説明

電気掃除機

【課題】手元握りパイプの握り性、操作力伝達性を改善し、操作性を向上すること。
【解決手段】電動送風機を内蔵する本体と、一端が前記本体に接続されるホースと、前記ホースの他端に設けられた通気管と前記通気管より上方に分岐された把手部5からなる手元握りパイプ6と、前記手元握りパイプ6に接続される吸引管と、前記吸引管の一端に接続される床用吸込み具とを備え、前記把手部5は通気管から延びる延設部5a、前記延設部5aから吸引管側に延びる把持部5bから構成され、前記把持部5bが吸引管の略延長線状に配置されるように、前記延設部5aから屈曲もしくは湾曲させ形成した電気掃除機とした。これにより、掃除時に把持部をしっかりと握らなくても手が離れることを防止でき、また通気管のホース接続部のみを接続することで、小さく軽い手元握りパイプを提供できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手元握りパイプを備えた電気掃除機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種の電気掃除機として、手元握りパイプは通気管の吸引管側に延接部がありそこからホース側に向かって湾曲し把持部を構成していた(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、別形態として、手元握りパイプは通気管の吸引管側に延接部がありそこからホース側に向かって湾曲し把持部を構成し、さらに通気管ホース側でも通気管に接続されていた(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平11−309098号公報
【特許文献2】特開平11−309095号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら上記従来の手元握りパイプでは、把手部ホース側が開放されているために、実際の掃除動作において、特に引く動作の際には把持部をしっかりと握っていないと把持部から手が離れてしまう可能性があり、使用者の負担となっていた。
【0005】
また、別形態においては、通気管の吸引管側、ホース側双方で接続されているため、手が離れてしまう可能性は低いが、手元握りパイプが大きく、重くなってしまい掃除作業性を悪化させていた。
【0006】
本発明は上記問題を解消して、小さく軽い手元握りパイプを提供し掃除作業性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本発明は、電動送風機を内蔵する本体と、一端が前記本体に接続されるホースと、前記ホースの他端に設けられた通気管と前記通気管より上方に分岐された把手部からなる手元握りパイプと、前記手元握りパイプに接続される吸引管と、前記吸引管の一端に接続される床用吸込み具とを備え、前記把手部は通気管から延びる延設部、前記延設部から吸引管側に延びる把持部から構成され、前記把持部が吸引管の略延長線状に配置されるように、前記延設部から屈曲もしくは湾曲させ形成したもので、把手部部を通気管ホース側より形成し、把持部を吸引管の略延長線上に配置することで、実際の掃除動作において、押す場合には掌で押し、引く場合には指の腹で引っ掛けて操作することができ、掃除時に把持部をしっかりと握らなくても手が離れることを防止できる、また、通気管のホース接続部のみを接続することで、小さく軽い手元握りパイプを提供できるものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、小さく軽い手元握りパイプを提供でき、掃除作業性を向上できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
第1の発明は、電動送風機を内蔵する本体と、一端が前記本体に接続されるホースと、前記ホースの他端に設けられた通気管と前記通気管より上方に分岐された把手部からなる手元握りパイプと、前記手元握りパイプに接続される吸引管と、前記吸引管の一端に接続される床用吸込み具とを備え、前記把手部は通気管から延びる延設部、前記延設部から吸引管側に延びる把持部から構成され、前記把持部が吸引管の略延長線状に配置されるように、前記延設部から屈曲もしくは湾曲させ形成したもので、把手部部を通気管ホース側より形成し、把持部を吸引管の略延長線上に配置することで、実際の掃除動作において、押す場合には掌で押し、引く場合には指の腹で引っ掛けて操作することができ、掃除時に把持部をしっかりと握らなくても手が離れることを防止できる、また、通気管のホース接続部のみを接続することで、小さく軽い手元握りパイプを提供できるものである。
【0010】
第2の発明は、把持部分がホース接続位置よりも前方に位置するように構成したもので、把持部よりも後方にホースの重みを受けることで、床用吸込み具、吸引管を持ち上げやすくするものである。
【0011】
第3の発明は、把持部を軟質材で覆ったもので、使用時に手が痛くなることを防止するものである。
【0012】
第4の発明は、手元握りパイプに抗菌処理を行ったもので、清潔な手元握りパイプを提供するものである。
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0014】
(実施の形態1)
以下、本発明の第1の実施の形態を図1〜2を用いて説明する。
【0015】
図1は、本実施の形態における電気掃除機の全体斜視図、図2は手元握りパイプの側面図である。
【0016】
図1において1は掃除機本体で電動送風機(図示せず)、集塵手段(図示せず)を内蔵し、掃除機本体1の前部には、ホース2の一端に設けた接続パイプ3が着脱自在に接続される吸入口4が設けられている。
【0017】
ホース2の他端には、掃除の際に握る把手部5を備えた手元握りパイプ6が設けられている。
【0018】
7は伸縮自在或いは継ぎ自在の吸引管で、下流側端部が前記手元握りパイプに着脱自在に接続され、他端は、床用吸込み具8に着脱自在で接続される。
【0019】
図2において、把手部5は、通気管6aから延びる延設部5aと延設部から吸引管7側に延びる把持部5bとから構成され、前期把持部5bが、前記吸引管7の延長線上で、ホース接続部6bよりも前方、なおかつ通気管6aとの距離が約30mmに配置される。前記把持部5bは、吸引管7の延長線上を中心に約60mmの直線部を設け、下側には、指引掛け用の突起9を有している、断面形状は幅が約24mm、高さが30mmに設定され、上面にはフラット部10が設けられており、角Rは半径5mm以上に設定されている。
【0020】
前記手元握りパイプ6には抗菌処理を行うものである。
【0021】
上記構成による作用は以下の通りである。把手部5を通気管6aホース側より形成し、把持部5bを吸引管7の略延長線上に配置することで、実際の掃除動作において、押す場合には掌で押し、引く場合には指の腹で引っ掛けて操作することができ、掃除時に把持部5bをしっかりと握らなくても手が離れることを防止できる、また、通気管6aのホース接続部のみを接続することで、小さく軽い手元握りパイプを提供できる。
【0022】
吸引管7の延長線上を中心に把持部5bに直線部を約60mmに設定し、直線部の大きさを確保することで、押し引き時に力を伝えやすくするできる。
【0023】
把手部5b下側に使用時に指をかけられる突起9を設けることで、使用時の手の位置を力の伝達に適した位置に導くものである。
【0024】
把持部5bがホース接続部6bよりも前方に位置するように構成したことで、把持部5bよりも後方にホース2の重みを受けることで、床用吸込み具8、吸引管7を持ち上げやすくする。
【0025】
把持部5bの幅を24mm、高さを30mm、角Rを半径5mm以上に設定することで握り方向を無意識に最適位置に導き、なおかつ最適な握り形状を提供するものである。
【0026】
また、把持部5bの上面にフラット部10を設けることで、フラット部10に力をかけることで無駄なく、吸気管7、床用吸込み具8に力を伝達し、使用性を高めるものである。
【0027】
把手部5と通期間6aとの距離を約30mmに設定することで、握りやすさを確保するものである。抗菌処理を施すことで、清潔に掃除を行える。
【0028】
(実施の形態2)
図3は本発明の第2の実施の形態における電気掃除機の手元握りパイプの側面図である。
【0029】
本実施の形態は、図3に示すように、手元握りパイプ6の把持部5bを軟質材11で覆い、下面を実際の掃除で握った際に指に沿うような波型に形成し、通気管6aとの開放距離を約10mmに構成したものである。
【0030】
通気管6aは、曲がり角度約35度の曲がり管より構成されている。
【0031】
上記構成によると、把持部5bを軟質材11で覆い、波型を設けることで、使用時に握りやすく、軽く握っても手がずれずに掃除できる。
【0032】
通気管との開放距離を約10mmとすることで、万が一手がずれた場合でも、把手部5から外れてしまうのを防止し、落下等を防ぐものである。
【0033】
通気管6aを、35度の曲がり管から構成することで、曲がり部分での吸込み力の損失と操作性との良好なバランスを提供するものである。
【0034】
(実施の形態3)
図4は本発明の第3の実施の形態における電気掃除機の手元握りパイプの側面図である。
【0035】
本実施の形態は、図4に示すように、手元握りパイプ6の把手部5を前方を細く、後方を太く形成し、把持部5b表面に微小なを設け、把持部5bの前後は把持部5bよりも太く構成したもので、通気管6aより把手部5との開放距離を約10mmとする突起9を設けたものである。
【0036】
上記構成によると、把手部5の前方を細く、後方を太く形成し、把持部5b表面に微小なを設け、把持部5bの前後は把持部5bよりも太く構成することで、最適な握り位置に導くとともに、握った際の親指側は細くなっており握りやすく、小指側は太くなっており押しやすくなり、使用時に手がずれる事も防止できる。
【0037】
通気管6aから開放距離を10mmにする突起を設けることで、床用吸込み具、吸引管を持ち上げて、上方を掃除する場合に、手が離れてしまうのを防止できる。
【0038】
(実施の形態4)
図5は本発明の第4の実施の形態における電気掃除機の手元握りパイプの側面図である。
【0039】
本実施の形態は図5に示すように、手元握りパイプ6の把持部5b前方に、掃除機本体1制御用のコントロールスイッチ12を設けたもので、スイッチ12のボタン13は把持部5bを握った状態で操作可能な位置に配置したもので、把手部5前方吸気管7側にも通気管6aとの連結部14を設けたものである。
【0040】
上記構成によると、把持部5bを握ったままで本体1の制御が可能で、握った状態で操作ができるため、使用性を向上できる。
【0041】
通気管6aと把手部5に連結部14を設けることにより、床用吸込み具8、吸引管7を持ち上げて、上方を掃除する場合に、手が離れてしまうのを防止するとともに、把手部5の強度を高めることができる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
以上のように、本発明にかかる電気掃除機は、把手部部を通気管ホース側より形成し、把持部を吸引管の略延長線上に配置することで、実際の掃除動作において、押す場合には掌で押し、引く場合には指の腹で引っ掛けて操作することができ、掃除時に把持部をしっかりと握らなくても手が離れることを防止できる操作性の高い掃除機を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施の形態1を示す電気掃除機の斜視図
【図2】同、電気掃除機の手元握りパイプの側面図
【図3】本発明の実施の形態2を示す電気掃除機の手元握りパイプの側面図
【図4】本発明の実施の形態3を示す電気掃除機の手元握りパイプの側面図
【図5】本発明の実施の形態4を示す電気掃除機の手元握りパイプの側面図
【符号の説明】
【0044】
1 本体
2 ホース
3 接続パイプ
4 吸入口
5 把手部
5a 延設部
5b 把持部
6 手元握りパイプ
6a 通気管
6b 接続部
7 吸引管
8 床用吸込み具
9 突起
10 フラット部
11 軟質材
12 スイッチ
13 ボタン
14 連結部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動送風機を内蔵する本体と、一端が前記本体に接続されるホースと、前記ホースの他端に設けられた通気管と前記通気管より上方に分岐された把手部からなる手元握りパイプと、前記手元握りパイプに接続される吸引管と、前記吸引管の一端に接続される床用吸込み具とを備え、前記把手部は通気管から延びる延設部、前記延設部から吸引管側に延びる把持部から構成され、前記把持部が吸引管の略延長線状に配置されるように、前記延設部から屈曲もしくは湾曲させ形成した電気掃除機。
【請求項2】
把持部分がホース接続位置よりも前方に位置するように構成した請求項1に記載の電気掃除機。
【請求項3】
把持部を軟質材で覆った請求項1または2に記載の電気掃除機。
【請求項4】
手元握りパイプに抗菌処理を行った請求項1〜3のいずれか1項に記載の電気掃除機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−6920(P2007−6920A)
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−187672(P2005−187672)
【出願日】平成17年6月28日(2005.6.28)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】