説明

電動歯ブラシ用充電スタンド

【課題】従来、充電式電動歯ブラシは歯ブラシ部を上にして充電器にセットし、充電していた。この事で水分が電動歯ブラシ本体内に浸入し配線腐食や漏電の原因となり、耐久性がなかった。
【解決の手段】充電式電動歯ブラシの歯ブラシ部を下に、電源ユニット(蓄電池)や充電ユニットを上になるように配置した充電式電動歯ブラシ用充電スタンド。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯ブラシ部をモータで駆動する形態の電動歯ブラシの充電スタンドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電動歯ブラシ用充電スタンドは歯ブラシ部を上にして充電する構造となっていた。その理由は
▲1▼充電ユニット部、畜電池部がいずれも重量がかさむものであり、下部に配置した方が安定性が良い。
▲2▼歯ブラシ部を上にした方が乾燥し易く、清潔である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【発明が解決しようとしている課題】
【0003】
従来の電動歯ブラシには、下記の問題点があった。
1、歯ブラシ部1を上にして充電するため、従来の製品様に歯ブラシ部1を上、動力取り出し部15を下に配置した構造では歯ブラシ部1に保持された磨き粉や水分は動力取り出し部15に停留する。
2、電動歯ブラシの畜電池部7は歯ブラシ使用時は放電、充電スタンド13にセットした時には充電をくり返す。畜電池部7は充電中にはその温度が上昇し、充電完了と共に次第に温度が下がりいずれ室温に戻る。つまり、充放電を繰り返す事により畜電池部7は室温と高温状態を繰り返すことになる。その結果筐体14内の圧力は変動し、動力取り出し部15に停留する水分は次第次第に内部に吸い込まれる。その結果、動力取り出し軸4周辺に付着している磨き粉や水分が動力取り出し部15から筐体14内に流入し、配線の腐食や漏電の原因になる。
3、一般に密閉された空間内で動作する機構部品はジュール熱や摩擦熱でその空間の温度を上昇させる。このことは内部の気体が膨張することになり密閉空間を形成する筐体14内の圧力を上昇させ、ひいては破裂させる事になる。これを防ぐ為に一般にはこの空間(筐体14)と外部とをつなぐ穴を貫通させる。この穴のことをブリーザー(空気穴)と呼ぶ。
4、電動歯ブラシは水洗されるのでこういったブリーザーは設けることが出来ず、水分の侵入を防ぐ為、穴は設けない。又動力取り出し部15も軸シール用のオーリング2等で密閉されている。
5、オーリング2はゴムで出来たドーナツ状の弾性体であるため、動力取り出し軸15が揺動運動を繰り返せば摩耗をする。又、外気と筐体14内の圧力差が大きければ弾性変形して外気と筐体14内の圧力差を解消する。このことは外部の磨き粉や水分が筐体14内に侵入する事になる。
【課題を解決する為の手段】
【0004】
充電式電動歯ブラシを充電する場合に従来の様に充電ユニット8を下、歯ブラシ部1を上にセットするのでは無く、充電式電動歯ブラシの動力取り出し軸4が下、畜電池部7及び、充電ユニット8が上に来るようにセットし、充電時に筐体14内の温度が上昇したり、充電完了後温度が室温に戻ったりして筐体14内の圧力が変動しても、動力取り出し部15周辺に停滞する磨き粉や水分が速やかに落下できる様にして筐体14内に水分等が侵入しない構造とした。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
本発明の実施例を、図1〜4を引用し、請求項1〜4の内容に沿って述べる。
【0006】
図2は、本発明の充電式電動歯ブラシを充電状態にセットした断面図である。
図3の断面部分は蓄電池部7と充電ユニット8の勘合状態を示したものであり、一定方向にしかセット出来ないようになっている。(回転方向規制)
図5の歯ブラシ部1も動力取り出し軸4と勘合する構造になっているが一定方向(ブラシ部が上)に向くようにセットされる。(水抜き穴11が下)
従って、歯ブラシを使用直後に充電ユニット8にセットした場合、歯ブラシ部1に残留する水分はそのまま下に落下し、筐体14内に流入することは無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の電動歯ブラシの充電スタンド13にセットした状態図
【図2】 本発明の電動歯ブラシの充電スタンド13にセットした状態図
【図3】 畜電池部7と充電ユニット8の充電中の勘合部断面図(A−A断面)
【図4】 電動歯ブラシの落下防止用突起部10断面図(B−B断面)
【図5】 歯ブラシの勘合部断面図(C−C断面)
【符号の説明】
1:歯ブラシ部
2:シール部(オーリング)
3:電動モーター
4:動力取り出し軸
5:スイッチ
6:制御ユニット
7:電源ユニット(蓄電池部を含む)
8:充電ユニット
9:充電用勘合部
10:落下防止用突起
11:水抜き穴
12:歯ブラシ勘合部
13:充電スタンド
14:筐体
15:動力取り出し部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体内に蓄電池が内蔵され、蓄電池を誘導充電方式の非接触にて充電状態とする電動歯ブラシにおいて、充電中に置いては外部への動力取り出し部を充電ユニットの下部になるように配置した電動歯ブラシ用充電スタンド。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2007−44478(P2007−44478A)
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−259873(P2005−259873)
【出願日】平成17年8月10日(2005.8.10)
【出願人】(505337984)
【Fターム(参考)】