電気掃除機
【課題】簡単な構成で塵落とし部材を駆動できると共に、部品点数を多くすることなくコードリールのブレーキを解除できる電気掃除機を提供すること。
【解決手段】掃除機本体20の上面の収納位置と上方に持ち上げた使用位置との間で上下動可能に掃除機本体20に取り付けられた本体持ち運び用のハンドル200と、ハンドル200を収納位置側に付勢するコイルスプリング323と、ハンドル200の上下動に連動して塵落とし部材304を駆動させる動力伝達手段300Aを設けている。しかも、ハンドル200を収納位置から更に押し下げたときに、ハンドル200によりブレーキ装置324のブレーキレバー325が操作可能に設けられ、且つハンドル200を収納位置から更に押し下げたときに、ハンドル200と前記動力伝達手段300Aとの連動を解除する連動解除手段(B1)が設けられている。
【解決手段】掃除機本体20の上面の収納位置と上方に持ち上げた使用位置との間で上下動可能に掃除機本体20に取り付けられた本体持ち運び用のハンドル200と、ハンドル200を収納位置側に付勢するコイルスプリング323と、ハンドル200の上下動に連動して塵落とし部材304を駆動させる動力伝達手段300Aを設けている。しかも、ハンドル200を収納位置から更に押し下げたときに、ハンドル200によりブレーキ装置324のブレーキレバー325が操作可能に設けられ、且つハンドル200を収納位置から更に押し下げたときに、ハンドル200と前記動力伝達手段300Aとの連動を解除する連動解除手段(B1)が設けられている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、塵埃を捕集するフィルタを備えた電気掃除機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、空気と共に集塵室に吸い込まれる塵埃を空気から分離する第1フィルタ(第1塵埃分離手段)と、この第1フィルタを通過した細塵を空気から分離するプリーツフィルタ(第2塵埃分離手段)と、プリーツフィルタの多数のヒダを順次弾くように移動可能な塵落とし部材(除塵手段)と、電源コードを巻き取るコードリールと、このコードリールの回転力を塵落とし部材に伝達する連動手段を備える電気掃除機が知られている(特許文献1参照)。
【0003】
この電気掃除機では、電源コードをコードリールに巻き取る際に、コードリールの回転を連動手段を介して塵落とし部材に伝達して、この塵落とし部材でプリーツフィルタの多数のヒダを順次弾くことにより、このプリーツフィルタに振動を付与して、このプリーツフィルタの上流側の面に付着した細塵を振動により落とすようになっている。
【0004】
また、コードリールは、渦巻きバネにより電源コードを巻き取る方向に回転付勢されていると共に、渦巻きバネによる巻取方向への回転が規制されるようにブレーキ装置によりブレーキがかけられている。尚、このブレーキ装置は掃除機本体に設けたブレーキ解除ボタンを押すことでブレーキが解除されて、コードリールが電源コードを巻き取る方向に渦巻きバネのバネ力で回転させられる様になっている。また、ブレーキ装置は、電源コードを引っ張って引き出す際、引き出し方向へのブレーキを解除可能となっている。
【特許文献1】特開2006−6383号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の電気掃除機では、連動手段の途中にワンウエイクラッチを設けて、コードリールの一方向への回転のみを塵落とし部材に伝達するようにしていたため、連動手段の構成が複雑であった。
【0006】
しかも、この電気掃除機では、電源コードを巻き取るためのブレーキ解除ボタンを設ける必要が有り、部品点数が多くなるものであった。
【0007】
そこで、この発明は、簡単な構成で塵落とし部材を駆動できると共に、部品点数を多くすることなくコードリールのブレーキを解除できる電気掃除機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的を達成するため、この発明は、集塵室及び前記集塵室に吸込負圧を作用させる電動送風機が設けられた掃除機本体と、前記電動送風機の負圧により空気と共に前記集塵室に吸引した塵埃を分離するフィルタと、前記フィルタに振動を付与して前記フィルタの上流側の面に付着した塵埃を落とす除塵手段を備えると共に、前記掃除機本体内に回転自在に装着され且つ前記電動送風機への電源供給用の電源コードを巻取可能にバネ力で回転付勢されたコードリールと、前記掃除機本体内に設けられて前記コードリールにブレーキ力を作用させるブレーキ装置を備える電気掃除機であって、前記掃除機本体の上面の収納位置と上方に持ち上げた使用位置との間で上下動可能に前記掃除機本体に取り付けられた本体持ち運び用のハンドルと、前記ハンドルを収納位置側に付勢する収納用バネと、前記ハンドルの上下動に連動して前記除塵手段を駆動させる動力伝達手段を設けると共に、前記ハンドルを収納位置から更に押し下げたときに、前記ハンドルにより前記ブレーキ装置のブレーキ解除部材が操作可能に設けられ、且つ前記ハンドルを収納位置から更に押し下げたときに、前記ハンドルと前記動力伝達手段との連動を解除する連動解除手段が設けられている電気掃除機としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
この構成によれば、掃除機本体の持ち運び用のハンドルの上下動に連動する除塵手段でフィルタの除塵ができるので、簡単な構成で除塵手段を駆動できると共に、ハンドルを収納位置よりも更に押し下げるのみで、ブレーキ装置によるコードリールのブレーキを解除できるので、部品点数を多くすることなくコードリールのブレーキを解除できる。
【0010】
しかも、除塵手段が動作しないので、ハンドルの使用位置と収納位置との移動操作で除塵手段を駆動して、フィルタを全範囲に渡って除塵するようにしても、ブレーキ解除操作時には連動解除手段によりハンドルと前記動力伝達手段との連動が解除されて除塵手段が移動しないので、除塵手段が破損したりするようなことを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、この発明に係る電気掃除機の実施形態である実施例を図面に基づいて説明する。
【実施例】
【0012】
図1に示す電気掃除機10は、掃除機本体20を備えており、この掃除機本体20の前部に設けたホース接続口21には集塵ホース12の一端が着脱自在に接続され、その他端には手元操作管である手元操作部(手元操作パイプ)13が設けられている。手元操作部13には延長管14が着脱自在に接続され、延長管14の先端部には吸込口体15が着脱自在に接続されている。
【0013】
この吸込口体15には、下面に開口する図示しない吸込開口を有する吸込室(図示せず)が形成されている。また、手元操作部13には操作部13Aが設けられており、この操作部13Aには複数の操作スイッチSが設けられている。
【0014】
掃除機本体20は、図2に示すように、本体ケース30と、本体ケース30に着脱自在に載置される集塵容器50と、後部が本体ケース30にヒンジ結合されて上下方向に開閉可能となっている蓋体40とを備えている。
【0015】
また、本体ケース30の後部側の上面にはハンドル収納凹部30aが形成され、このハンドル収納凹部30aには本体持ち運び用のハンドル200が配設されている。このハンドル200は、図7に示したように本体ケース30に前後に起倒自在に取り付けられたアーム部200a,200bと、アーム部200a,200bの他端部を連設している握り部200cを有する。
【0016】
また、本体ケース30の後部30Aには電動送風機33(図3参照)が内蔵され、この電動送風機33の側部には図3に破線で示したようにコードリール34が配置されている。このコードリール34は、図11の横軸34aで回転可能に本体ケース30内に取り付けられていると共に、図示しない渦巻きバネ等で図11の電源コード34bを巻き取り可能に設けられている。この構造には周知の構成が採用できるので、その詳細な説明は省略する。
【0017】
また、本体ケース30の前(図3において左側)には皿状の載置部35が設けられている。この載置部35には集塵容器50が着脱自在に載置され、蓋体40を閉じた際にこの蓋体40と載置部35とで集塵容器50を挟持して固定するようになっている。
【0018】
蓋体40には、図3に示すように管部22が設けられており、この管部22の先端がホース接続口21となっている。また、管部22の後端が接続開口23となっている。
【0019】
本体ケース30の後部30Aには図2に示したように前壁部31が設けられ、この前壁部31には図7〜図10に示したように前面開口201が形成され、この前面開口201は電動送風機33の吸込開口33Aに図示しない連通風路を介して連通している。また、前壁部31には図7に示したような側壁部31a,31aが形成されている。そして、この前壁部31には除塵装置300が設けられている。
【0020】
この除塵装置300は、図7に示したように、左右に延びる一対の軸状のガイドレール301,301と、このガイドレール301,301に左右動自在に保持されたスライダ302を有する。このガイドレール301,301は、互いに平行に上下に配設されている共に、両端部が側壁部31a,31aに固定されている。また、スライダ302の前壁部31に臨む後部には、図7,図13に示したように左右方向に配列された多数のラック歯からなるラック303が設けられている。
【0021】
また、除塵装置300は、図13に示したように、スライダ302の左右両端部に配設した除塵手段としての一対の塵落とし部材304,304を有する。この塵落とし部材304は、塵落とし部305と、塵落とし部305の基部に一体に設けられた取付ボス306と、塵落とし部305の基部から取付ボス306の左右に分岐して略平行に延びる脚部307,308を有する。
【0022】
そして、このような塵落とし部材304は、取付ボス306を介してスライダ302の両端部にそれぞれ水平回動可能に取り付けられている。しかも、スライダ302には、図14に示したように脚部307,308間に位置させた支持壁部309,310が形成されている。尚、塵落とし部305はスライダ302の上流側(前側)に突出している。
【0023】
また、脚部308と支持壁部309との間にはコイルスプリング(弾性部材)311が介装されていて、コイルスプリング311は脚部307が支持壁部309の外側面に当接するようにバネ付勢している。この脚部307が支持壁部309の外側面に当接している状態では、塵落とし部305がスライダ302に対して略垂直な状態となっている。
【0024】
この塵落とし部305は、図13に示したように矢印A1,A2方向にスライダ302と一体に往復動させられるようになっている。そして、塵落とし部305の往動側の側面は、脚部307が支持壁部309の外側面に当接している状態で、スライダ302に対して略垂直な第1係合部305aとなっている。また、塵落とし部305の復動側の側面は、脚部307が支持壁部309の外側面に当接している状態で、スライダ302に対して傾斜する第2係合部305bとなっている。
【0025】
また、除塵装置300は、ハンドル200の上下動をスライダ302の左右動に変換させる動力伝達手段300Aを有する。
【0026】
この動力伝達手段300Aは、図7に示すように前壁部31に回転自在に取り付けられ且つラック303に噛合するピニオン312と、このピニオン312の回転軸312a(図8(a)参照)に固定されたピニオン313と、このピニオン313に噛合し且つ前側壁31の後面側に回転自在に取り付けられたギヤ314と、ギヤ314と一体に設けられたピニオン315を有する。
【0027】
更に、動力伝達手段300Aは、図8(a)に示したようにピニオン315に噛合し且つ前壁部31の後面に上下動可能に保持されたラック316と、ラック316に設けられた突部317と、ハンドル200の脚部200bの基端部近傍の部分と突部317との間に介装されたリンク318を有する。
【0028】
このリンク318の下端部(一端部)は突部317に前後回動可能に取り付けられ、リンク318の上端部(他端部)は連動解除手段B1によりハンドル200の脚部200bの基端部近傍の部分に前後回動可能に取り付けられている。
【0029】
この連動解除手段B1は、図8(b)に示したようにリンク318の上端部に設けた上下に延びる長孔318aと、この長孔318aを介して脚部200bの基端部近傍の部分に取り付けられてリンク318の上端部を脚部200bに回動自在に支持させる支持軸318bが挿通されている。
【0030】
尚、ラック316は、これと一体のガイド部317aに設けた上下一対のガイドスリット319,319と、前壁部31の後面に突設され且つガイドスリット319,319にそれぞれ挿通係合されたガイド突起320,320により、上下に所定範囲で移動可能に設けられている。そして、図8(a)に示したようにハンドル200が倒伏した位置では、ガイドスリット319,319の上端がガイド突起320,320に当接して、ラック316が下方に移動できないようになっている。
【0031】
また、前壁部31には、ガイド部317aに隣接して上下に延び且つ後方に開放すると共に、上端にバネ受壁321aを有するバネ収納空間321が設けられている。このバネ収納空間321には、ガイド部317aの下部に一体に設けたバネ受け突部322が配設されていると共に、このバネ受け突部322とバネ受壁321aとの間に介装されたコイルスプリング(ハンドル収納用バネ)323を有する。
【0032】
また、図11に示したように、ハンドル200の脚部200aの下方とコードリール34の側部のブレーキドラム34aとの間には、ブレーキ装置(ブレーキ手段)324が配設されている。このブレーキ装置324は、本体ケース30内に支持軸325aで回動可能に取り付けられたブレーキ解除レバー325と、ブレーキ解除レバー325と一体に設けられた逆U字状のローラ支持部326と、ローラ支持部326の側板326a,326aに設けられ且つ前後に傾斜して延びる長孔327,(他方図示せず)と、側板326a,326a間に配設されたゴムローラ328と、このゴムローラ328に一体に設けられ且つ長孔327,(他方図示せず)に前後に移動可能に挿通された軸部329を有する。
【0033】
そして、ゴムローラ(ブレーキローラ)328の軸部329が長孔327の後端部に移動している状態では、電源コード34bを巻き取る方向にコードリール34を回転付勢している渦巻きバネ(図示せず)のバネ力により、ゴムローラ328がブレーキドラム34aに圧接されて、コードリール34が渦巻きバネ(図示せず)のバネ力で回転するのを阻止している。尚、電源コード34bをコードリール34から引き出すときには、ゴムローラ(ブレーキローラ)328の軸部329が長孔327の前側に移動して、ゴムローラ328のブレーキドラム34aへの圧接が解除され、ブレーキが解除される。
【0034】
また、ブレーキが解除レバー325を下方に押圧させることにより、ゴムローラ328がブレーキドラム34aから離反させられてコードリール34のブレーキが解除され、コードリール34が渦巻きバネ(図示せず)のバネ力により回転させられて、電源コード34bがコードリール34に巻き取られる。尚、このようなブレーキ装置324には周知の構造が採用できる。
【0035】
そして、ハンドル200がハンドル収納凹部30b内にコイルスプリング(ハンドル収納用バネ)323で収納されて、ガイドスリット319,319の上端がガイド突起320,320に当接した状態では、ハンドル200の脚部200aがブレーキ解除レバー325の上端に単に当接した状態なると共に、支持軸318bが長孔318aの上下方向の上端部に位置していて、ハンドル200を更に押し下げ可能となっている。従って、ハンドル200をハンドル収納位置から更に押し下げて、ハンドル200の脚部200aでブレーキ解除レバー325を押し下げて、ゴムローラ328によるコードリール34のブレーキを解除しても、スライダ302及び塵落とし部材304が移動することはない。この結果、ハンドル操作によるブレーキ解除によりスライダ302及び塵落とし部材304が破損するようなことは未然に防止できる。
【0036】
集塵容器50は、図3に示すように、上部に形成された周回風路部51(図4,図5参照)と、この周回風路部51の下に形成された第1集塵室としての集塵部(第1集塵部)60と、この集塵部60の後部側に形成された負圧室部70と、底蓋80とを有している。
【0037】
周回風路部51は、図6に示すように中心部に設けた塵埃分離部(第1塵埃分離部)52の周囲に円弧状の周回風路53を形成したものである。周回風路53の先端の先端開口54は、図3に示すように蓋体40の管部22の接続開口23に接合されている。周回風路53は後端開口55を介して集塵部60内に連通している。
【0038】
また、周回風路53の途中の底部には負圧室部70に連通する開口57が形成され、この開口57にはネットフィルタF2が張られている。塵埃分離部52は、ほぼ裁頭円錐台状に形成されたネットフィルタF1で形成されている。塵埃分離52内の底部は開口され、この開口56を介して塵埃分離52内と負圧室部70とが連通している。
【0039】
集塵部60の後部の隔壁61には、負圧室部70に連通する開口62が形成され、隔壁61の下部壁61Aには連通穴(連通開口)63が形成されている。すなわち、開口62の下に連通穴63が形成されている。そして、開口62にはネットフィルタF3が張られている。
【0040】
負圧室部70の後部(図5において右側)には、図3のプリーツフィルタ体100を着脱可能に装着する枠部71が一体形成され、この枠部71の後端開口72が図3に示す本体ケース30の前面開口(図示せず)に接合されている。
【0041】
このプリーツフィルタ100は、図14,図15に示したように上下に延びる山と谷からなり且つ左右方向に配列された多数のヒダ100aを有する。そして、上述した塵落とし部材304に設けた塵落とし部305の先端部がプリーツフィルタ100の後面側(エア流れの下流側)に図14に示したように係合するようになっている。
【0042】
枠部71の下部には下部後壁部73が形成され、この下部後壁部73と集塵部60の隔壁61の下部壁61Aと底蓋80とで囲まれる空間が細塵集塵部(第2集塵部)74となっている。この細塵集塵部74は隔壁61の連通穴63を介して集塵部60内と連通するようになっている。また、枠部71の下枠壁部71Aと隔壁61の下部壁61Aとの間が導入開口75となっている。
【0043】
また、集塵部60の隔壁61の下部には、導入開口75を閉塞するための開閉板(開閉蓋)76の一端部(図3において上部)が軸支されている。この開閉板76は一端部を中心にして回動自在となっており、電動送風機33が駆動されていないとき、自重により隔壁61の連通穴63を閉塞し、細塵集塵部74の導入開口75は開放される。そして、電動送風機33の駆動により負圧室部70内が負圧になると、開閉板76が回動して導入開口75を閉塞(図9参照)するようになっている。
【0044】
底蓋80は、図3に示す軸81を中心にして時計回りに回動可能となっており、この回動により集塵部60および細塵集塵部74の底部が開放されて、集塵部60および細塵集塵部74に溜まった塵埃を捨てることできるようになっている。
[動 作]
次に、上記のように構成される電気掃除機の動作について説明する。
【0045】
先ず、図2に示すように、集塵容器50を本体ケース30の載置部35に載置して蓋体40を閉じ、図1に示すように集塵ホース21の一端を蓋体40のホース接続口21に接続する。
【0046】
この状態では、図3に示すように、集塵容器50の先端開口54と蓋体40の管部22の接続開口23が接合されて、集塵ホース12と集塵容器50の周回風路部51が接続される。
【0047】
そして、操作部13AのスイッチSを操作すると電動送風機33が駆動される。この電動送風機33の駆動により集塵容器50の負圧室部70および集塵部60が負圧となる。この負圧は、周回風路53,集塵ホース12,手元操作部(手元操作パイプ),延長管(延長パイプ)14を介して吸込口体15の図示しない吸込室に作用する。
【0048】
この負圧により、図示しない清掃面の塵埃は空気と共に吸込口体15の吸込室(図示せず)に吸い込まれる。そして、吸込口体15の吸込室(図示せず)に吸い込まれた塵埃は、空気と共に延長管(延長パイプ)14,手元操作部(手元操作パイプ),集塵ホース12を介して集塵容器50の周回風路53内に吸い込まれる。
【0049】
この周回風路53に吸い込まれた空気の一部及び細塵の一部はネットフィルタF1及びネットフィルタF2を介して負圧室部70内に流入する。一方、周回風路53に空気と共に吸い込まれた塵埃のうち大きく重量のあるもの及び細塵の一部は、慣性力により周回風路53に沿って流れて周回風路53の後端開口55を介して集塵部60内に流入する。この集塵部60内に流入した塵埃の一部はネットフィルタF3を介して負圧室部70内に流入する。この際、塵埃のうち大きく重量のあるものは集塵部60内に捕捉される。
【0050】
そして、負圧室部70内に流入した空気は、プリーツフィルタ100を透過して電動送風機33に吸い込まれて内部を冷却した後、排出されて本体ケース30の図示しない排気口から大気に排気される。この際、負圧室部70内に流入した細塵はプリーツフィルタ100により捕捉される。
(プリーツフィルタ100の除塵)
<ハンドル100の起立操作時>
このような電気掃除機において、作業者がハンドル200を掴んで掃除機本体20をこれの重量に抗して持ち上げようとすると、このハンドル100が図7,図8の収納位置(図16の(イ)の位置)から図9,図10の使用位置(図16の(ロ)の位置)まで起立させられる。これに伴い、ハンドル200に連動するラック316がリンク318を介して図10の如く上方に引き上げられる。
【0051】
これに伴い、ピニオン315が回転させられ、この回転がギヤ314,ピニオン313を介してピニオン312を介してラック303に伝達され、ラック303を有するスライダ302が図7の左の位置(図17の(イ)の位置)から図9の右の位置(図17の(ロ)の位置)まで矢印A1方向に移動(往動)させられる。
【0052】
この際、図13,図14のスライダ302の塵落とし部材304もスライダ302と一体に矢印A1の方向に移動(往動)して、塵落とし部材304の塵落とし部305に設けた第1係合部305aが図14の如くプリーツフィルタ100のヒダ100aに係合した後に乗り越え、ヒダ100aが第1係合部により強く弾かれて、プリーツフィルタ100を振動させる。この動作は、多数のヒダ100aに対して順次行われ、プリーツフィルタ100の上流側の面に付着した細塵が落とされて細塵捕集部74に捕集される。
<ハンドル100の倒伏時>
一方、掃除機本体20を移動先まで運んで清掃面に載置し、ハンドル200をから手を離すと、ハンドル200はコイルスプリング323のバネ力により図9,図10の使用位置(図16の(ロ)の位置)から図7,図8の収納位置(図16の(イ)の位置)まで降下させられる。
【0053】
これに伴い、ピニオン315が回転させられ、この回転がギヤ314,ピニオン313を介してピニオン312を介してラック303に伝達され、ラック303を有するスライダ302が図9の右の位置(図17の(ロ)の位置)から図7の左の位置(図17の(イ)の位置)まで矢印A2方向に移動(復動)させられる。
【0054】
この際、図13,図14のスライダ302の塵落とし部材304もスライダ302と一体に矢印A2の方向に移動(復動)する。これに伴い、塵落とし部材304の塵落とし部305に設けた第2係合部305bがプリーツフィルタ100のヒダ100aに順次係合して乗り越える際、塵落とし部材304は脚部308が支持壁310に当たるまで取付ボス306を中心に矢印A3方向に回動する。これにより、第2係合部305bは第1係合部より100aを弱く弾いて、プリーツフィルタ100を振動させる。この動作は、多数のヒダ100aに対して順次行われ、プリーツフィルタ100の上流側の面に付着した細塵が落とされて細塵捕集部74に捕集される。
(電源コード34bの巻取操作)
この様な操作により、プリーツフィルタ100の多数のヒダ100aは2つの塵落とし部材304,304の少なくとも一方により必ず弾かれて、プリーツフィルタ100に付着した塵埃が落とされる。そして、ハンドル200がコイルスプリング323のバネ力により図7,図8の収納位置(図16の(イ)の位置)まで降下させられ、ハンドル200がハンドル収納凹部30a内にコイルスプリング(ハンドル収納用バネ)323で収納されると、ガイドスリット319,319の上端がガイド突起320,320に当接する。
【0055】
この状態では、ハンドル200の脚部200aが図11状態から図12の如くブレーキ解除レバー325の上端にハンドル200の自重のみにより単に当接した状態(図16の(イ)の位置の状態)になると共に、リンク318の支持軸318bが長孔318aの上下方向の上端部に位置していて、ハンドル200を更に押し下げ可能となっている。
【0056】
しかし、この状態では、ガイドスリット319,319の上端がガイド突起320,320に当接しているので、ハンドル200を更に押し下げてもラック316は降下せず、スライダ302は図17の(ロ)の位置より矢印A2方向に更に移動して、プリーツフィルタ100のフィルタ枠100bに当たるようなことはない。
【0057】
この状態からハンドル200を更に押し下げて、ハンドル200の脚部200aでブレーキ解除レバー325を押し下げて、ゴムローラ328にをブレーキドラム34aから上方に離反させると、ゴムローラ328によるコードリール34のブレーキが解除され、電源コード34bがコードリール34に図示しない渦巻きバネのバネ力で巻き取られることになる。
【0058】
従って、ハンドル200をハンドル収納位置から更に押し下げて、ハンドル200の脚部200aでブレーキ解除レバー325を押し下げて、ゴムローラ328によるコードリール34のブレーキを解除しても、スライダ302及び塵落とし部材304が移動することはない。この結果、ハンドル操作によるブレーキ解除によりスライダ302及び塵落とし部材304が破損するようなことは未然に防止できる。
【0059】
以上説明したように、この発明の実施の形態の電気掃除機は、集塵室(集塵部60)及び前記集塵室(集塵部60)に吸込負圧を作用させる電動送風機33が設けられた掃除機本体20と、前記電動送風機33の負圧により空気と共に前記集塵室(集塵部60,74)に吸引した塵埃を分離するフィルタ(F1〜F3,100)と、前記フィルタ(プリーツフィルタ100)に振動を付与して前記フィルタ(プリーツフィルタ100)の上流側の面に付着した塵埃を落とす除塵手段(塵落とし部材304)を備えている。また、この電気掃除機は、前記掃除機本体内20に回転自在に装着され且つ前記電動送風機33への電源供給用の電源コード34aを巻取可能にバネ力で回転付勢されたコードリール34と、前記掃除機本体20内に設けられて前記コードリール34にブレーキ力を作用させるブレーキ装置324を備えている。更に、電気掃除機は、前記掃除機本体20の上面の収納位置と上方に持ち上げた使用位置との間で上下動可能に前記掃除機本体20に取り付けられた本体持ち運び用のハンドル200と、前記ハンドル200を収納位置側に付勢する収納用バネ(コイルスプリング323)と、前記ハンドル200の上下動に連動して前記除塵手段(塵落とし部材304)を駆動させる動力伝達手段300Aを設けている。しかも、前記ハンドル200を収納位置から更に押し下げたときに、前記ハンドル200により前記ブレーキ装置324のブレーキ解除部材(ブレーキレバー325)が操作可能に設けられ、且つ前記ハンドル200を収納位置から更に押し下げたときに、前記ハンドル200と前記動力伝達手段300Aとの連動を解除する連動解除手段(B1)が設けられている。
【0060】
この構成によれば、掃除機本体20の持ち運び用のハンドル200の上下動に連動する除塵手段(塵落とし部材304)でフィルタ(100)の除塵ができるので、簡単な構成で除塵手段(塵落とし部材304)を駆動できると共に、ハンドル200を収納位置よりも更に押し下げるのみで、ブレーキ装置324によるコードリール34のブレーキを解除できるので、部品点数を多くすることなくコードリールのブレーキを解除できる。
【0061】
しかも、除塵手段が動作しないので、ハンドルの使用位置と収納位置との移動操作で除塵手段(塵落とし部材304)を駆動して、フィルタ(100)を全範囲に渡って除塵するようにしても、ブレーキ解除操作時には連動解除手段(B1)によりハンドル200と前記動力伝達手段300Aとの連動が解除されて除塵手段(塵落とし部材304)が移動しないので、除塵手段(塵落とし部材304)が破損したりするようなことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】この発明にかかる電気掃除機の概略斜視図である。
【図2】図1の掃除機本体の蓋体を開いた状態の説明図である。
【図3】図1の電気掃除機の部分断面図である。
【図4】図1,図2に示した集塵容器の斜視図である。
【図5】図4の集塵容器を上斜め後ろから見た斜視図である。
【図6】図4の集塵容器の上部の周回風路の横断面図である。
【図7】図2の前側壁に設けられる除塵装置を集塵容器側から見た要部の概略斜視図である。
【図8】図2の前側壁に設けられる除塵装置を電動送風機側から見た要部の概略斜視図である。
【図9】図7の除塵装置の作用説明図である。
【図10】図8の除塵装置の作用説明図である。
【図11】図7のハンドルとコードリールブレーキ装置との関係を示す概略斜視図である。
【図12】図11のハンドルとコードリールブレーキ装置との関係を示す作用説明図である。
【図13】図7のスライダを拡大して示した斜視図である。
【図14】図13のスライダに設けられた塵落とし部材とプリーツフィルタとの関係を示す要部説明図である。
【図15】図14のプリーツフィルタの部分拡大斜視図である。
【図16】図7,図8のハンドルの作用説明図である。
【図17】図16のハンドルの位置と図14の塵落とし部材との関係を示す作用説明図である。
【符号の説明】
【0063】
20…掃除機本体
33…電動送風機
60…集塵部(集塵室)
70…負圧室部
74…細塵集塵部
100…プリーツフィルタ
200…ハンドル
304…塵落とし部材
305…塵落とし部
305a…第1係合部(第1ガイド部)
305b…第2係合部(第1ガイド部)
318…リンク
318a…長孔(連動解除手段の一部)
318b…支持軸(連動解除手段の一部)
323…コイルスプリング(収納用バネ)
B1…連動解除手段
F1〜F3…ネットフィルタ
【技術分野】
【0001】
この発明は、塵埃を捕集するフィルタを備えた電気掃除機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、空気と共に集塵室に吸い込まれる塵埃を空気から分離する第1フィルタ(第1塵埃分離手段)と、この第1フィルタを通過した細塵を空気から分離するプリーツフィルタ(第2塵埃分離手段)と、プリーツフィルタの多数のヒダを順次弾くように移動可能な塵落とし部材(除塵手段)と、電源コードを巻き取るコードリールと、このコードリールの回転力を塵落とし部材に伝達する連動手段を備える電気掃除機が知られている(特許文献1参照)。
【0003】
この電気掃除機では、電源コードをコードリールに巻き取る際に、コードリールの回転を連動手段を介して塵落とし部材に伝達して、この塵落とし部材でプリーツフィルタの多数のヒダを順次弾くことにより、このプリーツフィルタに振動を付与して、このプリーツフィルタの上流側の面に付着した細塵を振動により落とすようになっている。
【0004】
また、コードリールは、渦巻きバネにより電源コードを巻き取る方向に回転付勢されていると共に、渦巻きバネによる巻取方向への回転が規制されるようにブレーキ装置によりブレーキがかけられている。尚、このブレーキ装置は掃除機本体に設けたブレーキ解除ボタンを押すことでブレーキが解除されて、コードリールが電源コードを巻き取る方向に渦巻きバネのバネ力で回転させられる様になっている。また、ブレーキ装置は、電源コードを引っ張って引き出す際、引き出し方向へのブレーキを解除可能となっている。
【特許文献1】特開2006−6383号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の電気掃除機では、連動手段の途中にワンウエイクラッチを設けて、コードリールの一方向への回転のみを塵落とし部材に伝達するようにしていたため、連動手段の構成が複雑であった。
【0006】
しかも、この電気掃除機では、電源コードを巻き取るためのブレーキ解除ボタンを設ける必要が有り、部品点数が多くなるものであった。
【0007】
そこで、この発明は、簡単な構成で塵落とし部材を駆動できると共に、部品点数を多くすることなくコードリールのブレーキを解除できる電気掃除機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的を達成するため、この発明は、集塵室及び前記集塵室に吸込負圧を作用させる電動送風機が設けられた掃除機本体と、前記電動送風機の負圧により空気と共に前記集塵室に吸引した塵埃を分離するフィルタと、前記フィルタに振動を付与して前記フィルタの上流側の面に付着した塵埃を落とす除塵手段を備えると共に、前記掃除機本体内に回転自在に装着され且つ前記電動送風機への電源供給用の電源コードを巻取可能にバネ力で回転付勢されたコードリールと、前記掃除機本体内に設けられて前記コードリールにブレーキ力を作用させるブレーキ装置を備える電気掃除機であって、前記掃除機本体の上面の収納位置と上方に持ち上げた使用位置との間で上下動可能に前記掃除機本体に取り付けられた本体持ち運び用のハンドルと、前記ハンドルを収納位置側に付勢する収納用バネと、前記ハンドルの上下動に連動して前記除塵手段を駆動させる動力伝達手段を設けると共に、前記ハンドルを収納位置から更に押し下げたときに、前記ハンドルにより前記ブレーキ装置のブレーキ解除部材が操作可能に設けられ、且つ前記ハンドルを収納位置から更に押し下げたときに、前記ハンドルと前記動力伝達手段との連動を解除する連動解除手段が設けられている電気掃除機としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
この構成によれば、掃除機本体の持ち運び用のハンドルの上下動に連動する除塵手段でフィルタの除塵ができるので、簡単な構成で除塵手段を駆動できると共に、ハンドルを収納位置よりも更に押し下げるのみで、ブレーキ装置によるコードリールのブレーキを解除できるので、部品点数を多くすることなくコードリールのブレーキを解除できる。
【0010】
しかも、除塵手段が動作しないので、ハンドルの使用位置と収納位置との移動操作で除塵手段を駆動して、フィルタを全範囲に渡って除塵するようにしても、ブレーキ解除操作時には連動解除手段によりハンドルと前記動力伝達手段との連動が解除されて除塵手段が移動しないので、除塵手段が破損したりするようなことを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、この発明に係る電気掃除機の実施形態である実施例を図面に基づいて説明する。
【実施例】
【0012】
図1に示す電気掃除機10は、掃除機本体20を備えており、この掃除機本体20の前部に設けたホース接続口21には集塵ホース12の一端が着脱自在に接続され、その他端には手元操作管である手元操作部(手元操作パイプ)13が設けられている。手元操作部13には延長管14が着脱自在に接続され、延長管14の先端部には吸込口体15が着脱自在に接続されている。
【0013】
この吸込口体15には、下面に開口する図示しない吸込開口を有する吸込室(図示せず)が形成されている。また、手元操作部13には操作部13Aが設けられており、この操作部13Aには複数の操作スイッチSが設けられている。
【0014】
掃除機本体20は、図2に示すように、本体ケース30と、本体ケース30に着脱自在に載置される集塵容器50と、後部が本体ケース30にヒンジ結合されて上下方向に開閉可能となっている蓋体40とを備えている。
【0015】
また、本体ケース30の後部側の上面にはハンドル収納凹部30aが形成され、このハンドル収納凹部30aには本体持ち運び用のハンドル200が配設されている。このハンドル200は、図7に示したように本体ケース30に前後に起倒自在に取り付けられたアーム部200a,200bと、アーム部200a,200bの他端部を連設している握り部200cを有する。
【0016】
また、本体ケース30の後部30Aには電動送風機33(図3参照)が内蔵され、この電動送風機33の側部には図3に破線で示したようにコードリール34が配置されている。このコードリール34は、図11の横軸34aで回転可能に本体ケース30内に取り付けられていると共に、図示しない渦巻きバネ等で図11の電源コード34bを巻き取り可能に設けられている。この構造には周知の構成が採用できるので、その詳細な説明は省略する。
【0017】
また、本体ケース30の前(図3において左側)には皿状の載置部35が設けられている。この載置部35には集塵容器50が着脱自在に載置され、蓋体40を閉じた際にこの蓋体40と載置部35とで集塵容器50を挟持して固定するようになっている。
【0018】
蓋体40には、図3に示すように管部22が設けられており、この管部22の先端がホース接続口21となっている。また、管部22の後端が接続開口23となっている。
【0019】
本体ケース30の後部30Aには図2に示したように前壁部31が設けられ、この前壁部31には図7〜図10に示したように前面開口201が形成され、この前面開口201は電動送風機33の吸込開口33Aに図示しない連通風路を介して連通している。また、前壁部31には図7に示したような側壁部31a,31aが形成されている。そして、この前壁部31には除塵装置300が設けられている。
【0020】
この除塵装置300は、図7に示したように、左右に延びる一対の軸状のガイドレール301,301と、このガイドレール301,301に左右動自在に保持されたスライダ302を有する。このガイドレール301,301は、互いに平行に上下に配設されている共に、両端部が側壁部31a,31aに固定されている。また、スライダ302の前壁部31に臨む後部には、図7,図13に示したように左右方向に配列された多数のラック歯からなるラック303が設けられている。
【0021】
また、除塵装置300は、図13に示したように、スライダ302の左右両端部に配設した除塵手段としての一対の塵落とし部材304,304を有する。この塵落とし部材304は、塵落とし部305と、塵落とし部305の基部に一体に設けられた取付ボス306と、塵落とし部305の基部から取付ボス306の左右に分岐して略平行に延びる脚部307,308を有する。
【0022】
そして、このような塵落とし部材304は、取付ボス306を介してスライダ302の両端部にそれぞれ水平回動可能に取り付けられている。しかも、スライダ302には、図14に示したように脚部307,308間に位置させた支持壁部309,310が形成されている。尚、塵落とし部305はスライダ302の上流側(前側)に突出している。
【0023】
また、脚部308と支持壁部309との間にはコイルスプリング(弾性部材)311が介装されていて、コイルスプリング311は脚部307が支持壁部309の外側面に当接するようにバネ付勢している。この脚部307が支持壁部309の外側面に当接している状態では、塵落とし部305がスライダ302に対して略垂直な状態となっている。
【0024】
この塵落とし部305は、図13に示したように矢印A1,A2方向にスライダ302と一体に往復動させられるようになっている。そして、塵落とし部305の往動側の側面は、脚部307が支持壁部309の外側面に当接している状態で、スライダ302に対して略垂直な第1係合部305aとなっている。また、塵落とし部305の復動側の側面は、脚部307が支持壁部309の外側面に当接している状態で、スライダ302に対して傾斜する第2係合部305bとなっている。
【0025】
また、除塵装置300は、ハンドル200の上下動をスライダ302の左右動に変換させる動力伝達手段300Aを有する。
【0026】
この動力伝達手段300Aは、図7に示すように前壁部31に回転自在に取り付けられ且つラック303に噛合するピニオン312と、このピニオン312の回転軸312a(図8(a)参照)に固定されたピニオン313と、このピニオン313に噛合し且つ前側壁31の後面側に回転自在に取り付けられたギヤ314と、ギヤ314と一体に設けられたピニオン315を有する。
【0027】
更に、動力伝達手段300Aは、図8(a)に示したようにピニオン315に噛合し且つ前壁部31の後面に上下動可能に保持されたラック316と、ラック316に設けられた突部317と、ハンドル200の脚部200bの基端部近傍の部分と突部317との間に介装されたリンク318を有する。
【0028】
このリンク318の下端部(一端部)は突部317に前後回動可能に取り付けられ、リンク318の上端部(他端部)は連動解除手段B1によりハンドル200の脚部200bの基端部近傍の部分に前後回動可能に取り付けられている。
【0029】
この連動解除手段B1は、図8(b)に示したようにリンク318の上端部に設けた上下に延びる長孔318aと、この長孔318aを介して脚部200bの基端部近傍の部分に取り付けられてリンク318の上端部を脚部200bに回動自在に支持させる支持軸318bが挿通されている。
【0030】
尚、ラック316は、これと一体のガイド部317aに設けた上下一対のガイドスリット319,319と、前壁部31の後面に突設され且つガイドスリット319,319にそれぞれ挿通係合されたガイド突起320,320により、上下に所定範囲で移動可能に設けられている。そして、図8(a)に示したようにハンドル200が倒伏した位置では、ガイドスリット319,319の上端がガイド突起320,320に当接して、ラック316が下方に移動できないようになっている。
【0031】
また、前壁部31には、ガイド部317aに隣接して上下に延び且つ後方に開放すると共に、上端にバネ受壁321aを有するバネ収納空間321が設けられている。このバネ収納空間321には、ガイド部317aの下部に一体に設けたバネ受け突部322が配設されていると共に、このバネ受け突部322とバネ受壁321aとの間に介装されたコイルスプリング(ハンドル収納用バネ)323を有する。
【0032】
また、図11に示したように、ハンドル200の脚部200aの下方とコードリール34の側部のブレーキドラム34aとの間には、ブレーキ装置(ブレーキ手段)324が配設されている。このブレーキ装置324は、本体ケース30内に支持軸325aで回動可能に取り付けられたブレーキ解除レバー325と、ブレーキ解除レバー325と一体に設けられた逆U字状のローラ支持部326と、ローラ支持部326の側板326a,326aに設けられ且つ前後に傾斜して延びる長孔327,(他方図示せず)と、側板326a,326a間に配設されたゴムローラ328と、このゴムローラ328に一体に設けられ且つ長孔327,(他方図示せず)に前後に移動可能に挿通された軸部329を有する。
【0033】
そして、ゴムローラ(ブレーキローラ)328の軸部329が長孔327の後端部に移動している状態では、電源コード34bを巻き取る方向にコードリール34を回転付勢している渦巻きバネ(図示せず)のバネ力により、ゴムローラ328がブレーキドラム34aに圧接されて、コードリール34が渦巻きバネ(図示せず)のバネ力で回転するのを阻止している。尚、電源コード34bをコードリール34から引き出すときには、ゴムローラ(ブレーキローラ)328の軸部329が長孔327の前側に移動して、ゴムローラ328のブレーキドラム34aへの圧接が解除され、ブレーキが解除される。
【0034】
また、ブレーキが解除レバー325を下方に押圧させることにより、ゴムローラ328がブレーキドラム34aから離反させられてコードリール34のブレーキが解除され、コードリール34が渦巻きバネ(図示せず)のバネ力により回転させられて、電源コード34bがコードリール34に巻き取られる。尚、このようなブレーキ装置324には周知の構造が採用できる。
【0035】
そして、ハンドル200がハンドル収納凹部30b内にコイルスプリング(ハンドル収納用バネ)323で収納されて、ガイドスリット319,319の上端がガイド突起320,320に当接した状態では、ハンドル200の脚部200aがブレーキ解除レバー325の上端に単に当接した状態なると共に、支持軸318bが長孔318aの上下方向の上端部に位置していて、ハンドル200を更に押し下げ可能となっている。従って、ハンドル200をハンドル収納位置から更に押し下げて、ハンドル200の脚部200aでブレーキ解除レバー325を押し下げて、ゴムローラ328によるコードリール34のブレーキを解除しても、スライダ302及び塵落とし部材304が移動することはない。この結果、ハンドル操作によるブレーキ解除によりスライダ302及び塵落とし部材304が破損するようなことは未然に防止できる。
【0036】
集塵容器50は、図3に示すように、上部に形成された周回風路部51(図4,図5参照)と、この周回風路部51の下に形成された第1集塵室としての集塵部(第1集塵部)60と、この集塵部60の後部側に形成された負圧室部70と、底蓋80とを有している。
【0037】
周回風路部51は、図6に示すように中心部に設けた塵埃分離部(第1塵埃分離部)52の周囲に円弧状の周回風路53を形成したものである。周回風路53の先端の先端開口54は、図3に示すように蓋体40の管部22の接続開口23に接合されている。周回風路53は後端開口55を介して集塵部60内に連通している。
【0038】
また、周回風路53の途中の底部には負圧室部70に連通する開口57が形成され、この開口57にはネットフィルタF2が張られている。塵埃分離部52は、ほぼ裁頭円錐台状に形成されたネットフィルタF1で形成されている。塵埃分離52内の底部は開口され、この開口56を介して塵埃分離52内と負圧室部70とが連通している。
【0039】
集塵部60の後部の隔壁61には、負圧室部70に連通する開口62が形成され、隔壁61の下部壁61Aには連通穴(連通開口)63が形成されている。すなわち、開口62の下に連通穴63が形成されている。そして、開口62にはネットフィルタF3が張られている。
【0040】
負圧室部70の後部(図5において右側)には、図3のプリーツフィルタ体100を着脱可能に装着する枠部71が一体形成され、この枠部71の後端開口72が図3に示す本体ケース30の前面開口(図示せず)に接合されている。
【0041】
このプリーツフィルタ100は、図14,図15に示したように上下に延びる山と谷からなり且つ左右方向に配列された多数のヒダ100aを有する。そして、上述した塵落とし部材304に設けた塵落とし部305の先端部がプリーツフィルタ100の後面側(エア流れの下流側)に図14に示したように係合するようになっている。
【0042】
枠部71の下部には下部後壁部73が形成され、この下部後壁部73と集塵部60の隔壁61の下部壁61Aと底蓋80とで囲まれる空間が細塵集塵部(第2集塵部)74となっている。この細塵集塵部74は隔壁61の連通穴63を介して集塵部60内と連通するようになっている。また、枠部71の下枠壁部71Aと隔壁61の下部壁61Aとの間が導入開口75となっている。
【0043】
また、集塵部60の隔壁61の下部には、導入開口75を閉塞するための開閉板(開閉蓋)76の一端部(図3において上部)が軸支されている。この開閉板76は一端部を中心にして回動自在となっており、電動送風機33が駆動されていないとき、自重により隔壁61の連通穴63を閉塞し、細塵集塵部74の導入開口75は開放される。そして、電動送風機33の駆動により負圧室部70内が負圧になると、開閉板76が回動して導入開口75を閉塞(図9参照)するようになっている。
【0044】
底蓋80は、図3に示す軸81を中心にして時計回りに回動可能となっており、この回動により集塵部60および細塵集塵部74の底部が開放されて、集塵部60および細塵集塵部74に溜まった塵埃を捨てることできるようになっている。
[動 作]
次に、上記のように構成される電気掃除機の動作について説明する。
【0045】
先ず、図2に示すように、集塵容器50を本体ケース30の載置部35に載置して蓋体40を閉じ、図1に示すように集塵ホース21の一端を蓋体40のホース接続口21に接続する。
【0046】
この状態では、図3に示すように、集塵容器50の先端開口54と蓋体40の管部22の接続開口23が接合されて、集塵ホース12と集塵容器50の周回風路部51が接続される。
【0047】
そして、操作部13AのスイッチSを操作すると電動送風機33が駆動される。この電動送風機33の駆動により集塵容器50の負圧室部70および集塵部60が負圧となる。この負圧は、周回風路53,集塵ホース12,手元操作部(手元操作パイプ),延長管(延長パイプ)14を介して吸込口体15の図示しない吸込室に作用する。
【0048】
この負圧により、図示しない清掃面の塵埃は空気と共に吸込口体15の吸込室(図示せず)に吸い込まれる。そして、吸込口体15の吸込室(図示せず)に吸い込まれた塵埃は、空気と共に延長管(延長パイプ)14,手元操作部(手元操作パイプ),集塵ホース12を介して集塵容器50の周回風路53内に吸い込まれる。
【0049】
この周回風路53に吸い込まれた空気の一部及び細塵の一部はネットフィルタF1及びネットフィルタF2を介して負圧室部70内に流入する。一方、周回風路53に空気と共に吸い込まれた塵埃のうち大きく重量のあるもの及び細塵の一部は、慣性力により周回風路53に沿って流れて周回風路53の後端開口55を介して集塵部60内に流入する。この集塵部60内に流入した塵埃の一部はネットフィルタF3を介して負圧室部70内に流入する。この際、塵埃のうち大きく重量のあるものは集塵部60内に捕捉される。
【0050】
そして、負圧室部70内に流入した空気は、プリーツフィルタ100を透過して電動送風機33に吸い込まれて内部を冷却した後、排出されて本体ケース30の図示しない排気口から大気に排気される。この際、負圧室部70内に流入した細塵はプリーツフィルタ100により捕捉される。
(プリーツフィルタ100の除塵)
<ハンドル100の起立操作時>
このような電気掃除機において、作業者がハンドル200を掴んで掃除機本体20をこれの重量に抗して持ち上げようとすると、このハンドル100が図7,図8の収納位置(図16の(イ)の位置)から図9,図10の使用位置(図16の(ロ)の位置)まで起立させられる。これに伴い、ハンドル200に連動するラック316がリンク318を介して図10の如く上方に引き上げられる。
【0051】
これに伴い、ピニオン315が回転させられ、この回転がギヤ314,ピニオン313を介してピニオン312を介してラック303に伝達され、ラック303を有するスライダ302が図7の左の位置(図17の(イ)の位置)から図9の右の位置(図17の(ロ)の位置)まで矢印A1方向に移動(往動)させられる。
【0052】
この際、図13,図14のスライダ302の塵落とし部材304もスライダ302と一体に矢印A1の方向に移動(往動)して、塵落とし部材304の塵落とし部305に設けた第1係合部305aが図14の如くプリーツフィルタ100のヒダ100aに係合した後に乗り越え、ヒダ100aが第1係合部により強く弾かれて、プリーツフィルタ100を振動させる。この動作は、多数のヒダ100aに対して順次行われ、プリーツフィルタ100の上流側の面に付着した細塵が落とされて細塵捕集部74に捕集される。
<ハンドル100の倒伏時>
一方、掃除機本体20を移動先まで運んで清掃面に載置し、ハンドル200をから手を離すと、ハンドル200はコイルスプリング323のバネ力により図9,図10の使用位置(図16の(ロ)の位置)から図7,図8の収納位置(図16の(イ)の位置)まで降下させられる。
【0053】
これに伴い、ピニオン315が回転させられ、この回転がギヤ314,ピニオン313を介してピニオン312を介してラック303に伝達され、ラック303を有するスライダ302が図9の右の位置(図17の(ロ)の位置)から図7の左の位置(図17の(イ)の位置)まで矢印A2方向に移動(復動)させられる。
【0054】
この際、図13,図14のスライダ302の塵落とし部材304もスライダ302と一体に矢印A2の方向に移動(復動)する。これに伴い、塵落とし部材304の塵落とし部305に設けた第2係合部305bがプリーツフィルタ100のヒダ100aに順次係合して乗り越える際、塵落とし部材304は脚部308が支持壁310に当たるまで取付ボス306を中心に矢印A3方向に回動する。これにより、第2係合部305bは第1係合部より100aを弱く弾いて、プリーツフィルタ100を振動させる。この動作は、多数のヒダ100aに対して順次行われ、プリーツフィルタ100の上流側の面に付着した細塵が落とされて細塵捕集部74に捕集される。
(電源コード34bの巻取操作)
この様な操作により、プリーツフィルタ100の多数のヒダ100aは2つの塵落とし部材304,304の少なくとも一方により必ず弾かれて、プリーツフィルタ100に付着した塵埃が落とされる。そして、ハンドル200がコイルスプリング323のバネ力により図7,図8の収納位置(図16の(イ)の位置)まで降下させられ、ハンドル200がハンドル収納凹部30a内にコイルスプリング(ハンドル収納用バネ)323で収納されると、ガイドスリット319,319の上端がガイド突起320,320に当接する。
【0055】
この状態では、ハンドル200の脚部200aが図11状態から図12の如くブレーキ解除レバー325の上端にハンドル200の自重のみにより単に当接した状態(図16の(イ)の位置の状態)になると共に、リンク318の支持軸318bが長孔318aの上下方向の上端部に位置していて、ハンドル200を更に押し下げ可能となっている。
【0056】
しかし、この状態では、ガイドスリット319,319の上端がガイド突起320,320に当接しているので、ハンドル200を更に押し下げてもラック316は降下せず、スライダ302は図17の(ロ)の位置より矢印A2方向に更に移動して、プリーツフィルタ100のフィルタ枠100bに当たるようなことはない。
【0057】
この状態からハンドル200を更に押し下げて、ハンドル200の脚部200aでブレーキ解除レバー325を押し下げて、ゴムローラ328にをブレーキドラム34aから上方に離反させると、ゴムローラ328によるコードリール34のブレーキが解除され、電源コード34bがコードリール34に図示しない渦巻きバネのバネ力で巻き取られることになる。
【0058】
従って、ハンドル200をハンドル収納位置から更に押し下げて、ハンドル200の脚部200aでブレーキ解除レバー325を押し下げて、ゴムローラ328によるコードリール34のブレーキを解除しても、スライダ302及び塵落とし部材304が移動することはない。この結果、ハンドル操作によるブレーキ解除によりスライダ302及び塵落とし部材304が破損するようなことは未然に防止できる。
【0059】
以上説明したように、この発明の実施の形態の電気掃除機は、集塵室(集塵部60)及び前記集塵室(集塵部60)に吸込負圧を作用させる電動送風機33が設けられた掃除機本体20と、前記電動送風機33の負圧により空気と共に前記集塵室(集塵部60,74)に吸引した塵埃を分離するフィルタ(F1〜F3,100)と、前記フィルタ(プリーツフィルタ100)に振動を付与して前記フィルタ(プリーツフィルタ100)の上流側の面に付着した塵埃を落とす除塵手段(塵落とし部材304)を備えている。また、この電気掃除機は、前記掃除機本体内20に回転自在に装着され且つ前記電動送風機33への電源供給用の電源コード34aを巻取可能にバネ力で回転付勢されたコードリール34と、前記掃除機本体20内に設けられて前記コードリール34にブレーキ力を作用させるブレーキ装置324を備えている。更に、電気掃除機は、前記掃除機本体20の上面の収納位置と上方に持ち上げた使用位置との間で上下動可能に前記掃除機本体20に取り付けられた本体持ち運び用のハンドル200と、前記ハンドル200を収納位置側に付勢する収納用バネ(コイルスプリング323)と、前記ハンドル200の上下動に連動して前記除塵手段(塵落とし部材304)を駆動させる動力伝達手段300Aを設けている。しかも、前記ハンドル200を収納位置から更に押し下げたときに、前記ハンドル200により前記ブレーキ装置324のブレーキ解除部材(ブレーキレバー325)が操作可能に設けられ、且つ前記ハンドル200を収納位置から更に押し下げたときに、前記ハンドル200と前記動力伝達手段300Aとの連動を解除する連動解除手段(B1)が設けられている。
【0060】
この構成によれば、掃除機本体20の持ち運び用のハンドル200の上下動に連動する除塵手段(塵落とし部材304)でフィルタ(100)の除塵ができるので、簡単な構成で除塵手段(塵落とし部材304)を駆動できると共に、ハンドル200を収納位置よりも更に押し下げるのみで、ブレーキ装置324によるコードリール34のブレーキを解除できるので、部品点数を多くすることなくコードリールのブレーキを解除できる。
【0061】
しかも、除塵手段が動作しないので、ハンドルの使用位置と収納位置との移動操作で除塵手段(塵落とし部材304)を駆動して、フィルタ(100)を全範囲に渡って除塵するようにしても、ブレーキ解除操作時には連動解除手段(B1)によりハンドル200と前記動力伝達手段300Aとの連動が解除されて除塵手段(塵落とし部材304)が移動しないので、除塵手段(塵落とし部材304)が破損したりするようなことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】この発明にかかる電気掃除機の概略斜視図である。
【図2】図1の掃除機本体の蓋体を開いた状態の説明図である。
【図3】図1の電気掃除機の部分断面図である。
【図4】図1,図2に示した集塵容器の斜視図である。
【図5】図4の集塵容器を上斜め後ろから見た斜視図である。
【図6】図4の集塵容器の上部の周回風路の横断面図である。
【図7】図2の前側壁に設けられる除塵装置を集塵容器側から見た要部の概略斜視図である。
【図8】図2の前側壁に設けられる除塵装置を電動送風機側から見た要部の概略斜視図である。
【図9】図7の除塵装置の作用説明図である。
【図10】図8の除塵装置の作用説明図である。
【図11】図7のハンドルとコードリールブレーキ装置との関係を示す概略斜視図である。
【図12】図11のハンドルとコードリールブレーキ装置との関係を示す作用説明図である。
【図13】図7のスライダを拡大して示した斜視図である。
【図14】図13のスライダに設けられた塵落とし部材とプリーツフィルタとの関係を示す要部説明図である。
【図15】図14のプリーツフィルタの部分拡大斜視図である。
【図16】図7,図8のハンドルの作用説明図である。
【図17】図16のハンドルの位置と図14の塵落とし部材との関係を示す作用説明図である。
【符号の説明】
【0063】
20…掃除機本体
33…電動送風機
60…集塵部(集塵室)
70…負圧室部
74…細塵集塵部
100…プリーツフィルタ
200…ハンドル
304…塵落とし部材
305…塵落とし部
305a…第1係合部(第1ガイド部)
305b…第2係合部(第1ガイド部)
318…リンク
318a…長孔(連動解除手段の一部)
318b…支持軸(連動解除手段の一部)
323…コイルスプリング(収納用バネ)
B1…連動解除手段
F1〜F3…ネットフィルタ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
集塵室及び前記集塵室に吸込負圧を作用させる電動送風機が設けられた掃除機本体と、前記電動送風機の負圧により空気と共に前記集塵室に吸引した塵埃を分離するフィルタと、前記フィルタに振動を付与して前記フィルタの上流側の面に付着した塵埃を落とす除塵手段を備えると共に、前記掃除機本体内に回転自在に装着され且つ前記電動送風機への電源供給用の電源コードを巻取可能にバネ力で回転付勢されたコードリールと、前記掃除機本体内に設けられて前記コードリールにブレーキ力を作用させるブレーキ装置を備える電気掃除機であって、
前記掃除機本体の上面の収納位置と上方に持ち上げた使用位置との間で上下動可能に前記掃除機本体に取り付けられた本体持ち運び用のハンドルと、前記ハンドルを収納位置側に付勢する収納用バネと、前記ハンドルの上下動に連動して前記除塵手段を駆動させる動力伝達手段を設けると共に、前記ハンドルを収納位置から更に押し下げたときに、前記ハンドルにより前記ブレーキ装置のブレーキ解除部材が操作可能に設けられ、且つ前記ハンドルを収納位置から更に押し下げたときに、前記ハンドルと前記動力伝達手段との連動を解除する連動解除手段が設けられていることを特徴とする電気掃除機。
【請求項1】
集塵室及び前記集塵室に吸込負圧を作用させる電動送風機が設けられた掃除機本体と、前記電動送風機の負圧により空気と共に前記集塵室に吸引した塵埃を分離するフィルタと、前記フィルタに振動を付与して前記フィルタの上流側の面に付着した塵埃を落とす除塵手段を備えると共に、前記掃除機本体内に回転自在に装着され且つ前記電動送風機への電源供給用の電源コードを巻取可能にバネ力で回転付勢されたコードリールと、前記掃除機本体内に設けられて前記コードリールにブレーキ力を作用させるブレーキ装置を備える電気掃除機であって、
前記掃除機本体の上面の収納位置と上方に持ち上げた使用位置との間で上下動可能に前記掃除機本体に取り付けられた本体持ち運び用のハンドルと、前記ハンドルを収納位置側に付勢する収納用バネと、前記ハンドルの上下動に連動して前記除塵手段を駆動させる動力伝達手段を設けると共に、前記ハンドルを収納位置から更に押し下げたときに、前記ハンドルにより前記ブレーキ装置のブレーキ解除部材が操作可能に設けられ、且つ前記ハンドルを収納位置から更に押し下げたときに、前記ハンドルと前記動力伝達手段との連動を解除する連動解除手段が設けられていることを特徴とする電気掃除機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2007−268121(P2007−268121A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−99861(P2006−99861)
【出願日】平成18年3月31日(2006.3.31)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(502285664)東芝コンシューママーケティング株式会社 (2,480)
【出願人】(503376518)東芝家電製造株式会社 (2,436)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年3月31日(2006.3.31)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(502285664)東芝コンシューママーケティング株式会社 (2,480)
【出願人】(503376518)東芝家電製造株式会社 (2,436)
【Fターム(参考)】
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