説明

電力計測器

【課題】電力計測器において、当該電力計測器内の回路切替を行う手間を要せず、出力の異なる複数種の変流器のいずれをも電流検出部に接続可能とし、分電盤内の回路の電力を計測することを可能にする。
【解決手段】電力計測器3は、変流器2a,2bからの出力に基づいて電流の信号を検出する電流検出部31と、電圧の信号を検出する電圧検出部32と、電圧検出部32及び電流検出部31で検出される電圧及び電流の各信号に基づいて電力演算する電力演算部33とを備える。電流検出部31には、負担抵抗311a,311bが直列に接続されている。変流器2a,2bは、2種類の出力の異なるものから成り、それらの種類に応じて、直列に接続された負担抵抗311a,311bの両端、又は負担抵抗311a,311b間の接続端子3a〜3cに接続される。この構成により、電力計測器3は、変流器2a又は2bを接続可能とし、分電盤内の回路の電力を計測できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変流器(CT:Current Transformer)に接続されて分電盤内などにおける回路の電力を計測する電力計測器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ビルディングなどの施設に設けられた分電盤内における回路の電力を計測する際、測定範囲拡大のために変流器が用いられる。この変流器の受け側回路には電力計測器が接続され、電力計測器は、変流器と接続される回路に負担抵抗を挿入して、この負担抵抗の両端の電圧を検出することで電流値を計測して電力演算を行うことができる。
【0003】
工場等では百A〜数百Aの交流電流が通電されており、定格電流を通電すると5Aの出力電流が得られる対5Aと呼ばれる変流器(以下、対5ACTと記す)が使用される。この対5ACTは、配電系統の電流計測を行う際、いわゆる規格化された出力方式であり、接続可能な電力計測器と組み合わせることで、柔軟な電力計測システムの構成が可能となる。
【0004】
分電盤内における回路の電力計測には、従来、大きな電流が流れる主幹回路のみを計測する場合が殆どであるが、近年の消費電力の「見える化」の実現などのため、主幹回路から分岐された分電盤内の末端回路である分岐回路の電力も計測する必要がある。この分岐回路には、主幹回路からの電流が分流されるため、例えば数十A程度の電流が流れる。なお、電力の「見える化」では、分電盤内の回路ごとの電力の情報を、LAN経由でモニタを備えた管理装置などに表示する。
【0005】
そして、上記の対5ACTは、数百Aといった定格電流の通電時に5Aを出力するため、コアを大きくする必要があり、比較的形状が大きくなる。従って、定格電流が低い、分岐回路における数十A程度の電流計測において、電流が通電される計測箇所に対5ACTを取付けようとした場合、形状が大きいために、取付けできない。また、分電盤内の複数の分岐回路の全ての電力計測を対5ACTで行うことは、分電盤内のスペース上問題がある。
【0006】
このため、分岐回路の電流計測においては、対5ACTではなく、出力電流が数十mA程度である小型の変流器(以下、小型CTと記す)が用いられる。この小型CTの出力電流は、対5ACTの数百分の一であるため、鉄心コアや巻き線を小型化することができる。それゆえ、小型CTは、分電盤内の比較的電流の低い分岐回路等の電流計測用として、対5ACTでは形状の制約上用いることができない箇所に用いることが可能となる。このように、分電盤内の設置スペースに応じて、種類の異なる変流器を使い分ける必要がある。
【0007】
次に、変流器に接続され、電力計測器に備わる負担抵抗に関して図15を参照して説明する。図15(a)に示すように、小型CT151は出力電流が数mAとなるため、受け側回路である電力計測器152の電流検出部153に備える負担抵抗154には数Ωの抵抗値のものを用いる。電流検出部153は、この負担抵抗154の両端の電圧を検出することで電流値を計測し、電力演算部155に出力する。一方、図15(b)に示すように、対5ACT156では出力電流が最大5Aとなるため、数mΩのシャント抵抗157に接続され、電流検出部153は、このシャント抵抗157の両端の電圧を検出することで電流値を計測し、電力演算部155に出力する。
【0008】
ところで、組立てが容易で、取付所要面積が小さい、測定精度の高い、また被検出電流の大きさが異なっても容易に適合できる変流器が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平7−229927号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
このように、小型CT及び対5ACTなどの種類の異なる変流器は、その出力電流がそれぞれ大きく異なるため、接続される回路の負担抵抗の抵抗値が異なる。具体的には、図15に示すように、小型CT151と対5ACT156とでは出力電流の大きさが1000倍程度の差があり、対5ACT156に接続される負担抵抗は数mΩ、小型CT151に接続される負担抵抗は数Ωとなる。このため、種類の異なる変流器を使用して回路の電力計測を行うには、変流器の種類に応じて、入力端子をそれぞれの出力電流の大きさで分けた別々の計測回路部、又は別々の電力計測器が必要となり、コストを要するという問題がある。
【0011】
また、対5ACT及び小型CTのいずれも接続可能な電力計測器とする場合には、対5ACTと小型CTとで出力信号を切り替えるための回路切替器(マルチプレクサ)などが必要となり、コストを要する。
【0012】
さらに、上記特許文献1では、変流器を1種類使用して、抵抗器を切り替えることで大きさの異なる電流測定を実現するものであり、種類の異なる変流器を用いて電力を計測するものではない。
【0013】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、電力計測器内の回路切替を行う手間を要せず、出力の異なる複数種の変流器のいずれをも電流検出部に接続可能とし、分電盤内などにおける回路の電力を計測できる電力計測器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために本発明は、回路から電圧の信号を検出する電圧検出部と、前記回路に取り付けられた変流器からの出力に基づいて電流の信号を検出する電流検出部と、前記電圧検出部及び電流検出部で検出される電圧及び電流の各信号に基づいて電力演算する電力演算部と、を備える電力計測器において、前記電流検出部は、少なくとも2種類以上の負担抵抗が直列に接続され、前記直列接続された負担抵抗の電圧を信号処理する信号処理回路を有し、前記変流器は、少なくとも2種類以上の出力の異なるものから成り、これら変流器は、それらの種類に応じて、前記直列に接続された負担抵抗の所定位置、又は前記所定位置と異なる別の所定位置に接続される、ことを特徴とするものである。
【0015】
この電力計測器において、前記直列に接続された負担抵抗のうち少なくとも1つの負担抵抗には、導通用のリレーが並列に接続され、前記変流器は、前記直列に接続された負担抵抗の最両端に接続されることが好ましい。
【0016】
この電力計測器において、前記電流検出部は、前記負担抵抗の端部の所定位置に接続されて前記変流器の出力の基準となる信号線が接続される共通の接続端子、及び前記負担抵抗の端部の所定位置に接続されて前記変流器の他の信号線が接続される個別の接続端子と、前記個別の接続端子から前記電力演算部に繋がる信号線の経路を選択する回路切替機能を有したマルチプレクサと、をさらに備えることが好ましい。
【0017】
この電力計測器において、前記電力演算部は、前記電流検出部から入力される電流の信号の大きさを検出する信号検出部を備え、当該信号検出部は、前記電流の信号の大きさに基づいて、前記リレー又は前記マルチプレクサの設定を別の回路へ切り替えることが好ましい。
【0018】
この電力計測器において、前記複数の負担抵抗の直列に接続する順序は、基準電位側の負担抵抗の抵抗値を低くしたことが好ましい。
【0019】
この電力計測器において、前記負担抵抗に接続される基準電位側の信号線を、グランドである0V以外の所定の基準電位に接続することが好ましい。
【0020】
この電力計測器において、前記電流検出部は、信号の増幅率を可変可能なプログラマブルゲインアンプをさらに備えることが好ましい。
【0021】
この電力計測器において、前記負担抵抗間に設けられる接続端子は、異なる種類の前記変流器で共用とせず、変流器の種類ごとに、それぞれ個別に設けられることが好ましい。
【0022】
この電力計測器において、前記直列に接続された少なくとも2種類以上の負担抵抗のうち、抵抗値のより大きな前記負担抵抗に接続された前記接続端子は、専用の端子以外は接続できない構造を有することが好ましい。
【0023】
この電力計測器において、前記変流器からの信号線は、前記接続端子と嵌合する形状を有するコネクタ端子に接続されることが好ましい。
【0024】
この電力計測器において、前記コネクタ端子は、少なくとも2以上の前記変流器からの信号線が接続可能な構造を有することが好ましい。
【0025】
この電力計測器において、前記回路は、主幹回路及び当該主幹回路から分岐した複数の分岐回路を含み、前記接続端子は、これら回路ごとに、隣接して前記電力計測器の側面に配置されることが好ましい。
【0026】
この電力計測器において、前記接続端子は、出力の大きな前記変流器の信号線を接続するネジ端子、及び出力の小さな前記変流器の信号線を接続するコネクタ端子を含み、前記変流器の信号線と接続されたプラグは、前記ネジ端子又は前記コネクタ端子の一方との接続を行うと、他方の接続端子を覆う構造を有することが好ましい。
【0027】
この電力計測器において、多回路の電力計測が可能であることが好ましい。
【0028】
この電力計測器において、前記接続端子は、前記多回路のうちの一部の回路について、前記ネジ端子のみ又は前記コネクタ端子のみの構成とされていることが好ましい。
【0029】
また、本発明は、回路から電圧の信号を検出する電圧検出部と、前記回路に取り付けられた変流器からの出力に基づいて電流の信号を検出する電流検出部と、前記電圧検出部及び電流検出部で検出される電圧及び電流の各信号に基づいて電力演算する電力演算部と、を備える電力計測器において、前記電流検出部は、並列に配置された少なくとも2種類以上の負担抵抗と、前記並列に配置された負担抵抗の一端側に接続され、前記変流器の出力の電流経路を前記並列に接続された負担抵抗のいずれかの経路に切り替える回路切替器と、前記電流検出部において検出された電流の大きさに基づいて前記回路切替器を制御する制御回路部と、を備え、前記変流器は、少なくとも2種類以上の出力の異なるものから成り、これら変流器は、前記並列に接続された負担抵抗の両端側に接続される、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0030】
本発明に係る電力計測器によれば、少なくとも2種類以上の負担抵抗が直列に接続された電流検出部を備え、変流器は、その種類に応じて、直列に接続された負担抵抗の所定位置、又は当該所定位置と異なる別の所定位置に接続すればよい。従って、種類の異なる変流器を同一の電力計測器に接続可能となり、分電盤内などにおける回路の電力を計測することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の実施の形態1に係る電力計測器を備えた電力計測システムの全体構成図である。
【図2】上記電力計測器の機能ブロック図である。
【図3】上記電力計測器に備わる電流検出部の回路図である。
【図4】上記実施の形態1の変形例1に係る電力計測器に備わる電流検出部の回路図である。
【図5】上記実施の形態1の変形例2に係る電力計測器に備わる電流検出部の回路図である。
【図6】上記実施の形態1の変形例3に係る電力計測器に備わる電流検出部の回路図である。
【図7】上記実施の形態1の変形例4に係る電力計測器に備わる電流検出部の回路図である。
【図8】本発明の実施の形態2に係る電力計測器に備わる電流検出部の回路図である。
【図9】本発明の実施の形態3に係る電力計測器に備わる電流検出部の回路図である。
【図10】上記実施の形態3の変形例1に係る電力計測器に備わる電流検出部の回路図である。
【図11】上記実施の形態3の変形例2に係る電力計測器に備わる電流検出部の回路図である。
【図12】(a)本発明の実施の形態4に係る電力計測器の正面図、(b)同電力計測器の下面図、(c)同電力計測器の上面図である。
【図13】(a)上記実施の形態4の変形例1に係る電力計測器に接続される変流器のプラグの側面図、(b)同プラグの斜視図、(c)同プラグの別の側面図である。
【図14】(a)上記実施の形態4の変形例2に係る電力計測器の正面図、(b)同電力計測器の下面図、(c)同電力計測器の上面図である。
【図15】(a)従来の電力計測器における電流検出部の回路図、(b)従来の別の電力計測器における電流検出部の回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る電力計測器について図面を参照して説明する。図1に示すように、電力計測システムSは、分電盤1、種類の異なる変流器2a,2b、電力計測器3、監視装置4、負荷5、及びブレーカ6a,6b,6cを備える。この電力計測システムSは、例えばオフィスビル内や一般住宅内において、分電盤1から電力供給を受ける照明器具やパソコンなどの様々な負荷5の消費電力を監視する。
【0033】
分電盤1は、外部からビル内や宅内に供給される商用電源を、電線7を介して一次側に受ける主幹回路と、主幹回路の2次側から分岐した電路に介装される複数の分岐回路とを備える。各分岐回路には照明器具やパソコンのほか、空調機器やIH機器などの様々な負荷5が接続される。また、ブレーカ6aは、主幹回路の電線7に接続された主幹ブレーカであり、ブレーカ6bは、主幹回路から分岐した複数の分岐回路に配設された分岐ブレーカである。
【0034】
種類の異なる変流器2a,2bは、各回路の電流を一定の割合で小さくして専用ケーブルである信号線8を介して電力計測器3に供給する。例えば変流器2aは400/5A型の貫通式であれば、中心部を貫通する電線7に400Aの電流が流れた時に出力側の信号線8に5Aが流れるようコイルの巻き数が構成されている。
【0035】
変流器2aは、比較的大きな電流の流れる主幹回路を流れる主幹電流を定期的に計測するために設置され、本図においては、主幹回路の配線の2本の電線に貫通され、電力計測器3と信号線8にて接続される。変流器2bは、比較的小さな電流の流れる各分岐回路を流れる分岐電流を分岐回路毎に定期的に計測するために設置され、分岐回路の電線の所定位置に貫通され、電力計測器3と信号線8にて接続される。なお、変流器2a,2bは、分割式などで主幹回路及び分岐回路の電線7に簡単に取り付けられ、信号線8として専用ケーブルを用いることで誤結線を未然に防止できる。
【0036】
電力計測器3は、変流器2a,2bと接続され、これら変流器2a,2bと接続される回路に挿入する負担抵抗を備え、変流器2a,2bが設置された回路の電力を計測する。電力計測器3は、通信線を介して監視装置4に演算結果を出力する。この電力計測器3は、例えば10×10cmの大きさであり、分電盤1内の所定箇所に設置される。
【0037】
監視装置4は、モニタを有する専用のパソコンなどであり、各分岐回路の通電情報を管理し表示する監視ユニットである。監視装置4は、電力計測器3とRS−485通信などでネットワーク接続され、各負荷5の電力使用に関するデータ収集を行い、データ解析のためグラフなどの表示を行う。監視装置4は、例えば一時間ごとや一日ごとの電力使用に関するデータを自動記録し、電力計測器3と接続されたネットワーク経由によるエネルギーの一括管理を行い、効率のよい電力使用量の「見える化」を実現する。
【0038】
負荷5は、分岐回路に接続された照明器具やパソコンのほか、空調機器やIH機器などの様々な電気機器である。
【0039】
次に、本実施の形態1に係る電力計測器3の機能構成に関して図2を参照して説明する。電力計測器3は、変流器2a,2bの信号から電流を検出する電流検出部31、回路の電圧の信号を検出する電圧検出部32、及び電流検出部31における電流及び電圧検出部32における電圧の各信号に基づいて電力演算する電力演算部33を備える。
【0040】
電流検出部31は、変流器2a,2bと接続される回路に挿入された負担抵抗311、所定周波数帯の信号を通過させるフィルタ312、及びフィルタ312を通過した電流信号に所定値を加算する加算回路313を備える。
【0041】
電圧検出部32は、図1に示すブレーカ6cなどを介して電線7と端子で接続され、電圧降圧回路321、フィルタ322、及び加算回路323を備える。電圧降圧回路321は、電圧を降圧させ、フィルタ322は、所定周波数帯の電圧信号を通過させ、加算回路323は、電圧波形が例えば0〜5Vの範囲となるように電圧信号に適切なバイアスをかける。
【0042】
電力演算部33は、電流検出部31で計測された電流、及び電圧検出部32で検出される電圧に基づいて、変流器2a,2bが取付けられた電線7に接続された負荷5に供給される電力を演算するマイコンである。この電力演算部33は、A/D変換部331,332、乗算部333、及び伝送回路部334を備える。
【0043】
A/D変換部331は、電圧検出部32から受信するアナログ信号をデジタル信号に変換する。A/D変換部332は、電流検出部31から受信するアナログ信号をデジタル信号に変換する。乗算部333は、A/D変換部331及び332から出力される信号を乗算する回路であり、すなわち電力を算出する。伝送回路部334は、例えば、RS485などに準拠した2線式シリアル通信回路を有し、接続される通信線を介して相互に通信可能な監視装置4に電力演算値を送信する。
【0044】
次に、本実施の形態1に係る電力計測器3に備わる電流検出部31の回路構成に関して図3を参照して説明する。電流検出部31は、直列に接続された抵抗値の異なる2種類の負担抵抗311a,311bを備える。例えば、負担抵抗311aは2.0Ωの抵抗、負担抵抗311bは1mΩのシャント抵抗である。なお、シャント抵抗は、大電流が流れる回路の電流計測用に作られた抵抗値が小さく高精度な抵抗器である。
【0045】
また、負担抵抗311a,311bに接続される基準電位側の信号線は、0Vのグランド(GND)314に接続され、負担抵抗311aの一端が加算回路313側に接続される。このように、電流検出部31は、回路に挿入された負担抵抗311a,311bの最両端の電圧を測定して電流値を取得する信号処理回路を有する。
【0046】
電力計測器3は、それぞれが負担抵抗311a,311bの端部に接続された接続端子3a〜3cを備える。変流器2a,2bは上述のように2種類の出力の異なるものであり、これら変流器2a,2bは、その種類に応じて、直列に接続された負担抵抗311a,311bの最両端、又は負担抵抗311a,311bの間の所定位置に接続される。
【0047】
すなわち、比較的大きな電流を出力する対5ACT2aからの信号線は、回路に挿入される負担抵抗を小さくする必要があるため接続端子3b,3cに接続される。一方、比較的小さな電流を出力する小型CT2bからの信号線は、変流器2a,2bと接続される回路に挿入される負担抵抗の抵抗値を大きくする必要があるため、接続端子3a,3cに接続される。このように、接続端子3cは、変流器2a,2bの出力の基準となる信号線を接続する共通の端子、接続端子3aは、変流器2bの他の信号線を接続する個別の端子、接続端子3bは、変流器2aの他の信号線を接続する個別の端子となる。
【0048】
以上のように、本実施の形態1に係る電力計測器3では、種類の異なる変流器2a,2bの信号線の接続位置を、直列に接続された負担抵抗311a,311bの抵抗値に応じて設けられた接続端子3a〜3cを変更することで調節できる。このため、電力計測器3では、回路切替を行う手間を要せず、出力の異なる変流器2a,2bを同一の電流検出部31に接続可能とし、分電盤1内における回路の電力を計測でき、電流計測器3の小型化や低コスト化を実現できる。
【0049】
また、従来は出力の異なる変流器2を一つの電力計測器3に接続する場合には、回路切替器(マルチプレクサ)などの構成が必要であったが、出力の異なる変流器2を用いて、回路切替器等の構成は不要とした1台の電力計測器3での電力計測が可能となる。さらに、電力計測器3に通信接続された監視装置4により、負荷5の消費電力を「見える化」して、どの負荷5の電力を削減すべきかを視覚的に理解できるなど、より効果的な省エネルギーを実現できる。
【0050】
なお、図3に示すように、複数の負担抵抗311a,311bの直列に接続する順序は、基準電位314側の負担抵抗311bの抵抗値を低くする。これにより、基準電位314に対して電圧降下を低く抑えることができ、電力計測器3の回路を安定に動作でき、ノイズ等の影響を低減できる。
【0051】
(第1の変形例)
本実施の形態1の第1の変形例について、図4を参照して説明する。本変形例では、電流検出部31は、直列に接続された負担抵抗311a,311bのうち、負担抵抗311aには導通用のリレー315が並列に接続される。また、接続端子3a,3cは、直列に接続された負担抵抗311a,311bの最両端にそれぞれ接続され、出力の異なる変流器2a,2bは、同じ接続端子3a,3cに接続される。なお、本変形例では、上記実施の形態1とは異なり、直列に接続された負担抵抗311a,311bのうち、基準電位314側に抵抗値の大きい負担抵抗311aが配置される。
【0052】
次に、本変形例に係る電力計測器3の動作に関して説明する。対5ACT2aが接続端子3a,3cに接続される場合には、リレー315が閉状態に手動制御され、対5ACT2aからの出力電流がシャント抵抗311bのみを通過する回路となる。一方、小型CT2bが接続端子3a,3cに接続される場合には、リレー315が開状態に手動制御され、小型CT2bからの出力電流がシャント抵抗311b及び負担抵抗311aを通過する回路となる。このため、本変形例に係る電力計測器3では、1a接点構成を有するリレー315を用いた低コストの構成で、出力の異なる変流器2a,2bを同一の電流検出部31に接続可能とする。
【0053】
なお、電力演算部33が、電流検出部31から入力される電流の信号の大きさを検出する信号検出部335を備え、この信号検出部335が、電流検出部31から入力された電流の大きさに基づいて、リレー315の開閉状態を自動制御することも考え得る。この場合、例えば対5ACT2aが接続された状態で、小型CT2bに合わせたリレー315の状態(開状態)とされて負担抵抗311aが焼損することなどを適切に防止できる。
【0054】
(第2の変形例)
本実施の形態1の第2の変形例について、図5を参照して説明する。本変形例2において電流検出部31は、直列に接続された2種類の負担抵抗311a,311bの端部の所定位置に接続され、接続端子3a〜3cから電力演算部33に繋がる信号線の経路を選択する回路切替機能を有したマルチプレクサ316をさらに備える。マルチプレクサ316は、電力演算部33から入力される信号に基づいて、設定値に応じた自動切替を行う。このため、本変形例2に係る電力計測器3では、回路切替器に電流容量の低い信号用のマルチプレクサ316を使用し、出力の異なる変流器2a,2bを同一の電流検出部31に接続可能として分電盤内における回路の電力を計測できる。従って、電力計測器3の小型化や低コスト化を実現できる。
【0055】
(第3の変形例)
本実施の形態1の第3の変形例について、図6を参照して説明する。本変形例3において電流検出部31は、上記変形例2の構成に加えて、信号の増幅率を可変可能なプログラマブルゲインアンプ317をさらに備える。このプログラマブルゲインアンプ317は、アナログスイッチ等を用いて増幅率を外部から設定できる増幅回路となる。変流器2a,2bの出力は、定格電流により異なるが、本変形例3に係る電力計測器3では、プログラマブルゲインアンプ317を用いてゲイン切替え、最適な信号で加算回路313に信号を入力し、電力演算部33で電力演算することが可能となる。
【0056】
(第4の変形例)
本実施の形態1の第4の変形例について、図7を参照して説明する。本変形例4では、負担抵抗311a,311bに接続される基準電位側の信号線を、グランドである0V以外の所定の基準電位Vrefに接続する。この構成により、電力演算部33のAD変換部332に信号を入力する際、基準電位Vrefを印加でき、負担抵抗311a,311bで得られる信号に対する加算回路313の構成が不要となり、信号線を直接、電力演算部33のAD変換部332に接続できる。従って、本変形例では、電流検出部31の回路構成を簡略化して低コスト化を図り、且つ出力の異なる変流器2a,2bを同一の電流検出部31に接続可能とし、分電盤内における回路の電力を計測できる。また、電力計測器3の小型化や低コスト化を実現できる。
【0057】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る電力計測器について、図8を参照して説明する。なお、上記実施の形態1と同様の構成には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する(以下同じ)。
【0058】
電流検出部31は、並列に配置された2つの負担抵抗311a,311bと、変流器2a,2bの出力の電流経路を負担抵抗311a,311bのいずれかとする回路構成を有する回路切替器(1c接点構成のリレー)318と、加算回路313とを備える。電力演算部33は、電流検出部31において検出された電流の大きさに基づいて回路切替器318を制御する制御回路部336を備える。変流器2a,2bのどちらか一方の信号線は、その種類によらず、並列に接続された負担抵抗311a,311bの両端側に接続された接続端子3a,3cと接続される。
【0059】
このため、本実施の形態2では、変流器2a,2bのいずれを電力計測器3に接続しても、回路切替器318により、変流器2a,2bの種類に応じた適切な負担抵抗311a,311bに接続できる。従って、電流検出信号の信号レベルを所定のレベルまで上げて、S/N比を向上させて精度のよい電力の計測が可能となる。
【0060】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係る電力計測器について、図9を参照して説明する。本実施の形態3では、電流検出部31の直列に接続された負担抵抗311a,311b間に設けられる接続端子3b,3dは、異なる種類の変流器2a,2bで共用とせず、それらの種類ごとに個別に設けられる。すなわち、図9に示すように、小型CT2bの信号線と接続されるのは接続端子3a,3dであり、対5ACT2aの信号線と接続されるのは接続端子3b,3cとなる。この構成により、出力の異なる変流器2a,2bを同一の電流検出部31に接続可能とし、分電盤内の回路の電力を計測できると共に、変流器2a,2bからの電流の流れる経路を完全に別々にでき、より高精度な電力計測が可能となる。
【0061】
(第1の変形例)
本実施の形態3の第1の変形例について、図10を参照して説明する。本変形例では、抵抗値のより大きな負担抵抗311aに接続される接続端子3a,3dは、専用のコネクタ端子(プラグ)9a以外は接続できない構造、すなわちコネクタ端子9aの形状と嵌合するコネクタ形状3eとなる。
【0062】
この構成により、本変形例では、対5ACT2aが、抵抗値の大きな負担抵抗311aに接続され、負担抵抗311aが焼損して誤結線による事故を未然に防ぐことが可能となる。また、コネクタ端子9aの構造とすることで変流器2a,2b及び電力計測器3間の施工性をよくすることができる。
【0063】
(第2の変形例)
本実施の形態3の第2の変形例について、図11を参照して説明する。本変形例では、コネクタ端子(プラグ)9bは、2以上の変流器(本図では小型CT2bの2台)からの信号線が接続可能な構造を有している。一方、電力計測器3には、その側面などにおいて、このコネクタ端子9bと嵌合する形状を有するコネクタ接続端子3fが形成される。この構成により、上記変形例1の効果に加えて、三相3線式を用いる電線などからの電力計測など、R/S/T相に取付けられる複数個の変流器2a,2bがセットとなった回路計測において、誤結線を未然に防止できる。
【0064】
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4に係る電力計測器について、図12を参照して説明する。本実施の形態4に係る電力計測器3は、表示部10、スイッチ部11、電圧入力端子12、通信端子13、対5ACT接続端子14、及び小型CT接続端子15を備える。
【0065】
表示部10は、各回路における電力計測結果を表示する液晶パネルなどである。スイッチ部11は、変流器2a,2bの種類の設定、表示部10の表示設定を行うための操作キーである。電圧入力端子12は、電線と接続されて電圧極Sと電圧極Tの相関電圧などを検出するための入力端子である。通信端子13は、監視装置4と接続され、RS−485通信などで用いる通信線を接続するネジ端子である。対5ACT接続端子14は、対5ACT2aからの信号線を接続するネジ端子である。小型CT接続端子15は、小型CT2bからのコネクタ端子9aが挿し込まれる差込口となるコネクタ端子である。
【0066】
そして、点線Lの領域に示すように、接続端子14,15は、主幹回路及び当該主幹回路から分岐した複数の分岐回路からなる回路ごとに、上下方向に、直線状に配置され、且つ異なる回路は左右方向に隣接して電力計測器3の側面に配置される。この配置構成により、本実施の形態4に係る電力計測器3では、同じ回路に、複数の変流器2a,2bを同時に接続することを視覚的に防止できる。
【0067】
(第1の変形例)
本実施の形態4の第1の変形例について、図13を参照して説明する。電力計測器3は、上記図12に示すように、出力の大きな変流器2aの信号線を接続するネジ端子である接続端子14、及び出力の小さな変流器2bの信号線を接続するコネクタ端子である接続端子15を備えている。そして、本変形例では、図13(a)〜(c)に示すように、変流器2a,2bの信号線に接続されるプラグ16は、コネクタ端子16bが接続端子15に挿入されると、ネジ端子である接続端子14を覆う突起部16aを有している。
【0068】
この構成により、同じ回路において、同時に2種類の変流器2a,2bが接続されることがなくなり、小型CT2bと対5ACT2aの同時接続による誤接続を防止できる。なお、プラグ16の構造を、ネジ端子である接続端子14を接続するとコネクタ端子である接続端子15が接続できない構造とすることも考え得る。
【0069】
(第2の変形例)
本実施の形態4の第2の変形例について、図14を参照して説明する。本変形例では、点線L2の領域で示すように、電力計測器3の接続端子は、変流器2a,2bで計測される一部の回路において、ネジ端子の接続端子14のみの構成となる。
【0070】
これは、分電盤内の主幹回路と分岐回路を計測する際、主幹回路は定格電流が大きくなるため対5ACT2aで、分岐回路は定格電流が比較的低くなるため小型CT2bを選定し計測する。従って、電力計測器3では、所定の回路は5ACT2aの接続端子14のみ、所定の回路は小型CT2bの接続端子15又は対5ACT2aの接続端子14の選択式とするため、全ての回路を選択式の接続端子14,15の構造にするよりも低コストで構成できる。なお、図示はしていないが、一部の計測回路を小型CT2b用の接続端子15のみの構成とすることも考え得る。
【0071】
そして、上記各実施の形態に係る電力計測器3は、主幹回路及び分岐回路からなる回路の電力を計測するための接続端子の組を複数備えて、多回路の電力計測を可能とする。これは、主幹回路から分岐回路までを計測する際、複数の定格電流の計測が必要であり、多回路の電力計測を可能とすることにより、電力計測器3の小型化を図れるためである。
【0072】
なお、本発明は、上記実施の形態の構成に限られず、発明の趣旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、変流器2a,2bや負担抵抗311a,311bの種類は2種類に限定されるものではなく、少なくとも2種類以上であればよい。また、変流器の種類は対5ACTや小型CTに限定されるものではなく、定格電流50A,250A,600Aなどの変流器を使用することもできる。さらに、様々な種類の異なる変流器は、その種類に応じて、直列に接続された複数の負担抵抗の所定位置、又は当該所定位置と異なる別の所定位置に接続されればよく、負担抵抗の最両端の位置に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0073】
1 分電盤
2a 変流器(対5ACT)
2b 変流器(小型CT)
3 電力計測器
3a〜3d 接続端子
3e,3f コネクタ接続端子
4 監視装置
5 負荷
6a,6b,6c ブレーカ
7 電線
8 信号線
9a,9b コネクタ端子
10 表示部
11 スイッチ部
12 電圧入力端子
13 通信端子
14 対5ACT接続端子
15 小型CT接続端子
16 プラグ
31 電流検出部
32 電圧検出部
33 電力演算部
311,311a,311b 負担抵抗
312,322 フィルタ
313,323 加算回路
331,332 A/D変換部
333 乗算部
334 伝送回路部
335 信号検出部
336 制御回路部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路から電圧の信号を検出する電圧検出部と、前記回路に取り付けられた変流器からの出力に基づいて電流の信号を検出する電流検出部と、前記電圧検出部及び電流検出部で検出される電圧及び電流の各信号に基づいて電力演算する電力演算部と、を備える電力計測器において、
前記電流検出部は、少なくとも2種類以上の負担抵抗が直列に接続され、前記直列接続された負担抵抗の電圧を信号処理する信号処理回路を有し、
前記変流器は、少なくとも2種類以上の出力の異なるものから成り、
これら変流器は、それらの種類に応じて、前記直列に接続された負担抵抗の所定位置、又は前記所定位置と異なる別の所定位置に接続される、ことを特徴とする電力計測器。
【請求項2】
前記直列に接続された負担抵抗のうち少なくとも1つの負担抵抗には、導通用のリレーが並列に接続され、
前記変流器は、前記直列に接続された負担抵抗の最両端に接続される、ことを特徴とする請求項1記載の電力計測器。
【請求項3】
前記電流検出部は、
前記負担抵抗の端部の所定位置に接続されて前記変流器の出力の基準となる信号線が接続される共通の接続端子、及び前記負担抵抗の端部の所定位置に接続されて前記変流器の他の信号線が接続される個別の接続端子と、
前記個別の接続端子から前記電力演算部に繋がる信号線の経路を選択する回路切替機能を有したマルチプレクサと、をさらに備える、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電力計測器。
【請求項4】
前記電力演算部は、前記電流検出部から入力される電流の信号の大きさを検出する信号検出部を備え、
当該信号検出部は、前記電流の信号の大きさに基づいて、前記リレー又は前記マルチプレクサの設定を別の回路へ切り替える、ことを特徴とする請求項2又は3に記載の電力計測器。
【請求項5】
前記複数の負担抵抗の直列に接続する順序は、基準電位側の負担抵抗の抵抗値を低くした、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電力計測器。
【請求項6】
前記負担抵抗に接続される基準電位側の信号線を、グランドである0V以外の所定の基準電位に接続する、ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の電力計測器。
【請求項7】
前記電流検出部は、信号の増幅率を可変可能なプログラマブルゲインアンプをさらに備える、ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の電力計測器。
【請求項8】
前記負担抵抗間に設けられる接続端子は、異なる種類の前記変流器で共用とせず、変流器の種類ごとに個別に設けられる、ことを特徴とする請求項3乃至7のいずれか一項に記載の電力計測器。
【請求項9】
前記直列に接続された少なくとも2種類以上の負担抵抗のうち、抵抗値のより大きな前記負担抵抗に接続された前記接続端子は、専用の端子以外は接続できない構造を有する、ことを特徴とする請求項8記載の電力計測器。
【請求項10】
前記変流器からの信号線は、前記接続端子と嵌合する形状を有するコネクタ端子に接続される、ことを特徴とする請求項9記載の電力計測器。
【請求項11】
前記コネクタ端子は、少なくとも2以上の前記変流器からの信号線が接続可能な構造を有する、ことを特徴とする請求項10記載の電力計測器。
【請求項12】
前記回路は、主幹回路及び当該主幹回路から分岐した複数の分岐回路を含み、
前記接続端子は、これら回路ごとに、隣接して前記電力計測器の側面に配置される、ことを特徴とする請求項3乃至11のいずれか一項に記載の電力計測器。
【請求項13】
前記接続端子は、出力の大きな前記変流器の信号線を接続するネジ端子、及び出力の小さな前記変流器の信号線を接続するコネクタ端子を含み、
前記変流器の信号線と接続されたプラグは、前記ネジ端子又は前記コネクタ端子の一方との接続を行うと、他方の接続端子を覆う構造を有する、ことを特徴とする請求項12記載の電力計測器。
【請求項14】
前記電力計測器は、多回路の電力計測が可能である、ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一項に記載の電力計測器。
【請求項15】
前記接続端子は、前記多回路のうちの一部の回路について、前記ネジ端子のみ又は前記コネクタ端子のみの構成とされている、ことを特徴とする請求項14記載の電力計測器。
【請求項16】
回路から電圧の信号を検出する電圧検出部と、前記回路に取り付けられた変流器からの出力に基づいて電流の信号を検出する電流検出部と、前記電圧検出部及び電流検出部で検出される電圧及び電流の各信号に基づいて電力演算する電力演算部と、を備える電力計測器において、
前記電流検出部は、並列に配置された少なくとも2種類以上の負担抵抗と、前記並列に配置された負担抵抗の一端側に接続され、前記変流器の出力の電流経路を前記並列に接続された負担抵抗のいずれかの経路に切り替える回路切替器と、前記電流検出部において検出された電流の大きさに基づいて前記回路切替器を制御する制御回路部と、を備え、
前記変流器は、少なくとも2種類以上の出力の異なるものから成り、
これら変流器は、前記並列に接続された負担抵抗の両端側に接続される、ことを特徴とする電力計測器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−50385(P2013−50385A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−188529(P2011−188529)
【出願日】平成23年8月31日(2011.8.31)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)