説明

電気掃除機

【課題】丸ブラシ等の付属具に付着した塵埃を付属具の不使用時に使用者の手を汚すことなく除去できる電気掃除機を提供すること。
【解決手段】集塵室5及び該集塵室5に吸込負圧を作用させる電動送風機8が設けられた掃除機本体1と、一端部が前記集塵室5に接続された集塵ホース9と、前記集塵ホース9の他端部に設けられた手元操作パイプ10と、前記手元操作パイプ10に取り付けられた付属具収納部材(付属具収納パイプ16)を備えている。しかも、前記付属具収納部材は前記手元操作パイプ10にバイパス風路16aを形成する付属具収納パイプ16であり、前記付属具収納パイプ16には付属具配設口17が形成されていると共に、前記手元操作パイプ10から前記集塵ホース9への吸込風の流れを遮断して前記バイパス風路16aから前記集塵ホース9への吸込風の流れを生じさせる風路切替手段(切換弁20)が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、手元操作パイプに付属具を保持させるようにした電気掃除機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の電気掃除機としては、集塵室及びこの集塵室に吸込負圧を作用させる電動送風機が掃除機本体内に設けられ、この集塵室に集塵ホースの一端部が着脱可能に接続され、この集塵ホースの他端部に手元操作パイプが設けられていると共に、この手元操作パイプに延長パイプを介して吸込口体が接続されたキャニスタータイプのものが知られている。
【0003】
このような電気掃除機においては、付属具である丸ブラシ等を使用しないとき、この付属具を手元操作パイプに保持させて収納するようにすることも知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−157651号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、丸ブラシのブラシ毛に付着した綿埃等の塵埃はそのまま付着した状態で残るために、このブラシ毛に付着した塵埃を使用者が手で除去するしかなく、手が汚れ、好ましくなかった。
【0005】
そこで、この発明は、丸ブラシ等の付属具に付着した塵埃を付属具の不使用時に使用者の手を汚すことなく除去できる電気掃除機を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するため、この発明は、集塵室及び該集塵室に吸込負圧を作用させる電動送風機が設けられた掃除機本体と、一端部が前記集塵室に接続された集塵ホースと、前記集塵ホースの他端部に設けられた手元操作パイプと、前記手元操作パイプに取り付けられた付属具収納部材を備える電気掃除機であって、前記付属具収納部材は前記手元操作パイプにバイパス風路を形成する付属具収納パイプであり、前記付属具収納パイプには付属具配設口が形成されていると共に、前記手元操作パイプから前記集塵ホースへの吸込風の流れを遮断して前記バイパス風路から前記集塵ホースへの吸込風の流れを生じさせる風路切替手段が設けられている電気掃除機としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
この構成によれば、付属具配設口から付属具収納パイプ内に付属具を配設すると共に、風路切替手段により手元操作パイプから集塵ホースへの吸込風の流れを遮断してバイパス風路から集塵ホースへの吸込風の流れを生じさせることにより、この吸込風で丸ブラシ等の付属具に付着した塵埃を付属具の不使用時に使用者の手を汚すことなく除去できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[構成]
図1において、1は電気掃除機の掃除機本体で、この掃除機本体1は本体ケース1aを有する。この本体ケース1aは、下ケース2と、下ケースの2の後部上に取り付けられた上ケース3と、下ケース2の前部上に上下に開閉可能に取り付けられた集塵室カバー4を有する。
【0009】
そして、下ケース2の前部と集塵室カバー4との間には集塵室5が形成され、下ケース2の後部との間には送風機室6が形成されている。この集塵室5と送風機室6は図示しない隔壁により区画され、この隔壁には集塵室5と送風機室6とを連通させる連通路(図示せず)が形成されている。
【0010】
また、下ケース2の前端部には集塵室5に連通するホース接続口2aが形成され、集塵室5内には集塵袋である紙パックフィルタ7が配設され、送風機室6には集塵室5に吸込負圧を作用させる電動送風機8が配設されている。尚、8Aは電動送風機8の吸込開口である。更に、ホース接続口2a及び紙パックフィルタ7には集塵ホース9の一端部に設けられた接続筒体9aが接続されている。この集塵ホース9の他端部には手元操作パイプ10が接続され、手元操作パイプ10には延長パイプ11を介して吸込口体12が接続されている。また、吸込口体12内には吸込室(図示せず)が設けられ、この吸込室の吸込開口(図示せず)は吸込口体12の下面に開口している。
【0011】
この手元操作パイプ10には操作パネル13が設けられている。この操作パネル13には、電動送風機8のON操作及びその吸込風量の「弱」・「中」の切り替えに用いられるスイッチS1と、電動送風機8をONさせて吸込風量を「強」にするスイッチS2と、電動送風機8のOFF操作に用いられるスイッチS3が設けられている。
【0012】
また、手元操作パイプ10内には、図1の集塵ホース9及び延長パイプ11に連通する吸込風路10aが図2に示したように形成されている。この手元操作パイプ10には、内部の吸込風路10aの上流及び下流に位置させて第1,第2接続口14,15が形成されている。尚、図2において吸込風路10aは、左側が上流側になり、右側が下流になる。
【0013】
更に、第1,第2接続口14,15には付属具収納パイプ16の両端部が接続されている。16aは、付属具収納パイプ16内のバイパス風路である。この付属具収納パイプ16には、手元操作パイプ10とは反対側に位置させて付属具配設口17が形成されている。この付属具配設口17は、付属具収納パイプ16に対して着脱可能に取り付けられたカバー18で閉成されている。尚、このカバー18を付属具収納パイプ16に着脱可能にする構成としては係止爪や固定ネジ等の周知の手段を採用できるので、その詳細な説明は省略する。
【0014】
しかも、吸込風路10a内には、支持軸19を介して手元操作パイプ10に回動可能に取り付けられた切換弁(吸込風路切替手段)20が配設されている。尚、支持軸19は切換弁20と一体に設けられている。
【0015】
この支持軸19には図1Aに示したように切替操作レバー21が一体に設けられている。この切替操作レバー21は、付属具収納パイプ16の手元操作パイプ10への取付部10bの側面に配設されている。また、取付部10bの側面には、第1,第2ストッパ22,23が突設されている。更に、切替操作レバー21は、第1,第2ストッパ22,23間に配設されていて、矢印A1で示したように90°回動できるようになっている。
【0016】
そして、切換弁20は、切替操作レバー21を矢印A1で示したように回動操作することで、図2に示したように第1接続口14を破線のように閉成する位置と、第1接続口14の直下流において吸込風路10aを実線の如く遮断(閉成)する位置(第1,第2接続口14,15間の部分)との間で回動させられるようになっている。
【0017】
しかも、切換弁20が第1接続口14を破線のように閉成している位置では切替操作レバー21が第1ストッパ22に当接し、切換弁20が第1接続口14の直下流において吸込風路10aを実線の如く遮断(閉成)する位置では第2ストッパ23に当接するようになっている。
[作用]
次に、このような構成の電気掃除機の作用を説明する。
【0018】
このような構成において、通常は、切替操作レバー21を第1ストッパ22に当接させて、切換弁20により第1接続口14を破線のように閉成させておく。また、スイッチS1又はスイッチS2をONさせると、電動送風機8が駆動されて、電動送風機8の吸込負圧を集塵室5に作用する。この吸込負圧は、紙パックフィルタ7,集塵ホース9,手元操作パイプ10及び延長パイプ11を介して吸込口体12の吸込室(図示せず)に作用する。
【0019】
この吸込負圧により吸込口体12の吸込室(図示せず)には清掃面の塵埃が空気と共に吸い込まれる。そして、この塵埃及び空気は、延長パイプ11,手元操作パイプ10及び集塵ホース9を介して紙パックフィルタ7内に吸い込まれる。
【0020】
この後、空気は、紙パックフィルタ7を透過して吸込開口(図示せず)から電動送風機8内に吸い込まれて、内部を冷却した後、排出されて図示しない排気口から大気に排出される。この際、塵埃は紙パックフィルタ7に捕捉される。
【0021】
また、図2に示した丸ブラシ(付属具)24は、接続パイプ(筒状ブラシ台)24aと、この接続パイプ24aの先端に植毛したブラシ毛24bを有する。この丸ブラシ24は、接続パイプ24aを延長パイプ11に代えて手元操作パイプ10に接続して使用する。
【0022】
そして、この丸ブラシ24は、その不使用時に図2に示したように付属具収納パイプ16内に収納しておく。この収納は、カバー18を外して、丸ブラシ24を付属具配設口17から付属具収納パイプ16内に配設した後、カバー18を付属具収納パイプ16に取り付けることで、実行できる。
【0023】
この状態で、切替操作レバー21を第2ストッパ23に当接させて、切換弁20で第1接続口14の直下流において吸込風路10aを実線の如く遮断(閉成)させる。一方、吸込口体12を清掃面から浮かせた状態としておく。
【0024】
そして、上述したように電動送風機8を駆動させて、電動送風機8の吸込負圧を集塵室5に作用させると、吸込口体12の吸込室(図示せず)には空気が吸い込まれる。そして、この空気は、延長パイプ11,手元操作パイプ10の上流端を介して第1接続口14から付属具収納パイプ16内に矢印A12で示したように吸い込まれる。この吸い込まれた空気は、付属具収納パイプ16内の丸ブラシ24のブラシ毛24b等に付着している塵埃を除去して、この除去した塵埃と共に矢印A2で示したように流れて、第2接続口15から図1の集塵ホース9に吸い込まれた後、紙パックフィルタ7内に吸い込まれる。
【0025】
この後、空気は、紙パックフィルタ7を透過して吸込開口(図示せず)から電動送風機8内に吸い込まれて、内部を冷却した後、排出されて図示しない排気口から大気に排出される。この際、丸ブラシ24のブラシ毛24b等から除去された塵埃は紙パックフィルタ7に捕捉されることになる。従って、使用者は手を汚すことなく丸ブラシ24のブラシ毛24b等に付着した塵埃を、丸ブラシ24の不使用時に除去できる。
(変形例1)
また、上述した構成において、カバー18に図3に示したような付属具保持用の膨出突部18aを設けて、この膨出突部18a内の取付穴18b内に丸ブラシ24の接続パイプ24aを嵌合保持させると共に、このカバー18で付属具収納パイプ16の付属具配設口17を閉成させたときに、丸ブラシ24のブラシ毛24bのみが付属具収納パイプ16内に突出する構成としても良い。
【0026】
この場合にも、切換弁20で第1接続口14の直下流において吸込風路10aを実線の如く遮断(閉成)させる一方、吸込口体12を清掃面から浮かせた状態としておく。
【0027】
そして、上述したように電動送風機8を駆動させて、電動送風機8の吸込負圧を集塵室5に作用させると、吸込口体12の吸込室(図示せず)には空気が吸い込まれる。そして、この空気は、延長パイプ11,手元操作パイプ10の上流端を介して第1接続口14から付属具収納パイプ16内に矢印A12で示したように吸い込まれる。
【0028】
この吸い込まれた空気は、付属具収納パイプ16内の丸ブラシ24のブラシ毛24b等に付着している塵埃を除去して、この除去した塵埃と共に矢印A2で示したように流れて、第2接続口15から図1の集塵ホース9に吸い込まれた後、紙パックフィルタ7内に吸い込まれる。
【0029】
この際、ブラシ毛24bが付属具収納パイプ16内を流れる吸込風に対して垂直になっているので、ブラシ毛24bに主に付着している塵埃を効率よく紙パックフィルタ7に捕集することができる。
(変形例2)
また、以上説明した実施例では、吸込口体12から吸い込まれた空気を利用して、丸ブラシ24に付着した塵埃をその不使用時に除去するようにした例を示したが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、図4に示したように構成しても良い。
【0030】
この図4では、吸込風路10aの第1接続口14より上流側の部分に切換弁(風路切替手段)25が配設されている。この切換弁25には支持軸26が一体に設けられ、この支持軸26は手元操作パイプ10に回動自在に取り付けられている。この支持軸26にも切替操作レバー21と同様な切替操作レバー(図示せず)が一体に設けられている。
【0031】
そして、切換弁25を実線の位置に位置させることで、吸込風路10aの第1接続口14より上流側の部分が閉成(遮断)されると共に、第1接続口14が吸込風路10aに開口するようになっている。また、切換弁25を破線の位置に位置させることで、第1接続口14が閉成されるようになっている。
【0032】
また、吸込風路10aの第2接続口15の直上流には開閉弁(風路切替手段である切換弁)27が配設されている。この開閉弁27には支持軸28が一体に設けられ、この支持軸28は手元操作パイプ10に回動自在に取り付けられている。この支持軸28にも切替操作レバー21と同様な切替操作レバー(図示せず)が一体に設けられている。
【0033】
そして、開閉弁27を実線の位置に位置させることで、吸込風路10aの第2接続口15より上流側の部分が閉成(遮断)されると共に、第2接続口15が吸込風路10aに開口するようになっている。また、開閉弁27を破線の位置に位置させることで、第2接続口15が閉成されるようになっている。
【0034】
しかも、手元操作パイプ10には、第1,第2接続口14,15間に位置させて吸込風路10aに開口する外気取入口29が形成されている。この外気取入口29はスライド蓋30で開閉可能に設けられている。この取り付けは、例えば図示しないガイド溝間にスライド蓋30の両側部をスライド自在に保持させることで実現できる。
【0035】
次に、このような構成の作用を説明する。
【0036】
このような構成において通常の清掃時には、切換弁25で第1接続口14を閉成すると共に、開閉弁27で第2接続口15を閉成し、スライド蓋30で外気取入口29を閉成しておく。
【0037】
また、丸ブラシ24の塵埃を付属具収納パイプ16内で除去するときには、先ず切換弁25を実線の位置に位置させて、吸込風路10aの第1接続口14より上流側の部分を閉成(遮断)させると共に、第1接続口14を吸込風路10aの上流端部に開口させる。
【0038】
更に、開閉弁27を実線の位置に位置させて、吸込風路10aの第2接続口15より上流側の部分を閉成(遮断)させると共に、第2接続口15を吸込風路10aの下流端部に開口させる。
【0039】
また、スライド蓋30を実線の位置に位置させて、吸込風路10aを外気取入口29を介して大気に開口させる。
【0040】
この状態で、上述した電動送風機8を駆動させて、電動送風機8の吸込負圧を集塵室5に作用させると、外気が矢印A3で示したように外気取入口29から吸込風路10aに吸い込まれる。この吸込風路10aに吸い込まれた外気は、第1接続口14から付属具収納パイプ16内に吸い込まれ、付属具収納パイプ16内の丸ブラシ24のブラシ毛24b等に付着している塵埃を除去し、この除去した塵埃と共に第2接続口15から矢印A4で示したように流れて、図1の集塵ホース9に吸い込まれた後、紙パックフィルタ7内に吸い込まれる。
【0041】
この後、空気は、図1の紙パックフィルタ7を透過して吸込開口(図示せず)から電動送風機8内に吸い込まれて、内部を冷却した後、排出されて図示しない排気口から大気に排出される。この際、丸ブラシ24のブラシ毛24b等から除去された塵埃は紙パックフィルタ7に捕捉されることになる。従って、使用者は手を汚すことなく丸ブラシ24のブラシ毛24b等に付着した塵埃を、丸ブラシ24の不使用時に除去できる。
(変形例3)
また、図5の構成において、開閉弁27及び外気取入口29を省略すると共に、カバー18に丸ブラシ24の接続パイプ24aを保持させる構成としても良い。この場合において、丸ブラシ24の塵埃を付属具収納パイプ16内で除去するときには、先ず切換弁25を実線の位置に位置させて、吸込風路10aの第1接続口14より上流側の部分を閉成(遮断)させると共に、第1接続口14を吸込風路10aの上流端部に開口させる。
【0042】
また、丸ブラシ24の塵埃を付属具収納パイプ16内で除去するときには、先ず切換弁25を実線の位置に位置させて、吸込風路10aの第1接続口14より上流側の部分を閉成(遮断)させると共に、第1接続口14を吸込風路10aの上流端部に開口させる。
【0043】
この状態で、上述した電動送風機8を駆動させて、電動送風機8の吸込負圧を集塵室5に作用させると、外気が矢印A5で示したように丸ブラシ24の接続パイプ24aから吸込風路10a内に吸い込まれる。この吸込風路10aに吸い込まれた外気は、付属具収納パイプ16内の丸ブラシ24のブラシ毛24b等に付着している塵埃を除去し、この除去した塵埃と共に第2接続口15から矢印A6で示したように流れて、図1の集塵ホース9に吸い込まれた後、紙パックフィルタ7内に吸い込まれる。
【0044】
この後、空気は、図1の紙パックフィルタ7を透過して吸込開口(図示せず)から電動送風機8内に吸い込まれて、内部を冷却した後、排出されて図示しない排気口から大気に排出される。この際、丸ブラシ24のブラシ毛24b等から除去された塵埃は紙パックフィルタ7に捕捉されることになる。従って、使用者は手を汚すことなく丸ブラシ24のブラシ毛24b等に付着した塵埃を、丸ブラシ24の不使用時に除去できる。
【0045】
以上説明したように、この発明の実施の形態の電気掃除機は、集塵室5及び該集塵室5に吸込負圧を作用させる電動送風機8が設けられた掃除機本体1と、一端部が前記集塵室5に接続された集塵ホース9と、前記集塵ホース9の他端部に設けられた手元操作パイプ10と、前記手元操作パイプ10に取り付けられた付属具収納部材(付属具収納パイプ16)を備えている。しかも、前記付属具収納部材は前記手元操作パイプ10にバイパス風路16aを形成する付属具収納パイプ16であり、前記付属具収納パイプ16には付属具配設口17が形成されていると共に、前記手元操作パイプ10から前記集塵ホース9への吸込風の流れを遮断して前記バイパス風路16aから前記集塵ホース9への吸込風の流れを生じさせる風路切替手段(切換弁20,25、開閉弁27)が設けられている。
【0046】
この構成によれば、付属具配設口17から付属具収納パイプ16内に付属具(丸ブラシ24)を配設すると共に、風路切替手段(切換弁20,25、開閉弁27)により手元操作パイプ10から集塵ホース9への吸込風の流れを遮断してバイパス風路16aから集塵ホース9への吸込風の流れを生じさせることにより、この吸込風で丸ブラシ等の付属具に付着した塵埃を付属具の不使用時に使用者の手を汚すことなく除去できる。
【0047】
また、この発明の実施の形態の電気掃除機において、前記手元操作パイプ10には内部の吸込風路10aの上流及び下流に位置させて第1,第2接続口14,15が形成され、前記第1,第2接続口14,15には前記付属具収納パイプ16の両端部が接続されていると共に、前記吸込風路切替手段は前記吸込風路10aの前記第1,第2接続口14,15間の部分と前記第1接続口15との開閉切替を行う切換弁20である構成としている。
【0048】
この構成によれば、延長パイプ11や吸込口体12を手元操作パイプ10に接続した状態で、不使用時の付属具に付着した塵埃を手を汚すことなく除去できる。
【0049】
また、この発明の実施の形態の電気掃除機において、前記手元操作パイプ10には内部の吸込風路10aの上流及び下流に位置させて第1,第2接続口14,15が形成され、前記第1,第2接続口14,15には前記付属具収納パイプ16の両端部が接続され、前記吸込風路切替手段は前記吸込風路10aの前記第1接続口14より上流側の部分と前記第1接続口15の開閉切替を行う切替弁25であると共に、前記切換弁25で前記吸込風路10aの前記第1接続口14より上流側の部分を遮断し且つ前記第1接続口14を開いて、前記付属具配設口17に付属具である丸ブラシ24のブラシ毛24bの部分を配設することにより、前記丸ブラシ24内の風路を介して吸い込まれる外気が前記バイパス風路16aから前記集塵ホース9への吸込風の流れとして生じるようになっている。
【0050】
この構成よれば、延長パイプ11や吸込口体12を手元操作パイプ10に接続した状態でも、延長パイプ11や吸込口体12を介して空気をバイパス風路16aに吸い込まれることがなく、直接に丸ブラシ等を介して外気を吸い込ませることが可能となる。この結果、吸込口体12が清掃面に載置されていても、清掃面の塵埃が吸い込まれることがないので、吸い込まれた塵埃が丸ブラシ等に付着するようなことはない。
【0051】
また、この発明の実施の形態の電気掃除機において、前記手元操作パイプ10には内部の吸込風路10aの上流及び下流に位置させて第1,第2接続口14,15が形成されていると共に前記第1,第2接続口14,15間に位置させて外気取入口29が形成され、前記第1,第2接続口14,15には前記付属具収納パイプ16の両端部が接続され、前記外気取入口29を開閉する開閉蓋(スライド蓋30)が設けられ、前記吸込風路切替手段は、前記外気取入口29と前記第2接続口15間において前記吸込風路10aの開閉を行う開閉弁27と、前記吸込風路10aの前記第1接続口14より上流側の部分と前記第1接続口14の開閉切替を行う切替弁20を有すると共に、前記開閉弁27で前記吸込風路10a途中を閉成し且つ前記吸込風路10aの前記第1接続口14より上流側の部分を遮断し、前記外気取入口29を開くことにより、前記外気取入口29から吸い込まれる外気が前記バイパス風路16aから前記集塵ホース9への吸込風の流れを生じさせるようになっている。
【0052】
この構成よれば、延長パイプ11や吸込口体12を手元操作パイプ10に接続した状態でも、延長パイプ11や吸込口体12を介して空気をバイパス風路16aに吸い込まれることがなく、外気取入口を介して外気を吸い込ませることが可能となる。この結果、吸込口体12が清掃面に載置されていても、清掃面の塵埃が吸い込まれることがないので、吸い込まれた塵埃が丸ブラシ等に付着するようなことはない。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】この発明にかかる電気掃除機の概略斜視図である。
【図1A】図1の要部拡大図である。
【図2】図2の手元操作パイプ及び付属具収納パイプの断面図である。
【図3】この発明の変形例を示す断面図である。
【図4】この発明の他の変形例を示す断面図である。
【図5】この発明の更に他の変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0054】
1・・・掃除機本体
5・・・集塵室
8・・・電動送風機
9・・・集塵ホース
10・・・手元操作パイプ
10a・・・吸込風路
14・・・第1接続口
15・・・第2接続口
16・・・付属具収納パイプ(付属具収納部材)
16a・・・バイパス風路
17・・・付属具配設口
20・・・切換弁(風路切替手段)
24・・・丸ブラシ(付属具)
25・・・切換弁(風路切替手段)
27・・・開閉弁(風路切替手段)
29・・・外気取入口
30・・・スライド蓋(開閉蓋)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
集塵室及び該集塵室に吸込負圧を作用させる電動送風機が設けられた掃除機本体と、一端部が前記集塵室に接続された集塵ホースと、前記集塵ホースの他端部に設けられた手元操作パイプと、前記手元操作パイプに取り付けられた付属具収納部材を備える電気掃除機であって、
前記付属具収納部材は前記手元操作パイプにバイパス風路を形成する付属具収納パイプであり、前記付属具収納パイプには付属具配設口が形成されていると共に、前記手元操作パイプから前記集塵ホースへの吸込風の流れを遮断して前記バイパス風路から前記集塵ホースへの吸込風の流れを生じさせる風路切替手段が設けられていることを特徴とする電気掃除機。
【請求項2】
請求項1に記載の電気掃除機において、前記手元操作パイプには内部の吸込風路の上流及び下流に位置させて第1,第2接続口が形成され、前記第1,第2接続口には前記付属具収納パイプの両端部が接続されていると共に、前記吸込風路切替手段は前記吸込風路の前記第1,第2接続口間の部分と前記第1接続口との開閉切替を行う切換弁であることを特徴とする電気掃除機。
【請求項3】
請求項1に記載の電気掃除機において、前記手元操作パイプには内部の吸込風路の上流及び下流に位置させて第1,第2接続口が形成され、前記第1,第2接続口には前記付属具収納パイプの両端部が接続され、前記吸込風路切替手段は前記吸込風路の前記第1接続口より上流側の部分と前記第1接続口の開閉切替を行う切替弁であると共に、前記切換弁で前記吸込風路の前記第1接続口より上流側の部分を遮断し且つ前記第1接続口を開いて、前記付属具配設口に付属具である丸ブラシのブラシ毛の部分を配設することにより、前記丸ブラシ内の風路を介して吸い込まれる外気が前記バイパス風路から前記集塵ホースへの吸込風の流れとして生じることを特徴とする電気掃除機。
【請求項4】
請求項1に記載の電気掃除機において、前記手元操作パイプには内部の吸込風路の上流及び下流に位置させて第1,第2接続口が形成されていると共に前記第1,第2接続口間に位置させて外気取入口が形成され、前記第1,第2接続口には前記付属具収納パイプの両端部が接続され、前記外気取入口を開閉する開閉蓋が設けられ、前記吸込風路切替手段は、前記外気取入口と前記第2接続口間において前記吸込風路の開閉を行う開閉弁と、前記吸込風路の前記第1接続口より上流側の部分と前記第1接続口の開閉切替を行う切替弁を有すると共に、前記開閉弁で前記吸込風路途中を閉成し且つ前記吸込風路の前記第1接続口より上流側の部分を遮断し、前記外気取入口を開くことにより、前記外気取入口から吸い込まれる外気が前記バイパス風路から前記集塵ホースへの吸込風の流れを生じさせることを特徴とする電気掃除機。

【図1】
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【図1A】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−29477(P2008−29477A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−204574(P2006−204574)
【出願日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(502285664)東芝コンシューママーケティング株式会社 (2,480)
【出願人】(503376518)東芝家電製造株式会社 (2,436)
【Fターム(参考)】