説明

電動歯ブラシセット

【課題】紫外線殺菌機能を有すると共に、女性の携帯する化粧用ポーチ等へも収容可能な程度のコンパクト性を満足する電動歯ブラシセットを提供すること。
【解決手段】筒状握り部、柄部、及びブラシ部を有する電動歯ブラシ本体と、前記電動歯ブラシ本体の前記柄部及びブラシ部が挿抜自在な挿抜孔を有するベースユニットとを包含し、前記ベースユニットの内部は、所定の仕切板によって、第1の部屋と第2の部屋とに区画されており、前記第1の部屋には、前記挿抜孔から差し込まれた前記柄部及びブラシ部を所定姿勢で受け入れかつ保持する空所と、前記空所内に保持されたブラシ部の毛先面に対してその正面から紫外線を照射する紫外線ランプとが配置されており、かつ前記第2の部屋には、前記紫外線ランプの制御部品や電源等の電気部品が配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、携帯型の電動歯ブラシセットに係り、特に、紫外線消毒機能付きの電動ブラシセットに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、キャップを被せた状態での外形寸法が直径20mm、長さが150〜170mm程度の円筒形となるようにした電動歯ブラシが、女性の携帯する化粧ポーチ等への収容に便利なことから爆発的に普及しつつある。
【0003】
本出願人は、この種の電動歯ブラシの携帯性を維持しつつも、これに紫外線ランプを組み込んで殺菌機能を付与することを着想した。かかる着想の実現のためには、電動歯ブラシ本体と殺菌ユニットとの組合せ全体をできる限りコンパクトに構成せねばならない。
【0004】
手動歯ブラシの紫外線殺菌ユニットとしては、紫外線ランプを内蔵する本体に歯ブラシを差し込む第1方式の構造のものと、ヒンジ結合された蓋を開いて容器内に歯ブラシを横たえた後、蓋を閉じて紫外線ランプを点灯させる第2方式の構造のものとが知られているが、化粧ポーチ等への収容も可能な程度のコンパクト性を満足するためには、第1方式の構造のものが望ましい。
【0005】
従来、電動歯ブラシのキャップ内に熱風を吹き出す送風機を内蔵させることにより、電動歯ブラシのブラシ部の乾燥を促すようにした第1方式の電動歯ブラシセットが知られている(特許文献1の図3、4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実開平4−120630
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
紫外線殺菌ユニットを製作するためには、紫外線ランプのみならず、その制御回路部品、電源となる電池等々の多数の電気部品をハウジング内に組み込まねばならないが、特許文献1の開示は極めて概念的であって、電源となる電池がどこに配置されるのか、駆動回路部品がどこに配置されるのか、紫外線ランプと回路部品等との防水性はどうするか、狭小な空間に紫外線ランプを組み込みつつも、その発生する紫外線を如何に効率よくブラシ部に照射するか、等々の詳細設計についてはなんら開示されていない。
【0008】
なお、同文献1の図1、図2には、紫外線ランプを内蔵する外部ケースを有する構成も開示されてはいるが、それは洗面所の壁等に取り付ける据付型構造のものであって、出願人が意図するコンパクトな携帯型の電動歯ブラシセットに対する貢献をなすものではない。
【0009】
この発明は、上述の問題点に着目してなされたものであり、その目的とするところは、紫外線殺菌機能を有すると共に、女性の携帯する化粧用ポーチ等へも収容可能な程度のコンパクト性を満足する電動歯ブラシセットを提供することにある。
【0010】
この発明の他の目的並びに作用効果については、明細書の以下の記述を参照することにより、当業者であれば容易に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述の技術的課題は、以下の構成を有する電動歯ブラシセットにより解決できるものと考えられる。
【0012】
すなわち、本発明の電動歯ブラシセットは、筒状握り部、柄部、及びブラシ部を有する電動歯ブラシ本体と、前記電動歯ブラシ本体の前記柄部及びブラシ部が挿抜自在な挿抜孔を有するベースユニットとを包含する。前記ベースユニットの内部は、所定の仕切板によって、第1の部屋と第2の部屋とに区画されている。前記第1の部屋には、前記挿抜孔から差し込まれた前記柄部及びブラシ部を所定姿勢で受け入れかつ保持する空所と、前記空所内に保持されたブラシ部の毛先面に対してその正面から紫外線を照射する紫外線ランプとが配置されており、かつ前記第2の部屋には、前記紫外線ランプの制御部品や電源等の電気部品が配置されている。
【0013】
このような構成によれば、ベースユニット内に電動歯ブラシ本体を差し込むと言う基本構成を採用していることから、電動歯ブラシセットの全体をコンパクトに構成できることに加えて、その内部を仕切板により、挿抜孔から差し込まれた柄部及びブラシ部を所定姿勢で受け入れかつ保持する空所と、前記空所内に保持されたブラシ部の毛先面に対してその正面から紫外線を照射する紫外線ランプとが配置される第1の部屋と、前記紫外線ランプの制御部品や電源等の電気部品が配置される第2の部屋とに区画するため、全体のコンパクト化により内部空間を狭小とした場合にも、水濡れが問題となる部材と水濡れが問題とならない部材とを確実に隔離することができ、しかも紫外線ランプから発生する紫外線は、ブラシ部の毛先面に対して確実に照射されるため、殺菌効果を高めることができる。
【0014】
好ましい実施の形態においては、前記仕切版の一部は、前記紫外線ランプの左右両側面並びに背面を取り囲むランプフードとして形成される、ようにしてもよい。このような構成によれば、紫外線ランプの前面から発する紫外線はブラシ部の毛先面に対して直接に照射される一方、紫外線ランプの左右側面及び背面から発する紫外線は、ランプフードの作用によって、左右の側板及び背面板で反射された後、ブラシ部の毛先面に対して照射され、さらにそれらの光はランプフード内に乱反射しつつ閉じ込められることになるから、紫外線ランプから発する全ての紫外線を有効に利用しつつ、これをブラシ部の毛先面に対して照射することによって、効率良くブラシ部の毛先面に対する消毒を行うことができる。
【0015】
好ましい実施の形態においては、前記ベースユニットは、前記電動歯ブラシの握り部とほぼ同径の等長2筒を並置した如き外観を呈する2筒並置部と、前記2筒並置部を構成する2つの筒部のうちの第1の筒部に連接されかつ前記電動歯ブラシ本体の前記握り部と同長同径の単筒部とを包含し、前記2筒並置部を構成する2つの筒部のうちの第2の筒部端面には、前記挿抜孔が開口形成され、かつその内部には前記柄部及びブラシ部を収容する空所が形成される、ようにしてもよい。
【0016】
このような構成によれば、ベースユニットの挿抜孔に電動歯ブラシ本体の柄部及びブラシ部を差し込んで収容すると、電動歯ブラシの握り部と前記単筒部とが隣接して並置されることとなるため、全体の外観は、あたかも昨今普及しつつある、円筒型電動歯ブラシを2本束ねたが如き長方形状の外観を呈することとなり、見た目にも心地よい外観となると共に、女性の所持する化粧用ポーチ等にも容易に収容可能となる。
【0017】
好ましい実施の形態においては、前記2筒並置部を構成する2つの筒部のうちの第2の筒部には、前記紫外線ランプの発光状態を観察するための覗き窓が配置されている、ようにしてもよい。このような構成によれば、紫外線ランプの発光状態を外部から目視で確認することができると共に、この覗き孔に対して紫外線遮断機能を有する窓板をはめ込めば、より安全に発光状態の確認が可能となる。
【0018】
好ましい実施の形態においては、前記2筒並置部を構成する2つの筒部のうちの第1の筒部、及びこれに連接される前記単筒部の内部には、前記紫外線ランプと2本の筒状乾電池とがほぼ一列に収容される、ようにしてもよい。このような構成によれば、各々直棒状外形を有する紫外線ランプと2本の筒状乾電池とをベースユニット内にコンパクトに収容できることに加え、紫外線ランプの駆動用電源として2本の単4電池を採用することで、充分な電源容量を確保することができる。
【0019】
好ましい実施の形態においては、前記紫外線ランプは、前記空所内に前記柄部及びブラシ部が差し込まれたとき一定時間だけ点灯する、ようにしてもよい。このような構成によれば、紫外線ランプの点灯時間を必要最小限に制限することで、殺菌効率を維持しつつも、無駄な電力消費を省くことができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ベースユニット内に電動歯ブラシ本体を差し込むと言う基本構成を採用していることから、電動歯ブラシセットの全体をコンパクトに構成できることに加えて、その内部を仕切板により、挿抜孔から差し込まれた柄部及びブラシ部を所定姿勢で受け入れかつ保持すると共に、前記空所内に保持されたブラシ部の毛先面に対してその正面から紫外線を照射する紫外線ランプとが配置される第1の部屋と、前記紫外線ランプの制御部品や電源等の電気部品が配置される第2の部屋とに区画するため、全体のコンパクト化により内部空間を狭小とした場合にも、水濡れが問題となる部材と水濡れが問題とならない部材とを確実に隔離することができ、しかも紫外線ランプから発生する紫外線は、ブラシ部の毛先面に対して確実に照射されるため、殺菌効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】電動歯ブラシ本体とベースユニットとが結合された状態の斜視図である。
【図2】電動歯ブラシ本体とベースユニットとが分離された状態の斜視図である。
【図3】電動歯ブラシ本体が分解された状態を示す図2と同様な斜視図である。
【図4】2筒並置部のケース上側半体を取り外した状態を示す図1と同様な斜視図である。
【図5】ベースユニットが分解された状態を示す図1と同様な斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に、本発明に係る電動歯ブラシセットの好適な実施の一形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0023】
電動歯ブラシ本体とベースユニットとが結合された状態の斜視図が図1に、同分離された状態の斜視図が図2にそれぞれ示されている。
【0024】
それらの図から明らかなように、この実施形態における電動歯ブラシセット100は、筒状握り部11、柄部12、及びブラシ部13を有する電動歯ブラシ本体1と、電動歯ブラシ本体1の柄部12及びブラシ部13が挿抜自在な挿抜孔23を有するベースユニット2とを包含する。
【0025】
そして、後に詳細に説明するが、ベースユニット2の内部は、所定の仕切板22cによって、第1の部屋Aと第2の部屋Bとに区画されており(図5参照)、第1の部屋Aには、挿抜孔23から差し込まれた柄部12及びブラシ部13を所定姿勢で受け入れ且つ保持する空所と、この空所内に保持されたブラシ部13の毛先面13aに対してその正面から紫外線を照射する紫外線ランプ22aとが配置されており、且つ第2の部屋Bには、紫外線ランプ22aの制御部品や電源等の電気部品が配置されている。
【0026】
次に、電動歯ブラシ本体が分解された状態を示す図2と同様な斜視図が、図3に示されている。
【0027】
同図に示されるように、筒状握り部11は、有底円筒状を呈する握り部ケース11a内に、電池ホルダ11bを配置し、これに電池(この例では単4サイズ)11eを収容して構成される。なお、11cは陽極片、11dは陰極片である。電池ホルダ11bは比較的高強度に構成され、電動歯ブラシの支柱としても機能する。
【0028】
柄部12は、柄軸部12aを主体として構成されると共に、その先端部にはブラシ部13が設けられる。握り部11と柄部12との間には、振動ユニットPが介在される。振動ユニットPは、振動機構が内蔵される振動部12cと、振動部12をオンオフ制御するための振動制御部11fとを有している。振動制御部11fは所定の空所を有し、この空所内には、スイッチ部11hとこれを操作するための押ボタン部11iとが組み込まれ、その外側には締付リング11jが被せられる。これにより、押ボタン部11iを押圧操作することによって、ブラシ部13に対して振動(例えば、超音波振動)を与えることができるようになっている。
【0029】
なお、図において、符号11gは永久磁石からなる磁石片であり、後述するように、電動歯ブラシ本体1をベースユニット2の挿抜孔23に差し込んだ状態では、この磁石片11gの磁力によって、ベースユニット2側に内蔵されたリードスイッチが作動することとなり、このリードスイッチを介して所定のタイマ回路を駆動することにより、紫外線ランプ22aは所定時間に限って点灯し、その後、自動的に消灯するように構成されている。
【0030】
次に、図1に戻って、ベースユニット2について説明する。同図に示されるように、ベースユニット2は、電動歯ブラシ本体1の握り部11と略同径の等長2筒を並置したごとき外観を呈する2筒並置部22と、2筒並置部22を構成する2つの筒部(左側筒部22L及び右側筒部22R)のうちの第1の筒部(右側筒部22R)に連接されかつ電動歯ブラシ本体1の握り部11と同長同径の単筒部21とを包含する。
【0031】
2筒並置部22を構成する2つの筒部(左側筒部22L及び右側筒部22R)のうちの第2の筒部(左側筒部22L)の端面には、先ほど説明した挿抜孔23が開口形成され(図2参照)、かつその内部には柄部12及びブラシ部13を収容する空所が形成される。
【0032】
2筒並置部のケース上側半体を取り外した状態を示す図1と同様な斜視図が図4に、ベースユニットが分解された状態を示す図1と同様な斜視図が図5にそれぞれ示されている。
【0033】
それらの図から明らかなように、2筒並置部22のケースは、上側半体22−1と下側半体22−2とから上下2分割構成されており、それらは締付リング22e及び締付リング22fを介して結合される。上側半体22−1と下側半体22−2とで構成されるケース内部は、図5に示されるように、L字状に屈曲された仕切板22cによって、第1の部屋Aと第2の部屋Bとに区画されている。
【0034】
第1の部屋Aには、電動歯ブラシ本体1の柄部12及びブラシ部13に加え、殺菌用の紫外線ランプ22aが収容される。このとき、ブラシ部13の毛先面13aは、紫外線ランプ22aの方向に向けられている。紫外線ランプ22aは、仕切板22cの一部を構成するところの、左側板22c−1と右側板22c−2と背面板22c−3とで囲まれる空間に収容される。換言すれば、紫外線ランプ22aの周囲は、その前面を残して、左側板22c−1、右側板22c−2、及び背面板22c−3とからなるランプフードで取り囲まれる。そのため、紫外線ランプ22aの前面から発する光は直接にブラシ部13の毛先面13aへと照射されるのに対し、左右の側面並びに背面から発する光は、ランプフードの作用によって反射され、又は乱反射されて、ブラシ部13の毛先面へと達することとなり、紫外線ランプ22aから発する全ての光を有効に利用して、殺菌作用をなすことができる。
【0035】
図において22d−1は上側防水ゴム、22d−2は下側防水ゴムであり、それらは下側仕切板22cと図示しない上側仕切板と紫外線ランプ22aとの隙間に介在されて、防水作用をなすものである。一方、第2の部屋Bには、紫外線ランプ22の点灯制御を行う回路部品等を収容するランプ制御部22bのほか、後述する電池21eや陰極片22fなどが収容される。
【0036】
一方、単筒部21は、単筒部ケース21a内に、電池ホルダ21bを配置し、これに2本の電池21d,21eを保持して構成される。なお、図において符号21cは陽極片であり、21aは陰極片である。その結果、ベースユニット2内には、2本の電池(この例では単4サイズ)21d,21eと紫外線ランプ22aとが一直線上に配置される。
【0037】
なお、図において符号22fは締付リングである。また、2筒並置部22の第2の部屋Bには、図示しないリードスイッチが組み込まれ、このリードスイッチは、電動歯ブラシ本体1が挿抜孔23からベースユニット2内に挿入されたとき、磁石片11gの磁力を介して作動し、電動歯ブラシ本体1の柄部12及びブラシ部13が所定深さまで差し込まれたことを検知することが可能となっている。先ほど述べたように、この検知によって図示しないタイマ回路が駆動されて、紫外線ランプ22aは一定時間に限って点灯する。
【0038】
また、2筒並置部22の左側筒部22Lには、窓開口24が形成されると共に、これには紫外線カット機能を有する透明な窓板24aがはめられている。そのため、紫外線ランプ22aの点灯状態を、この窓板24aを介して安全に確認することができる。
【0039】
次に、以上の構成よりなる電動歯ブラシセットの作用について説明する。図1に示されるように、電動歯ブラシ本体1とベースユニット2とが結合された状態においては、その全体は、2本の円筒状電動歯ブラシを束ねたような長方形状の外観を呈する。そのため、女性の所持する化粧用ポーチ等にも容易に収容することができる。
【0040】
一方、使用時にあっては、一方の手でベースユニット2側を握ると共に、他方の手で筒状握り部11を握って、両者を引っ張ることにより、図2に示されるように、電動歯ブラシ本体1をベースユニット2から分離させることができる。しかる後、押ボタン11iを押圧操作すれば、内蔵された振動ユニットPが作動することによって、ブラシ部13には適切な振動(例えば超音波振動)が付与され、通常の電動歯ブラシ同様に歯みがきを効率良く行うことができる。
【0041】
一方、歯みがき終了後、ブラシ部13を水洗いなどした後、ベースユニット2の挿抜孔23へと、柄部12及びブラシ部13を挿入すれば、磁石片11gの磁力でベースユニット2側に内蔵されたリードスイッチが作動して、電動歯ブラシ本体1とベースユニット2との結合が検出され、所定のタイマ回路が駆動して、紫外線ランプ22aは一定時間に限って点灯する。この点灯は、窓開口24にはめられた紫外線カット機能を有する透明な窓板24aを介して観察することができるから、電池が消耗したり接触不良等によって紫外線ランプ22aに不具合が生ずれば、これを直ちに確認することができる。
【0042】
ベースユニット2の2筒並置部22に収容されたブラシ部13は水濡れ状態であることが普通であるが、2筒並置部22の内部は仕切板22cによって第1の部屋Aと第2の部屋Bとに区画されているため、そのような水気が回路部品等が配置された第2の部屋Bへと浸入することは可及的に防止される。
【0043】
加えて、紫外線ランプ22aから発する紫外線は、仕切板22cの一部を構成する、左側板22c−1、右側板22c−2、及び背面板22c−3からなるランプフードを介して、ブラシ部13の毛先面13aへと集中的に照射される。そのため、小型の紫外線ランプ22aを使用しつつも、それから発する光を全て有効に利用することによって、ブラシ部13の毛先面13aを確実に殺菌することができる。
【0044】
また、ベースユニット2の内部には、2本の単4電池をコンパクトに収容しているため、紫外線ランプ22aに対して充分な電源容量を確保することができ、頻繁な電池取り替えの不便さを解消することができる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明によれば、ベースユニット内に電動歯ブラシ本体を差し込むと言う基本構成を採用していることから、電動歯ブラシセットの全体をコンパクトに構成できることに加えて、その内部を仕切板により、挿抜孔から差し込まれた柄部及びブラシ部を所定姿勢で受け入れかつ保持すると共に、前記空所内に保持されたブラシ部の毛先面に対してその正面から紫外線を照射する紫外線ランプとが配置される第1の部屋と、前記紫外線ランプの制御部品や電源等の電気部品が配置される第2の部屋とに区画するため、全体のコンパクト化により内部空間を狭小とした場合にも、水濡れが問題となる部材と水濡れが問題とならない部材とを確実に隔離することができ、しかも紫外線ランプから発生する紫外線は、ブラシ部の毛先面に対して確実に照射されるため、殺菌効率を高めることができる。
【符号の説明】
【0046】
1 電動歯ブラシ本体
2 ベースユニット
11 筒状握り部
11a 握り部ケース
11b 電池ホルダ
11c 陽極片
11d 陰極片
11e 電池
11f 振動制御部
11g 磁極片
11h スイッチ部
11i 押ボタン部
11j 締付リング
12 柄部
12a 柄軸部
12b 締付リング
12c 振動部
13 ブラシ部
13a 毛先部
21 単筒部
21a 単筒部ケース
21b 電池ホルダ
21c 陽極板
21d 電池
21e 電池
21f 陰極板
22 2 筒並置部
22L 左側筒部
22R 右側筒部
22−1 上側半体
22−2 下側半体
22a 紫外線ランプ
22b ランプ制御部
22c 仕切板
22c−1 左側板
22c−2 右側板
22c−3 背面板
22d−1 上側防水ゴム
22d−2 下側防水ゴム
22e 締付リング
22f 締付リング
22 2筒並置部
23 挿抜孔
24 窓開口
24a 窓板
100 電動歯ブラシセット
P 振動ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状握り部、柄部、及びブラシ部を有する電動歯ブラシ本体と、前記電動歯ブラシ本体の前記柄部及びブラシ部が挿抜自在な挿抜孔を有するベースユニットとを包含し、
前記ベースユニットの内部は、所定の仕切板によって、第1の部屋と第2の部屋とに区画されており、
前記第1の部屋には、前記挿抜孔から差し込まれた前記柄部及びブラシ部を所定姿勢で受け入れかつ保持する空所と、前記空所内に保持されたブラシ部の毛先面に対してその正面から紫外線を照射する紫外線ランプとが配置されており、かつ
前記第2の部屋には、前記紫外線ランプの制御部品や電源等の電気部品が配置されている、ことを特徴とする電動歯ブラシセット。
【請求項2】
前記仕切版の一部は、前記紫外線ランプの左右両側面並びに背面を取り囲むランプフードとして形成される、ことを特徴とする請求項1に記載の電動歯ブラシセット。
【請求項3】
前記ベースユニットは、前記電動歯ブラシの握り部とほぼ同径の等長2筒を並置した如き外観を呈する2筒並置部と、前記2筒並置部を構成する2つの筒部のうちの第1の筒部に連接されかつ前記電動歯ブラシ本体の前記握り部と同長同径の単筒部とを包含し、
前記2筒並置部を構成する2つの筒部のうちの第2の筒部端面には、前記挿抜孔が開口形成され、かつその内部には前記柄部及びブラシ部を収容する空所が形成される、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電動歯ブラシセット。
【請求項4】
前記2筒並置部を構成する2つの筒部のうちの第2の筒部には、前記紫外線ランプの発光状態を観察するための覗き窓が配置されている、ことを特徴とする請求項3に記載の電動歯ブラシセット。
【請求項5】
前記2筒並置部を構成する2つの筒部のうちの第1の筒部、及びこれに連接される前記単筒部の内部には、前記紫外線ランプと2本の筒状乾電池とがほぼ一列に収容される、ことを特徴とする請求項3に記載の電動歯ブラシセット。
【請求項6】
前記紫外線ランプは、前記空所内に前記柄部及びブラシ部が差し込まれたとき一定時間だけ点灯する、ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電動歯ブラシセット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−148054(P2012−148054A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−179753(P2011−179753)
【出願日】平成23年8月19日(2011.8.19)
【出願人】(511113121)
【Fターム(参考)】