説明

集塵無塵衣および集塵装置

【課題】集塵作用を有する集塵無塵衣に関し、および無塵衣に装着して用いる集塵作用を有する集塵装置を提供する。
【解決手段】集塵作用を有する集塵無塵衣10または被装着対象物に装着して用いる集塵装置は、+と−の直流高電圧電極を交互に有し、表面に粘着材を有し、裏面に電界隔離層を有する。これらは電池12で駆動し移動自在であり、集塵無塵衣はホコリ11a,11b吸着機能を有するように構成されている。また、ホコリ吸着機能を有する集塵装置は、被装着対象物に装着して用いられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集塵作用を有する集塵無塵衣に関し、および被装着対象物、例えば、無塵衣(または下着、スーツ、あるいは加工機械等の装置)に装着して用いる集塵作用を有する集塵装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の無塵衣は、人体や装置が発するホコリを単に外部に飛散しないように防御するものであった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そのため無塵衣の開口部から出たホコリや人体や装置の周囲に浮遊するホコリに対しては無力であり、捕捉することはできないという問題があった。
【0004】
したがって、本発明の目的は、集塵作用を有する集塵無塵衣に関し、および被装着対象物、例えば、無塵衣(または下着、スーツ、あるいは加工機械等の装置)に装着して用いる集塵作用を有する集塵装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前述の目的を達成するために、本発明の集塵作用を有する集塵無塵衣または被装着対象物に装着して用いる集塵装置は、+と−の直流高電圧電極を交互に有し、表面に粘着材を有し、裏面に電界隔離層を有する(表素材として粘着材を有し、裏素材として電界隔離層を有する)のが好ましい。さらにこれらは電池で駆動し移動自在であることが好ましい。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、人体や装置からのホコリ飛散を防止する無塵衣または無塵カバーに集塵機能を持たせることが可能になるため、自らが発したホコリを捕捉し飛散を防ぐと共に、自分の周囲に浮遊するホコリも捕捉できて環境の浄化に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の実施例1の集塵無塵衣を説明するための図である。
【図2】本発明の実施例2の無塵衣(または下着、スーツ、あるいは加工機械等の装置)に装着して用いる集塵作用を有する集塵装置を説明するための図である。
【図3】本発明の実施例3を説明するための図であり、実施例1の集塵無塵衣の構成を示す拡大断面図である。
【図4】本発明の実施例4を説明するための図であり、実施例2の無塵衣(または下着、スーツ、あるいは加工機械等の装置)に装着して用いる集塵作用を有する集塵装置を示す拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の集塵無塵衣または集塵装置は、直流の+と−の電極を交互に有し、表面に粘着材を有し、裏面に電界隔離層を有し、電源として電池で駆動するのが好ましい。
【実施例1】
【0009】
次に、本発明の実施例1を図1を参照して説明する。図1は本発明の実施例1を説明するための図である。図1には、集塵機能付きの無塵衣、すなわち集塵無塵衣10が示されている。
【0010】
集塵無塵衣の詳細な構成は図3を参照して後述するが、図1において、集塵無塵衣10の衣服には直流の+および−の高電圧発生装置(図示せず)から高電圧が印加される直流の+と−の電極が交互に配置され、表面に粘着材を有する。裏面には電界隔離層を有する。集塵無塵衣の端(首周辺、手首周辺、足首周辺、チャック部分など)からでた人体のホコリ11aまたは周囲に浮遊するホコリ11bは集塵無塵衣の電極に吸引され、粘着材で捕捉される。+の静電気を持ったホコリは−の電極に捕捉され、−の静電気を持ったホコリは+の電極に捕捉される。静電気を持たないホコリまたは僅かな静電気しか持たないホコリは捕捉できないが、これらのホコリは周囲に置かれている製品にも付着せず不良を作らないので、特に捕捉する必要もない。電極に高電圧を印加する電池(電源)12は集塵無塵衣10に装着され、携帯型であることが好ましい。
【実施例2】
【0011】
次に、本発明の実施例2を図2を参照して説明する。図2は本発明の実施例2を説明するための図である。図2には、例えば、無塵衣20(または下着、スーツ、装置等)の被装着対象物に装着して用いられる集塵装置22が示されている。
【0012】
集塵装置の詳細な構成は図4を参照して後述するが、図2において、無塵衣20の衣服には複数のまたは少なくとも1つの集塵装置22が装着され、これには直流の+および−の高電圧発生装置(図示せず)から高電圧が印加される直流の+と−の電極が交互に配置され、表面に粘着材を有する。裏面には電界隔離層を有する。無塵衣20の端(首周辺、手首周辺、足首周辺、チャック部分など)からでた人体のホコリ11a、装置からホコリや周囲に浮遊するホコリ11bは集塵装置22の電極に吸引され、粘着材で捕捉される。+の静電気を持ったホコリは−の電極に捕捉され、−の静電気を持ったホコリは+の電極に捕捉される。静電気を持たないホコリまたは僅かな静電気しか持たないホコリは捕捉できないが、これらのホコリは周囲に置かれた製品にも付着せず不良を作らないので、特に捕捉する必要もない。電極に高電圧を印加する電池(電源)12は無塵衣または装置に装着され、移動する場合は携帯型であることが好ましい。
【実施例3】
【0013】
次に、本発明の実施例3を図3を参照して説明する。図3は本発明の実施例3を説明するための図であり、実施例1の集塵無塵衣の構成を示す拡大断面図である。
【0014】
図3は、一番内部(図面左側)に人体14を表し、人は無塵衣16(または下着やスーツ等)を着て、その上に集塵無塵衣10を着ている状態を示す。この集塵無塵衣10は、粘着作用を有する粘着材である表素材10aと、電界隔離層として機能する裏素材10bを有し、これは間に直流の+と−の電極18が交互に配置されており、粘着材は電極18との着脱が容易に構成されるのが良い。+の電極18には−のホコリ11が吸引され、粘着材で捕捉される。−の電極18には+のホコリ11が吸引され、粘着材で捕捉される。なお、電極18は絶縁被覆19を有するのが好ましい。
【0015】
裏素材10bの電界隔離層は電極18からの電気力線が電極から外部に出やすくするために用いる。外部に出た電気力線は外部に浮遊するホコリ11を吸引する。電界隔離層は絶縁体で誘電率が小さな材料を用いる。
【0016】
電極18に高電圧を印加する電池(電源)12は無塵衣、集塵無塵衣、人体、下着、スーツ等に装着され、移動する場合は携帯型であることが好ましい。
【実施例4】
【0017】
次に、本発明の実施例4を図4を参照して説明する。図4は本発明の実施例4を説明するための図であり、実施例2の集塵装置の構成を示す拡大断面図である。
【0018】
図4は、一番内部(図面左側)に人体14を表し、その上に無塵衣20(または下着やスーツ等)を着ている状態を示す。無塵衣20等には複数のまたは少なくとも1つの集塵装置22が取り付けられている。この集塵装置22は、粘着作用を有する粘着材である表素材22aと、電界隔離層として機能する裏素材22bを有し、これは間に直流の+と−の電極18が交互に配置されており、粘着材は電極18との着脱が容易に構成されるのが良い。+の電極18には−のホコリ11が吸引され、粘着材で捕捉される。−の電極18には+のホコリ11が吸引され、粘着材で捕捉される。なお、電極18は絶縁被覆19を有するのが好ましい。
【0019】
裏素材22bの電界隔離層は電極18からの電気力線が電極から外部に出やすくするために用いる。外部に出た電気力線は外部に浮遊するホコリ11を吸引する。電界隔離層は絶縁体で誘電率が小さな材料を用いる。
【0020】
集塵装置22は、無塵衣20等に容易に着脱できるマジックテープまたはホックまたは留め金を有するのが好ましい。そしてホックや留め金は電極からの電気力線を弱めることのないよう、絶縁体でできているのが好ましい。
【0021】
電極18に高電圧を印加する電池(電源)12は無塵衣、集塵無塵衣、人体、下着、スーツ等に装着され、移動する場合は携帯型であることが好ましい。
【符号の説明】
【0022】
10 集塵無塵衣
11 ホコリ
12 電池(電源)
14 人体
16 無塵衣、下着、スーツ、装置等の被装着対象物
18 +電極、−電極
20 無塵衣等
22 集塵装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホコリ吸着機能を有することを特徴とする集塵無塵衣。
【請求項2】
請求項1記載の集塵無塵衣において、表素材と裏素材を有し、これらの間に+の電圧を印加された電極と−の電圧を印加された電極とを交互に有することを特徴とする集塵無塵衣。
【請求項3】
請求項1または2記載の集塵無塵衣において、表素材は粘着材であることを特徴とする集塵無塵衣。
【請求項4】
請求項1または2記載の集塵無塵衣において、裏素材は電界隔離層であることを特徴とする集塵無塵衣。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1つに記載の集塵無塵衣において、電池と直流の+および−の高電圧発生装置を有することを特徴とする集塵無塵衣。
【請求項6】
被装着対象物に装着して用いられることを特徴とする集塵装置。
【請求項7】
請求項6記載の集塵装置において、表素材と裏素材を有し、これらの間に+の電圧を印加された電極と−の電圧を印加された電極とを交互に有することを特徴とする集塵装置。
【請求項8】
請求項6または7記載の集塵装置において、表素材は粘着材であることを特徴とする集塵装置。
【請求項9】
請求項6または7記載の集塵装置において、裏素材は電界隔離層であることを特徴とする集塵装置。
【請求項10】
請求項6記載の集塵装置において、被装着対象物に容易に着脱できるマジックテープ、ホックまたは留め金を有することを特徴とする集塵装置。
【請求項11】
請求項10記載の集塵装置において、マジックテープ、ホックまたは留め金は絶縁体であることを特徴とする無塵装置。
【請求項12】
請求項6〜11のいずれか1つに記載の集塵装置において、電池と直流の+および−の高電圧発生装置を有することを特徴とする集塵装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate