説明

電気掃除機

【課題】連通部でごみ洩れ、エアー漏れのない電気掃除機を提供する。
【解決手段】集塵室(図示せず)を有すると共に吸込口体(図示せず)の上部に設けられた掃除機本体(図示せず)と、一端部に把手部10を有する操作パイプ3と、操作パイプ3の一端に一端が接続され他端が掃除機本体に接続されるとともに操作パイプ3と集塵室とを連通する集塵ホース(図示せず)と、掃除機本体に着脱可能に装着されると共に操作パイプ3の他端部から伸縮自在に伸びる第2パイプ11と、第2パイプ11の他端部から伸縮自在に伸びる小径パイプ16とを備え、第2パイプ11内部で小径パイプ16と操作パイプ3を連通させ、且つ小径パイプ16と操作パイプ3との連通部24を密閉する閉塞体23を設けたもので、掃除機本体に操作パイプ3を装着して床面にスタンド収納したときの収納高さを低くでき、また閉塞体23によりごみ、エアーの漏れが防止できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気掃除機に関するもので、特に、掃除機本体に伸縮自在のパイプ手段を有する電気掃除機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種の電気掃除機として、図8に示されるようなものがある(例えば、特許文献1参照)。図8は、上記特許文献1に記載された従来の電気掃除機の概略構成図である。
図8において、従来の電気掃除機は、掃除機本体50の下部に取り付けた吸口体51と、上部に着脱可能に取り付けられた手元ハンドル組品52と、この手元ハンドル組品52と前記掃除機本体50とを連通する柔軟性を備えた塵埃ホース53とで構成される。
【0003】
前記吸口体51は、集塵室54と連通され、床面で吸い取った塵埃を含む空気を掃除機本体50に提供する。前記手元ハンドル組品52は、所定の長さを備えた連結管55と、この連結管55を伸縮可能に収納する手元ハンドル56とを含んで構成されている。
【0004】
前記連結管55は、所定の長さを備えた第1連結管57と、この第1連結管57に伸縮可能に収納される第2連結管58とを含んで構成され、前記第1連結管57の一端が前記手元ハンドル56に取り付けられる。また、前記手元ハンドル56は、握り部59を備えている。
【0005】
前記掃除機本体50は、その上面に前記連結管55を取り付けるための連結管取付部60を備え、この連結管取付部60に、前記第1連結管57の一端を取り付けることにより、前記手元ハンドル組品52と掃除機本体50を連結することができる。これにより、手元ハンドル56と第1連結管57と掃除機本体50が固定されるので、前記握り部59を操作して床面の清掃を行うことができる。
【0006】
一方、前記連結管取付部60の近傍には、前記第1連結管57を固定する固定機構部61のロック状態を解除する着脱ボタン62が設けられている。この着脱ボタン62の操作で手元ハンドル組品52を掃除機本体50から取り外すことができる。この手元ハンドル組品52は、掃除機本体50と塵埃ホース53で連通されているので、連結管55の一端から塵埃を含んだ空気を取り込んで、手元ハンドル56と塵埃ホース53を経由して掃除機本体50に取り込むことができる。この際、第1連通管57から第2連通管58を引き出して、その先端から床面以外の清掃を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−80043号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記特許文献1に記載された従来の電気掃除機の構成では、手元ハンドル56内に第1連結管57を収納しているので、第1連結管57を収納するスペースを手元ハンドル56内に設ける必要があり、この為、手元ハンドル56の長さが長くなり、手元ハンドル56を縮めた時に掃除機本体50から突出する長さが長くなり、掃除機本体50に手元ハンドル56を縮めて収納した床面からの収納高さが高くなるという課題を有していた。
【0009】
この課題を解決する為に、図9に示すように、操作パイプ3の他端部から伸縮自在に伸びる第2パイプ11の内部に操作パイプ3の一部を収納させ、更に前記第2パイプ11の他端部から伸縮自在に伸びる第3パイプ16を設け、前記第2パイプ11内部で第3パイプ16と操作パイプ3を連通させる構成が考えられるが、この場合、第3パイプ16と操作パイプ3の連通部分の隙間から吸込んだごみがこぼれ落ちたり連通部分の隙間からのエアー漏れが発生し吸引力が低下するという課題を有していた。
【0010】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、連通部でのごみのこぼれ落ちやエアー漏れを無くし、吸引力の低下を防止することが出来る、小型で使い勝手のよい電気掃除機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記従来の課題を解決するために、本発明の電気掃除機は、底面に吸込開口を有する吸込口体と、集塵室と電動送風機とを有するとともに前記吸込口体の上部に設けられた掃除機本体と、一端部に把手部を有する操作パイプと、前記操作パイプの一端部に一端が接続され他端が前記掃除機本体に接続されるとともに前記操作パイプと前記集塵室とを連通する集塵ホースと、前記掃除機本体に着脱可能に装着されると共に前記操作パイプの他端部から伸縮自在に伸びる第2パイプと、前記第2パイプの他端部から伸縮自在に伸びる第3パイプとを備え、前記第2パイプ内部で前記第3パイプと前記操作パイプを連通させ、且つ前記第3パイプと前記操作パイプとの連通部に同連通部を密閉する閉塞体を設けたもので、操作パイプの他端部から伸縮自在に伸びる第2パイプ内部に操作パイプを収納させて設けたことにより、掃除機本体に操作パイプを装着して床面にスタンド収納した状態の収納高さを低くすることが出来ると共に第2パイプ内部で第3パイプと操作パイプを連通させ且つ第3パイプと操作パイプの連通部に同連通部を密閉する閉塞体を設けたことにより、連通部からのごみのこぼれ落ちを防止すると共に連通部からのエアー漏れを無くし吸引力の低下を防止することが出来るものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の電気掃除機は、掃除機本体に操作パイプを装着して床面にスタンド収納した状態の収納高さを低くすることが出来る小型で使い勝手のよいものである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態1における電気掃除機の掃除機本体の収納状態を示した斜視図
【図2】同電気掃除機の吸込口体による床面の掃除を行う場合を示した斜視図
【図3】(A)同電気掃除機の第2パイプ部の断面図、(B)同第2パイプの摺動連結体部分の拡大断面図
【図4】同電気掃除機の操作パイプを収納した第2パイプを掃除機本体から取り外して掃除を行う場合を示した斜視図
【図5】本発明の実施の形態2における電気掃除機の第2パイプ部の摺動連結体部分の拡大断面図
【図6】本発明の実施の形態3における電気掃除機の第2パイプ部の摺動連結体部分の拡大断面図
【図7】同第2パイプ部の他の例を示す摺動連結体部分の拡大断面図
【図8】従来の電気掃除機の概略構成図
【図9】(A)従来の電気掃除機における第2パイプ部の断面図、(B)同第2パイプ部の要部拡大断面図
【発明を実施するための形態】
【0014】
第1の発明は、底面に吸込開口を有する吸込口体と、集塵室と電動送風機とを有するとともに前記吸込口体の上部に設けられた掃除機本体と、一端部に把手部を有する操作パイプと、前記操作パイプの一端部に一端が接続され他端が前記掃除機本体に接続されるとともに前記操作パイプと前記集塵室とを連通する集塵ホースと、前記掃除機本体に着脱可能に装着されると共に前記操作パイプの他端部から伸縮自在に伸びる第2パイプと、前記第2パイプの他端部から伸縮自在に伸びる第3パイプとを備え、前記第2パイプ内部で前記第3パイプと前記操作パイプを連通させ、且つ前記第3パイプと前記操作パイプとの連通部に同連通部を密閉する閉塞体を設けたもので、操作パイプの他端部から伸縮自在に伸びる第2パイプ内部に操作パイプを収納させて設けたことにより、掃除機本体に操作パイプを装着して床面にスタンド収納した状態の収納高さを低くすることが出来ると共に第2パイプ内部で第3パイプと操作パイプを連通させ且つ第3パイプと操作パイプの連通部に同連通部を密閉する閉塞体を設けたことにより、連通部からのごみのこぼれ落ちを防止すると共に連通部からのエアー漏れを無くし吸引力の低下を防止することが出来るものである。
【0015】
第2の発明は、特に、第1の発明の閉塞体を弾性体で形成したもので、連通部の密閉性を確保すると共に操作パイプと第3パイプとの摺動操作性を確保することが出来るものである。
【0016】
第3の発明は、特に、第1の発明の閉塞体を起毛布で形成したもので、通気性を持った起毛布を設けたことにより、連通部に設けた起毛布で連通部からのごみのこぼれ落ちを防止すると共にこぼれ落ちようとして連通部に溜まったごみを起毛布を通過する吸引風によって再び吸引することが出来る。また、起毛布を操作パイプ又は第3パイプに接触させることで操作パイプと第3パイプとの摺動操作性を確保すると共に摺動操作の繰返しによる磨耗等が無く耐久性を確保することが出来るものである。
【0017】
第4の発明は、特に、第1〜3のいずれか1つの発明の閉塞体を、操作パイプの連通部内周壁面に接着して設けたもので、閉塞体または起毛布を安価に且つ組立て易く構成することが出来るものである。
【0018】
第5の発明は、特に、第1〜3のいずれか1つの発明の閉塞体を、第3パイプの連通部外周壁面に接着して設けたもので、閉塞体または起毛布を安価に構成することが出来ると共に更に組立性を向上させることが出来るものである。
【0019】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0020】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における電気掃除機の掃除機本体の収納状態を示した斜視図、図2は、同電気掃除機の吸込口体による床面の掃除を行う場合を示した斜視図、 図3(A)は、同電気掃除機の第2パイプ部の断面図、図3(B)は、同第2パイプの摺動連結体部分の拡大断面図、図4は、同電気掃除機の操作パイプを収納した第2パイプを掃除機本体から取り外して掃除を行う場合を示した斜視図である。
【0021】
図1〜4において、本実施の形態における電気掃除機は、底面に図示しない吸込開口を有する吸込室(図示せず)を形成した吸込口体1と、掃除機本体2と、この掃除機本体2に着脱可能に装着されると共に伸縮可能な操作パイプ3を収納した第2パイプ11とを備えている。
【0022】
吸込口体1の後部には、前後方向に回動可能な回転管4が設けられており、この回転管
4は、吸込口体1の吸込室に連通されている。また、回転管4の上部は、後述する掃除機本体2の下部の接続部5に固定されている。掃除機本体2は、内部に形成された集塵室6と、この集塵室6を負圧にする電動送風機7と、集塵室6に着脱自在に装着された集塵フィルタ(紙パック)F(図示せず)等とを備えている。
【0023】
また、掃除機本体2の上部には、取手8が一体的に設けられており、その後部側には集塵ホース9の一端が接続され、その集塵ホース9の他端が、操作パイプ3の後端部に接続されている。そして、集塵ホース9は、掃除機本体2の集塵室6に連通している。第2パイプ11は、後部に把手部10を設けた操作パイプ3の一部を内部に収納すると共に取付凹部12を有している。
【0024】
そして、第2パイプ11の取付凹部12を、掃除機本体2の接続開口13に差し込み係合突出部(図示せず)に係合させると、図示しないロック機構により係合突出部が上記取付凹部12にロックされて、操作パイプ3の一部を内部に収納した第2パイプ11が掃除機本体2の長手方向のほぼ全域に装着される。この第2パイプ11の先端部を掃除機本体2の接続開口13に差し込むと、第2パイプ11の先端部は奥で密閉されるようになっている。係合突出部のロックの解除は、掃除機本体2の取手8の上面に設けた解除レバー15を引くことにより行われるようになっている。
【0025】
また、操作パイプ3は、第2パイプ11と、この第2パイプ11内に挿入された第3パイプである小径パイプ16とを有し、第2パイプ11内部で小径パイプ16と操作パイプ3は連通している。この第2パイプ11内で操作パイプ3が摺動移動することにより第2パイプ11が伸縮するものであり、そして、第2パイプ11の摺動連結体17に弾性体であるバネ22によって支持されて設けられた伸縮動作ボタン18を押すと、第2パイプ11の摺動移動が可能となり、その伸縮動作ボタン18の押圧を解除すると、第2パイプ11はその位置でロックされるようになっている。
【0026】
また23は、第3パイプである小径パイプ16と操作パイプ3の連通部24に同連通部24を密閉すよう設けられた弾性体からなる閉塞体で、操作パイプ3の内周壁面に接着して設けられており、閉塞体23の内周先端は、小径パイプ16の外周壁面に圧接され小径パイプ16と操作パイプ3の連通部のごみ漏れ、エアー漏れを防止している。
【0027】
そして弾性体からなる閉塞体23の具体的な材質としては、天然ゴム、ウレタンゴム等のゴム材やエラストマー等の弾性を有する樹脂材で構成されている。
【0028】
また第2パイプ11の摺動連結体17の部分は、第2パイプ11及び操作パイプ3が掃除機本体2に装着された状態では掃除機本体2の接続開口13から外部に露出した状態となる。したがって摺動連結体17に設けられた伸縮動作ボタン18は、掃除機本体2の外郭の一部として掃除機本体2の前面側に露出した構成となる。
【0029】
更に、前記小径パイプ16が第2パイプ11内を摺動移動することにより更に伸縮するものである。そして、摺動連結部19に設けたボタン20を押すと、小径パイプ16の摺動移動が可能となり、そのボタン20の押圧を解除すると、小径パイプ16はその位置でロックされるようになっている。
【0030】
そして、吸込口体1は、回転管4、接続部5を介して集塵室6に連通しているが、掃除機本体2を立てた状態では、特に、図示しないが、連通が遮断される構造としている。また上記したように掃除機本体2に装着された第2パイプ11の先端部は奥で密閉されるようになっている。したがって操作パイプ3、第2パイプ11へと連通する小径パイプ16の先端部からの吸込みは、掃除機本体2を立てた状態で、第2パイプ11を掃除機本体2
から取外すことで使用することが出来るようになっている。
【0031】
掃除機本体2の上部には、電動送風機7の電源スイッチ(操作スイッチ)21が設けられている。
【0032】
以上のように構成された本実施の形態における電気掃除機について、以下その動作、作用を説明する。
【0033】
先ず、図2に示すように伸縮動作ボタン18を押して第2パイプ11の内部に収納された操作パイプ3を伸長させる。そして、電源スイッチ21をオンにすると、電動送風機7が駆動されて集塵室6の空気が電動送風機7により吸引されていく。この吸引により集塵室6が負圧となり、この負圧が回転管4および吸込口体1の吸込室に作用し、吸込室の吸込開口から空気とともに塵埃が吸引されていく。
【0034】
吸込室に吸引された空気および塵埃は回転管4を介して掃除機本体2の集塵室6へ吸引されていき、塵埃が集塵フィルタFに集塵されていく。なお、集塵方式は集塵フィルタFのないサイクロン方式であってもよい。
【0035】
ここで、図1に示すように、前記操作パイプ3の他端部から伸縮自在に伸びる第2パイプ11の内部に操作パイプ3の一部を収納させたことにより、掃除機本体2に操作パイプ3を収納した第2パイプ11を装着して床面にスタンド収納した状態の収納高さを低くすることが出来るものであり、場所を取らず部屋の隅にコンパクトに電気掃除機を収納出来るものである。
【0036】
操作パイプ3内部に第2パイプ11を収納する構成とした場合は、第2パイプ11を収納するスペースを操作パイプ3内部に必要とするため操作パイプ3の全長が長くなり、操作パイプ3を縮めた時に、掃除機本体2から突出する長さが長くなり、掃除機本体2に操作パイプ3を縮めて収納した床面からの収納高さが高くなってしまうという課題が生じてしまうものである。
【0037】
また、第2パイプ11の摺動連結体17部分は、操作パイプ3が掃除機本体2に装着された状態では掃除機本体2の接続開口13から外部に露出した状態(伸縮動作ボタン18が掃除機本体2側に設けられた状態)となり、伸縮動作ボタン18を本体外郭に露出させて掃除機本体2に収納したことにより、第2パイプ11が掃除機本体2に収納された状態でも第2パイプ11に設けた伸縮動作ボタン18が本体外郭に露出している為、操作パイプ3の把手部10を片方の手で握りもう片方の手で掃除機本体2側を保持しながら同時に伸縮動作ボタン8を操作することが出来るのでワンタッチ(1回の動作)で操作パイプ3を掃除機本体2から伸縮出来るものである。
【0038】
そして、吸込口体1による床面の掃除を行う場合には、図2に示すように、操作パイプ3の把手部10を持って掃除機本体2を前後に移動させれば床面などの掃除が行える。(この時、掃除機本体2に装着された第2パイプ11の先端部は密閉されている。)
また、図4に示すように、操作パイプ3が収納された第2パイプ11を掃除機本体2から取り外して掃除を行う場合、掃除機本体2を立てた状態で(掃除機本体2を立てた状態では、集塵室6への連通が遮断されている)掃除機本体2の上部に設けた解除レバー15を引くことにより係合突出部のロックの解除を行い、操作パイプ3が収納された第2パイプ11を掃除機本体2から取外すことで、小径パイプ16の先端部から吸引された空気および塵埃は、第2パイプ11、操作パイプ3および集塵ホース9を介して掃除機本体2の集塵室6へ吸引されていく。
【0039】
ここで、第3パイプである小径パイプ16と操作パイプ3の連通部24に同連通部24を密閉する閉塞体23を設けたことにより、連通部24からのごみのこぼれ落ちを防止すると共に連通部24からのエアー漏れを無くし吸引力の低下を防止することが出来るものである。
【0040】
また、上記閉塞体23を、天然ゴム、ウレタンゴム等のゴム材やエラストマー等の弾性を有する樹脂材で構成したことにより、連通部24の密閉性を確保すると共に操作パイプ3と第3パイプである小径パイプ16との摺動操作性を確保することが出来るものである。
【0041】
更に、上記閉塞体23を、操作パイプ3の連通部24の内周壁面に接着して設けたことにより、閉塞体23を安価に且つ組立て易く構成することが出来るものである。
【0042】
また、上記操作パイプ3の他端部から伸縮自在に伸びる第2パイプ11を有し、更に前記第2パイプ11の他端部から伸縮自在に伸びる第3パイプである小径パイプ16を有し、前記第2パイプ11の内部で小径パイプ16と操作パイプ3とを連通、保持させたことにより、掃除機本体2から第2パイプ11を抜いて操作パイプ3、第2パイプ11、小径パイプ16を伸ばした時の各パイプ部を吸引される塵埃の流れをスムーズにすると共に各パイプ部の端部の保持を確実にし強度を確保することが出来るものである。
【0043】
特に、第2パイプ11内部で小径パイプ16の端部と操作パイプ3の端部とが連通、保持されることは操作パイプ3、第2パイプ11、小径パイプ16を伸ばした時のパイプ部全長の強度を向上させることが出来る。
【0044】
前記第2パイプ11内部で、小径パイプ16と操作パイプ3とが連通されない構成とした場合、塵埃が吸引される流路は比較的径小の小径パイプ16から径大の第2パイプ11内に流れ込むがその後、径大の第2パイプ11から第2パイプ11よりも径小の操作パイプ3内に塵埃が吸引される構成となる為、塵埃のスムーズな流れは妨げられ、塵埃の引っ掛りや詰り等により塵埃が第2パイプ11内部に吸引されずに堆積してしまう問題を生じさせるものである。
【0045】
また、上記操作パイプ3内に第3パイプである小径パイプ16を収納したことにより、掃除機本体2から操作パイプ3を収納した第2パイプ11を抜いて伸ばした時の各パイプ部を吸引される塵埃の流れをスムーズにして塵埃の引っ掛りや詰りを防止することが出来るものである。
【0046】
塵埃が吸引される流路は、比較的径小の小径パイプ16から小径パイプ16よりも径大の操作パイプ3内に塵埃が吸引される構成となる為、塵埃の流れをスムーズにして塵埃の引っ掛りや詰りを防止することが出来るものである。もし逆に、小径パイプ16内に操作パイプ3を収納した場合、塵埃が吸引される流路内に、操作パイプ3の端面が塵埃が吸引される流れ方向に対して逆段差となって立ちはだかる構成となり、塵埃のスムーズな流れは妨げられ、塵埃の引っ掛りや詰り等の問題を生じさせるものである。
【0047】
また、上記第2パイプ11の他端部から伸縮自在に伸びる第3パイプである小径パイプ16を設けたことにより、掃除機本体2から第2パイプ11を抜いて、操作パイプ3、第2パイプ、小径パイプ16を伸ばした時のパイプ部全長を長く確保することが出来るものである。
【0048】
そして、電動送風機7により吸引された空気は、電動送風機7のモータ(図示せず)内を通ってこのモータを冷却していく。モータを冷却した空気は、電動室(図示せず)を介
して掃除機本体2に設けた図示しない排気孔から外へ排気されていく。
【0049】
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2における電気掃除機の第2パイプ部の摺動連結体部分の拡大断面図である。なお、上記実施の形態1における電気掃除機と同一部分については同一符号を付してその説明を省略する。
【0050】
本実施の形態は、図5に示すように、上記第1の実施の形態における閉塞体23に代え、通気性を有する起毛布30を、第3パイプである小径パイプ16と操作パイプ3の連通部24に設けたものである。この起毛布30は、操作パイプ3の内周壁面に接着して設けられており、起毛布30の内周先端は小径パイプ16の外周壁面に圧接され小径パイプ16と操作パイプ3の連通部の細塵を除く粗いごみ等のごみ漏れを防止している。
【0051】
第3パイプと操作パイプ3の連通部24に、隙間を密閉する閉塞体23では無く通気性を持った起毛布30を設けたことにより、連通部24に設けた起毛布30で連通部24からのごみのこぼれ落ちを防止すると共にこぼれ落ちようとして連通部24に溜まったごみを起毛布30を通過する吸引風によって再び吸引することが出来るものである。
【0052】
また、起毛布30を、第3パイプである小径パイプ16に接触(圧接)させることで操作パイプ3と小径パイプ16との摺動操作性を確保すると共に、摺動操作の繰返しによる磨耗等を無くし耐久性を確保することが出来るものである。
【0053】
本実施の形態では、通気性を有する起毛布30は、基材31に植毛された毛32から構成され、毛32を基材31に密に植毛することでかなり細かな塵埃までのごみ漏れを防止することが出来ると共に連通部24からのエアー漏れをある程度抑えることが出来、吸引力の低下を比較的改善することが出来るものである。
【0054】
逆に、毛32を基材31に粗に植毛するようにすれば、こぼれ落ちようとして連通部24に溜まったごみを比較的強力に吸引することが出来るものである。
【0055】
また、上記起毛布30を、操作パイプ3の連通部24の内周壁面に接着して設けたことにより、起毛布30を安価に且つ組立て易く構成することが出来るものである。
【0056】
(実施の形態3)
図6は、本発明の実施の形態3における電気掃除機の第2パイプ部の摺動連結体部分の拡大断面図、図7は、同第2パイプ部の他の例を示す摺動連結体部分の拡大断面図である。なお、上記実施の形態における電気掃除機と同一部分については同一符号を付してその説明を省略する。
【0057】
上記実施の形態1では、閉塞体23を操作パイプ3の内周壁面に接着して設けたが、本実施の形態は、図6に示すように、同閉塞体23を、小径パイプ16の外周壁面に接着し、その閉塞体23の外周先端が、操作パイプ3の内周壁面に圧接されるようにしたものである。
【0058】
同様に、上記実施の形態2では、起毛布30を、操作パイプ3の内周壁面に接着して設け、その起毛布30の内周先端を、小径パイプ16の外周壁面に圧接するようにしたが、図7に示すように、起毛布30を、小径パイプ16の外周壁面に接着して設け、その外周先端を、操作パイプ3の内周壁面に圧接するようにしても良い。
【0059】
これによって、閉塞体23または起毛布30を安価に構成することが出来ると共に小径
パイプ16の外周壁面に接着させることで閉塞体23または起毛布30の接着作業性を良くし、更に組立性を向上させることが出来るものである。
【産業上の利用可能性】
【0060】
以上のように、本発明にかかる電気掃除機は、掃除機本体に操作パイプを装着して床面にスタンド収納した状態の収納高さを低くすることが出来るため、家庭用、業務用等の電気掃除機に幅広く応用できる。
【符号の説明】
【0061】
2 掃除機本体
3 操作パイプ
10 把手部
11 第2パイプ
16 小径パイプ(第3パイプ)
17 摺動連結体
19 摺動連結部
23 閉塞体
24 連通部
30 起毛布

【特許請求の範囲】
【請求項1】
底面に吸込開口を有する吸込口体と、集塵室と電動送風機とを有するとともに前記吸込口体の上部に設けられた掃除機本体と、一端部に把手部を有する操作パイプと、前記操作パイプの一端部に一端が接続され他端が前記掃除機本体に接続されるとともに前記操作パイプと前記集塵室とを連通する集塵ホースと、前記掃除機本体に着脱可能に装着されると共に前記操作パイプの他端部から伸縮自在に伸びる第2パイプと、前記第2パイプの他端部から伸縮自在に伸びる第3パイプとを備え、前記第2パイプ内部で前記第3パイプと前記操作パイプを連通させ、且つ前記第3パイプと前記操作パイプとの連通部に同連通部を密閉する閉塞体を設けたことを特徴とする電気掃除機。
【請求項2】
閉塞体を弾性体で形成した請求項1に記載の電気掃除機。
【請求項3】
閉塞体を起毛布で形成した請求項1に記載の電気掃除機。
【請求項4】
閉塞体を、操作パイプの連通部内周壁面に接着して設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電気掃除機。
【請求項5】
閉塞体を、第3パイプの連通部外周壁面に接着して設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電気掃除機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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