説明

電子写真用現像剤および現像剤の評価方法

【課題】長期にわたって安定した帯電性を維持することができる電子写真用現像剤および現像剤の評価方法を提供することである。
【解決手段】トナーと、表面がフッ素樹脂を含むコート材で被覆されたキャリアとからなる現像剤であって、初期現像剤中のトナーを蛍光X線分析法により測定して得られるフッ素の強度Taと、印字率5%で3000枚印字した後の現像剤中のトナーを蛍光X線分析法により測定して得られるフッ素の強度Tbとが下記関係式(I)を満足し、初期現像剤中のキャリアを蛍光X線分析法により測定して得られるフッ素の強度Caと、印字率5%で3000枚印字した後の現像剤中のキャリアを蛍光X線分析法により測定して得られるフッ素の強度Cbとが下記関係式(II)を満足する電子写真用現像剤、および現像剤の評価方法である。
【数3】

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、レーザープリンタ等で採用されている電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において、静電潜像を現像するために使用する乾式の電子写真用現像剤および現像剤の評価方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、乾式の電子写真法等において感光体上に形成された静電潜像を現像する際に用いられる二成分系の電子写真用現像剤は、結着樹脂、着色剤等を含むトナーと、キャリアとからなる。このキャリアは、トナーとの摩擦によりトナーを帯電させるとともにトナーを静電潜像担持体上の現像領域に搬送し、静電潜像を現像する役割を担っている。
【0003】
ところが、トナーとキャリアには、現像器内において摩擦などのストレスが繰り返しかかるため、キャリアの表面にトナーが強固に付着し部分的にトナーの被膜が形成される、いわゆるスペントが生じてトナーの帯電特性が不安定になり、画質が低下するとともに、現像剤の寿命を低下させるという問題がある。
【0004】
そこで、特許文献1には、コア材がマグネシウム化合物を含有し、コート材がフッ素樹脂を含有し、蛍光X線分析法により測定されるマグネシウムとフッ素の強度が所定の関係を満足する二成分現像剤が開示されている。この現像剤によれば、耐久性、スペント防止性、帯電性などに優れているとされている。
【0005】
しかしながら、本発明者の検討によると、特許文献1の実施例に記載された「印字率8%」ではなく、「印字率5%」で同様の連続印字試験を行うと、特許文献1の実施例のキャリアを使用しても10万枚〜30万枚の印字で画像カブリが発生することが判明した。
【特許文献1】特開2002−182435号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、低印字率で長期にわたって印字する場合でも、安定した帯電性を維持することができる電子写真用現像剤および現像剤の評価方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、低印字率での連続印字試験において画像カブリが発生した原因を明らかにするため、画像カブリの発生した現像剤を採取し走査型電子顕微鏡により観察したところ、キャリア表面にはコート材(被覆樹脂)の部分的な剥がれを確認し、かつ、トナー表面には剥がれたコート材の部分的な付着を確認した。印字率5%程度の低印字率で印字試験を行うとトナーの消費量が少なくなり、現像器内におけるトナーの入れ替わりも少なくなるので、現像器内にはトナーが長期間滞留することになる。したがって、印字率5%程度の低印字率で印字を繰返すと、現像器内に滞留したトナーの表面に、キャリア表面から剥がれたコート材が付着してトナーの帯電性が悪化し、画像カブリが生じると推測される。ところが、特許文献1では、コート材の剥がれや、この剥がれたコート材がトナー表面に付着する不具合については全く考慮されておらず、低印字率で長期にわたって印字する場合には、上記の不具合が原因で画像カブリが生じることが明らかになった。
【0008】
こうして得られた知見に基づき、本発明者は、さらに研究を重ねた結果、初期現像剤中のトナーを蛍光X線分析法により測定して得られるフッ素の強度と、所定枚数印字した後の現像剤中のトナーを蛍光X線分析法により測定して得られるフッ素の強度とが所定の関係式を満足し、かつ、初期現像剤中のキャリアを蛍光X線分析法により測定して得られるフッ素の強度と、所定枚数印字した後の現像剤中のキャリアを蛍光X線分析法により測定して得られるフッ素の強度とが所定の関係式を満足するときは、印字率が低い場合においても初期から長期にわたって安定した帯電性を維持することができるという新たな事実を見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明の電子写真用現像剤および現像剤の評価方法は、以下の構成からなる。
(1) トナーと、表面がフッ素樹脂を含むコート材で被覆されたキャリアとからなる電子写真用現像剤であって、初期現像剤中のトナーを蛍光X線分析法により測定して得られるフッ素の強度Taと、印字率5%で3000枚印字した後の現像剤中のトナーを蛍光X線分析法により測定して得られるフッ素の強度Tbとが下記関係式(I)を満足し、初期現像剤中のキャリアを蛍光X線分析法により測定して得られるフッ素の強度Caと、印字率5%で3000枚印字した後の現像剤中のキャリアを蛍光X線分析法により測定して得られるフッ素の強度Cbとが下記関係式(II)を満足することを特徴とする電子写真用現像剤。
【数2】

(2) トナーと、表面がコート材で被覆されたキャリアとからなる電子写真用現像剤から前記トナーを分離し、該トナーに付着した前記コート材に含まれる元素の強度を蛍光X線分析法により測定して、前記キャリアから脱離しトナーに付着した前記コート材の付着量を評価することを特徴とする現像剤の評価方法。
(3) トナーと、表面がコート材で被覆されたキャリアとからなる電子写真用現像剤から前記キャリアを分離し、該キャリアにおける前記コート材に含まれる元素の強度を蛍光X線分析法により測定して、前記キャリアから脱離した前記コート材の脱離量を評価することを特徴とする現像剤の評価方法。
(4) 前記コート材がフッ素樹脂を含み、前記元素がフッ素である(2)または(3)記載の評価方法。
(5) 蛍光X線分析装置の試料台上に前記トナーまたはキャリアの薄層を形成し、該トナー薄層またはキャリア薄層にX線を照射して前記元素の強度を測定する(2)〜(4)のいずれかに記載の評価方法。
【発明の効果】
【0010】
前記(1)に記載の電子写真用現像剤によれば、蛍光X線分析法により測定されるフッ素の強度が上記関係式を満足することにより、スペントの発生やコート材の脱離を抑制して、トナーの帯電性を初期から長期にわたって安定させることができるので、印字率が低い連続印字時においても画像カブリなどが発生せず、良好な画像を得ることができるとともに、現像剤を長寿命化させることができる。
【0011】
上記電子写真用現像剤は、前記(2)〜(4)に記載のように、蛍光X線分析法により測定されるコート材に含まれる元素の強度から、キャリアから脱離したコート材の脱離量やキャリアから脱離しトナーに付着したコート材の付着量を評価するという新規な考えに基づいたものである。また、前記(5)に記載のように、現像剤の評価に際しては、蛍光X線分析装置の試料台上に、トナーの薄層を形成して測定するのが好ましい。これにより、コート材に含まれる元素の強度の測定精度をより向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の電子写真用現像剤および現像剤の評価方法について詳細に説明する。本発明の電子写真用現像剤は、少なくとも結着樹脂および着色剤を含むトナーと、コア材の表面がフッ素樹脂を含むコート材で被覆されたキャリアとからなる二成分系現像剤である。この現像剤は、初期現像剤中のトナーを蛍光X線分析法により測定して得られるフッ素の強度Taと、印字率5%で3000枚印字した後の現像剤中のトナーを蛍光X線分析法により測定して得られるフッ素の強度Tbとが上記関係式(I)を満足し、初期現像剤中のキャリアを蛍光X線分析法により測定して得られるフッ素の強度Caと、印字率5%で3000枚印字した後の現像剤中のキャリアを蛍光X線分析法により測定して得られるフッ素の強度Cbとが上記関係式(II)を満足する。ここで、「初期現像剤」とは、ボトルに充填された状態や現像器に投入された状態の現像剤であり、全く画像形成に使用されていないものをいう。「3000枚印字した後の現像剤」とは、3000枚印字した時点で現像器内に残留している現像剤のことをいう。
【0013】
トナーを構成する結着樹脂としては、特に限定されないが、例えばスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン-アクリル系共重合体、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、N-ビニル系樹脂、スチレン-ブタジエン樹脂等の熱可塑性樹脂を使用するのが好ましい。
【0014】
ポリスチレン系樹脂としては、スチレンの単独重合体でも、スチレンと共重合可能な他の共重合モノマーとの共重合体でもよい。共重合モノマーとしては、p-クロルスチレン;ビニルナフタレン;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンなどのエチレン不飽和モノオレフィン類;塩化ビニル、臭化ビニル、弗化ビニルなどのハロゲン化ビニル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル、酪酸ビニルなどのビニルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n-ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ドテシル、アクリル酸n-オクチル、アクリル酸2-クロルエチル、アクリル酸フェニル、α-クロルアクリル酸メチル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸ブチルなどの(メタ)アクリル酸エステル;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリルアミドなどの他のアクリル酸誘導体;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、メチルイソプロペニルケトンなどのビニルケトン類;N-ビニルピロール、N-ビニルカルバゾール、N-ビニルインドール、N-ビニルピロリデンなどのN-ビニル化合物などが挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせてスチレン単量体と共重合させてもよい。
【0015】
ポリエステル系樹脂としては、アルコール成分とカルボン酸成分との縮重合ないし共縮重合によって得られるものであれば使用することができる。ポリエステル系樹脂を合成する際に用いられる成分としては、以下のものが挙げられる。まず、2価または3価以上のアルコール成分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4-ブテンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のジオール類;ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等のビスフェノール類;ソルビトール、1,2,3,6-ヘキサンテトロール、1,4-ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4-ブタントリオール、1,2,5-ペンタントリオール、グリセロール、ジグリセロール、2-メチルプロパントリオール、2-メチル-1,2,4-ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5-トリヒドロキシメチルベンゼン等の3価以上のアルコール類が例示される。
【0016】
また、2価または3価以上のカルボン酸成分としては、2価または3価カルボン酸、この酸無水物またはこの低級アルキルエステルが用いられ、マレイン酸、フマール酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、あるいはn-ブチルコハク酸、n-ブテニルコハク酸、イソブチルコハク酸、イソブテニルコハク酸、n-オクチルコハク酸、n-オクテニルコハク酸、n-ドデシルコハク酸、n-ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハク酸等のアルキルまたはアルケニルコハク酸等の2価カルボン酸;1,2,4-ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1,2,5-ベンゼントリカルボン酸、2,5,7-ナフタレントリカルボン酸、1,2,4-ナフタレントリカルボン酸、1,2,4-ブタントリカルボン酸、1,2,5-ヘキサントリカルボン酸、1,3-ジカルボキシル-2-メチル-2-メチレンカルボキシプロパン、1,2,4-シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8-オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸等の3価以上のカルボン酸等が例示される。ポリエステル系樹脂の軟化点は、80〜150℃であることが好ましく、より好ましくは90〜140℃である。
【0017】
また、結着樹脂として熱可塑性樹脂を100%使用する必要はなく、架橋剤を添加したり、あるいは熱硬化性樹脂を一部使用してもよい。このように一部架橋構造を導入することにより、定着性を低下させることなく、トナーの保存安定性、形態保持性、耐久性等をより向上させることができる。
【0018】
熱硬化性樹脂としては、例えばエポキシ系樹脂、シアネート系樹脂等を使用することができる。具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリアルキレンエーテル型エポキシ樹脂、環状脂肪族型エポキシ樹脂、シアネート樹脂等の1種または2種以上の組み合わせが挙げられる。
【0019】
また、結着樹脂のガラス転移点(Tg)は、50〜65℃、好ましくは50〜60℃であるのがよい。ガラス転移点が上記範囲よりも低いと、得られたトナー同士が現像器内で融着し、保存安定性が低下してしまうおそれがある。また、樹脂強度が低いため、感光体へのトナー付着が生じる傾向がある。一方、ガラス転移点が上記範囲よりも高いと、トナーの低温定着性が低下してしまうおそれがある。結着樹脂のガラス転移点は、示差走査熱量計(DSC)を用いて比熱の変化点から求めることができる。具体的には、測定装置としてセイコーインスツルメンツ社製示差走査熱量計DSC-6200を用い、吸熱曲線を測定することで求めることができる。この場合、測定試料10mgをアルミパン中に入れ、リファレンスとして空のアルミパンを使用し、測定温度範囲25〜200℃、昇温速度10℃/分で常温常湿下にて測定を行い、得られた吸熱曲線よりガラス転移点を求める。
【0020】
着色剤としては、例えば、黒色顔料としてアセチレンブラック、ランブラック、アニリンブラック等のカーボンブラック;黄色顔料として黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマンネントイエローNCG、タートラジンレーキ;橙色顔料として、赤口黄鉛、モリブテンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジGK;赤色顔料としてベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B;紫色顔料としてマンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ;青色顔料として紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC;緑色顔料としてクロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファナルイエローグリーンG;白色顔料として亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等を使用できる。
【0021】
トナーには、本発明の効果を害しない範囲でその他の添加剤を添加してもよい。このような添加剤としては、例えば電荷制御剤、ワックスなどが挙げられる。電荷制御剤としては、公知の電荷制御剤を使用できる。正帯電性電荷制御剤としては、例えばニグロシン染料、脂肪酸変性ニグロシン染料、カルボキシル基含有脂肪酸変性ニグロシン染料、四級アンモニウム塩、アミン系化合物、有機金属化合物等を使用でき、負帯電性電荷制御剤としては、例えばオキシカルボン酸の金属錯体、アゾ化合物の金属錯体、金属錯塩染料やサリチル酸誘導体等を使用できる。ワックスとしては、例えば合成ポリエチレンワックス、合成ポリプロピレンワックス等のオレフィン系ワックス、カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の植物系ワックス、モンタンワックス等の鉱物系ワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックス、エステル系ワックス、テフロン(登録商標)系ワックス等が挙げられる。
【0022】
また、トナーには、該トナーの帯電性や流動性等を調節するために、公知の外添剤を外添してもよい。このような外添剤としては、シリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム等の無機微粉末、ポリメチルメタクリレート等の有機微粉末、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩等を挙げることができ、これらの1種または2種以上を併用することができる。
【0023】
キャリアを構成するコア材としては、鉄、酸化鉄、還元鉄、フェライト、マグネタイト、ニッケル、コバルト等の金属、これらの合金や酸化物等からなる粒子、前記各材料の微粒子を結着樹脂中に分散させた粒子などを使用することができる。
【0024】
コア材の表面を被覆するコート材は、フッ素樹脂またはフッ素樹脂と他の樹脂との混合物からなる。フッ素樹脂としては、例えばポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ペルフルオロビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ビニリデンフルオロライド/テトラフルオロエチレンの共重合体などが挙げられる。
フッ素樹脂と混合する他の樹脂としては、例えばエポキシ樹脂、スチレンアクリル樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、シリコン樹脂、アクリル変性シリコン樹脂等が挙げられ、具体的には、例えば2−ヒドロキシエチルメタルリレート/メチルメタクリレート/スチレンの共重合体などが挙げられる。フッ素樹脂は、単独では負帯電系列であるため、正帯電トナーの表面に付着しやすい傾向にある。したがって、上記関係式(I),(II)を満足するようにコート材の膜強度を調整することで、キャリアからのコート材の脱離量およびトナーへのコート材の付着量を制御することが重要である。
【0025】
次に、本発明の電子写真用現像剤の製造方法について説明する。
<トナーの製造>
トナーは、結着樹脂および着色剤と、必要に応じてワックス、電荷制御剤等の添加剤を所定の配合比で混合し、溶融混練、粉砕、分級などの各工程を経てトナー粒子を作製した後、必要に応じて、該トナー粒子に帯電性、流動性等を付与するために種々の外添剤を外添して得ることができる。
【0026】
各成分の配合量は、結着樹脂100質量部に対して、着色剤が2〜10質量部、好ましくは3〜7質量部、ワックスが1〜10質量部、好ましくは2〜6質量部、電荷制御剤が2〜10質量部、好ましくは3〜7質量部であるのがよい。また、トナー粒子の体積平均粒子径は、6〜10μm程度であるのがよい。トナー粒子の体積平均粒子径は、例えばコールター社製コールターカウンターマルチサイザーIIを使用して、アパーチャー径100μmにて測定することができる。
【0027】
外添剤の外添処理は、例えばヘンシェルミキサー、V型混合機、ターブラミキサー、ハイブリタイザー、ロッキングミキサー等を用いて、外添剤とトナー粒子とを混合し撹拌することにより行うことができる。外添剤の添加量は、トナー粒子100質量部に対して0.2〜2.0質量部、好ましくは0.4〜1.0質量部であるのがよい。外添剤の個数平均粒子径は、6〜30nm、好ましくは8〜12nmであるのがよい。外添剤の個数平均粒子径は、例えば電子顕微鏡観察による画像解析により測定することができる。
【0028】
<キャリアの製造>
まず、キャリアを構成するコア材を公知の方法により作製する。コア材の平均粒子径は、40〜80μm程度であるのがよい。コア材の体積平均粒子径は、例えばレーザー回折式粒度分布測定器「LA−700」(堀場製作所社製)を用いて測定することができる。一方で、コート材を構成する樹脂(フッ素樹脂またはフッ素樹脂と他の樹脂の混合物)を溶剤に溶解させた樹脂溶液を作製する。ついで、得られた樹脂溶液を流動層式スプレードライ法、浸せき法などの被覆方法を用いてコア材に被覆し、所定の焼き付け条件にて加熱して樹脂を硬化させることにより、コア材の表面がフッ素樹脂を含むコート材で被覆されたキャリアを得ることができる。コート材の被覆量は、コア材100質量部に対して樹脂(固形分)0.5〜5質量部であるのがよい。
【0029】
<現像剤化>
次に、上記で得られたトナーとキャリアとを混合し撹拌して初期現像剤を得る。トナーの添加量は、キャリア100質量部に対して3〜10質量部、好ましくは4〜8質量部であるのがよい。トナーとキャリアとの混合・撹拌には、例えばボールミル、ナウターミキサー、ロッキングミキサーなどの混合機を用いることができる。
【0030】
上記のようにして得られる本発明の電子写真用現像剤では、初期現像剤中のトナーを蛍光X線分析法により測定して得られるフッ素の強度Taと、印字率5%で3000枚印字した後の現像剤中のトナーを蛍光X線分析法により測定して得られるフッ素の強度Tbとが上記関係式(I)を満足し、初期現像剤中のキャリアを蛍光X線分析法により測定して得られるフッ素の強度Caと、印字率5%で3000枚印字した後の現像剤中のキャリアを蛍光X線分析法により測定して得られるフッ素の強度Cbとが上記関係式(II)を満足するように、コア材を被覆するコート材の膜強度が調整されている。
【0031】
コート材の膜強度は、例えばコート材に用いるフッ素樹脂の組成、フッ素樹脂と混合する他の樹脂の組成、これらの樹脂の混合比率、樹脂の硬化条件(焼き付け温度、焼き付け時間など)、コート材の厚みなどを変えることで調整することができる。
【0032】
コート材の膜強度が高すぎるとき、すなわち(Cb/Ca)が0.98以上になると、コート材の削れが少な過ぎて長期の連続印字時にコート材表面にトナーが付着するスペントが生じやすくなってトナーが帯電不良を起こして画像カブリなどの不具合が生じる。一方、コート材の膜強度が低すぎるとき、すなわち(Cb/Ca)が0.90以下になると、コート材がキャリア表面から脱離しやすくなる。脱離したコート材が多量にトナーに付着したとき、すなわち(Tb/Ta)が2.0以上になると、トナーが帯電不良を起こして画像カブリなどの不具合が生じる。
【0033】
フッ素の強度Ta,Tb,Ca,Cbは、蛍光X線分析装置(例えば(株)リガク製RIX−2100など)を用いて以下のようにして測定することができる。まず、初期現像剤または3000枚印字後の現像剤からトナーとキャリアとを分離する。ついで、蛍光X線分析装置の試料台上に、分離されたトナーの薄層を形成する。このトナー薄層は、好ましくは厚みが均一であるのがよく、より好ましくは厚みが均一で単層であるのがよい。ついで、この試料台を装置にセットし、所定の条件でトナー薄層にX線を照射してフッ素の強度Taおよび強度Tbを測定する。
【0034】
次に、蛍光X線分析装置の試料台上に、分離されたキャリアの薄層を形成する。このキャリア薄層は、好ましくは厚みが均一であるのがよく、より好ましくは厚みが均一で単層であるのがよい。ついで、この試料台を装置にセットし、所定の条件でキャリア薄層にX線を照射してフッ素の強度Caおよび強度Cbを測定する。
【0035】
トナーとキャリアとの分離、トナー薄層の形成およびキャリア薄層の形成は、例えば以下のようにして行うことができる。まず、ブローオフ帯電量測定装置(東芝ケミカル社製TB−200など)の帯電量測定セルの下側に、両面テープを貼付した試料台を設置する。帯電量測定セルとしては、例えばSUS316製400メッシュの金網を用いる。そして、トナーとキャリアとからなる所定量の現像剤を金網上に載置して、所定のブロー圧、ブロー時間でブローガスを以下の条件で現像剤に吹き付けて、トナーとキャリアを分離する。これにより、トナーは金網を通過して試料台上に落下してトナー薄層となり、キャリアは金網上に残る。試料台上にトナーが余分に積もった場合には、試料台を軽く叩いて振動を与えたり、エアーブローなどにより余分なトナー(両面テープに付着していないトナー)を除去してもよい。一方、金網上に残ったキャリアは、両面テープを貼付した別の試料台上に落下させ、キャリア薄層を形成する。試料台上にキャリアが余分に積もった場合には、トナーの場合と同様にして余分なキャリアを除去してもよい。
ブローガス : 窒素
ブロー圧 : 1kg/cm2
ブロー時間 : 20秒
使用現像剤量 : 1.0g
【0036】
上記のようにして測定される初期現像剤におけるフッ素の強度Ta,Caと、印字率5%で3000枚印字後の現像剤におけるフッ素の強度Tb,Cbとを比較し、キャリアから脱離したコート材の脱離量および脱離してトナーに付着したコート材の付着量を評価することで、低印字率で数十万枚程度の長期にわたる印字を行う場合の現像剤の耐久性を推測することができる。すなわち、フッ素の強度が上記関係式(I),(II)を満足することで、印字率が低い連続印字であっても、スペントの発生やコート材の脱離を抑制して、トナーの帯電性を初期から長期にわたって安定させ、画像カブリなどの不具合が発生せず、良好な画像を得ることができる。
【0037】
以上、本発明の電子写真用現像剤および現像剤の評価方法について、コート材がフッ素樹脂を含む場合を例に挙げて説明したが、本発明の現像剤の評価方法は、フッ素樹脂を含む場合のみに限定されるものではなく、コート材がシリコーン樹脂等の他の樹脂で構成されている現像剤に対しても適用可能である。
【0038】
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0039】
[ポリエステル樹脂の製造]
ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン4.0モル、ポリオキシエチレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン1.0モル、テレフタル酸4.5モル、無水トリメリット酸0.5モル、および酸化ジブチル錫4gを窒素雰囲気下、230℃で8時間かけて反応させ、軟化点120℃のポリエステル樹脂を得た。
【実施例1】
【0040】
[トナーの製造]
上記ポリエステル樹脂 100質量部
カーボンブラック(三菱化学社製:MA100) 5質量部
電荷制御剤(藤倉化成社製:FCA201PS) 5質量部
ワックス(三洋化成社製:ユーメックス110TS) 4質量部
各成分を上記配合比でヘンシェルミキサーにて混合し攪拌した後、2軸押出機にて溶融混錬し、粗粉砕し、衝突式気流粉砕機にて微粉砕して平均粒子径9μmのトナー粒子を得た。ついで、得られたトナー粒子100質量部とシリカ(日本アエロジル社製:RA200HS)0.5質量部を三井金属鉱山社製「ヘンシェルミキサー20B」にて5分間混合してトナーを調製した。
[キャリアの製造]
2−ヒドロキシエチルメタルリレート/メチルメタクリレート/スチレンの共重合体とビニリデンフルオロライド/テトラフルオロエチレンの共重合体とを75/25の質量比で混合した樹脂10質量部を、トルエン90質量部に溶解させ、固形分10質量%の樹脂溶液を作製した。ついで、Mn−Mg系フェライト(平均粒子径60μm)からなるコア材を、上記で得られた樹脂溶液を含む流動床中で流動させ、コア材100質量部に対して0.5質量部の樹脂(固形分)を被覆し、さらに200℃で1時間加熱して焼き付けた後、冷却、解砕してキャリアを得た。
[現像剤化]
次に、上記で得られたトナー5質量部とキャリヤ100質量部をボールミルにて混合撹拌して電子写真用現像剤(初期現像剤)を得た。
【実施例2】
【0041】
キャリアの製造において、2−ヒドロキシエチルメタルリレート/メチルメタクリレート/スチレンの共重合体とビニリデンフルオロライド/テトラフルオロエチレンの共重合体の質量比を65/35とした他は、実施例1と同様にして電子写真用現像剤(初期現像剤)を得た。
【0042】
比較例1
キャリアの製造において、焼き付け温度を160℃とした他は、実施例1と同様にして電子写真用現像剤(初期現像剤)を得た。
【0043】
比較例2
キャリアの製造において、焼き付け温度を220℃とした他は、実施例1と同様にして電子写真用現像剤(初期現像剤)を得た。
【0044】
比較例3
キャリアの製造において、焼き付け温度を110℃とした他は、実施例1と同様にして電子写真用現像剤(初期現像剤)を得た。
【0045】
比較例4
キャリアの製造において、樹脂10質量部をトルエン120質量部に溶解させ、固形分7.7質量%の樹脂溶液を作製した他は、実施例1と同様にして電子写真用現像剤(初期現像剤)を得た。
【0046】
比較例5
キャリアの製造において、樹脂10質量部をトルエン60質量部に溶解させ、固形分14.3質量%の樹脂溶液を作製した他は、実施例1と同様にして電子写真用現像剤(初期現像剤)を得た。
【0047】
比較例6
キャリアの製造において、2−ヒドロキシエチルメタルリレート/メチルメタクリレート/スチレンの共重合体とビニリデンフルオロライド/テトラフルオロエチレンの共重合体の質量比を30/70とした他は、実施例1と同様にして電子写真用現像剤(初期現像剤)を得た。
【0048】
実施例1,2および比較例1〜6の電子写真用現像剤を用いて、印字率5%で連続印字(A4用紙縦向き)し、3000枚印字したとき、および30万枚印字したときの画像カブリの発生状況を評価した。評価には、京セラミタ(株)製FS−8000C(単層型有機感光体ドラムに改造した改造機)を用いた。画像カブリは、以下のように評価した。結果を表1に示す。
【0049】
<画像カブリ>
反射濃度計(東京電色社製TC-6DS)を用いてプリンター画像の非画像形成部の濃度およびベースペーパーの濃度を測定し、これらの濃度差(非画像形成部−ペースペーパー)を算出した。なお、表1中の○、×は、それぞれ以下の数値範囲を意味する。
○:濃度差0.008未満
×:濃度差0.008以上
【0050】
<蛍光X線分析法によるフッ素強度の測定>
実施例1,2および比較例1〜6の初期現像剤および3000枚印字後に現像器内に残留していた現像剤について、フッ素強度Ta,Tb,Ca,Cbを以下のようにしてそれぞれ測定した。
【0051】
まず、ブローオフ帯電量測定装置(東芝ケミカル社製TB−200)の帯電量測定セルの下側に、両面テープを貼付した直径30mmの試料台(蛍光X線分析装置の試料台)を設置した。帯電量測定セルとしては、SUS316製400メッシュの金網を用いた。そして、初期現像剤を金網上に載置して、所定のブロー圧、ブロー時間でブローガスを以下の条件で現像剤に吹き付けて、トナーとキャリアを分離した。これにより、トナーは金網を通過して試料台上に落下してトナー薄層となり、キャリアは金網上に残った。試料台上に余分に積もったトナーは、試料台を軽く叩いて振動を与えて除去した。一方、金網上に残ったキャリアは、両面テープを貼付した別の試料台(蛍光X線分析装置の試料台)上に落下させ、キャリア薄層を形成した。試料台上に余分に積もったキャリアは、試料台を軽く叩いて振動を与えて除去した。同様にして、3000印字後の現像剤からトナーとキャリアとを分離し、試料台上にトナー薄層およびキャリア薄層をそれぞれ形成した。
ブローガス : 窒素
ブロー圧 : 1kg/cm2
ブロー時間 : 20秒
使用現像剤量 : 1.0g
【0052】
ついで、上記のようにしてトナー薄層、キャリア薄層がそれぞれ形成された試料台を蛍光X線分析装置にセットし、トナー薄層、キャリア薄層にX線を照射してフッ素の強度Ta,Tb,Ca,Cbをそれぞれ測定した。結果を表1に示す。なお、フッ素の強度測定に用いた蛍光X線分析装置および測定条件は以下の通りである。
蛍光X線分析装置:理学電機工業(株)製RIX−2100
スペクトル:Kα
ターゲット:Rh
電圧:50kV
電流:30mA
検出器:PC(プロポーシャナルカウンター)
分光結晶:フッ素:PET
【表1】

【0053】
表1から、初期現像剤におけるフッ素強度Ta,Caおよび3000枚印字後の現像剤におけるフッ素強度Tb,Cbが上記式(I),(II)を共に満足する実施例1,2では、3000枚印字時および30万枚印字時でも画像カブリが生じることなく、良好な画像が得られた。実施例2の現像剤では、実施例1と比較して、キャリアのコート材中のフッ素成分含有量が多く、コート材が若干脆い傾向にあるが、実用上問題ないレベルである。
【0054】
一方、フッ素強度が上記式(I),(II)の少なくとも一方を満たしていない比較例1〜6では、3000枚印字時点で画像カブリが生じていた。コート材の焼き付け温度を比較例1よりもさらに低温にした比較例3では、コート材の強度不足により剥がれが著しく、剥がれたコート材のトナーへの付着も多くなった。樹脂溶液の固形分濃度を実施例1よりも下げた比較例4では、コート材の膜厚不足により剥がれが生じ易くなり、コート材のトナーへの付着も多くなった。樹脂溶液の固形分濃度を実施例2よりも上げた比較例5では、コート材の膜厚が厚過ぎて、剥がれ及びトナーへの付着は少ないものの、スペントトナーが発生し易い。コート材中のフッ素成分含有量を実施例2よりもさらに多くした比較例6では、フッ素成分が多くなりすぎてコート材が脆くなり、剥がれが多発した。これにより、コート材のトナーへの付着も多くなった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナーと、表面がフッ素樹脂を含むコート材で被覆されたキャリアとからなる電子写真用現像剤であって、
初期現像剤中のトナーを蛍光X線分析法により測定して得られるフッ素の強度Taと、印字率5%で3000枚印字した後の現像剤中のトナーを蛍光X線分析法により測定して得られるフッ素の強度Tbとが下記関係式(I)を満足し、
初期現像剤中のキャリアを蛍光X線分析法により測定して得られるフッ素の強度Caと、印字率5%で3000枚印字した後の現像剤中のキャリアを蛍光X線分析法により測定して得られるフッ素の強度Cbとが下記関係式(II)を満足することを特徴とする電子写真用現像剤。
【数1】

【請求項2】
トナーと、表面がコート材で被覆されたキャリアとからなる電子写真用現像剤から前記トナーを分離し、該トナーに付着した前記コート材に含まれる元素の強度を蛍光X線分析法により測定して、前記キャリアから脱離しトナーに付着した前記コート材の付着量を評価することを特徴とする現像剤の評価方法。
【請求項3】
トナーと、表面がコート材で被覆されたキャリアとからなる電子写真用現像剤から前記キャリアを分離し、該キャリアにおける前記コート材に含まれる元素の強度を蛍光X線分析法により測定して、前記キャリアから脱離した前記コート材の脱離量を評価することを特徴とする現像剤の評価方法。
【請求項4】
前記コート材がフッ素樹脂を含み、前記元素がフッ素である請求項2または3記載の評価方法。
【請求項5】
蛍光X線分析装置の試料台上に前記トナーまたはキャリアの薄層を形成し、該トナー薄層またはキャリア薄層にX線を照射して前記元素の強度を測定する請求項2〜4のいずれかに記載の評価方法。


【公開番号】特開2006−11164(P2006−11164A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−190066(P2004−190066)
【出願日】平成16年6月28日(2004.6.28)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】