説明

電子データ資金の移動システム及び移動方法

【課題】送金側に対して受金側が複数存在し大体その相手が同じ場合に、受金側の指定と管理とを容易にする。
【解決手段】送金側端末11は、送金依頼とともに受金側を送金側が所属させたいグループを指定するために、受金側端末のメールアドレスと受取金額又は受取額の割合の少なくともいずれか一方と、暗証番号と、を例えばメーリングリスト名mem1@xxxを提示して登録申請する。送金側の口座サーバ2から受金側が指定した受金側の口座サーバ3へ電子データ資金を移動させる。次いで、資金移動処理装置Aは受金側メーリングリスト管理テーブル1にメーリングリストmem1@xxxに受金側メールアドレスaaa@bbb.cc.ddを追加登録する。この際の受け取り金額と暗証番号とを登録する。このように、送金側端末11からの送金時に受金側端末を所属させたいグループに指定しておくことにより、メーリングリストに受金側端末を登録することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子データ資金の移動システム及び移動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子データの資金(電子マネー)を移動させる場合に、資金の受取側(受金側)のメールアドレスを指定することにより資金移動を可能とするシステムが知られている。例えば、決済を行う仮想銀行をインターネット(ウェブ)上に設け、この仮想銀行内に仮想支店口座を開設し、この仮想支店口座間で資金の移動を行う技術が提案されている。仮想支店口座は、メールアドレス、携帯電話番号等自身の認証情報によって一意に決まる。電子マネーの現金化は、実銀行支店口座への資金の移動を行った上で行われる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、ネット時代の決済に対応し、簡単、安く、便利で、革新的な付加価値を消費者に与える送金システムとすることができる送金システムとして、金融機関の口座内の情報を管理する口座内管理装置と、口座内管理装置の入出金情報や与信の管理を行うワレット入出金・与信管理システムからなり、利用者情報、利用者が口座内に有する持分の金額情報である利用者金額情報からなる管理口情報を利用者毎に記憶する管理口情報記憶手段と、送金人情報、受取人情報、送金金額情報及び送金日情報を記憶する一時保管手段と、管理口情報記憶手段及び一時保管手段が記憶する情報を変更する管理口等情報変更手段とを備えるシステムが開示されている(例えば特許文献2参照)。
【0004】
特許文献2に記載の技術は、受金側に対してメールにより資金の受取用のURLを通知し、受金側は指定のURLへアクセスすることで資金の移動を可能とするものである。
【特許文献1】特開2001−357214号公報
【特許文献2】特開2003−44682号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のような受金側のメールアドレスを指定するシステムを用いると、受金側に同じようなグループが多数存在する場合では、ほぼ同じ時期に送金を行う必要があるため、送金側において受金側のメールアドレスを何度も指定しなければならないという処理上の煩雑さがある。
【0006】
本発明の目的は、受金側に同じようなグループが多数存在する場合における電子データ資金の管理を簡単にする技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る電子データ資金の移動システムは、複数の受金側端末を1つのグループとみなせる場合には1つのメーリングリスト名としてまとめたメーリングリスト(グループリスト)により管理することを特徴とする。これにより受金側の指定と管理とを容易にすることができる。
【0008】
すなわち、本発明の一観点によれば、送金側端末と、複数の受金側端末と、前記送金側端末と前記受金側端末との間において前記電子データの資金の移動に関する処理を行う資金移動処理装置と、を有する電子データ資金の移動システムであって、前記資金移動処理装置は、前記送金側端末の口座サーバと、前記受金側端末を特定する第1のメールアドレスと、該第1のメールアドレス毎に特定される電子データの資金額及び暗証番号とを、グループ化された前記受金側端末群を特定する前記第2のメールアドレス毎にメーリングリスト(グループリスト)として管理する受金側端末管理手段と、前記受金側端末の口座サーバと、前記第2のメールアドレスを指定した前記送金側端末からの電子データの資金の送金依頼と、前記第1のメールアドレスを有する受金側端末からの前記暗証番号の入力と、に応じて、前記第1のメールアドレスと前記暗証番号とにより特定される受金側端末に対して電子データの資金を送金する処理を行う処理部とを有することを特徴とする電子データ資金の移動システムが提供される。
【0009】
上記システムによれば、第2のメールアドレスによりグループ分けされた受金側端末群をメーリングリスト(グループリスト)により管理しているため、送金側端末が同じグループに属する受金側端末群に送金する場合に、受金側端末群の第1のメールアドレスに基づいて個別に送金を行う必要がない。
【0010】
本発明の他の観点によれば、第1のメールアドレスにより特定される受金側端末のグループを特定する第2のメールアドレスにより管理する受金側メーリングリスト(グループリスト)を作成するステップと、前記第2のメールアドレスにより受金側を指定して送金側端末が電子データの資金の送金を依頼するステップと、第2のメールアドレスをキーとして前記受金側端末のメーリングリスト内を検索し、検索された前記受金側端末に対して自己の第1のメールアドレスと暗証番号との入力が促すステップと、前記受金側端末が入力した自己の第1のメールアドレスと暗証番号とから前記受金側端末の妥当性を判定するステップと、前記受金側端末が妥当と判定された場合に、受付番号を採番し資金移動の総額をプールするプール口座を開設し、前記送金側端末から前記プール口座へ電子データの資金を移動させるステップと、前記第2のメールアドレスを有する前記受金側端末群に対して前記受付番号を送ることにより前記電子データの資金が受け取り可能になった旨を通知するステップと、前記第1のメールアドレスと前記受付番号と前記暗証番号とを提示して前記プール口座から前記受金側端末が指定する受金側口座サーバへ電子データの資金の移動を促すステップと、を有する電子データ資金の移動方法が提供される。
【0011】
送金側端末からプール口座へ電子データの資金を移動させ、前記第2のメールアドレスを有する前記受金側端末群に対して前記受付番号を送ることにより前記電子データの資金が受け取り可能になった旨を通知した後に、前記第1のメールアドレスと前記受付番号と前記暗証番号とを提示することにより前記プール口座から前記受金側端末が指定する受金側口座サーバへ電子データの資金の移動が行われるため、電子データの資金の移動がスムーズかつ安全に行われる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、予め又は各々の送金時に受金側にグループを指定しておくことで自動的に受金側を指定したグループのメーリングリストへ登録でき、送金の際はメーリングリストを指定するのみで複数の受金側へ資金移動を可能となる。
【0013】
さらに、受金側に受取を拒否する手段を与えることにより、受金側が受取りを拒否した場合に送金側へ速やかに資金を戻すことも可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の一実施の形態による電子データ資金の移動システムについて図面を参照しつつ具体的に説明を行う。図1は、本実施の形態による電子データ資金の移動システムの一構成例を示す図である。図1に示すように、本実施の形態による電子データ資金の移動システムの全体構成は、資金移動処理装置Aと、送金側端末11と、受金側端末15と、送金側メールサーバ28と、受金側メールサーバ29と、を含んで構成されている。資金移動処理装置Aは、送金側端末11とのインターフェイスを形成する受付部21と、受金側端末15とのインターフェイスを形成する出金部27と、を有している。さらに、資金移動処理装置Aは、種々の資金処理を行う処理部25と、処理部25と接続する受金側メーリングリスト管理テーブル1と、送金側の口座サーバ2と、送金側の口座サーバ2及び出金部27との間にあってこれらと互いに接続するプール口座4と、プール口座4と出金部27との間に設けられる受金側の口座サーバ3と、を有している。また、メールの受金側端末への配信は、受金側メーリングリスト管理テーブル1の内容に従って、処理部25から送金側メールサーバ28と受金側メールサーバ29とを介して配信されるものとする。受金側の口座サーバ3は、同じ資金移動処理装置A内に設けられているが、実際には、送金側口座と受金側口座とが異なる金融機関に属する場合など、例えば図1の破線の箇所で分離して、資金移動処理装置Aとは異なる資金移動処理装置内に設けられていても良い。以下では、同じ資金移動処理装置A内に受金側の口座サーバ3も存在する場合を例に説明を行う。
【0015】
図2(A)から図2(C)までは、送金時に受金側に所属させたいグループを指定しておくことで、メーリングリスト(本明細書においては、「メーリングリスト」という用語を、一般的に用いられるいわゆる通常のメーリングリストに限らず、複数のメールアドレスを一つのグループ名でまとめたグループリストのことも指す、以下同じ。)へ登録する方法を示す図である。この際、受金側端末15のそれぞれのメールアドレスと受取金額又は受取金額の割合の少なくとも一方と、各々が資金を受取るための暗証番号と、をメーリングリストに登録する。まず、図2(A)に示すように、送金側端末11は、送金依頼とともに受金側を送金側が所属させたいグループを指定するために、受金側端末15のメールアドレスと受取金額又は受取額の割合の少なくともいずれか一方と、暗証番号と、を例えばメーリングリスト名mem1@xxxを提示して登録申請する。図2(B)に示すように、送金側の口座サーバ2から受金側が指定した受金側の口座サーバ3へ電子データ資金を移動させる。この際の送金側の口座番号が987xxx、残高が30000である。
【0016】
次いで、図2(C)に示すように、資金移動処理装置Aは受金側メーリングリスト管理テーブル1のメーリングリスト名mem1@xxxに受金側メールアドレスaaa@bbb.cc.ddを追加登録する。この際の受け取り金額と暗証番号とを登録する。このように、送金側端末11からの送金時に受金側端末15を所属させたいグループをメーリングリスト名として指定しておくことにより、メーリングリストに受金側端末15をグループ化して登録することができる。
【0017】
従って、次回の送金時には新たなメーリングリスト名を指定した所属させたいグループの登録が不要となり、送金時の処理の手間が省ける。また、送金時に受金側端末が登録されてメーリングリストに登録される方式であるため、実際の送金依頼とメーリングリストの作成とが連動して行われる手間が省けるという利点がある。
【0018】
図3は、送金とは独立して、予め受金側端末15をメーリングリストとして登録し、送金側が登録したメーリングリストを指定することにより、送金の依頼を受付ける方式を実施するためのシステムを示す機能ブロック図である。図3(A)は、受け取り金額を受金側端末15毎に各々設定する場合の例を示す図である。図3(B)は、受け取り金額の各々の割合を受金側端末15毎に設定する場合の例を示す図である。
【0019】
図3(A)に示すように、送金側端末11は、資金移動処理装置Aに対して、予めメーリングリストにいくつかの受金側端末15を登録するように依頼する。これにより、システムAの受金側メーリングリスト管理テーブルに、メーリングリスト名と対応させて1又はそれ以上の受金側端末15の受金側メールアドレスと受取金額と、暗証番号と、が登録される。この際、受け取り金額は、各々の受金側メールアドレス毎に設定することができる。図3(A)では、メーリングリスト名としてmem1@xxxが表示されているが、同じメーリングリスト名mem1@xxxを有する受金側端末15群が1つのグループを形成している。
【0020】
実際に送金を行う場合には、受け取り金額は、各々の受金側メールアドレス毎に設定可能である。資金移動処理装置Aは、送金側端末11が受金側端末15として指定したメーリングリスト名が受金側メーリングリスト管理テーブル1に存在するか否かを検索する。検索の結果、受金側メーリングリスト管理テーブル1内にメーリングリスト名が存在した場合には、送金側端末11に対して登録済みの各々の受取金額に関して確認を行う。送金側端末11は、受け取り金額等に変更がある場合は必要な項目を再設定して送金の依頼を行うことができる。
【0021】
図3(B)に示すように、送金側端末11が受取金額の割合を指定する場合は、送金額の総額も指定する必要がある。
【0022】
これらの方式では、予めメーリングリストを作成しておき、送金時にはこれを利用するため、迅速に送金処理を行うことができるという利点がある。
【0023】
次いで、システムAは一意な受付番号を採番し、これをキーとして資金移動の総額に関するプール口座4を開設し、送金側端末11の口座2から資金移動の総額をプール口座4へ移動させる。受付番号を一意とするためには、例えば資金移動処理装置A内に充分に大きな数のカウンタを設け、受付番号を採番する度に1つずつカウントアップするようにしておく。なお、プール口座への資金移動の仕組みは、後述する図4(B)の場合と同様である。
【0024】
図4は、メーリングリスト名を指定することで、送金の依頼を受け付ける方式を示すブロック図である。図4に示すように、送金側端末11が資金移動処理装置Aに対してメーリングリスト名mem1@xxxを指定して送金を依頼する。資金移動処理装置Aにおいて、受金側メーリングリスト管理テーブル1内でメーリングリスト名mem1@xxxを検索する。検索の結果、メーリングリスト名mem1@xxxが検索されると、各々の受金側端末15における受け取り金額又は割合について確認する。次いで、各々の受け取り金額又は割合について確認し、必要な場合には、各々の受け取り金額又は割合について変更を行う。メーリングリスト名mem1@xxxに関する変更がある場合には、その変更を受金側メーリングリスト管理テーブル1に反映させる。図3の場合と同様、一意の受付番号を採番し、資金移動の総額をプールするプール口座4を開設し、送金側端末11からプール口座4へ資金を移動させる(図4(B))。
【0025】
図5は、受金側端末15側に送金を通知する方法を示す図である。図5に示すように、資金移動処理装置Aの資金移動総額のプール口座4は、受付番号と、送金側口座番号と、受金側メールアドレスと、送金総額と、を有するテーブルを有している。メーリングリスト名mem1@xxxで表される受金側端末15グループに対して、受付番号を送金することにより受け取りが可能になったことを通知する。この際、電子データ資金の総額を溜めておくプール口座4から受金側端末15が資金を受取ることができるようにメーリングリスト名を指定すると、受金側端末15に対して受付番号が送られるようにしておく。すなわち、受付番号の送付が電子データの資金を受取ることが可能となった旨の通知を兼ねる。尚、プール口座4は、受金側端末15が送金後にタイムラグをおいて受け取れるようにする一種のバッファの機能を有している。
【0026】
ここで、資金移動処理装置Aから複数の受金側端末15に対してメールを送信する方法としては、少なくとも2つの方法がある。第1の方法は、図1の送金側メールサーバ28に同一のメーリングリスト名mem1@xxx及び受金側端末15グループのメールアドレスを管理させ、送金側メールサーバ28から通常のメーリングリストとして各受金側端末15に同一の受付番号を配信する方法である。第2の方法は、メールアドレスの管理は専ら資金移動処理装置Aで行い、資金移動処理装置Aから送金側メールサーバ28に対して、各受金側端末15に対する個別メール送信を指示する方法である。第1の方法の場合は、同一のメーリングリストに含まれるメールアドレスが変更される度に、受金側メーリングリスト管理テーブル1の内容を、送金側メールサーバ28の管理するメーリングリストに反映させる必要がある。また第2の方法の場合は、便宜上メーリングリストと称してはいるが、送金側メールサーバ28にとっては、通常のメールを複数送信する処理と何ら変わりはないので、例えば受取金額等、受金側端末15ごとに異なる内容のメールを送信しても良い。
【0027】
図6は、受金側端末の妥当性を判定して電子データの資金の移動を行う処理を示す図である。受金側端末15に対して、メールアドレスと暗証番号との入力が促し、図6に示すように、受金側端末15が入力したメールアドレスと暗証番号とから受金側端末15の妥当性を判定する。受金側端末15が妥当と判断された場合に、受付番号をキーとして資金移動の総額をプールするプール口座4を特定し、プール口座4から受金側端末15が指定する受金側口座サーバ3へ電子データの資金を移動させる。これにより、受金側端末15は、電子データの資金を受け取ることができる。受金側端末15は、送金総額をプールするプール口座4から資金を受け取ることができるため、送金側端末11の状態に関わりなく安全に資金を受領することができる。
【0028】
次に、受金側端末15が電子データの資金の受け取りを拒否した場合の処理について説明する。図7に示すように、受金側端末15が電子データの資金の受取を拒否した場合に、その相手に送金予定だった金額を資金移動の総額のプール口座4から送金側の口座サーバ2へ資金を移動する。まず、受金側端末15のうち送金通知を受けた端末は、受け取りを拒否する旨と、自己のメールアドレスと、暗証番号と、受付番号と、を指定して資金移動処理装置Aに送る。資金移動処理装置Aでは、受金側端末15のメールアドレスと暗証番号とから、受金側端末15の妥当性を検証する。受金側端末15が妥当であると判断された場合には、受付番号を検索キーとして送金側のプール口座4を検索する。検索された受付番号に関する電子データの資金を、送金側のプール口座4から送金側の口座サーバ2に電子データの資金を移動させる。すなわち、受け取り拒否を受付けた場合には、資金移動処理装置Aはメールアドレスと暗証番号とから受金側に送金予定だった金額を特定し、受付番号をキーとして資金移動の総額のプール口座4から送金側の口座サーバ2へ送金予定だった資金を組み戻すことになる。これにより、受け取りを拒否した場合にも、電子データの資金に関する移動処理がスムーズに進むことになる。
【0029】
以上、本実施の形態による電子データの資金移動システムによれば、各々の送金時に受金側にグループを指定しておくことで自動的に受金側を指定したグループのメーリングリストへ登録でき、送金の際はメーリングリストを指定する操作のみにより複数の受金側へ資金移動が可能となる。さらに、受金側に受取を拒否する手段を与えることで、受金側が受取りを拒否した場合に送金側へ速やかに資金を戻すことを可能となる。尚、上記方法をコンピュータに実行させるためのプログラムも本発明の範疇に入るものである。また、本明細書で定義したメーリングリストとは、一つのグループ名を指示することにより複数のメールアドレスに同一の内容のメールまたは異なる内容のメールを配信する仕掛けのことを称するものであり、複数メールアドレスに同一内容のメールが配信される通常のメーリングリストに限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は、電子データの資金の移動を行うシステムとして用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の実施の形態による電子データの資金移動システムの全体構成を示す図である。
【図2】送金時に受金側を所属させたいグループを指定しておくことにより、メーリングリストへ登録する方式を示すブロック図である。
【図3】予め受金側をメーリングリストとして登録する方式を示すブロック図である。
【図4】メーリングリストを指定することで送金の依頼を受付ける方式を示すブロック図である。
【図5】受金側へ送金を通知する方式を示すブロック図である、
【図6】受金側の妥当性を判定し資金移動を行う方式を示すブロック図である。
【図7】受金側が受取を拒否した場合に送金側へ資金を戻す方式を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0032】
A…資金移動処理装置、1…受金側メーリングリスト管理テーブル、2…送金側の口座、3…受金側の口座、4…プール口座。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
送金側端末と、複数の受金側端末と、前記送金側端末と前記受金側端末との間において前記電子データの資金の移動に関する処理を行う資金移動処理装置と、を有する電子データ資金の移動システムであって、
前記資金移動処理装置は、
前記送金側端末の口座サーバと、
前記受金側端末を特定する第1のメールアドレスと、該第1のメールアドレス毎に特定される電子データの資金額及び暗証番号とを、グループ化された前記受金側端末群を特定する前記第2のメールアドレス毎にグループリストとして管理する受金側端末管理手段と、
前記受金側端末の口座サーバと、
前記第2のメールアドレスを指定した前記送金側端末からの電子データの資金の送金依頼と、前記第1のメールアドレスを有する受金側端末からの前記暗証番号の入力と、に応じて、前記第1のメールアドレスと前記暗証番号とにより特定される受金側端末に対して電子データの資金を送金する処理を行う処理部と
を有することを特徴とする電子データ資金の移動システム。
【請求項2】
前記送金側端末からの電子データの資金の送金依頼時に、前記第2のメールアドレスを指定することにより前記受金側端末のそれぞれを所属させたいグループに登録し前記グループリストを作成していくことを特徴とする請求項1に記載の電子データ資金の移動システム。
【請求項3】
前記送金側端末からの前記第2のメールアドレスを指定した一連の電子データの資金の送金依頼に応じて、送金総額をプールするプール口座を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子データ資金の移動システム。
【請求項4】
前記電子データの資金を受取るための通知を受けた受金側端末が受取を拒否した場合に受取を拒否した端末を特定し送金予定金額を前記プール口座から送金元の口座へ移動する手段とを備えたことを特徴とする請求項3に記載の電子データ資金の移動システム。
【請求項5】
電子データの資金の移動に関する処理を行う資金移動処理装置において、
第1のメールアドレスにより特定される受金側端末のグループを特定する第2のメールアドレスにより管理する受金側グループリストを作成するステップと、
前記第2のメールアドレスにより受金側を指定することにより送金側端末から電子データの資金の送金依頼を受付けるステップと、
第2のメールアドレスをキーとして前記受金側端末のグループリスト内を検索し、検索された前記受金側端末に対して自己の第1のメールアドレスと暗証番号との入力を促すステップと、
前記受金側端末が入力した自己の第1のメールアドレスと暗証番号とから前記受金側端末の妥当性を判定するステップと、
前記受金側端末が妥当と判定された場合に、受付番号を採番し資金移動の総額をプールするプール口座を開設し、前記送金側端末から前記プール口座へ電子データの資金を移動させるステップと、
前記第2のメールアドレスを有する前記受金側端末群に対して前記受付番号を送ることにより前記電子データの資金が受け取り可能になった旨を通知するステップと、
前記第1のメールアドレスと前記受付番号と前記暗証番号とを提示して前記プール口座から前記受金側端末が指定する受金側口座サーバへ電子データの資金の移動を促すステップと、
を有する電子データ資金の移動方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−85445(P2006−85445A)
【公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−269703(P2004−269703)
【出願日】平成16年9月16日(2004.9.16)
【出願人】(000233055)日立ソフトウエアエンジニアリング株式会社 (1,610)