説明

電子祈願システム、分身祈願及びロボット祈願システム、電子祈願入出力携帯端末

【課題】携帯通信端末から、希望の宗教寺院にアクセスして宗教上の各種サービス(電子祈願、分身祈願、ロボット祈願、祈願成就の祝福、聖地の方角の表示等)を受ける。
【解決手段】寺院の映像や宗教儀式や教典等を記録し保管する寺院サーバーと複数の寺院サーバーをまとめて管理する電子祈願管理サーバー及び宗教上のサービスを受けるための携帯端末とお祈りロボットで構成する。電子祈願管理サーバーは、祈願者の携帯端末と所望の寺院の寺院サーバーをインターネットを介して接続し、バーチャルリアリティ技術で分身の目を通してお祈りができる分身祈願システムを生成し、祈願者が携帯端末からロボット祈願を選択すると仮想ではなく現実にお祈りロボットが祈願者の代参として寺院の本殿に向かって動いて祈りを捧げるシステムを生成する。また祈願が成就した場合の祈願者と寺院での双方向の通信を使った祈願成就祝福システムを生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話やパソコン等の通信端末を使って祈願者がキリスト教や仏教やイススラム教等の寺院に直接行かなくても通信を通して指定した寺院から、お祈りやミサ等の様々な宗教的サービスを受けることを可能にするための電子祈願システムに関するものであり、電子祈願システムに接続している宗教寺院を検索するための宗教寺院検索システム、バーチャルリアリティ技術で寺院を分身の目を通して散策し分身の目を通してお祈りができる分身祈願システム、携帯端末からロボットを指定するとロボットが祈願者の変わりにお祈りをするロボット代参システム、祈願者の祈りの内容を分析して、祈りの内容や悩みの深さのレベルに応じて個々の信者にきめ細かく対応するための祈願内容分析システムと祈願内容応答システム、さらに聖地の方角に向かってお祈りするのを支援するために、何時でも何処でも聖地の方角を知ることのできる聖地方角表示システム、また祈願が成就した場合に祈願者と寺院が喜びを分かちあうための祈願成就祝福システム、そしてそれら全体のシステムを管理運用するための電子祈願管理サーバーと電子祈願管理プログラム、更に寺院の映像や宗教儀式等のデータを記録管理すると共にロボットを制御する寺院管理サーバーと寺院管理プログラム及び携帯端末と携帯アプリに関する。
【背景技術】
【0002】
神社や仏閣や教会等の宗教寺院は、信者が寺院へ直接足を運び、祈ることによってそれぞれの宗教寺院に祭られたご本尊に聞き届けてもらう直接祈願の方式をとり続けてきた。しかし、パソコンや携帯電話や種々の電子機器の中で育った人々が地球上に多数を占めるようになり、信者を含めた宗教関係者の意識も変わり、直接寺院へ行かなくてもネット等の通信手段を使って、自分が日常、祈りを捧げている寺院や教会と繋がり、出張等で距離を隔てた空間にいても、通信技術を使って祈りができる電子機器を使った間接祈願方式のサービスを期待する人も増えている。
一方、通信技術やコンピューターグラフィックス技術、ロボット技術、それに携帯端末の技術が向上し、携帯端末を使い仮想現実空間やロボットを通して現実の宗教寺院と関わりをもつことも可能になり、寺院の側もローカルなエリアでの布教活動だけでなく、グローバルな世界での布教活動を行うことが可能に成りつつある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
最近はWebを用いて実際に宗教寺院に行かなくとも、自宅やその他の遠隔地から通信システムを使った祈祷やお札を購入する電子システムが提案されている。
【特許文献1】 特開2003−228620号は、祈願者の携帯端末からインターネットを介して祈願所に設置されたサーバーに祈願内容を送信し、その祈願内容を印刷して御神札を生成し、生成した御神札を用いて実際の神社で祈願が行われている様子を撮影し、撮影した画像をサーバーから祈願者の端末に送信するというものである。
【特許文献2】 特開2005−85098は、神社で祈祷が行われる際に祈願者の名前や祈願内容が聞き取り難い問題を解決するために、祈願者の祈願内容をネットワークを介して神社に登録し、神社で行われる祈祷のタイミングに合わせて祈願者の名前や祈願内容を音声合成技術を使って発声することによって祈祷してもらった実感を得ようとするものである。またWebを用いて自信の名前が音声合成された祝詞や読経を神社仏閣に出向くことなく何時でも何処でも聴くことの出来る電子祈祷システム及び方法を提供している。
【特許文献1】 特開2003−228620号
【特許文献2】 特開2005−85098号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記したように、インターネットを通してお祈りをする方法として、祈りの内容を神社のサーバーに送り、神社の端末から印刷して御神札を生成し、御神札を使って祈願する方法や音声合成で祈願する方法などが提案されているが、いずれも宗教的サービスの一部を電子化したものであり、多種多様な宗教的サービスを電子化したものはない、また祈りの方法が日本の神社仏閣に限定されたものであり、キリスト教やイスラム教やヒンズー教など、世界の主要宗教全体をカバーした方式はない。
【0005】
そのため宗教寺院も最初から特定した寺院のサーバーに接続することとして説明されており、世界中の無数の宗教寺院を検索して接続する方法や、そのための寺院のデータベースや検索の具体的方法を記述したものがない。
【0006】
更にイスラム教の様に、何処にいても聖地メッカに向かって祈りを行う必要がある宗教もある、このような宗教独特な要求に対応したサービスを考慮した提案もない。
【0007】
また祈願者が祈願内容を所望の宗教寺院にネット接続で送信しても寺院側で祈願内容を自動的に読み取り分析する方法が考案されていないため、祈願者の祈りに対応して寺院側から適切なアドバイスの返事を返すことができるシステムがない。
【0008】
同様に祈願者の祈りが成就した場合、成就したことを寺院側が知る方法がないために、寺院から祈願者へお祝いを伝えたり努力したことに対する報奨を与えることが出来ない。
【0009】
さらに、一般の人が世界中の訪れたことのない宗教寺院をネットで参拝する場合、それぞれの宗教のしきたりの違いや言語の違いや国の慣習の相違によって、自国の寺院と同じように祈りを捧げることは困難である。更に海外旅行で訪れた馴染みのない宗教寺院では戸惑うことが多く、その寺院の歴史や規則や宗教儀礼や受付等について知るための現地案内の簡便なシステムが存在しない。
【0010】
本発明は上記課題を解決するために考案したもので、世界中のあらゆる宗教寺院を効率的に検索して寺院と祈願者を接続するための宗教寺院検索システム、世界中の宗教寺院をインターネットを介して訪問し現場の状況や宗教の規則に従ってお参りをするための分身祈願システム、寺院に設置された寺院サーバーで制御されるロボットを通してお祈りをするロボット祈願システム、祈願者の祈願内容に応じて適切なアドバイス等を行うための祈願内容分析システムと祈願内容応答システム、祈りを行う聖地の方向を何時でも何処でも知ることができる聖地方向表示システム、祈願が成就された時に祈願者と寺院が喜びを分かち合うための祈願成就祝福シスム及び電子祈願プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
電子祈願システムは、携帯端末とアプリケーションプログラム(携帯アプリ)と個々の寺院の映像や特色を記録し管理するとともにお祈りロボットを制御する寺院サーバーとインターネットでそれらを結び電子祈願システム全体を管理する電子祈願管理サーバーで構成し、請求項1から請求項16の方法により上記課題を解決するための手段を提供するものである。
【0012】
電子祈願システムを作動するためには、電子祈願システムに参加を申請した寺院のサーバーに寺院プログラムをダウンロードし、サーバーの中に寺院プログラムと一体になって作動するデータベースを構築する。データベースの主要な情報は、その寺院の写真やコンピュ−タグラフィックスで作製した寺院の3D映像、寺院の規則やイベント、寺院への寄付の方法、寺院の歴史、寺院の祈りやミサの様子、宗教グッズの販売方法等である。寺院サーバーはこの他に、祈願者の要求に応じてお祈りロボットを制御するための制御信号を生成する。
【0013】
携帯端末から所望の寺院へお参りをする場合は、携帯端末にインターネットを通して多数の寺院を管理する管理サーバーを呼び出し、管理サーバーを通して、所望の寺院のサーバーに接続することによって、コンピュ−タグラフィックスで作製した寺院の3D映像の中を自分の分身を携帯端末から遠隔操作することによって、寺院の中や周辺を分身の目を通して散策し、お祈りをし、寄付活動を行い、宗教グッズの購入をする等多様な行動をすることができる。その他にも携帯端末からロボット祈願を選択すると、寺院サーバーに祈願者の名前と祈りの内容が登録され、申し込みの順番に従って、寺院サーバーがお祈りロボットを制御してロボット祈願が行われる。
【0014】
また全世界の膨大な寺院の中から、所望の寺院を検索するために、全世界の宗教寺院の位置を卍や十字架等の記号で記入した電子マップを制作し、それを携帯端末の寺院アプリで表示することにより、簡単に所望の寺院を検索することが出来るとともに、電子祈願システムに登録されている寺院と登録されていない寺院を色の違いや点滅で簡単に識別できることで本システムを効率的に利用することができる。
【0015】
また本発明は、各々の宗教寺院のサーバーの代わりに各々の宗教寺院の サーバーの役割を担うクラウドコンピューターの中に個々の寺院のデータベースを構築し、個々の寺院には寺院に必要な情報を表示する情報端末だけをおくことで全体のシステムを構築することもできる。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、上記のような構成及び動作とすることで、祈願者が所望の寺院に直接参拝に行かなくても、ネットワークを通して祈願者の携帯端末を所望の寺院のサーバーに接続し、所望の寺院のご神体にネットを通して直接自分の声や自分が書いたメールを聞いて頂く方法でお祈りをすることができる他、ロボットを代参としてお祈りをするなど所望の寺院の様々な宗教的サービスを通信端末を通して受けることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施の形態による電子祈願システム
【図2】本発明の実施の形態によるフローチャート
【図3】本発明の実施の形態による携帯端末の表示例を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態による検索画面と現在地から聖地の方向を示す方角表示例である。
【図5】本発明の実施の形態によるロボット祈願の現地の状況と携帯端末への中継映像を示す表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。まず本発明の概要について説明する。 本発明は携帯端末からインターネットを使って、システム全体を制御する電子祈願管理サーバーに接続し、電子祈願管理サーバーを通して所望の寺院を世界中の宗教寺院の中から検索して接続する。電子祈願管理サーバーは接続した宗教寺院のサーバーと連携して、その寺院の映像や宗教儀式や寺院の歴史などのデータを必要に応じて祈願者に提供する他、仮想現実技術で分身を使って寺院の散策やお祈りを実施する機能を提供する。また寺院に設置したお祈りロボットを制御して祈願者の要望に応じてロボットを代参にしたお祈りサービスを提供するものである。
【実施例】
【0019】
図1は本発明の実施の形態による電子祈願システムの構成例を示す図である。
本発明は携帯端末(図1の1a〜1n)(nは正の整数)に携帯アプリ(携帯用の寺院ソフト)をダウンロードし、携帯アプリを立ち上げて(携帯電話の場合は電話回線の基地局(2a〜2n)を通して通信サーバー3からインターネット4を介して電子祈願システム全体を管理する電子祈願管理サーバー5に接続する。電子祈願管理サーバー5に接続した後は、電子祈願管理サーバー5に登録されている全世界の宗教寺院のサーバー(6a〜6n)の中から携帯端末を操作している祈願者によって選択された特定寺院のサーバー例えば6bに接続され、寺院側のサーバー6bにセットされた寺院プログラムが作動して宗教寺院のデータベースから寺院の写真や寺院の歴史や寺院の効用あるいはコンピューターグラフィックスによって作られた寺院の境内(図1の7a)や教会(図1の7b)の正面が携帯端末のディスプレイに表示される。 また祈願者の祈願内容を携帯端末に記入するホーマット(図3の12b)が表示され、そのホーマットに従って記入した内容を送信することによって、祈願者が選択した寺院のサーバー(図1の6b)に記録され神殿の本尊に伝達される。更に神殿の中に祈願者の分身(図3の12c)を送り込み、分身の目で寺院の中を見ながら歩いたり、お祈りをしたり、分身がお祈りをした内容が寺院のサーバーを通して寺院端末のディスプレイやスピーカーで文字や音として発信され、寺院のご神体へ届くように構成し、更に宗教関連商品を買ったり、寄付をしたりすることができるように構成している。購入した宗教関連商品は購入した人の通信端末のメモリーにダウンロードされてディスプレイに表示されるとともに、本物の宗教関連商品を希望する人は寺院プログラムの中の宅配ボタンを押すことによって寺院に置かれた寺院端末に宅配を希望する人の氏名、住所、郵便番号、電話番号、宅配を希望する品物の名称と個数等が表示されると同時に購入者の携帯端末が加入する通信事業者の通信料金に課金される等さまざまな課金システムと連動して運用する事ができる。なお本発明は祈願者の祈りの内容を統計的に分析して喜びの祈りや悲しみの祈り、怒りの祈り等を分類して、寺院が信者に対してきめ細かく高度なサービスを行うための参考にするとともに、国や地方自治体が自殺の防止や福祉行政等の住民サービスを行うための情報としても活用できる。
【0020】
図2は、本発明における電子祈願システムの情報の流れを示すブロック図である。
電子祈願システムの携帯アプリをダウンロードした携帯端末(図2の8)は、祈願者がお祈りをしたい寺院を検索するための簡単な寺院検索機能と電子祈願管理サーバーに接続しなくても、携帯端末の中だけで独立してお祈りができる機能として、主要な宗教の代表的寺院の神殿や仏陀やキリスト等の映像や聖書や仏典などの有名な言葉などをネットに接続出来ない環境でも携帯の中で保管されているデータだけで簡単な寺院や神仏に対する祈りを捧げる事ができる。その他、携帯端末は、祈願内容を祈願ホーマットに記入して所望の神社に送信する機能や、バーチャルリアリティの世界の中の分身を制御する機能を有するように制作する。
電子祈願管理サーバー(図2の9)は、全世界の祈願者端末のID管理を行うとともに、電子祈願システムに加入している寺院の管理と、新規に加入を希望する寺院の登録を行うとともに、全世界の登録寺院のデータを保管し、必要であれば個々の寺院のサーバーのバックアップを行い、祈願者の携帯端末と接続する。また検索機能としては携帯端末で検索できない複雑な検索を電子地図を使った方法で行う、電子地図上に世界中の宗教寺院の位置が記入された地図データ(図4の13b)に卍の記号で神社仏閣を表示し、十字架でキリスト教会を表示する等の方法で世界中の宗教寺院の位置が表示されるよう設計する。この電子地図は拡大縮小できるように設計され、縮小画面で寺院の大まかな場所を選定し、拡大画面で寺院の詳細な位置を確定する。
2図の10はインターネットで通信サーバーを通して、携帯端末と電子祈願管理サーバーと個々の寺院の寺院サーバーを接続する。
2図の11は、寺院サーバーである、寺院サーバーは個々の寺院の映像や、宗教のイベント、個々の寺院の歴史や信者のIDその他のデータを管理して、必要な都度、電子祈願管理サーバーを通して、祈願者の携帯端末に情報を提供する。 また寺院サーバーは携帯端末から電子祈願サーバーを通して、指定した寺院に設置されているお祈りロボットを制御して、ロボットが祈願者に代わってお祈りをするように構成されている。
図3は、携帯端末の電子祈願システム作動時の表示例である。図3の12aは、電子祈願システムが作動を開始した時の最初に現れる表示例である。 図3の12bは、お祈りの内容を記入するホーマットに祈りの内容を記入した時の表示例である。
図3の12cは、コンピューターグラフィクスで制作した祈願者の分身が寺院の神殿でお祈りをしている表示例で、バーチャルリアリティ技術を使って、寺院の中を動き回る分身を鳥瞰図の形式で携帯端末に表示している図である。 この他に、寺院の中を、分身の目を通して見た映像を携帯端末に表示することも出来る。
図4の13aは、世界中の宗教寺院の位置を電子地図上に仏教寺院は卍の記号でキリスト教会は十字の記号で携帯端末の画面に表示した表示例である。イスラム寺院やヒンズー寺院等は別の記号で表示する。
図4の13bは、祈願者が、東京からイスラム教の聖地メッカの方位を携帯端末のディスプレイ上に表示した表示例である。 これはGPSと電子コンパスを組み込んだ携帯端末の場合には現在地と方位が簡単に分かるためにメッカと現在地を結んだ方位も簡単に表示することができる。
この機能はイスラム教のメッカだけでなく、祈願者が出張中に普段祈りをしている親しみある寺院が出張の現場から見てどの方向にあるかを調べるにも便利である。
図5の14aは、寺院にロボットを設置し、寺院サーバーからのコントロールでロボットがお祈りをする状況のイメージ図である。14bはロボットがお祈りをしている状況を神社のカメラで捉えそれを神社サーバーから電子祈願サーバーを通して祈願者の携帯端末に送ってきた映像のイメージ図である。
【産業上の利用可能性】
本発明は、長い歴史の中で独特の考えや規範を持ち、固定したスタイルを保ち続けてきた宗教寺院と信者の関係の中に、IT(information technology)技術を導入することによって、直接所望の寺院に行かなくとも携帯端末を使って、祈りや懺悔や寄付等の宗教行為が行えるとともに宗教物品の購入等の電子取引も本発明を使って行うことができる。
このように本発明は、これまで最も生産性の低かった宗教という精神産業の中に寺院と信者を双方向で繋ぐコミュニケーションツールやロボットを導入し、信者の祈願内容の分析を行い、寺院から信者へ多様な宗教的サービスを提供することによって宗教というサービス産業の効率を高めるとともに高度な宗教サービスを行うための新たなツールの開発を促進するなど、大きな経済効果をもたらす可能性がある。
【符号の説明】
1、1a〜1n 携帯端末
2、2a〜2n 携帯基地局
3、通信サーバー
4、インターネット
5、電子祈願システム管理サーバー
6a〜6n 個々の宗教寺院のサーバー
7a〜7n 宗教寺院(神社、教会、イスラム寺院)
8、寺院アプリをダウンロードした携帯
9、電子祈願管理サーバー
10、インターネット
11、個々の寺院の寺院サーバー
12a、携帯端末の寺院システムを立ち上げた時の画面の例
12b、携帯端末から祈りの文章を記入して送信する画面の例
12c、携帯端末から分身を通して祈りを行う画面の例
13a、祈願者が電子地図から神社を検索する画面の例
13b、祈願者の現在地からメッカの方向を示す画面の例
14a、寺院に設置して祈願者の代参でお祈りをするロボット
14b、寺院でお祈りをしているロボットの映像を映した携帯端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
世界の宗教寺院を3次元のコンピューターグラフィックスで作製し、寺院の中や周辺に祈願者の分身(アバター)を置き、その分身がパソコンや携帯端末からの操作で寺院の中を自由に動き回り、分身の目を通して見た寺院の中や外の様子がパソコンや携帯端末のディスプレイに表示されるとともに表示モードを切り替えると分身が動き回る様子を鳥瞰図で表示でき、更にお祈りモードにすると、それぞれの寺院の宗教儀式に則って分身がお祈りの姿勢やお祈りの言葉を唱えることを特徴とする電子祈願システム。
【請求項2】
前記電子祈願システムは、携帯アプリケーションプログラム(寺院アプリ)をダウンロードした携帯端末と電子祈願システム全体を管理する電子祈願管理サーバーと個々の寺院の映像や歴史等のデータを管理し電子祈願サーバーを通して携帯端末へ供給する寺院サーバーと寺院に設置して祈願者の変わりにお祈りをするロボットとそれぞれのサーバーをネットで接続するインターネットと関連の通信機器から構成することを特徴とする請求項1記載の電子祈願システム。
【請求項3】
祈願者が携帯端末から、ロボット祈願を選択した場合、電子祈願サーバーを介して寺院サーバーに祈願者のIDと氏名と祈願内容とロボット祈願を申し込んだ日時が登録され、登録順序に従って寺院サーバーから寺院に設置されたお祈りロボットに制御信号が発信され、その信号に基づいてお祈りロボットが動き出し、祈願者の名前と祈願内容を表示しながらお祈りの動作を行い、その祈りの動作を寺院のカメラで寺院サーバーに取り込み、その映像を寺院サーバーから電子祈願サーバーを通して祈願者の携帯端末に送信されることを特徴とする請求項1及び請求項2記載の電子祈願システム。
【請求項4】
祈願者が聖地に向かって祈りを捧げるために、所望の寺院が現在地から見て東西南北のどの方向にあるかを 携帯端末に組み込まれたGPSと電子コンパスの情報から計算して祈願者の携帯端末のディスプレイに地図情報とともに方位情報として表示することを特徴とする請求項1及び請求項2記載の電子祈願システム。
【請求項5】
祈願者が携帯端末にダウンロードした携帯アプリケーションプログラム(寺院アプリ)を立ち上げるとインターネットを介して電子祈願管理サーバーに接続され検索システムが表示さる。祈願者が希望の寺院を検索しクリックすると指定した宗教寺院が電子祈願システムに登録され、寺院プログラムをダウンロードしたサーバーを有する寺院の場合には、クリックした寺院の写真や霊験あらたかな特徴が電子祈願管理サーバーを通して表示され、同時に信者の祈願内容や必要事項を記載するホーマットが表示される。
お祈りをする人はホーマットに従ってメールアドレスと祈願内容を記述し、お祈りボタンをクリックすることによって、祈りの内容が指定した寺院のサーバーに記録され、選定した宗教寺院から記録したメールアドレスへお祈りが届いたことが返信されることを特徴とする請求項1及び請求項2記載の電子祈願システム。
【請求項6】
全世界の宗教寺院の位置を電子地図上に卍や十字架等の記号で記入し、電子祈願システムに登録されている寺院と登録されていない寺院を色分けするか点滅するか等の方法で表示することによって、本発明の電子祈願システムを利用できる寺院だけを簡単に識別するとともに、卍や十字架の記号をクリックするとその地域が拡大され、その寺院の名称や特徴や周辺の詳細な地図が表示されることによって、全世界の宗教寺院の中から、本発明の電子祈願システムを利用できる寺院だけを簡単に検索できることを特徴とする請求項1及び請求項2記載の電子祈願システム。
【請求項7】
祈願内容を記述するホーマットの中に、知らせたい人のメールアドレスを記述することによって「AさんのためにBさんが○○のお祈をされました。○○寺院」という形式のメールがAさんのメールの転送ではなく寺院からのメールとして発信されることを特徴とする請求項1及び請求項2記載の電子祈願システム。
【請求項8】
前記電子祈願システムに登録されている寺院を選定し、お祈りホーマットを使ってお祈りをして、後日祈願が成就した場合、同じ寺院の祈願成就ホーマットに祈願が成就した事を記入して、成就ボタンを押すことによって成就ホーマット上に記入した内容が寺院のサーバーに送られ、寺院のサーバーから「祈願成就おめでとう御座います」のメッセージが自動的に祈願者のパソコンや携帯端末に送信されることを特徴とする請求項1及び請求項2記載の電子祈願システム。
【請求項9】
前記電子祈願システムのコンピュータグラヒックスの寺院の中の分身が寄付を行う場合には、仮想現実空間で財布を出して、財布の中に入っている各国通貨の中から寄付する金額を選び、ディスプレイ上にある寄付ボタンを押すことによって寄付が行われ、寄付の費用は祈願者が使用している携帯端末の通信業者の通信料に加算して請求されるように構成され、宗教寺院で販売している宗教関連商品を購入する場合は、値札の付いた商品を買い物籠に入れディスプレイ上にある購入ボタンを押すことによって契約が行われ、品物は後日宅配便等で配送されることを特徴とする請求項1及び請求項2記載の電子祈願システム。
【請求項10】
前記電子祈願システムの課金は[請求項9]の様に通信会社の通信料に上乗せして要求する以外にも電子マネーの端末をパソコンや携帯端末に接続して指定の電子マネーで支払う方法やクレジットカードの番号を入力して支払う方法等様々な課金方法を可能とする請求項1及び請求項2記載の電子祈願システム。
【請求項11】
前記電子祈願システムの寺院サーバーに送られてきた千差万別の祈願内容を、自殺しそうな程追い詰められた内容、可なり追い詰められた内容、前向きな内容、喜びの内容等に分類するため、それらのグループの祈りの中にでてくる悲観的な特性を持った単語である「死にたい、もう駄目、助けて等の単語」や前向きな特性を持った言葉である「頑張る、元気、嬉しい等の単語」を検索して個人の祈りの内容を自動的に分析し祈願者へのサービス向上に必要なデータとして情報を整理することを特徴とする請求項1及び請求項2記載の電子祈願システム。
【請求項12】
請求項11の方法で分類したお祈り情報の中で慰めや励ましが必要だと思われる祈願内容に関しては、キリスト教や仏教やイスラム教等の宗教の特性や個々の宗教寺院の事情にあわせた言葉や方法で返信プログラムを作成し、その返信プログラムが作動することによって励ましや慰めのメッセージが自動的に祈願者に電子メールで送信されることを特徴とする請求項1及び請求項2記載の電子祈願システム。
【請求項13】
前記電子祈願システムの中で、それぞれの宗教やそれぞれの国によって相互に強い関連性のある宗教寺院をグループ化してネット上で結びつけることによって祈願者の検索を容易にするとともに、祈願者が検索した所望の寺院と関係の深い寺院を提示し関係の深い寺院を巡礼することを推奨するなど、祈願者に新たな祈りのスタイルを提供することを特徴とする請求項1及び請求項2記載の電子祈願システム。
【請求項14】
携帯端末の電子祈願プログラムを立ち上げると、携帯端末の基地局やGPSの情報から祈願者の位置が分かるため、祈願者が電子祈願プログラムに登録している宗教寺院か請求項13のグループ化された関連宗教寺院に近づくと祈願者が寺院の近くに来ていることをメールで知らせるとともに寺院までの地図情報が提供され、更に祈願者が宗教寺院の中に入ると寺院の見取り図や寺院の規則が表示され、寺院の受付や祈りをするための各種サービスが祈願者の携帯端末上で実施でき、紙に記帳しなくても何月何日に所定の寺院を現実に訪れてお参りをしたということが所定の寺院のサーバー上に記録されることを特徴とする請求項1及び請求項2記載の電子祈願システム。
【請求項15】
請求項5記載の、祈願内容や必要事項を記載するホーマットに、祈願者の国名を記入することによって、以後のサービスは記入した国の言語で行われることを特徴とする、請求項1及び請求項2記載の電子祈願システム。
【請求項16】
祈願者がお札や絵馬を購入し祈願内容を電子祈願システムの祈願ホーマットに記載して指定寺院のサーバーに登録し、祈願内容が成就した場合には、成就したことを成就ホーマットに記載して報告することによって、IDから本人であることを照合し、成就したことの証明を提出して貰うことで、お祝いの言葉とともに購入代金に相当する祝いのお金や祝いの品物を送ることを特徴とする請求項1及び請求項2記載の電子祈願システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−14663(P2012−14663A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−162245(P2010−162245)
【出願日】平成22年6月30日(2010.6.30)
【出願人】(502383889)キーコム株式会社 (28)