説明

電気掃除機

【課題】電動送風機ケース内に電動送風機を弾性支持して、電動送風機の作動による音と振動を防音、防振でき、かつ電動送風機が収容される空間を小型化できる電気掃除機を提案する。
【解決手段】電動送風機ケース12は、弾性支持体13の径方向の変位が拘束される弾性支持体嵌合凹部39を有する吸気側ケース部材22と、ケース部吐出口79を有する排気側ケース部材23とから構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動送風機が電動送風機ケース内に弾性支持された電気掃除機に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に電気掃除機は、電動送風機が収容された掃除機本体と、掃除機本体に連通された集塵ホースと、集塵ホースに連通された手元操作管と、手元操作管に連通された延長管と、延長管に連通された吸込口体とを備える。吸込口体には被清掃面に対向させた吸込開口が形成される。
【0003】
電気掃除機を運転すると、電動送風機の作動によって掃除機本体内には負圧が発生する。この負圧は集塵ホースと手元操作管と延長管とを介して吸込口体に作用する。そうすると、電気掃除機は吸込口体の吸込開口から空気とともに床などの被掃除面に溜まった塵埃を吸い込んで被掃除面を掃除する。吸込口体に吸い込まれた含塵空気は、掃除機本体に内装された高速分離方式の塵埃除去手段あるいはフィルタによって塵埃が分離されて集塵される。
【0004】
他方、塵埃が分離された清浄な空気は、電動送風機に吸い込まれて昇圧され、掃除機本体の排気口から吐出される。
【0005】
ここで、電動送風機は有限な枚数の動翼と静翼とを有するため、作動流体である空気中には必ず不必要な圧力脈動が引き起こされる。この圧力脈動が周囲に伝ぱして騒音になる。また、電動送風機には、サージングなどの流体的な振動と、回転体のアンバランスによる機械的な振動とが生じる。
【0006】
このような電動送風機の振動を防振する防振支持部の条件は、振幅の小さい位置を充分に柔らかく支持することが望ましい。他方、電動送風機の径方向にはその重量を、軸方向には電動送風機の作動によって生じる吸引力をそれぞれ支持する必要がある。
【0007】
そこで、特許文献1には、電動送風機の重心近くと掃除機本体との間に架設されたばね部材と、モータと掃除機本体との間に空隙を設けて設置された衝撃吸収用の後部弾性体と、ファン部外周と掃除機本体との間に空隙を設けて設置された衝撃吸収用の前弾性体とを用いて、電動送風機を掃除機本体に弾性支持する電気掃除機が記載される。
【0008】
図9は、従来の電気掃除機の電動送風機を収容する掃除機本体の部分的な断面図である。
【0009】
図9に示すように、特許文献1に記載された従来の電気掃除機110は、掃除機本体2と、掃除機本体2内に形成された電動送風機収容室111と、電動送風機収容室111内に収容され、引張弾性支持体112によって弾性支持された電動送風機10とを有する。
【0010】
引張弾性支持体112は、掃除機本体2に設けられた外周リング113と、電動送風機10の重心近くに形成されたファン部14の端面114と取付リブ115との間に設けられた内周リング116と、一端を外周リング113に、他端を内周リング116に固定されて引張力が付勢されたバネ材であるコイルバネ117とから構成される。電動送風機10の軸方向と径方向とは、引張弾性支持体112によって弾性支持される。
【0011】
電動送風機10のファン部14には、ゴム質で略円筒形状の衝撃吸収用の前弾性体118が取り付けられる。掃除機本体2の内壁には、固着された環状の前リブ119と、電動送風機10の軸方向に突設された端リブ120とが形成される。前リブ119および端リブ120と前弾性体118との間は空隙121によって離間される。
【0012】
電動送風機10のモータ部15の軸受ハウジング部60には、ゴム質で円筒形状の衝撃吸収用の後部弾性体125が取り付けられる。後部弾性体125の周囲には、掃除機本体2の内壁から後リブ126が突設される。後リブ126と後部弾性体125との間は空隙127によって離間される。
【0013】
掃除機本体2内に形成された集塵部128と電動送風機収容室111との仕切り板129には、電動送風機10の吸気口17に連通された孔を有する円板形状のシール130が設けられる。シール130に形成された孔の縁部には円筒ツバ部131が形成され電動送風機10の吸気口17の周縁部に当接される。
【0014】
図10は、従来の電気掃除機の電動送風機を弾性支持する弾性支持体の電動送風機の軸方向の特性を示す図である。
【0015】
図10に示すように、引張弾性支持体112のコイルバネ117によって弾性支持された電動送風機10は、その軸方向に加わる力と変位との関係が非線形な特性になる。すなわち、電動送風機10の軸方向に加えられた微小な振動に対してはコイルバネ117によって柔軟に支持され、電動送風機10の吸引力によって生じる静的な力や掃除機本体2に落下衝撃などによる大きな力に対しては強く支持される。
【特許文献1】特開平5−84194号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
特許文献1に記載の従来の電気掃除機の電動送風機は、引張力を付勢されたコイルバネによって掃除機本体内に引張弾性支持され、その径方向に働く力は柔軟に支持され、他方その軸方向に働く力は軸方向の変位の増加に伴い強く支持される。したがって、電動送風機の作動によって生じる振動が掃除機本体に伝達されるのを防ぐことができる。
【0017】
ここで、防振の観点では、防振支持部を構成するコイルバネのバネ定数は小さいことが好ましい。
【0018】
しかし、特許文献1に記載の従来の電気掃除機の電動送風機では、コイルバネに引張力を付勢させるためにコイルバネを自由長よりも十分に伸張させる必要がある。したがって、電動送風機収容室の壁面と電動送風機との間隔を十分に離間させる必要があり、電気掃除機を小型化できない。
【0019】
他方、電動送風機の作動によって電動送風機収容室には空気が排出される。この電動送風機の排気の流れの中にコイルバネのような障害物が存すると、障害物の周囲では空気の圧力変化が生じて騒音を生じる。また、この空気の圧力変化によってコイルバネに振動が励起されると、防振支持部であるところのコイルバネによって電気掃除機が加振される虞がある。
【0020】
ここで、例えば電動送風機を電動送風機ケースに収容し、この電動送風機ケースを電気掃除機本体内に収容することで電動送風機の作動による騒音と振動とを防音、防振する場合があり、この場合であっても電動送風機収容室と同じ課題を有する。
【0021】
本発明は、掃除機本体に収容される電動送風機を弾性支持して、電動送風機の作動による騒音と振動を防音、防振でき、かつ電動送風機が収容される空間を小型化できる電気掃除機を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0022】
前記の課題を解決するため本発明では、ファン部と排気口が形成されたモータ部とを有する電動送風機と、前記電動送風機が収容された電動送風機ケースと、前記電動送風機ケースに前記電動送風機を弾性支持させる複数の弾性支持部材とを備え、前記弾性支持部材は、前記電動送風機ケースの周方向に離間させて設けられ、前記電動送風機の径方向に付勢され、前記電動送風機ケースは、前記弾性支持部材の径方向の変位を拘束する一方のケース部材と、前記排気口から排気された空気を前記電動送風機ケース内から吐出させる吐出口が形成された他方のケース部材とから構成されたことを特徴とする。
【0023】
また、本発明では、ファン部と排気口が形成されたモータ部とを有する電動送風機と、前記電動送風機が収容された電動送風機ケースと、前記電動送風機ケースに前記電動送風機を弾性支持させる複数の弾性支持部材とを備え、前記弾性支持部材は、前記電動送風機ケースの周方向に離間させて設けられ、前記電動送風機の径方向に付勢され、前記電動送風機の長手軸方向には複数列の前記弾性支持部材が互いに離間させて設けられ、前記電動送風機ケースは、前記弾性支持部材の径方向の変位を拘束し、かつ互いに隣り合う前記弾性支持部材の列の間に前記排気口から排気された空気を前記電動送風機ケース内から吐出させる吐出口が形成された一方のケース部材と、他方のケース部材とから構成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、掃除機本体に収容される電動送風機を弾性支持して、電動送風機の作動による騒音と振動を防音、防振でき、かつ電動送風機が収容される空間を小型化できる電気掃除機を提案することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明に係る電気掃除機の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0026】
[第1の実施形態]
本発明に係る電気掃除機の第1実施形態について図1から図5を参照して説明する。
【0027】
図1は、本発明の第1実施形態に係る電気掃除機の外観を示した図である。
【0028】
図1に示すように、本実施形態に係る電気掃除機1は、掃除機本体2と、掃除機本体2に設けられた接続口2aに一端が着脱白在に接続された集塵ホース3と、集塵ホース3の他端に一端が設けられた手元操作管4と、手元操作管4の他端に一端が着脱自在に接続された延長管5と、延長管5の他端に着脱自在に接続された吸込口体6とを備える。
【0029】
手元操作管4には操作部4aが設けられる。操作部4aは電気掃除機1の運転を停止させる切スイッチ4bや電気掃除機1の運転を開始させる起動スイッチ4cなどを有する。
【0030】
吸込口体6の下面には、被清掃面に対向させた吸込開口(図示省略)が形成される。この吸込開口は、吸込口体6内部に形成された吸込室(図示省略)に連通される。この吸込開口は延長管5と手元操作管4と集塵ホース3とを介して接続口2aから掃除機本体2内へ連通される。
【0031】
掃除機本体2には接続口2aに連通された塵埃分離集塵ユニット(図示省略)と、この塵埃分離集塵ユニットを介して吸込口体6に負圧を作用させる電動送風機10とが収容される。また掃除機本体2には電動送風機10の排気を吐出させる本体排気口(図示省略)が形成される。
【0032】
電気掃除機1を運転すると、電動送風機10の作動によって掃除機本体2内には負圧が作用する。この負圧は接続口2aから集塵ホース3と手元操作管4と延長管5とを介して吸込口体6に作用する。そうすると電気掃除機1は吸込口体6の吸込開口からから空気とともに床などの被掃除面に溜まった塵埃を吸い込んで被掃除面を掃除する。吸込口体6に吸い込まれた含塵空気は、掃除機本体2に収容された塵埃分離集塵ユニットによって塵埃が分離されて集塵される。
【0033】
他方、塵埃が分離された清浄な空気は、電動送風機10に吸い込まれて昇圧され、掃除機本体2の本体排気口から吐出される。
【0034】
図2は、本発明の第1実施形態に係る電気掃除機の電動送風機を収容する電動送風機ケースを部分的に切り欠いて示した斜視図である。
【0035】
図2に示すように、電気掃除機1の電動送風機10は、掃除機本体2に収容された電動送風機ケース12内に弾性支持体13によって圧縮弾性支持される。
【0036】
電動送風機10は、負圧を発生させる遠心ファン(図示省略)が収容されたファン部14と、遠心ファンを駆動させるモータ(図示省略)が収容されたモータ部15とから構成される。
【0037】
ファン部14は、吸気口17を有する有底円筒形状のファンカバー18に覆われる。吸気口17はファンカバー18の底板部19の略中央に配設され、ファンカバー18に収容された遠心ファンの吸込口(図示省略)に対向させて形成される。吸気口17にはファン部14内に連通された孔を有する整流部材21が設けられる。
【0038】
なお、説明を容易にするために以下、図2に示す姿勢を基本姿勢とし、実線矢Xを前方、実線矢Yを左方、実線矢Zを上方として前後、上下および左右の方向説明を行う。
【0039】
電動送風機ケース12はABSなどの樹脂によって形成され、有底円筒形状の吸気側ケース部材22と、有底円筒形状の排気側ケース部材23とから構成される。
【0040】
吸気側ケース部材22の底板部にあたる吸気口側壁部24はシール部材取付孔25を有する。シール部材取付孔25には掃除機本体2と電動送風機10の吸気口17とを連通させる孔を有するシール部材27が嵌め込まれる。
【0041】
吸気側ケース部材22の開口側端部28と、排気側ケース部材23の開口側端部29には、それぞれ嵌合溝30、31が形成され嵌め合わされるとともに、吸気側ケース部材22の開口側端部28に形成された吸気側ケース結合部32に、排気側ケース部材23の開口側端部29に形成された排気側ケース結合部33が螺着されて吸気側ケース部材22と排気側ケース部材23とが一体的に結合される。
【0042】
吸気側ケース部材22の内壁部34には、排気側ケース部材23の嵌合溝31に対向させて円環状の段差面38を有する弾性支持体嵌合凹部39が形成される。弾性支持体13は、弾性支持体嵌合凹部39に嵌め込まれ、吸気側ケース部材22の段差面38と、排気側ケース部材23の嵌合溝31との間に挟持される。
【0043】
したがって、吸気側ケース部材22の周面40に形成された弾性支持体嵌合凹部39によって弾性支持体13の径方向変位が拘束され、吸気側ケース部材22の段差面38と排気側ケース部材23の嵌合溝31とによって弾性支持体13の軸方向変位が拘束される。
【0044】
シール部材27は、電動送風機10の軸方向変位を弾性支持して振動を絶縁する軸方向防振支持部である。すなわち、シール部材27は電動送風機10の作動によって生じる吸引力に抗して電動送風機10の軸方向変位を支持し、かつ電動送風機10の作動によって生じる軸方向の振動を防振する。シール部材27は、電動送風機10の上流側に大口径開口部41を有する第1の截頭円錐中空体部42と、整流部材21が嵌め込まれた筒体部43と、吸気側ケース部材22のシール部材取付孔25に嵌め込まれた嵌合部44と、電動送風機10のファンカバーに当接された大口径開口部45を有する第2の截頭円錐中空体部46とから構成される。
【0045】
第1の截頭円錐中空体部42の大口径開口部41は塵埃分離集塵ユニットに連通された掃除機本体2の連通路(図示省略)の周縁部に当接される。
【0046】
第1の截頭円錐中空体部42の小径部47には電動送風機10の吸気口17に連通された孔を有する環状の輪体部48が形成される。また、第1の截頭円錐中空体部42の小径部47の縁に沿って、略円筒形状の筒体部43が電動送風機ケース12内部に向かって延設される。
【0047】
第1の截頭円錐中空体部42の側壁部49には嵌合部44が延設される。嵌合部44には、吸気口側壁部24のシール部材取付孔25に嵌め込まれた周方向嵌合溝部50と、シール部材取付孔25の周縁から電動送風機ケース12内部に向かって延設されたシール部材取付リブ51に嵌め込まれた軸方向嵌合溝部52とが形成される。嵌合部44には第2の截頭円錐中空体部46の小径部53が連続して形成される。
【0048】
すなわち、シール部材27は、掃除機本体2の連通路と電動送風機10の吸気口17とが連通されるケース部吸込口54を構成するとともに、掃除機本体2の連通路および電動送風機10の吸気口17との当接部をそれぞれ封止する。
【0049】
図3は、本発明の第1実施形態に係る電気掃除機の電動送風機を収容する電動送風機ケースを部分的に切り欠いて示した斜視図である。
【0050】
図3に示すように、電動送風機10のモータ部15は、排気口55を有する有底円筒形状のモータカバー57に覆われる。排気口55はモータカバー57の周面58の後端部、すなわち電動送風機10の後端部に配設される。モータカバー57の底板部59の略中央にはモータのロータ(図示省略)を回動可能に軸支する軸受(図示省略)が収容された軸受ハウジング部60が形成される。モータカバー57の前端側には電動送風機10の重心が位置する。
【0051】
排気側ケース部材23の底板部にあたる排気口側壁部62には軸受ハウジング挿入凸部63が突設される。軸受ハウジング挿入凸部63には電動送風機10のモータ部15の軸受ハウジング部60が離間されて挿入される。軸受ハウジング挿入凸部63は弾性な衝撃緩衝部材64によって覆われる。衝撃緩衝部材64は、掃除機本体2の落下などによる過度の衝撃力が電動送風機ケース12に作用した際に、掃除機本体2の内壁(図示省略)と電動送風機ケース12との間で生じる衝撃力を緩衝する。
【0052】
弾性支持体13は、電動送風機10が発生する振動を絶縁する防振支持部であって、電動送風機ケース12の内壁部34に設けられた外周リング65と、電動送風機10の重心近くに設けられた内周リング66と、一端を外周リング65に、他端を内周リング66に固定されて圧縮力が付勢された弾性支持部材であるコイルバネ67とから構成される。電動送風機10の軸方向と径方向とは、弾性支持体13によって電動送風機ケース12内に弾性支持される。
【0053】
外周リング65はABSなどの樹脂を用いて形成された略L字状の断面を有する環状体である。また、外周リング65は吸気側ケース部材22の弾性支持体嵌合凹部39の内周に周設されたリング部69と、リング部69の端部から径方向内側に突設された補強リブ部70とから構成される。リング部69の内周面には、その径方向内側に向けて凸部71が突設される。補強リブ部70は吸気側ケース部材22の段差面38に当接されたリング部69の端部に配設される。
【0054】
内周リング66はABSなどの樹脂を用いて形成された帯状体である。電動送風機10のモータ部15の外周に周設されたリング部73を有する。リング部73の外周面には、その径方向外側に向けて凸部74が突設される。
【0055】
リング部73には、内周リング66をモータ部15の外周に嵌め込む際の分割部75が形成され、分割部75にはリング部73を締め付けるフランジ部76が形成される。また、リング部73には、電動送風機10のブラシ機構77に係止させて内周リング66の周方向変位を拘束する係止凹部78が形成される。
【0056】
外周リング65に設けられた凸部71と、内周リング66に設けられた凸部74とは、離間させて対向される。
【0057】
コイルバネ67には圧縮力が付勢され、その一端が外周リング65の凸部71に嵌め込まれ、他端が内周リング66の凸部74に嵌め込まれて外周リング65と内周リング66との間に架設される。コイルバネ67は2本以上の所要の本数、好ましくは3本以上が用いられ、本実施形態では、例えば3本のコイルバネ67が電動送風機ケース12の周方向に略等間隔に離間され、放射状に設けられる。それぞれのコイルバネ67の中心軸線は電動送風機10の重心近傍で交わるよう配設される。
【0058】
すなわち、電動送風機10は、電動送風機10の径方向に圧縮力を付勢されたコイルバネ67によって内周リング66と外周リング65とを介して電動送風機ケース12内に弾性支持される。コイルバネ67の代わりに、外周リング65と内周リング66との間に圧縮力を付勢可能な板バネ、トーションバーなどの他の形式のバネや弾性体を用いて弾性支持体13を構成しても良い。
【0059】
弾性支持体13は、コイルバネ67に圧縮力を作用させて電動送風機10を弾性支持するため、同じ線径、外径および巻数で構成されたコイルバネに引張力を作用させて電動送風機10を弾性支持する場合に比べて、外周リング65と内周リング66との離間距離を狭く構成することができる。すなわち、電動送風機10と電動送風機ケース12との離間距離を極力狭く構成し、電動送風機ケース12の外径を小さくできるので電動送風機ケース12の小型化、軽量化が可能になる。
【0060】
電動送風機ケース12にはケース部吐出口79が形成される。電動送風機10の排気口55から電動送風機ケース12内に排気された空気は、ケース部吐出口79から電動送風機ケース12外へ排気される。
【0061】
ケース部吐出口79は、排気側ケース部材23の周面80に形成された排気側ケース凹部82と、吸気側ケース部材22の開口側端部28とから構成される。すなわち、ケース部吐出口79は排気側ケース部材23に形成される。
【0062】
ケース部吐出口79の長手軸方向の開口幅は、排気側ケース部材23の開口側端部29から排気口側壁部62の縁部に亘って形成される。
【0063】
すなわち電動送風機ケース12は、弾性支持体13の径方向の変位が拘束される弾性支持体嵌合凹部39を有する吸気側ケース部材22と、ケース部吐出口79を有する排気側ケース部材23とから構成される。
【0064】
したがって、電動送風機ケース12では、吸気側ケース部材22の弾性支持体嵌合凹部39に弾性支持体13が嵌め込まれた後、排気側ケース部材23を吸気側ケース部材22に結合して一体化することができるので、組立性がよく、かつ排気側ケース部材23は吸気側ケース部材22に比べて低剛性にできる。そうすると、電動送風機ケース12の全体について軽量化できる。
【0065】
図4は、本発明の第1実施形態に係る電気掃除機の電動送風機および電動送風機ケースの排気側ケース部材を部分的に切り欠いて示した背面図である。
【0066】
図4に示すように、電動送風機10のモータカバー57の周面58には、複数の排気口55が放射状に形成される。具体的には、排気口55は、電動送風機ケース12の右斜め上方、右斜め下方、左斜め上方、左斜め下方にそれぞれ等間隔に離間させて形成される。
【0067】
電動送風機ケース12のケース部吐出口79の周方向の開口幅は、外周リング65と内周リング66との間に架設された複数のコイルバネ67のうち、互いに隣り合う一対のコイルバネ67に挟まれた弧の略中央を中心に、それぞれのコイルバネ67から略等しく離間されて所要に設定される。すなわち、ケース部吐出口79の長手軸方向と周方向とのそれぞれの開口幅からなる開口面積は、電動送風機10の出力に応じて所要に設定される。
【0068】
本実施形態に係る電動送風機ケース12では、例えば、弾性支持体13の有する3本のコイルバネ67が周方向に略等間隔に離間されて設けられる。上下方向に沿って架設されたコイルバネ67aを基準にすると、それぞれのコイルバネ67が略120度毎に離間されて架設され、下方に位置する2本のコイルバネ67bからなる弧の略中央となる電動送風機ケース12の側壁部83の下方側にケース部吐出口79が形成される。
【0069】
図5は、本発明の第1実施形態に係る電気掃除機の電動送風機を収容する電動送風機ケースの断面図である。
【0070】
図5に示すように、電動送風機10の外面と電動送風機ケース12の内面との間の空間は、電動送風機10の排気口55からケース部吐出口79を経て電動送風機ケース12外に流れ出す排気の主流の流線が包含される空間Sと、この排気の主流の流線が包含されない空間Soとに分けられる。
【0071】
弾性支持体13のコイルバネ67は、常に排気の主流の流線が包含されない空間So側に配設される。すなわち、電動送風機10の排気口55から排気されて電動送風機ケース12内に流入し、ケース部吐出口79から電動送風機ケース12外に流れ出す排気の主流の外側にコイルバネ67が配設される。
【0072】
本実施形態に係る電気掃除機1では、電動送風機10の作動によって吸気口17から吸引された空気は、電動送風機10の内部を流動し、モータ部15を冷却しつつ排気口55から電動送風機ケース12内に流れ出し、電動送風機ケース12内の圧力を上昇させる。電動送風機ケース12のケース部吐出口79の下流側は掃除機本体2に形成された本体排気口を介して大気に開放される。したがって、電動送風機ケース12内に流れ出した電動送風機10の排気の主流は、電動送風機ケース12の内面と電動送風機10の外面によって囲まれ、排気口55とケース部吐出口79とを包含する空間Sに形成される。特に、電動送風機ケース12は円筒状に形成されているので、排気は空間Sの電動送風機ケース12の内壁に沿って流れてケース部吐出口79から排出される(コアンダ効果)。他方、電動送風機ケース12内の空間Sを除いた空間Soには電動送風機10の排気はほとんど流れ込まない。
【0073】
すなわち、電動送風機ケース12内の空間Sを流れる電動送風機10の排気風の主流に比べて、空間Soに包含される弾性支持体13のコイルバネ67の周囲には流速の早い空気の流れが生じない。
【0074】
したがって、本実施形態に係る電気掃除機1によれば、コイルバネ67の周囲の空気の圧力変化に起因する騒音の発生を効率的に抑制できる。また、この空気の圧力変化によってコイルバネ67に振動が励起されることもない。
【0075】
また、本実施形態に係る電気掃除機1によれば、電動送風機ケース12の組立性の向上と、低剛性化による軽量化を図ることができる。
【0076】
したがって、本実施形態に係る電気掃除機1によれば、掃除機本体2に収容される電動送風機10を弾性支持して、電動送風機10の作動による騒音と振動を防音、防振でき、かつ電動送風機10が収容される空間を小型化できる。
【0077】
[第2の実施形態]
本発明に係る電気掃除機の第2実施形態について図6を参照して説明する。
【0078】
なお、本実施形態において第1実施形態と同じ構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0079】
図6は、本発明の第2実施形態に係る電気掃除機の電動送風機を収容する電動送風機ケースの断面図である。
【0080】
図6に示すように、本実施形態に係る電気掃除機1Aの電動送風機ケース12Aは、略有底円筒状に形成された排気側ケース部材23の底板部に当たる排気口側壁部62にケース部吐出口79Aを有する。すなわち、ケース部吐出口79Aは排気側ケース部材23に形成される。ケース部吐出口79Aは、例えば4カ所が設けられ、円盤状の排気口側壁部62の周方向に略等間隔に離間させて開口される。ケース部吐出口79Aの開口面積は、電動送風機10の出力に応じて所要に設定される。
【0081】
本実施形態に係る電気掃除機1Aでは、電動送風機10の作動によって吸気口17から吸引された空気は、電動送風機10の内部を流動し、モータ部15を冷却しつつ排気口55から電動送風機ケース12A内に流れ出し、電動送風機ケース12A内の圧力を上昇させる。電動送風機ケース12Aのケース部吐出口79Aの下流側は掃除機本体2に形成された本体排気口を介して大気に開放される。したがって、電動送風機ケース12A内に流れ出した電動送風機10の排気の主流は、電動送風機ケース12Aの内面と電動送風機10の外面によって囲まれ、排気口55とケース部吐出口79Aとを包含する空間Sに形成される。他方、電動送風機ケース12A内の空間Sを除いた空間Soには電動送風機10の排気はほとんど流れ込まない。
【0082】
すなわち、電動送風機ケース12A内の空間Sを流れる電動送風機10の排気風の主流に比べて、空間Soに包含される弾性支持体13のコイルバネ67の周囲には流速の早い空気の流れが生じない。
【0083】
したがって、本実施形態に係る電気掃除機1Aによれば、コイルバネ67の周囲の空気の圧力変化に起因する騒音の発生を効率的に抑制できる。また、この空気の圧力変化によってコイルバネ67に振動が励起されることもない。
【0084】
また、本実施形態に係る電気掃除機1Aによれば、電動送風機ケース12Aの組立性の向上と、低剛性化による軽量化を図ることができる。
【0085】
したがって、本実施形態に係る電気掃除機1Aによれば、掃除機本体2に収容される電動送風機10を弾性支持して、電動送風機10の作動による騒音と振動を防音、防振でき、かつ電動送風機10が収容される空間を小型化できる。
【0086】
[第3の実施形態]
本発明に係る電気掃除機の第3実施形態について図7を参照して説明する。
【0087】
なお、本実施形態において第1実施形態と同じ構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0088】
図7は、本発明の第3実施形態に係る電気掃除機の電動送風機を収容する電動送風機ケースの断面図である。
【0089】
図7に示すように、本実施形態に係る電気掃除機1Bの電動送風機ケース12Bは、略有底円筒状に形成された排気側ケース部材23の底板部に当たる排気口側壁部62にケース部吐出口79Bを有する。すなわち、ケース部吐出口79Bは排気側ケース部材23に形成される。ケース部吐出口79Bは、円盤状の排気口側壁部62の略全面に開口される。
【0090】
本実施形態に係る電気掃除機1Bでは、電動送風機10の作動によって吸気口17から吸引された空気は、電動送風機10の内部を流動し、モータ部15を冷却しつつ排気口55から電動送風機ケース12B内に流れ出し、電動送風機ケース12B内の圧力を上昇させる。電動送風機ケース12Bのケース部吐出口79Bの下流側は掃除機本体2に形成された本体排気口を介して大気に開放される。したがって、電動送風機ケース12B内に流れ出した電動送風機10の排気の主流は、電動送風機ケース12Bの内面と電動送風機10の外面によって囲まれ、排気口55とケース部吐出口79Bとを包含する空間Sに形成される。他方、電動送風機ケース12B内の空間Sを除いた空間Soには電動送風機10の排気はほとんど流れ込まない。
【0091】
すなわち、電動送風機ケース12B内の空間Sを流れる電動送風機10の排気風の主流に比べて、空間Soに包含される弾性支持体13のコイルバネ67の周囲には流速の早い空気の流れが生じない。
【0092】
したがって、本実施形態に係る電気掃除機1Bによれば、コイルバネ67の周囲の空気の圧力変化に起因する騒音の発生を効率的に抑制できる。また、この空気の圧力変化によってコイルバネ67に振動が励起されることもない。
【0093】
また、本実施形態に係る電気掃除機1Bによれば、電動送風機ケース12Bの組立性の向上と、低剛性化による軽量化を図ることができる。
【0094】
したがって、本実施形態に係る電気掃除機1Bによれば、掃除機本体2に収容される電動送風機10を弾性支持して、電動送風機10の作動による騒音と振動を防音、防振でき、かつ電動送風機10が収容される空間を小型化できる。
【0095】
[第4の実施形態]
本発明に係る電気掃除機の第4実施形態について図8を参照して説明する。
【0096】
なお、本実施形態において第1実施形態と同じ構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0097】
図8は、本発明の第4実施形態に係る電気掃除機の電動送風機を収容する電動送風機ケースの断面図である。
【0098】
図8に示すように、本実施形態に係る電気掃除機1Cの電動送風機ケース12Cは、電動送風機10を弾性支持する複数列の弾性支持体13を備える。具体的には、電動送風機ケース12Cは、電動送風機10のモータ部15の前端部と、後端部とをそれぞれ弾性支持する2組の弾性支持体13が離間させて設けられる。
【0099】
吸気側ケース部材22の内壁部34には、排気側ケース部材23の嵌合溝31に対向させて円環状の段差面38を有する弾性支持体嵌合凹部39が形成される。それぞれの弾性支持体13は、円筒スペーサ86によって離間されて弾性支持体嵌合凹部39に嵌め込まれ、吸気側ケース部材22の段差面38と、排気側ケース部材23の嵌合溝31との間に挟持される。
【0100】
したがって、吸気側ケース部材22の周面40に形成された弾性支持体嵌合凹部39によって弾性支持体13の径方向変位が拘束され、吸気側ケース部材22の段差面38と排気側ケース部材23の嵌合溝31と円筒スペーサ86とによって弾性支持体13の軸方向変位が拘束される。
【0101】
電動送風機10の排気口55はモータ部15の周面58の長手軸方向略中央に放射状に開口される。
【0102】
ケース部吐出口79Cは、互いに隣り合う弾性支持体13の間に設けられ、円筒スペーサ86に形成された円筒スペーサ部開口87と、吸気側ケース部材22の弾性支持体嵌合凹部39に形成された吸気側ケース部開口88とから構成される。ケース部吐出口79Cは、例えば4カ所が設けられ、電動送風機10の排気口55に対応させつつ周方向に略等間隔に離間させて開口される。すなわち、電動送風機10の排気口55から排気される空気がケース部吐出口79Cに到達するまでの間に弾性支持体13を横切らないように形成される。ケース部吐出口79Cの開口面積は、電動送風機10の出力に応じて所要に設定される。
【0103】
電動送風機ケース12Cでは、吸気側ケース部材22の弾性支持体嵌合凹部39に弾性支持体13と円筒スペーサ86と弾性支持体13とが順次に嵌め込まれた後、排気側ケース部材23を吸気側ケース部材22に結合して一体化することができるので、組立性がよく、かつ排気側ケース部材23は吸気側ケース部材22に比べて低剛性にできる。そうすると、電動送風機ケース12の全体について軽量化できる。
【0104】
本実施形態に係る電気掃除機1Cでは、電動送風機10の作動によって吸気口17から吸引された空気は、電動送風機10の内部を流動し、モータ部15を冷却しつつ排気口55から電動送風機ケース12C内に流れ出し、電動送風機ケース12C内の圧力を上昇させる。電動送風機ケース12Cのケース部吐出口79Cの下流側は掃除機本体2に形成された本体排気口を介して大気に開放される。したがって、電動送風機ケース12C内に流れ出した電動送風機10の排気の主流は、電動送風機ケース12Cの内面と電動送風機10の外面によって囲まれ、排気口55とケース部吐出口79Cとを包含する空間Sに形成される。特に、電動送風機ケース12Cは円筒状に形成されているので、排気は空間Sの電動送風機ケース12Cの内壁に沿って流れてケース部吐出口79Cから排出される(コアンダ効果)。他方、電動送風機ケース12C内の空間Sを除いた空間Soには電動送風機10の排気はほとんど流れ込まない。
【0105】
すなわち、電動送風機ケース12C内の空間Sを流れる電動送風機10の排気風の主流に比べて、空間Soに包含される弾性支持体13のコイルバネ67の周囲には流速の早い空気の流れが生じない。
【0106】
したがって、本実施形態に係る電気掃除機1Cによれば、コイルバネ67の周囲の空気の圧力変化に起因する騒音の発生を効率的に抑制できる。また、この空気の圧力変化によってコイルバネ67に振動が励起されることもない。
【0107】
また、本実施形態に係る電気掃除機1Cによれば、電動送風機ケース12Cの組立性の向上と、低剛性化による軽量化を図ることができる。
【0108】
したがって、本実施形態に係る電気掃除機1Cによれば、掃除機本体2に収容される電動送風機10を弾性支持して、電動送風機10の作動による騒音と振動を防音、防振でき、かつ電動送風機10が収容される空間を小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電気掃除機の外観を示した図。
【図2】本発明の第1実施形態に係る電気掃除機の電動送風機を収容する電動送風機ケースを部分的に切り欠いて示した斜視図。
【図3】本発明の第1実施形態に係る電気掃除機の電動送風機を収容する電動送風機ケースを部分的に切り欠いて示した斜視図。
【図4】本発明の第1実施形態に係る電気掃除機の電動送風機および電動送風機ケースの排気側ケース部材を部分的に切り欠いて示した背面図。
【図5】本発明の第1実施形態に係る電気掃除機の電動送風機を収容する電動送風機ケースの断面図。
【図6】本発明の第2実施形態に係る電気掃除機の電動送風機を収容する電動送風機ケースの断面図。
【図7】本発明の第3実施形態に係る電気掃除機の電動送風機を収容する電動送風機ケースの断面図。
【図8】本発明の第4実施形態に係る電気掃除機の電動送風機を収容する電動送風機ケースの断面図。
【図9】従来の電気掃除機の電動送風機を収容する掃除機本体の部分的な断面図。
【図10】従来の電気掃除機の電動送風機を弾性支持する弾性支持体の電動送風機の軸方向の特性を示す図。
【符号の説明】
【0110】
1、1A、1B、1C 電気掃除機
2 掃除機本体
2a 接続口
3 集塵ホース
4 手元操作管
5 延長管
6 吸込口体
4a 操作部
4b 切スイッチ
4c 起動スイッチ
10 電動送風機
12、12A、12B、12C 電動送風機ケース
13 弾性支持体
14 ファン部
15 モータ部
17 吸気口
18 ファンカバー
19 底板部
21 整流部材
22 吸気側ケース部材
23 排気側ケース部材
24 吸気口側壁部
25 シール部材取付孔
27 シール部材
28 開口側端部
29 開口側端部
30 嵌合溝
31 嵌合溝
32 吸気側ケース結合部
33 排気側ケース結合部
34 内壁部
38 段差面
39 弾性支持体嵌合凹部
40 周面
41 大口径開口部
42 第1の截頭円錐中空体部
43 筒体部
44 嵌合部
45 大口径開口部
46 第2の截頭円錐中空体部
47 小径部
48 輪体部
49 側壁部
50 周方向嵌合溝部
51 シール部材取付リブ
52 軸方向嵌合溝部
53 小径部
54 ケース部吸込口
55 排気口
57 モータカバー
58 周面
59 底板部
60 軸受ハウジング部
62 排気口側壁部
63 軸受ハウジング挿入凸部
64 衝撃緩衝部材
65 外周リング
66 内周リング
67 コイルバネ
69 リング部
70 補強リブ部
71 凸部
73 リング部
74 凸部
75 分割部
76 フランジ部
77 ブラシ機構
78 係止凹部
79、79A、79B、79C ケース部吐出口
80 周面
82 排気側ケース凹部
83 側壁部
84 球面座
86 円筒スペーサ
87 円筒スペーサ部開口
88 吸気側ケース部開口
110 電気掃除機
111 電動送風機収容室
112 引張弾性支持体
113 外周リング
114 端面
115 取付リブ
116 内周リング
117 コイルバネ
118 前弾性体
119 前リブ
120 端リブ
121 空隙
125 後部弾性体
126 後リブ
127 空隙
128 集塵部
129 仕切り板
130 シール
131 円筒ツバ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ファン部と排気口が形成されたモータ部とを有する電動送風機と、
前記電動送風機が収容された電動送風機ケースと、
前記電動送風機ケースに前記電動送風機を弾性支持させる複数の弾性支持部材とを備え、
前記弾性支持部材は、前記電動送風機ケースの周方向に離間させて設けられ、前記電動送風機の径方向に付勢され、
前記電動送風機ケースは、前記弾性支持部材の径方向の変位を拘束する一方のケース部材と、前記排気口から排気された空気を前記電動送風機ケース内から吐出させる吐出口が形成された他方のケース部材とから構成されたことを特徴とする電気掃除機。
【請求項2】
前記吐出口は、
前記吐出口が形成されたケース部材の周面に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の電気掃除機。
【請求項3】
前記吐出口は、
前記吐出口が形成されたケース部材の底板部に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の電気掃除機。
【請求項4】
前記吐出口は、
前記吐出口が形成されたケース部材の底板部の略全面に形成されたことを特徴とする請求項3に記載の電気掃除機。
【請求項5】
ファン部と排気口が形成されたモータ部とを有する電動送風機と、
前記電動送風機が収容された電動送風機ケースと、
前記電動送風機ケースに前記電動送風機を弾性支持させる複数の弾性支持部材とを備え、
前記弾性支持部材は、前記電動送風機ケースの周方向に離間させて設けられ、前記電動送風機の径方向に付勢され、
前記電動送風機の長手軸方向には複数列の前記弾性支持部材が互いに離間させて設けられ、
前記電動送風機ケースは、前記弾性支持部材の径方向の変位を拘束し、かつ互いに隣り合う前記弾性支持部材の列の間に前記排気口から排気された空気を前記電動送風機ケース内から吐出させる吐出口が形成された一方のケース部材と、他方のケース部材とから構成されたことを特徴とする電気掃除機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−219527(P2009−219527A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−64103(P2008−64103)
【出願日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(502285664)東芝コンシューマエレクトロニクス・ホールディングス株式会社 (2,480)
【出願人】(503376518)東芝ホームアプライアンス株式会社 (2,436)
【Fターム(参考)】