説明

電子制御式機械時計および電子制御式機械時計の制御方法

【課題】ぜんまいのトルクが低下した場合に、チョッピング能力の低下を抑制し、持続時間を長くすることができる電子制御式機械時計を提供すること。
【解決手段】電子制御式機械時計は、発電機2および電源回路6の間に配置された第1および第2のチョッピング用スイッチ21,22と、回転制御装置7を備える。各スイッチ21,22は、メイントランジスター211,221及びこれに並列に接続されたサブトランジスター212,222を備える。回転制御装置7は、電圧検出装置74で検出された電源回路6の電圧が閾値以上の時は、各メイントランジスターおよびサブトランジスターに、チョッピング信号を入力して各トランジスターを同時にオン、オフ制御する。また、回転制御装置7は、前記検出電圧が閾値未満の時は、メイントランジスター211,221にチョッピング信号を入力し、サブトランジスター212,222に対しては信号入力を遮断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子制御式機械時計および電子制御式機械時計の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ゼンマイが開放する時の機械的エネルギーを発電機で電気的エネルギーに変換し、その電気的エネルギーにより回転制御装置を作動させて発電機のコイルに流れる電流値を制御することにより、輪列に固定される指針を正確に駆動して正確に時刻を表示する電子制御式機械時計として、特許文献1に記載されたものが知られている。
【0003】
この電子制御式機械時計では、ゼンマイによって発電機に加えられるトルク(機械的エネルギー)は、指針を基準スピードよりも速く回転させるように設定されており、その回転スピードを回転制御装置でブレーキを掛けることで調速している。具体的には、水晶振動子等の時間標準源からの信号に基づいて発せられる基準信号と、発電機の回転周期に対応した回転検出信号とを比較して発電機のブレーキ量(例えばブレーキを掛ける時間)を設定して発電機を調速していた。
【0004】
従来の電子制御式機械時計では、特許文献1の図15に示す回路を用いて発電機の調速制御を行っていた。
すなわち、ローターの回転によりコイルの両端に誘起電圧が発生すると、このコイルの両端の極性により整流用のトランジスターのオン、オフを制御して昇圧整流を行いつつ、電源コンデンサーに電荷を充電する。
さらに、整流用トランジスターに並列に接続されたチョッピングトランジスターを、チョッピング信号により同時にオン、オフして、コイル両端を短絡し、開放することで、ローターに対してショートブレーキを掛けたり、ブレーキを解除してローターの回転速度つまりはローターの回転に連動して運針する各指針の運針速度を調整している。
また、コイル両端を短絡し、開放することで、コイルの両端にチョッピング効果による高電圧を誘起させ、この高い誘起電圧によってコンデンサーに対する高充電電圧を確保している。
【0005】
このような従来の調速制御回路では、チョッピングトランジスターに十分な電流を流すことができるように、チョッピングトランジスターのサイズを大きくして能力を向上させている。
このため、ぜんまいのトルクが大きく、高い充電電圧が確保されている場合には、チョッピングトランジスターが内蔵されているICに印加される電圧も高くなるため、安定したチョッピング能力を確保できるとともに、大きな電流をチョッピングトランジスターに流すことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第3006593号公報(図15)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、ぜんまいのトルクが小さくなってくると、充電電圧は低くなり、ICに印加される電圧も低くなる。印加電圧が低くなるとトランジスターの能力も低下し、トランジスターのゲートに印加される信号がなまってくる。これによりスイッチングスピードが低下し、チョッピング能力も低下する。
したがって、ぜんまいのトルクが小さいときは、充電電圧が低下し、さらにチョッピング能力が低下するため、充電効率は加速度的に低下する。その結果、ICに印加できる電圧が小さくなり、持続時間も短くなるという問題があった。
【0008】
本発明の目的は、ぜんまいのトルクが低下した場合に、チョッピング能力の低下を抑制し、持続時間を長くすることができる電子制御式機械時計および電子制御式機械時計の制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の電子制御式機械時計は、機械的エネルギー源と、前記機械的エネルギー源で駆動されて電気的エネルギーを出力する発電機と、前記電気的エネルギーが充電される電源回路と、前記電源回路および発電機の間に配置された第1のチョッピング用スイッチと、前記電源回路および発電機の間に配置された第2のチョッピング用スイッチと、前記電源回路の電圧を検出する電圧検出装置と、前記第1および第2のチョッピング用スイッチを制御して前記発電機の回転周期を制御する回転制御装置とを備え、前記第1のチョッピング用スイッチは、前記電源回路の第1の入力端子および発電機の第1の出力端子間に接続された第1のメイントランジスターと、この第1のメイントランジスターに並列に接続された第1のサブトランジスターとを備えて構成され、前記第2のチョッピング用スイッチは、前記電源回路の第1の入力端子および発電機の第2の出力端子間に接続された第2のメイントランジスターと、この第2のメイントランジスターに並列に接続された第2のサブトランジスターとを備えて構成され、前記回転制御装置は、前記電圧検出装置で検出された電圧があらかじめ設定された閾値以上の場合には、前記第1および第2のメイントランジスターと、第1および第2のサブトランジスターに、チョッピング信号を入力して各トランジスターを同時にオン、オフ制御し、前記電圧検出装置で検出された電圧があらかじめ設定された閾値未満の場合には、前記第1および第2のメイントランジスターにチョッピング信号を入力し、第1および第2のサブトランジスターに対しては信号入力を遮断してサブトランジスターをオフ状態に維持することを特徴とする。
【0010】
本発明では、ぜんまい等の機械的エネルギー源のエネルギーが大きく、発電電圧つまりは充電電圧が閾値以上と高い場合には、各チョッピング用スイッチにおいて、メイントランジスターとサブトランジスターの2つのトランジスターにチョッピング信号を入力して制御する。このため、各トランジスターのサイズ(能力)が従来用いていたトランジスターの半分であっても、並列に接続された2つのトランジスターを同時にオン、オフできるので、従来のトランジスターと同じ電流を流すことができる。
一方、充電電圧が閾値未満と低い場合には、サブトランジスターへの信号入力を遮断し、メイントランジスターのみを作動させる。このため、トランジスターのスイッチングスピードの低下を抑制できる。従って、チョッピング用スイッチのチョッピング能力も低下し難くなり、充電効率の加速度的な低下を防止できる。
【0011】
すなわち、チョッピングによる発電電圧Vは、以下の式1で表される。
【数1】

【0012】
式1において、Lはコイルのインダクタンス、dtはチョッピング用のトランジスターがオン状態からオフ状態に変化する時間、diはその間にコイルに流れる電流の変化量である。
したがって、トランジスターがオンからオフになるまでの時間dtが短ければ、発電電圧Vは大きくなる。一方、dtが長ければ、発電電圧Vは小さくなる。
トランジスターがオン状態からオフ状態に変化する時間dtは、トランジスターへの印加電圧が高ければ短くなり、低ければ長くなる。この時間dtは、主にトランジスターの寄生容量に影響される。すなわち、電圧が高い場合には寄生容量の充電時間も短く、ゲート電圧の立ち上がり時間も短くなる。一方、電圧が低い場合には電荷量も小さいため、寄生容量への充電時間が非常に長くなる。従って、ゲート電圧が立ち上がるまでの時間も非常に遅くなる。
ゲート電圧が小さいときは、トランジスターが電流を流す能力も低くなるため、ゲート電圧の立ち上がり初期においてはトランジスターが電流を流しにくくなっている。一方、ゲート電圧が完全に立ち上がったときは、トランジスターに電流が流れやすくなり、トランジスターがオンした状態となる。従って、発電電圧が低くなるほど、トランジスターのスイッチング速度が遅くなる。
【0013】
そこで、本発明では、トランジスターを、メイントランジスターとサブトランジスターに分けている。従って、1つのトランジスターで構成している従来例に比べ、2つのトランジスターで構成している本発明では、個々のトランジスターのサイズや能力を小さくできる。このため、個々のトランジスターにおける寄生容量も小さくなる。
そして、本発明では、充電電圧が閾値未満と低い場合には、サブトランジスターへの信号入力を遮断しているので、サブトランジスターの寄生容量が切り離される。従って、充電電圧が低くても、メイントランジスターの寄生容量の充電時間は従来に比べて短くでき、トランジスターのスイッチングスピードの低下も抑制できる。従って、チョッピング能力の低下も抑制でき、加速度的な充電効率の低下を防止できる。
【0014】
本発明において、前記回転制御装置は、前記発電機の回転周期を検出する回転検出回路と、前記回転検出回路で検出された回転検出信号に基づいてチョッピング信号を出力するチョッピング信号出力回路と、前記チョッピング信号の入力先を制御する入力制御回路とを備え、前記入力制御回路は、前記電圧検出装置で検出された電圧が前記閾値以上の場合には、前記チョッピング信号出力回路から出力されるチョッピング信号を、第1および第2のメイントランジスターと、第1および第2のサブトランジスターとに入力し、前記電圧検出装置で検出された電圧が前記閾値未満の場合には、前記チョッピング信号出力回路から出力されるチョッピング信号を、第1および第2のメイントランジスターに入力し、第1および第2のサブトランジスターに対してはチョッピング信号の入力を遮断することが好ましい。
【0015】
本発明によれば、チョッピング信号出力回路と、入力制御回路とを分けているので、チョッピング信号出力回路は従来のブレーキ制御回路の構成をそのまま採用できる。すなわち、本発明では、従来の回転制御装置に対して、チョッピング用スイッチを、メインおよびサブの2つのトランジスターを並列接続した構成に変更するとともに、電源回路の電圧を検出する電圧検出回路と、この電圧検出回路で検出された電圧に応じてチョッピング信号の入力先を設定する入力制御回路とを追加すればよい。従って、回転制御装置の製造コストの増大も抑制できる。
【0016】
本発明において、前記第1のチョッピング用スイッチに並列に接続された第1の整流用スイッチと、前記第2のチョッピング用スイッチに並列に接続された第2の整流用スイッチとを備え、前記第1の整流用スイッチは、前記第1のメイントランジスターに並列に接続され、かつ、前記発電機の第2の出力端子にゲートが接続された第1の整流用トランジスターで構成され、前記第2の整流用スイッチは、前記第2のメイントランジスターに並列に接続され、かつ、前記発電機の第1の出力端子にゲートが接続された第2の整流用トランジスターで構成されていることが好ましい。
【0017】
本発明によれば、発電機の整流制御は、発電機の各出力端子にゲートが接続された第1,第2の整流用トランジスターで行っているので、コンパレータ等を用いる必要が無く、構成が簡単になり、かつ、コンパレータの消費電力による充電効率の低下も防止できる。
また、発電機の端子電圧を利用して整流用トランジスターのオン、オフを制御しているので、発電機の端子の極性に同期して各トランジスターを制御することができ、整流効率を向上することができる。
さらに、チョッピング用のスイッチと、整流用のスイッチとを並列に接続しているので、チョッピング制御を独立して行うことができ、かつ構成も簡易にできる。従って、構成が簡易で、発電機の極性に同期し、かつ昇圧しながらチョッピング整流を行える倍電圧整流回路(簡易同期昇圧チョッパ整流回路)を提供することができる。
【0018】
本発明において、前記メイントランジスターと、サブトランジスターは、同じサイズのトランジスターで構成されていることが好ましい。
【0019】
本発明においては、メイントランジスターと、サブトランジスターのサイズを同一にすれば、各トランジスターの能力も同一にでき、同じ種類のトランジスターを用いることができる。従って、メイントランジスターと、サブトランジスターとでサイズを異ならせる場合に比べて、トランジスターの種類を少なくでき、コストを低減できる。
【0020】
本発明の電子制御式機械時計の制御方法は、機械的エネルギー源と、前記機械的エネルギー源で駆動されて電気的エネルギーを出力する発電機と、前記電気的エネルギーが充電される電源回路と、前記電源回路および発電機の間に配置された第1のチョッピング用スイッチと、前記電源回路および発電機の間に配置された第2のチョッピング用スイッチと、前記電源回路の電圧を検出する電圧検出装置と、前記第1および第2のチョッピング用スイッチを制御して前記発電機の回転周期を制御する回転制御装置と、を備える電子制御式機械時計の制御方法であって、前記第1のチョッピング用スイッチは、前記電源回路の第1の入力端子および発電機の第1の出力端子間に接続された第1のメイントランジスターと、この第1のメイントランジスターに並列に接続された第1のサブトランジスターとを備えて構成され、前記第2のチョッピング用スイッチは、前記電源回路の第1の入力端子および発電機の第2の出力端子間に接続された第2のメイントランジスターと、この第2のメイントランジスターに並列に接続された第2のサブトランジスターとを備えて構成され、前記電圧検出装置で検出された電圧があらかじめ設定された閾値以上の場合には、前記第1および第2のメイントランジスターと、第1および第2のサブトランジスターに、チョッピング信号を入力して各トランジスターを同時にオン、オフ制御し、前記電圧検出装置で検出された電圧があらかじめ設定された閾値未満の場合には、前記第1および第2のメイントランジスターにチョッピング信号を入力し、第1および第2のサブトランジスターに対しては信号入力を遮断してサブトランジスターをオフ状態に維持することを特徴とする。
【0021】
本発明によれば、前記電子制御式機械時計と同じ作用効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施形態における電子制御式機械時計の要部の構成を示すブロック図。
【図2】本実施形態の電子制御式機械時計の要部の構成を示す回路図。
【図3】本発明の実施例のゲート電圧の立ち下がり時の時間変化を示すグラフ。
【図4】本発明の実施例のゲート電圧の立ち上がり時の時間変化を示すグラフ。
【図5】本発明の比較例のゲート電圧の立ち下がり時の時間変化を示すグラフ。
【図6】本発明の比較例のゲート電圧の立ち上がり時の時間変化を示すグラフ。
【図7】実施例および比較例のぜんまいトルクと充電電圧の関係を示すグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0023】
[電子制御式機械時計の構成]
図1には、本発明の一実施形態の電子制御式機械時計を示すブロック図が示されている。
電子制御式機械時計は、機械的エネルギー源としてのゼンマイ1と、ゼンマイ1のトルクを発電機2に伝達するエネルギー伝達装置としての増速輪列3と、増速輪列3に連結されて時刻表示を行う指針4とを備えている。
【0024】
発電機2は、増速輪列3を介してゼンマイ1によって駆動され、誘起電力を発生して電気的エネルギーを供給する。この発電機2からの交流出力は、昇圧整流、全波整流、半波整流、トランジスター整流等からなる整流回路5を通して昇圧、整流され、電源回路6に充電供給される。
【0025】
[制御回路の構成]
前記発電機2は、電源回路6から供給される電力によって駆動される回転制御装置7により制御されている。この回転制御装置7は、ICによって構成され、図1に示すように、発振回路71、分周回路72、回転検出回路73、電圧検出装置74、制動制御装置75を備えて構成されている。
【0026】
発振回路71は、時間標準源である水晶振動子71Aを用いて発振信号(32768Hz)を出力し、この発振信号は分周回路72によってある一定周期まで分周される。分周回路72は、基準信号fsを出力する。基準信号fsは、通常運針時の発電機2のローター2A(図2参照)の基準回転速度に設定され、たとえば8Hzである。
【0027】
回転検出回路73は、発電機2に接続された図示しない波形整形回路とモノマルチバイブレータとで構成され、ローター2Aの回転検出信号FG1を出力する。
電圧検出装置74は、電源回路6の電圧、具体的には電源コンデンサー61の充電電圧を検出する。
【0028】
制動制御装置75は、チョッピング信号出力回路751と、入力制御回路752を備える。チョッピング信号出力回路751は、前記基準信号fsと、回転検出信号FG1とを比較し、発電機2に対して調速用のチョッピング信号CHを出力する。
入力制御回路752は、電圧検出装置74で検出された電源回路6の電圧に基づいて、チョッピング信号CHはサブトランジスター212,222(図2参照)への入力を制御する。
【0029】
[電源回路の構成]
電源回路6は、図2に示すように、電源コンデンサー61、補助コンデンサー62、電源コンデンサー61に直列に接続されたスイッチ63を備えている。
電源コンデンサー61と補助コンデンサー62は、発電機2に対して並列に接続されている。また、補助コンデンサー62の容量は、電源コンデンサー61の容量に比べて小さく設定されている。すなわち、電源コンデンサー61は、1〜15μF程度、例えば10μF程度の静電容量を有している。一方、補助コンデンサー62は、0.05〜0.5μF程度、たとえば0.1μF程度の静電容量を有している。
【0030】
スイッチ63は、リューズの引き出し操作に連動して作動される機械的スイッチであり、指針4の針合わせ操作のためにリューズを二段目まで引き出すと切断される。スイッチ63が切断されると、発電機2が停止する。従って、針合わせ操作時には、指針4の運針も停止でき、かつ、電源コンデンサー61に充電された電力が消費されることも防止できる。このため、針合わせ操作時には、電源コンデンサー61も比較的高い電圧(たとえば1V)に維持でき、針合わせ操作後にスイッチ63が接続された場合にICを確実に駆動できる。
【0031】
また、電源コンデンサー61に並列に接続された補助コンデンサー62を備えているので、振動・衝撃等によりスイッチ63が一瞬外れて、電源コンデンサー61がIC(回転制御装置7)から切り離されてしまっても、一瞬であれば補助コンデンサー62によりICへの電源供給が行え、ICがシステムダウンすることを防止できる。
【0032】
[ブレーキ回路]
本実施形態では、図2にも示すように、発電機2を調速機として機能させるためにブレーキ回路を備えている。
ブレーキ回路は、発電機2で発電された交流信号(交流電流)が出力される第1の出力端子MG1に接続された第1のチョッピング用スイッチ21と、前記交流信号が出力される第2の出力端子MG2に接続された第2のチョッピング用スイッチ22とを有し、これらのスイッチ21,22を同時にオンすることにより、第1、第2の出力端子MG1,MG2を短絡させて閉ループ状態にし、発電機2にショートブレーキを掛けるようになっている。
これらの各スイッチ21,22は、電源回路6の第1の入力端子側(VDD側)に接続されている。
【0033】
第1のチョッピング用スイッチ21は、第1のメイントランジスター211と、この第1のメイントランジスター211に並列に接続された第1のサブトランジスター212とを備えている。
第2のチョッピング用スイッチ22は、第2のメイントランジスター221と、この第2のメイントランジスター221に並列に接続された第2のサブトランジスター222とを備えている。
【0034】
第1のメイントランジスター211、第2のメイントランジスター221は、Pchの電界効果型トランジスター(FET)で構成されている。これらのメイントランジスター211,221のゲートには、チョッピング信号出力回路751から出力されるチョッピング信号CHが入力される。
第1のサブトランジスター212、第2のサブトランジスター222も、Pchの電界効果型トランジスター(FET)で構成されている。これらのサブトランジスター212,222のゲートには、前記チョッピング信号CHが入力制御回路752を介して入力される
【0035】
このため、各トランジスター211,221,212,222は、チョッピング信号CHがLレベルとなっている間はオン状態に維持される。一方、チョッピング信号CHがHレベルとなっている間は、各トランジスター211,221,212,222はオフ状態に維持され、発電機2にはブレーキが加わらない。
すなわち、チョッピング信号CHのレベルによって、各スイッチ21,22のオン、オフが制御され、発電機2をチョッピング制御することができる。
【0036】
ここで、チョッピング信号CHは、たとえば128Hzの信号であり、デューティ比を変えることで、発電機2のブレーキ力を調整する。すなわち、チョッピング信号CHの1周期においてLレベルの期間が長ければ、チョッピング用スイッチ21,22がオン状態に維持されてショートブレーキが加えられる期間も長くなる。
このため、チョッピング信号出力回路751は、たとえば、デューティ比が異なる2種類のチョッピング信号CHを切り替えて出力する。すなわち、基準信号に比べて回転検出信号FG1の周期が大幅に短い場合には、ブレーキ力が強い強ブレーキ用のチョッピング信号CHを出力し、基準信号と回転検出信号FG1の周期の差が小さい場合には、ブレーキ力が弱い弱ブレーキ用のチョッピング信号CHを出力する。
【0037】
[整流回路]
整流回路5は、第1の整流用スイッチ23と、第2の整流用スイッチ24と、ダイオード25と、ダイオード26と、昇圧用コンデンサー27とを備えている。
第1の整流用スイッチ23は、第1のチョッピング用スイッチ21と並列に接続され、かつ、第2の出力端子MG2にゲートが接続された第1の整流用トランジスターで構成されている。
同様に、第2の整流用スイッチ24は、第2のチョッピング用スイッチ22と並列に接続され、かつ、第1の出力端子MG1にゲートが接続された第2の整流用トランジスターで構成されている。
これらの各整流用トランジスターも、Pchの電界効果型トランジスター(FET)で構成されている。
ダイオード25,26や、昇圧用コンデンサー27は、特許文献1の整流回路に用いられたものと同じであるため、説明を省略する。
【0038】
なお、本実施形態では、図2に示すように、第1のチョッピング用スイッチ21、第2のチョッピング用スイッチ22、第1の整流用スイッチ23、第2の整流用スイッチ24、ダイオード25、ダイオード26は、回転制御装置7と同様にIC内に構成され、発電機2、ローター2A、昇圧用コンデンサー27、電源コンデンサー61、補助コンデンサー62、スイッチ63はICの外部に設けられている。
【0039】
チョッピング用スイッチ21,22を構成する各トランジスター211,221,212,222の能力、つまりサイズは、発電機2におけるチョッピング時の電流に基づいて設定されている。
たとえば、本実施形態の発電機2におけるチョッピング時の電流は、電圧1.5V発生時に約40μAである。このため、ICの設計において、従来のチョッピング用トランジスターのサイズは、たとえば、幅Wが500μm、チャネル長Lが1μmに設定されていた。
これに対し、本実施形態では、チョッピング用スイッチ21,22をそれぞれ2つのトランジスター211,221,212,222で構成しているので、各トランジスター211,221,212,222のサイズ(面積、能力)は、従来に比べて半分でよい。このため、ICの設計において、各トランジスター211,221,212,222の幅Wは、たとえば250μm、チャネル長Lは1μmとされている。
【0040】
次に、本実施形態における動作を説明する。
ゼンマイ1の機械的エネルギーによって発電機2が作動している場合、電圧検出装置74は電源回路6の電圧を検出する。電圧検出装置74で検出された電源回路6の電圧(ICへの印加電圧)が所定の閾値(たとえば、0.7V)以上であれば、入力制御回路752はチョッピング信号出力回路751から出力された信号を遮断することなくサブトランジスター212,222に入力する。このため、第1のチョッピング用スイッチ21の第1のメイントランジスター211、第1のサブトランジスター212と、第2のチョッピング用スイッチ22の第2のメイントランジスター221、第2のサブトランジスター222とには、同じチョッピング信号が同時に入力されるため、同時にオン、オフされる。このため、各チョッピング用スイッチ21,22の能力は、従来の1つのトランジスターで構成されていた場合と同じとなり、従来と同じ電流を流すことができ、電源回路6の充電電圧も同じにできる。
【0041】
一方、ゼンマイ1がほどけてトルクが低下した場合など、電圧検出装置74で検出された電圧が所定の閾値未満になると、入力制御回路752はチョッピング信号を遮断する。このため、サブトランジスター212,222への信号入力が遮断される。すると、サブトランジスター212,222の寄生容量が切り離され、メイントランジスター211,221のみの寄生容量となるため、充電電圧つまりはICへの印加電圧が低下し、メイントランジスター211,221のゲートに印加される信号のなまりも小さくなり、メイントランジスター211,221のスイッチングスピードも低下しにくくなる。
従って、各スイッチ21,22のチョッピング能力も低下しにくくなり、従来のような加速度的な充電効率の低下を防止できる。
なお、本実施形態の昇圧整流の動作や、調速動作は、従来と同様であるため説明を省略する。
【0042】
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。
(1)チョッピング用スイッチ21,22を、それぞれトランジスター211,212と、トランジスター221,222との2つのトランジスターで構成し、充電電圧が閾値未満の場合には、サブトランジスター212,222への信号入力を遮断して、メイントランジスター211,221のみを作動させている。このため、従来例のように各スイッチをそれぞれ1つのトランジスターで構成していた場合に比べて、特に充電電圧が低い場合に、トランジスターのスイッチングスピードの低下を抑制できる。従って、チョッピング用スイッチのチョッピング能力も低下し難くなり、充電効率の加速度的な低下を防止できる。
【0043】
(2)制動制御装置75において、チョッピング信号出力回路751と、入力制御回路752とを分けて設けているので、チョッピング信号出力回路751は従来のブレーキ制御回路の構成を採用できる。従って、従来の回転制御装置に対して、チョッピング用スイッチ21,22を、メインおよびサブの2つのトランジスター211,221,212,222を並列接続した構成に変更し、前記電圧検出装置74と、入力制御回路752とを追加するだけで、本実施形態を容易に構成でき、製造コストの増大も抑制できる。
【0044】
(3)第1,第2の整流用トランジスターで発電機2の整流制御を行っているので、コンパレータ等を用いる必要が無く、構成が簡単になり、充電効率の低下も防止できる。
また、発電機2の端子電圧を利用して整流用トランジスターのオン、オフを制御しているので、発電機2の出力端子MG1,MG2の極性に同期して整流用スイッチ23,24を制御することができ、整流効率を向上できる。
さらに、チョッピング用のスイッチ21,22と整流用のスイッチ23,24を並列に接続しているので、チョッピング制御を独立して行うことができ、かつ構成も簡易にできる。
【0045】
[変形例]
なお、本発明において、前記トランジスター211,212と、トランジスター221,222とは、同じサイズに設計されていたが、メイントランジスター211,221同士と、サブトランジスター212,222同士が同じサイズであれば、メイントランジスター211,221と、サブトランジスター212,222のサイズは異ならせてもよい。すなわち、前記トランジスター211,212は、充電電圧が閾値未満の場合に単独で動作するため、この単独動作時に必要な能力に基づいてサイズを設定すればよい。そして、トランジスター221,222は、充電電圧が閾値以上の場合に、トランジスター211,212と共に動作するため、この時に必要な能力に応じてサイズを設定すればよい。
ただし、前記実施形態のように、前記トランジスター211,212と、トランジスター221,222とを同じサイズにすれば、トランジスターの種類を少なくでき、コストを低減できる利点がある。
【0046】
また、前記実施形態では、第1および第2のサブトランジスター212,222は、それぞれ1つずつ設けていたが、それぞれ複数個ずつ設けてもよい。たとえば、各チョッピング用スイッチ21,22を、1つのメイントランジスターと、2つのサブトランジスターとで構成してもよい。この場合、入力制御回路752の動作を制御する閾値として、第1閾値と、この第1閾値よりも小さな第2閾値を設定する。
そして、電圧検出装置74で検出される電圧が、第1閾値以上の場合、入力制御回路752は、メイントランジスターと、サブトランジスターのすべてに信号を入力し、各スイッチ21,22において、1つのメイントランジスターと2つのサブトランジスターを作動する。
また、電圧検出装置74で検出される電圧が、第1閾値未満、第2閾値以上の場合、入力制御回路752は2つのサブトランジスターのうちの1つへの信号入力を遮断し、各スイッチ21,22において、1つのメイントランジスターと1つのサブトランジスターを作動する。
さらに、電圧検出装置74で検出される電圧が、第2閾値未満に低下した場合、入力制御回路752は、2つのサブトランジスターの両方への信号入力を遮断し、各スイッチ21,22において、1つのメイントランジスターのみを作動する。
このように構成すれば、電源回路6の電圧に応じて、チョッピング用スイッチ21,22の能力を細かく設定でき、持続時間を向上させることができる。
【実施例】
【0047】
図3,4は、前記実施形態で使用したW=250μm、L=1μmのトランジスターにおいて、ICへの印加電圧を変更した場合のゲート電圧の立ち下がりと、立ち上がりをシミュレーションした結果を示すグラフである。
すなわち、図3は、ゲート電圧の立ち下がり時のシミュレーション結果であり、実線81は、印加電圧が0.4Vの結果であり、実線82は0.5Vの結果である。また、実線83は、印加電圧が0.6Vの結果であり、以下、0.7V,0.8V,0.9V,1.0V,1.1V,1.2V,1.3V,1.4V(実線84)の結果である。
同様に、図4は、ゲート電圧の立ち上がり時のシミュレーション結果であり、実線91は、印加電圧が0.4Vの結果であり、実線92は0.5Vの結果である。また、実線93は、印加電圧が0.6Vの結果であり、以下、0.7V,0.8V,0.9V,1.0V,1.1V,1.2V,1.3V,1.4V(実線94)の結果である。
【0048】
一方、図5,6は、比較例であり、前記実施形態のトランジスターに比べてサイズ(面積)が2倍のトランジスター(W=500μm、L=1μm)において、電圧を変更した場合のゲート電圧の立ち下がりと、立ち上がりをシミュレーションした結果を示すグラフである。
すなわち、図5は、ゲート電圧の立ち下がり時のシミュレーション結果であり、実線101は、印加電圧が0.4Vの結果であり、実線102は0.5Vの結果である。また、実線103は、印加電圧が0.6Vの結果であり、以下、0.7V,0.8V,0.9V,1.0V,1.1V,1.2V,1.3V,1.4V(実線104)の結果である。
同様に、図6は、ゲート電圧の立ち上がり時のシミュレーション結果であり、実線111は、印加電圧が0.4Vの結果であり、実線112は0.5Vの結果である。また、実線113は、印加電圧が0.6Vの結果であり、以下、0.7V,0.8V,0.9V,1.0V,1.1V,1.2V,1.3V,1.4V(実線114)の結果である。
なお、図3〜6において、横軸は時間、縦軸は電圧を示している。
【0049】
図3,4の実施例と、図5,6の比較例とを比較すると、いずれのトランジスターも、電圧が低くなると、ゲート電圧の立ち上がりと立ち下がりの遅延が大きくなっていることが分かる。
ただし、図3,4に示すサイズが半分のトランジスターは、図5,6に示すトランジスターに比べ、立ち上がりや立ち下りの遅延が少ないことが分かる。特に、ゲート電圧が0.7V未満の場合に、実施例(図3,4)に比べて比較例(図5,6)の遅延が大きくなっている。
このことから、チョッピングトランジスターのサイズを小さくしたほうが、チョッピングのスイッチングスピードが低電圧になっても遅延しにくいことが分かる。つまり、低電圧でもチョッピング能力が劣化しにくいことを示している。
【0050】
図7はチョッピングトランジスターのサイズ違いによる充電電圧を示している。横軸はぜんまいトルク、縦軸はVDD-VSS間に蓄えられる充電電圧を示している。
図7の実線121は、W=250μm、L=1μmのトランジスターを用いた実施例の対数近似曲線であり、実線122は、W=500μm、L=1μmのトランジスターを用いた比較例の対数近似曲線である。
これらの各線121,122を比較すると、高トルク領域では充電電圧に差が見られないが、低電圧領域になると実施例のほうが充電電圧が高くなっていることが分かる。
例えばぜんまいトルクが1.5gcm(1.5×9.80665×10-5N・m)=約1.47×10-4N・mのとき、約10%充電電圧が高くなっている。
したがって、チョッピングトランジスターのサイズを小さくすることによって、低トルク領域において従来よりも充電電圧を高く保ち続けることができる。つまり、ゼンマイ1で発電機2を作動させる持続時間を向上させることが可能となり、本発明の有用性を確認できた。
【符号の説明】
【0051】
1…ゼンマイ、2…発電機、2A…ローター、3…増速輪列、4…指針、5…整流回路、6…電源回路、7…回転制御装置、21…第1のチョッピング用スイッチ、22…第2のチョッピング用スイッチ、23…第1の整流用スイッチ、24…第2の整流用スイッチ、61…電源コンデンサー、62…補助コンデンサー、63…スイッチ、211…第1のメイントランジスター、212…第1のサブトランジスター、221…第2のメイントランジスター、222…第2のサブトランジスター、751…チョッピング信号出力回路、752…入力制御回路。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機械的エネルギー源と、
前記機械的エネルギー源で駆動されて電気的エネルギーを出力する発電機と、
前記電気的エネルギーが充電される電源回路と、
前記電源回路および発電機の間に配置された第1のチョッピング用スイッチと、
前記電源回路および発電機の間に配置された第2のチョッピング用スイッチと、
前記電源回路の電圧を検出する電圧検出装置と、
前記第1および第2のチョッピング用スイッチを制御して前記発電機の回転周期を制御する回転制御装置とを備え、
前記第1のチョッピング用スイッチは、
前記電源回路の第1の入力端子および発電機の第1の出力端子間に接続された第1のメイントランジスターと、この第1のメイントランジスターに並列に接続された第1のサブトランジスターとを備えて構成され、
前記第2のチョッピング用スイッチは、
前記電源回路の第1の入力端子および発電機の第2の出力端子間に接続された第2のメイントランジスターと、この第2のメイントランジスターに並列に接続された第2のサブトランジスターとを備えて構成され、
前記回転制御装置は、
前記電圧検出装置で検出された電圧があらかじめ設定された閾値以上の場合には、前記第1および第2のメイントランジスターと、第1および第2のサブトランジスターに、チョッピング信号を入力して各トランジスターを同時にオン、オフ制御し、
前記電圧検出装置で検出された電圧があらかじめ設定された閾値未満の場合には、前記第1および第2のメイントランジスターにチョッピング信号を入力し、第1および第2のサブトランジスターに対しては信号入力を遮断してサブトランジスターをオフ状態に維持する
ことを特徴とする電子制御式機械時計。
【請求項2】
請求項1に記載の電子制御式機械時計において、
前記回転制御装置は、
前記発電機の回転周期を検出する回転検出回路と、
前記回転検出回路で検出された回転検出信号に基づいてチョッピング信号を出力するチョッピング信号出力回路と、
前記チョッピング信号の入力先を制御する入力制御回路とを備え、
前記入力制御回路は、
前記電圧検出装置で検出された電圧が前記閾値以上の場合には、前記チョッピング信号出力回路から出力されるチョッピング信号を、第1および第2のメイントランジスターと、第1および第2のサブトランジスターとに入力し、
前記電圧検出装置で検出された電圧が前記閾値未満の場合には、前記チョッピング信号出力回路から出力されるチョッピング信号を、第1および第2のメイントランジスターに入力し、第1および第2のサブトランジスターに対してはチョッピング信号の入力を遮断する
ことを特徴とする電子制御式機械時計。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の電子制御式機械時計において、
前記第1のチョッピング用スイッチに並列に接続された第1の整流用スイッチと、
前記第2のチョッピング用スイッチに並列に接続された第2の整流用スイッチとを備え、
前記第1の整流用スイッチは、前記第1のメイントランジスターに並列に接続され、かつ、前記発電機の第2の出力端子にゲートが接続された第1の整流用トランジスターで構成され、
前記第2の整流用スイッチは、前記第2のメイントランジスターに並列に接続され、かつ、前記発電機の第1の出力端子にゲートが接続された第2の整流用トランジスターで構成されている
ことを特徴とする電子制御式機械時計。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載の電子制御式機械時計において、
前記メイントランジスターと、サブトランジスターは、同じサイズのトランジスターで構成されている
ことを特徴とする電子制御式機械時計。
【請求項5】
機械的エネルギー源と、
前記機械的エネルギー源で駆動されて電気的エネルギーを出力する発電機と、
前記電気的エネルギーが充電される電源回路と、
前記電源回路および発電機の間に配置された第1のチョッピング用スイッチと、
前記電源回路および発電機の間に配置された第2のチョッピング用スイッチと、
前記電源回路の電圧を検出する電圧検出装置と、
前記第1および第2のチョッピング用スイッチを制御して前記発電機の回転周期を制御する回転制御装置と、を備える電子制御式機械時計の制御方法であって、
前記第1のチョッピング用スイッチは、
前記電源回路の第1の入力端子および発電機の第1の出力端子間に接続された第1のメイントランジスターと、この第1のメイントランジスターに並列に接続された第1のサブトランジスターとを備えて構成され、
前記第2のチョッピング用スイッチは、
前記電源回路の第1の入力端子および発電機の第2の出力端子間に接続された第2のメイントランジスターと、この第2のメイントランジスターに並列に接続された第2のサブトランジスターとを備えて構成され、
前記電圧検出装置で検出された電圧があらかじめ設定された閾値以上の場合には、前記第1および第2のメイントランジスターと、第1および第2のサブトランジスターに、チョッピング信号を入力して各トランジスターを同時にオン、オフ制御し、
前記電圧検出装置で検出された電圧があらかじめ設定された閾値未満の場合には、前記第1および第2のメイントランジスターにチョッピング信号を入力し、第1および第2のサブトランジスターに対しては信号入力を遮断してサブトランジスターをオフ状態に維持する
ことを特徴とする電子制御式機械時計の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−184960(P2012−184960A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−46833(P2011−46833)
【出願日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)