説明

電気掃除機

【課題】ホース体の内径を生かしつつ、有効風路面積を確保した電気掃除機を提供する。
【解決手段】蛇腹状のホース体46の基端側の外周を、ホース体46の内径寸法以上の内径寸法を有するホースリング52にねじ込んで固定する。ホースリング52を、ホース体46の内径寸法以上の内径寸法を有する差込体51の先端側に挿入する。ホースリング52をホース体46の外周側で差込体51に、ホース体46の内径寸法以上の内径寸法を有するストッパリング53によって固定する。ホース体46から本体吸込口に至るまで内径寸法を小さくすることなく形成可能になるので、ホース体46の内径を生かしつつ有効風路面積を確保できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動送風機の吸込側に連通接続されるホース装置を備えた電気掃除機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の電気掃除機は、電動送風機を収容した掃除機本体を備えている。この掃除機本体には、電動送風機の吸い込み側に連通して集塵室が区画されているとともに、この集塵室に連通して本体吸込口が開口形成されている。この本体吸込口には、ホース装置が着脱可能に接続される。このホース装置は、本体吸込口に一端側が接続される接続管部と、この接続管部の他端側に一端側が接続されるホース体と、このホース体の他端側に一端側が接続される延長管となどを有している。ここで、接続管部の他端側は、ホース体の一端側の内周側に挿入され、このホース体に対して固定されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2007−252695号公報(第5−6頁、図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述の構成では、接続管部をホース体の内周に挿入しているため、ホース体の内径を充分に生かすことができず、接続管部の位置で有効風路面積が小さくなるという問題点を有している。
【0004】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、ホース体の内径を生かしつつ、有効風路面積を確保した電気掃除機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、電動送風機の吸込側に連通して掃除機本体に設けられた本体吸込口に挿入接続されるホース装置が、蛇腹状に形成されたホース体と、このホース体の内径寸法以上の内径寸法を有し、このホース体の一端側の外周をねじ込んで固定する筒状のホースリングと、ホース体の内径寸法以上の内径寸法を有し、ホースリングが一端側に挿入され、他端側が本体吸込口に挿入接続される差込体と、ホース体の内径寸法以上の内径寸法を有し、このホース体の外周側でホースリングを差込体に固定するストッパリングとを備えているものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、蛇腹状のホース体の一端側の外周を、このホース体の内径寸法以上の内径寸法を有するホースリングにねじ込んで固定し、このホースリングを、ホース体の内径寸法以上の内径寸法を有する差込体の一端側に挿入するとともに、ホースリングをホース体の外周側で差込体に、ホース体の内径寸法以上の内径寸法を有するストッパリングによって固定することで、ホース体から本体吸込口に至るまで内径寸法を小さくすることなく形成可能になるので、ホース体の内径を生かしつつ有効風路面積を確保できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の一実施の形態の電気掃除機の構成を図1ないし図4を参照して説明する。
【0008】
図4において、11は電気掃除機を示し、この電気掃除機11は、被掃除面である床面上を走行可能な、いわゆるキャニスタ型の電気掃除機である。
【0009】
そして、この電気掃除機11は、掃除機本体12と、この掃除機本体12に着脱可能に接続される管部であるホース装置13とを有している。
【0010】
掃除機本体12は、本体ケース24を備え、この本体ケース24は、上側が開放された下ケース25と、この下ケース25の上部後側を覆って取り付けられた上ケース26と、下ケース25の上部前側を開閉可能な蓋体27とを有している。そして、本体ケース24の内部には、図示しない電動送風機室と、コードリール室と、本体集塵室とがそれぞれ区画されており、電動送風機室内に電動送風機34が配置され、コードリール室内にコードリール装置が配置され、かつ、本体集塵室内に、集塵袋である紙パック、慣性分離装置、あるいはサイクロン分離装置などの遠心分離装置である集塵装置、すなわち集塵カップなどの集塵部が着脱可能に配置されている。
【0011】
下ケース25の両側部には、走行用の走行輪38(一方のみ図示)が回転自在に軸支されている。
【0012】
上ケース26の上部には、電動送風機34の動作のオンオフを操作する操作ボタン39が設けられている。
【0013】
蓋体27は、本体集塵室を開閉可能なものであり、上側に向けて被接続部としての本体吸込口40が開口形成されている。この本体吸込口40は、本体集塵室に連通している。
【0014】
そして、ホース装置13は、本体吸込口40に基端側が着脱可能に接続される接続管部45と、この接続管部45の先端側に基端側が接続される蛇腹状の伸縮可能な可撓性を有するホース体46とを備えており、このホース体46の先端側に、延長管47が連通接続可能であるとともに、この延長管47の先端側に吸込口体としての床ブラシ48が接続可能となっている。
【0015】
接続管部45は、例えば合成樹脂などの部材により形成され、図1ないし図3に示すように、略円筒状の差込体51と、この差込体51の一端側である先端側に挿入され他端側の内部にホース体46が挿入固定された円筒状のホースリング52と、このホースリング52の外周側を差込体51に対して固定するストッパリング53と、差込体51の他端側である基端側の外周側に接続される差込口体54と、この差込口体54に取り付けられた着脱操作部としてのロック部55,55と、差込口体54の外周側に取り付けられるシール部材であるシールリング56とを備えている。
【0016】
差込体51は、先端側を構成する差込体第1本体部としての差込体外管部61と、基端側を構成する差込体第2本体部としての差込体内管部62とを有し、これら差込体外管部61と差込体内管部62とが、連結部63を介して互いに連結されている。そして、この差込体51は、少なくともホース体46の内径寸法以上の内径寸法を有している。
【0017】
差込体外管部61は、ホース体46の内径寸法よりも大きい内径寸法を有しており、直管状の第1本体上流部である外側直管部65と、この外側直管部65の基端側に鈍角状に屈曲するように連続する第1本体下流部である外側屈曲管部66とを一体に備えている。そして、これら外側直管部65と外側屈曲管部66との連続部の内側に、上記連結部63が位置している。
【0018】
外側直管部65は、内側にホースリング52が位置している。また、この外側直管部65の先端側には、ストッパリング53を係止固定するための複数の係止部である係止孔部68が周方向に互いに略等間隔に離間されて形成されているとともに、この係止孔部68から先端に亘って連続して、内周面65aに取付溝部69が形成されている。
【0019】
外側屈曲管部66には、ロック部55の一部を接続管部45の外部へと突出させるための丸孔状の孔部71が両側部に形成されている(一方のみ図示)。
【0020】
差込体内管部62は、差込体外管部61の内径寸法よりも小さい外径寸法を有しており、外側直管部65の内周側に位置する直管状の第2本体上流部である内側直管部73と、先端側が外側屈曲管部66の内周側に位置し基端側が外側屈曲管部66の基端側よりも突出する第2本体下流部である内側屈曲管部74とを一体に備えている。さらに、この差込体内管部62の内周面62aは、内側直管部73から内側屈曲管部74に亘って略一定の内径寸法を有している。そして、これら内側直管部73と内側屈曲管部74との連続部の外側に、上記連結部63が位置している。
【0021】
内側直管部73は、外側直管部65内に位置するホースリング52の基端側を受ける部分であり、外側直管部65と同軸状に形成されているとともに、先端面73aに、ホースリング52の基端側を受ける凹部76が形成されている。
【0022】
内側屈曲管部74は、外側屈曲管部66と略同軸状に形成されている。したがって、この内側屈曲管部74は、内側直管部73に対して鈍角状に屈曲形成されている。
【0023】
連結部63は、差込体外管部61の内周から差込体内管部62の外周に亘って連続して形成されている。
【0024】
ホースリング52は、差込体51の差込体外管部61の外側直管部65の内径寸法よりも小さい外径寸法、および、ホース体46の外径寸法(内径寸法)よりも大きい内径寸法を有しており、内周側に、ホース体46の外周側の螺旋状のねじ部46aをねじ込み固定するためのねじ溝77が螺旋状に形成されており、基端側に、ホース体46の基端面46bが当接するストッパ部である当接部78が形成されている。また、このホースリング52の基端面52aには、内側直管部73の凹部76に挿入される突出部79が形成されている。
【0025】
ねじ溝77は、ホースリング52の先端から基端に亘って連続して形成されている。
【0026】
当接部78は、ねじ溝77に対して中心軸方向へと突出しており、ホース体46の基端面46bが当接する当接面78aが形成されている。また、この当接部78の内周面78bは、ホースリング52中で最も内径寸法が狭い部分であり、この内周面78bは、ホース体46をホースリング52にねじ込んで固定した状態で、このホース体46の内周面46cと略面一となっている。
【0027】
突出部79は、リブ状に形成され、ホースリング52に対して同軸状に突出している。
【0028】
ストッパリング53は、外側直管部65内に挿入される略円筒状のストッパリング本体81と、このストッパリング本体81の先端側に形成されて径方向へと突出するフランジ部82と、ストッパリング本体81の基端側に形成されホースリング52の先端側の外周と外側直管部65の内周面65aとの間に挿入される挿入部83とを一体に備えている。そして、このストッパリング53は、ホースリング52の内径寸法よりも大きい内径寸法を有している。すなわち、このストッパリング53は、少なくともホース体46の内径寸法以上の内径寸法を有している。
【0029】
ストッパリング本体81には、複数の切欠穴85が周方向に略等間隔に離間されて形成されており、これら切欠穴85には、ストッパリング53を外側直管部65に係止するための複数の係止突部86がそれぞれ形成されている。
【0030】
係止突部86は、基端側が切欠穴85に連続し、先端側が自由端状で、ストッパリング本体81の径方向(中心軸方向)に弾性的に変形可能となっている。また、これら係止突部86の先端側の外周側には、外側直管部65の係止孔部68に係止される爪部86aが突出して形成されている。
【0031】
フランジ部82は、ストッパリング53を差込体51の外側直管部65の先端側に取り付けた状態で、この外側直管部65の先端面65bに当接する先端当接面82aを有している。
【0032】
挿入部83は、ストッパリング本体81よりも内径寸法が大きく形成されている。換言すれば、挿入部83は、ストッパリング本体81よりも薄肉状に形成されている。また、この挿入部83の内周側とストッパリング本体81の基端部との間には、内側直管部73の先端面73aとの間でホースリング52を軸方向に挟持するための当接面83aが形成されている。
【0033】
差込口体54は、略円筒状の保持部である保持円筒部91と、この保持円筒部91よりも径大の略円筒状の差込口体本体92とにより二重管状に形成され、これら保持円筒部91の基端部と差込口体本体92の基端部とが差込口体連結部93により一体に連続している。また、差込口体本体92の先端側には、差込口体フランジ部94が外方に向けて突出するように一体に形成されているとともに、保持円筒部91と差込口体本体92との基端側の位置には、略円筒状の突出筒部である突出円筒部95が同軸状に一体に形成されている。そして、この差込口体54は、少なくともホース体46の内径寸法以上の内径寸法を有している。
【0034】
保持円筒部91は、差込体内管部62が内周側に気密に挿入接続されてこの差込体内管部62を保持する部分である。
【0035】
差込口体本体92は、本体吸込口40(図4)に挿入される部分であり、差込体51の外側屈曲管部66の内径寸法よりも小さい外径寸法を有している。また、この差込口体本体92には、複数、例えば偶数の開口部96が周方向に互いに略等間隔に離間されて形成され、これら開口部96には、ホース装置13(接続管部45)を本体吸込口40に係止するための着脱部である係止片部97がそれぞれ形成されている。
【0036】
係止片部97は、基端側が開口部96に連続し、先端側が自由端状で、差込口体54の径方向(中心軸方向)に弾性的に変形可能となっている。また、これら係止片部97の外周側には、本体吸込口40の内部にて掃除機本体12の蓋体27に形成された図示しない係止凹部に係止される係止爪部97aが突出して形成されている。さらに、これら係止片部97の先端側は、差込口体フランジ部94よりも先端側へと突出する接触部である突出片部97bとなっている。
【0037】
差込口体連結部93は、径方向に沿って形成されている。したがって、保持円筒部91の外周と差込口体本体92の内周との間には、ロック部55を収容する収容空間部99が形成されている。
【0038】
差込口体フランジ部94は、外側屈曲管部66の基端側の内周に先端側が当接している。
【0039】
突出円筒部95は、保持円筒部91よりも中心軸側の位置から基端側へと突出している。したがって、この突出円筒部95の先端側には、保持円筒部91との間に、内側屈曲管部74の基端面74aが当接する段差面95aが形成されている。そして、この突出円筒部95は、内径寸法が内側屈曲管部74の内径寸法、すなわち差込体内管部62の内径寸法と略等しく、差込口体54を差込体51の基端側に取り付けた状態で、内周面95bが差込体内管部62の内周面62aと略面一となっている。
【0040】
各ロック部55は、収容空間部99に挿入されて差込口体54に固定される固定部101が下端部に突出して形成されている。また、各ロック部55の上端側には、差込口体フランジ部94の上側に位置して複数の係止片部97の突出片部97bの外周側にそれぞれ接触する円弧状の腕部102が形成されているとともに、この腕部102の上方に、孔部71に内方から挿入されて外側屈曲管部66の外方へと突出する被操作部である略円柱状のロックリリースボタン部103が一体に形成されている。なお、図2において、ロック部55は、一方のみを図示している。そして、両ロック部55は、ロックリリースボタン部103を接続管部45の中心軸側へと押圧すると、腕部102が接続管部45の中心軸側へと弾性的に移動して、各係止片部97の突出片部97bを差込口体54の中心軸側へとそれぞれ押圧することで、これら係止片部97の係止爪部97aと掃除機本体12(図4)側の係止凹部との係止を解除することにより、ホース装置13と本体吸込口40との接続を解除可能となっている。
【0041】
すなわち、これら差込口体54の係止片部97とロック部55とにより、ホース装置13の着脱装置としての本体接続ロック機構105が構成されている。
【0042】
シールリング56は、突出円筒部95の外周側に取り付けられている。このシールリング56は、外周側が突出円筒部95の基端側へと徐々に湾曲するように形成されている。そして、このシールリング56は、ホース装置13の接続管部45を本体吸込口40に接続した状態で、掃除機本体12(図4)側と差込口体連結部93との間で挟持されることにより、集塵部側と突出円筒部95とを気密に接続するものである。
【0043】
一方、ホース体46は、ねじ部46aが外周側のみに形成されており、内周面46cが凹凸を有さないように形成されている。また、このホース体46は、先端側に、作業者が掃除作業時に把持するための円筒状の把持部107が接続されている。この把持部107には、ホース体46の先端の外周側が挿入されて接続されている。すなわち、この把持部107の内径寸法は、ホース体46の内径寸法よりも大きく設定されている。
【0044】
次に、上記一実施の形態の作用を説明する。
【0045】
ホース装置13の組み立ての際には、まず、ホース体46の基端側の外周側のねじ部46aをホースリング52の内周側のねじ溝77にねじ込んで固定する。この状態で、ホース体46の基端面46bは、ホースリング52の当接部78の当接面78aに当接し、ホース体46の内周面46cが、ホースリング52の当接部78の内周面78bと略面一な状態となる。
【0046】
次いで、ホース体46の基端側をねじ込み固定したホースリング52の基端側を、差込体51の差込体外管部61の外側直管部65の先端側から挿入し、ホースリング52全体を外側直管部65内に収納する。このとき、ホースリング52の突出部79が、差込体51の内側直管部73の凹部76に挿入される。
【0047】
この後、ホース体46を予め挿通したストッパリング53をホースリング52の先端側から挿入すると、このストッパリング53の各係止突部86の爪部86aがそれぞれ取付溝部69に嵌合して各係止突部86の先端側がストッパリング53の中心軸側へと弾性的に湾曲する。この状態で、ストッパリング53をさらにホースリング52の先端内へと押し込むと、ストッパリング53の中心軸側へと弾性的に湾曲した各係止突部86が、各係止孔部68の位置でそれぞれ復帰変形し、これら係止孔部68に係止されることで、ストッパリング53が差込体51の先端側である差込体外管部61の外側直管部65の先端側に固定され、ホースリング52をホース体46とともに差込体51に対して抜け止めする。
【0048】
また、差込体51の基端側には、各ロック部55と差込口体54を取り付ける。
【0049】
まず、各ロック部55の固定部101を差込口体54の収容空間部99にそれぞれ挿入して各ロック部55を差込口体54にそれぞれ固定する。このとき、各ロック部55の腕部102が、各係止片部97の突出片部97bの外周側に接触した状態となって差込口体フランジ部94上に位置する。
【0050】
この状態で、差込口体54の保持円筒部91内に差込体51の差込体内管部62の内側屈曲管部74の基端側を挿入すると、差込口体54の段差面95aに内側屈曲管部74の基端面74aが当接し、差込口体フランジ部94が外側屈曲管部66の基端側の内周に当接することにより、差込口体54が差込体51の基端側に気密に固定され、突出円筒部95の内周面95bが差込体内管部62の内周面62aと略面一となる。
【0051】
この結果、接続管部45において、ホース体46の内周面46cに対して、ホースリング52の当接部78の内周面78b、差込体内管部62の内周面62aおよび差込口体54の突出円筒部95の内周面95bがそれぞれ略面一となるため、接続管部45全体に亘って、すなわち本体吸込口40に至るまで、内径寸法がホース体46の内径寸法と略等しくなる。
【0052】
そして、差込口体54の突出円筒部95の外周にシールリング56を取り付けて、ホース装置13を完成する。
【0053】
掃除の際には、まず、作業者は、掃除機本体12の蓋体27を開き、本体集塵室に集塵部を取り付け、蓋体27を閉じる。このとき、作業者は上側の本体吸込口40に、接続管部45を介してホース装置13を連通接続し、このホース装置13の先端側に、延長管47および床ブラシ48を順次連通接続する。
【0054】
さらに、作業者は、掃除機本体12から電源コードを引き出して図示しないコンセントに接続する。
【0055】
そして、作業者が、把持部107を把持した状態で掃除機本体12の操作ボタン39を操作すると、この操作ボタン39により設定された動作モードに応じて電動送風機34が駆動されるので、作業者は、把持部107を把持して床面上で床ブラシ48を前後に走行させることで、電動送風機34による負圧によって、床ブラシ48の先端側から塵埃を空気とともに吸い込む。
【0056】
床ブラシ48から塵埃とともに吸い込まれた空気は吸込風となり、延長管47およびホース体46(接続管部45)を介して、塵埃を本体吸込口40から集塵部へと運び、集塵部にて塵埃が捕集される。
【0057】
この後、吸込風は、電動送風機34へと吸い込まれ、この電動送風機34を通過して排気風となり、本体ケース24の排気口から掃除機本体12の外部へと廃棄される。
【0058】
掃除が終了し、電気掃除機11を収納する際には、電動送風機34を停止させる。
【0059】
この後、作業者は、電源コードをコンセントから取り外し、コード巻取ボタンを操作して、電源コードを掃除機本体12内へと巻き取る。
【0060】
また、集塵部に捕集した塵埃が所定量以上溜まった場合には、作業者は掃除機本体12の蓋体27を開く。そして、集塵部が紙パックなどである場合には、捕集した塵埃とともに集塵部を廃棄して、新たな集塵部を本体集塵室に取り付けて蓋体27を閉じる。また、集塵部が集塵カップなどである場合には、捕集した塵埃のみを廃棄し、集塵部を再度本体集塵室に取り付けて蓋体27を閉じる。
【0061】
上述したように、上記一実施の形態によれば、蛇腹状のホース体46の基端側の外周を、ホース体46の内径寸法以上の内径寸法を有するホースリング52にねじ込んで固定し、このホースリング52を、ホース体46の内径寸法以上の内径寸法を有する差込体51の先端側に挿入するとともに、ホースリング52をホース体46とともに、このホース体46の外周側で差込体51に、ホース体46の内径寸法以上の内径寸法を有するストッパリング53によって固定することで、ホース体46から本体吸込口40に至るまでホース装置13の内径寸法を小さくすることなく形成可能になるので、ホース体46の内径を生かしつつ有効風路面積(有効径)を確保できる。
【0062】
そして、ホース装置13での有効風路面積を確保できるので、電動送風機34の駆動時のホース装置13での風量損失を抑制できる。
【0063】
特に、ホース装置13での風量損失を抑制できるので、集塵部として例えば慣性分離装置、あるいはサイクロン分離装置などを用いる場合には、空気から塵埃を、より効率よく分離することが可能になる。
【0064】
また、ホース体46から本体吸込口40に至るまで、内周側に段差が形成されないので、ホース装置13内で、吸い込まれた塵埃が引っ掛かることも防止できる。
【0065】
なお、上記一実施の形態において、掃除機本体12の内部構造の細部は、上記構成に限定されるものではない。
【0066】
また、ホース装置13は、差込口体54およびロック部55(本体接続ロック機構105)などを用いず、差込体51の基端側を本体吸込口40に接続するように構成しても、同様の作用効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の一実施の形態の電気掃除機のホース装置の要部を示す断面斜視図である。
【図2】同上ホース装置の要部を示す分解斜視図である。
【図3】同上ホース装置の要部を示す斜視図である。
【図4】同上電気掃除機を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0068】
11 電気掃除機
12 掃除機本体
13 ホース装置
34 電動送風機
40 本体吸込口
46 ホース体
51 差込体
52 ホースリング
53 ストッパリング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動送風機を収容した掃除機本体と、
前記電動送風機の吸込側に連通して前記掃除機本体に設けられた本体吸込口と、
この本体吸込口に挿入接続されるホース装置とを具備し、
前記ホース装置は、
蛇腹状に形成されたホース体と、
このホース体の内径寸法以上の内径寸法を有し、このホース体の一端側の外周をねじ込んで固定する筒状のホースリングと、
前記ホース体の内径寸法以上の内径寸法を有し、前記ホースリングが一端側に挿入され、他端側が前記本体吸込口に挿入接続される差込体と、
前記ホース体の内径寸法以上の内径寸法を有し、このホース体の外周側で前記ホースリングを前記差込体に固定するストッパリングとを備えている
ことを特徴とした電気掃除機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−69215(P2010−69215A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−242564(P2008−242564)
【出願日】平成20年9月22日(2008.9.22)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(502285664)東芝コンシューマエレクトロニクス・ホールディングス株式会社 (2,480)
【出願人】(503376518)東芝ホームアプライアンス株式会社 (2,436)
【Fターム(参考)】