説明

電子時計

【課題】 モータードライバーの低レベル出力電流および高レベル出力電流のいずれの検査も容易に行なえ、駆動能力の総合的な評価を可能とした電子時計を提供する。
【解決手段】 テストモードでは、時計制御回路8からの運針制御信号S11とS21をHighとし、切換え回路10からの切換え信号S3により、ドライブ信号OUT1とOUT2の出力を制御できるようにする。また、テストモード移行後は切換え信号S3をHighに固定しドライブ信号OUT1とOUT2をLowつまり駆動状態にすることで、従来では検査し難かったモーター駆動状態での出力電流の検査のみ行なえるようにして、検査の手間を省くことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子時計のモーター駆動回路のテスト回路に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の電子時計は、指針にて時刻表示を更新する際、指針駆動用の2極ステップモーターのコイルに駆動パルスを出力してローター回転させることで、モーターに連動した指針をステップ運針するものであり、運針タイミングとなる毎に、モーター駆動回路の2つの出力端子から、交互に所定期間の駆動パルスを出力するものである。通常、モーター駆動回路の両出力端子とも非駆動状態ではグランドレベルの電圧、例えばVDD(高レベル出力)としておき、駆動時にどちらか片側の端子にのみ所定幅の駆動パルス(駆動電圧)、例えばVSS(低レベル出力)を出力することで、接続されたコイルに電流を流してモーターを回転駆動しており、例えば特許文献1の記載内容にその説明がある。
【0003】
このように、2極ステップモーターを駆動する際は、モーター駆動部の両端子に対し交互に駆動パルスを供給してコイルに電流を流すことになるが、運針ミスによる時計表示の遅れなどが無いように確実に駆動するためには、モーター駆動回路すなわちモータードライバー(単にドライバーと略記することもある)の駆動能力が所定値以上あることが要求されることになるため、製品設計の各段で評価が行われている。駆動能力を検査する方法としては、各駆動電圧値におけるモーター駆動回路の電流供給能力を見るものがあり、一般的にはテストモードを設けるなどして、消費電力を始めとした電気特性評価と合わせて検査を行なう。
なお、テストモードではモーターへの駆動パルスは出力せずに、各指針を運針停止状態として、各種特性の評価を行なうことが多く、例えば特許文献2のように駆動回路の4つのトランジスタから構成されるモータードライバーの全トランジスタの出力をOFFとなるように制御して、モーター単体の評価が行なえるようにしたものもある。
【0004】
図4は、従来の電子時計において、モーター駆動回路を中心とし、テストモードへの遷移も含めて説明するための回路ブロック線図であり、この図を用いて従来例の説明を行なう。また、外部入力操作および表示動作の説明の際、図3の電子時計外観図も合わせて用いる。
まず、スイッチ5はリューズなどの外部入力部材、電池6は動作用の電源、8は時計の基本動作を制御する時計制御回路であり、振動子7をシステムクロックとして動作して計時動作や時刻修正といった個々の機能をはたす。そして通常の時計モードでは駆動部4に対して運針制御信号S11、S21を出力し、モータードライバー1および2を介してモーター3を駆動することで、図3に示した時針3a、分針3bおよび秒針3cの各指針の運針を行なうようにしている。9は電子時計をテスト状態にするためのテストモードが設定されたか否かを検出するテストモード検出回路であり、この従来技術では電池6投入時にスイッチ5が入力状態となるなど、所定の条件が満たされた場合には、これをテストモード検出回路9で検出し時計制御回路8に指示を出して、電子時計をテストモードに遷移させるように構成している。
【0005】
次に通常の時計モードでの動作について説明する。電池6投入時にリューズが押し込み状態にあり、スイッチ5が入力されていない状態では通常の時計モードとなり、テストモード検出回路9から時計制御回路6への信号は出力されず、時計制御回路8は通常動作として計時結果に応じた各時計指針の運針を行なう。このときの時計制御回路8からは運針制御信号S11およびS21の信号出力が以下のように出力される。まず、モーター3を駆動していない時は、運針制御信号S11、S21とも出力はLow、即ち低レベル出力
状態となっており、モーター駆動タイミングになると、運針制御信号S11およびS21のいずれか一方のみを所定期間だけHigh、即ち高レベルで駆動パルスを出力する。いま仮に、モーター駆動タイミングが運針制御信号S11の側であったとすると、運針制御信号S11は所定期間だけHighの駆動パルスを出力し、その後再び運針制御信号S11、S21いずれもLowとなる。そして次のモーター駆動タイミングで、今度は前回と異なる側、つまり運針制御信号S21側が所定期間だけHighとなる。その後再び両運針制御信号S11、S21ともLowとなった後、次の駆動タイミングでは再度、運針制御信号S11側からHighが出力される。以降、モーターの駆動タイミングとなる毎に、運針制御信号S11とS21が交互にHighとなる。
【0006】
駆動部4の端子T1、T2は、それぞれこの運針制御信号S11とS21を受け、モータードライバー1および2からモーター3に対する直接の駆動信号、つまりドライブ信号OUT1およびOUT2を出力して運針を行う。なお、モータードライバー1、2の構成としてここでは出力レベルが反転するインバータであり、運針制御信号S11およびS21とは異なりドライブ信号OUT1およびOUT2は、モーター3を駆動しない状態ではHighであって、モーターの駆動タイミングになるといずれか一方が交互に所定期間Lowとなる。
【0007】
次に、テストモード検出回路9からの指示によりテストモードとなった場合には、各種電気特性評価を行なうために運針を停止する必要があり、駆動部4を構成するモータードライバー1、2の両出力端子をVDDとして非駆動状態に設定したままにする。そのため、時計制御回路8はテストモード検出回路9からの信号に基づいて運針制御信号S11およびS21をいずれも低レベル出力(Low)とし、その結果モータードライバー1および2からのドライブ信号OUT1およびOUT2は、いずれも高レベル(High)が出力されてモーター3の両端子はVDDに固定される。なお、この状態では、モータードライバー1、2の駆動能力として高レベル出力電流を検査することができるが、駆動パルスの出力は行なわれないため低レベル出力電流の検査は行なえない。
【0008】
そこで、駆動能力として低レベル出力電流を検査するには、例えば以下のような方法をとる。つまり、テストモードではなく通常の時計モードで動作させておき、時計表示すなわち通常の運針状態において、モータードライバー1、2の駆動パルス出力タイミングを見計らって、振動子7の接続端子をショートさせ振動を抑制してシステムクロックを止めてしまい、時計制御回路8の動作そのものを停止させることで、時計制御回路8の運針制御信号S11、S21の一方を駆動状態のまま低レベル出力に保持させる。そして、その間に出力電流の測定を行なうようにして検査にあたっていた。また、出力電流の測定は、電流計を使用する代わりに数オーム程度の低抵抗を電流経路に挿入し、この抵抗の端子間電圧をオシロスコープで観測することで、電流値として算出するなどしてもよい。
【0009】
【特許文献1】特開平9−90063号公報(図1、段落0022から段落0023)
【特許文献2】特開昭58−205871(図4、1頁〜3頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記説明からもわかるように、従来の電子時計では、モータードライバーの駆動能力を検査する際、非駆動状態である高レベル出力電流の測定は容易に行なえるものの、駆動パルス出力時となる低レベル出力電流の検査を行なうには、駆動パルスの出力タイミングに合わせてクロックを停止させたり、抵抗を挿入して間接的に観測したりするなど、一工夫する必要があり手間やコストもかかっていた。
【0011】
本発明の目的は、上記課題を解決しようとするもので、モータードライバーの駆動能力を、高レベルおよび低レベルのいずれの出力電流をも、容易に検査することができるようにして、低価格で高品質の電子時計を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するための本発明の要旨は、指針を駆動するためのモーターと、該モーターを駆動するためのモーター駆動回路とを有する電子時計において、テストモードへの移行を検出するテストモード検出回路と、前記テストモード検出回路がテストモードを検出した後のスイッチ設定によってテスト状態の切換え信号を出力する切換え回路と、該切換え回路からの前記切換え信号により、モーター駆動回路の複数の出力端子を同時にモーター駆動状態へ切換える回路を備えたことを特徴とする。
【0013】
また、前記モーター駆動回路の前記出力端子は、前記モーターの非駆動状態では高レベルであり、前記モーターの駆動時にのみ、低レベルパルス信号を前記モーターの複数の端子に対し順番に出力するものであって、テストモード移行後は、前記切換え信号により、前記モーター駆動回路の両出力端子を高レベルから低レベル、または低レベルから高レベルへと切換えることを特徴とする。
【0014】
また、前記モーター駆動回路は、PチャンネルおよびNチャンネルのCMOS−FETから構成されていることを特徴とする。
【0015】
また、前記モーター駆動回路の前記出力端子は、前記テストモード移行後は、常にモーター駆動状態として低レベルが連続して出力されるよう、前記切換え回路からの前記切換え信号により制御されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
上記のごとく本発明によれば、テストモードにおいて、モーター駆動回路の出力端子の状態を、スイッチ設定によりモーター駆動状態へ切換えることができるため、駆動能力の検査に必要なモータードライバーの高レベルおよび低レベルいずれの出力電流をも容易に検査できる。さらに、テストモード移行後の初期状態として、モーター駆動回路の出力端子をモーター駆動状態とすることで、検査順序を決めさえすればスイッチ設定操作を不要にすることも可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に、本発明に係る電子時計に関する一具体例について、図面を参照しながら説明する。
【実施例1】
【0018】
図1は、本発明の電子時計の回路ブロック線図であり、モーター駆動パルスの出力制御とテストモードへの遷移系統を中心に表わしている。なお、クロックの分周や計時処理、もしくは各回路への電源供給など、時計の基本動作を司るのに必要な回路であっても、本願を説明する上で直接関係しないものについては省略してある。また、図4と同じ番号で表わされるものは、従来例で説明した構成と同じであるため、その機能もしくは動作の説明を以下では省略する。
【0019】
図1において、9はテストモード検出回路であり、電池6投入時のスイッチ5の状態に応じて、テストモードであるか否かを判別し、テストモードであると判断したときには、制御信号を出力する。10はテストモード検出回路9からの制御信号と、その後のスイッチ5の操作に応じて切換え信号S3を出力する切換回路であり、非動作状態ではLowの
切換え信号S3を出力する。11、12はそれぞれORゲートであり、ORゲート11には運針制御信号S11と切換え信号S3が入力しており、ORゲート12には運針制御信号S21と切換え信号S3が入力しており、それぞれの出力は出力制御信号S1およびS2となり、駆動部4の端子T1、T2を介してモータードライバー1、2に入力している。なお本実施例では、ORゲート11、12が出力制御回路を構成している。
【0020】
次に動作について説明する。最初に、通常の時計モードでの動作の際、テストモード検出回路9は電子時計がテストモードを検出していないので、テストモード検出回路9からは制御信号が出力されていない。そのため、時計制御回路8は通常の動作を行い、従来技術の動作と同様に所定のタイミングで、運針制御信号S11、S21を出力する。また、切換回路10もテストモード検出回路9からの制御信号を受けていないので、切換え信号S3はLowとなったままである。そのため、ORゲート11および12は、運針制御信号S11およびS12をそのまま出力することになり、出力制御信号S12およびS22は運針制御信号S11およびS21そのものとなる。
次にテストモードでの動作を説明する。まず、テストモードへの遷移について、スイッチ操作から各回路へ信号が伝わるまでを説明する。リューズが引かれる等のスイッチ5が入力状態となるような設定条件が満たされているときに電池6が投入されると、電池6投入により電源供給が開始され、図示しないパワーオンリセット機能により初期化が行なわれると同時に、テストモード検出回路9がこれを検出し、スイッチ5が入力状態であることからテストモードに移行するよう前記テストモード検出回路9から制御信号が出力される。
【0021】
この信号を受けて電子時計がテストモードとなると、時計制御回路8は、従来例での説明と同様に、テストモード検出回路9からの信号に基づいて運針制御信号S11およびS21をいずれもLowにして出力する。この状態では、ORゲート11および12からの出力制御信号S12およびS22として、切換回路10からの切換え信号S3が出力されるようになる。そのため、切換回路10から出力される切換え信号S3によってモーター駆動状態の制御が可能となる。切換回路10は、最初に検査すべきモーター駆動能力の出力電流が流れる電圧レベルとなるような出力レベルで切換え信号S3を出力することができる。
【0022】
切換え信号S3の初期状態としては、ここでは高レベル出力、即ちHighとなるようにする。すると、出力制御信号S12およびS22はいずれもHighとなり、さらにはモータードライバー1および2を通って反転し、ドライブ信号OUT1およびOUT2はLowとなる。即ち、モータードライバー1、2の出力端子はモーター3の駆動状態となって、低レベル出力電流が測定可能になる。
【0023】
次に、リューズを回転させるなどしてスイッチ5の操作を行なうと、切換回路10はこれを検出し、切換え信号S3の出力をLowへと切換えることができる。すると、出力制御信号S12とS22もLowとなり、従ってドライブ信号OUT1およびOUT2はHighとなる。即ち、モータードライバー1、2の出力端子はモーターの非駆動状態となって、高レベル出力電流の測定が行なえることになる。
【0024】
さて、テストモードでの検査内容であるが、ここでは本発明に直接関係のある駆動部4におけるモータードライバー1、2の駆動能力検査についてのみ以下詳述する。図2は、駆動部4の主な構成を表わした回路図であり、出力制御信号S12およびS22は端子T1および端子T2から入力し、駆動制御信号S1およびS2となってモータードライバー1および2の駆動を行なっている。モータードライバー1および2はPチャンネルおよびNチャンネルのCMOS−FETから構成されており、それらのドライブ信号OUT1およびOUT2がモーターコイル3を介して接続されている。また、SWはテストスイッチであり、検査の際はドライブ信号OUT1あるいはOUT2が、検査装置である電流計A
と可変電源V側に接続するように切換えられる。
【0025】
検査を行なうにはまず、駆動制御信号S1がHighの状態、つまり前述したテストモード移行後の切換回路10からの切換え信号S3が初期状態のときであるが、この状態ではPチャンネルCMOS−FET(以下Pchと略記する)P1はオフであり、NチャンネルCMOS−FET(以下Nchと略記する)N1がオン状態となり、ドライブ信号OUT1はNchN1のオン抵抗を介してVSS即ち低レベル電圧となる。テストスイッチSWが検査装置の電流計A側に切換えられると、ドライブ信号OUT1の信号ラインは可変電源Vにより所定の電圧に設定され、VSSとの電位差に応じてNchN1のソース・ドレイン間に電流が流れるためこれを電流計Aで測定し、あらかじめ決められた基準値以上の電流が観測されれば駆動能力があるものとみなされる。そして可変電源Vの供給電圧を変えることにより何点かのソース・ドレイン間電圧に対するNchN1の電流つまり低レベル出力電流を測定することで、NchN1側の総合的な駆動能力を評価することができる。
【0026】
次に、切換回路10で切換えて駆動制御信号S1をLowの状態として、今度はNchN1をオフ、PchP1をオンとして高レベル出力電流が測定でき、同様にPchP1側の駆動能力を評価することができる。これをモータードライバー2側のPchP2およびNchN2でも行なって検査が完了する。
なお、PchおよびNchの駆動能力を左右するものとして、動作電圧だけでなく温度等の外部要因などが考えられることから、製品として必要な駆動能力の検査は、設計段階での設計確認であったり、生産工程の中でのICのロット単位でのばらつき確認、返品された不良品の解析であったりするが、いずれも検査方法はほぼ同じである。
【0027】
なお、図2において、モーター3としてモーターコイルのみ略記されているが、実際には図示しないステーターやローターといった、電磁気力を利用してコイル電流を回転運動に変換するための物理的な構成要素が必要だが、本願を説明する上では特に必要ないものと判断して省略してある。
また、モーター3は図では1つしか記載しておらず、時分および秒の各指針が輪列を介して結合し同時に駆動させる1モーター構成となっているが、各指針に対してそれぞれ専用にモーターを設けたものに対しても適用可能であり、切換回路10からの切換え信号S3とORゲート11および12を増設しモーター毎に設けることで容易に対応可能となる。
また、テストスイッチSWを用いる代わりに、検査の際はモーター3を外してしまい、その接続端子に直接検査装置をつないでも同じ評価が行なえることは言うまでも無い。
【実施例2】
【0028】
次に実施例2を説明する。図1の回路ブロック線図において、テストモード移行時に切換回路10の切換え信号S3をHighに固定することにより、リューズの回転等スイッチ5の操作をすることなくテストモードを低レベル出力電流検査専用とすることができる。つまり、テストモード時は切換え信号S3が必ずHighになるようにすると、運針制御信号S11およびS21はHighであることから、出力制御信号S12およびS22はHighとなり、従ってドライブ信号OUT1およびOUT2はLow、即ちモーター駆動状態となりそのまま固定されるため、テストモードでは低レベル出力電流のみ検査できる。
【0029】
この場合、高レベル出力電流の検査は通常の時計モードで行なうことになるのだが、駆動パルス出力期間はせいぜい数十ミリ秒であって、1秒運針している状態での検査であったとしても、1秒間のほとんどの期間は非駆動状態であることから、高レベル出力電流の検査を行なう時間としては充分である。
【0030】
これまでの説明から明らかなように、本発明によれば、テストモードにおいて、リューズ操作などによりモータードライバーの出力状態を容易に切換えて、高レベルおよび低レベルいずれの出力電流をも容易に検査できる。さらに、テストモード移行後の初期状態として、モータードライバーを駆動状態にだけ固定とすることで、手間のかかる検査のみ容易に行なえるようにすることでスイッチ操作を不要にすることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の一実施例の形態を示す電子時計の回路ブロック線図である。
【図2】図1に示した回路ブロック線図の駆動部4の具体的な構成と、検査装置の接続を表わした回路構成図である。
【図3】本発明の一実施例の形態を示す充電式電子時計の外観図である。
【図4】従来の電子時計の回路ブロック線図である。
【符号の説明】
【0032】
1 モータードライバー
2 モータードライバー
3 モーター
3a 時針
3b 分針
3c 秒針
4 駆動部
5 スイッチ
6 電池
7 振動子
8 時計制御回路
9 テストモード検出回路
10 切換回路
11 ORゲート
12 ORゲート
S1 駆動制御信号
S2 駆動制御信号
S11 運針制御信号
S21 運針制御信号
S12 出力制御信号
S22 出力制御信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
指針を駆動するためのモーターと、該モーターを駆動するためのモーター駆動回路とを有する電子時計において、テストモードへの移行を検出するテストモード検出回路と、前記テストモード検出回路がテストモードを検出した後のスイッチ設定によってテスト状態の切換え信号を出力する切換え回路と、該切換回路からの前記切換え信号により、モーター駆動回路の複数の出力端子を同時にモーター駆動状態へ切換える出力制御回路を備えたことを特徴とした電子時計。
【請求項2】
前記モーター駆動回路の前記出力端子は、前記モーターの非駆動状態では高レベルであり、前記モーターの駆動時にのみ、低レベルパルス信号を前記モーターの複数の端子に対し順番に出力するものであって、テストモード移行後は、前記切換え信号により、前記モーター駆動回路の出力端子を高レベルから低レベル、または低レベルから高レベルへと切換えることを特徴とした、請求項1に記載の電子時計。
【請求項3】
前記モーター駆動回路は、PチャンネルおよびNチャンネルのCMOS−FETから構成されていることを特徴とした、請求項1記載の電子時計。
【請求項4】
前記モーター駆動回路の前記出力端子は、前記テストモード移行後は、常にモーター駆動状態として低レベルが連続して出力されるよう、前記切換え回路からの前記切換え信号により制御されることを特徴とした、請求項1に記載の電子時計。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2007−263809(P2007−263809A)
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−90440(P2006−90440)
【出願日】平成18年3月29日(2006.3.29)
【出願人】(000001960)シチズンホールディングス株式会社 (1,939)
【Fターム(参考)】