説明

電子機器

【課題】操作性を一層向上させた電子機器を提供する
【解決手段】電子機器4は、楽曲を再生する再生部140と、楽曲のテンポを示すテンポ情報を項目として含む楽曲の一覧情報を表示する表示部100とを備える。一覧情報内の楽曲を前記テンポ情報によってソートするソート部を更に備え、表示部100は、前記テンポ情報によってソートされた前記一覧情報を表示するようにしてもよい。楽曲のテンポを表示し、テンポに基づいて所望の楽曲を再生することができる。また、筐体を振るテンポに合った楽曲を自動的に再生することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、種々のセンサを備える電子機器が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−250608号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の電子機器の場合、ユーザの操作性に改善の余地がある。本発明は、操作性を一層向上させた電子機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記問題を解決するために、本発明の一実施形態に係る電子機器は、楽曲を再生する再生部と、楽曲のテンポを示すテンポ情報を項目として含む楽曲の一覧情報を表示する表示部とを備えることを特徴とする。
【0006】
上記電子機器において、前記一覧情報内の楽曲を前記テンポ情報によってソートするソート部を更に備え、前記表示部は、前記テンポ情報によってソートされた前記一覧情報を表示するようにしてもよい。
【0007】
上記電子機器において、前記一覧情報内の楽曲を前記テンポ情報によって複数のグループにグループ化するグループ化部を更に備え、前記表示部は、前記テンポ情報によってグループ化された前記一覧情報を表示するようにしてもよい。
【0008】
上記電子機器において、筐体の動きを検出する動き検出部と、再生する楽曲を選択する選択部とを更に備え、前記選択部は、前記動き検出部によって検出された筐体の動きのテンポに基づいて、前記一覧情報内の楽曲から再生する楽曲を選択するようにしてもよい。
【0009】
上記電子機器において、前記再生部は、楽曲の再生中に、当該再生中の楽曲のテンポと異なる筐体の動きのテンポが前記動き検出部によって検出され、前記選択部によって当該再生中の楽曲と異なる他の楽曲が選択されたときは、当該再生中の楽曲に代えて、当該他の楽曲を再生するようにしてもよい。
【0010】
上記電子機器において、前記テンポ情報は、楽曲の全再生時間のテンポの平均値、楽曲の所定の再生時間毎のテンポの最大値、又は、楽曲の所定の再生時間毎のテンポの最小値のうち、2以上から構成されるものであってもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、操作性を一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態による電子機器4の外観模式図である。
【図2】電子機器4の機能ブロック図の一例である。
【図3】記憶部190に記憶される情報の一例である。
【図4】電子機器4の処理の流れを示すフローチャートの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら本発明の一実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態による電子機器4の外観模式図である。図2は、電子機器4の機能ブロック図の一例である。図3は、記憶部190に記憶される情報の一例である。
【0014】
電子機器4は、図1に示すように、前面部に、表示画面12を有する。また、電子機器4は、図2に示すように、表示部(タッチパネル)100、再生部140、音声出力部150、記憶部190、ソート・グループ化部210、選択部220、及び、動き検出部230を備える。
【0015】
記憶部190は、種々の情報(例えば、楽曲、楽曲の一覧情報)を記憶する。図3(a)は、記憶部190に記憶される楽曲の一覧情報の一例である。図3(a)に示す楽曲の一覧情報に含まれる項目であるBPMは、Beats Per Minuteの略語であって、演奏のテンポを示している。換言すれば、記憶部190は、楽曲のテンポを示すテンポ情報を項目として含む一覧情報を記憶する。
【0016】
表示部100は、表示画面12とタッチセンサ10から構成される。表示画面12は、種々の情報(例えば、記憶部190に記憶されている楽曲の一覧情報)を表示する。即ち、表示部100は、図3(a)に示すような、テンポ情報(BPM)を項目として含む楽曲の一覧情報を表示画面12に表示する。タッチセンサ10は、表示画面12へのタッチを検出する。
【0017】
再生部140は、楽曲等を再生する。例えば、再生部140は、タッチセンサ10を介して入力されたユーザの指示に基づいて、記憶部190から読み出した楽曲を再生し、音声情報を音声出力部150に出力する。音声出力部150は、再生部140から出力される音声情報に従って音声を外部に出力する。
【0018】
ソート・グループ化部210は、一覧情報内の楽曲をテンポ情報(BPM)によってソートする。ソート・グループ化部210は、タッチセンサ10を介して入力されたユーザの指示に基づいて、記憶部190に記憶されている楽曲の一覧情報を、テンポ情報の値の昇順又は降順にソートしてもよい。例えば、ソート・グループ化部210は、タッチセンサ10が項目「BPM」の領域のタッチを検出する毎に、テンポ情報の値の昇順又は降順に一覧情報を繰り返しソートしてもよい。
【0019】
なお、表示部100は、ソート・グループ化部210によってソートされた一覧情報を表示する。なお、ソート・グループ化部210は、記憶部190に記憶(保持)されている一覧情報ではなく、表示部100が表示している一覧情報(表示部100への出力バッファに記憶されている一覧情報)をソートしてもよい。
【0020】
また、ソート・グループ化部210は、一覧情報内の楽曲をテンポ情報(BPM)によって複数のグループにグループ化する。ソート・グループ化部210は、タッチセンサ10を介して入力されたユーザの指示に基づいて、記憶部190に記憶されている楽曲の一覧情報を、テンポ情報(BPM)の値に従って複数のグループにグループ化してもよい。例えば、ユーザの指示として、ソート・グループ化部210は、タッチセンサ10を介して、グループ数を指定する入力、及び、グループ化の方法(テンポの類似する楽曲をグループ化/テンポの異なる楽曲をグループ化)を指定する入力を受け付けた場合、楽曲を、指定された数のグループに、指定されたグループ化方法によってグループ化する。なお、表示画面12に、グループ数、及び、グループ化の方法の指定を受け付ける入力画面を表示し、ユーザの指示を受け付けるようにしてもよい。
【0021】
具体的には、例えば、ソート・グループ化部210は、グループ数「3」、及び、グループ化の方法「テンポの類似する楽曲をグループ化」を指定する入力を受け付けた場合、テンポ情報の値が全楽曲の上位3分に該当する楽曲をグループA(アップテンポのグループ)に、下位3分の1に該当する楽曲をグループC(スローテンポのグループ)に、残りの楽曲をグループB(普通のテンポのグループ)に、割り当てる。また、ソート・グループ化部210は、グループ数「3」、及び、グループ化の方法「テンポの異なる楽曲をグループ化」を指定する入力を受け付けた場合、テンポ情報の値の昇順(又は降順)に楽曲を1つずつ、グループA’、グループB’、グループC’の順に、割り当てる。
【0022】
テンポの類似する楽曲をグループ化した場合、所望のテンポの楽曲から構成されるグループを指定し、所望のテンポの楽曲を選択的に再生し、楽しむことができる。一方、テンポの異なる楽曲をグループ化した場合、何れのグループを指定しても、テンポにばらつきのある楽曲を再生し、楽しむことができる。
【0023】
なお、表示部100は、ソート・グループ化部210によってグループ化された一覧情報を表示する。なお、ソート・グループ化部210は、記憶部190に記憶(保持)されている一覧情報ではなく、表示部100が表示している一覧情報をグループ化してもよい。
【0024】
動き検出部230は、筐体の動きを検出する。例えば、動き検出部230は、加速度センサである。選択部220は、再生部140によって再生する楽曲を選択する。例えば、選択部220は、タッチセンサ10を介して入力されたユーザの指示に基づいて、記憶部190に記憶されている一の楽曲を選択する。
【0025】
また、選択部220は、タッチセンサ10を介した入力に加え、動き検出部230によって検出された筐体の動きのテンポに基づいて、一覧情報内の楽曲から再生する楽曲を選択する。例えば、選択部220は、筐体の動きのテンポに最も近いテンポの楽曲を選択する。
【0026】
なお、再生部140は、楽曲の再生中に、当該再生中の楽曲のテンポと異なる筐体の動きのテンポが動き検出部230によって検出され、選択部220によって当該再生中の楽曲と異なる他の楽曲が選択されたときは、当該再生中の楽曲に代えて、当該他の楽曲を再生する。従って、例えば、ユーザがある楽曲を再生しながら筐体を振った場合に、振った筐体のテンポが、再生中の楽曲のテンポと異なっていて、かつ、再生中の楽曲よりもテンポが近い楽曲が一覧情報内に存在する場合、電子機器4は、再生中の楽曲に代えてテンポが近い楽曲を再生する。即ち、ユーザは、筐体を振るテンポを次々と変化させて、再生する楽曲を次々と切り替えることができる。
【0027】
図4は、電子機器4の処理の流れを示すフローチャートの一例である。動き検出部230は、筐体の動きを検出する(ステップS300)。選択部220は、筐体の動きのテンポに基づいて、再生する楽曲を選択する(ステップS302)。再生部140は、選択された楽曲を再生する(ステップS304)。そして図4のフローチャートは終了する。
【0028】
以上、電子機器4によれば、操作性を一層向上させることができる。つまり、楽曲のテンポを表示し、テンポに基づいて所望の楽曲を再生することができる。また、筐体を振るテンポに合った楽曲を自動的に再生することができる。
【0029】
なお、記憶部190が記憶する楽曲の一覧情報(表示部100に表示される楽曲の一覧情報)において、テンポ情報であるBPMは、図3(a)に示すように、1楽曲について1個であったが、BPMは、1楽曲について2以上あってもよい。例えば、テンポ情報は、楽曲の全再生時間のテンポの平均値、楽曲の所定の再生時間(例えば、10秒)毎のテンポの最大値(所定の再生時間毎の複数のテンポのうち最大のテンポ)、又は、楽曲の所定の再生時間毎のテンポの最小値(所定の再生時間毎の複数のテンポのうち最小のテンポ)のうち、2以上から構成されていてもよい。なお、図3(b)は、楽曲の全再生時間のテンポの平均値、及び、楽曲の所定の再生時間(例えば、10秒)毎のテンポの最大値をBPMとして表したものである。
【0030】
また、テンポ情報として、BPM以外の指標を用いてもよい。例えば、ユーザによって指定された時間単位のビート数をテンポ情報として用いてもよい。
【0031】
なお、本発明の実施形態による電子機器4の処理を実行するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、本発明の実施形態による電子機器4に係る上述した種々の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク、SDカード、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0032】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0033】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0034】
4…電子機器、10…タッチセンサ、12…表示画面、140…再生部、150…音声出力部、190…記憶部、210…ソート・グループ化部、220…選択部、230…動き検出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
楽曲を再生する再生部と、
楽曲のテンポを示すテンポ情報を項目として含む楽曲の一覧情報を表示する表示部と
を備えることを特徴とする電子機器。
【請求項2】
請求項1に記載の電子機器において、
前記一覧情報内の楽曲を前記テンポ情報によってソートするソート部を更に備え、
前記表示部は、
前記テンポ情報によってソートされた前記一覧情報を表示することを特徴とする電子機器。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の電子機器において、
前記一覧情報内の楽曲を前記テンポ情報によって複数のグループにグループ化するグループ化部を更に備え、
前記表示部は、
前記テンポ情報によってグループ化された前記一覧情報を表示することを特徴とする電子機器。
【請求項4】
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の電子機器において、
筐体の動きを検出する動き検出部と、
再生する楽曲を選択する選択部と
を更に備え、
前記選択部は、
前記動き検出部によって検出された筐体の動きのテンポに基づいて、前記一覧情報内の楽曲から再生する楽曲を選択することを特徴とする電子機器。
【請求項5】
請求項4に記載の電子機器において、
前記再生部は、
楽曲の再生中に、当該再生中の楽曲のテンポと異なる筐体の動きのテンポが前記動き検出部によって検出され、前記選択部によって当該再生中の楽曲と異なる他の楽曲が選択されたときは、当該再生中の楽曲に代えて、当該他の楽曲を再生することを特徴とする電子機器。
【請求項6】
請求項1から請求項5の何れか1項に記載の電子機器において、
前記テンポ情報は、
楽曲の全再生時間のテンポの平均値、楽曲の所定の再生時間毎のテンポの最大値、又は、楽曲の所定の再生時間毎のテンポの最小値のうち、2以上から構成されることを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−54335(P2013−54335A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−8272(P2012−8272)
【出願日】平成24年1月18日(2012.1.18)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】