説明

電流検出装置及び車両用電気接続箱

【課題】 大電流でも検出精度が低下せず広範囲の電流領域で高精度の電流検出を行うことができる電流検出装置を提案する。
【解決手段】 金属板に流れる電流を分流するような少なくとも二つの電流分流路を金属板に形成し、当該電流分流路のうち一つの電流分流路を覆うように磁性体コアを配置し、当該一つの電流分流路に流れる電流の検出結果に基づいて金属板に流れる電流を検出するようにしたことにより、金属板を流れる電流値が大きくても、磁性体コア及び感磁素子により高精度の検出結果が得られるので、金属板を流れる電流を高精度で検出できるようになる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電流検出装置及び車両用電気接続箱に関し、例えば車両の電源線に流れる負荷電流値を検出する場合に適用し得る。
【0002】
【従来の技術】従来、図15に示すように、電気接続箱(いわゆるジャンクションボックス)1には当該電気接続箱1から各負荷に出力される負荷電流を検出するために電流検出装置が設けられている。ここで電気接続箱1は、バッテリやオルタネータからの電源電流をバスバー2Aを介して入力し、これをメインヒューズ部3やヒューズ部4A、4Bを介すると共にバスバー2B、2C、2Dを介して当該電気接続箱1に接続されている各負荷に分配して出力するようになっている。
【0003】また電気接続箱1には、バスバー2Bを覆うようにU字状の磁性体コア5が配設されており当該磁性体コア5の磁気ギャップ部6(図16)には感磁素子としてのホール素子7が配置されている。このバスバー2B、磁性体コア5、ホール素子7の様子を、図16に示す。ホール素子7は電気接続箱1内に設けられている負荷検出ユニットのプリント配線基板(図示せず)に接続されている。
【0004】ここでバスバー2Bに電流が流れると磁性体コア5に磁界が発生し、ホール素子7からは当該磁界に応じた電圧が得られる。そしてこの電圧がプリント配線基板に形成された電気回路により計測され、かくしてバスバー2Bに流れている電流値すなわち負荷電流値を検出することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、バスバーに流れる電流値とホール素子から出力される電圧値の関係は、図17に示すように、電流値に比例した出力電圧が得られる線形領域と電流値に比例した出力電圧を得ることができない非線形領域に分かれる。これは、磁性体コアの特性に基づくものであり、線形領域では正確な電流検出を行うことができるが、非線形領域では正確な電流検出を行うことができない。
【0006】図からも明らかなように、バスバーに流れる電流値が大きくなると正確な電流値検出ができないことになる。この結果、この種の電流検出装置では、電流検出の可能範囲が比較的電流値の小さい領域に限られ、電流値が大きくなると検出精度が悪化する問題がある。
【0007】本発明は以上の点を考慮してなされたもので、大電流でも検出精度が低下せず広範囲の電流領域で高精度の電流検出を行うことができる電流検出装置を提案しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するため本発明により成された請求項1に記載の電流検出装置は、金属板を覆うようにU字状の磁性体コアを配置し、当該金属板を流れる電流に応じて磁性体コアから発生する磁界を磁性体コアの磁気ギャップ部に配置された感磁素子により電圧変換し、当該変換電圧に基づいて金属板に流れる電流値を検出する電流検出装置において、金属板に流れる電流を分流するような少なくとも二つの電流分流路を金属板に形成し、当該電流分流路のうち一つの電流分流路を覆うように磁性体コアを配置し、当該一つの電流分流路に流れる電流の検出結果に基づいて金属板に流れる電流を検出するようにした。
【0009】以上の構成において、磁性体コア及び感磁素子による電流検出対象となるのは金属板を流れる全電流ではなく、分流路によって分流された全電流よりも電流値の小さな電流であり、全電流値はこの分流電流の検出結果に基づいて例えば演算機能を有する電気回路により求められる。この結果、金属板を流れる電流値が大きくても、磁性体コア及び感磁素子により高精度の検出結果が得られるので、金属板を流れる電流を高精度で検出できるようになる。
【0010】また本発明により成された請求項2に記載の電流検出装置は、金属板の、電流が流れる方向に対して平行な両側辺からそれぞれ所定の距離だけ離れた位置に切欠部を形成することにより、金属板上にふたつの電流分流路を形成するようにした。
【0011】以上の構成において、切欠部と金属板の一方の側辺との間に第1の電流分流路が形成され、切欠部と金属板の他方の側辺との間に第2の電流分流路が形成されるようになり簡単にふたつの分流路を形成することができるようになる。また金属板を流れる全電流値は、第1の電流分流路の幅と第2の電流分流路の幅との比から容易に求めることができる。
【0012】また本発明により成された請求項3に記載の電流検出装置は、磁性体コアを、ふたつの電流分流路のうち幅の狭い方の電流分流路を覆うように配置するようにした。
【0013】以上の構成において、幅の狭い方の電流分流路には幅の広い電流分流路よりも小さな電流が流れており、磁性体コア及び感磁素子の検出対象電流を一段と小さくできる。この結果磁性体コア及び感磁素子による検出精度が一段と向上し、かくして金属板を流れる電流を一段と高精度で検出できるようになる。
【0014】また本発明により成された請求項4に記載の電流検出装置は、金属板を、電流が流れる方向にほぼ平行でかつ切欠部を通る折り曲げラインに沿ってほぼ直角に折り曲げ、磁性体コアを、前記直角に折り曲げられた部分の電流分流路を覆うように配置するようにした。
【0015】以上の構成において、磁性体コアを前記直角に折り曲げられた部分の電流分流路を覆うように配置する際、先ず磁性体コアの磁気ギャップ部と切欠部を位置合わせしながら金属板を磁性体コアの方向に移動させる。次に感磁素子を磁気ギャップ部の位置に配置するときも感磁素子を金属板の移動方向と同一方向に移動させる。この結果、請求項2の効果に加えて、各部材を一方向に移動させるだけ所定の位置に配置することができるため、組み立てがしやすくなる。
【0016】また本発明により成された請求項5に記載の電流検出装置は、金属板に、電流が流れる方向に対して平行な両側辺のうち一方の側面から側方に延長するような突出部を形成すると共に、当該突出部の周縁から所定の距離だけ離れた位置に切欠部を形成することにより電流分流路を形成し、かつ突出部を、金属板の両側辺にほぼ平行でかつ切欠部を通る折り曲げラインに沿ってほぼ直角に折り曲げ、磁性体コアを、直角に折り曲げられた部分に形成されている電流分流路を覆うように配置するようにした。
【0017】以上の構成において、磁性体コアを前記直角に折り曲げられた部分に形成されている電流分流路を覆うように配置する際、磁性体コアを金属板の電流が流れる方向から移動させて配置することもでき、または磁性体コアを金属板の電流が流れる方向に対して直交する方向から移動させて配置することもできるようになる。この結果、請求項2の効果に加えて、組み立ての際の柔軟性を増すことができると共にレイアウトの自由度が増すといった効果を得ることができる。
【0018】また本発明により成された請求項6に記載の車両用電気接続箱は、請求項1乃至請求項5の何れかの電流検出装置を用いるようにした。
【0019】この結果、当該車両用電気接続箱内で各負荷に分配される負荷電流をたとえその電流値が大きくても高精度で検出できるようになり、さらに当該車両用電気接続箱の組み立ての作業性を向上し得、さらに内部のレイアウトの自由度を増すことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(1)第1の実施形態図1は、本発明の電流検出装置に用いられる電流検知バスバーを示し、例えば上述した図15の車両の電気接続箱1内のバスバー2Bに代えて用いられる。電流検知バスバー10には電流が流れる方向に対して平行な両側辺H1、H2からそれぞれ距離L1、L2だけ離れた位置に当該電流検知バスバー10の厚みを貫通するような長方形形状の切欠部11が形成されている。
【0021】これによりバスバー10では切欠部11の両側位置に2つの電流路12及び13が形成され、バスバー10を流れる電流Iは電流路12及び13に分流される。このとき電流路12を流れる電流値をI1、電流路13を流れる電流値をI2とすると、電流I、I1、I2の関係は、I=I1+I2となる。
【0022】また電流路12及び電流路13の幅はそれぞれL1及びL2に選定されているので、電流I1、I2の関係は、I1:I2=L1:L2となる。この結果、電流値I1又はI2の一方の電流値が分かれば、バスバー10を流れる電流値Iは計算により求めることができる。
【0023】そこで図2に示すように、電流路12を覆うようにU字状の磁性体コア14を配置し、当該磁性体コア14の磁気ギャップ部14Aにホール素子15を配置する。また図3に示すように、ホール素子15とプリント配線基板16を導電部材17により電気的に接続する。
【0024】これにより電流路12に電流が流れると磁性体コア14からこれに応じた磁界が発生し、ホール素子15からは当該磁界に応じた出力電圧が得られる。そしてこの電圧値がプリント配線基板16に形成された電気回路で検出されることにより電流値I1が求められ、さらに電気回路によりI=(1+L2/L1)×I1の演算が行われることによりバスバー10を流れる電流値Iが求められる。
【0025】以上の構成において、この実施形態では、バスバー10を流れる電流値Iを電流路12を流れる電流値I1を検出することで求めるようになされている。ここで当然電流値Iに比して電流値I1は小さな値なので、例えばバスバー10に磁性体コア14及びホール素子15の検出能力を超えるような(すなわちホール素子15の出力電圧が電流値に対して非線形となってしまうような)電流値Iが流れた場合でも、電流値I1はそれほど大きな値とはならないので、ホール素子15からは電流値I1に比例した電圧が出力される。
【0026】この結果、磁性体コア14及びホール素子15は電流値I1を高精度で検出し得、かくしてプリント配線基板16の電気回路で高精度の検出電流値Iを得ることができる。またこの実施形態では、2つの電流路12、13のうち幅の狭い方の電流路12を電流値の検出対象としていることにより、すなわち電流値の小さい方を検出対象としていることにより、一段と検出精度を上げることができる。
【0027】以上の構成によれば、バスバー10を流れる電流Iを分流しその一方の電流値を磁性体コア14及びホール素子15による検出対象としたことにより、前記バスバー10に流れる電流Iを高精度で検出できるようになる。
【0028】またバスバー10全体を磁性体コア14で覆う場合と比較して、磁性体コア14が覆う電流路12の形状が小さくなるので磁性体コア12として小さな形状のものを用いることができるようになり、この結果構成を小型化及び廉価化することができる。従って、これを車両の電気接続箱に用いるようにすれば、当該電気接続箱を小型化することができる。また同様にホール素子15も小電流用のものを用いることができるようになるため、廉価なものを用いることができるようになる。
【0029】(2)第2の実施形態図1との対応部分に同一符号を付して示す図4及び図5において、この実施形態のバスバー20は電流Iが流れる方向にほぼ平行でかつ切欠部11を通る折り曲げラインB(図中二点鎖線で示す)に沿ってほぼ直角に折り曲げられている。
【0030】図6に、バスバー20に磁性体コア14を取り付けたときの様子を示す。この取り付けは、先ず磁性体コア14の磁気ギャップ部14Aと切欠部11を位置合わせしながらバスバー20を矢印の方向に下降させることにより行う。次にプリント配線基板16に導電部材17により接続されているホール素子15を矢印の方向に下降させることにより磁気ギャップ部14Aの位置に配置させる。
【0031】このようにこの実施形態では、各部材を一方向に移動させるだけ所定の位置に配置することができるため、組み立てがしやすくなる。
【0032】かくして、以上の構成によれば、バスバー20を、電流Iが流れる方向にほぼ平行でかつ切欠部11を通る折り曲げラインBに沿ってほぼ直角に折り曲げるようにしたので、第1の実施形態の効果に加えて、組み立ての容易な電流検出装置を実現できる。
【0033】さらに図7に示すように、バスバー20が設けられている配線板21上に磁性体コア14を接合できるようになるため、磁性体コア14の固定が容易になる。
【0034】(3)第3の実施形態図8は、第3の実施形態のバスバー30を示し、電流Iが流れる方向に対して平行な両側辺H1、H2のうち一方の側辺から側方に延長するような突出部31が形成されている。また突出部31の周縁から所定の距離L1だけ離れた位置にはバスバー30の厚みを貫通するような切欠部32が形成されている。これによりバスバー30には、2つの電流路33及び34が形成されることになる。
【0035】このとき電流路33を流れる電流値をI1、電流路34を流れる電流値をI2とすると、電流I、I1、I2の関係は、I=I1+I2となる。また電流値I1、I2と電流路33、34の各抵抗Ra、Rbとの間には、I1:I2=1/Ra:1/Rbの関係が成り立つ。また抵抗Ra、Rbは、各電流路33、34の幅L1、L2よりある定数として定まる。すなわち、1/Ra:1/Rb=一定の値、となる。従って、電流値I1又はI2の一方の電流値が分かれば、バスバー30を流れる電流値Iは計算により求めることができる。
【0036】ここでこの実施形態のバスバー30は、図8R>8の状態からさらに、図9に示すように、バスバー30の両側辺H1、H2にほぼ平行でかつ切欠部32を通る折り曲げラインB(図8)に沿ってほぼ直角に突出部31を折り曲げることにより形成される。そして図10に示すように、磁性体コア15は直角に折り曲げられた部分に形成されている電流分流路33を覆い、かつ磁気ギャップ部14Aが切欠部32の位置にくるように配置される。このときホール素子15は予め切欠部32の位置に配置させておけばよい。
【0037】図11は、図10のようにバスバー30、磁性体コア14及びホール素子15を配置した場合のバスバー30、当該バスバー30が設けられている配線板31及びプリント配線基板16の配置を表すものであり、プリント配線基板16を配線板31と平行かつ配線板31に隣接して配置することができる。これにより空間を有効利用できるようになる。
【0038】ここで図9〜図11では、磁性体コア14をバスバー30の直角に折り曲げられた部分31に形成されている電流分流路33を覆うように配置させる際に、磁性体コア14をバスバー30に平行な方向から移動させるようにした場合を示したが、この実施形態のバスバー30を用いれば、図12〜図14に示すように磁性体コア14をバスバー30に対して垂直な方向から移動させて組み立てを行うこともできる。
【0039】このようにこの実施形態のバスバー30を用いれば、上述した第1の実施形態及び第2の実施形態と同様にバスバー30に流れる電流を高精度で検出できるのに加えて、組み立ての際の柔軟性を増すことができ、かつレイアウトの自由度が増すといった効果を得ることができる。
【0040】(4)他の実施形態なお実施形態においては、本発明による電流検出装置を車両用電気接続箱に適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、電流値の検出が必要な種々の電子機器に適用することができる。
【0041】
【発明の効果】上述のように請求項1に記載の発明によれば、金属板を流れる電流値が大きくても、磁性体コア及び感磁素子により高精度の検出結果を得ることができるので、金属板を流れる広範囲の電流を高精度で検出できる電流検出装置を実現できる。
【0042】また請求項2に記載の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、簡単にふたつの分流路を形成することができると共に最終的な電流値を容易に求めることができる電流検出装置を実現できる。
【0043】また請求項3に記載の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、磁性体コア及び感磁素子による検出精度を一段と向上し得、かくして金属板を流れる電流を一段と高精度で検出できる電流検出装置を実現できる。
【0044】また請求項4に記載の発明によれば、請求項2の効果に加えて、組み立ての容易な電流検出装置を実現できる。
【0045】また請求項5に記載の発明によれば、請求項2の効果に加えて、組み立ての際の柔軟性を増すことができると共にレイアウトの自由度が増すことができる電流検出装置を実現できる。
【0046】さらに請求項6に記載の発明によれば、各負荷に分配される負荷電流をたとえその電流値が大きくても高精度で検出でき、さらに組み立ての容易な、さらに内部のレイアウトの自由度が増した車両用電気接続箱を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態のバスバーを示す平面図である。
【図2】第1の実施形態のバスバー、磁性体コア及びホール素子の配置を示す斜視図である。
【図3】第1の実施形態のバスバー、磁性体コア、ホール素子及びプリント配線基板のの配置を示す断面図である。
【図4】第2の実施形態のバスバーの説明に供する平面図である。
【図5】第2の実施形態のバスバーの断面図である。
【図6】第2の実施形態のバスバー、磁性体コア、ホール素子及びプリント配線基板の配置を示す斜視図である。
【図7】第2の実施形態のバスバー、磁性体コア、ホール素子、プリント配線基板及び配線板の配置を示す断面図である。
【図8】第3の実施形態のバスバーの説明に供する平面図である。
【図9】第3の実施形態の組み立ての説明に供する斜視図である。
【図10】第3の実施形態のバスバー、磁性体コア及びホール素子の配置を示す斜視図である。
【図11】第3の実施形態のバスバー、磁性体コア、ホール素子、プリント配線基板及び配線板の配置を示す断面図である。
【図12】第3の実施形態の組み立ての説明に供する斜視図である。
【図13】第3の実施形態のバスバー、磁性体コア及びホール素子の配置を示す斜視図である。
【図14】第3の実施形態のバスバー、磁性体コア、ホール素子、プリント配線基板及び配線板の配置を示す断面図である。
【図15】従来の車両用電磁接続箱の構成を一部破断して示す斜視図である。
【図16】バスバー、磁性体コア及びホール素子の配置を示す断面図である。
【図17】磁性体コア及びホール素子による電流検出特性を示す特性曲線図である。
【符号の説明】
10 金属板(バスバー)
11 切欠部
12、13 電流分流路(電流通過部)
14 磁性体コア
14A 磁気ギャップ部
15 感磁素子(ホール素子)

【特許請求の範囲】
【請求項1】 金属板を覆うようにU字状の磁性体コアを配置し、当該金属板を流れる電流に応じて前記磁性体コアから発生する磁界を前記磁性体コアの磁気ギャップ部に配置された感磁素子により電圧変換し、当該変換電圧に基づいて前記金属板に流れる電流値を検出する電流検出装置において、前記金属板に流れる電流を分流するような少なくとも二つの電流分流路を前記金属板に形成し、当該電流分流路のうち一つの電流分流路を覆うように前記磁性体コアを配置し、当該一つの電流分流路に流れる電流の検出結果に基づいて前記金属板に流れる電流を検出するようにしたことを特徴とする電流検出装置。
【請求項2】 前記金属板の、電流が流れる方向に対して平行な両側辺からそれぞれ所定の距離だけ離れた位置に切欠部を形成することにより、前記金属板上にふたつの前記電流分流路を形成するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の電流検出装置。
【請求項3】 前記磁性体コアを、ふたつの前記電流分流路のうち幅の狭い方の電流分流路を覆うように配置したことを特徴とする請求項2に記載の電流検出装置。
【請求項4】 前記金属板を、前記電流が流れる方向にほぼ平行でかつ前記切欠部を通る折り曲げラインに沿ってほぼ直角に折り曲げ、前記磁性体コアを、前記直角に折り曲げられた部分の電流分流路を覆うように配置するようにしたことを特徴とする請求項2に記載の電流検出装置。
【請求項5】 前記金属板に、電流が流れる方向に対して平行な両側辺のうち一方の側面から側方に延長するような突出部を形成すると共に、当該突出部の周縁から所定の距離だけ離れた位置に切欠部を形成することにより、前記電流分流路を形成し、かつ前記突出部を、前記金属板の両側辺にほぼ平行でかつ前記切欠部を通る折り曲げラインに沿ってほぼ直角に折り曲げ、前記磁性体コアを、前記直角に折り曲げられた部分に形成されている電流分流路を覆うように配置するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の電流検出装置。
【請求項6】 請求項1乃至請求項5の何れかの電流検出装置を用いた車両用電気接続箱。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図11】
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【図16】
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【図9】
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【図10】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図17】
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【公開番号】特開平10−73619
【公開日】平成10年(1998)3月17日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平8−230788
【出願日】平成8年(1996)8月30日
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)