説明

電子機器用ケース及びキーボード装置、並びに電子機器

【課題】収容したタブレット型PCを立てた状態で膝などの上で用いる場合であってもタブレット型PCが倒れることがないタブレット型PC用ケースを提供すること。
【解決手段】キーボード2と、キーボード2に対して折り畳み可能に設けられた連接部3と、連接部3に対して折り畳み可能に設けられ、その内側にタブレット型PC100を収容する一方、その中程に中折線が設けられた蓋部4と、蓋部4の内側に設けられ、収容されたタブレット型PC100を支持する支持板部5とを備え、収容したタブレット型PC100を立たせる場合には、中折線を境に蓋部4の開放側となる部分を外側に折り返し、支持板部5の下縁をキーボード2の上面に係止させるタブレット型PC用ケース1において、支持板部5の下縁とキーボード2の上面とが吸着するように、支持板部5の下縁部に永久磁石53を設ける一方、キーボード2の上面部に磁性体23を設けるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器用ケース及びキーボード装置、並びに電子機器に関し、特に、スタンドとしても兼用可能な電子機器用ケース及びキーボード装置、並びに電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
タブレット型のパソコン(以下、「タブレット型PC」という)などの電子機器を持ち運ぶための電子機器用ケースであって、タブレット型PCなどの電子機器を立たせるスタンドとしても兼用可能なものが公知となっている。スタンドとして兼用可能な電子機器用ケースは、基台部と、基台部に対して折り畳み可能に設けられた連接部と、連接部に対して折り畳み可能に設けられ、基台部と略同一の大きさを有する蓋部とを備えている。そして、上述した電子機器は、蓋部の内側に収容され、電子機器を持ち運ぶ際には、電子機器を内側にして、基台部と蓋部とを二つ折りに折り畳んで電子機器を保護する。一方、電子機器を立たせるスタンドとして機能させる場合には、蓋部の連設部側となる部分を電子機器から離間させ、収容した電子機器を背面から支持する側面視三角形となる支持構造を構築する。これにより、電子機器用ケースは、電子機器を立たせるスタンドとしても機能し、電子機器は立たせた状態で用いられることになる(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−24178号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、スタンドとしても兼用可能な電子機器用ケースに電子機器を収容し、電子機器を立てた状態で膝などの上で用いると、基台部が後ろ下がりとなり、電子機器が後ろ側に倒れたり、落下したりすることがあった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、電子機器を立てた状態で膝などの上で用いても電子機器が後ろ側に倒れたり、落下したりすることがないスタンドとして兼用可能な電子機器用ケース及びスタンドとして兼用可能なキーボード装置、並びに電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、基台部と、該基台部に対して折り畳み可能に設けられた連接部と、該連接部に対して折り畳み可能に設けられ、その内側に電子機器を収容する蓋部と、該蓋部の内側に設けられ、収容された電子機器を支持する支持板部とを備え、電子機器を収容し、持ち運ぶ場合には、収容した電子機器を内側にして前記基台部と前記蓋部とを二つ折りに折り畳む一方、収容した電子機器を立たせる場合には、前記蓋部の連接部側となる部分を前記支持板部から離間させ、収容した電機機器を背面から支持するとともに、前記支持板部の下縁を前記基台部の上面に係止させる電子機器用ケースにおいて、前記支持板部の下縁を前記基台部の上面が吸着するように、前記支持板部の下縁部または前記基台部の上面部のいずれか一方に磁石を設ける一方、いずれか他方に前記磁石に吸着される被吸着体を設けたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、上記発明において、前記蓋部が、前記連接部との境界となる境界線と平行に設けられた中折線を有し、収容した電子機器を立たせる場合には、前記中折線を境界に開放側となる部分が折り返され、連接部側となる部分が電子機器を背面から支持することを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、上記発明において、前記支持板部の下縁部に前記磁石を設ける一方、前記基台部の上面部に前記被吸着体を設けたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、上記発明において、前記被吸着体が前記基台部と前記連接部の境界となる境界線と直交する方向に延びる帯状であることを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、上記発明において、前記被吸着体が鉄であることを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、上記発明において、前記基台部の上面に前記支持板部の下縁が係止される溝を形成したことを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、上記発明において、前記溝を複数設けたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、操作キーが設けられたキーボードと、該キーボードに対して折り畳み可能に設けられた連接部と、該連接部に対して折り畳み可能に設けられ、その内側に電子機器を収容する蓋部と、該蓋部の内側に設けられ、収容された電子機器を支持する支持板部とを備え、収容した電子機器を立たせる場合には、前記蓋部の連接部側となる部分を前記支持板部から離間させ、収容した電子機器を背面から支持するとともに、前記支持板部の下縁を前記キーボードの上面に係止させるキーボード装置において、前記支持板部の下縁を前記キーボードの上面が吸着するように、前記支持板部の下縁部または前記キーボードの上面部のいずれか一方に磁石を設ける一方、いずれか他方に前記磁石に吸着される被吸着体を設けたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、上記発明において、前記蓋部が、前記連接部との境界となる境界線と平行に設けられた中折線を有し、前記表示部を立たせる場合には、前記中折線を境界に開放側となる部分が折り返され、連接部側となる部分が前記表示部を背面から支持することを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、上記発明において、前記支持板部の下縁部に前記磁石を設ける一方、前記キーボードの上面部に前記被吸着体を設けたことを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、上記発明において、前記被吸着体が前記キーボードと前記連接部の境界となる境界線と直交する方向に延びる帯状であることを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、上記発明において、前記被吸着体が鉄であることを特徴とする。
【0018】
また、本発明は、上記発明において、前記キーボードの上面に前記支持板部の下縁が係止される溝を形成したことを特徴とする。
【0019】
また、本発明は、上記発明において、前記溝を複数設けたことを特徴とする。
【0020】
また、本発明は、操作キーが設けられたキーボードと、該キーボードに対して折り畳み可能に設けられた連接部と、該連接部に対して折り畳み可能に設けられた蓋部と、該蓋部の内側に設けられた表示部とを備え、該表示部を立たせる場合には、前記蓋部の連接部側となる部分を前記表示部から離間させ、前記表示部の下縁を前記キーボードの上面に係止させる電子機器において、前記表示部の下縁を前記キーボードの上面が吸着するように、前記表示部の下縁部または前記キーボードの上面部のいずれか一方に磁石を設ける一方、いずれか他方に前記磁石に吸着される被吸着体を設けたことを特徴とする。
【0021】
また、本発明は、上記発明において、前記蓋部が、前記連接部との境界となる境界線と平行に設けられた中折線を有し、前記表示部を立たせる場合には、前記中折線を境界に開放側となる部分が折り返され、連接部側となる部分が前記表示部を背面から支持することを特徴とする。
【0022】
また、本発明は、上記発明において、前記表示部の下縁部に前記磁石を設ける一方、前記キーボードの上面部に前記被吸着体を設けたことを特徴とする。
【0023】
また、本発明は、上記発明において、前記被吸着体が前記キーボードと前記連接部の境界となる境界線と直交する方向に延びる帯状であることを特徴とする。
【0024】
また、本発明は、上記発明において、前記被吸着体が鉄であることを特徴とする。
【0025】
また、本発明は、上記発明において、前記キーボードの上面に前記表示部の下縁が係止される溝を形成したことを特徴とする。
【0026】
また、本発明は、上記発明において、前記溝を複数設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
本発明にかかる電子機器用ケースは、支持板部の下縁を基台部の上面が吸着するように、支持板部の下縁部または基台部の上面部のいずれか一方に磁石を設ける一方、いずれか他方に磁石に吸着される被吸着体を設けたので、収容した電子機器を立てた状態で膝などの上で用いても後ろ側に倒れたり、落下したりすることがない。
【0028】
本発明にかかるキーボード装置は、支持板部の下縁をキーボードの上面が吸着するように、支持板部の下縁部またはキーボードの上面部のいずれか一方に磁石を設ける一方、いずれか他方に磁石に吸着される被吸着体を設けたので、収容した電子機器を立てた状態で膝などの上で用いても後ろ側に倒れたり、落下したりすることがない。
【0029】
本発明にかかる電子機器は、表示部の下縁をキーボードの上面が吸着するように、表示部の下縁部またはキーボードの上面部のいずれか一方に磁石を設ける一方、いずれか他方に磁石に吸着される被吸着体を設けたので、表示部を立てた状態で膝などの上で用いても後ろ側に倒れることがない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】図1は、タブレット型PCを収容したタブレット型PC用ケースを示す図であって、タブレット型PCの使用状態を示す斜視図である。
【図2】図2は、タブレット型PCを収容したタブレット型PC用ケースを示す図であって、図1と異なる角度から見たタブレット型PCの使用状態を示す斜視図である。
【図3】図3は、タブレット型PCを収容したタブレット型PC用ケースを示す図であって、持ち運ぶための状態を示す図である。
【図4】図4は、図1に示したタブレット型PC用ケースを示す斜視図であって、タブレット型PCを収容する前の状態を示す図である。
【図5】図5は、図4に示したタブレット型PC用ケースの構造を示す斜視図である。
【図6】図6は、基台部の上面部と支持板部の下縁部との関係を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下に、本発明にかかる電子機器用ケース及びキーボード装置、並びに電子機器の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0032】
本発明の実施の形態である電子機器用ケースは、タブレット型PCなどの電子機器を持ち運ぶための電子機器用ケースであって、タブレット型PCなどの電子機器を立てるスタンドとしても兼用可能なものである。また、本発明の実施の形態である電子機器用ケースは、キーボード装置を備えており、タブレット型PCなどの電子機器を立てるスタンドとしても兼用可能なキーボード装置でもある。ここでは、タブレット型PCを収容したタブレット型PC用ケースを例に、電子機器用ケースおよびキーボード装置を説明する。
【0033】
図1〜図3は、タブレット型PCを収容したタブレット型PC用ケースを示す図であって、図1及び図2は、タブレット型PCの使用状態を示す斜視図であり、図3は、タブレット型PCを持ち運びための状態を示す図である。図4は、図1に示したタブレット型PC用ケースを示す斜視図であって、タブレット型PCを収容する前の状態を示す図である。図5は、図4に示したタブレット型PC用ケースの構造を示す斜視図である。
【0034】
図1〜図3に示すように、タブレット型PC用ケース1は、基台部2と、基台部2に対して折り畳み可能に設けられた連接部3と、連接部3に対して折り畳み可能に設けられ、その内側にタブレット型PC100を収容する一方、その中程やや連接部側に中折線41が設けられた蓋部4と、蓋部4の内側に設けられ、収容されたタブレット型PCを支持する支持板部5とを備えている。
【0035】
図1及び図2に示すように、基台部2は、タブレット型PC用ケース1に収容されたタブレット型PC100を使用する場合に、机の上や膝の上に載せられる部分であり、収容するタブレット型PC100と略同一の大きさの矩形形状を有している。また、本発明の実施の形態であるタブレット型PC用ケース1の基台部2は、その上面手前側に操作キー21が設けられ、キーボードとしても機能する。また、図5に示すように、基台部2の上面奥側には、タブレット型PC100を立たせるための溝22が設けてある。溝22は、基台部2の左側縁から右側縁にわたり設けたV溝であり、支持板部5の下縁が係止される。また、溝22は、複数設けてあり、任意の溝22を選択し、選択した溝22に支持板部5の下縁を係止させることにより、タブレット型PC100を任意の姿勢(任意の角度)で立たせることができる。本発明の実施の形態では、三つの溝22が設けてあり、三つの姿勢(三つの角度)から任意の姿勢(角度)を選んでタブレット型PC100を立たせることができる。溝22は、基台部2と連設部3との境界となる境界線(折り畳み線)Oと平行に設けられ、どの溝22を選択しても、支持板部5及びタブレット型PC100が傾いたり、軋んだりすることはない。
【0036】
図3に示すように、連接部3は、収容したタブレット型PC100を内側にして基台部2と蓋部4とを二つ折りに折り畳んだ場合に、本の背表紙のようになる部分であり、基台部2の厚みにタブレット型PC100の厚みを加えた厚みと同等以上の幅を有している。これにより、基台部2と連接部3との境界となる境界線(折り畳み線)Oと、連接部3と蓋部4との境界となる境界線(折り畳み線)Oとは平行となる。
【0037】
蓋部4は、基台部2と略同一の大きさの矩形形状を有しており、収容したタブレット型PC100を内側にして基台部2と蓋部4とを二つ折りに折り畳むと、蓋部4は、基台部2に重なることになる。
【0038】
図1及び図2に示すように、支持板部5は、収容したタブレット型PC100を支持するための板状の支持部材であり、剛性の高い材料、たとえば、プラスチックにより構成されている。支持板部5は、蓋部4と略同一の大きさの矩形形状を有しており、その中程から上側となる部分は、蓋部4の開放側となる部分の内側に接着されている。また、図4に示すように、支持板部5は、その下縁部にタブレット型PC100の下側部分が嵌るホルダ51が設けてある。ホルダ51は、タブレット型PC100の下縁部が嵌る下枠部分51aと、タブレット型PC100の下側両側縁部が嵌る側枠部分51bとを有しており、下側部分がホルダ51に嵌められたタブレット型PC100は、下枠部分51aと側枠部分51bとに拘束され、下方および側方への移動が制限される。また、図1に示すように、支持板部5の上縁部、左隅と右隅とには、タブレット型PC100の上縁角部分が嵌るコーナーホルダ52がそれぞれ設けてある。下側部分がホルダ51に嵌められ、さらに、上縁角部分がコーナーホルダ52に嵌められたタブレット型PC100は、コーナーホルダ52に拘束され、上方への移動が制限される。これにより、収容されたタブレット型PC100は、支持板部5と一体となる。
【0039】
このように、タブレット型PC用ケース1に収容されたタブレット型PC100と基台部(キーボード)2とは、有線、無線等既知の手段によって接続され、操作キー21からタブレット型PC100に信号が入力される。なお、有線接続の代表的な例は、USB(Universal Serial Bus)接続によるものであり、無線接続の代表的な例は、赤外線接続、ブルーツース(Bluetooth)接続によるものである。
【0040】
また、図6に示すように、支持板部5の下縁を基台部2の上面に設けた溝22に係止させた場合に、支持板部5の下縁を基台部2の上面が吸着するように、支持板部5の下縁部に永久磁石53を設ける一方、基台部2の上面部に帯状の被吸着体(具体的には、磁性体23)を設けている。帯状の磁性体23は、支持板部5に設けた永久磁石53と対向する位置であって、基台部2と連接部3との境界となる境界線(折り畳み線)Oと直交する方向に設けてあり、支持板部5の下縁を基台部2の上面のいずれに係止させた場合であっても、支持板部5の下縁部に設けた永久磁石53を吸着する。磁性体23は、たとえば、鉄である。
【0041】
上述した本発明の実施の形態であるタブレット型PC用ケース1を用いて、タブレット型PC100を持ち運ぶ場合には、図3に示すように、タブレット型PC用ケース1に収容したタブレット型PC100を内側にして基台部2と蓋部4とを二つ折りに折り畳むことにより、タブレット型PC100を保護する。
【0042】
一方、上述した本発明の実施の形態であるタブレット型PC用ケース1を用いてタブレット型PC100を用いる場合には、図1及び図2に示すように、蓋部4を開くとともに、中折線41を境に蓋部4の開放側となる部分を折り返し、支持板部5の下縁を基台部2の上面に設けた溝22に係止させる。すると、支持板部5の下縁部に設けた永久磁石53が基台部2の上面部に設けた磁性体23に吸着され、基台部2に対する支持板部5の姿勢が維持され、タブレット型PC100の姿勢が維持される。
【0043】
上述した本発明の実施の形態であるタブレット型PC用ケース1は、タブレット型PC100を膝の上で使用する場合のように、タブレット型PC用ケース1が後ろ下がりとなる場合でもタブレット型PC100の姿勢が維持されることになり、タブレット型PC100が倒れることもなければ、タブレット型PCが落下することもない。
【0044】
上述した本発明の実施の形態では、タブレット型PC100を収容するタブレット型PC用ケース1を例に、電子機器用ケースおよびキーボード装置を説明したが、電子機器はタブレット型PCに限られるものではない。
【0045】
また、上述した本発明の実施の形態では、基台部2の上面奥側に支持板部5の下縁を係止する溝22を基台部2の左側縁から右側縁にわたり設けた例を示したが、左側縁から右側縁にわたるものでなくてもよく、支持板部5の下縁を係止するに足りるものであればよい。また、支持板部5の下縁を係止するものであれば溝22に限られるものではなく、たとえば、基台部2の上面から上方に向けて突出する突起であってもよい。さらに、溝22や突起を設けることなく、任意の位置で止まるようにしてもよい。
【0046】
また、上述した本発明の実施の形態では、支持板部5の下縁部に永久磁石53を設ける一方、基台部2の上面部に帯状の磁性体23を設けることにしたが、支持板部5の下縁部または基台部2の上面部のいずれか一方に永久磁石を設ける一方、いずれか他方に永久磁石に吸着される被吸着体を設けるものであればよい。また、磁性体23は、鉄に限られるものではなく、永久磁石であってもよい。なお、支持板部5の下縁部と基台部2の上面とに永久磁石を設ければ、支持板部5は任意の姿勢(任意の角度)に保持される。
【0047】
また、永久磁石53は、支持板部5の下縁部に内包させるものであってもよいが、その吸着面が下縁部から露出するものであってもよい。同様に、磁性体23は、基台部2の上面部に内包されるものであってもよいが、その表面が溝22から露出するものであってもよい。
【0048】
また、タブレット型PCを収容したタブレット型PC用ケース1を例に、電子機器用ケース及びキーボード装置を説明したが、操作キーが設けられたキーボードと、キーボードに対して折り畳み可能に設けられた連接部と、連接部に対して折り畳み可能に設けられ、かつその中程に中折線が設けられた蓋部と、蓋部の内側に設けられた表示部とを備え、表示部を立たせる場合には、中折線を境に蓋部の開放側となる部分を外側に折り返し、表示部の下縁をキーボードの上面に係止させる電子機器(たとえば、ノート型パソコン)にも適用可能である。このような電子機器では、表示部の下縁をキーボードの上面が吸着するように、表示部の下縁部またはキーボードの上面部のいずれ一方に永久磁石を設ける一方、いずれか他方に磁性体を設けることになる。なお、このように、電子機器を構成した場合にも、上述したタブレット型PC用ケースと同様な構成を採用することが可能である。すなわち、表示部の下縁部に永久磁石を設ける一方、キーボードの上面部に磁性体を設けること、磁性体がキーボードと連接部の境界となる境界線と直交する帯状であること、磁性体が鉄であること、キーボードの上面に表示部の下縁が係止される溝を形成したこと、溝を複数も受けたこと、等の構成を採用することが可能である。
【符号の説明】
【0049】
1 タブレット型PC用ケース(電子機器用ケース,キーボード装置)
2 基台部(キーボード)
21 操作キー
22 溝
23 磁性体(鉄)
3 連接部
4 蓋部
41 中折線
5 支持板部
51 ホルダ
51a 下枠部分
51b 側枠部分
52 コーナーホルダ
53 永久磁石
100 タブレット型PC(電子機器)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基台部と、該基台部に対して折り畳み可能に設けられた連接部と、該連接部に対して折り畳み可能に設けられ、その内側に電子機器を収容する蓋部と、該蓋部の内側に設けられ、収容された電子機器を支持する支持板部とを備え、電子機器を収容し、持ち運ぶ場合には、収容した電子機器を内側にして前記基台部と前記蓋部とを二つ折りに折り畳む一方、収容した電子機器を立たせる場合には、前記蓋部の連接部側となる部分を前記支持板部から離間させ、収容した電子機器を背面から支持するとともに、前記支持板部の下縁を前記基台部の上面に係止させる電子機器用ケースにおいて、
前記支持板部の下縁を前記基台部の上面が吸着するように、前記支持板部の下縁部または前記基台部の上面部のいずれか一方に磁石を設ける一方、いずれか他方に前記磁石に吸着される被吸着体を設けたことを特徴とする電子機器用ケース。
【請求項2】
前記蓋部は、前記連接部との境界となる境界線と平行に設けられた中折線を有し、収容した電子機器を立たせる場合には、前記中折線を境界に開放側となる部分が折り返され、連接部側となる部分が電子機器を背面から支持することを特徴とする請求項1に記載の電子機器用ケース。
【請求項3】
前記支持板部の下縁部に前記磁石を設ける一方、前記基台部の上面部に前記被吸着体を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器用ケース。
【請求項4】
前記被吸着体が前記基台部と前記連接部の境界となる境界線と直交する方向に延びる帯状であることを特徴とする請求項3に記載の電子機器用ケース。
【請求項5】
前記被吸着体が鉄であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の電子機器用ケース。
【請求項6】
前記基台部の上面に前記支持板部の下縁が係止される溝を形成したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の電子機器用ケース。
【請求項7】
前記溝を複数設けたことを特徴とする請求項6に記載の電子機器用ケース。
【請求項8】
操作キーが設けられたキーボードと、該キーボードに対して折り畳み可能に設けられた連接部と、該連接部に対して折り畳み可能に設けられ、その内側に電子機器を収容する蓋部と、該蓋部の内側に設けられ、収容された電子機器を支持する支持板部とを備え、収容した電子機器を立たせる場合には、前記蓋部の連接部側となる部分を前記支持板部から離間させ、収容した電子機器を背面から支持するとともに、前記支持板部の下縁を前記キーボードの上面に係止させるキーボード装置において、
前記支持板部の下縁を前記キーボードの上面が吸着するように、前記支持板部の下縁部または前記キーボードの上面部のいずれか一方に磁石を設ける一方、いずれか他方に前記磁石に吸着される被吸着体を設けたことを特徴とするキーボード装置。
【請求項9】
前記蓋部は、前記連接部との境界となる境界線と平行に設けられた中折線を有し、収容した電子機器を立たせる場合には、前記中折線を境界に開放側となる部分が折り返され、連接部側となる部分が電子機器を背面から支持することを特徴とする請求項8に記載のキーボード装置。
【請求項10】
前記支持板部の下縁部に前記磁石を設ける一方、前記キーボードの上面部に前記被吸着体を設けたことを特徴とする請求項8または9に記載のキーボード装置。
【請求項11】
前記被吸着体が前記キーボードと前記連接部の境界となる境界線と直交する方向に延びる帯状であることを特徴とする請求項10に記載のキーボード装置。
【請求項12】
前記被吸着体が鉄であることを特徴とする請求項8〜11のいずれか一つに記載のキーボード装置。
【請求項13】
前記キーボードの上面に前記支持板部の下縁が係止される溝を形成したことを特徴とする請求項8〜12のいずれか一つに記載のキーボード装置。
【請求項14】
前記溝を複数設けたことを特徴とする請求項13に記載のキーボード装置。
【請求項15】
操作キーが設けられたキーボードと、該キーボードに対して折り畳み可能に設けられた連接部と、該連接部に対して折り畳み可能に設けられた蓋部と、該蓋部の内側に設けられた表示部とを備え、該表示部を立たせる場合には、前記蓋部の連接部側となる部分を前記表示部から離間させ、前記表示部の下縁を前記キーボードの上面に係止させる電子機器において、
前記表示部の下縁を前記キーボードの上面が吸着するように、前記表示部の下縁部または前記キーボードの上面部のいずれか一方に磁石を設ける一方、いずれか他方に前記磁石に吸着される被吸着体を設けたことを特徴とする電子機器。
【請求項16】
前記蓋部は、前記連接部との境界となる境界線と平行に設けられた中折線を有し、前記表示部を立たせる場合には、前記中折線を境界に開放側となる部分が折り返され、連接部側となる部分が前記表示部を背面から支持することを特徴とする請求項15に記載の電子機器。
【請求項17】
前記表示部の下縁部に前記磁石を設ける一方、前記キーボードの上面部に前記被吸着体を設けたことを特徴とする請求項15または16に記載の電子機器。
【請求項18】
前記被吸着体が前記キーボードと前記連接部の境界となる境界線と直交する方向に延びる帯状であることを特徴とする請求項17に記載の電子機器。
【請求項19】
前記被吸着体が鉄であることを特徴とする請求項15〜18のいずれか一つに記載の電子機器。
【請求項20】
前記キーボードの上面に前記表示部の下縁が係止される溝を形成したことを特徴とする請求項15〜19のいずれか一つに記載の電子機器。
【請求項21】
前記溝を複数設けたことを特徴とする請求項20に記載の電子機器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2013−25420(P2013−25420A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−157214(P2011−157214)
【出願日】平成23年7月15日(2011.7.15)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(505205731)レノボ・シンガポール・プライベート・リミテッド (292)
【復代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明