説明

電子機器

【課題】電子機器において、設置場所の自由度を大きくする。
【解決手段】実施形態の電子機器は、秤機構と、前記秤機構の下方に配置されて前記秤機構から計測データが入力される情報処理部および前記情報処理部を支持した支持部を有し、前記秤機構に着脱可能に連結された基部と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、秤機構と秤機構から計測データが入力される情報処理部とプリンタとを備えた電子機器が知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記従来の電子機器に対して、設置場所の自由度を大きくしたいという要望がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
実施形態の電子機器は、秤機構と、前記秤機構の下方に配置されて前記秤機構から計測データが入力される情報処理部および前記情報処理部を支持した支持部を有し、前記秤機構に着脱可能に連結された基部と、を備えている。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】図1は、第1の実施形態にかかる電子機器としての秤付きプリンタを示すであって、各部が一体化された状態を示す斜視図である。
【図2】図2は、第1の実施形態にかかる秤付きプリンタを示すであって、各部が分離された状態を示す図である。
【図3】図3は、第1の実施形態にかかる秤部を示す図であって、カバーが取り外された状態を示す図である。
【図4】図4は、第1の実施形態にかかる第1の部品と脚部材との分離状態を示す斜視図である。
【図5】図5は、第1の実施形態にかかる第2の部品と載置皿との分離状態を示す斜視図である。
【図6】図6は、第1の実施形態にかかる第2の部品を示す図であって、ねじが分離された状態を示す斜視図である。
【図7】図7は、第1の実施形態にかかる第2の部品の分解斜視図である。
【図8】図8は、第1の実施形態にかかる情報処理部と第4の部品を示す図であって、ねじが分離された状態を示す斜視図である。
【図9】図9は、第1の実施形態にかかる第4の部品の分解斜視図である。
【図10】図10は、第1の実施形態にかかるロードセルユニットを示す斜視図である。
【図11】図11は、第1の実施形態にかかる第5の部品を示す斜視図である。
【図12】図12は、第1の実施形態にかかる秤機構を示す斜視図である。
【図13】図13は、第1の実施形態にかかる秤機構と脚部材とを示す分解斜視図である。
【図14】図14は、第1の実施形態にかかる相互に分離された秤機構と基部とを示す斜視図である。
【図15】図15は、第1の実施形態にかかる相互に分離された秤機構と基部とを示す斜視図である。
【図16】図16は、第2の実施形態にかかる秤部を示す図であって、カバーが取り外された状態を示す図である。
【図17】図17は、第2の実施形態にかかる第1の部品と脚部材との分離状態を示す斜視図である。
【図18】図18は、第2の実施形態にかかる第2の部品と載置皿との分離状態を示す斜視図である。
【図19】図19は、第2の実施形態にかかる第2の部品を示す図であって、ねじが分離された状態を示す斜視図である。
【図20】図20は、第2の実施形態にかかる第2の部品の分解斜視図である。
【図21】図21は、第2の実施形態にかかる情報処理部と第4の部品を示す図であって、ねじが分離された状態を示す斜視図である。
【図22】図22は、第2の実施形態にかかる第4の部品の分解斜視図である。
【図23】図23は、第2の実施形態にかかる相互に分離された秤機構と基部とを示す斜視図である。
【図24】図24は、第2の実施形態にかかる相互に分離された秤機構と基部とを示す斜視図である。
【図25】図25は、第3の実施形態にかかる秤付きプリンタを示す図であって、秤部の右側面にプリンタが連結された状態を示す図である。
【図26】図26は、第3の実施形態にかかる秤付きプリンタを示す図であって、秤部の右側方にプリンタが分離された状態を示す図である。
【図27】図27は、第3の実施形態にかかる秤部およびタッチパネル付き表示装置を示す図であって、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は右側面図である。
【図28】図28は、第3の実施形態にかかる秤部の右側部を示す斜視図であって、(a)は爪部材が収納位置に位置した状態を示す図、(b)は爪部材が係合位置に位置した状態を示す図である。
【図29】図29は、第3の実施形態にかかる秤部の側壁を示す正面断面図であり、(a)は爪部材が収納位置に位置した状態を示す図、(b)は爪部材が係合位置に位置した状態を示す図である。
【図30】図30は、第3の実施形態にかかる第1係合部の上側の爪部材が係合位置に位置した状態を示す斜視図である。
【図31】図31は、第3の実施形態にかかる第1係合部の下側の爪部材が係合位置に位置した状態を示す斜視図である。
【図32】図32は、第3の実施形態にかかるプリンタを示す図であって、(a)は正面図、(b)は右側面図である。
【図33】図33は、第3の実施形態にかかるプリンタの右側部を示す斜視図である。
【図34】図34は、第3の実施形態にかかるプリンタを示す斜視図である。
【図35】図35は、第3の実施形態にかかるプリンタの左側壁を示す図であって、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は平面図である。
【図36】図36は、第3の実施形態にかかる秤部へのプリンタの装着手順を説明する図であって、(a)は、装着前の状態を示す図、(b)は装着後の状態を示す図である。
【図37】図37は、第3の実施形態にかかる秤部の左の側壁にプリンタが装着された状態を示す斜視図である。
【図38】図38は、第3の実施形態にかかる秤部の左側にプリンタが分離して配置された状態を示す斜視図である。
【図39】図39は、第3の実施形態にかかる秤部の左右両側の側壁にプリンタが装着された状態を示す斜視図である。
【図40】図40は、第3の実施形態にかかる秤部の左右両側にプリンタが分離して配置された状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下、図面を参照して、実施形態について詳細に説明する。なお、以下の複数の実施形態には、同様の構成要素が含まれている。よって、以下では、それら同様の構成要素には共通の符号を付与するとともに、重複する説明を省略する。
【0007】
(第1の実施形態)
まずは、第1の実施形態を説明する。図1に示すように、電子機器としての秤付きプリンタ10は、秤部(電子秤)100とプリンタ200と、タッチパネル付き表示装置300とを、備えている。
【0008】
秤部100は、秤機構101と基部102とを備えている。秤付きプリンタ10は、秤部100の秤機構101および基部102と、プリンタ200と、タッチパネル付き表示装置300とが、相互に機械的に連結されて一体化された一体化形態と、秤部100の秤機構101および基部102と、プリンタ200と、タッチパネル付き表示装置300とが相互に分離された状態の分散形態と、に形態を変更可能となっている。以下、各部を説明しつつ、一体化形態から分散形態への形態変化の手順を説明する。
【0009】
図1に示すように、秤部100の秤機構101は、略直方体状に形成されている。秤機構101は、外形が略扁平直方体状の本体部111と、この本体部111の上方に配置された載置皿112とを、有している。本体部111は、ロードセルユニット114(図9参照)を含んでおり、このロードセルユニット114に載置皿112が連結されている。ロードセルユニット114は、載置皿112に載置された物体(商品)の重さによる荷重に応じて変形する起歪体と、この起歪体に取り付けられたストレンジゲージとを含んでいる。ストレンジゲージは、起歪体の変形に応じて抵抗値が変更するに応じて抵抗値が変化する。ロードセルユニット114は、載置皿112に載置された物体の重量を起歪体に伝達し、起歪体の変形に応じたストレンジゲージでの抵抗値の変化に応じて変化する電気信号を計測データとして出力する。また、本体部111の側壁には、水平器113が設けられている。
【0010】
基部102は、図2に示すように、情報処理部121と、支持部122と、を有している。情報処理部121は、CPU、ROMおよびRAMを有するマイクロコンピュータを含んでいる。情報処理部121は、秤機構101の下方に配置されて秤機構101から計測データが入力される。支持部122は、上面開口の直方体状の箱形状に形成されている。支持部122は、底壁122aと、底壁122aの周縁部に立設された骨格部122bと、骨格部122bの外面に取り付けられたカバー122cと、を有している。底壁122aには、情報処理部121が固定されている。情報処理部121は、秤機構101やプリンタ200、タッチパネル付き表示装置300に有線または無線によってデータ通信可能に接続される。有線の場合には、情報処理部121や、秤機構101、プリンタ200、タッチパネル付き表示装置300に、ケーブルを着脱可能に接続すればよい。また、底壁122aの四隅部には、脚部材103が装着される装着部122d(図2では1箇所だけが示されている)が設けられている。
【0011】
図3に示すように、秤機構101からカバー122c(図3には図示せず)を取り外すと、基部102の内部が露出する。なお、カバー122cは、骨格部122bに例えばねじなどによって着脱可能に取り付けられる。
【0012】
図3に示すように、骨格部122bは、底壁122aの四隅部に立設された柱部122eと、上面視で矩形枠状に形成された上下一対の梁部122fと、を有している。上側の梁部122fは、各柱部122eの上端部同士を連結している。下側の梁部122fは、各柱部122eの下端部同士を連結している。
【0013】
図4に示すように、脚部材103は、着地部103aとこの着地部103aの上端部に立設された雄ねじ部103bと、を有しており、装着部122d(図2参照)に着脱可能となっている。装着部122dには、雄ねじ部103bに螺合する雌ねじ部が形成されている。脚部材103が取り外された状態の基部102は、秤機構101とによって、第1部品151を構成している。
【0014】
図5に示すように、第1部品151は、載置皿112と第2部品152とに分離可能となっている。詳細には、本体部111は、載置皿112と第3部品153とに分離可能である。そして、第3部品153と情報処理部121とによって、第2部品152が構成されている。第3部品153は、ロードセルユニット114と、このロードセルユニット114に上方から取り付けられたカバー115と、を有する。ロードセルユニット114は、カバー115から突出する支持凸部114aを有しており、この支持凸部114aで載置皿112を下方から支持している。
【0015】
図6に示すように、第2の部品152は、ねじ181を有する。このねじ181は、カバー115をロードセルユニット114に固定するものである。したがって、ねじ181を取り外すことで、図7に示すように、ロードセルユニット114からカバー115を分離可能となっている。ロードセルユニット114と情報処理部121とは、第4部品154を構成している。
【0016】
図8に示すように、第4部品154は、ねじ182を有している。このねじ182は、ロードセルユニット114を情報処理部121に固定するものである。したがって、ねじ182を取り外すことで、図9に示すように、情報処理部121からロードセルユニット114を分離可能となっている。
【0017】
図10に示すように、ロードセルユニット114は、上述した支持凸部114aを有した支持部114bと、この支持部114bを上下動可能に支持した基部114cと、を有しており、支持部114bと基部114cとの間に起歪体が設けられている。
【0018】
図11に示すように、ロードセルユニット114は、カバー115が取り付けられることで、第5の部品155を構成する。
【0019】
図12に示すように、第5の部品155は、載置皿112が取り付けられることで、秤機構101を構成する。
【0020】
図13に示すように、秤機構101を構成する第5の部品155は、脚部材103を取り付け可能となっている。詳細には、図10に示すように、秤機構101を構成するロードセルユニット114の基部114cの四隅部に、装着部114eが設けられており、この装着部114eに脚部材103が着脱可能に装着される。装着部114eには、脚部材103の雄ねじ部103bに螺合する雌ねじ部が形成されている。
【0021】
このような手順で分解および組み立てをすることで、図14に示すように、秤部100が、基部102と秤機構101とに分離される。
【0022】
なお、図15に示すように、秤部100を、基部102と秤機構101とに分離するまで、脚部材103を基部102に取り付けたままとしてもよい。この場合には、基部102と秤機構101とに分離した後に、脚部材103を秤機構101に装着すればよい。
【0023】
以上のように、脚部材103は、基部102と秤機構101とに選択的に装着可能となっている。この脚部材103は、基部102と秤機構101とのうちの装着された方からの突出量(高さ)を調整可能である。詳しくは、装着部114e,122dに対する脚部材103のねじ込み量を大きくすることで脚部材103の突出量を大きくすることができ、反対に、装着部114e,122dに対する脚部材103のねじ込み量を小さくすることで脚部材103の突出量を小さくすることができる。脚部材103は、このように突出量を調整されて設置面に載置され、基部102および秤機構101を支持する。このように脚部材103を調整することで、載置皿112を水平にすることができ、これにより、計量精度を向上させることができる。
【0024】
また、基部102は、支持部122が秤機構101にねじ182によって着脱可能に連結されている。また、支持部122は、箱形状に形成されている。
【0025】
次に、図1に戻ってプリンタ200について説明する。プリンタ200は、筐体201と、筐体201の上面に設けられた表示部202と、表示部202の前方で筐体201の上面に設けられた操作部203とを、有する。筐体201は、略直方体に形成されている。筐体201の前壁201aには、発行口201bが形成されている。このプリンタ200は、筐体201に収容したプリンタ機構によって印字発行したラベル等やレシート用紙などを発行口201bから発行する。このプリンタ200は、秤部100の側面に着脱可能となっている。
【0026】
次に、タッチパネル付き表示装置300について説明する。タッチパネル付き表示装置300は、LCD等のディスプレイ301と、このディスプレイ301上に配置されたタッチパネル302と、ディスプレイ301およびタッチパネル302を支持した筐体303とを有している。ディスプレイ301およびタッチパネル302は、筐体303に形成された開口部303aから露出している。このタッチパネル付き表示装置300は、秤部100の前面に着脱可能となっている。
【0027】
以上説明したとおり、本実施形態では、秤付きプリンタ10において、秤機構101と、基部102とが、着脱可能である。したがって、秤付きプリンタ10を様々な設置場所に置くことができる。つまり、秤付きプリンタ10の設置場所の自由度を大きくすることができる。また、秤付きプリンタ10において、秤機構101と、基部102とが、着脱可能であるので、秤付きプリンタ10の運搬を容易に行うことができる。
【0028】
更に、本実施形態では、秤付きプリンタ10に、プリンタ200とタッチパネル付き表示装置300とが、着脱可能であるので、秤付きプリンタ10の設置場所の自由度をより大きくすることができる。
【0029】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態を説明する。図16に示すように、本実施形態では、秤付きプリンタ10の基部102の支持部122Aが、第1の実施形態に対して異なる。
【0030】
支持部122Aは、軸方向が上下方向に沿う姿勢で秤機構101の下部の周縁部に連結された複数(本実施形態では4つ)の軸部材122gと、これらの軸部材122gを連結した略矩形板状の連結板122hと、を有する。また、支持部122Aは、棚板と支持壁支持上面開口の直方体状の箱形状に形成されている。支持部122Aは、複数の軸部材122gおよび連結板122hを覆うカバー(図示せず)を有する。連結板122hには、情報処理部121(図23参照)が固定されている。軸部材122gの底部には、脚部材103が装着される装着部122dAが設けられている。軸部材122gは、骨格部122bAを構成している。
【0031】
図17に示すように、脚部材103は、装着部122dAに着脱可能となっている。装着部122dAには、雄ねじ部103bに螺合する雌ねじ部が形成されている。脚部材103が取り外された状態の基部102は、秤機構101とによって、第1部品151Aを構成している。
【0032】
図18に示すように、第1部品151Aは、載置皿112と第2部品152Aとに分離可能となっている。詳細には、本体部111は、載置皿112と第3部品153Aとに分離可能である。そして、第3部品153Aと情報処理部121とによって、第2部品152Aが構成されている。第3部品153Aは、ロードセルユニット114と、このロードセルユニット114に上方から取り付けられたカバー115と、を有する。ロードセルユニット114は、カバー115から突出する支持凸部114aを有しており、この支持凸部114aで載置皿1112を下方から支持している。
【0033】
図19に示すように、第2の部品152Aは、ねじ181を有する。このねじ181は、カバー115をロードセルユニット114に固定するものである。したがって、ねじ181を取り外すことで、図20に示すように、ロードセルユニット114からカバー115を分離可能となっている。ロードセルユニット114と情報処理部121とは、第4部品154Aを構成している。
【0034】
図21に示すように、第4部品154Aは、ねじ182を有している。このねじ182は、ロードセルユニット114を軸部材122gに固定するものである。軸部材122gの上端部には、ねじ182が螺合する雌ねじ(ねじ孔)122i(図22参照)が形成されている。したがって、ねじ182を取り外すことで、図22に示すように、支持部122Aからロードセルユニット114を分離可能となっている。
【0035】
このようにして分解した各部を第1の実施形態と同じ手順で組み立てることで、本実施形態においても、図23に示すように、秤部100が、基部102と秤機構101とに分離される。なお、図24に示すように、秤部100を、基部102と秤機構101とに分離するまで、脚部材103を基部102に取り付けたままとしてもよい。この場合には、基部102と秤機構101とに分離した後に、脚部材103を秤機構101に装着すればよい。
【0036】
以上説明したとおり、本実施形態では、秤付きプリンタ10において、秤機構101と、基部102とが、着脱可能である。したがって、秤付きプリンタ10を様々な設置場所に置くことができる。つまり、秤付きプリンタ10の設置場所の自由度を大きくすることができる。
【0037】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態を説明する。
図25に示す本実施形態の秤付きプリンタ10は、秤部100Bの右側面および左側面にプリンタ200Bが着脱可能となっている(図37参照)。なお、秤部100Bおよびプリンタ200Bの基本的な構成は第1の実施形態と同様である。
【0038】
図26に示すように、秤付きプリンタ10は、秤部100Bとプリンタ200Bとを相互に着脱させる着脱機構として、秤部100Bの基部102の支持部122に設けられた複数の連結部としての左右一対の第1係合部130(図26では一方のみを示している)と、プリンタ200Bに設けられた左右一対の第2係合部230と、を備えている。したがって、プリンタ200Bは、秤部100Bの基部102の支持部122に着脱可能に連結されている。また、支持部122には、プリンタ200Bを着脱可能に連結する連結部が複数設けられている。
【0039】
図27に示すように、秤部100Bの左右一対の第1係合部130は、秤部100Bのカバー122cを構成する左右一対の側壁122jに設けられている。左右一対の第1係合部130は、左右一対の側壁122jの間に位置して側壁122jと平行な面に対して面対称であるので、以下では、右側の第1係合部130を例に詳しく説明する。
【0040】
図28に示すように、第1係合部130は、矩形板状の側壁122jの四隅部のうちの三隅部に設けられた爪部材131を有する。爪部材131は、側壁122jの下部の前後の角部と、側壁122jの上部の後部の角部に設けられている。爪部材131は、側壁122jに回動可能に連結されている。
【0041】
図29に示すように、側壁122jの外面には、各爪部材131毎に凹部122kが形成されている。爪部材131は、この凹部122k内に設けられた支軸132によって側壁122jに対して前後方向に沿った軸周りに回動可能に支持されている。爪部材131は、凹部122kに収納された収納位置(図29(a))と、凹部122kから突出して第2の係合部230と係合可能な係合位置(図29(b))との間で回動可能となっている。
【0042】
図30および図31に示すように、上側の爪部材131と下側の爪部材131は、水平面に関して面対称に形成されている。爪部材131は、支軸132に連結された基壁部131aと基壁部131aに対して略直角に接続された折曲壁部132bと、を有して略L字上に形成されている。
【0043】
次に、プリンタ200Bに設けられた左右一対の第2係合部230について説明する。
【0044】
図32に示すように、プリンタ200Bの左右一対の第2係合部230は、プリンタ200Bの筐体201を構成する左右一対の側壁201cに設けられている。左右一対の第2係合部230は、図33および図34に示すように、左右一対の側壁201cの間に位置して側壁201cと平行な面に対して面対称であるので、以下では、左側の第2係合部230を例に詳しく説明する。
【0045】
図35に示すように、第2係合部230は、矩形板状の側壁201cの下部に設けられた第1引っ掛け部231と、側壁201cの上部の後端部に設けられた第2引っ掛け部232と、を有する。第1引っ掛け部231は、側壁201cの下端部で前後方向に沿って延在してレール状に設けられており、下側の前後の爪部材131を前後方向にスライド可能に係合する。第2の引っ掛け部232は、後方からの上側の爪部材131の係合を許容するとともに、係合した上側の爪部材131の前方への移動を規制する。
【0046】
このような構成において、プリンタ200Bを秤部100Bに装着するには、図36の(a)に示すように、秤部100Bの一方の側壁122jに沿って、秤部100Bの前方から後方へ向けてプリンタ200Bを移動させて、第2係合部230を第1係合部130に係合させる。このとき、第2係合部230の第1引っ掛け部231に第1係合部130の下側の前後一対の爪部材131が係合し、第2係合部230の第2引っ掛け部232に第1係合部130の上側の爪部材131が係合する。これにより、図36の(b)に示すように、秤部100Bにプリンタ200Bが装着される。図36は、秤部100Bの右側の側壁122jにプリンタ200Bを装着した例を示している。なお、本実施形態では、プリンタ200Bが秤部100Bに装着された状態では、プリンタ200Bの上面は、載置皿112よりも低い位置に位置する。
【0047】
上記の構成の秤付きプリンタ10では、秤部100Bに対するプリンタ200Bの配置として、上述した配置以外にも図37〜図40に示す配置を採用することができる。具体的には、図37に示すように、秤部100Bの左の側壁122jにプリンタ200Bを装着することができる。また、図38に示すように、秤部100Bの左側にプリンタ200Bを分離して配置することができる。また、図39に示すように秤部100Bの左右両側の側壁122jにプリンタ200Bを装着することができる。また、図40に示すように、秤部100Bの左右両側にプリンタ200Bを分離して配置することができる。
【0048】
以上説明したとおり、本実施形態では、プリンタ200Bが、秤部100Bの基部102の支持部122に着脱可能に連結されており、支持部122には、プリンタ200Bを着脱可能に連結する連結部が複数設けられている。したがって、設置場所に応じて秤部100Bとプリンタ200Bとの位置関係をより最適に設定することができる。
【0049】
以上のとおり、第1から第3の実施形態によれば、電子機器の設置場所の自由度を大きくすることができる。
【0050】
なお、本発明は、上記各実施形態に限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の実施形態を各種採用することができる。例えば、上記実施形態では、秤部に対するプリンタの着脱方向を前後方向としたが、これに限ることなく、秤部に対するプリンタの着脱方向を上下方向としてもよい。この場合には、第1係合部および第2係合部の形状を90度回転させることで実現することができる。
【符号の説明】
【0051】
10…秤付きプリンタ(電子機器)
101…秤機構
102…基部
103…脚部材
121…情報処理部
122,122A…支持部
122g…軸部材
130…第1係合部(連結部)
181,182…ねじ
200,200B…プリンタ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0052】
【特許文献1】特開2000−304599号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
秤機構と、
前記秤機構の下方に配置されて前記秤機構から計測データが入力される情報処理部および前記情報処理部を支持した支持部を有し、前記秤機構に着脱可能に連結された基部と、
を備えた電子機器。
【請求項2】
前記基部と前記秤機構とに選択的に装着可能な脚部材を備える請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記脚部材は、前記基部と前記秤機構とのうちの装着された方からの突出量を調整可能である請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記基部は、前記支持部が前記秤機構にねじによって着脱可能に連結された請求項1ないし3のいずれか一項に記載の電子機器。
【請求項5】
前記支持部は、軸方向が上下方向に沿う姿勢で前記秤機構の下部の周縁部に連結された複数の軸部材を有する請求項1ないし4のいずれか一項に記載の電子機器。
【請求項6】
前記支持部には、プリンタを着脱可能に連結する連結部が複数設けられている請求項1ないし5のいずれか一項に記載の電子機器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate

【図33】
image rotate

【図34】
image rotate

【図35】
image rotate

【図36】
image rotate

【図37】
image rotate

【図38】
image rotate

【図39】
image rotate

【図40】
image rotate


【公開番号】特開2012−185027(P2012−185027A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−48092(P2011−48092)
【出願日】平成23年3月4日(2011.3.4)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)