端部に第1開口部を有し、且つ、その他方の端部に第2開口部を有し、第1開口部が第2開口部に比べて陰茎基部からより遠くに離れている形で少なくとも陰茎の陰茎亀頭がその略円筒形の部分の内側に配置されることが可能なように構成されており、且つ、第1開口部が巻き上げ部分の内側に位置しており且つ第2開口部が巻き上げ部分の外側に位置しているように、リング状の形状となるように少なくとも部分的に巻き上げられている。
【0003】
更に、本発明は、取付部材を陰茎に取り付ける方法と、採尿システムと取付部材を陰茎に取り付ける方法とに関する。
【背景技術】
【0004】
男性用の採尿システムは、2つの主要なタイプ、すなわち、尿素(urea)の中に挿入されるカテーテル又は他の器具を使用する内部タイプと、ウリシース(urisheath)が陰茎の外側に取付けられる外部タイプとに分けられ得る。
【0005】
外部採尿システムに関する公知の問題は、ウリシースが所定の場所に維持し損ねるためにこうしたシステムが陰茎から外れることが多いということである。更に、当業者は、多くの患者の陰茎が非常に小さく、固くない形状を有する可能性があり、且つ、皺のよった皮膚を有する可能性があるので、例えば高齢又は肥満の人間のような様々な患者にウリシースを取り付けることが困難となり得ることを理解している。
【0006】
すべての公知のウリシースは、巻き上げられた形状で提供され、且つ、尿素の出口の付近に取り付けられ、コンドームに類似した方法で陰茎基部に向かう方向に陰茎上で巻かれる。大抵の場合には、この手続きは、上述した陰茎の性質のため困難である。
【0007】
多くの人々が、ウリシースの可撓性を改善することと、ウリシース上に接着剤を塗布することと、陰茎に対するウリシースのフィット性を最適化することと、ウリシースの取り付け方に関する看護婦向けの教材を作成することとによって、これらの問題を解決しようと試みてきた。
【0008】
特許文献1と特許文献2が、可撓性のコンドーム状材料を使用することによって、且つ、アプリケーターを使用することによって、これらの問題を解決することを試みている。しかし、これらの特許文献は、ぴったりしたウリシースを弛緩した陰茎に取り付けるという課題を解決していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】欧州特許第0068712号明細書
【特許文献2】仏国特許発明第2752158号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って、本特許の目的の1つは、例えば高齢者の陰茎のような小さな且つ/又は弛緩した陰茎を具備する人間に取り付けることが容易であり、且つ、偶発的に脱落することがない、採尿システムのための比較的簡易な取付部材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、第1の態様において、陰茎にシステムを取り付けるのに適している取付部材に関し、その取付部材は、略円筒形の形状である部分を有する少なくとも1つの伸縮性フィルム材料と、少なくとも2つの開口部とを具備し、この2つの開口部は、陰茎の外側表面の径よりも大きい径に伸張されることが可能である。
【0012】
更に明確に述べると、本発明は、取付部材の伸縮性フィルム材料が伸張させられておらず且つ巻き上げられていないときに、略円筒形の部分の巻き上げ部分の内径が45mm未満である、導入部パラグラフで言及されている通りの取付部材を提供することによって、上記の目的を実現する。このようにして、陰茎の内側部分上に配置することが容易であり且つその後で陰茎の基部から遠ざかる方向に巻き上げ解除され得る取付部材が提供される。その材料の伸縮性と円筒形部分の径とによって、取付部材は陰茎上に確実なフィット性を形成する。
【0013】
45mmという値は、平均的な陰茎径の統計学的径を反映するように選択されている。成人男性人口中に見いだされる最も一般的な陰茎径を対象として含めるためには、弛緩した内径は45mm未満とするべきであり、それによって陰茎に取り付けられるときに有効なシールが実現される。実際には、径が45mm未満の範囲内に入る、様々な径の一連の取付部材が供給される。当然であるが、この範囲を逸脱する陰茎径が存在するが、商業的に重要な範囲は45mm未満である。しかしながら、特定の実施形態において、弛緩した内径が40mm未満、又は、38mm未満、又は、35mm未満ともなり得る。
【0014】
1つの実施形態において、略円筒形の部分が伸縮性フィルム材料で作られているということに留意されたい。更に、この略円筒形の部分は、この略円筒形の部分の内径が伸張され得るように構成されることもできる。
【0015】
第2の態様において、本発明は、男性の人間から採尿するための採尿に適したシステムに関しており、このシステムは、着用時間中に尿を採集及び/又は貯蔵するための尿容器と、このシステムを陰茎に取り付けるための取付部材とを備え、この取付部材は、略円筒形の部分を有する少なくとも1つの伸縮性フィルム材料と、少なくとも2つの開口部とを備え、この2つの開口部は、陰茎の外側表面の径よりも大きな径に伸張され得る。
【0016】
更に詳細には、本発明は、男性の人間から採尿するためのシステムに関しており、そのシステムは、本発明の第1の態様に関して上述した取付部材を具備する。
【0017】
第3の態様において、本発明は、採尿システムを陰茎に結合するのに適した取付部材を陰茎に取り付ける方法に関しており、この方法は、略円筒形の部分を有する伸縮性フィルム材料を含む取付部材を提供する工程と、陰茎棒状部(penis rod)上の内側位置(inward position)において陰茎の表面上に取付部材の少なくとも一部分を配置する工程と、陰茎の基部から遠ざかるように陰茎の外側方向に取付部材の少なくとも一部分を巻き上げ解除する工程とを含む。
【0018】
本発明の文脈では、陰茎の「内側位置」は結合(symphysis)と陰茎亀頭との間の位置として定義され、一方、「外側位置(outward position)」は陰茎亀頭上の位置として定義される。
【0019】
更に詳細には、本発明の第3の態様は、取付部材を陰茎に取り付ける方法に関しており、この方法は、略円筒形の部分を有する取付部材を提供する工程であって、この略円筒形の部分は、伸縮性フィルム材料を備え、その第1の端部に第1開口部を有し且つその他方の端部に第2開口部を有し、陰茎の少なくとも陰茎亀頭がその略円筒形の部分の内側に配置されることが可能であり且つ第1開口部が第2開口部に比べて陰茎の基部からより遠くにあるように構成されており、且つ、第1開口部が巻き上げ部分の内側に配置され且つ第2開口部が巻き上げ部分の外側に配置されるように、リング状の形状をとる形で少なくとも部分的に巻き上げられている工程と、巻き上げ部分の内径と第2開口部の径とが、略円筒形の部分の伸縮性フィルム材料が伸張されられておらず且つ巻き上げられていないときに、略円筒形の部分の巻き上げ部分の内径よりも少なくとも1%大きいように、巻き上げ部分と第2開口部とを伸張させる工程と、陰茎亀頭と陰茎基部との間の位置において陰茎棒状部(penis rod)の外側表面上に取付部材を配置する工程と、陰茎に沿った方向に且つ陰茎の基部から遠ざかるように取付部材の少なくとも一部分を巻き上げ解除する工程と、を含む。
【0020】
この方法の別の実施形態において、この方法は、更に、陰茎の外側表面上に取付部材を配置した後に、その取付部材に加えられる伸張力を解除し且つ取付部材が収縮することを可能にする工程を含む。
【0021】
更に別の実施形態において、この方法は、更に、陰茎のおおよその外径を測定する工程と、陰茎のおおよその外径に対して適切にサイズ指定された取付部材を提供する工程とを含む。
【0022】
上述の方法が、そのシステムの使用者の状態を治癒又は安定化させることはないので、療法による治療方法ではないということに留意されたい。更に、この方法は、不適正に実施されても、使用者に対して著しい健康上のリスクを結果的に生じさせることはない。従って、未熟練の医療スタッフがこの方法を実施することが可能である。
【0023】
本発明の第1の態様は、陰茎にシステムを取り付けるのに適している取付部材に関しており、その取付部材は、略円筒形の形状である部分を有する少なくとも1つの伸縮性フィルム材料と、少なくとも2つの開口部とを具備し、この2つの開口部は、陰茎の外側表面の径よりも大きい径に伸張されることが可能である。
【0024】
本発明の文脈において、「取付部材」という用語は、陰茎に接触して構成された部材及び陰茎に取付けられて構成された部材として理解されたい。
【0025】
本発明の文脈において、「伸縮性フィルム」という用語は、力によって伸張させられることが可能であり且つその力が取り除かれると収縮する薄いシート状の材料として理解されたい。このシート状材料は、特定の場合には、本質的にその当初の形状に戻り得る。
【0026】
本発明の文脈では、「略円筒形の形状」という用語は、パイプ、円筒、切頭円錐、ダイヤモンド形、様々な断面径を有する円筒形、楕円円筒、及び、規則的又は不規則的な断面形状を有する上記の又は他の円筒形構造の組み合わせとして理解されたい。
【0027】
陰茎の皮膚表面に対するシールを形成することが困難なので、伸縮性フィルム材料が使用される。この材料が、変形する陰茎形状に対して伸張及び/又は形状的に適合するために十分に伸縮性があるだけでなく、所定の位置に留まるように設計されていることが重要であり、これが、略円筒形である形状のサイズと伸縮性が重要であることの理由である。
【0028】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、伸縮性フィルムの伸縮性と陰茎の可撓性との組み合わせが、陰茎に対する取付部材のシール及び/又は締め付け固定を実現する。
【0029】
取付部材の1つの実施形態において、この取付部材の略円筒形の部分が、少なくともこの取付部材の着用時間中に尿に直接的に接触している区域内において、実質的に非透水性である。
【0030】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状である伸縮性フィルムの少なくとも一部分の内径が陰茎棒状部の外径よりも小さい。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状である伸縮性フィルムの少なくとも一部分の径は、陰茎棒状部の径よりも0.5%から90%小さい。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状である伸縮性フィルムの少なくとも一部分の径は、陰茎棒状部の径よりも1%から50%小さい。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状である伸縮性フィルムの少なくとも一部分の径は、陰茎棒状部の径よりも5%から25%小さい。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状である伸縮性フィルムの少なくとも一部分の径は、陰茎棒状部の径よりも15%から30%小さい。
【0031】
この明細書に関しては、「陰茎の外径」について説明するとき、この径が、世界の成人男性の人口の陰茎径の約90パーセンタイル内に見いだされることが可能な陰茎径であるべきことに留意されたい。従って、「陰茎の径」は単一の値と解釈されるべきではなく、値の範囲として解釈されなければならない。こうしたデータは容易には入手できないが、当業者は、それを概算する方法を理解する。「陰茎の径」は、必要に応じて、15mmから50mmの間の範囲、15mmから45mmの間の範囲、20mmから45mmの間の範囲、20mmから40mmの間の範囲、25mmから36mmの間の範囲、又は、32mmから44mmの間の範囲に制限され得る。更に、男性の人間の陰茎の外径が時間の経過に応じて変化するので、本明細書で言及する陰茎の外径は、人間の陰茎の弛緩した外径又は最小の外径を意味しなければならない。
【0032】
1つの実施形態において、2つの開口部の径とフィルム材料は、その2つの開口部が陰茎の外径よりも大きいサイズに伸張可能であるように設計されつつも、その2つの開口部の弛緩した径が陰茎の外径よりも小さいように設計されるべきである。このようにして、その開口部が伸張されるときに陰茎上に取付部材を付けることと、その次に、その開口部が収縮することが可能にされるときに適切なシールを形成することとが可能である。
【0033】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、2つの開口部の径が少なくとも14mmである。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、2つの開口部の径が少なくとも16mmである。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、2つの開口部の径が少なくとも18mmである。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、2つの開口部の径が少なくとも20mmである。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、2つの開口部の径が少なくとも22mmである。
【0034】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、第2開口部が伸張されていないときに、第2開口部の径は20mmよりも大きい。この場合も同様に、20mmという値は、この特定の実施形態に関する最小値として、統計学的範囲に基づいて選択されている。他の実施形態において、第2開口部の径は22mmよりも大きくすることができ、又は、24mmよりも大きくすることができ、又は、26mmよりも大きくすることができる。
【0035】
伸縮性フィルムの伸縮性を選択するときには、(締め付け固定と不快感との両方に関する)取付力が重要であり、取付けの容易さが考慮される。従って、伸縮性フィルム材料の物理的特性が重要である。
【0036】
本発明の文脈では、「伸縮性フィルム材料の伸張」という用語がその材料の伸縮性を意味し、(パーセント単位で測定された)破断時の伸張としての標準的な試験方法ASTM D638に従って測定される。
【0037】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形である伸縮性フィルム材料は100%から2000%の間で伸張させられることが可能である。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形である伸縮性フィルム材料は400%から1900%の間で伸張させられることが可能である。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形である伸縮性フィルム材料は600%から1700%の間で伸張されることが可能である。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形である伸縮性フィルム材料は1000%から1500%の間で伸張させられることが可能である。
【0038】
本発明の文脈では、「300%モジュラス」という用語は、標準的な試験方法ASTM D638に従って測定される、所与の寸法のサンプルを300%伸張させるために必要とされる応力(MPaで測定される)を意味する。
【0039】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状である伸縮性フィルム材料は、0.05から1.00の間の300%モジュラスを有する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状である伸縮性フィルム材料は、0.07から0.60の間の300%モジュラスを有する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状である伸縮性フィルム材料は、0.08から0.40の間の300%モジュラスを有する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状である伸縮性フィルム材料は、0.09から0.30の間の300%モジュラスを有する。
【0040】
本発明の文脈では、「100%モジュラス」という用語は、標準的な試験方法ASTM D638に従って測定される、所与の寸法のサンプルを100%伸張させるために必要とされる応力(MPaで測定される)を表す。
【0041】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状である伸縮性フィルム材料は、0.02から0.50の間の100%モジュラスを有する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状である伸縮性フィルム材料は、0.03から0.30の間の100%モジュラスを有する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状である伸縮性フィルム材料は、0.04から0.20の間の100%モジュラスを有する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状である伸縮性フィルム材料は、0.05から0.15の間の100%モジュラスを有する。
【0042】
伸縮性フィルム材料のための使用材料のタイプと使用材料の厚さの両方が伸張力に影響を与えるということに留意されたい。従って、伸縮性フィルムのための材料を選択する際には、材料の選択と壁厚さの選択とが両方とも重要である。
【0043】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、伸縮性フィルム材料は、熱可塑性エラストマー及びシリコーンを含むグループから選択される。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、伸縮性フィルム材料は、10から90の間の、又は、15から80の間のショアOO硬度を有する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、伸縮性フィルム材料は、20から70の間のショアOO硬度を有する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、伸縮性フィルム材料は、25から65の間のショアOO硬度を有する。
【0044】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状である伸縮性フィルムは、陰茎を受け入れるようになっている第2開口部を、その伸縮性フィルム材料の巻き上げられていない弛緩した非伸張形状構成において有し、上記第2開口部の内径が陰茎の外径と同一か又はそれより小さい。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材の第2開口部は、陰茎の最小径サイズよりも1%から90%小さい弛緩径を有する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材の第2開口部は、陰茎の最小径サイズよりも5%から40%小さい径を有する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材の第2開口部は、陰茎の最小径サイズよりも10%から25%小さい径を有する。
【0045】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は、陰茎上の内側位置に配置されるようになっている。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は、陰茎の基部から遠ざかる方向に、陰茎上の内側位置から外側方向に巻き上げ解除されるようになっている。
【0046】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状である伸縮性フィルムは、着用時間中に陰茎を受け入れて陰茎をシールするようになっている区域/部分を有し、上記区域/部分は、陰茎の径と同一か又は陰茎の径よりも小さい径を有する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、陰茎を受け入れて陰茎をシールするようになっている区域/部分は、内側位置における陰茎の径より1%から80%小さい径を有する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、陰茎を受け入れて陰茎をシールするようになっている区域/部分は、内側位置における陰茎の径より3%から40%小さい径を有する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、陰茎を受け入れて陰茎をシールするようになっている区域/部分は、内側位置における陰茎の径より6%から20%小さい径を有する。
【0047】
陰茎に取付部材を取り付けるために、巻き上げ部分と第2開口部は、略円筒形の部分の伸縮性フィルム材料が伸張させられておらず且つ巻き上げられていないときに、巻き上げ部分の内径と第2開口部の径とが略円筒形の部分の巻き上げ部分の内径よりも少なくとも10%大きいように伸張されることが可能である。他の実施形態において、その径は少なく20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、又は、100%伸張されることが可能である。径が広げられる量が大きければ大きいほど、取付部材を陰茎上に取り付けることが容易である。
【0048】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は、陰茎の皮膚の表面に取付部材をより確実に取り付けるための締め付け固定要素を具備する。
【0049】
本発明の文脈では、「締め付け固定要素」という用語を、陰茎に対する取付部材の取り付けを補助し、且つ、採尿システムの着用時間中に取付部材が所定の位置に留まることを補助する、取付部材のあらゆる形態又は形状又は区域として理解されたい。
【0050】
本発明の文脈では、「着用時間」とうい用語を、取付部材が陰茎上に留まることが意図されている時間として理解されたい。こうした時間は、患者の状態に応じて、数分間から数日間(例えば2日)まで変化する。
【0051】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、締め付け固定要素は、陰茎の皮膚の表面に取付部材を取り付けるための接着剤を具備する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、伸縮性フィルム材料の少なくとも一区域が、陰茎の皮膚の表面に取り付けるための接着剤を具備する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、この接着剤は非吸収性の接着剤である。こうした接着剤は、例えば、アクリル樹脂接着剤、ポリウレタン接着剤、シリコーン接着剤等のような任意の接着剤であってよい。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、陰茎に取付部材を取り付けるための接着剤はシリコーン接着剤である。
【0052】
接着剤は、幾度か塗布されるときに、又は、長い期間にわたって着用されるときに、皮膚に損傷を与えることがある。陰茎上の皮膚に対するストレスを減少させるために、接着剤をパターンの形で塗布することが有利。
【0053】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は、皮膚に取付部材を取り付けるための接着剤を具備し、その接着剤は、1つの区域を覆うパターンの形に付けられている。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、この接着剤のパターンは、接着剤面積全体の10−90%を覆う。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、この接着剤のパターンは、接着剤面積の25−80%を覆う。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、この接着剤のパターンは、接着剤面積の40−70%を覆う。
【0054】
ウリシースの取り付けを容易にするために、その取り付けの前に、ウリシースがあらかじめ丸められた形状にされ、その次に、そのシステムの取り付け時に巻き上げ解除される。更に、本発明によるウリシースの形状によって、陰茎に対するウリシースが巻き上げ解除される方向が、巻き上げ解除プロセスを容易化するために、ウリシースを巻き上げ解除する現在の方向に対して変化させられ得る。
【0055】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材の略円筒形の部分が、陰茎上に配置される前に巻き上げられるように構成されている。この実施形態において、取付部材は、巻き上げ解除された形状で使用者に提供され、その次に、取り付けの前に巻き上げられる。別の実施形態において、取付部材は、すでに巻き上げられている形状で提供される。
【0056】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材の略円筒形の部分は、陰茎上の内側位置に配置された後に巻き上げ解除されるように構成されている。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は、陰茎上に配置される前に巻き上げられるようになっており且つ陰茎上に内側位置に配置された後に巻き上げ解除されるように構成されている。
【0057】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材の略円筒形の部分は、外側方向に、すなわち、使用者の体から遠ざかる方向に、陰茎上で巻き上げ解除されるようになっている。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は、陰茎亀頭を越えて延びる距離を巻き上げ解除されるようになっている。
【0058】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材の略円筒形の部分は、その取付部材を巻き上げ解除する前に陰茎上の内側位置に配置されるようになっている。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材の少なくとも一部分が、その取付部材が巻き上げ解除された後に内側位置に残る。
【0059】
取付部材が陰茎に取り付けられる仕方に応じて、採尿するためのシステムの連結部が陰茎亀頭に比べて使用者の体から遠くに位置することを確実なものにするために、ウリシースの長さが陰茎の長さよりも長いことが重要。
【0060】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は連結要素を具備する。
【0061】
本発明の文脈では、「連結要素」を、取付部材を採尿システムの連結部材に連結するために使用される取付部材の区域/部分/要素として理解されたい。それは、本目的に適したいかなる形式、材質又は形状であってもよい。
【0062】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は連結要素を備え、上記連結要素は、陰茎に取り付けられるときに、陰茎亀頭に比べて陰茎の基部からより遠く離れて配置されるようになっている。
【0063】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は1cmから50cmの長さである。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は2cmから40cmの長さである。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は4cmから30cmの長さである。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は8cmから24cmの長さである。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は11cmから19cmの長さである。
【0064】
陰茎の性質のため及び伸縮性フィルムの材料特徴のため、陰茎上に取付部材を適正に取り付けることは困難となり得る。従って、取付部材を取り付けるためのアプリケーターを使用することが望ましい。
【0065】
従って、取付部材は、上述の取付部材と、巻き上げ部分の内径がその非伸張の内径と比較して少なくとも10%増大させられるように略円筒形の部分の巻き上げ部分を伸張するように構成されたアプリケーターとを具備する、部品キットの形で提供され得る。別の実施形態において、アプリケーターは、内径を少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、又は、100%増大させるように構成されることも可能である。
【0066】
本発明の文脈では、「アプリケーター」を、取付部材の少なくとも一部分を陰茎上の内側位置に配置することを補助するように構成された物理的な形状及び/又は形態及び/又は機構として理解されたい。このアプリケーターは別個の要素であってもよく、又は、取付部材に一体化されてもよい。
【0067】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は、陰茎の皮膚上の内側位置にその取付部材を配置するためのアプリケーターを具備する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このアプリケーターは、陰茎の外径よりも大きいサイズに伸縮性フィルムの略円筒形の形状の径を拡大するようになっている。
【0068】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、アプリケーターは、陰茎の外径よりも大きいサイズに伸縮性フィルムの略円筒形の形状の径を拡大するように構成されており、且つ、取付部材の少なくとも一部分を陰茎上の内側位置に配置することを補助するように構成されている。
【0069】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、アプリケーターは、陰茎の外径よりも大きいサイズに伸縮性フィルムの略円筒形の形状の径を拡大するように構成されており、且つ、取付部材の少なくとも一部分を陰茎上の内側位置に配置することを補助するように構成されており、且つ、外側方向における取付部材の巻き上げ解除プロセスを補助するように構成されている。
【0070】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、アプリケーターは、取付部材と共に一体状に形成されている。
【0071】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、アプリケーターはエラストマー材料を含む。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このエラストマー材料は、熱可塑性材料とシリコーンとを含むグループから選択される。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このエラストマー材料は、2から80の間のショアD硬度、又は、5から60の間のショアD硬度を有する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このエラストマー材料は、10から35の間のショアD硬度を有する。
【0072】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、アプリケーターはポリマー材料で作られている。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このアプリケーターは熱可塑性材料を含む。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このアプリケーターは生物分解性ポリマー材料を含む。
【0073】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、アプリケーターは、円形又は楕円形の形状を有するリングを具備する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このリングは陰茎の外径よりも大きい内径を有する。
【0074】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、アプリケーターは、陰茎に対する取付部材の取り付け中に、その取付部材から取り外される。
【0075】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、アプリケーターは、取付部材が人間に取り付けられた後に、その取付部材から取り外されるように構成されている。
【0076】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は、略円筒形の部分の巻き上げ部分の内側にアプリケーターが配置されるように、そのアプリケーターの周囲に予め巻かれている。
【0077】
巻き上げ解除プロセスを容易にするために、アプリケーターは、容易且つ均一に巻き上げ解除するプロセスを可能にするように設計されているべきである。
【0078】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、アプリケーターは、巻き上げ解除プロセス中にその中心の周りに容易に巻き付けられる。
【0079】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、伸縮性フィルム材料の少なくとも一部分が、その弛緩状態において、その伸縮性フィルム材料が取付けられるように設計されている陰茎の径に等しいか又はこの径よりも小さい径を有するが、アプリケーターの周りに巻かれるときには、伸縮性フィルムのその部分の径は陰茎の径よりも大きい径に伸張される。
【0080】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、アプリケーターは、成形スティック(shaped stick)から形成されている。
【0081】
本発明の文脈では、「成形スティック」を、形態/形状/機構が長円形である、あらゆる物理的な形態及び/又は形状及び/又は機構として理解されたい。
【0082】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、成形スティックは、円筒形の断面を有する形に作られている。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、この成形スティックは、円形又は楕円形の形状を形成するように曲げられている。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、この成形スティックは、円形を形成するように曲げられており、この場合に、この円形の内径が取付部材の第2開口部の径よりも大きい。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、成形スティックは、円形を形成するように曲げられており、この場合に、この円形の内径が取付部材の第2開口部の径よりも少なくとも1mm大きい。
【0083】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、成形スティックは、コネクトフォーム(connect form)とレセプタ(receptor)とを有し、この場合に、このレセプタはコネクトフォームを受け入れるようになっている。
【0084】
本発明の文脈では、「レセプタ」を、コネクトフォームを受け入れるようになっているアプリケーター上の物理的な形態及び/又は形状及び/又は機構として理解されたい。
【0085】
本発明の文脈では、「コネクトフォーム」を、レセプタに係合するようになっているアプリケーター上の物理的な形態及び/又は形状及び/又は機構として理解されたい。
【0086】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、成形スティックは、コネクトフォームとレセプタとを有し、このレセプタはコネクトフォームを受容するように構成されている。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、レセプタは、コネクトフォームがそのレセプタに対して連結されている状態を維持することを可能にするように構成されている。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、成形スティックは、レセプタとコネクトフォームとが連結されているときに円形の形状を形成する。
【0087】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、レセプタとコネクトフォームは、成形スティックのそれぞれの端部に形成されている。
【0088】
この成形スティックは、塊状又は中空のスティックである。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、この成形スティックは中空である。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、この成形スティックは塊状である。
【0089】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は、実質的にリング形であるアプリケーターを備え、このアプリケーターの内径は陰茎の径よりも大きい。
【0090】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、アプリケーターは成形スティックを具備する。
【0091】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材の少なくとも一部分は成形スティックの周りに予め巻かれており、且つ、陰茎上で外側方向に巻き上げ解除されるようになっている。
【0092】
伸張された状態で貯蔵される場合に、柔軟な熱可塑性エラストマーは、より長い時間に亘りクリープを起こす傾向を有するため、取付部材が貯蔵期間中は比較的弛緩した状態で貯蔵され且つ陰茎上の取り付け直前に伸張させられることを可能にすることが望ましい。
【0093】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、アプリケーターは、2つの形状構成、すなわち、アプリケーターが第1の径を有する第1の形状構成と、アプリケーターが第2の径を有する第2の形状構成を有し、上記第2の径は第1の径よりも少なくとも20%大きい。他の実施形態において、第2の径は第1の径よりも少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、又は、100%大きい。
【0094】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、アプリケーターは、伸縮性フィルムの少なくとも一部分の径を少なくとも1mmは伸張するように構成されており、アプリケーターが、伸縮性フィルムの少なくとも一部分の径を少なくとも2mmは伸張するように構成されていることが好ましく、アプリケーターが、伸縮性フィルムの少なくとも一部分の径を2mmから10mmは伸張するようになっていることが最も好適である。
【0095】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、成形スティックはばねの形式である。
【0096】
こうしたばねは使用上のいくつかの利点を有する。このばねは、円形の形状に曲げられた後に圧縮される。この圧縮されたばねは、円筒形の伸縮性フィルムの巻き上げ部分を具備し、圧縮された形態で包装容器内に貯蔵される。その後で、ばねと取付部材をその容器から取り出したとき、ばねは自動的に伸張して、取付部材の巻き上げ部分の径を伸張する。
【0097】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このばねは圧縮可能である。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、ばねは、その弛緩した長さの20%から80%に圧縮可能である。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、ばねはその弛緩した長さの30%から70%に圧縮可能である。
【0098】
このばねの材料と厚さは、伸縮性フィルムに対してそのばねが及ぼす応力を指示する。
【0099】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このばねは金属で作られている。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このばねはプラスチック材料で作られている。
【0100】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このばねは、0.1mmから1.0mmの間のワイヤ厚さから螺旋状の形状に作られている。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このばねは0.2mmから0.5mmの間のワイヤ厚さで作られている。
【0101】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、アプリケーターは少なくとも2つの成形スティックを具備する。上記成形スティックは、互いに係合するようになっており、及び、アプリケーターの径を伸張するように構成されている。
【0102】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状の伸縮性フィルムは、陰茎と外側容器との間の流体連通を可能にするように構成された第1開口部を有する。
【0103】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状の伸縮性フィルムは第1開口部を有し、上記第1開口部は、陰茎の径よりも大きな径に伸張されることが可能である。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状の伸縮性フィルムの第1開口部は、陰茎の径よりも大きな径を有する。このことが、着用時間中に陰茎から取付部材を引き離そうとする力を減少させる。
【0104】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状の伸縮性フィルムは、陰茎と外側容器との間の流体連通を可能にするように構成された第1開口部を有しており、上記第1開口部は、陰茎の径よりも大きな径に伸張されることが可能である。
【0105】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材全体が、陰茎上の内側位置に配置されるように構成されると共に外向きに巻き上げ解除されるように構成されており、この巻き上げ解除が、第2開口部が内側位置に留まることを可能にし、且つ、上記第1開口部が新たな位置を得ることを可能にし、この新たな位置は、陰茎亀頭に比べて陰茎基部からより遠く離れている。
【0106】
伸縮性フィルムの厚さが、そのフィルムの偶発的な亀裂及び/又は穴を回避するという点に関してだけでなく、着用時間中の使用者の快適性に関しても重要である。
【0107】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状の伸縮性フィルムは、0.01mmから2mmの間の厚さを有する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形の形状の伸縮性フィルムの厚さは、0.04mmから0.8mmの間である。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、円筒形の形状の伸縮性フィルムは、0.08mmから0.4mmの間である。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、円筒形の形状の伸縮性フィルムの厚さは、0.1mmから0.3mmの間である。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、円筒形の形状の伸縮性フィルムの厚さは、0.15mmから0.25mmの間である。
【0108】
巻き上げ解除プロセスを容易化するために、巻き上げ解除補助要素(unrollin supportive element)によって巻き上げ解除プロセスを補助することが重要。こうした1つ又は複数の巻き上げ解除補助要素は、取付部材の取り付け中に陰茎に接触する必要を少なくすることもできる。取付部材を着用することが意図されている人間以外の別の人間によってその取付部材が取り付けられる場合に、このことは特に望ましい。
【0109】
本発明の文脈では、「巻き上げ解除補助要素」を、陰茎上での外側方向における取付部材の巻き上げ解除プロセスを補助するようになっている物理的な形状及び/又は形態及び/又は機構として理解されたい。
【0110】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は巻き上げ解除補助要素を具備する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、巻き上げ解除補助要素は少なくとも1つのストリップを具備する。1つの実施形態において、巻き上げ解除補助要素は少なくとも2つのストリップを具備する。
【0111】
巻き上げ解除プロセスを容易化するために、伸縮性フィルム材料がその材料自体に粘着する作用を低減させることが有利となり得る。これは、非粘着性の層(伸縮性/伸張可能でなければならない)を導入することによって、又は、伸縮性フィルム材料の表面特性を変更することによって実現され得る。
【0112】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、伸縮性フィルム材料は、それ自体に対して非粘着性である。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、伸縮性フィルム材料はタルクで被覆されている。
【0113】
これに加えて、巻き上げ解除プロセス中に取付部材に陰毛が絡まる場合には、痛みがあるか、不快であるか、又は、刺激がある。従って、「遮蔽要素」によって陰毛を取付部材から遮蔽することが好都合。
【0114】
本発明の文脈では、「遮蔽要素」を、巻き上げ解除プロセス中に使用者の陰毛の少なくとも一部分を遮蔽するようになっている物理的な形状及び/又は形態及び/又は機構として理解されたい。こうした遮蔽要素は別個の要素の形態であってもよく、又は、取付部材及び/又はアプリケーターと共に一体的に形成されてもよい。
【0115】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は遮蔽要素を具備する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、アプリケーターは遮蔽要素を具備する。更に、1つの実施形態において、上述した取付部材を具備する部品キットが提供されることが可能であり、又は、そのキットが更に取付部材の略円筒形の部分の第2開口部に配置されている遮蔽要素を具備することが可能である。1つの実施形態において、その遮蔽要素は、巻き上げ部分が巻き上げられておらず且つ伸張させられていないときに、略円筒形の部分の巻き上げ部分の内径よりも少なくとも2cm大きな外径を有するフランジを具備することも可能である。
【0116】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、遮蔽要素はフランジ部分を具備する。このフランジ部分は陰毛を遮蔽するために使用されてもよいが、更に、取付部材を取り付ける人間が巻き上げ解除プロセス中にそのフランジをグリップとして使用することがあるので巻き上げ解除補助要素としても使用されてもよく、これによって、陰茎上の内側位置に取付部材の一部分が留まることを確実なものにする。
【0117】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このフランジ部分は取付部材と共に一体状に形成される。
【0118】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このフランジ部分の外径は5.0cmから25.0cmの間である。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このフランジ部分の径は6.0cmから20cmの間である。本発明の第1の 態様の1つの実施形態において、このフランジ部分の径は7.0cmから18.0cmの間である。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このフランジ部分の径は8.0cmから16.0cmの間である。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このフランジ部分の径は6.5cmから12.5cmの間である。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、このフランジ部分の径は5.9cmから10.5cmの間である。
【0119】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、遮蔽要素は切頭円錐形部分を具備する。
【0120】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は、その取付部材の少なくとも一部分を巻き上げ解除する前に陰茎上の内側位置にその取付部材を取り付けるためのアプリケーターと、取付部材をシステムに連結するための連結要素とを具備する。
【0121】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は、略円筒形に形成されている部品を有する少なくとも1つの伸縮性フィルム材料であって、陰茎を受け入れて陰茎をシールするようになっている区域を有し、且つ、この区域は陰茎の径よりも小さい径を有する伸縮性フィルム材料と、陰茎の外側表面の径よりも大きい径に伸張され得る少なくとも2つの開口部と、実質的にリング形に形成されているアプリケーターであって、このアプリケーターの内径は陰茎の径よりも大きいアプリケーターとを具備する。
【0122】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、略円筒形に形成されている伸縮性フィルムは、陰茎を受け入れて陰茎をシールするように構成された区域を有し、及び、この区域は陰茎の径よりも小さい径を有する。
【0123】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、取付部材は、陰茎の径よりも大きい径に伸張されるようになっている。
【0124】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、円筒形に形成されている部品を有する伸縮性フィルム材料は、その形状の径が略円筒形の形状の長さに沿って変化することを特徴とする。本発明の第2の態様の1つの実施形態において、この径が陰茎の変化量に従って変化する。本発明の第2の態様の1つの実施形態において、変化する円筒形形状は、陰茎の内側位置に適合するように構成されたより小さい径と、陰茎亀頭に適合するように構成されたより大きい径とを有する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、変化する円筒形形状は、陰茎の形状に類似した形状を具備する。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、変化する円筒形形状は波形の形状をとり、周期的に増減する径を有する。
【0125】
長期間にわたってウリシースを着用している人間の皮膚はストレスを受ける。こうしたストレスは皮膚の炎症を生じさせ、最終的には外傷を生じさせる。従って、陰茎上の皮膚を保護する成分を伸縮性フィルム材料に加えることが望ましい。こうした皮膚保護成分は、抗菌剤、抗真菌剤、及び、アロエベラのような天然成分であってもよい。
【0126】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、伸縮性フィルム材料は皮膚保護成分を含む。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、伸縮性フィルム材料は抗菌性材料を含む。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、伸縮性フィルム材料は、抗菌性成分として銀含有化合物を含む。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、伸縮性フィルム材料は、抗菌性成分として銀リン酸ジルコニウム化合物を含む。
【0127】
本発明の第1の態様の1つの実施形態において、伸縮性フィルム材料は、タルクと皮膚保護成分とのブレンドで被覆されている。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、伸縮性フィルム材料は、タルクと銀リン酸ジルコニウム化合物とのブレンドで被覆されている。本発明の第1の態様の1つの実施形態において、伸縮性フィルム材料は、タルクとMilliken Chemical社製のAlphasan 2000とのブレンドで被覆されている。
【0128】
本発明の第2の態様は、男性の人間から採尿するためのシステムに関しており、このシステムは、着用時間中に尿を収集及び/又は貯蔵するための尿容器と、このシステムを陰茎に取り付けるための取付部材とを備え、この取付部材は、略円筒形の部分を有する少なくとも1つの伸縮性フィルム材料と、少なくとも2つの開口部とを備え、この2つの開口部は、陰茎の外側表面の径よりも大きい径に伸張されることが可能である。
【0129】
本発明の文脈では、「尿容器」という用語を、例えば袋又は剛体の容器のような、あらゆるタイプのカプセル化体積(encapsulated volume)として理解されたい。
【0130】
本発明の第2の態様の1つの実施形態は、採尿するためのシステムに関しており、このシステムは、そのシステムに取付部材を連結するように構成された連結部材を具備する。
【0131】
本発明の文脈では、「連結部材」という用語を、取付部材の内部を尿容器の内部と流体連通させるように構成された部材として理解されたい。
【0132】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、連結部材と取付部材の連結要素は互いに係合するように構成されている。本発明の第2の態様の1つの実施形態において、連結部材と取付部材の連結要素は互いに係合して液密シールを形成するように構成されている。
【0133】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、連結要素は、採尿システムに対して可逆的に連結及び連結解除されるように構成されている。本発明の第2の態様の1つの実施形態において、連結部材は、採尿システムに対して可逆的に連結及び連結解除されるように構成されている。
【0134】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、連結要素及び/又は連結部材は、収集部材及び/又は採尿システムに対して連結要素の位置を固定するための固定機構を具備する。
【0135】
本発明の文脈では、「固定機構」を、連結部材及び/又は採尿システムに対する連結要素の係合を補助するようになっている物理的な形状及び/又は形態及び/又は機構として理解されたい。
【0136】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、採尿システムは固定機構を具備する。本発明の第2の態様の1つの実施形態において、この固定機構は、そのシステムの少なくとも一部分を交換するために固定及び固定解除するようになっている。
【0137】
本発明の第2の態様の1つの実施形態は、採尿するシステムに関しており、このシステムは接着剤を備え、上記接着剤は連結要素と連結部材との間の連結とシールを補助する。この接着剤の位置及び/又は区域は、連結要素の設計及び/又は連結部材の設計に応じて変化する。
【0138】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、この接着剤は、連結部材の外側表面の少なくとも一区域を覆う。本発明の第2の態様の1つの実施形態において、この接着剤は、連結部材の内側表面の少なくとも一区域を覆う。本発明の第2の態様の1つの実施形態において、この接着剤は、非接触フィルム(non touch film)によって覆われている。
【0139】
本発明の第2の態様の1つの実施形態は、採尿システムに関しており、このシステムは連結部材を備え、上記連結部材はその取付部材の連結要素の内径を伸張するように構成されている。
【0140】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、尿容器は尿収集袋である。本発明の第2の態様の1つの実施形態において、この袋は液体を汲み出される。本発明の第2の態様の1つの実施形態において、この袋は、この袋を人間及び/又はベッドに取り付けるための取り付け要素を具備する。
【0141】
人間の中には、小さい尿収集容積しか必要としない者がいる。こうした場合には、尿容器が非常に小さく且つ個別的であるように設計される。
【0142】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、取付部材と尿容器は一体的に形成されている。
【0143】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、連結部材と尿容器は一体的に形成されている。
【0144】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、尿容器は取付部材の内部にカプセル封入されるように構成されている。
【0145】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、尿容器はその尿容器に液体が入ることを可能にするがその尿容器から出て行くことは不可能にする一方向弁を具備する。
【0146】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、尿容器はタンクを具備する。
【0147】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、タンクは吸収性繊維状材料を具備する。本発明の第2の態様の1つの実施形態において、タンクは液体吸い上げ繊維状材料を具備する。本発明の第2の態様の1つの実施形態において、タンクは、液体吸い上げ特性と液体吸収特性の両方を有する繊維ブレンドを具備する。
【0148】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、タンクは、あらゆる形状の吸収剤材料を具備する。本発明の第2の態様の1つの実施形態において、タンクは吸収剤粒子を具備する。
【0149】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、採尿システムは、内側位置において陰茎の皮膚上に取付部材を取り付けるためのアプリケーターを具備する。本発明の第2の態様の1つの実施形態において、このアプリケーターは、陰茎の外径よりも大きいサイズに伸縮性フィルムの略円筒形である形状の径を伸張するように構成されている。
【0150】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、アプリケーターは、陰茎の外径よりも大きいサイズに伸縮性フィルムの略円筒形である形状の径を伸張するように、及び、内側位置において陰茎の皮膚上に取付部材の少なくとも一部分を配置することを補助するように構成されている。
【0151】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、アプリケーターは、陰茎の外径よりも大きいサイズに伸縮性フィルムの略円筒形である形状の径を伸張するように、及び、内側位置において陰茎の皮膚上に取付部材の少なくとも一部分を配置することを補助するように、及び、外側方向における取付部材の巻き上げ解除プロセスを補助するように構成されている。
【0152】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、採尿するためのシステムは遮蔽要素を具備する。
【0153】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、アプリケーターは遮蔽要素を具備する。
【0154】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、遮蔽要素はフランジ部分を具備する。
【0155】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、男性の人間から採尿するためのシステムは、尿容器に取付部材を連結するための汎用コネクタを具備する。本発明の第2の態様の1つの実施形態において、この汎用コネクタは、採尿システムに対して可逆的に連結及び連結解除するように構成されている。
【0156】
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、汎用コネクタは別個の要素の形式である。
【0157】
本発明の文脈では、「汎用コネクタ」を、任意の標準的な採尿システムに取付部材をフィットさせるように構成された、取付部材の一体化された要素又は独立した要素として理解されたい。これは任意の形式、材料又は形状であってもよい。
【0158】
本発明の第3の態様は、採尿システムを陰茎に連結するための取付部材を取り付ける方法に関しており、この方法は、伸縮性フィルム材料を具備する取付部材を提供する工程であって、その伸縮性フィルムが略円筒形に形成されている部分を有する工程と、内側位置に陰茎の表面上に取付部材の少なくとも一部分を配置する工程と、陰茎の基部から遠ざかるように陰茎の外側方向に取付部材の少なくとも一部分を巻き上げ解除する工程とを含む。
【0159】
本発明の第3の態様の1つの実施形態において、この方法は、取付部材を尿容器に連結して、陰茎が尿容器の内部と流体連通していることを可能にする工程を含む。この方法が、取付部材と尿容器との間の連結部を固定する工程を含むことが好ましい。
【0160】
本発明の第3の態様の1つの実施形態において、この方法は、陰茎の皮膚に取付部材を接着させる工程を含む。
【0161】
本発明の第3の態様の1つの実施形態において、この方法は、取付部材と陰茎表面との間に液密な連結部を生じさせる工程を含む。
【0162】
本発明の第3の態様の1つの実施形態において、陰茎上の内側位置に取付部材の少なくとも一部分を配置する工程は、アプリケーターの使用によって実現される。
【0163】
本発明の第3の態様の1つの実施形態において、陰茎上の内側位置に取付部材の少なくとも一部分を配置する工程、及び/又は、陰茎の外側方向に取付部材の少なくとも一部分を巻き上げ解除する工程は、アプリケーターの使用によって実現される。
【0164】
本発明の第3の態様の1つの実施形態において、取付部材を取り付けるための方法は、陰茎上への取り付けの前に取付部材を巻き上げる工程を具備する。
【0165】
本発明の第3の態様の1つの実施形態において、取付部材を取り付けるための方法は、取付部材を陰茎上に取り付ける前にアプリケーターの周りに取付部材を巻き付ける工程を具備する。
【0166】
本発明の第3の態様の1つの実施形態において、取付部材を取り付けるための方法は、取付部材の少なくとも一部分を巻き上げ解除する工程の後に、取付部材からアプリケーターを取り外す工程を具備する。
【0167】
本発明の第3の態様の1つの実施形態において、陰茎の外側方向に取付部材の少なくとも一部分を巻き上げ解除する工程は、巻き上げ解除補助要素によって補助される。
【0168】
本発明の第3の態様の1つの実施形態において、適正なサイズの取付部材を選択するために、陰茎のおおよその外径が陰茎径測定器具によって測定される。
【0169】
本発明の第3の態様の1つの実施形態において、この方法は、取付部材の第1開口部を閉じる工程を具備する。
【0170】
本発明の第3の態様の好ましい実施形態において、取付部材を取り付けるための方法は、円筒形に形成されている伸縮性フィルムを備え且つその工程を含む2つの開口部を有する取付部材を提供する工程と、アプリケーターを提供する工程と、このアプリケーターの周りに取付部材の少なくとも一部分を予め巻き上げる工程と、内側位置に陰茎の外側表面上に取付部材を配置する工程と、陰茎の外側方向に取付部材の少なくとも一部分を巻き上げ解除する工程とを含む。
【0171】
上述した第1の側面と第2の側面と第3の側面の実施形態の特徴と要素のあらゆる組み合わせが、任意の適切な形で組み合わされるということが理解される。
【図面の簡単な説明】
【0172】
【図1a】本発明による陰茎にシステムを取り付けるための取付部材の概略的な断面図を示す。異なる形状構成の形で取付部材を示す。
【図1b】本発明による陰茎にシステムを取り付けるための取付部材の概略的な断面図を示す。異なる形状構成の形で取付部材を示す。
【図1c】本発明による陰茎にシステムを取り付けるための取付部材の概略的な断面図を示す。異なる形状構成の形で取付部材を示す。
【図1d】本発明による陰茎にシステムを取り付けるための取付部材の概略的な断面図を示す。異なる形状構成の形で取付部材を示す。
【図2】本発明による取付部材の、図3とは異なる実施形態の略図を示す。
【図3】本発明による取付部材の、図2とは異なる実施形態の略図を示す。
【図4a】本発明の一例による、どのように取付部材が陰茎上に取り付けられるかの略断面図を示す。
【図4b】本発明の一例による、どのように取付部材が陰茎上に取り付けられるかの略断面図を示す。
【図4c】本発明の一例による、どのように取付部材が陰茎上に取り付けられるかの略断面図を示す。
【図4d】本発明の一例による、どのように取付部材が陰茎上に取り付けられるかの略断面図を示す。
【図5a】本発明による陰茎にシステムを取り付けるための巻き上げ解除された取付部材の略断面図を示す。
【図5b】取付部材が陰茎上に取り付けられている、本発明による、陰茎にシステムを取り付けるための巻き上げ解除された取付部材の略断面図を示す。
【図6a】本発明による、アプリケーターを具備する取付部材の略断面図を示す。
【図6b】本発明による、アプリケーターを具備する取付部材の略断面図を示す。
【図6c】本発明による、アプリケーターを具備する取付部材の略断面図を示す。
【図7】本発明による採尿システムの略断面図を示す。
【図8】本発明による採尿システムの略断面図を示す。
【図9a】成形スティックの形態であるアプリケーターの略図を示す。
【図9b】成形スティックの形態であるアプリケーターの略図を示す。
【図9c】成形スティックの形態であるアプリケーターの略図を示す。
【図10a】互いにフィットしており且つ1つの概ね円形の湾曲したスティックアプリケーターを形成する2つのU字形の成形スティックの形態である、アプリケーターの略図を示す。
【図10b】互いにフィットしており且つ1つの概ね円形の湾曲したスティックアプリケーターを形成する2つのU字形の成形スティックの形態である、アプリケーターの略図を示す。
【図10c】互いにフィットしており且つ1つの概ね円形の湾曲したスティックアプリケーターを形成する2つのU字形の成形スティックの形態である、アプリケーターの略図を示す。
【図10d】互いにフィットしており且つ1つの概ね円形の湾曲したスティックアプリケーターを形成する2つのU字形の成形スティックの形態である、アプリケーターの略図を示す。
【図10e】互いにフィットしており且つ1つの概ね円形の湾曲したスティックアプリケーターを形成する2つのU字形の成形スティックの形態である、アプリケーターの略図を示す。
【図10f】互いにフィットしており且つ1つの概ね円形の湾曲したスティックアプリケーターを形成する2つのU字形の成形スティックの形態である、アプリケーターの略図を示す。
【図11a】遮蔽要素の異なる図を示す。
【図11b】遮蔽要素の異なる図を示す。
【図12a】別個の要素の形である「外部」アプリケーターの図を示す。
【図12b】別個の要素の形である「外部」アプリケーターの図を示す。
【図12c】別個の要素の形である「外部」アプリケーターの図を示す。
【図12d】別個の要素の形である「外部」アプリケーターの図を示す。
【図12e】別個の要素の形である「外部」アプリケーターの図を示す。
【図13】別個の要素の形態であるアプリケーターの断面図を示し、このアプリケーターは遮蔽要素を具備する。
【図14a】遮蔽要素を備える取付部材の断面図を示す。
【図14b】遮蔽要素を備える取付部材の断面図を示す。
【図15】遮蔽要素と巻き上げ解除補助要素とを備える取付部材の断面図を示す。
【図16】略円筒形である伸縮性フィルムが変化する内径を有する取付部材の断面図を示す。
【図17a】取付部材と図18とは異なる連結部材の実施形態との断面図を示す。
【図17b】取付部材と図18とは異なる連結部材の実施形態との断面図を示す。
【図17c】取付部材と図18とは異なる連結部材の実施形態との断面図を示す。
【図18a】取付部材と図17とは異なる連結部材の実施形態との断面図を示す。
【図18b】取付部材と図17とは異なる連結部材の実施形態との断面図を示す。
【図18c】取付部材と図17とは異なる連結部材の実施形態との断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0173】
図1aは、伸縮性フィルム材料201から形成されている略円筒形である取付部材200の側面図を示す。図1bは、図1aの線Ib−Ibによって画定されている取付部材200の断面図を示す。一般的に、この実施形態の取付部材は、径Dと壁厚さTとを伴う一定不変の円形の断面を有する。この明細書に関しては、取付部材200は、その取付部材の一方の端部に第1開口部203を有し、且つ、その取付部材の他方の端部に第2開口部202を有するものとして定義されている。この実施形態において、第1開口部の内径D1と第2開口部の内径D2は互いに等しい。
【0174】
取付部材は、陰茎を受け入れるように構成されており、及び、伸縮フィルムが陰茎の表面に対するシールを形成することを可能にする。第1及び第2開口部203、202は、取付部材200が陰茎上に貼り付けられるときに(例えば、図4aを参照されたい)第1開口部203が第2開口部202に比べて陰茎の基部から遠くに配置されるように、配置されている。このようにして、第2開口部は、陰茎に取付けられるときに、陰茎の基部の近くに配置される。第1開口部203の付近の取付部材の区域が、連結部材を受け入れるために且つ連結部材に締め付け固定されるために適している連結要素として構成されている(図4Cを参照されたい)。
【0175】
ほとんどの場合には、典型的な連結要素の性質のために、取付部材は陰茎の長さよりも長いということに留意されたい(例えば、図4を参照されたい)。しかし、陰茎よりも径が大きい連結部材が提供される場合には、取付部材は陰茎の長さよりも長さが短いことが可能であるということが、当業者には明らかなはずである。
【0176】
図1cは、取付部材がコンドームに類似した形で巻き上げられ且つ引き延ばされていないときの図1a及び図1bの取付部材を示す。しかし、コンドームとは対照的に、図1cに示されている巻き上げられた取付部材は両方の端部において開いている。図2から理解できるように、第2開口部D2の径は伸張されていないので以前と同一のままであるが、しかし、取付部材の巻き上げられた部分205の内径D3はD1及びD2の径よりも小さい。
【0177】
図1dは、伸張されたときの取付部材を示す。この図から見てとれるように、巻き上げ部分205の内径D3と第2開口部202の径D2の両方がその当初の未伸張の径よりも伸張されている。
【0178】
図2は、図1cに類似した取付部材200の別の例の概略的な断面図を示すが、図2では、取付部材は、陰茎の表面に取付部材を接着によって取り付けるために、第2開口部202における略円筒形の部分の内側表面上の接着剤211を有する。更に、取付部材200は、2つのストリップの形の巻き上げ解除補助要素298を備え、この巻き上げ解除補助要素は、引っ張られたときに、予め巻き上げられた取付部材を巻き上げ解除する。
【0179】
図3は、陰茎の表面に取付部材を接着によって取り付けるための接着剤211を伴う取付部材200の別の例の断面図を示す。更に、この取付部材は、陰茎の表面に取付部材を取り付ける前に接着剤211を保護するための保護フィルム221を具備する。
【0180】
図4aは、陰茎500上に取り付けられた取付部材200の例の断面図を示す。取付部材が陰茎上の内側位置502に配置されており且つ陰茎亀頭501上には配置されていないということに留意されたい。この取付部材は、取付部材の内径が陰茎の外径よりも大きくなるように、巻き上げられた取付部材を伸張させることによって、陰茎に取り付けられている。その次に、この取付部材は、陰茎上の内側位置に位置決めされるまで、陰茎上に配置される。取付部材が陰茎の径よりも大きな径に伸張させられているので、取付部材を取り付ける作業が非常に容易であり、且つ、陰茎自体に全く力が加えられないということに留意されたい。
【0181】
取付部材が陰茎上の内側位置において所定の位置に位置決めされると、その取付部材は解除されて収縮し、陰茎上の内側位置において堅固な連結を生じさせる。そうして取付部材は外側方向すなわち陰茎基部から遠ざかる方向に巻き上げ解除できる状態となる。更に、取付部材202の第2開口部が陰茎上の内側位置を受け入れているということに留意されたい。更に、第1開口部が取付部材の巻き上げ部分の中央において巻き上げられているということに留意されたい。
【0182】
図4bは、図4aの場合と同じ陰茎500上の取付部材200の具体例の略断面図を示す。図4bでは、取付部材は、第1開口部203を陰茎亀頭(501)より外側に位置させ巻き上げ解除される。
【0183】
図4cは、図4a及び図4bの場合と同じ陰茎500上の取付部材200の具体例の略断面図を示す。図4cでは、この明細書では連結要素と呼ばれている取付部材の最も外側の部分が、連結部材231に連結されている。取付部材200の連結要素241と連結部材は、取り付けられているときに、流体密シールを形成する。更に、この例では、連結部材は、連結要素と連結部材との間の係合を補助するための接着剤251を具備するということに留意されたい。
【0184】
図5aは、本発明による巻き上げ解除された取付部材200の例の断面図を示す。この巻き上げ解除された取付部材は、伸縮性フィルム材料201と、2つの開口部、すなわち、陰茎を受け入れるための第2開口部202と、尿容器からの連結部材を受け入れるための第1開口部203とを有する。この取付部材は、取付部材と陰茎との間の連結を補助するための第1の接着剤211を有する。この取付部材は、更に、取付部材と尿容器との間の係合を補助するための連結要素241上の第2の接着剤251も具備する。
【0185】
図5bは、図5aの場合と同じ取付部材200の例の断面図を示すが、この場合には、取付部材は陰茎500に取り付けられており且つ連結部材231に連結されている。伸縮性フィルム材料の伸縮性が、その伸縮性フィルム材料が陰茎亀頭501の周りに形状的に適合することを可能にし、及び、陰茎上の取付部材の締め付け固定を補助するということに留意されたい。
【0186】
図6aは、本発明による巻き上げられた取付部材200の例の略断面図を示す。この巻き上げられた取付部材は、伸縮性フィルム材料201と、2つの開口部、すなわち、陰茎を受け入れるための第2開口部202と、尿容器を受け入れるための第1開口部203とを有する。
【0187】
この取付部材は、陰茎上において内側位置に取付部材を配置する位置決めプロセスと、外側方向の巻き上げ解除プロセスと、取付部材と尿容器との間の係合とを補助するためのリング形のアプリケーター271を具備する。伸縮性フィルムは、リング形貼付部材の周りに予め巻かれている。リング形取り付け部材は、略円筒形である伸縮性フィルムの径よりも大きく且つ陰茎の外径よりも大きい内径を有する。巻き付けプロセスでは、伸縮性フィルムの円筒径は、その当初の径から、リング形取り付け部材の径にほぼ等しい径に伸張されている。
【0188】
図6bは、この場合には(図解のために)巻き上げ解除された状態の形で、図6aの場合と同じ取付部材200の例の断面図を示す。伸縮性フィルム材料201が、変化する円筒形径を伴って陰茎の形状に似た形状にされているということに留意されたい。更に、この伸縮性フィルムは、取り付け部材から巻き上げ解除されるときに、実質的にその当初のサイズに収縮するということに留意されたい。更に、取付部材は、採尿システムと係合するための連結要素241を有する。
【0189】
図6cは、この場合には陰茎500上で巻き上げ解除状態にあり且つ連結部材231に連結された、図6aと図6bの場合と同じ取付部材200の例の断面図を示す。リング形取り付け部材271が、取付部材が完全に巻き上げ解除されたときに、取付部材から分離して、取り外されることが可能であるということに留意されたい。
【0190】
図7は、本発明による採尿システム100の例の断面図を示し、このシステムは陰茎500に取付けられている。このシステムは、取付部材200と、連結部材231と、尿収集器151とを具備する。取付部材200の内部が、連結部材231を介して尿収集器151の内部と流体連通している。
【0191】
図8は、本発明による採尿システムの例の断面図を示し、このシステムは陰茎500に取付けられている。このシステムは取付部材200を具備する。連結部材231が尿容器151と一体に形成されているということに留意されたい。更に、連結部材は取付部材における連結部材231と連結要素241との係合を補助するための接着剤251を具備するということに留意されたい。尿容器は、その容器内の尿を吸収するための吸収剤繊維を具備することもできる。
【0192】
図9aは、成形スティックの形状であるアプリケーター271の例の断面図を示す。この成形スティックは、レセプタ273とコネクトフォーム(connect form)274とを有する。
【0193】
図9bは、成形スティックの形状であるアプリケーター271の例の平面図を示す。この成形スティックは、レセプタ273とコネクトフォーム274とを有し、レセプタ273はコネクトフォーム274を受け入れており、円形に形成されている。
【0194】
図9cは、成形スティックの形状のアプリケーター271を具備する取付部材200の例の平面図を示す。この成形スティックは、レセプタ273とコネクトフォーム274とを有し、レセプタ273はコネクトフォーム274を受け入れており、円形に形成されている。取付部材の伸縮性フィルム材料201がアプリケーター271の周りに予め巻かれている。図9a−9cにおいて説明されているように、成形スティックの内側及び外側の長さが同一なので、このアプリケーター271は、伸縮性フィルムの巻き上げ解除中にその中心の周りに単純で均一なコイルを有する。これは、例えば外側長さよりも小さい内側長さを有する射出成形リングとは対照的である。異なる内側長さと外側長さを有するリングを巻くときには、その巻きプロセスは不均一となる。
【0195】
図9は、更に、ばねの形状であるアプリケーターを示す。この場合に、このばねは、実質的に伸縮性のフィルム材料を巻く最中に圧縮されなければならない。伸縮性フィルム材料を巻いた後にこのばねが解除されるとき、このばねは、取付部材の径を拡大させ、これによって陰茎棒状部上に取付部材が最初に位置決めされることを可能にする。
【0196】
図10aから図10fは、互いにフィットして単一の成形スティックを形成することが可能な略U字形の断面を有する2つの成形スティック271a、271bを具備するアプリケーター271の異なる図を示す。この2つの成形スティックは、各々の成形スティックの中間部50%だけが重なり合うように、図10aに示されている仕方で連結されている。次いで2つの別々の成形スティックで構成されているこの成形スティックは、直線(図10aに示されている)であるときには重なり合っていない第1及び第2の成形スティックの一部分が互いに連結されている円形の形状を形成するように曲げられる。連結された成形スティックの断面が図10cに示される。径を伸張するためにアプリケーターが引っ張られると、2つの成形スティックが互いに対してその長手軸線に沿ってスライドし、分離する。U字形の断面が他方のU字形断面から解除されるので、このU字形は、図10eに示されているように、予め巻き上げられた取付部材からの力によって潰れる。従って、伸張されたアプリケーターは可逆的にその当初のサイズに収縮することが不可能であり、及び、その新たな「伸張させられた」形状を保持する。例10によるアプリケーターの利点が、取付部材がアプリケーター上に巻き上げられることが可能であり、且つ、略弛緩した状態で貯蔵され、且つ、使用の直前に伸張させられることが可能であるということである。従って、柔軟なTPEのクリープに関する問題が解決される。
【0197】
図10aは、成形スティックの形状であるアプリケーター271の例の長手方向における断面図を示す。
【0198】
図10bは、アプリケーターのU字形の成形スティック271aの例の拡大円形断面図を示す。
【0199】
図10cは、伸張可能なアプリケーターを共に形成する互いにフィットされている2つのU字形成形スティック217a、217bの例の拡大円形断面図を示す。
【0200】
図10dは、1つの伸張可能なアプリケーターを共に形成する互いにフィットされた2つのU字形に湾曲した成形スティック217a、217bを具備するアプリケーター271の周りに予め巻かれた取付部材201の平面図を示す。
【0201】
図10eは、伸張されたアプリケーターのU字形成形スティック271aの例の拡大円形断面図を示す。取付部材の伸縮性フィルム材料の収縮力のために、スティック271aのU字形が潰れており、従って、反対側のU字形スティック271bは271aの中にフィットしないということに留意されたい。
【0202】
図10fは、U字形スティックが潰されているので、伸張するように引っ張られた2つのU字形成形スティック217a、217bを具備するアプリケーター271の周りに予め巻かれた取付部材201の平面図を示す。従って、このアプリケーターリングは伸張されており、従って、取付部材を陰茎上の内側位置に位置決めすることが可能である。
【0203】
この例では、アプリケーターは、その当初の径の2倍の大きさの径に伸張可能である。3つ、4つ、又は、5つのスティックを具備する成形スティックの形状及び形態が作られる場合には、そのアプリケーターは、同様に、その当初の径の3倍、4倍、又は、5倍にその当初の径を増倍することが可能である。更に、より小さい伸張が可能である。
【0204】
図11aと図11bは、取付部材の取り付け中に陰毛を遮蔽するための遮蔽要素281の例の異なる図を示す。この遮蔽部材は、陰茎を受け入れるための穴又は形状285を具備する。
【0205】
図11aは、フランジ部分282と、陰茎を受け入れるための穴285とを有する、遮蔽要素281の例の断面図を示す。
【0206】
図11bは、フランジ部分282と、陰茎を受け入れるための穴285とを有する、遮蔽要素281の例の正面図を示す。この遮蔽要素は、取付部材の取り付けの前に陰茎上に置かれて、穴が陰茎を受け入れることを可能にする。この遮蔽要素は、取付部材の巻き上げ解除プロセス中に陰毛が取り付け部材に絡みつくこと及び/又は取り付け部材の中に巻き込まれることを防止する。取付部材が取り付けられるときに、この遮蔽要素は取り外される。この遮蔽要素は様々な材料から作られることが可能である。例が薄い繊維シートであり、別の例が紙又はプラスチックの薄いシートである。
【0207】
図12aから図12eは、別個の部材291の形状である「外部」アプリケーターの例の様々な図を示す。この例では、取付部材はアプリケーターの周りに巻かれておらず、取付部材200を受け入れるための空間294内に置かれている。このタイプのアプリケーターは「外部」アプリケーターと呼ばれることが可能であり、一方、例えば図9と図10のアプリケーターは「内部」アプリケーターと呼ばれることが可能である。
【0208】
図12aは、別個の部材291の形状であるアプリケーターの例の断面図を示す。このアプリケーター291は、取付部材を受け入れるため空間294を有する。
【0209】
図12bは、図12aのアプリケーターの正面図を示す。取付部材を受け入れるため空間294がアプリケーター291上に示されている。
【0210】
図12cは、取付部材200を保持する図12a及び図12bのアプリケーターの断面図を示す。取付部材200はアプリケーター291の空間294内に配置されている。
【0211】
図12dは、陰茎500上の内側位置に配置されている取付部材200を備える図12aのアプリケーターの断面図を示す。
【0212】
図12eは、取付部材200がアプリケーターから巻き戻されて陰茎上に巻かれた図12aのアプリケーターの断面図を示す。
【0213】
図12aから図12eに示されるようにアプリケーターを使用して陰茎上に取付部材を取り付けるときに、予め巻かれている取付部材200が、手作業で取付部材の径を拡大してアプリケーター291の空間294内に配置することによって、そのアプリケーター291の空間294内に配置される。その次に、アプリケーターは、陰茎上の内側位置に配置され、その後で、取付部材を陰茎上に外側方向に巻く。取付部材が陰茎上に巻かれるときには、アプリケーターは、取付部材をアプリケーターから引き離して陰茎からアプリケーターを取り外すことによって、アプリケーターが取り外される。
【0214】
図12aから図12eの実施形態において、アプリケーターは、陰茎の外径よりも大きな固定された径を有する。しかしながら、取付部材が貯蔵中にすでにアプリケーター上に取付けられ且つアプリケーターが手作業で伸張され、これによって、更に、アプリケーターを陰茎上の内側位置に配置する前に取付部材が伸張することを生じさせる、「外部」アプリケーター(図示せず)を想定することも可能である。1つの実施形態(図示せず)では、アプリケーターは、そのアプリケーターが第1の寸法において伸張するが伸張後には収縮しないことを可能にするラチェット機構を具備する。
【0215】
図13は、別個の要素291の形態である「外部」アプリケーターの断面図を示し、アプリケーターは遮蔽要素281を具備する。アプリケーター291は、取付部材を受け入れるための空間294を有する。遮蔽要素は、取付部材の取り付け中に陰毛を保護するためのフランジ部分282を有する。このようにして、取付部材を取り付ける人間が、患者の体に押しつけて遮蔽要素を配置し、その次に、取付部材を巻き上げ解除している間に遮蔽要素によってアプリケーター/遮蔽要素を所定の位置に保持することが可能である。
【0216】
図14aと図14bは、遮蔽要素281を具備する取付部材200の断面図を示す。この取付部材は円筒形部分201と開口部202、203とを有する。
【0217】
図14aは、フランジ部分282を備える遮蔽要素281を具備する取付部材200の断面図を示す。取付部材は、予め巻かれている円筒形の伸縮性フィルムと共に図示されている。
【0218】
図14bは、フランジ部分282を備える遮蔽要素281を具備する取付部材200の断面図を示す。円筒形の伸縮性フィルム部分201は、第1及び第2開口部203、202と共に、巻き上げ解除された状態で図示されている。
【0219】
図14aと図14bの実施形態は、遮蔽要素の材料が取付部材の材料と同一であるように遮蔽要素と取付部材とが一体状に形成されているように製造されることが可能である。しかしながら、遮蔽要素が第1の材料で作られており且つ取付部材が第2の材料で作られており且つこの2つの材料が接着剤で接合されている実施形態を想定することが可能である。更に、取付部材を陰茎上に取り付けた後に遮蔽要素が取付部材から分離させられることが可能である実施形態を想定することが可能である。これは、例えば、取付部材と遮蔽要素との間のミシン目線によって実現されることが可能である。
【0220】
図15は、遮蔽要素281と巻き上げ解除補助要素298とを具備する取付部材200の断面図を示す。遮蔽要素はフランジ部分282を具備する。巻き上げ解除補助要素298は2つのストリップを備え、これらのストリップは取付部材の中に巻き込まれており且つ互いに取付けられている。取付部材を巻き上げ解除するときに、使用者は、遮蔽要素281を介して取付部材の基部を所定の位置に保持しながら、陰茎上で外側方向に巻き上げ解除補助要素298を単純に引っ張る。
【0221】
図16は、伸縮性フィルム201の略円筒形の部分が変化する内径を有する取付部材200の断面図を示す。 これは、取付部材が、他のものよりも陰茎に対してより強力な取付けを備える区域を有することを可能にする。略円筒形の部分の異なる部分における内径が変化する図1に示されている取付部材のような取付部材の「内径」に言及するときに、特許請求項で使用されているような「内径」が、取付部材が陰茎上に取り付けられるときに陰茎に係合する1つ又は複数の部分の平均径として理解されなければならないということに留意されたい。例えば、図16に示されている実施形態において、波形パターンの「振幅」に応じて、波形の外側部分が陰茎とは接触していないと同時に内側部分が陰茎と接触していることが可能である。従って「内径」を定義するときには、陰茎と接触している部分だけが考察されなければならない。
【0222】
図17aから図17cは、円筒形である伸縮性フィルム201と連結部材231とを伴う取付部材200を具備する部品キットの断面図を示す。円筒形である伸縮性フィルム201は陰茎500上に配置されている。この例では、連結部材231はコネクタの形態であり、更に詳細には、汎用コネクタの形態である。この汎用コネクタ231の少なくとも一部分は柔軟であり、尿バッグ234に連結されるようになっている。尿バッグは、典型的には、チューブの端部にプラスチック製コネクタを有する。このコネクタは、尿バッグがあらゆるカテーテルにフィットすることを可能にする典型的な標準的寸法を有する。本発明による取付部材が必ずしも典型的なコネクタを備えているわけではないので、この汎用コネクタ231は、柔軟な部品234を介して標準的な尿バッグに取付部材をフィットし得ることを確実とする。
【0223】
図17aは、略円筒形である伸縮性フィルム201と汎用コネクタ231とを備えつつもこれらの2つの部品が連結されていない、取付部材200を具備する部品キットの断面図を示す。この汎用コネクタは、円筒形である伸縮性フィルム201の内部に挿入されるように構成された中空のインサータ(inserter)238と、このインサータと円筒形である伸縮性フィルムとの間の液密シールを生じさせるように構成された中空のシーリング要素236と、あらゆる尿バッグに連結されるように構成された柔軟な管状部品234と、を具備する。
【0224】
図17bでは、円筒形である伸縮性フィルム201と汎用コネクタ231との間の連結部が確立されている。インサータ238は円筒形である伸縮性フィルム201の中に挿入されており、一方、円筒形である伸縮性フィルム201はシーリング要素236の中を通して引き出されている。
【0225】
図17cでは、円筒形である伸縮性フィルム201と汎用コネクタ231との間の連結は完了している。シーリング要素236はインサータ238に押しつけられており、これによってシールを形成し、円筒形である伸縮性フィルム201の内部を柔軟な管状部品234の出口2341と液密に連通させている。
【0226】
図18aから図18cは、円筒形の伸縮性フィルム201と連結部材231とを伴う取付部材200を具備する部品キットの断面図を示す。この円筒形の伸縮性フィルム201は陰茎500上に配置されている。連結部材は、尿バッグの内部と液密に連通している。
【0227】
図18aは、円筒形の伸縮性フィルム201を伴う取付部材200とコネクタ231とを備え、これら2つの部品が連結されていない、部品キットの断面図を示す。このコネクタは、略円筒形である伸縮性フィルム201の内部に挿入されるようになっている中空のインサータ238と、このインサータと円筒形である伸縮性フィルムとの間の液密シールを生じさせるようになっている中空のシーリング要素236とを具備する。
【0228】
図18bでは、円筒形である伸縮性フィルム201とコネクタ231との間の連結が行われている。インサータ238は円筒形である伸縮性フィルム201の中に挿入されている。
【0229】
図18cでは、円筒形である伸縮性フィルム201とコネクタ231との間の連結が完了している。シーリング要素236はインサータ238上に押しつけられており、これによってシールを形成している。
【0230】
本明細書が、幾つかの分割出願のための基礎を形成し得る幾つかの発明を開示しているということに留意されたい。例えば、本明細書の特許請求項第1項の請求範囲が、特定の寸法を有し且つ巻き上げられる取付部材の実施形態に限定されているということを指摘することが可能である。しかし、取付部材の寸法に関して固有の制限なしに、より一般的な取付部材に向けられているが、その代わりに、部品キットの形に上記のアプリケーターと組み合わされており、更に、おそらくは、この出願に開示されている1つ又は複数の他の特徴要素を含む、分割出願が想定され得る。この例の分割出願に関する独立請求項の基礎が本明細書の特許請求項第18項に見いだされることが可能である。
【0231】
別の例では、より一般的な取付部材に限定されているが、その限定的な特徴が本明細書で説明されている特定の可撓性/伸縮性に限定されている取付部材の伸縮性フィルム材料の伸縮性である、分割出願が考慮され得る。この分割出願に関する独立請求項の基礎が本明細書の特許請求項第17項に見いだされることが可能である。分割出願の更に別の可能性が、遮蔽要素との組み合わせにおける、本明細書に開示されているがそのサイズに関する制限がない取付部材である。この分割出願に関する独立請求項の基礎が本明細書の特許請求項第19項に見いだされることが可能である。
【0232】
これらの及び他の想定可能な分割出願に関して、従属請求項に開示されている組み合わせのすべてと、特定の寸法を有する取付部材に関連したこの明細書で開示されている実施形態の特徴/要素のすべてとが、上述の他の独立請求項のいずれとも組み合わされることが可能であるということが、当業者には明白であるはずである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
略円筒形の部分を有し男性の人間からの採尿に適したシステムを男性の人間の陰茎に取り付けるのに適した取付部材であって、
a.伸縮性フィルム材料を含み、
b.前記略円筒形の部分の第1端部において第1開口部を有すると共に他方の端部において第2開口部を有し、
c.前記第1開口部が前記第2開口部よりも陰茎基部から遠くにあって、少なくとも陰茎の陰茎亀頭が前記略円筒形の部分の内側に配置され得るように構成されており、且つ、
d.前記第1開口部が巻き上げ部分の内側に配置されると共に前記第2開口部が前記巻き上げ部分の外側に配置されるようなリング状の形状となるように少なくとも部分的に巻き上げられた取付部材において、
当該取付部材の前記伸縮性フィルム材料が伸張されておらず且つ巻き上げられていないとき、前記略円筒形の部分の前記巻き上げ部分の内径が、45mm未満であることを特徴とする取付部材。
【請求項2】
前記第2開口部が伸張されていないとき、前記第2開口部の径が20mmよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の取付部材。
【請求項3】
前記略円筒形の部分の前記伸縮性フィルム材料が伸張されておらず且つ巻き上げられていないとき、前記巻き上げ部分の内径と前記第2開口部の径とが、前記略円筒形の部分の前記巻き上げ部分の内径よりも少なくとも10%大きくなるように前記巻き上げ部分と前記第2開口部とが伸張されることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか1つに記載の取付部材。
【請求項4】
前記略円筒形の部分の前記伸縮性フィルム材料が、0.02から0.50の間の「100%モジュラス」を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の取付部材。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の取付部材と、前記巻き上げ部分の内径が非伸張内径と比較して少なくとも10%増大されるように前記略円筒形の部分の前記巻き上げ部分を伸張させるべく構成されたアプリケーターと、を備える部品キット。
【請求項6】
前記アプリケーターが、前記略円筒形の部分の前記巻き上げ部分の内側に配置されたことを特徴とする請求項5に記載の部品キット。
【請求項7】
前記アプリケーターが、前記略円筒形の部分の前記巻き上げ部分の内側表面に対して少なくとも部分的に隣接して配置されたことを特徴とする請求項5に記載の部品キット。
【請求項8】
前記アプリケーターが、少なくとも2つの異なる形状構成、すなわち、前記巻き上げ部分の内径が第1の径である第1の形状構成と、前記巻き上げ部分の内径が前記第1の径と比較して少なくとも20%増大させられるように前記巻き上げ部分が伸張された第2の形状構成と、を呈し且つ保持し得るように構成されていることを特徴とする請求項5から請求項7のいずれか1つに記載の部品キット。
【請求項9】
当該部品キットが、前記取付部材の前記略円筒形の部分の前記第2開口部に配置された遮蔽要素を更に具備し、該遮蔽要素が、前記巻き上げ部分が巻き上げられておらず且つ伸張されていないとき、前記略円筒形の部分の前記巻き上げ部分の内径よりも少なくとも2cm大きい外径を有したフランジを具備することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の取付部材を具備した部品キット、又は、請求項5から請求項8のいずれか1つに記載の部品キット。
【請求項10】
前記遮蔽要素が前記取付部材と一体化されており、又は、前記アプリケーターと一体化されていることを特徴とする請求項9に記載の部品キット。
【請求項11】
男性の使用者から採尿するためのシステムであって、
a.着用時間中に尿を採集及び/又は貯蔵するための尿容器と、
b.請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の取付部材又は請求項5から請求項10のいずれか1つに記載の部品キットと、を備える採尿するためのシステム。
【請求項12】
取付部材を陰茎に取り付ける方法であって、
a.略円筒形の部分を備える取付部材を提供する工程であって、
i.伸縮性フィルム材料を含み、
ii.前記略円筒形の部分の第1端部において第1開口部を有すると共に他方の端部において第2開口部を有し、
iii.前記第1開口部が前記第2開口部よりも陰茎基部から遠くにあって、少なくとも陰茎の陰茎亀頭が前記略円筒形の部分の内側に配置され得るように構成されており、且つ、
iv.前記第1開口部が巻き上げ部分の内側に配置されると共に前記第2開口部が前記巻き上げ部分の外側に配置されるようなリング状の形状となるように少なくとも部分的に巻き上げられた取付部材を提供する工程と、
b.前記略円筒形の部分の前記伸縮性フィルム材料が伸張されておらず且つ巻き上げられていないときに、前記巻き上げ部分の内径及び前記第2開口部の径が、前記略円筒形の部分の前記巻き上げ部分の内径よりも少なくとも1%大きくなるように、前記巻き上げ部分及び前記第2開口部を伸張する工程と、
c.陰茎亀頭と陰茎基部との間の位置にある陰茎棒状部の外側表面上に前記取付部材を配置する工程と、
d.陰茎に沿った方向且つ陰茎の基部から遠ざかる方向に前記取付部材の少なくとも一部分を巻き上げ解除する工程とを含む方法。
【請求項13】
前記取付部材に加えられる伸張力を解放させると共に、前記取付部材を陰茎の外側表面上に配置した後に前記取付部材が収縮することを可能とさせる工程を更に有する請求項12に記載の方法。
【請求項14】
陰茎のおおよその外径を測定する工程と、陰茎の前記おおよその外径に適切にサイズ指定された取付部材を提供する工程と、を更に有する請求項12から請求項13のいずれか1つに記載の方法。
【請求項15】
請求項12から請求項14のいずれか1つに記載の方法による使用のための請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の取付部材。
【請求項16】
請求項12から請求項14のいずれか1つに記載の方法における使用のための請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の取付部材の製造における伸縮性フィルム材料の使用。
【請求項17】
伸縮性フィルム材料を含む略円筒形の部分を具備し男性の人間から採尿するためのシステムを男性の人間の陰茎に取り付けるのに適した取付部材であって、前記略円筒形の部分が、当該略円筒形の部分の第1端部において第1開口部を有すると共に他方の端部において第2開口部を有し、当該取付部材が、前記第1開口部が前記第2開口部よりも陰茎基部から遠くにあって少なくとも陰茎の陰茎亀頭が前記略円筒形の部分の内側に配置され得るように構成されている取付部材において、前記略円筒形の部分の前記伸縮性フィルム材料が、0.02から0.50の間の「100%モジュラス」を有することを特徴とする取付部材。
【請求項18】
部品キットであって、
a.略円筒形の部分を具備し男性の人間から採尿するためのシステムを男性の人間の陰茎に取り付けるのに適している取付部材であって、
i.伸縮性フィルム材料を含み、
ii.前記略円筒形の部分の第1端部において第1開口部を有すると共に他方の端部において第2開口部を有し、
iii.前記第1開口部が前記第2開口部よりも陰茎基部から遠くにあって、少なくとも陰茎の陰茎亀頭が前記略円筒形の部分の内側に配置され得るように構成されており、且つ、
iv.前記第1開口部が巻き上げ部分の内側に配置されると共に前記第2開口部が前記巻き上げ部分の外側に配置されるようなリング状の形状となるように少なくとも部分的に巻き上げられた取付部材と、
b.前記巻き上げ部分の内径が、その伸張されていない内径よりも少なくとも10%増大させられるように、前記巻き上げ部分を伸張するべく構成されているアプリケーターと、を備える部品キット。
【請求項19】
伸縮性フィルムを含む略円筒形の部分を具備し男性の人間から採尿するためのシステムを男性の人間の陰茎に取り付けるのに適した取付部材であって、前記略円筒形の部分が、当該略円筒形の部分の第1端部において第1開口部を有すると共に他方の端部において第2開口部を有し、及び、当該取付部材が、前記第1開口部が前記第2開口部よりも陰茎基部から遠くにあって少なくとも陰茎の陰茎亀頭が前記略円筒形の部分の内側に配置され得るように構成されている取付部材において、当該取付部材が前記略円筒形の部分の前記第2開口部に配置された遮蔽要素を更に備えることを特徴とする取付部材。
【請求項1】
略円筒形の部分を有し男性の人間からの採尿に適したシステムを男性の人間の陰茎に取り付けるのに適した取付部材であって、
a.伸縮性フィルム材料を含み、
b.前記略円筒形の部分の第1端部において第1開口部を有すると共に他方の端部において第2開口部を有し、
c.前記第1開口部が前記第2開口部よりも陰茎基部から遠くにあって、少なくとも陰茎の陰茎亀頭が前記略円筒形の部分の内側に配置され得るように構成されており、且つ、
d.前記第1開口部が巻き上げ部分の内側に配置されると共に前記第2開口部が前記巻き上げ部分の外側に配置されるようなリング状の形状となるように少なくとも部分的に巻き上げられた取付部材において、
当該取付部材の前記伸縮性フィルム材料が伸張されておらず且つ巻き上げられていないとき、前記略円筒形の部分の前記巻き上げ部分の内径が、45mm未満であることを特徴とする取付部材。
【請求項2】
前記第2開口部が伸張されていないとき、前記第2開口部の径が20mmよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の取付部材。
【請求項3】
前記略円筒形の部分の前記伸縮性フィルム材料が伸張されておらず且つ巻き上げられていないとき、前記巻き上げ部分の内径と前記第2開口部の径とが、前記略円筒形の部分の前記巻き上げ部分の内径よりも少なくとも10%大きくなるように前記巻き上げ部分と前記第2開口部とが伸張されることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか1つに記載の取付部材。
【請求項4】
前記略円筒形の部分の前記伸縮性フィルム材料が、0.02から0.50の間の「100%モジュラス」を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の取付部材。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の取付部材と、前記巻き上げ部分の内径が非伸張内径と比較して少なくとも10%増大されるように前記略円筒形の部分の前記巻き上げ部分を伸張させるべく構成されたアプリケーターと、を備える部品キット。
【請求項6】
前記アプリケーターが、前記略円筒形の部分の前記巻き上げ部分の内側に配置されたことを特徴とする請求項5に記載の部品キット。
【請求項7】
前記アプリケーターが、前記略円筒形の部分の前記巻き上げ部分の内側表面に対して少なくとも部分的に隣接して配置されたことを特徴とする請求項5に記載の部品キット。
【請求項8】
前記アプリケーターが、少なくとも2つの異なる形状構成、すなわち、前記巻き上げ部分の内径が第1の径である第1の形状構成と、前記巻き上げ部分の内径が前記第1の径と比較して少なくとも20%増大させられるように前記巻き上げ部分が伸張された第2の形状構成と、を呈し且つ保持し得るように構成されていることを特徴とする請求項5から請求項7のいずれか1つに記載の部品キット。
【請求項9】
当該部品キットが、前記取付部材の前記略円筒形の部分の前記第2開口部に配置された遮蔽要素を更に具備し、該遮蔽要素が、前記巻き上げ部分が巻き上げられておらず且つ伸張されていないとき、前記略円筒形の部分の前記巻き上げ部分の内径よりも少なくとも2cm大きい外径を有したフランジを具備することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の取付部材を具備した部品キット、又は、請求項5から請求項8のいずれか1つに記載の部品キット。
【請求項10】
前記遮蔽要素が前記取付部材と一体化されており、又は、前記アプリケーターと一体化されていることを特徴とする請求項9に記載の部品キット。
【請求項11】
男性の使用者から採尿するためのシステムであって、
a.着用時間中に尿を採集及び/又は貯蔵するための尿容器と、
b.請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の取付部材又は請求項5から請求項10のいずれか1つに記載の部品キットと、を備える採尿するためのシステム。
【請求項12】
取付部材を陰茎に取り付ける方法であって、
a.略円筒形の部分を備える取付部材を提供する工程であって、
i.伸縮性フィルム材料を含み、
ii.前記略円筒形の部分の第1端部において第1開口部を有すると共に他方の端部において第2開口部を有し、
iii.前記第1開口部が前記第2開口部よりも陰茎基部から遠くにあって、少なくとも陰茎の陰茎亀頭が前記略円筒形の部分の内側に配置され得るように構成されており、且つ、
iv.前記第1開口部が巻き上げ部分の内側に配置されると共に前記第2開口部が前記巻き上げ部分の外側に配置されるようなリング状の形状となるように少なくとも部分的に巻き上げられた取付部材を提供する工程と、
b.前記略円筒形の部分の前記伸縮性フィルム材料が伸張されておらず且つ巻き上げられていないときに、前記巻き上げ部分の内径及び前記第2開口部の径が、前記略円筒形の部分の前記巻き上げ部分の内径よりも少なくとも1%大きくなるように、前記巻き上げ部分及び前記第2開口部を伸張する工程と、
c.陰茎亀頭と陰茎基部との間の位置にある陰茎棒状部の外側表面上に前記取付部材を配置する工程と、
d.陰茎に沿った方向且つ陰茎の基部から遠ざかる方向に前記取付部材の少なくとも一部分を巻き上げ解除する工程とを含む方法。
【請求項13】
前記取付部材に加えられる伸張力を解放させると共に、前記取付部材を陰茎の外側表面上に配置した後に前記取付部材が収縮することを可能とさせる工程を更に有する請求項12に記載の方法。
【請求項14】
陰茎のおおよその外径を測定する工程と、陰茎の前記おおよその外径に適切にサイズ指定された取付部材を提供する工程と、を更に有する請求項12から請求項13のいずれか1つに記載の方法。
【請求項15】
請求項12から請求項14のいずれか1つに記載の方法による使用のための請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の取付部材。
【請求項16】
請求項12から請求項14のいずれか1つに記載の方法における使用のための請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の取付部材の製造における伸縮性フィルム材料の使用。
【請求項17】
伸縮性フィルム材料を含む略円筒形の部分を具備し男性の人間から採尿するためのシステムを男性の人間の陰茎に取り付けるのに適した取付部材であって、前記略円筒形の部分が、当該略円筒形の部分の第1端部において第1開口部を有すると共に他方の端部において第2開口部を有し、当該取付部材が、前記第1開口部が前記第2開口部よりも陰茎基部から遠くにあって少なくとも陰茎の陰茎亀頭が前記略円筒形の部分の内側に配置され得るように構成されている取付部材において、前記略円筒形の部分の前記伸縮性フィルム材料が、0.02から0.50の間の「100%モジュラス」を有することを特徴とする取付部材。
【請求項18】
部品キットであって、
a.略円筒形の部分を具備し男性の人間から採尿するためのシステムを男性の人間の陰茎に取り付けるのに適している取付部材であって、
i.伸縮性フィルム材料を含み、
ii.前記略円筒形の部分の第1端部において第1開口部を有すると共に他方の端部において第2開口部を有し、
iii.前記第1開口部が前記第2開口部よりも陰茎基部から遠くにあって、少なくとも陰茎の陰茎亀頭が前記略円筒形の部分の内側に配置され得るように構成されており、且つ、
iv.前記第1開口部が巻き上げ部分の内側に配置されると共に前記第2開口部が前記巻き上げ部分の外側に配置されるようなリング状の形状となるように少なくとも部分的に巻き上げられた取付部材と、
b.前記巻き上げ部分の内径が、その伸張されていない内径よりも少なくとも10%増大させられるように、前記巻き上げ部分を伸張するべく構成されているアプリケーターと、を備える部品キット。
【請求項19】
伸縮性フィルムを含む略円筒形の部分を具備し男性の人間から採尿するためのシステムを男性の人間の陰茎に取り付けるのに適した取付部材であって、前記略円筒形の部分が、当該略円筒形の部分の第1端部において第1開口部を有すると共に他方の端部において第2開口部を有し、及び、当該取付部材が、前記第1開口部が前記第2開口部よりも陰茎基部から遠くにあって少なくとも陰茎の陰茎亀頭が前記略円筒形の部分の内側に配置され得るように構成されている取付部材において、当該取付部材が前記略円筒形の部分の前記第2開口部に配置された遮蔽要素を更に備えることを特徴とする取付部材。
【図1a】
【図1b】
【図1c】
【図1d】
【図2】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図5a】
【図5b】
【図6a】
【図6b】
【図6c】
【図7】
【図8】
【図9a】
【図9b】
【図9c】
【図10a】
【図10b】
【図10c】
【図10d】
【図10e】
【図10f】
【図11a】
【図11b】
【図12a】
【図12b】
【図12c】
【図12d】
【図12e】
【図13】
【図14a】
【図14b】
【図15】
【図16】
【図17a】
【図17b】
【図17c】
【図18a】
【図18b】
【図18c】
【図1b】
【図1c】
【図1d】
【図2】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図5a】
【図5b】
【図6a】
【図6b】
【図6c】
【図7】
【図8】
【図9a】
【図9b】
【図9c】
【図10a】
【図10b】
【図10c】
【図10d】
【図10e】
【図10f】
【図11a】
【図11b】
【図12a】
【図12b】
【図12c】
【図12d】
【図12e】
【図13】
【図14a】
【図14b】
【図15】
【図16】
【図17a】
【図17b】
【図17c】
【図18a】
【図18b】
【図18c】
【公表番号】特表2013−519408(P2013−519408A)
【公表日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−552417(P2012−552417)
【出願日】平成23年2月11日(2011.2.11)
【国際出願番号】PCT/EP2011/052066
【国際公開番号】WO2011/098581
【国際公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【出願人】(512208431)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月11日(2011.2.11)
【国際出願番号】PCT/EP2011/052066
【国際公開番号】WO2011/098581
【国際公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【出願人】(512208431)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]