電線収容装置
【課題】電線の回収性能を低下させずに電線収容装置を小型化する。
【解決手段】電線収容装置は、収容箱11と、収容箱11の内部に回転自在に支持された仕切板30とを備えている。仕切板30により、収容箱11の内部は第1収容室11Aと第2収容室11Bとに仕切られている。第1収容室11Aに電線2を回収する際には仕切板30を左側に移動させ、第1収容室11Aの平面視の開口面積を大きくする。第2収容室11Bに電線2を回収する際には仕切板30を右側に移動させ、第2収容室11Bの平面視の開口面積を大きくする。
【解決手段】電線収容装置は、収容箱11と、収容箱11の内部に回転自在に支持された仕切板30とを備えている。仕切板30により、収容箱11の内部は第1収容室11Aと第2収容室11Bとに仕切られている。第1収容室11Aに電線2を回収する際には仕切板30を左側に移動させ、第1収容室11Aの平面視の開口面積を大きくする。第2収容室11Bに電線2を回収する際には仕切板30を右側に移動させ、第2収容室11Bの平面視の開口面積を大きくする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電線処理装置等から排出される電線を収容する電線収容装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、芯線とその芯線を覆う被覆とを有する被覆電線(以下、単に電線という)は、各種の用途に用いられている。例えば、この種の電線は自動車等の配線、すなわちいわゆるワイヤハーネス等としてよく用いられている。
【0003】
ワイヤハーネスは、例えば以下のようにして製作される。まず、電線の切断、被覆の剥ぎ取り、または端子の圧着等を行う電線処理装置によって、太さおよび長さが等しい同種の電線を連続的に製作する。製作された電線は電線処理装置から排出され、電線処理装置の近傍に配置された収容器に回収される。次に、作業者は、それらの電線を収容器から取り出し、例えば1ロット分の電線として、束にして別の場所に保管する。次に、同様にして、上記電線と異なる種類の電線を順次製作し、束にして別の場所に保管する。このような作業は、ワイヤハーネスを構成するために必要となる電線の数だけ繰り返される。このようにしてすべての種類の電線を製作し終えると、次に作業者は、保管場所から各種の電線を順次取り出し、それらを組み立てる。このようにして、ワイヤハーネスが製作される。
【0004】
電線処理装置は短時間の間に多数の電線を処理するので、電線処理装置からは、多数の電線が短時間の間に連続的に排出される。そのため、処理後の電線を一本ずつ把持して収容器内に移動させたのでは、時間がかかりすぎる。そこで、従来から、収容器を電線処理装置の排出部よりも低い位置に配置し、排出部から排出された電線を落下させ、重力を利用して収容器に回収することとしている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平8−18252号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、収容器の平面視の開口面積が小さいと、排出された電線を収容器に回収し難くなる。排出された電線を確実に回収できるよう、収容器の開口面積は大きい方が好ましい。しかし、単に収容器の開口面積を大きくしたのでは、収容器全体の平面視面積が大きくなり、ひいては電線収容装置の大型化を招くおそれがある。
【0007】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、電線の回収性能を低下させずに電線収容装置を小型化することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る電線収容装置は、第1の区画部材と、前記第1の区画部材と共に少なくとも一つの収容室を区画する第2の区画部材とを備え、前記第2の区画部材が前記第1の区画部材に対し、前記収容室に電線を回収するときに位置付けられる第1の位置と、前記第1の位置と異なる第2の位置との間で相対移動可能に構成された電線収容装置である。前記収容室の平面視の開口面積は、前記第2の区画部材が前記第1の位置にあるときの方が前記第2の位置にあるときよりも大きい。
【0009】
上記電線収容装置によれば、収容室に電線を回収する際には第2の区画部材が第1の位置に位置付けられ、収容室の平面視の開口面積は大きくなる。そのため、電線は収容室に容易に回収されやすくなる。一方、第2の区画部材が第2の位置に位置付けられると、収容室の平面視の開口面積は小さくなる。そのため、収容室の平面視面積を小さく抑えることができ、電線収容装置の小型化を図ることができる。
【0010】
前記第1の区画部材は、上側が開放された容器であり、前記第2の区画部材は、下端部が前記容器の内部に回転自在に支持され、前記容器内を第1の収容室と第2の収容室とに仕切る仕切部材であってもよい。
【0011】
このことにより、仕切部材の回転に伴い、第1の収容室に電線を回収する位置と、第2の収容室に電線を回収する位置とが切り替えられる。なお、第1の収容室に電線を回収する際の仕切部材の位置は、第1の収容室にとっては第1の位置となり、第2の回収室にとっては第2の位置となる。逆に、第2の収容室に電線を回収する際の仕切部材の位置は、第1の収容室にとっては第2の位置となり、第2の収容室にとっては第1の位置となる。
【0012】
前記仕切部材は、前記第1の位置にあるときには前記第2の収容室の全体を覆い、前記第2の位置にあるときには前記第1の収容室の全体を覆うように構成されていてもよい。
【0013】
このことにより、仕切部材が第1の位置にあるときには、第1の収容室の開口面積が大きくなると共に第2の収容室が閉鎖され、電線を第1の収容室に回収しやすくなると共に、電線が第2の収容室に誤って回収されることを防止することができる。また、仕切部材が第2の位置にあるときには、第2の収容室の開口面積が大きくなると共に第1の収容室が閉鎖され、電線を第2の収容室に回収しやすくなると共に、電線が第1の収容室に誤って回収されることを防止することができる。
【0014】
前記電線収容装置は、前記仕切部材に設けられ、前記仕切部材が前記第1の位置にあるときには前記第2の収容室内の電線を押さえつけ、前記仕切部材が前記第2の位置にあるときには前記第1の収容室内の電線を押さえつける部材をさらに備えていてもよい。
【0015】
電線は撓みやすい性質を有しており、必ずしも真っ直ぐな状態で回収されるとは限らない。そのため、電線の撓みを考慮し、回収時には収容室の開口面積を大きくすることが好ましい。一方、回収後には、電線を押さえつけることにより、電線の占有スペースを小さく抑えることができる。したがって、電線を押さえつける部材を設けることにより、収容室の省スペース化を図ることができる。
【0016】
前記第1の区画部材は、鉛直方向に延びる板状部材であり、前記第2の区画部材は、開口が形成され、前記板状部材に回転自在に支持された容器であり、前記第1の位置は、前記開口が上向きになるように前記容器が横向きに配置された位置であり、前記第2の位置は、前記開口が前記板状部材によって閉じられるように前記容器が縦向きに配置された位置であってもよい。
【0017】
このことにより、容器の内部に収容室が形成され、容器の回転に伴い、収容室に電線を回収する位置と電線を回収しない位置とが切り替えられる。
【0018】
前記電線収容装置は、前記第2の区画部材を移動させる駆動機構をさらに備えていてもよい。このことにより、駆動機構により、第2の区画部材の位置を第1の位置または第2の位置に切り替えることができる。
【0019】
前記駆動機構はモータであってもよい。モータが駆動することにより、第2の区画部材の位置は第1の位置または第2の位置に切り替えられる。
【0020】
前記駆動機構は、前記第1および前記第2の区画部材を移動させる移動機構と、前記第2の区画部材の移動経路中に配置され、前記第2の区画部材の移動中に前記第2の区画部材と係合することによって、前記第2の区画部材を回転させる係合部材と、を有していてもよい。このことにより、第2の区画部材の移動に伴って係合部材が第2の区画部材と係合し、この係合部材によって第2の区画部材は回転させられることになる。その結果、第2の区画部材の位置は自動的に切り替えられる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、電線の回収性能を低下させずに電線収容装置を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】電線処理装置および電線収容装置の配置を示す平面図である。
【図2】電線収容装置の斜視図である。
【図3】電線収容装置の正面図である。
【図4】実施形態1に係る収容箱の断面図である。
【図5】仕切板を駆動する駆動機構の一例を示す収容箱の断面図である。
【図6】仕切板を駆動する駆動機構の他の一例を示す収容箱の断面図である。
【図7】変形例1に係る収容箱の断面図である。
【図8】変形例2に係る収容箱の断面図である。
【図9】変形例3に係る電線収容装置の正面図である。
【図10】変形例4に係る電線収容装置の斜視図である。
【図11】変形例5に係る電線収容装置の概念図である。
【図12】実施形態2に係る電線収容装置の正面図である。
【図13】実施形態2の変形例に係る収容箱の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
<第1実施形態>
図1に示すように、本発明の実施の形態1に係る電線収容装置10は、電線処理装置1と共に用いられる。符号2は、電線処理装置1によって処理される被覆電線(以下、単に電線という)を表している。電線2は、芯線2aと、芯線2aを覆う被覆2bとを有している。
【0024】
電線処理装置1は、電線2に対して切断、被覆の剥ぎ取り、および端子の圧着を行うものである。ただし、電線処理装置1は、電線2の切断、被覆の剥ぎ取り、および端子の圧着のうち、少なくとも一つの処理を行うものであってもよい。電線処理装置1には、公知の種々の電線処理装置を用いることができる。電線処理装置1は、処理後の電線(以下、単に電線という)として、様々な種類の電線2を製作することができる。電線処理装置1は、例えば、長さ、太さ、圧着端子の有無、または圧着端子の種類等が異なる複数種類の電線2を製作することができる。
【0025】
自動車等の配線として利用されるワイヤハーネスは、通常、種類の異なる複数の電線2を組み立てることによって構成される。このようなワイヤハーネスは、電線処理装置1によって複数種類の電線2を製作し、それら電線2を別の場所で組み立てることによって生産される。
【0026】
電線収容装置10は、電線処理装置1によって製作された電線2を回収し、その電線2が必要になるまで収容しておくものである。電線収容装置10に収容された電線2は、その後、別の場所に運ばれ、組み立てられる。
【0027】
まず、電線処理装置1の構成を説明する。電線処理装置1は、電線2の切断および被覆2bの剥ぎ取りを行うカッター3を備えている。また、電線処理装置1は、フロント側およびリア側の端子圧着装置4F,4Rを備えている。これら端子圧着装置4F,4Rは、被覆2bが剥ぎ取られて露出した芯線2aに、端子5を圧着するものである。なお、符号5F,5Rは、各処理を行う際に電線2を保持するフロント側、リア側のクランプを示している。電線処理装置1のカッター3および端子圧着装置4F,4Rには、従来から周知のものを用いることができる。
【0028】
電線処理装置1は、処理後の電線2を排出する排出機構6を備えている。排出機構6は、電線2を長手方向の一方(図1の下方向)に搬送するコンベアベルト7と、電線2を保持しつつ長手方向と直交する方向に移動させる排出クランプ8とを有している。なお、以下の説明では、図1の下側、上側、左側、右側を、それぞれ前側、後側、左側、右側と称することとする。排出クランプ8は、左右に移動可能に構成されている。排出クランプ8が電線2を保持しながら左方向に移動すると、電線2はコンベアベルト7上を左側に移動し、やがてコンベアベルト7から落下する(図1の矢印参照)。図2に示すように、電線処理装置1には、コンベアベルト7の左側から落下する電線2を下方に導くガイド9が設けられている。なお、ここでいう「落下」には、自由落下に限らず、ガイド9等の斜面上を滑り落ちることも含まれる。ガイド9は、コンベアベルト7と平行に延びる左右一対のガイド板9L,9Rによって構成されている。左側のガイド板9Lは、下方に向かうにつれて右側のガイド板9Rに接近するように、屈曲している。その結果、左側のガイド板9Lと右側のガイド板9Rとの間には、下方に向かうにつれて幅が狭くなるガイド経路9Sが形成されている。ただし、ガイド9の形状は何ら限定される訳ではない。また、ガイド9は必ずしも必要ではない。
【0029】
電線収容装置10は、ガイド9に導かれて落下してくる電線2を回収し、その電線2を収容する装置である。図2に示すように、本実施形態に係る電線収容装置10は、ガイド9の下方に配置されている。電線収容装置10は、電線2を収容する複数の収容箱11と、それら収容箱11の位置を変更する位置変更機構12とを備えている。以下では、収容箱11が電線2を回収する位置を回収位置、それ以外の位置を非回収位置という。回収位置は、ガイド9の真下の位置である。
【0030】
電線収容装置10は、周回状に配置された6つの支持台13Bを備えている。各支持台13Bには、左右に並ぶ5つの収容箱11が支持されている。なお、支持台13Bの数は6つに限られず、また、支持台13Bに支持される収容箱11の個数も5つに限定されない。各収容箱11は、前後に細長い略直方体形状に形成され、コンベアベルト7と平行に配置されている。収容箱11の上側には開口11aが形成されている。電線2は、この開口11aを通じて収容箱11内に回収される。なお、後述するように、各収容箱11には仕切板30(図4参照)が設けられているが、図2および図3では仕切板30の図示は省略している。
【0031】
次に、図3を参照しながら、位置変更機構12について説明する。なお、図2では、位置変更機構12の一部の図示を省略している。図3に示すように、電線収容装置10は、フレーム14に回転自在に支持された回転板15を備えている。回転板15には、放射状に延びるアーム21が一体的に設けられている。アーム21の先端には、軸20aを介して支持台13Bが取り付けられている。支持台13Bは、軸20aを介してアーム21に回転自在に取り付けられている。軸20aにはプーリ20が固定されている。そのため、プーリ20は支持台13Bに対して回転不能に固定されている。すなわち、プーリ20は支持台13Bおよび収容箱11と共に回転するようになっている。
【0032】
図3の符号Cは回転板15の回転中心である。回転板15の中心付近には、従動プーリ16が固定されている。従動プーリ16は回転板15と同軸状に配置されている。従動プーリ16は、伝動ベルト23を介して駆動プーリ17に連結されている。すなわち、駆動プーリ17と従動プーリ16とには、無端状の伝動ベルト23が巻き掛けられている。駆動プーリ17はモータ18に連結されている。モータ18が駆動すると駆動プーリ17が回転し、従動プーリ16も回転する。その結果、回転板15が回転し、各収容箱11は回転中心C周りに回転することになる。モータ18は、回転位置の制御が可能なモータである。モータ18の種類は特に限定されないが、例えばステッピングモータやサーボモータ等を好適に用いることができる。モータ18の回転位置を制御することにより、各収容箱11を回収位置に適宜に移動させることができる。
【0033】
ところで、支持台13Bはアーム21を介して回転板15に連結しているので、そのままでは回転板15の回転に伴って各収容箱11の姿勢が変わってしまう。ところが、例えば収容箱11が下向きの姿勢になると、回収した電線2が落下してしまうことになる。そこで、位置変更機構12は、収容箱11の上向きの姿勢を維持するために、以下の機構を備えている。
【0034】
すなわち、位置変更機構12は、回転中心Cと同心円状に配置された固定プーリ19と、全プーリ20と固定プーリ19とに巻き掛けられたベルト22とを備えている。回転板15には、固定プーリ19の両側に配置された一対のテンショナー24が取り付けられている。テンショナー24は回転板15に回転自在に取り付けられ、回転板15の回転に伴って回転中心Cの周りを旋回するように構成されている。これらテンショナー24によって、ベルト22は十分な張力を保った状態で全プーリ20および固定プーリ19に巻き掛けられている。これにより、プーリ20は、収容箱11の旋回に伴ってベルト22から摩擦力を受け、収容箱11が常に上向きの姿勢となるように回転する。すなわち、プーリ20は、回転中心Cの周りを公転すると同時に、軸20aと共に自転する。これにより、収容箱11は常に上を向いた姿勢に維持される。
【0035】
次に、収容箱11の構成を説明する。収容箱11は、複数本の電線2を収容可能な大きさに構成されている。図4に示すように、収容箱11には回転可能な仕切板30が設けられている。本実施形態では、収容箱11が「第1の区画部材」を構成し、仕切板30が「第2の区画部材」を構成している。仕切板30は、収容箱11と同様に前後に細長く形成されている。仕切板30の下端部は、回転軸31を介して収容箱11の底板の中央部に回転自在に取り付けられている。仕切板30により、収容箱11の内部は第1収容室11Aと第2収容室11Bとに仕切られている。仕切板30の上端部30tは収容箱11の上端部11tよりも低い位置に配置されていてもよいが、本実施形態では仕切板30の上端部30tは収容箱11の上端部11tよりも高い位置に配置されている。これにより、仕切板30が右側に移動したときに第1収容室11Aの全体が覆われ(図4(b)参照)、仕切板30が左側に移動したときに第2収容室11Bの全体が覆われるようになっている(図4(a)参照)。
【0036】
第1収容室11Aに電線2を回収する際には、仕切板30を左側に移動させる。これにより、第1収容室11Aの上方が開放され、第2収容室11Bは閉鎖される。一方、第2収容室11Bに電線2を回収する際には、仕切板30を右側に移動させる。これにより、第2収容室11Bの上方が開放され、第1収容室11Aは閉鎖される。
【0037】
なお、仕切板30を移動させるための機構は、何ら限定されない。例えば、図5に示すように、仕切板30の回転軸31を回転させるモータ32を設けてもよい。モータ32を駆動することによって、仕切板30を移動させることができる。
【0038】
また、図6に示すように、収容箱11の移動経路の途中に、仕切板30と係合する係合部材33を設けるようにしてもよい。収容箱11の移動に伴って仕切板30は係合部材33と係合し、係合部材33から移動方向と反対方向の力を受けることによって、左側から右側へ自動的に移動することになる。なお、係合部材33の形状は何ら限定されず、例えば棒状等であってもよい。
【0039】
以上のように、電線収容装置10によれば、収容箱11は仕切板30によって第1収容室11Aおよび第2収容室11Bに仕切られ、仕切板30は収容箱11に回転可能に設けられている。図4(a)および(b)に示すように、第1収容室11Aに電線2を回収する際には仕切板30は左側に移動し、第2収容室11Bに電線2を回収する際には仕切板30は右側に移動する。その結果、電線2を回収する際に、第1収容室11Aおよび第2収容室11Bの平面視の開口面積は、収容箱11自体の開口11aの面積と略同じ大きさとなる。これにより、第1収容室11Aおよび第2収容室11Bをコンパクトに保ちつつ、電線2を容易に回収することが可能となる。本実施形態によれば、収容箱11の電線回収性能の向上と小型化との両立を図ることができ、ひいては電線収容装置10全体の電線回収性能の向上と小型化との両立を図ることができる。
【0040】
<変形例1>
ところで、電線2は撓みやすい性質を有している。そのため、電線2は回収時に必ずしも真っ直ぐな状態にあるとは限らない。一方、電線2は押さえつけると真っ直ぐな状態になりやすい。したがって、回収時には比較的大きなスペースが必要となる反面、いったん回収した後は、電線2を押さえつけることによって、電線2の占有スペースを小さく抑えることができる。そこで、電線2を回収した後に収容室11A,11B内で電線2を押さえつける部材を設けるようにしてもよい。
【0041】
例えば、図7に示すように、仕切板30に押さえ部材34を設けるようにしてもよい。押さえ部材34の具体例は特に限定されないが、例えば、スポンジ、ゴム等の弾性体等を好適に用いることができる。
【0042】
このように電線2を押さえつける押さえ部材34を設けることとすれば、電線2の占有スペースを減らすことができるので、収容室11A,11Bを更に小型化することが可能となる。
【0043】
<変形例2>
収容箱11に設けられる仕切板30の枚数は1枚に限られず、2枚以上であってもよい。例えば図8に示すように、収容箱11に2枚の仕切板30を設け、収容箱11内に3つの収容室11A,11B,11Cを形成するようにしてもよい。
【0044】
<変形例3>
収容箱11の位置を変更させる位置変更機構12は、前記実施形態のものに限定されない。例えば、図9に示すように、位置変更機構12は、モータ25によって駆動される回転体26を備えていてもよい。本変形例では、回転体26は円形に形成され、その外周部に所定角度毎に収容トレイ11Tが設けられている。収容トレイ11Tは上側が開放された皿状に形成されている。収容トレイ11Tの底部には、回転軸31を介して回転自在な仕切板30が設けられている。本変形例においても、この仕切板30によって収容トレイ11T内に第1収容室11Aと第2収容室11Bとが形成されている。
【0045】
本変形例においても、前記実施形態1と同様にして仕切板30を移動させることができる。すなわち、本変形例においても、仕切板30を移動させるモータ32(図5参照)を設けてもよく、収容トレイ11Tの移動に伴って仕切板30と係合して仕切板30を移動させる係合部材33(図6参照)を設けるようにしてもよい。もちろん、他の方法によって仕切板30を移動させることも可能である。
【0046】
本変形例においても、前記実施形態1と同様の効果を得ることができる。
【0047】
<変形例4>
前記実施形態および変形例は、収容箱11または収容トレイ11Tが旋回することによって、その位置が切り換えられるものであった。しかし、収容箱11等の移動方式は何ら限定されない。本変形例は、図10に示すように、上下に並べられた収容箱11が左右に移動することによって、回収位置と非回収位置とが切り換えられるものである。
【0048】
本変形例に係る電線収容装置は、上下に所定間隔ごとに配置された仕切台121と、隣り合う仕切台121の間に配置された収容箱11と、収容箱11を左右に移動させる移動機構122とを備えている。収容箱11の構成は実施形態1と同様である。なお、図10では、仕切板30の図示は省略している。また、図示は省略するが、仕切台121には左右に延びるレールが設けられ、収容箱11はそのレール上を移動可能となっている。ただし、収容箱11を左右にスライドさせる機構は何ら限定される訳ではない。移動機構122は、上下に延びる支柱123と、支柱123から前後に延びる複数の軸124と、軸124を左右に移動させる図示しない駆動装置(例えばモータ等)とを有している。軸124は、収容箱11に連結されている。上記駆動装置が軸124を左右に移動させることにより、収容箱11が左右に移動する。これにより、収容箱11の位置が回収位置または非回収位置に切り換えられる。なお、本実施形態では、収容箱11は左右にのみ移動可能であるが、例えば移動機構122が上下に移動可能に構成され、それにより収容箱11が左右および上下に移動可能となっていてもよい。
【0049】
<変形例5>
図11に示すように、電線収容装置は、左右に並ぶ複数の収容箱11を上下に複数段備えていてもよい。図11に示す例では、各段は左右に並ぶ5つの収容箱11により構成されているが、左右に並ぶ収容箱11の個数は5つに限定されない。また、収容箱11の段数も2に限らず、3以上であってもよい。
【0050】
位置変更機構12は収容箱11を循環させるように構成されている。図11において、各収容箱11は、上段の右端の位置から左側に順次移動し、回収位置であるガイド9の下方の位置において、電線2を回収する。電線2を回収した後、収容箱11は更に左側に移動し、上段の左端の位置から下段の左端の位置に移動する。その後、収容箱11は下段の左端の位置から右側に順次移動し、下段の右端の位置から上段の右端の位置に移動する。以後、同様の移動を繰り返す。
【0051】
<実施形態2>
実施形態1では、収容箱11に仕切板30が設けられることにより、第1収容室11Aおよび第2収容室11Bが形成されていた。また、仕切板30は収容箱11に回転可能に設けられ、仕切板30の位置を変更することによって、各収容室11A,11Bの開口面積が変更されるものであった。すなわち、仕切板30を回転させることにより、各収容室11A,11Bの電線回収時の開口面積が非回収時の開口面積よりも大きくなるものであった。しかし、収容箱11の構成は何ら限定されない。収容箱11の構成として、電線回収時の平面視の開口面積が非回収時の平面視の開口面積よりも大きな任意の構造を採用することができる。図12に示すように、実施形態2に係る電線収容装置は、収容箱11自体が回転することにより、回収時の開口面積を非回収時の開口面積よりも大きくするものである。
【0052】
本実施形態では、左右一対の収容箱11が回転軸36を介して支持板35に回転可能に支持されている。支持板35は鉛直方向に延びている。収容箱11は、開口11aが支持板35側に位置するように支持板35に取り付けられている。収容箱11が回収位置に至ると、収容箱11は回転して横向きになり、開口11aは上向きに位置付けられる。収容箱11が回収位置から外れると、収容箱11は回転して縦向きになり、開口11aは支持板35によって塞がれる。本実施形態では、支持板35が「第1の区画部材」を構成し、収容箱11が「第2の区画部材」を構成する。
【0053】
本実施形態においても、各種の位置変更機構により、収容箱11の位置を変更することができる。例えば、実施形態1およびその変形例に係る各種の移動機構を用いて、収容箱11を移動させるようにしてもよい。
【0054】
本実施形態においても、収容箱11の平面視の開口面積は、回収時には非回収時よりも大きくなる。そのため、電線を容易に回収することができる。一方、収容箱11自体の平面視面積は、非回収時には回収時よりも小さくなる。非回収時における収容箱11の平面視面積を小さく抑えることができるので、電線収容装置を小型化することができる。
【0055】
なお、本実施形態では、支持板35の左右両側に収容箱11が設けられていたが、収容箱11を支持板35の左側または右側の一方のみに設けることも可能である。
【0056】
また、収容箱11の代わりに、図13に示すように、折り畳み式の袋状の収容器11Sを設けるようにしてもよい。
【0057】
<その他の実施形態>
実施形態1の仕切板30および実施形態の支持板35は、必ずしも板状に形成されていなくてもよい。例えば、それらが網状に形成されていてもよい。また、それらの厚みは一定でなくてもよい。
【0058】
実施形態1では仕切板30は回転式であり、実施形態2では収容箱11が回転式に構成されていた。しかし、仕切板30の移動方式または収容箱11の移動方式は、回転式に限定される訳ではない。例えば、実施形態2において、収容箱11を左右スライド式に構成することも可能である。
【符号の説明】
【0059】
10 電線収容装置
2 電線
11 収容箱(第1の区画部材、容器、第2の区画部材)
11A 第1収容室
11B 第2収容室
12 位置変更機構(移動機構)
30 仕切板(第2の区画部材、仕切部材)
32 モータ(駆動機構)
33 係合部材
34 押さえ部材
35 支持板(第1の区画部材、板状部材)
【技術分野】
【0001】
本発明は、電線処理装置等から排出される電線を収容する電線収容装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、芯線とその芯線を覆う被覆とを有する被覆電線(以下、単に電線という)は、各種の用途に用いられている。例えば、この種の電線は自動車等の配線、すなわちいわゆるワイヤハーネス等としてよく用いられている。
【0003】
ワイヤハーネスは、例えば以下のようにして製作される。まず、電線の切断、被覆の剥ぎ取り、または端子の圧着等を行う電線処理装置によって、太さおよび長さが等しい同種の電線を連続的に製作する。製作された電線は電線処理装置から排出され、電線処理装置の近傍に配置された収容器に回収される。次に、作業者は、それらの電線を収容器から取り出し、例えば1ロット分の電線として、束にして別の場所に保管する。次に、同様にして、上記電線と異なる種類の電線を順次製作し、束にして別の場所に保管する。このような作業は、ワイヤハーネスを構成するために必要となる電線の数だけ繰り返される。このようにしてすべての種類の電線を製作し終えると、次に作業者は、保管場所から各種の電線を順次取り出し、それらを組み立てる。このようにして、ワイヤハーネスが製作される。
【0004】
電線処理装置は短時間の間に多数の電線を処理するので、電線処理装置からは、多数の電線が短時間の間に連続的に排出される。そのため、処理後の電線を一本ずつ把持して収容器内に移動させたのでは、時間がかかりすぎる。そこで、従来から、収容器を電線処理装置の排出部よりも低い位置に配置し、排出部から排出された電線を落下させ、重力を利用して収容器に回収することとしている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平8−18252号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、収容器の平面視の開口面積が小さいと、排出された電線を収容器に回収し難くなる。排出された電線を確実に回収できるよう、収容器の開口面積は大きい方が好ましい。しかし、単に収容器の開口面積を大きくしたのでは、収容器全体の平面視面積が大きくなり、ひいては電線収容装置の大型化を招くおそれがある。
【0007】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、電線の回収性能を低下させずに電線収容装置を小型化することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る電線収容装置は、第1の区画部材と、前記第1の区画部材と共に少なくとも一つの収容室を区画する第2の区画部材とを備え、前記第2の区画部材が前記第1の区画部材に対し、前記収容室に電線を回収するときに位置付けられる第1の位置と、前記第1の位置と異なる第2の位置との間で相対移動可能に構成された電線収容装置である。前記収容室の平面視の開口面積は、前記第2の区画部材が前記第1の位置にあるときの方が前記第2の位置にあるときよりも大きい。
【0009】
上記電線収容装置によれば、収容室に電線を回収する際には第2の区画部材が第1の位置に位置付けられ、収容室の平面視の開口面積は大きくなる。そのため、電線は収容室に容易に回収されやすくなる。一方、第2の区画部材が第2の位置に位置付けられると、収容室の平面視の開口面積は小さくなる。そのため、収容室の平面視面積を小さく抑えることができ、電線収容装置の小型化を図ることができる。
【0010】
前記第1の区画部材は、上側が開放された容器であり、前記第2の区画部材は、下端部が前記容器の内部に回転自在に支持され、前記容器内を第1の収容室と第2の収容室とに仕切る仕切部材であってもよい。
【0011】
このことにより、仕切部材の回転に伴い、第1の収容室に電線を回収する位置と、第2の収容室に電線を回収する位置とが切り替えられる。なお、第1の収容室に電線を回収する際の仕切部材の位置は、第1の収容室にとっては第1の位置となり、第2の回収室にとっては第2の位置となる。逆に、第2の収容室に電線を回収する際の仕切部材の位置は、第1の収容室にとっては第2の位置となり、第2の収容室にとっては第1の位置となる。
【0012】
前記仕切部材は、前記第1の位置にあるときには前記第2の収容室の全体を覆い、前記第2の位置にあるときには前記第1の収容室の全体を覆うように構成されていてもよい。
【0013】
このことにより、仕切部材が第1の位置にあるときには、第1の収容室の開口面積が大きくなると共に第2の収容室が閉鎖され、電線を第1の収容室に回収しやすくなると共に、電線が第2の収容室に誤って回収されることを防止することができる。また、仕切部材が第2の位置にあるときには、第2の収容室の開口面積が大きくなると共に第1の収容室が閉鎖され、電線を第2の収容室に回収しやすくなると共に、電線が第1の収容室に誤って回収されることを防止することができる。
【0014】
前記電線収容装置は、前記仕切部材に設けられ、前記仕切部材が前記第1の位置にあるときには前記第2の収容室内の電線を押さえつけ、前記仕切部材が前記第2の位置にあるときには前記第1の収容室内の電線を押さえつける部材をさらに備えていてもよい。
【0015】
電線は撓みやすい性質を有しており、必ずしも真っ直ぐな状態で回収されるとは限らない。そのため、電線の撓みを考慮し、回収時には収容室の開口面積を大きくすることが好ましい。一方、回収後には、電線を押さえつけることにより、電線の占有スペースを小さく抑えることができる。したがって、電線を押さえつける部材を設けることにより、収容室の省スペース化を図ることができる。
【0016】
前記第1の区画部材は、鉛直方向に延びる板状部材であり、前記第2の区画部材は、開口が形成され、前記板状部材に回転自在に支持された容器であり、前記第1の位置は、前記開口が上向きになるように前記容器が横向きに配置された位置であり、前記第2の位置は、前記開口が前記板状部材によって閉じられるように前記容器が縦向きに配置された位置であってもよい。
【0017】
このことにより、容器の内部に収容室が形成され、容器の回転に伴い、収容室に電線を回収する位置と電線を回収しない位置とが切り替えられる。
【0018】
前記電線収容装置は、前記第2の区画部材を移動させる駆動機構をさらに備えていてもよい。このことにより、駆動機構により、第2の区画部材の位置を第1の位置または第2の位置に切り替えることができる。
【0019】
前記駆動機構はモータであってもよい。モータが駆動することにより、第2の区画部材の位置は第1の位置または第2の位置に切り替えられる。
【0020】
前記駆動機構は、前記第1および前記第2の区画部材を移動させる移動機構と、前記第2の区画部材の移動経路中に配置され、前記第2の区画部材の移動中に前記第2の区画部材と係合することによって、前記第2の区画部材を回転させる係合部材と、を有していてもよい。このことにより、第2の区画部材の移動に伴って係合部材が第2の区画部材と係合し、この係合部材によって第2の区画部材は回転させられることになる。その結果、第2の区画部材の位置は自動的に切り替えられる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、電線の回収性能を低下させずに電線収容装置を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】電線処理装置および電線収容装置の配置を示す平面図である。
【図2】電線収容装置の斜視図である。
【図3】電線収容装置の正面図である。
【図4】実施形態1に係る収容箱の断面図である。
【図5】仕切板を駆動する駆動機構の一例を示す収容箱の断面図である。
【図6】仕切板を駆動する駆動機構の他の一例を示す収容箱の断面図である。
【図7】変形例1に係る収容箱の断面図である。
【図8】変形例2に係る収容箱の断面図である。
【図9】変形例3に係る電線収容装置の正面図である。
【図10】変形例4に係る電線収容装置の斜視図である。
【図11】変形例5に係る電線収容装置の概念図である。
【図12】実施形態2に係る電線収容装置の正面図である。
【図13】実施形態2の変形例に係る収容箱の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
<第1実施形態>
図1に示すように、本発明の実施の形態1に係る電線収容装置10は、電線処理装置1と共に用いられる。符号2は、電線処理装置1によって処理される被覆電線(以下、単に電線という)を表している。電線2は、芯線2aと、芯線2aを覆う被覆2bとを有している。
【0024】
電線処理装置1は、電線2に対して切断、被覆の剥ぎ取り、および端子の圧着を行うものである。ただし、電線処理装置1は、電線2の切断、被覆の剥ぎ取り、および端子の圧着のうち、少なくとも一つの処理を行うものであってもよい。電線処理装置1には、公知の種々の電線処理装置を用いることができる。電線処理装置1は、処理後の電線(以下、単に電線という)として、様々な種類の電線2を製作することができる。電線処理装置1は、例えば、長さ、太さ、圧着端子の有無、または圧着端子の種類等が異なる複数種類の電線2を製作することができる。
【0025】
自動車等の配線として利用されるワイヤハーネスは、通常、種類の異なる複数の電線2を組み立てることによって構成される。このようなワイヤハーネスは、電線処理装置1によって複数種類の電線2を製作し、それら電線2を別の場所で組み立てることによって生産される。
【0026】
電線収容装置10は、電線処理装置1によって製作された電線2を回収し、その電線2が必要になるまで収容しておくものである。電線収容装置10に収容された電線2は、その後、別の場所に運ばれ、組み立てられる。
【0027】
まず、電線処理装置1の構成を説明する。電線処理装置1は、電線2の切断および被覆2bの剥ぎ取りを行うカッター3を備えている。また、電線処理装置1は、フロント側およびリア側の端子圧着装置4F,4Rを備えている。これら端子圧着装置4F,4Rは、被覆2bが剥ぎ取られて露出した芯線2aに、端子5を圧着するものである。なお、符号5F,5Rは、各処理を行う際に電線2を保持するフロント側、リア側のクランプを示している。電線処理装置1のカッター3および端子圧着装置4F,4Rには、従来から周知のものを用いることができる。
【0028】
電線処理装置1は、処理後の電線2を排出する排出機構6を備えている。排出機構6は、電線2を長手方向の一方(図1の下方向)に搬送するコンベアベルト7と、電線2を保持しつつ長手方向と直交する方向に移動させる排出クランプ8とを有している。なお、以下の説明では、図1の下側、上側、左側、右側を、それぞれ前側、後側、左側、右側と称することとする。排出クランプ8は、左右に移動可能に構成されている。排出クランプ8が電線2を保持しながら左方向に移動すると、電線2はコンベアベルト7上を左側に移動し、やがてコンベアベルト7から落下する(図1の矢印参照)。図2に示すように、電線処理装置1には、コンベアベルト7の左側から落下する電線2を下方に導くガイド9が設けられている。なお、ここでいう「落下」には、自由落下に限らず、ガイド9等の斜面上を滑り落ちることも含まれる。ガイド9は、コンベアベルト7と平行に延びる左右一対のガイド板9L,9Rによって構成されている。左側のガイド板9Lは、下方に向かうにつれて右側のガイド板9Rに接近するように、屈曲している。その結果、左側のガイド板9Lと右側のガイド板9Rとの間には、下方に向かうにつれて幅が狭くなるガイド経路9Sが形成されている。ただし、ガイド9の形状は何ら限定される訳ではない。また、ガイド9は必ずしも必要ではない。
【0029】
電線収容装置10は、ガイド9に導かれて落下してくる電線2を回収し、その電線2を収容する装置である。図2に示すように、本実施形態に係る電線収容装置10は、ガイド9の下方に配置されている。電線収容装置10は、電線2を収容する複数の収容箱11と、それら収容箱11の位置を変更する位置変更機構12とを備えている。以下では、収容箱11が電線2を回収する位置を回収位置、それ以外の位置を非回収位置という。回収位置は、ガイド9の真下の位置である。
【0030】
電線収容装置10は、周回状に配置された6つの支持台13Bを備えている。各支持台13Bには、左右に並ぶ5つの収容箱11が支持されている。なお、支持台13Bの数は6つに限られず、また、支持台13Bに支持される収容箱11の個数も5つに限定されない。各収容箱11は、前後に細長い略直方体形状に形成され、コンベアベルト7と平行に配置されている。収容箱11の上側には開口11aが形成されている。電線2は、この開口11aを通じて収容箱11内に回収される。なお、後述するように、各収容箱11には仕切板30(図4参照)が設けられているが、図2および図3では仕切板30の図示は省略している。
【0031】
次に、図3を参照しながら、位置変更機構12について説明する。なお、図2では、位置変更機構12の一部の図示を省略している。図3に示すように、電線収容装置10は、フレーム14に回転自在に支持された回転板15を備えている。回転板15には、放射状に延びるアーム21が一体的に設けられている。アーム21の先端には、軸20aを介して支持台13Bが取り付けられている。支持台13Bは、軸20aを介してアーム21に回転自在に取り付けられている。軸20aにはプーリ20が固定されている。そのため、プーリ20は支持台13Bに対して回転不能に固定されている。すなわち、プーリ20は支持台13Bおよび収容箱11と共に回転するようになっている。
【0032】
図3の符号Cは回転板15の回転中心である。回転板15の中心付近には、従動プーリ16が固定されている。従動プーリ16は回転板15と同軸状に配置されている。従動プーリ16は、伝動ベルト23を介して駆動プーリ17に連結されている。すなわち、駆動プーリ17と従動プーリ16とには、無端状の伝動ベルト23が巻き掛けられている。駆動プーリ17はモータ18に連結されている。モータ18が駆動すると駆動プーリ17が回転し、従動プーリ16も回転する。その結果、回転板15が回転し、各収容箱11は回転中心C周りに回転することになる。モータ18は、回転位置の制御が可能なモータである。モータ18の種類は特に限定されないが、例えばステッピングモータやサーボモータ等を好適に用いることができる。モータ18の回転位置を制御することにより、各収容箱11を回収位置に適宜に移動させることができる。
【0033】
ところで、支持台13Bはアーム21を介して回転板15に連結しているので、そのままでは回転板15の回転に伴って各収容箱11の姿勢が変わってしまう。ところが、例えば収容箱11が下向きの姿勢になると、回収した電線2が落下してしまうことになる。そこで、位置変更機構12は、収容箱11の上向きの姿勢を維持するために、以下の機構を備えている。
【0034】
すなわち、位置変更機構12は、回転中心Cと同心円状に配置された固定プーリ19と、全プーリ20と固定プーリ19とに巻き掛けられたベルト22とを備えている。回転板15には、固定プーリ19の両側に配置された一対のテンショナー24が取り付けられている。テンショナー24は回転板15に回転自在に取り付けられ、回転板15の回転に伴って回転中心Cの周りを旋回するように構成されている。これらテンショナー24によって、ベルト22は十分な張力を保った状態で全プーリ20および固定プーリ19に巻き掛けられている。これにより、プーリ20は、収容箱11の旋回に伴ってベルト22から摩擦力を受け、収容箱11が常に上向きの姿勢となるように回転する。すなわち、プーリ20は、回転中心Cの周りを公転すると同時に、軸20aと共に自転する。これにより、収容箱11は常に上を向いた姿勢に維持される。
【0035】
次に、収容箱11の構成を説明する。収容箱11は、複数本の電線2を収容可能な大きさに構成されている。図4に示すように、収容箱11には回転可能な仕切板30が設けられている。本実施形態では、収容箱11が「第1の区画部材」を構成し、仕切板30が「第2の区画部材」を構成している。仕切板30は、収容箱11と同様に前後に細長く形成されている。仕切板30の下端部は、回転軸31を介して収容箱11の底板の中央部に回転自在に取り付けられている。仕切板30により、収容箱11の内部は第1収容室11Aと第2収容室11Bとに仕切られている。仕切板30の上端部30tは収容箱11の上端部11tよりも低い位置に配置されていてもよいが、本実施形態では仕切板30の上端部30tは収容箱11の上端部11tよりも高い位置に配置されている。これにより、仕切板30が右側に移動したときに第1収容室11Aの全体が覆われ(図4(b)参照)、仕切板30が左側に移動したときに第2収容室11Bの全体が覆われるようになっている(図4(a)参照)。
【0036】
第1収容室11Aに電線2を回収する際には、仕切板30を左側に移動させる。これにより、第1収容室11Aの上方が開放され、第2収容室11Bは閉鎖される。一方、第2収容室11Bに電線2を回収する際には、仕切板30を右側に移動させる。これにより、第2収容室11Bの上方が開放され、第1収容室11Aは閉鎖される。
【0037】
なお、仕切板30を移動させるための機構は、何ら限定されない。例えば、図5に示すように、仕切板30の回転軸31を回転させるモータ32を設けてもよい。モータ32を駆動することによって、仕切板30を移動させることができる。
【0038】
また、図6に示すように、収容箱11の移動経路の途中に、仕切板30と係合する係合部材33を設けるようにしてもよい。収容箱11の移動に伴って仕切板30は係合部材33と係合し、係合部材33から移動方向と反対方向の力を受けることによって、左側から右側へ自動的に移動することになる。なお、係合部材33の形状は何ら限定されず、例えば棒状等であってもよい。
【0039】
以上のように、電線収容装置10によれば、収容箱11は仕切板30によって第1収容室11Aおよび第2収容室11Bに仕切られ、仕切板30は収容箱11に回転可能に設けられている。図4(a)および(b)に示すように、第1収容室11Aに電線2を回収する際には仕切板30は左側に移動し、第2収容室11Bに電線2を回収する際には仕切板30は右側に移動する。その結果、電線2を回収する際に、第1収容室11Aおよび第2収容室11Bの平面視の開口面積は、収容箱11自体の開口11aの面積と略同じ大きさとなる。これにより、第1収容室11Aおよび第2収容室11Bをコンパクトに保ちつつ、電線2を容易に回収することが可能となる。本実施形態によれば、収容箱11の電線回収性能の向上と小型化との両立を図ることができ、ひいては電線収容装置10全体の電線回収性能の向上と小型化との両立を図ることができる。
【0040】
<変形例1>
ところで、電線2は撓みやすい性質を有している。そのため、電線2は回収時に必ずしも真っ直ぐな状態にあるとは限らない。一方、電線2は押さえつけると真っ直ぐな状態になりやすい。したがって、回収時には比較的大きなスペースが必要となる反面、いったん回収した後は、電線2を押さえつけることによって、電線2の占有スペースを小さく抑えることができる。そこで、電線2を回収した後に収容室11A,11B内で電線2を押さえつける部材を設けるようにしてもよい。
【0041】
例えば、図7に示すように、仕切板30に押さえ部材34を設けるようにしてもよい。押さえ部材34の具体例は特に限定されないが、例えば、スポンジ、ゴム等の弾性体等を好適に用いることができる。
【0042】
このように電線2を押さえつける押さえ部材34を設けることとすれば、電線2の占有スペースを減らすことができるので、収容室11A,11Bを更に小型化することが可能となる。
【0043】
<変形例2>
収容箱11に設けられる仕切板30の枚数は1枚に限られず、2枚以上であってもよい。例えば図8に示すように、収容箱11に2枚の仕切板30を設け、収容箱11内に3つの収容室11A,11B,11Cを形成するようにしてもよい。
【0044】
<変形例3>
収容箱11の位置を変更させる位置変更機構12は、前記実施形態のものに限定されない。例えば、図9に示すように、位置変更機構12は、モータ25によって駆動される回転体26を備えていてもよい。本変形例では、回転体26は円形に形成され、その外周部に所定角度毎に収容トレイ11Tが設けられている。収容トレイ11Tは上側が開放された皿状に形成されている。収容トレイ11Tの底部には、回転軸31を介して回転自在な仕切板30が設けられている。本変形例においても、この仕切板30によって収容トレイ11T内に第1収容室11Aと第2収容室11Bとが形成されている。
【0045】
本変形例においても、前記実施形態1と同様にして仕切板30を移動させることができる。すなわち、本変形例においても、仕切板30を移動させるモータ32(図5参照)を設けてもよく、収容トレイ11Tの移動に伴って仕切板30と係合して仕切板30を移動させる係合部材33(図6参照)を設けるようにしてもよい。もちろん、他の方法によって仕切板30を移動させることも可能である。
【0046】
本変形例においても、前記実施形態1と同様の効果を得ることができる。
【0047】
<変形例4>
前記実施形態および変形例は、収容箱11または収容トレイ11Tが旋回することによって、その位置が切り換えられるものであった。しかし、収容箱11等の移動方式は何ら限定されない。本変形例は、図10に示すように、上下に並べられた収容箱11が左右に移動することによって、回収位置と非回収位置とが切り換えられるものである。
【0048】
本変形例に係る電線収容装置は、上下に所定間隔ごとに配置された仕切台121と、隣り合う仕切台121の間に配置された収容箱11と、収容箱11を左右に移動させる移動機構122とを備えている。収容箱11の構成は実施形態1と同様である。なお、図10では、仕切板30の図示は省略している。また、図示は省略するが、仕切台121には左右に延びるレールが設けられ、収容箱11はそのレール上を移動可能となっている。ただし、収容箱11を左右にスライドさせる機構は何ら限定される訳ではない。移動機構122は、上下に延びる支柱123と、支柱123から前後に延びる複数の軸124と、軸124を左右に移動させる図示しない駆動装置(例えばモータ等)とを有している。軸124は、収容箱11に連結されている。上記駆動装置が軸124を左右に移動させることにより、収容箱11が左右に移動する。これにより、収容箱11の位置が回収位置または非回収位置に切り換えられる。なお、本実施形態では、収容箱11は左右にのみ移動可能であるが、例えば移動機構122が上下に移動可能に構成され、それにより収容箱11が左右および上下に移動可能となっていてもよい。
【0049】
<変形例5>
図11に示すように、電線収容装置は、左右に並ぶ複数の収容箱11を上下に複数段備えていてもよい。図11に示す例では、各段は左右に並ぶ5つの収容箱11により構成されているが、左右に並ぶ収容箱11の個数は5つに限定されない。また、収容箱11の段数も2に限らず、3以上であってもよい。
【0050】
位置変更機構12は収容箱11を循環させるように構成されている。図11において、各収容箱11は、上段の右端の位置から左側に順次移動し、回収位置であるガイド9の下方の位置において、電線2を回収する。電線2を回収した後、収容箱11は更に左側に移動し、上段の左端の位置から下段の左端の位置に移動する。その後、収容箱11は下段の左端の位置から右側に順次移動し、下段の右端の位置から上段の右端の位置に移動する。以後、同様の移動を繰り返す。
【0051】
<実施形態2>
実施形態1では、収容箱11に仕切板30が設けられることにより、第1収容室11Aおよび第2収容室11Bが形成されていた。また、仕切板30は収容箱11に回転可能に設けられ、仕切板30の位置を変更することによって、各収容室11A,11Bの開口面積が変更されるものであった。すなわち、仕切板30を回転させることにより、各収容室11A,11Bの電線回収時の開口面積が非回収時の開口面積よりも大きくなるものであった。しかし、収容箱11の構成は何ら限定されない。収容箱11の構成として、電線回収時の平面視の開口面積が非回収時の平面視の開口面積よりも大きな任意の構造を採用することができる。図12に示すように、実施形態2に係る電線収容装置は、収容箱11自体が回転することにより、回収時の開口面積を非回収時の開口面積よりも大きくするものである。
【0052】
本実施形態では、左右一対の収容箱11が回転軸36を介して支持板35に回転可能に支持されている。支持板35は鉛直方向に延びている。収容箱11は、開口11aが支持板35側に位置するように支持板35に取り付けられている。収容箱11が回収位置に至ると、収容箱11は回転して横向きになり、開口11aは上向きに位置付けられる。収容箱11が回収位置から外れると、収容箱11は回転して縦向きになり、開口11aは支持板35によって塞がれる。本実施形態では、支持板35が「第1の区画部材」を構成し、収容箱11が「第2の区画部材」を構成する。
【0053】
本実施形態においても、各種の位置変更機構により、収容箱11の位置を変更することができる。例えば、実施形態1およびその変形例に係る各種の移動機構を用いて、収容箱11を移動させるようにしてもよい。
【0054】
本実施形態においても、収容箱11の平面視の開口面積は、回収時には非回収時よりも大きくなる。そのため、電線を容易に回収することができる。一方、収容箱11自体の平面視面積は、非回収時には回収時よりも小さくなる。非回収時における収容箱11の平面視面積を小さく抑えることができるので、電線収容装置を小型化することができる。
【0055】
なお、本実施形態では、支持板35の左右両側に収容箱11が設けられていたが、収容箱11を支持板35の左側または右側の一方のみに設けることも可能である。
【0056】
また、収容箱11の代わりに、図13に示すように、折り畳み式の袋状の収容器11Sを設けるようにしてもよい。
【0057】
<その他の実施形態>
実施形態1の仕切板30および実施形態の支持板35は、必ずしも板状に形成されていなくてもよい。例えば、それらが網状に形成されていてもよい。また、それらの厚みは一定でなくてもよい。
【0058】
実施形態1では仕切板30は回転式であり、実施形態2では収容箱11が回転式に構成されていた。しかし、仕切板30の移動方式または収容箱11の移動方式は、回転式に限定される訳ではない。例えば、実施形態2において、収容箱11を左右スライド式に構成することも可能である。
【符号の説明】
【0059】
10 電線収容装置
2 電線
11 収容箱(第1の区画部材、容器、第2の区画部材)
11A 第1収容室
11B 第2収容室
12 位置変更機構(移動機構)
30 仕切板(第2の区画部材、仕切部材)
32 モータ(駆動機構)
33 係合部材
34 押さえ部材
35 支持板(第1の区画部材、板状部材)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の区画部材と、前記第1の区画部材と共に少なくとも一つの収容室を区画する第2の区画部材とを備え、前記第2の区画部材が前記第1の区画部材に対し、前記収容室に電線を回収するときに位置付けられる第1の位置と、前記第1の位置と異なる第2の位置との間で相対移動可能に構成された電線収容装置であって、
前記収容室の平面視の開口面積は、前記第2の区画部材が前記第1の位置にあるときの方が前記第2の位置にあるときよりも大きい、電線収容装置。
【請求項2】
前記第1の区画部材は、上側が開放された容器であり、
前記第2の区画部材は、下端部が前記容器の内部に回転自在に支持され、前記容器内を第1の収容室と第2の収容室とに仕切る仕切部材である、請求項1に記載の電線収容装置。
【請求項3】
前記仕切部材は、前記第1の位置にあるときには前記第2の収容室の全体を覆い、前記第2の位置にあるときには前記第1の収容室の全体を覆う、請求項2に記載の電線収容装置。
【請求項4】
前記仕切部材に設けられ、前記仕切部材が前記第1の位置にあるときには前記第2の収容室内の電線を押さえつけ、前記仕切部材が前記第2の位置にあるときには前記第1の収容室内の電線を押さえつける部材をさらに備えている、請求項2または3に記載の電線収容装置。
【請求項5】
前記第1の区画部材は、鉛直方向に延びる板状部材であり、
前記第2の区画部材は、開口が形成され、前記板状部材に回転自在に支持された容器であり、
前記第1の位置は、前記開口が上向きになるように前記容器が横向きに配置された位置であり、
前記第2の位置は、前記開口が前記板状部材によって閉じられるように前記容器が縦向きに配置された位置である、請求項1に記載の電線収容装置。
【請求項6】
前記第2の区画部材を移動させる駆動機構をさらに備えている、請求項1〜5のいずれか一つに記載の電線収容装置。
【請求項7】
前記駆動機構はモータである、請求項6に記載の電線収容装置。
【請求項8】
前記駆動機構は、
前記第1および前記第2の区画部材を移動させる移動機構と、
前記第2の区画部材の移動経路中に配置され、前記第2の区画部材の移動中に前記第2の区画部材と係合することによって、前記第2の区画部材を回転させる係合部材と、
を有している請求項6に記載の電線収容装置。
【請求項1】
第1の区画部材と、前記第1の区画部材と共に少なくとも一つの収容室を区画する第2の区画部材とを備え、前記第2の区画部材が前記第1の区画部材に対し、前記収容室に電線を回収するときに位置付けられる第1の位置と、前記第1の位置と異なる第2の位置との間で相対移動可能に構成された電線収容装置であって、
前記収容室の平面視の開口面積は、前記第2の区画部材が前記第1の位置にあるときの方が前記第2の位置にあるときよりも大きい、電線収容装置。
【請求項2】
前記第1の区画部材は、上側が開放された容器であり、
前記第2の区画部材は、下端部が前記容器の内部に回転自在に支持され、前記容器内を第1の収容室と第2の収容室とに仕切る仕切部材である、請求項1に記載の電線収容装置。
【請求項3】
前記仕切部材は、前記第1の位置にあるときには前記第2の収容室の全体を覆い、前記第2の位置にあるときには前記第1の収容室の全体を覆う、請求項2に記載の電線収容装置。
【請求項4】
前記仕切部材に設けられ、前記仕切部材が前記第1の位置にあるときには前記第2の収容室内の電線を押さえつけ、前記仕切部材が前記第2の位置にあるときには前記第1の収容室内の電線を押さえつける部材をさらに備えている、請求項2または3に記載の電線収容装置。
【請求項5】
前記第1の区画部材は、鉛直方向に延びる板状部材であり、
前記第2の区画部材は、開口が形成され、前記板状部材に回転自在に支持された容器であり、
前記第1の位置は、前記開口が上向きになるように前記容器が横向きに配置された位置であり、
前記第2の位置は、前記開口が前記板状部材によって閉じられるように前記容器が縦向きに配置された位置である、請求項1に記載の電線収容装置。
【請求項6】
前記第2の区画部材を移動させる駆動機構をさらに備えている、請求項1〜5のいずれか一つに記載の電線収容装置。
【請求項7】
前記駆動機構はモータである、請求項6に記載の電線収容装置。
【請求項8】
前記駆動機構は、
前記第1および前記第2の区画部材を移動させる移動機構と、
前記第2の区画部材の移動経路中に配置され、前記第2の区画部材の移動中に前記第2の区画部材と係合することによって、前記第2の区画部材を回転させる係合部材と、
を有している請求項6に記載の電線収容装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−151027(P2012−151027A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−9744(P2011−9744)
【出願日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【出願人】(000002358)新明和工業株式会社 (919)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【出願人】(000002358)新明和工業株式会社 (919)
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