説明

電子機器、遠隔操作システム、情報処理方法、プログラム

【課題】遠隔操作端末装置の処理負荷が軽減された遠隔操作システムを提供することを目的とする。
【解決手段】遠隔操作端末装置として携帯電話を使用し、遠隔操作対象のセットトップボックスにはIP電話機能を与える。遠隔操作を行う際には、携帯電話からセットトップボックスに呼発信を行って電話による通信を確立させる。この状態において、携帯電話は、操作されたキーに応じたトーン信号を送信し、セットトップボックスは、受信したトーン信号をコマンドコードに変換し、このコマンドコードに応答した処理を実行する。セットトップボックスは、コマンドコードに応答した処理結果に応じて操作案内画像を生成し、テレビ電話画像として送信して携帯電話側で表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話などの無線端末からの遠隔操作によりコントロールされる電子機器、遠隔操作システム、および、上記電子機器が実行するプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
家屋などに設置されたセットトップボックスを外出先などの遠隔地から操作するための遠隔操作システムとして、以下のような構成が知られている。例えば、セットトップボックスを販売または貸与している業者はネットワーク上にサーバを設置する。そして、ユーザは、例えばネットワーク接続が可能な遠隔操作端末装置を操作して、自宅のセットトップボックスに所望の動作を実行させるための命令をサーバに送信する。サーバは、このように送信された命令を記憶する。セットトップボックスは定期的にサーバにアクセスし、自己に対する命令が記憶されていればこの命令を実行し、サーバに処理結果を送信するというものである。
【0003】
しかし、上記の遠隔操作システムでは、ユーザの認証や操作対象機器の認証などが必要であるために、ユーザが所望する操作を完了させるまでに比較的長い時間を要してしまう。また、セットトップボックスの提供業者が運営するサーバを経由するために、ユーザが操作を行ってからセットトップボックスが応答して動作するまでの間に時間差が生じてしまうという問題も生じる。
【0004】
そこで、以下のような構成が知られている。例えば、携帯電話からローカル通信制御装置に対して、IP電話の電話番号をアクセス番号として利用してアクセスし、携帯電話の操作に応じて生成した操作コードや制御コードをローカル通信制御装置に送信する。ローカル通信制御装置は、このように送信される操作コードや制御コードに応答して動作するというものである(例えば、特許文献1参照)。このような構成であれば、ユーザ認証や機器認証は、IP電話の電話番号によるアクセスとして行われる。また、セットトップボックス提供業者のサーバを中継することなく、携帯電話と操作対象機器との間で通信が行われるために、ユーザ操作に応じた捜査対象機器の動作のリアルタイム性も向上する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−196933号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
現状における携帯電話などの機器では、コストや消費電力などの点から、例えばパーソナルコンピュータなどのように処理能力の高いCPUを実装することが難しい。この点からすると、例えば携帯電話などの携帯用の機器を上記のように遠隔操作端末装置として機能させるにあたっては、できるだけ処理負荷が軽くなるようにすることが好ましい。
【0007】
そこでこの発明は、遠隔操作端末装置の処理負荷が軽減された遠隔操作システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上述の課題を解決すべくなされたもので、本発明の一態様による電子機器は、インターネットプロトコルネットワークを経由した電話通信の接続を携帯電話との間で行う電話対応通信部と、操作が行われた操作子を示すトーン信号を前記接続が行われている携帯電話から受信してコマンドに変換するコマンド変換部と、前記コマンドに応答した所定の処理を実行するコマンド応答処理を実行するコマンド応答処理部とを備える。
【0009】
また、上述の電子機器は、操作の案内のために前記携帯電話において再生出力されるべき操作案内画像または操作案内音声を作成し、前記接続が行われている携帯電話に送信させる操作案内情報作成部をさらに備える。
【0010】
また、上述の電子機器において、前記操作案内情報作成部は、前記コマンド応答処理部が実行した処理の結果に応じた操作案内画像または操作案内音声を作成する。
【0011】
また、上述の電子機器において、前記操作案内画像は、テレビ電話の画像として操作案内情報作成部により作成されて送信される。
【0012】
また、本発明の一態様としての遠隔操作システムは、遠隔操作端末装置としての携帯電話と、遠隔操作対象の電子機器を備え、前記電子機器は、インターネットプロトコルネットワークを経由した電話通信の接続を携帯電話との間で行う電話対応通信部と、操作が行われた操作子を示すトーン信号を前記接続が行われている携帯電話から受信してコマンドに変換するコマンド変換部と、前記コマンドに応答した所定の処理を実行するコマンド応答処理を実行するコマンド応答処理部とを備える。
【0013】
また、本発明の一態様としての電子機器の情報処理方法は、インターネットプロトコルネットワークを経由した電話通信の接続を携帯電話との間で行う電話対応通信ステップと、操作が行われた操作子を示すトーン信号を前記接続が行われている携帯電話から受信してコマンドに変換するコマンド変換ステップと、前記コマンドに応答した所定の処理を実行するコマンド応答処理を実行するコマンド応答処理ステップとを備える。
【0014】
また、本発明の一態様としてのプログラムは、コンピュータを、インターネットプロトコルネットワークを経由した電話通信の接続を携帯電話との間で行う電話対応通信手段、操作が行われた操作子を示すトーン信号を前記接続が行われている携帯電話から受信してコマンドに変換するコマンド変換手段、前記コマンドに応答した所定の処理を実行するコマンド応答処理を実行するコマンド応答処理手段として機能させる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、遠隔操作端末装置の処理負荷が軽減された遠隔操作システムを提供可能になるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態における遠隔操作システムの構成例を示す図である。
【図2】本実施形態における携帯電話の構成例を示す図である。
【図3】本実施形態におけるセットトップボックスの構成例を示す図である。
【図4】本実施形態のセットトップボックスにおいて遠隔操作に対応する機能構成例を示す図である。
【図5】本実施形態の携帯電話において表示される操作案内画像の態様例を示す図である。
【図6】トーン信号/コマンド対応テーブルの構造例を示す図である。
【図7】本実施形態の携帯電話が遠隔操作に対応して実行する処理手順例を示すフローチャートである。
【図8】本実施形態のセットトップボックスが遠隔操作に対応して実行する処理手順例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、本実施形態における遠隔操作システムの構成例を示す図である。本実施形態の遠隔操作システムは、遠隔操作端末装置としての携帯電話100と、遠隔操作対象の電子機器であるセットトップボックス200から成る。例えば自宅を外出中であるような状況において、ユーザは、携帯電話100に対する操作により家屋700(例えば自宅)に設置されているセットトップボックス200を遠隔操作することができる。
【0018】
携帯電話100は、ユーザが携帯して所持するもので、電話網300を介して他の携帯電話や固定電話などとの間で通信可能とされている。この通信により、ユーザは、携帯電話100を利用して通話を行うことができる。そのうえで、携帯電話100は、後述するように、セットトップボックス200に対して遠隔操作を行うための遠隔操作端末装置として機能する。
【0019】
セットトップボックス200は、本実施形態において遠隔操作対象となる電子機器であり、図示するように例えばユーザの自宅である家屋700内に設置されており、テレビジョン放送を受信してその映像信号を出力可能とされている。ここでの図示は省略するが、セットトップボックス200とディスプレイ装置とを接続することで、ディスプレイ装置においてセットトップボックス200が受信選局した放送の映像を表示させることができる。また、セットトップボックス200により受信選局した放送の映像音声を、内蔵の記憶媒体または当該セットトップボックス200と接続された外部の録画機器に録画させることができる。
【0020】
また、本実施形態のセットトップボックス200は、後述するように、携帯電話100に対する遠隔操作に応答した動作が可能とされている。このために、セットトップボックス200は、IP(Internet Protocol)電話に対応する通信機能が与えられており、IP電話における電話番号が割り当てられている。
【0021】
また、図1には、携帯電話100とセットトップボックス200が通信を行うにあたり利用する通信網およびサーバとして、電話網300、VoIP(Voice over Internet Protocol)ゲートウェイ400、IP(Internet Protocol)ネットワーク500、SIP(Session Initiation Protocol)サーバ600が示されている。
【0022】
携帯電話100は、電話網300経由で接続された通信相手と電話通信を行うことができる。電話網300は、本実施形態の携帯電話100を含む電話(携帯電話または固定電話)間で、通話のための通信を行うための通信網である。この電話網300によっては、電話間での受話音声/送話音声やプッシュフォン回線に対応するトーン信号などの音声データが伝送される。
【0023】
VoIPゲートウェイ400は、上記電話網300と、次に説明するIPネットワーク500とを中継する機器である。具体的に、VoIPゲートウェイ400は、電話網300から伝送される音声情報について、IPに対応する圧縮符号化およびパケット変換などを行い、このパケットのデータをIPネットワーク500上で指定の宛先に伝送させる。また、VoIPゲートウェイ400は、IPネットワーク500から伝送されるパケットからのデータ抽出や、抽出したデータの伸張処理などを施して音声情報に復元し、この音声情報を電話網300経由で指定の送信先に送信する。
【0024】
IPネットワーク500は、IPにしたがってデータが伝送される通信網である。図に例示するように、本実施形態のセットトップボックス200は、光回線終端装置710を経由してIPネットワーク500と接続される。
【0025】
また、前述のようにセットトップボックス200がIP電話として機能するのに応じて、同図では、IPネットワーク500に接続されるサーバとして、SIPサーバ600が示される。SIPサーバ600は、IP電話に対応する呼制御を実行するサーバである。例えば、SIPサーバ600は、呼制御シーケンスの制御、電話番号とIPアドレスとの間での変換処理、接続先へのルーティングおよび呼の状態管理等を実行する。
【0026】
例えば、携帯電話100がセットトップボックス200に設定したIP電話対応の電話番号に対して呼発信を行ったとする。この呼発信は、電話網300からVoIPゲートウェイ400を経由することでIPパケット化されてSIPサーバ600に伝送される。SIPサーバ600が呼発信に応じた呼制御を行うことで、セットトップボックス200は、IPネットワーク500経由で呼着信を受ける。セットトップボックス200がこの呼び着信に応答すると、SIPサーバ600は、携帯電話100とセットトップボックス200の間での通信を確立する。
【0027】
上記のように通信が確立されて以降、携帯電話100とセットトップボックス200は、SIPサーバ600を経由することなく、電話網300、VoIPゲートウェイ400およびIPネットワーク500を経由してピア・ツー・ピアで音声情報の送受信を行うことができる。つまり、電話回線が接続された状態で相互に通信を行うことができる。
【0028】
また、本実施形態のセットトップボックス200が対応するIP電話はビデオ電話による通信も可能とされている。これにより、携帯電話100とセットトップボックス200の電話回線が接続されている状態では、上記音声情報とともにテレビ電話画像用のビデオ信号も送受信することが可能とされている。このために、例えばVoIPゲートウェイ400は、VVoIP(Video VoIP)に対応する構成を採ることで、音声信号およびビデオ信号を中継可能なようにされている。
【0029】
なお、この図に示す構成においては、セットトップボックス200とIPネットワーク500の間は光回線により接続されることとしているが、例えばADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)やケーブルテレビジョン回線などの他の回線が採用されてもよい。
【0030】
図2は、携帯電話100の構成例を示している。携帯電話100は、制御部110、記憶部120、送受信部130、通話音声処理部140、ビデオ信号処理部150、トーン信号処理部160、撮像部170、操作部180および表示部190を備える。
【0031】
制御部110は、CPU(Central Processing Unit)およびRAM(Random Access Memory)等を備えて構成され、記憶部120に記憶されるプログラムを実行することにより所定の制御・処理を実行する。
【0032】
記憶部120は、制御部110におけるCPUが実行するプログラムのほか、制御部110が利用する各種データが記憶される。記憶部120のハードウェアとしては、例えばフラッシュメモリなどを採用することができる。
【0033】
送受信部130は、電話網300経由で信号の送受信を実行する部位である。つまり、送受信部130は、アンテナ131にて電波を受信して得られた信号を復調する。また、通話音声処理部140、ビデオ信号処理部150およびトーン信号処理部160およびから出力された信号により伝送変調を行い、この変調信号をアンテナ131から送出させる。
【0034】
通話音声処理部140は、制御部110の制御に応じて、通話に対応する処理を実行する部位である。ここでの通話に対応する処理としては、例えば以下の内容を含む。つまり、1つには送話音声および受話音声として音声信号についての処理を実行する。具体的に、例えば、通話音声処理部140は、送受信部130において受話音声データが受信復調された場合、この受話音声データのデコードや増幅などを行ってスピーカ142から出力させる。また、通話音声処理部140は、マイクロフォン141から入力された送話音声の音声信号について所定のエンコード処理などを施して送受信部130に出力する。
【0035】
ビデオ信号処理部150は、携帯電話100が備えるテレビ電話機能に対応して設けられるもので、テレビ電話の通話時に送受信される画像のビデオ信号についての処理を実行する。テレビ電話による通話が実行される際、ビデオ信号処理部150は、後述の撮像部170により撮像される画像のビデオ信号を制御部110から入力し、例えば、テレビ電話の規格に対応する所定の形式にエンコードする。そして、このエンコードされたビデオ信号を送受信部130により送信させる。
【0036】
また、テレビ電話の通信相手からの映像信号が送受信部130にて受信された場合、ビデオ信号処理部150は、受信したビデオ信号をデコードして表示部190での表示に適合した形式に変換する。制御部110は、このように得られたビデオ信号を表示部190にて表示させる。
【0037】
トーン信号処理部160は、操作部180に含まれる所定のキーに対する操作に応じたトーン信号を生成する部位である。トーン信号とは、例えば数字キーおよび所定の記号に対応するキーごとに符号として割り当てられた所定周波数の音声信号をいう。本実施形態のトーン信号処理部160が対応するトーン信号の規格としては、特に限定されるものではないが、例えばDTMF(Dual-Tone Multi-Frequency)を想定することができる。
【0038】
撮像部170は、撮像を行って画像情報を生成する部位である。撮像部170により生成された画像情報は、制御部110の制御により、静止画像データまたは動画像データとして記憶部120に記憶させることができる。また、テレビ電話による通信が行われているときには、撮像部170により生成された画像をテレビ電話用の画像として通信相手に送信される。
【0039】
操作部180は、携帯電話100において備えられる数字キーをはじめとする各種操作子を一括して示している。制御部110は、操作部180における操作子に対して行われた操作に応じて、セットトップボックス200が所定の動作を実行するように制御を行う。
【0040】
表示部190は、制御部110の制御に応じて所定の画像が表示される部位である。この表示部190には、例えば液晶ディスプレイなどを用いることができる。
【0041】
図3は、セットトップボックス200の構成例を示している。この図に示すセットトップボックス200は、チューナ部210、映像音声処理部220、記憶部230、映像音声入出力部240、制御部250、操作部260および表示部270およびネットワークインターフェース280を備える。
【0042】
チューナ部210は、放送局から送出される放送信号を入力して選局を行い、選局した放送局のコンテンツのストリームを抽出する。
【0043】
映像音声処理部220は、チューナ部210からストリームを入力してデコード処理を実行することで、映像信号と当該映像信号に同期する音声信号を得る。また、映像音声処理部220は、上記のように得られた映像信号と音声信号を所定形式にエンコードして記憶部230に記憶させることができる。また、映像音声入出力部240により外部映像機器から入力した映像信号および音声信号を所定形式にエンコードして記憶部230に記憶させることができる。つまり、セットトップボックス200は、映像コンテンツの録画機能を有している。また、映像音声処理部220は、記憶部230に記憶されている映像コンテンツのデータを読み出し、必要に応じて所定形式の映像音声信号に変換して映像音声入出力部240から外部に出力させることができる。
【0044】
記憶部230は、後述の制御部250におけるCPUが実行するプログラムや、CPUが利用する各種設定データなどが記憶される。また、前述のように、映像コンテンツのデータが記憶される。
【0045】
映像音声入出力部240は、所定の映像音声信号形式や伝送方式に対応する映像音声入出力端子を備え、この映像音声入出力端子に接続された当該外部映像機器から供給される映像音声信号を入力する。このように入力した映像音声信号は、前述のように映像音声処理部220によってエンコードされて記憶部230に記憶される。また、映像音声入出力部240には、記憶部230から読み出されて映像音声処理部220によりデコードされた映像音声信号が供給される。映像音声入出力部240は、このように供給された映像音声信号を、接続された外部映像機器に対して供給する。
【0046】
制御部250は、CPUおよびRAM等を備えて構成され、記憶部230に記憶されるプログラムを実行することにより各種の制御・処理を実行する。そのうえで、制御部250には、IP電話に対応するための機能が付加される。これにより、セットトップボックス200は、IP電話として機能することが可能となる。また、セットトップボックス200は、このIP電話機能により携帯電話100と接続されることにより、携帯電話100に対する操作に応答した動作を実行可能とされる。つまり、携帯電話100によりセットトップボックス200を遠隔操作することが可能になる。
【0047】
操作部260は、セットトップボックス200において備えられる各種操作子を一括して示している。制御部250は、操作部260における操作子に対して行われた操作に応じた所定の動作となるように制御を行う。表示部270は、制御部250の制御に応じて、セットトップボックス200の動作状況などに応じた所定の画像が表示される。この表示部270には、例えば液晶ディスプレイなどを用いることができる。
【0048】
ネットワークインターフェース280は、IPネットワーク500経由でインターネットプロトコル(IP)に対応した通信を実行するための部位である。セットトップボックス200がIP電話として機能する際には、このネットワークインターフェース280経由で通信相手との電話回線の接続が行われる。
【0049】
図4は、セットトップボックス200における制御部250の構成として、本実施形態の遠隔操作に対応するための機能構成例を示している。なお、この図に示される制御部250内の各機能部の動作は、制御部250がプログラムを実行することによって実現される。また、この図においては、制御部250とともに、記憶部230およびネットワークインターフェース280が示される。
【0050】
この図に示す制御部250は、遠隔操作に対応する機能部として電話対応通信部251、コマンド変換部252、コマンド応答処理部253および操作案内画像作成部254を備える。
【0051】
電話対応通信部251は、IP電話機能に対応する通信を実行する。このようなIP電話機能に対応するために、セットトップボックス200にはIP電話の電話番号が1つ割り当てられている。そして、電話対応通信部251は、IP電話機能に対応する動作としてIP電話としての呼制御を実行する。ここで、例えば携帯電話100からセットトップボックス200の電話番号の呼発信が行われたとすると、図1にて説明したように、SIPサーバ600からセットトップボックス200に対して呼着信が通知される。電話対応通信部251は、ネットワークインターフェース280を介して上記呼着信の通知を入力し、これに応答した呼制御を実行する。これにより、携帯電話100とのセットトップボックス200との間でIP電話回線による接続が確立される。
【0052】
また、電話対応通信部251は、IP電話回線経由での音声および映像の送受信に対応する処理を実行する。具体的に、セットトップボックス200は、後述するようにIP電話回線により接続される携帯電話100に対して操作案内画像のビデオ信号を送信するのであるが、この際に、ビデオ信号をIPテレビ電話の画像としての形式に変換して送信する。また、携帯電話100からは操作信号としてのトーン信号が送信されるが、電話対応通信部251は、IP電話に対応した形式により送信されてくるトーン信号をパケットから取り出し、制御部250において処理可能な形式に変換する。
【0053】
コマンド変換部252は、トーン信号を当該セットトップボックス200が処理可能なコマンドコードに変換する部位である。つまり、電話回線が接続された状態の携帯電話100からは、ユーザが遠隔操作のために操作したキーに対応するトーン信号がセットトップボックス200に対して送信される。このトーン信号は、ネットワークインターフェース280にて受信され、電話対応通信部251により取り出される。コマンド変換部252は、このトーン信号を入力し、コマンドコードに変換する。ここで、コマンド変換部252は、トーン信号をコマンドコードに変換する際に、記憶部230に記憶されるトーン信号/コマンド対応テーブル231を参照する。なお、トーン信号/コマンド対応テーブル231の構造と、トーン信号/コマンド対応テーブル231を利用したコマンド変換部252のトーン信号/コマンドコード変換処理については後述する。
【0054】
コマンド応答処理部253は、コマンド変換部252による変換処理によって得られたコマンドコードの命令内容に応答した処理を実行する。一例として、コマンドコードが録画開始を命令する内容のものであれば、コマンド応答処理部253は、チューナ部210にて選局されている放送局のコンテンツの映像音声を映像音声処理部220によって記憶部230に記憶させるための制御を実行する。
【0055】
操作案内画像作成部254は、携帯電話100の表示部190にて表示させるための操作案内画像(操作案内情報)を作成し、電話対応通信部251から携帯電話100に対して送信させる。そのうえで、操作案内画像作成部254は、コマンド応答処理部253のコマンド応答処理の実行結果に応じて、適宜、新たに表示させるべき操作案内画像の画像を作成する。
【0056】
一例として、操作案内画像作成部254により、録画予約チャンネルを指定するための操作案内画像を作成して送信しているものとする。これに応じて、携帯電話100の表示部190においては、上記の録画予約チャンネル指定用の操作案内画像が表示される。そして、この状態のもとで、1つのチャンネルを指定するキー操作が完了したとする。携帯電話100からは、このキー操作が行われたことを示す信号として、トーン信号が送信される。
【0057】
セットトップボックス200においては、上記のように送信されてくるトーン信号が受信され、このトーン信号がコマンド変換部252によってコマンドコードに変換される。そして、コマンド応答処理部253は、このコマンドコードに応じて録画予約チャンネルを設定する。ここで、遠隔操作手順として、録画予約チャンネルの設定に続いては、録画時刻の設定を行うようにされているものとする。そこで、操作案内画像作成部254は、コマンド応答処理部253による録画予約チャンネルの設定完了に応じて、録画時刻設定用の操作案内画像を作成する。
【0058】
そして、操作案内画像作成部254は、上記のように作成した操作案内画像を、IPテレビ電話に適合した形式のビデオ信号に変換し、電話対応通信部251からネットワークインターフェース280を介して、IP電話回線により送信させる。この際、操作案内画像作成部254は、前述のように、例えばVoIPゲートウェイ400が対応するVVoIPに対応する形式によりビデオ信号を送信する。ここでは、VVoIPに対応する形式により送受信されるビデオ信号は、IPテレビ電話の画像として扱われる。
【0059】
このようにIPテレビ電話の画像として送信されたビデオ信号は、VoIPゲートウェイ400により携帯電話100が対応するテレビ電話規格の信号に変換されて電話網300経由で携帯電話100により受信される。これに応じて、携帯電話100は、セットトップボックス200からの操作案内画像のビデオ信号を受信し、表示部190によりIPテレビ電話の画像として表示させることになる。本実施形態では、このようにIPテレビ電話の技術を利用して、セットトップボックス200から送信される操作案内画像の画像を携帯電話100において表示させることができる。
【0060】
次に、図5を参照して、携帯電話100の表示部190に表示される操作案内画像の遷移例について具体的に説明する。図5(a)は、表示部190において各種のモード選択の操作を案内する操作案内画像が表示された状態を示している。この図に示す操作案内画像では、録画予約モードを設定するには携帯電話100における「1」の数字キーを操作し、環境設定モードを設定するには「2」の数字キーを操作すべきことを示している。
【0061】
上記の操作案内画像が表示されている状態のもとで、ユーザは、セットトップボックス200に予約録画モードを設定するために「1」の数字キーを操作したとする。この操作に応じて、携帯電話100からセットトップボックス200に対してトーン信号が送信される。また、このトーン信号の受信に応じて、セットトップボックス200のコマンド応答処理部253は予約録画モードを設定する。そして、これに伴って、操作案内画像作成部254が予約録画設定用の操作案内画像を作成し、この操作案内画像のビデオ信号を送信させる。これにより、携帯電話100の表示部190は、例えば図5(b)に示すように、予約録画設定の操作案内画像に表示が切り替わる。
【0062】
この図5(b)に示される予約録画設定の操作案内画像は、録画予約の新規登録を行うには「1」の数字キーを操作し、登録済みの録画予約内容を変更するには「2」の数字キーを操作し、登録済みの録画予約内容を削除するには「3」の数字キーを操作すべきことが示されている。この場合のユーザは新たに予約録画設定を行いたいので、数字キー「1」を操作する。この操作に応じて、図示は省略するが、予約録画すべき番組を指定するなどの操作を案内するための操作案内画像の表示に切り替わることになる。このように、本実施形態では、ユーザの操作に応じて操作案内画像の種別が適宜切り替わっていくようになっている。
【0063】
次に、図6を参照して、記憶部230に記憶されるトーン信号/コマンド対応テーブル231の構造例について説明する。先に図4により説明したように、セットトップボックス200におけるコマンド変換部252は、携帯電話100から受信したトーン信号をコマンドコードに変換するにあたり、このトーン信号/コマンド対応テーブル231を利用する。
【0064】
トーン信号/コマンド対応テーブル231は、図示するように、操作案内画像種別231aとトーン信号データ231bとコマンドコード231cを対応付けた構造を有する。先に図5において説明したように、セットトップボックス200の遠隔操作のために携帯電話100にて表示される操作案内画像の内容(すなわち操作案内画像の種別)は、数字キーなどの操作結果に応じて適宜切り替えられていく。そして、操作案内画像の種別が切り替わるごとに、同じ数字キー(すなわち、同じトーン信号)であっても、対応するコマンド内容が異なってくる。
【0065】
そこで、本実施形態では、トーン信号/コマンド対応テーブル231において、まず、操作案内画像種別231aごとに区分する。なお、操作案内画像種別231aとしては、図に例示するように、操作案内画像の種別ごとに割り当てられた種別コードとしての値を格納することとすればよい。そして、この操作案内画像種別231aにより特定される操作案内画像種別ごとにおいて、操作が有効なキーごとに対応するトーン信号データ231bを対応付ける。トーン信号データ231bは、例えばトーン信号の波形パタンを示すデータであり、キーごとに対応して固有となるように割り当てられるものとなる。そして、トーン信号データ231bごとに、対応の操作案内画像のもとで割り当てられる命令内容に対応するコマンドコード231cが対応付けられる。
【0066】
図4に示したコマンド変換部252は、上記トーン信号/コマンド対応テーブル231を利用して次のようにトーン信号をコマンドコードに変換する。コマンド変換部252は、携帯電話100から送信されたトーン信号の受信に応答して変換処理を開始するが、変換処理の開始にあたり、まず、今回受信したトーン信号に対応する操作案内画像の種別を認識する。
【0067】
ここでの今回受信したトーン信号に対応する操作案内画像とは、今回受信したトーン信号の送信のトリガとなったキー操作が行われていた際に携帯電話100にて表示されていた操作案内画像を指す。これは、すなわち、現時点において操作案内画像作成部254が作成してIPテレビ電話用の画像として送信させている操作案内画像である。そこで、コマンド変換部252は、操作案内画像作成部254に対して、現時点において作成して送信している操作案内画像の種別を問い合わせる。これにより、今回受信したトーン信号に応じたキー操作に対応する操作案内画像種別を認識できる。
【0068】
そして、コマンド変換部252は、認識した操作案内画像種別に対応付けられているトーン信号データ231bのうちから、今回受信したトーン信号と一致する波形のものを検索する。次に、検索されたトーン信号データ231bに対応付けられているコマンドコード231cを特定する。このようにコマンドコードを特定することが、すなわち、トーン信号をコマンドコードに変換する処理に相当する。
【0069】
図7は、セットトップボックス200を遠隔操作するために携帯電話100が実行する処理手順例を示している。なお、この図に示す処理の手順は、制御部110がプログラムを実行することにより実現されるものとしてみることができる。
【0070】
ここで、ユーザがセットトップボックス200の電話番号を入力して、テレビ電話モードで呼発信させるための操作を行ったとする。これに応じて、制御部110は、送受信部130により呼発信としての送信動作が実行されるように制御する(ステップS101)。次に、制御部110は、今回の呼発信に対するセットトップボックス200からの応答が受信されたか否かについて判定する(ステップS102)。
【0071】
ここで、何らかの障害などが原因で一定時間内に応答が受信できなかった場合には(ステップS102−NO)、この図に示す処理を終了する。これに対して、一定時間内に応答が受信された場合には(ステップS102−YES)、IP電話としてのセットトップボックス200との間でテレビ電話の通信が確立されたことになる。
【0072】
上記のように通信が確立されるのに応じて、セットトップボックス200からはテレビ電話用の画像として操作案内画像のビデオ信号が送信されてくる。そこで、制御部110は、操作案内画像のビデオ信号を送受信部130により受信させ(ステップS103)、ビデオ信号処理部150により表示用画像信号に変換して表示部190に表示させる(ステップS104)。これにより、携帯電話100の表示部190において操作案内画像が表示される。
【0073】
制御部110は、上記ステップS104により操作案内画像を表示させている状態のもとで、キー操作が行われるのを待機している(ステップS105−NO)。そして、キー操作が行われたことを判定すると(ステップS105−YES)、制御部110は、今回のキー操作が、通話の切断のための操作であるか否かについて判定する(ステップS106)。
【0074】
ここで、通話切断のための操作であると判定した場合(ステップS106−YES)、制御部110は、切断処理を行ってこの図に示す処理を終了する。これに対して、通話切断のための操作ではないと判定した場合には(ステップS106−NO)、今回のキー操作は、セットトップボックス200を遠隔操作するための操作であることになる。そこで、この場合の制御部110は、操作されたキーに対応するトーン信号をトーン信号処理部160により生成させて、このトーン信号を送受信部130から送信させる制御を実行し(ステップS107)、ステップS103に戻る。
【0075】
上記ステップS107の処理に応じて、セットトップボックス200は、前述のようにトーン信号を受信してコマンドコードに変換し、このコマンドコードに応じた処理を実行する。そして、その処理結果に応じて、新たな操作案内画像のビデオ信号を送信してくる。制御部110は、ステップS107の処理を実行した後にステップS103に戻るようにされており、これにより、新たな操作案内画像のビデオ信号を受信し、表示部190に表示させることができる。つまり、ユーザが携帯電話100に対して行った遠隔操作に応じて表示部190に表示される操作案内画像の切り替えが行われる。
【0076】
図8は、携帯電話100からの遠隔操作に対応してセットトップボックス200が実行する処理手順例を示している。この図に示す処理は、図4に示した制御部250における機能部のいずれかが適宜実行するものとしてみることができる。
【0077】
まず、電話対応通信部251は、携帯電話100からの呼発信に応じた着信の発生を待機している(ステップS201−NO)。そして、着信の発生したことが判定されると(ステップS201−YES)、電話対応通信部251は、この着信に応答することで携帯電話100との通信を確立させる(ステップS202)。
【0078】
上記のように通信が確立されるのに応じて、操作案内画像作成部254は、最初に携帯電話100側にて表示させるべき初期操作案内画像を作成する(ステップS203)。次に、操作案内画像作成部254は、操作案内画像が作成されるのに応じてこの操作案内画像のデータをビデオ信号に変換する。そして、このビデオ信号を、電話対応通信部251により携帯電話100に対して送信させるための制御を実行する(ステップS204)。
【0079】
次に、電話対応通信部251は、携帯電話100から送信されるトーン信号が受信されたか否かを判定する(ステップS205)。ここで、トーン信号が受信されなかったと判定した場合(ステップS205−NO)、電話対応通信部251は、さらに携帯電話100側による通信の切断が行われたか否かについて判定する(ステップS206)。
【0080】
携帯電話100側で通信の切断が行われるのに応じて、SIPサーバ600は切断状態であることをセットトップボックス200に通知する。SIPサーバ600から切断状態であることの通知が行われた場合、電話対応通信部251は切断が行われたと判定し(ステップS206−YES)、この図に示す処理を終了する。これに対して、切断が行われていないと判定した場合には(ステップS206−NO)、ステップS205に戻る。
【0081】
そして、トーン信号が受信されたと判定した場合(ステップS205)、コマンド変換部252は、前述のように、受信したトーン信号をコマンドコードに変換する(ステップS207)。そして、コマンド応答処理部253は、このコマンドコードが示す命令内容に応答した所定の処理を実行する(ステップS208)。
【0082】
上記のようにコマンドコードに対する応答処理を終了した後、操作案内画像作成部254は、今回の応答処理の結果に応じて次に携帯電話100側にて表示させるべき操作案内画像を作成する(ステップS209)。次に、ステップS204に戻ることにより、操作案内画像作成部254は、上記ステップS209により作成された操作案内画像のビデオ信号を携帯電話100に対して送信させるための制御を実行する。
【0083】
これまでの説明から理解されるように、本実施形態における携帯電話100によるセットトップボックス200に対する遠隔操作は、セットトップボックス200と携帯電話100の電話回線が接続された状態で行われる。そして、携帯電話100からは、ユーザ操作に応じた操作信号が電話回線経由で送信されるが、この送信信号は、操作されたキーに応じて規定されているトーン信号である。このトーン信号をコマンドに変換する処理は、セットトップボックス200側で行われる。
【0084】
上記のトーン信号については、例えばこれまでにおいても音声と同様に送受信が可能とされている。さらに、操作案内画像は、テレビ電話に対応する画像信号として送受信される。したがって、このような遠隔操作を実現するにあたり、携帯電話100については、これまでにおいても実装されているテレビ電話機能を使用するだけでよいことになる。換言すれば、携帯電話100は、例えば遠隔操作のために特化されたアプリケーションやプログラムなどを実行する必要が無い。これにより、遠隔操作のための特殊な処理を実行することによって携帯電話100の処理負担が重くなるということが回避される。また、遠隔操作のために特化されたアプリケーションを追加してインストールする必要がないことから、携帯電話の記憶部120としての記憶容量を節約することができる。なお、特許文献1では、キー操作に応じた信号を、携帯電話側で操作コードや制御コードに変換して送信しているので、携帯電話においては、そのための処理負荷が増加する。また、携帯電話100には、上記操作コードや制御コードを生成する機能を含む遠隔操作のためのプログラムを追加して実装する必要がある。
【0085】
なお、本実施形態としての構成はこれまでの説明に限定されない。例えば、携帯電話100にもIP電話としての機能を与えることが考えられる。このような構成とすれば、携帯電話100自体によりVoIPに対応した通信が可能となるので、VoIPゲートウェイ400を介在することなくセットトップボックス200と通信を行って遠隔操作を実現できる。
【0086】
また、上記実施形態においては、テレビ電話機能を利用して操作案内画像のビデオ信号をセットトップボックス200から携帯電話100に送信し、操作案内画像を表示させるようにしている。このような操作案内画像に代えて、セットトップボックス200において操作案内のための音声(操作案内音声)を作成して携帯電話100に送信し、携帯電話100側で受信した音声をスピーカ142から再生出力させるようにすることも考えられる。この場合には、テレビ電話ではなく、通常の音声のみによる通信でよいために、携帯電話100の処理負荷はさらに軽減される。
【0087】
また、上述の携帯電話100およびセットトップボックス200は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した遠隔操作に対応する処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
【0088】
また、図2および図4における処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより本実施形態としての遠隔操作に対応する処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0089】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【符号の説明】
【0090】
100 携帯電話
110 制御部
120 記憶部
130 送受信部
131 アンテナ
140 通話音声処理部
141 マイクロフォン
142 スピーカ
150 ビデオ信号処理部
160 トーン信号処理部
170 撮像部
180 操作部
190 表示部
200 セットトップボックス
210 チューナ部
220 映像音声処理部
230 記憶部
231 トーン信号/コマンド対応テーブル
231a 操作案内画像種別
231b トーン信号データ
231c コマンドコード
240 映像音声入出力部
250 制御部
251 電話対応通信部
252 コマンド変換部
253 コマンド応答処理部
254 操作案内画像作成部
260 操作部
270 表示部
280 ネットワークインターフェース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターネットプロトコルネットワークを経由した電話通信の接続を携帯電話との間で行う電話対応通信部と、
操作が行われた操作子を示すトーン信号を前記接続が行われている携帯電話から受信してコマンドに変換するコマンド変換部と、
前記コマンドに応答した所定の処理を実行するコマンド応答処理を実行するコマンド応答処理部と
を備えることを特徴とする電子機器。
【請求項2】
操作の案内のために前記携帯電話において再生出力されるべき操作案内画像または操作案内音声を作成し、前記接続が行われている携帯電話に送信させる操作案内情報作成部をさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記操作案内情報作成部は、
前記コマンド応答処理部が実行した処理の結果に応じた操作案内画像または操作案内音声を作成する
ことを特徴とする請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記操作案内画像は、テレビ電話の画像として操作案内情報作成部により作成されて送信される、
ことを特徴とする請求項2または3に記載の電子機器。
【請求項5】
遠隔操作端末装置としての携帯電話と、遠隔操作対象の電子機器を備え、
前記電子機器は、
インターネットプロトコルネットワークを経由した電話通信の接続を携帯電話との間で行う電話対応通信部と、
操作が行われた操作子を示すトーン信号を前記接続が行われている携帯電話から受信してコマンドに変換するコマンド変換部と、
前記コマンドに応答した所定の処理を実行するコマンド応答処理を実行するコマンド応答処理部とを備える
ことを特徴とする遠隔操作システム。
【請求項6】
インターネットプロトコルネットワークを経由した電話通信の接続を携帯電話との間で行う電話対応通信ステップと、
操作が行われた操作子を示すトーン信号を前記接続が行われている携帯電話から受信してコマンドに変換するコマンド変換ステップと、
前記コマンドに応答した所定の処理を実行するコマンド応答処理を実行するコマンド応答処理ステップと
を備えることを特徴とする電子機器の情報処理方法。
【請求項7】
コンピュータを、
インターネットプロトコルネットワークを経由した電話通信の接続を携帯電話との間で行う電話対応通信手段、
操作が行われた操作子を示すトーン信号を前記接続が行われている携帯電話から受信してコマンドに変換するコマンド変換手段、
前記コマンドに応答した所定の処理を実行するコマンド応答処理を実行するコマンド応答処理手段
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−34051(P2013−34051A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−168089(P2011−168089)
【出願日】平成23年8月1日(2011.8.1)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】