説明

集塵ケース

【課題】衣類等についた塵を除去し、これらを自動的にケース内に回収蓄積する集塵ケースを提供する。
【解決手段】本体ケース天蓋窓枠より突出したつまみを前後に操作することにより引き出しケースを本体ケースの開口部より外にスライドさせ、引き出しケースの先端に設けられた傾斜パイルにより衣類などに付着した塵を絡め取り、本体ケース内に運ぶ。再度引き出しケースを本体ケース外にスライドさせるとき、塵は本体ケース内底面部に逆毛状に設けられた傾斜パイルにより留め置かれ、引き出しケース内に自動的に一定量まで回収蓄積される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、衣服やじゅうたん等についた動物の毛や糸屑等の塵を取り除き即これらの塵を自動的にケース内に回収蓄積する集塵ケースに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、衣服やじゅうたん等についたゴミを取り除くために、毛足の短い傾斜パイル(以下傾斜パイルという)を用いた洋服ブラシが従来より提供されている。しかしこのようなブラシでは、集塵したゴミを都度取り除く不便があった。また、傾斜パイルを組み合わせてゴミを自動的に集める収納兼用ブラシも提供されてはいる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、傾斜パイルを用い集めた塵を自働的に除去し、ブラシ内に収納する方式のものでも次のような問題点があった。ブラシ自体の形状が大きく、薄く小型でないため携帯できず不便であった。本発明は、ケース全体が平面で薄く、ポケットやハンドバッグなどに容易に携行でき、衣類等から除塵した塵をブラシ面から自動的にケース内に回収蓄積する集塵ケースを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、本発明の集塵ケースでは、本体ケース天蓋中央部に一定の長さの窓枠を設け、該本体ケース内を内外にスライドできる引き出しケースを組み込む簡単な構成とした。
本体ケースは一方を開口部とし、開口部の底面内側の先端部には、該開口部本体ケース横手方向に帯状の傾斜パイルを毛足を内側方向に設ける。また本体ケースに収容する引き出しケースは、該引き出しケースの周辺壁の一辺を切り取り開口部とし、該開口部先端底面に引き出しケースの横手方向に帯状の傾斜パイルを毛足を内側に向けて設け、引き出しケース底面外側の中央部の一定の位置につまみを設けて引き出しケースを形成する。
本体ケースに引き出しケースを組み込む場合は、該引き出しケースを反転してつまみを本体ケース天蓋部に設けた中央のガイド用窓枠に組み込んで集塵ケースを構成する。
天蓋窓枠より突出したつまみを前後にスライドさせると、引き出しケースも連動して本体ケース内を下向きに内外にスライドし傾斜パイルの表面同士が摺接する。本体ケースの開口部より外にスライドした引き出しケースの先端は、該先端に設けられた傾斜パイルにより衣類等に付着したゴミをかき集め本体ケース内に運ぶ。再度引き出しケースが本体ケース外にスライドするとき、該塵は本体ケース開口部先端底面部に設けた傾斜パイルにより留め置かれ、引き出しケース内に一定量まで蓄積することができる。
本発明は、以上の構成よりなる集塵ケースである。
【発明の効果】
【0005】
カードケース型の薄い本体ケース内に引き出しケースを組み込み、該引き出しケースに設けられたつまみの操作を通して内外にスライド出来る平面形の簡単な構造としたため、携帯に便利でポケットやハンドバックに容易に収容することが可能となった。洋服やコート等の塵を取り除いたとき、その都度ブラシ面に付いた塵を取り除く必要もなく引き出しケース内に自動的に回収蓄積することが出来き手間が掛からず衛生的である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の集塵ケースについて詳細に説明する。
図1から図4は本発明の集塵ケースの実施例を示す図であり、図1はその正面図、図2はその平面図、図3はその側断面図、図4はその斜面図である。
本実施例の集塵ケースは、天蓋(2)つきの本体ケース(1)を形成し、その天蓋(2)中央部はつまみガイド用の窓枠(6)を設けてある。本体ケースに組み込む引き出しケース(4)はそのケース底面裏側に突起したつまみ(5)を設け、本体ケース(1)開口部と引き出しケース(4)の開口部の両先端底面には、各々帯状の毛足の短い傾斜パイル(3a),(3b)が開口部横手方向に毛足を内側に向けて設けられている。
上記のとおり集塵ケースは構成されているので、これを使用する場合は、本体ケースの天蓋に設けられた窓枠(6)から突起しているつまみ(5)を操作して、本体ケース開口部方向に移動すると引き出しケース(4)も連動して本体ケース外に移動する。その引き出しケース先端には傾斜パイル(3a)が設けられており、服や布の塵を絡め取る。つまみ(5)を元の位置に戻すと引き出しケース(4)は本体ケース(1)内に戻り傾斜パイル(3a)先端部のごみをケース内に取り込む。再度引き出しケースが本体ケース外に出て行く時、本体ケース(1)開口部先端に設けられている傾斜パイル(3b)は引き出しケース先端に設けられた傾斜パイル(3a)に対して逆目となり塵はケース内に取り残される。 これらの動作の繰り返しにより塵はケース内に蓄積される。透明性の素材にてケース本体は造られているので塵の蓄積量が容易に確認できる。塵の排出は本体ケースの天蓋後部に設けたヒンジ(7)にて該天蓋の一部を開閉することにより、引き出しケース(4)を本体ケース(1)外に抜き出すことが出来、塵は直接手に触れることなく投棄することが出来る。
【実施例1】
【0007】
1.本体ケース(1)の開口部を前後に設け、後部開口部に把手を設け、平板先端部下面に傾斜パイルを設け、該平板上面につまみを設けて本体ケースに装着した集塵ケースとしてもよい。
2.ケース本体(1)の開口部底面外側に薄い生ゴムシートまたは薄い樹脂系のシートを設けて集塵効率を高めた集塵ケースとしもよい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】 本発明の集塵ケースの正面図である。
【図2】 本発明の集塵ケースの平面図である。
【図3】 本発明の集塵ケースの側断面図である。
【図4】 本発明の集塵ケースの斜面図である。
【符号の説明】
【0009】
1 本体ケース
2 ケース天蓋
3a,3b 毛足の短い傾斜パイル
4 引き出しケース
5 つまみ
6 天蓋窓枠
7 ヒンジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体ケースは、該ケース天蓋の中央部に一定の長さのガイド用窓枠を設け、その後部に開閉用ヒンジが設けられており、本体ケースは一箇所を開口部とし該開口部先端下部底面内側にケース開口部横手方向に帯状の傾斜パイルを毛足を内側に向けて設け本体ケースを形成しており
引き出しケースは、該引き出しケースの周辺壁の1辺を切り取り開口部とし、該開口部先端底面には、該引き出しケース開口部横手方向に帯状の傾斜パイルを毛足を内側に向けて設け、該引き出しケース底面外側中央部の一定の位置につまみを設けて引き出しケースを形成し、引き出しケースを反転し、つまみを本体ケース天蓋に設けたガイド用窓枠に装着して本体ケースと合体し集塵ケースを構成し、天蓋窓枠より突出したつまみを前後に操作して、本体ケース内の引き出しケースを内外にスライドさせ集塵し自動的に引き出しケースに蓄積することを特徴とする集塵ケース。
【請求項2】
開口部を前後に設けた本体ケースとし、該本体ケースに平板を設けスライド板とし、該平板先端部に傾斜パイルを設け、該平板上部中央の一定の位置につまみを設け、本体ケースに装着したことを特徴とした請求項1に記載の集塵ケース。
【請求項3】
本体ケース後部に把手を設けた請求項1,2記載の集塵ケース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−125330(P2007−125330A)
【公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−344619(P2005−344619)
【出願日】平成17年10月31日(2005.10.31)
【出願人】(503139382)