説明

電子スチルカメラ

【課題】 画像データをメモリカードにデジタル記録する電子スチルカメラにおいて、メモリカードをカメラ本体内へ破損等を生じることなく装着できるようにする。
【解決手段】 カメラ本体2の裏側に、コネクタ部27とガイド溝28を設けたメモリカード格納部29を形成し、その外側に開放ボタン30の操作によって開閉自在でメモリカード格納部29を密閉可能な裏蓋31を取り付けた構成とし、メモリカード13をメモリカード格納部29に格納して裏蓋31を閉じることにより、メモリカード13をカメラ本体2内に格納するようにした。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体として例えば半導体メモリカードを用いて、この記録媒体に静止画像をデジタル記録する電子スチルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のスチルカメラは、銀塩フィルムに化学反応を利用して画像の記録を行っていたが、近年、CCDのような固体撮像素子により被写体の静止画像を撮像してこの画像を回転磁気記録媒体(ビデオフロッピーディスク)にアナログ記録する電子スチルカメラが商品化されている。ところで、前記した電子スチルカメラでは、記録媒体に回転磁気記録媒体を用いているため、この回転磁気記録媒体を磁気ヘッドに対して相対的に駆動するための駆動装置をカメラ本体内に具備している。このため、回転磁気記録媒体を用いる電子スチルカメラでは、小型・軽量化を図ることは容易でなかった。
【0003】そこで、小型・軽量化等を図るために、前述したような駆動装置が不要な半導体メモリを用いたメモリカードに画像データをデジタル記録する電子スチルカメラが提案されている。前記した画像データをデジタル記録する電子スチルカメラは、記録媒体に揮発性あるいは不揮発性の半導体メモリを搭載したメモリパッケージ(例えばメモリカード)の所定アドレス空間に、撮像処理手段及びデジタル信号処理手段によって得られた画像データをデジタルで記録する方式である。このように、デジタル記録する電子スチルカメラでは、デジタル信号処理によって画像データを記録するので、画像データをダビングしても画像の劣化はなく、また、データ圧縮処理を行うことによって画像データ量を減少させることも可能である。更に、画像の拡大、縮小、一部切り取りなどの信号処理が簡単に行なえ、OAや通信機器との親和性もよい。また、回転駆動装置が不要なので信頼性も向上する。
【0004】また、画像データをデジタル信号処理する際にはメモリを用いる場合が多い。例えば、輝度信号、色信号作成のための遅延、効率の良いデータ圧縮のための一時記憶、或いはメモリカードへの記憶型式変換のため一時記憶等に用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記したデジタル記録の電子スチルカメラでは、記録媒体であるメモリパッケージ(例えばメモリカード)をカメラ本体に装着して画像データをデジタル記録するので、メモリパッケージをカメラ本体側に設けたコネクタ部に挿入して接続する。この時、メモリパッケージは着脱可能に挿入されるために、一般にメモリパッケージの一部がカメラ本体から突出している。このため、この部分に衝撃が加わるとメモリパッケージやカメラ本体側のコネクタ部分が破損する恐れがあり、また、メモリパッケージが未装着の時に、ゴミ等がカメラ本体のコネクタ部に付着して接続不良が生じる恐れがある。また、暗い場所では、メモリパッケージが装着されるカメラ本体の装着部分が見にくく、メモリパッケージの装着に手間どる場合がある。
【0006】本発明は上記した課題を解決する目的でなされ、カメラ本体内へ破損等が生じることがないように記録媒体を装着することができる電子スチルカメラを提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため、請求項1の発明は、画像を撮影するための撮像処理手段と、この撮像処理手段により撮影された画像をデジタル画像データに処理するためのデジタル信号処理手段と、カメラ本体に取り外し可能に装着され、前記デジタル信号処理手段により処理された前記画像データを記録するための記録媒体を有する電子スチルカメラにおいて、前記記録媒体が前記カメラ本体内に密閉可能に装着されることを特徴とする。
【0008】請求項2の発明は、前記請求項1の発明において、前記カメラ本体に、前記記録媒体が装着されているか否かを検知する検知手段を設けたことを特徴とする。請求項3の発明は、前記請求項1又は2の発明において、前記カメラ本体に、前記記録媒体の装着部分を照明する照明手段を設けたことを特徴とする。
【0009】請求項4の発明は、前記請求項1の発明において、前記記録媒体は、半導体メモリを搭載したメモリカードであることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の一実施例に基づいて詳細に説明する。
【0011】図1は、本発明に係る電子スチルカメラの構成を示す概略的ブロック図、図2は、本発明に係る電子スチルカメラを示す斜視図である。図2に示すように、本発明に係る電子スチルカメラ1は、カメラ本体2と鏡筒部3とで構成されている。そして、カメラ本体2と鏡筒部3には、撮影レンズ4、被写体までの距離を測定する距離センサ5、被写体の明るさを測光する測光素子6、太陽光や螢光灯などの光源の色温度変化を検知するホワイトバランスセンサ7、記録モードを選択するモード設定スッチ8、ストロボ9、ファインダー10、シャッタボタン11、及び液晶等から成る表示部12が具備されている。
【0012】表示部12には、シャッタ速度や絞り値等の撮影情報やカメラ本体2内に装着される記録媒体であるメモリカード13(図3参照)の情報が表示され、これらの制御はカメラ本体2内に内蔵されているCPU(不図示)で行われる。
【0013】また、鏡筒部3内には絞り(不図示)が配設されており、カメラ本体2内には撮像素子であるCCD14、撮像信号処理手段15、デジタル信号処理手段16、電源17が配設されている(図1参照)。撮像信号処理手段15は、CCD14から入力される撮像信号に所定の信号処理を施す撮像信号処理回路18と、撮像信号処理回路18から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器19とで構成されている。また、デジタル信号処理手段16は、第1バッファメモリ20、第2バッファメモリ21、第3バッファメモリ22、第1デジタル信号処理回路23、第2デジタル信号処理回路24、メモリカードインターフェース25、及びメモリ保持回路26とで構成されている。このように、本実施例では画像データ記憶部として第1、第2、第3のバッファメモリ20,21,22を用い、各バッファメモリ20,21,22は、撮像信号処理手段15とメモリカード13間に接続されている。
【0014】第1、第2、第3の各バッファメモリ20,21,22は、少なくとも一画像データ分以上の記憶容量を有しており、画像データを一時的に記憶保持することができる。また、各バッファメモリ20,21,22は通常の撮影時には、輝度信号、色信号作成のための遅延、サンプリング・DPCM・DCT等のデータ圧縮、効率のよい圧縮のための一時記憶或いはメモリカード13への記憶型式交換のための一時記憶等に用いられる。
【0015】次に、前記した本発明の電子スチルカメラによる画像データの記録処理の手順を、図4に示したフローチャートを参照して説明する。
【0016】先ず、カメラ本体2内に記録媒体であるメモリカード13が装着されているか否かを確認する (ステップST1)。メモリカード13をカメラ本体2に装着する構造については後述する。そして、メモリカード13がカメラ本体2に装着されていて、且つメモリカード13に一画像データ分以上の空き記憶容量がある場合には通常の撮影が行われる(ステップST2、ST3)。即ち、被写体の像は、撮影レンズ4、絞り(不図示)等を通してCCD14上に結像され、CCD14にて光電変換される。そして、CCD14から出力される出力信号(アナログ信号)は、撮像信号処理回路18で所定の信号処理(例えば、ホワイトバランス補正、ガンマ補正、ニー補正、クランプ等)が施され、A/D変換器19でデジタル信号に変換された後、第1バッファメモリ20、第1デジタル信号処理回路23、第2バッファメモリ21、第2デジタル信号処理回路24、第3バッファメモリ22、メモリカードインターフェース25を介してメモリカード13の所定位置へ画像データが記録される。この時、第1、第2、第3の各バッファメモリ20,21,22と、第1、第2、第3の各デジタル信号処理回路23,24,25では、前記したように輝度信号、色信号作成のための遅延、サブサンプリング・DPCM・DCT等のデータ圧縮、効率のよい圧縮のための一時記憶或いは、メモリカード13への記憶型式変換のための一時記憶等が行われる。
【0017】尚、メモリカード13がカメラ本体2に装着されているか否か、また、メモリカード13に一画像データ分以上の空き記憶容量があるか否かは、カメラ本体2内のCPU(不図示)、メモリカードインターフェース25によって検知され、この情報は表示部12に表示されることにより撮影者が確認できる。
【0018】次に、カメラ本体2にメモリカード13が装着されていない時、或いはメモリカード13がカメラ本体2に装着されていてもメモリカード13に一画像データ分の空き記憶容量がない場合の撮影について考察する。この場合、第3バッファメモリ22に少なくとも一画像データ分以上の空き容量があれば、被写体の画像データは、CCD14、撮像信号処理回路18、A/D変換器19、第1バッファメモリ20、第1デジタル信号処理回路23、第2バッファメモリ21、第2デジタル信号処理回路24を介して、信号処理の流れにおいて、メモリカード13に一番近い第3バッファメモリ22に記憶される(ステップST4、ST5)。そして、第3バッファメモリ22に画像データが保持され、次の撮影準備OKとなる(ステップST6)。この保持画像データは、カメラ本体2の電源をおとしたときにもメモリ保持回路26から保持電圧が供給される。
【0019】また、次の撮影時に、第3バッファメモリ22に一画像データ分以上の空き容量があれば、前記同様第3バッファメモリ22へ画像データを記憶保持する。そして、第3バッファメモリ22に一画像データ分の空き容量がなくなった場合、第2バッファメモリ21に少なくとも一画像分以上の空き容量があれば、画像データは、CCD14、撮像信号処理回路18、A/D変換器19、第1バッファメモリ20、第1デジタル信号処理回路23を介して、第2バッファメモリ21に記憶される(ステップST8、ST9)。そして、第2、第3バッファメモリ21,22に画像データが保持される(ステップST9)。
【0020】また、次の撮影時に、第2バッファメモリ21に一画像データ分以上の空き容量があれば、前記同様第2バッファメモリ21へ画像データを記憶保持する。そして、第2バッファメモリ21に一画像データ分の空き容量がなくなった場合、第1バッファメモリ20に少なくとも一画像デター分以上の空き容量があれば、画像データは、CCD14、撮像信号処理回路18、A/D変換器19を介して、第1バッファメモリ20に記憶される(ステップST10、ST11)。そして、第1、第2、第3の各バッファメモリ20,21,22に画像データが保持される(ステップST12)。 また、次の撮影の時に、第1バッファメモリ20に一画像データ分以上の空き容量があれば、前記同様第1バッファメモリ20へ画像データを記憶保持する。そして、第1バッファメモリ20にも一画像データ分の空き容量がなくなった場合、カメラ本体2のCPU(不図示)は、これ以上撮影は不可と判断し、表示部12に撮影不可を表示する(ステップST13)。つまり、この時は、メモリカード13、第1、第2、第3の各バッファメモリ20,21,22のすべてに画像データが記憶保持されている。
【0021】また、メモリ保持回路26による第1、第2、第3の各バッファメモリ20,21,22の画像データの記憶保持は、各バッファメモリ20,21,22にどのようなメモリを用いるかによって異なる。即ち、第1、第2、第3の各バッファメモリ20,21,22を不揮発性のメモリで構成するのであれば、各バッファメモリ20,21,22に記憶保持されている画像データが保持すべきデータであるのか、或いは不要のデータであるのかを記憶しておけばよい。そして、第1、第2、第3の各バッファメモリ20,21,22が揮発性メモリであるなら、記憶保持されている画像データの要、不要を記憶する以外に、撮影が終了して電源17をオフにした後でも記憶されているデータの内容を保持しなければならない。よって、第1、第2、第3の各バッファメモリ20,21,22がDRAMであるならば、一定期間ごとのリフレッシュ動作、SRAMであるのならば、電源電圧を通常電位若しくは保持電位に維持しなければならない。
【0022】次に、前述した第1、第2、第3の各バッファメモリ20,21,22に記憶保持された画像データの処理手順を、図5に示したフローチャートを参照して説明する。
【0023】カメラ本体2内へメモリカード13が装着されている時に電源17が投入されると、先ず、第3バッファメモリ22に画像データが記憶保持されているかを、カメラ本体2のCPU(不図示)によって判別すると共に、メモリカード13の空き記憶容量を、カメラ本体2のCPU(不図示)とメモリカードインタフェース25によってチェックする(ステップST20、ST21、ST22)。この時、第3バッファメモリ22に記憶保持されている画像データがあって、且つメモリカード13に一画像分以上の空き記憶容量がある場合には、第3バッファメモリ22に記憶保持されている画像データ(一画像データ分)を、メモリカードインタフェース25を介してメモリカード13の所定位置へ記憶する(ステップST23)。そして、メモリカード13にまだ空き記憶容量があり、且つ第3バッファメモリ22にまだ記憶保持されている画像データがある場合には、続けて第3バッファメモリ22に記憶保持されている画像データをメモリカード13に記憶する。
【0024】そして、第3バッファメモリ22に記憶保持されている画像データがなくなると第2バッファメモリ21に移り、前記同様、第2バッファメモリ21に記憶保持されている画像データがあって、且つメモリカード13に一画像分以上の空き記憶容量がある場合には、第2バッファメモリ21に保持されている画像データ(一画像データ分)を、第2デジタル信号処理回路24、第3バッファメモリ22、メモリカードインタフェース25を介してメモリカード13の所定位置へ記憶する(ステップST24、ST25、ST26)。そして、メモリカード13にまだ空き記憶容量があり、且つ第2バッファメモリ21にまだ記憶保持されている画像データがある場合には、続けて第2バッファメモリ21に記憶保持されている画像データをメモリカード13に記憶する。
【0025】そして、第2バッファメモリ21に記憶保持されている画像データがなくなると第1バッファメモリ20に移り、前記同様、第1バッファメモリ20に記憶保持されている画像データがあって、且つメモリカード13に一画像分以上の空き記憶容量がある場合には、第1バッファメモリ20に保持されている画像データ(一画像データ分)を、第1デジタル信号処理回路23、第2バッファメモリ21、第2デジタル信号処理回路24、第3バッファメモリ22、メモリカードインタフェース25を介してメモリカード13の所定位置へ記憶する(ステップST27、ST28、ST29)。そして、メモリカード13にまだ空き記憶容量があり、且つ第1バッファメモリ20まだ記憶保持されている画像データがある場合には、続けて第1バッファメモリ20に記憶保持されている画像データをメモリカード13に記憶する。
【0026】そして、第1、第2、第3の各バッファメモリ20,21,22に記憶保持された画像データがメモリカード13にすべて転送された後でも、メモリカード13に一画像データ分以上の空き容量が残っていれば、通常の撮影を行うことができる(ステップST30、ST31)。
【0027】また、ステップST22、ST25、ST28で、第1、第2、第3の各バッファメモリ20,21,22から一画像データごとメモリカード13へ記憶するごとに、メモリカードインタフェース25によってメモリカード13の空き記憶容量をチッエックし、更に、ステップST30でメモリカード13に空き記憶容量がどのくらい残っているか、メモリカードインタフェース25によってチッエックする。そして、この時、メモリカード13に空き記憶容量がなくなると、カメラ本体2のCPU(不図示)によって、メモリカード13への画像データの転送動作を中止すると共に、表示部12にメモリカード13に空き記憶容量がないことを表示して、撮影者に知らせる(ステップST32)。
【0028】また、第1、第2、第3の各バッファメモリ20,21,22に記憶保持されている画像データをメモリカード13へ記憶している途中に、メモリカード13に空き記憶容量がなくなって、各バッファメモリ20,21,22に記憶保持されている画像データが残ってしまった場合、次の撮影に備えてなるべくメモリカード13に近い側の第2又は第3バッファメモリ21,22に画像データを転送しておく(ステップST33)。即ち、第2バッファメモリ21に記憶保持されている未転送の画像データは、第3バッファメモリ22に転送し、第1バッファメモリ20に記憶保持されている未転送の画像データは、第3バッファメモリ22、或いは第3バッファメモリ22に空き記憶容量がない時には第2バッファメモリ21に転送する。
【0029】このように、メモリカード13がカメラ本体2に装着されていない時、或いはメモリカード13に空き記憶容量がない時でも、第1、第2、第3の各バッファメモリ20,21,22に画像データを記憶保持することができ、撮影を行うことができる。また、第1、第2、第3の各バッファメモリ20,21,22に記憶保持された画像データを順次メモリカード13に転送して記憶することにより、次の撮影時に第1、第2、第3の各バッファメモリ20,21,22に、画像データを記憶保持することができる。
【0030】また、第1、第2、第3の各バッファメモリ20,21,22が、図6に示すように、複数の単位ブロック(1,2,3,4,5,…n)で構成されている場合、例えば各単位ブロックにそれぞれ一画像データ分を記憶させて、各単位ブロックごとにメモリ保持回路26が単独して動作する構造にすれば、保持すべき画像データのメモリ部だけを保持動作させることによって、メモリ保持回路26全体の消費電力が低減され消費電力の面で有利となる。尚、この図では、単位ブロックの1,2,3(斜線部分)だけをメモリ保持回路26で保持している状態を示している。
【0031】また、図6に示したバッファメモリに保持されている複数の画像データをメモリカード13に転送する順番としては、撮影した順に転送することが考えられる。この時、カメラ本体2は、各バッファメモリに記憶保持されている画像データの位置と、その画像データの撮影日時とを対応させて管理しておく必要がある。更に、撮影日時だけでなく、シャッタ速度、絞り等の撮影条件、カラー又は白黒、データ圧縮の種類、圧縮率等のデータ型式の情報も管理しておく必要がある。即ち、前記したようなモード設定を記憶しておかないと次の信号処理が定まらず、メモリカード13への記憶ができなくなる。前述したこれらの情報はカメラ本体2のCPU(不図示)に記憶される。
【0032】尚、前述した実施例では、画像データ記憶部に3つのバッファメモリを用いたが、これに限らず、1つのバッファメモリ、2つのバッファメモリ或いは4つ以上のバッファメモリを接続した場合でも良い。
【0033】次に、メモリカード13をカメラ本体2に装着する構造について説明する。
【0034】図7に示した例ではカメラ本体2の裏側に、コネクタ部27とガイド溝28を設けたメモリカード格納部29を形成して、その外側に開放ボタン30の操作によって開閉自在で、メモリカード格納部29を密閉可能な裏蓋31を取付けた構成であり、ガイド溝28に沿ってメモリカード13をメモリカード格納部29に格納してコネクタ部27に接続する。
【0035】そして、メモリカード13をメモリカード格納部29に格納して裏蓋31を閉じることにより、メモリカード13はカメラ本体2内に格納される。よって、メモリカード13に外部から衝撃等が加わることがないので、メモリカード13やコネクタ部27に破損が生じることを防止することができ、また、メモリカード13が未装着の時でも裏蓋31を閉じてメモリカード格納部29を密閉することによって、ゴミ等が入ってくるのが防止され、コネクタ部27の信頼性を高めることができる。また、カメラ本体2、鏡筒部3及び裏蓋31を防水構造にすることにって、生活防水型や完全防水型の電子スチルカメラを提供することも可能である。
【0036】また、図8、図9、図10に示した例では、カメラ本体2の裏側の裏蓋31aとメモリカード格納部29間にメモリカードガイド32を設けた構成であり、メモリカード13をメモリカードガイド32に挿入してコネクタ部(不図示)に接続し、裏蓋31aを閉じることにより、メモリカード13は完全にカメラ本体2内に格納される。尚、裏蓋31aの開放は開放ボタン30の操作によって行われる。
【0037】また、図11、図12に示した例では、裏蓋31aにメモリカードガイド32aを設けた構成であり、前記同様メモリカード13をメモリカードガイド32aに挿入して裏蓋31aを閉じることにより、メモリカード13は完全にカメラ本体2内に格納される。
【0038】また、図13、図14に示した例では、カメラ本体2の側面に、開放ボタン30の操作によって開くメモリカード挿入蓋33設け、この中にメモリカード格納部29を形成した構成であり、メモリカード13をメモリカード挿入蓋33を開けメモリカード格納部29に挿入してコネクタ部(不図示)に接続し、メモリカード挿入蓋33を閉じることにより、メモリカード13は完全にカメラ本体2内に格納される。尚、38は、メモリカード13が挿入されるメモリカード挿入蓋33を照明する発光部である。
【0039】また、図15、図16、図17に示した例では、カメラ本体2の側面に、開放ボタン30の操作によって上部が開く裏蓋31bを取付けてこの裏蓋31bにメモリカードガイド32bを設けた構成であり、メモリカード13をメモリカードガイド32bに挿入してコネクタ部(不図示)に接続し、裏蓋31bを閉じることにより、メモリカード13は完全にカメラ本体2内に格納される。
【0040】次に、メモリカード13がカメラ本体2に装着されているか否かを検知する構造について説明する。
【0041】図18、図19、図20に示した例では、メモリカード格納部29にメモリカード検知爪34を設けた構成であり、メモリカード13がメモリカード格納部29に格納されるとメモリカード検知爪34が押圧されてメモリカード13の装着が検知される(図20参照)。そして、電源17の投入時にメモリカード検知爪34によってメモリカード13の装着が検知されると、カメラ本体2のCPU(不図示)の指令に基づいて表示部12に、メモリカード13が装着されていることが表示される。尚、メモリカード13がカメラ本体2に装着されていない時も、電源17の投入時に、表示部12にこのことが表示される。
【0042】また、図21、図22、図23に示した例では、ガイド溝28にメモリカード検知爪34を設けた構成であり、図22は、メモリカード13をメモリカード格納部29に格納する前、図23は、メモリカード13をメモリカード格納部29に格納した状態であり、この場合も前記同様メモリカード検知爪34が押圧されることによりメモリカード13の装着が検知され、電源17の投入時に、表示部12にメモリカード13が装着されていることが表示される。
【0043】また、図24、図25に示した例では、裏蓋31にメモリカード検知爪34を設けた構成であり、裏蓋31を閉じた時に、メモリカード検知爪34がメモリカード13によって押圧されるかどうかによってメモリカード13の装着が検知される。
【0044】また、図26、図27に示した例では、メモリカード格納部29と裏蓋31とにそれぞれ対向して発光素子35と受光素子36を設けた構成であり、メモリカード格納部29にメモリカード13が格納され、且つ電源17が投入されている時には、発光素子35からの光が遮断されるので受光素子36は光を検知せず、また、メモリカード13が未装着の時は、受光素子36で発光素子35からの光を検知する。そして、受光素子36による光の検知状況から、表示部12はカメラ本体2のCPU(不図示)の指令に基づいてメモリカード13が装着されているか否かを表示する。尚、発光素子35と受光素子36の位置を逆にして配設しても良い。
【0045】また、図28に示した例では、裏蓋31の一部に透明窓37を形成した構成であり、この透明窓37によって中にメモリカード13が装着されているか否かを撮影者は視覚で容易に判別することができる。そして、裏蓋31の透明窓37の位置に対応してメモリカード13に、例えばメモリカード13の種類(図では20M)を表示しておくことにより、裏蓋31を開けることなくメモリカード13の種類等を容易に判別することができる。
【0046】図29、図30は、暗い場所においてもメモリカードの装着、交換等を容易に行うことができるようにした電子スチルカメラであり、図29ではメモリカード格納部29に発光部38と照度測光部39を設け、図30では裏蓋31に発光部38を設けた構成である。そして、裏蓋31を開けた時に照度測光部39によってメモリカード格納部29内が暗いと判断した場合、カメラ本体2のCPU(不図示)の指令に基づいて発光部38を点灯させてメモリカード格納部29内を照明することにより、暗い場所でもメモリカード13の装着、交換を容易に行うことができる。尚、点灯している発光部38は、裏蓋31を閉めることによって自動的に消灯される。また、照度測光部39の代わりに撮影用の測光素子6を用いることも可能である。
【0047】また、前記した各実施例は記録媒体としてメモリカードを用いたが、これに限らず、例えば図31に示すようにキューブ型記録媒体40を用いることも可能である。この場合、キューブ型記録媒体40をカメラ本体へ装着する構造としては、例えば図31に示すように、カメラ本体2の裏側に開放ボタン30の操作によって一部が開く挿入部41を設け、この中のキューブ型記録媒体40を格納して密閉する。
【0048】
【発明の効果】以上、実施例に基づいて具体的に説明したように本発明によれば、記録媒体がカメラ本体内に密閉可能に装着されることによって、記録媒体に外側から衝撃等が加わることがなくなり、記録媒体の破損を防止することができる。
【0049】また、カメラ本体に記録媒体が装着されているか否かを検知手段で検知することができるので、カメラ本体を開けることなく記録媒体の装着状況を確認することができ、さらに、照明手段を設けたことによって暗い場所でも、記録媒体の装着や交換を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子スチルカメラの構成を示す概略ブロック図。
【図2】本発明に係る電子スチルカメラを示す斜視図。
【図3】メモリカードを示す斜視図。
【図4】本発明の電子スチルカメラによる画像データの記録処理の手順を示すフローチャート。
【図5】本発明の電子スチルカメラによる画像データの記録処理の手順を示すフローチャート。
【図6】バッファメモリを複数の単位ブロックで構成した場合のメモリ保持機能を示す説明図。
【図7】メモリカードのカメラ本体への装着状態を示す斜視図。
【図8】実施例に係るメモリカードのカメラ本体への装着状態を示す斜視図。
【図9】実施例に係るメモリカードのカメラ本体への装着状態を示す斜視図。
【図10】実施例に係るメモリカードのカメラ本体への装着状態を示す斜視図。
【図11】実施例に係るメモリカードのカメラ本体への装着状態を示す斜視図。
【図12】実施例に係るメモリカードのカメラ本体への装着状態を示す斜視図。
【図13】実施例に係るメモリカードのカメラ本体への装着状態を示す斜視図。
【図14】実施例に係るメモリカードのカメラ本体への装着状態を示す斜視図。
【図15】実施例に係るメモリカードのカメラ本体への装着状態を示す斜視図。
【図16】実施例に係るメモリカードのカメラ本体への装着状態を示す斜視図。
【図17】実施例に係るメモリカードのカメラ本体への装着状態を示す斜視図。
【図18】メモリカードのカメラ本体への装着状況を検知するメモリカード検知爪を設けた電子スチルカメラを示す概略図。
【図19】メモリカードのカメラ本体への装着状況を検知するメモリカード検知爪を設けた電子スチルカメラを示す概略図。
【図20】メモリカードのカメラ本体への装着状況を検知するメモリカード検知爪を設けた電子スチルカメラを示す概略図。
【図21】メモリカードのカメラ本体への装着状況を検知するメモリカード検知爪を設けた電子スチルカメラを示す概略図。
【図22】メモリカードのカメラ本体への装着状況を検知するメモリカード検知爪を設けた電子スチルカメラを示す概略図。
【図23】メモリカードのカメラ本体への装着状況を検知するメモリカード検知爪を設けた電子スチルカメラを示す概略図。
【図24】メモリカードのカメラ本体への装着状況を検知するメモリカード検知爪を設けた電子スチルカメラを示す概略図。
【図25】メモリカードのカメラ本体への装着状況を検知するメモリカード検知爪を設けた電子スチルカメラを示す概略図。
【図26】メモリカードのカメラ本体への装着状況を検知する発光素子と受光素子を設けた電子スチルカメラを示す概略図。
【図27】メモリカードのカメラ本体への装着状況を検知する発光素子と受光素子を設けた電子スチルカメラを示す概略図。
【図28】メモリカードのカメラ本体への装着状況を判別する透明窓を設けた電子スチルカメラを示す概略図。
【図29】メモリカードの格納部を照明する発光部を設けた電子スチルカメラを示す概略図。
【図30】メモリカードの格納部を照明する発光部を設けた電子スチルカメラを示す概略図。
【図31】記録媒体にキューブ型記録媒体を用いる電子スチルカメラを示す概略図。
【符号の説明】
1…電子スチルカメラ
2…カメラ本体
3…鏡筒部
12…表示部
13…メモリカード
14…CCD
15…撮像信号処理手段
16…デジタル信号処理手段
17…電源
18…撮像信号処理回路
19…A/D変換器
20…第1バッファメモリ
21…第2バッファメモリ
22…第3バッファメモリ
23…第1デジタル信号処理回路
23…第2デジタル信号処理回路
25…メモリカードインターフェース
26…メモリ保持回路
28…ガイド溝
29…メモリカード格納部
31,31a,31b…裏蓋
32,32a…メモリカードガイド
33…メモリカード挿入蓋
34…メモリカード検知爪
35…発光素子
36…受光素子
37…透明窓
38…発光部
39…照明測光部
40…キューブ型記録媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】 画像を撮影するための撮像処理手段と、この撮像処理手段により撮影された画像をデジタル画像データに処理するためのデジタル信号処理手段と、カメラ本体に取り外し可能に装着され、前記デジタル信号処理手段により処理された前記画像データを記録するための記録媒体を有する電子スチルカメラにおいて、前記記録媒体が前記カメラ本体内に密閉可能に装着されることを特徴とする電子スチルカメラ。
【請求項2】 前記カメラ本体に、前記記録媒体が装着されているか否かを検知する検知手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の電子スチルカメラ。
【請求項3】 前記カメラ本体に、前記記録媒体の装着部分を照明する照明手段を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の電子スチルカメラ。
【請求項4】 前記記録媒体は、半導体メモリを搭載したメモリカードであることを特徴とする請求項1記載の電子スチルカメラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図4】
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【図17】
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【図19】
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【図20】
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【図22】
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【図24】
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【図5】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図18】
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【図21】
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【図27】
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【図30】
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【図23】
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【図25】
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【図26】
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【図28】
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【図29】
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【図31】
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