説明

電話システムとそのノード装置および迂回ルート形成方法

【課題】通信コストを抑制しつつ電話接続サービスを継続して提供すること。
【解決手段】各ノード装置N1〜N3において、他のノード装置とのIP経路障害を検出し、記憶する。発側ノードと着側ノードの間にIP経路障害が存在すれば、発側ノードは公衆網200への迂回ノードとなり得る複数の中継ノードの候補を選択する。この選択された複数の中継ノードから、発側ノードは、公衆網200へ迂回して着側ノードとの通信を確立した際に最もコストの低くなる中継ノードを選択する。そののち発側ノードは選択した中継ノードまでIP網100上で通信ルートを確立し、中継ノードは公衆網200の迂回路で着側ノードまでの通信を確立する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電話端末やソフトフォンなどがパケットを授受して音声通話を実現する電話システムと、この種のシステムにおけるノード装置、および通信ルートを迂回させる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
パケット交換型のネットワークを介して音声通話を実現するシステムが知られている。なかでもIP(Internet Protocol)ネットワークを利用する、VoIP(Voice over IP)と称するシステムが実用化されている。IPはコンピュータ間通信における汎用の通信プロトコルであるので、IP電話システムを用いればコンピュータとの連携機能なども柔軟に構築することができる。近年ではオフィス内LAN(Local Area Network)にIP電話機を接続して内線電話網を構築することが行われている。その一方で、公衆ネットワークや専用線ネットワークなどといった従量課金型の回線交換ネットワークもいまだ主流であり、現在では両者が並存する状況にある。
【0003】
通信コストの観点から見ればIPネットワークを利用するほうが有利である。そこでIPネットワークを主に利用し、通信障害の発生時などには回線交換ネットワークに迂回ルートを形成するといった形態がとられるようになってきている。パケットトラフィックを迂回ルートに迂回させることで、通話が途切れることなく電話接続サービスを継続することができる。
特許文献1〜3には、いずれもパケット交換ネットワーク内における迂回ルートの形成に関する技術が開示されるが、近年では異種網であるパケット交換ネットワークと回線交換ネットワークとを跨いで迂回ルートを形成することが行われている。
【特許文献1】特開2002−252634号公報
【特許文献2】特開2003−229890号公報
【特許文献3】特開2004−248177号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
IPネットワークと回線交換ネットワークとをノード装置で接続し、このノード装置を介することで両ネットワークを跨ぐ迂回ルートを形成する技術は既に知られている。しかしながらこのようなシステムにおいて通信コストを最適化するための技術はいまだ知られておらず、そのため往々にして、回線交換ネットワーク側に長距離の迂回ルートが形成されることがある。よってユーザのコスト負担が大きくなりやすく、特に、複数地域に拠点を持つ企業ユーザなどにあっては従量課金により通信コストを押し上げることになるので事態は深刻である。
この発明は上記事情によりなされたもので、その目的は、通信コストを抑制しつつ電話接続サービスを継続して提供することの可能な電話システムとそのノード装置および迂回ルート形成方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するためにこの発明の一態様によれば、パケット交換型の第1ネットワークと従量課金型の第2ネットワークとに接続され前記第1および第2ネットワークの少なくともいずれかを経由する通信ルートを相互間に形成する複数のノード装置と、それぞれ前記ノード装置のいずれかに収容され前記通信ルートを介して相互に電話通信の可能な複数の端末装置とを具備し、前記ノード装置の各々は、前記第1ネットワークをモニタしてこの第1ネットワークにおける障害を検出する検出処理部と、前記検出された障害を回避すべく前記通信ルートの少なくとも一部を、前記第1および第2ネットワークのインタフェースとなる中継ノードを介して前記第2ネットワークに迂回させる迂回処理部と、前記通信ルートが前記第2ネットワークを通過するコストを最小にする中継ノードを前記複数のノード装置のうちから決定する決定処理部とを具備し、前記迂回処理部は、この決定処理部により決定された中継ノードを介して前記通信ルートを迂回させることを特徴とする電話システムが提供される。
【0006】
特に、前記複数のノード装置ごとに前記中継ノードの候補となるノード装置をその優先順位とともに対応付けてテーブル化した管理テーブルを各ノード装置に記憶させ、中継ノードの決定にあたり、管理テーブルにおいて管理されるノード装置の優先順位を利用するようにする。
【0007】
このような手段を講じることにより、公衆網などの従量課金型ネットワークを利用するにあたりそのコストを最小化される。具体的には、障害の発生箇所に応じて選択すべき中継ノードが、管理テーブルに記載される優先順位のもとで決定される。従って、通信ルートを迂回させることにより電話接続サービスを継続して提供することを可能にしつつも、
通信コストを抑制することを併せて実現することが可能になる。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、通信コストを抑制しつつ電話接続サービスを継続して提供することの可能な電話システムとそのノード装置および迂回ルート形成方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態につき説明するが、これに先立ち既存の技術について説明する。
図1は、既存の技術による迂回ルートの形成を説明するための図である。この実施形態ではパケット交換型ネットワークの一例としてIP網100を採り上げ、従量課金型ネットワークの一例として公衆網200を採り上げる。システムに属するノード装置はいずれもIP網100および公衆網200に接続され、各々複数のIP端末をその配下として収容する。IP端末は音声通話機能を備え、特に、IP網100、公衆網200のいずれを介しても通話可能なVoIP通信機能を有する。
【0010】
各ノード装置は同じカンパニーに属するとし、東京本社ノードに符号N1、京都支社ノードに符号N2、大阪支社ノードに符号N3を付して示す。このうち東京本社ノードN1の配下の或るIP端末に符号T1を付して発呼端末T1とし、大阪支社ノードN3の配下の或るIP端末に符号T2を付して着呼端末T2とする。
【0011】
図1において、各ノードN1〜N3はIP網100を例えば定期的にモニタし、障害の有無を検出する。図1においてはIP網100と大阪支社ノードN3とを繋ぐ箇所(例えば図示しないルータ)に経路障害Fが生じているとし、ノードN1〜N3のいずれもがそのことを検知しているとする。なお経路障害Fとしては、通信途絶、リンク断、遅延、スループット低下、許容帯域幅オーバー、のいずれかまたは組み合わせなどがある。
【0012】
この状態から、発呼端末T1から着呼端末T2への内線による発呼が生じたとする。そうすると既存の技術では、東京本社ノードN1はIP網100の利用を考慮することなく、全ての区間において公衆網200を経由する通信ルートを、いわば盲目的に形成する。これにより通信サービスを継続することはできるものの、公衆網200における従量課金により通信コストが跳ね上がる。つまり発呼端末T1からの内線発呼(1)に応じて、東京本社ノードN1は通信障害ありを判定し(2)、公衆網200に迂回するルートにより大阪支社ノードN3に発信する(3)。そうして大阪支社ノードの内線、すなわち着呼端末T2に着信する(4)が、カンパニーにとってはコストの負担が大きい。次に、これを解決可能な実施形態につき説明する。
【0013】
図2は、この発明に関わるノード装置N1〜N3の実施の形態を示す機能ブロック図である。ノード装置N1〜N3は、インタフェース部(I/F)11、トランク回路12、主制御部13、および、データベース部14を備える。このうちI/F11はIP網100に接続されてパケットの授受に関する処理を担う。トランク回路12は公衆網200に接続されて公衆網200とのインタフェース処理、パケットのエンカプセル化、デカプセル化などの処理を担う。
【0014】
主制御部13はこの実施形態に関わる処理機能として、検出処理部13a、迂回処理部13b、および決定処理部13cを備える。検出処理部13aはIPネットワーク100の状態を定期的、逐次ポーリング、あるいはリアルタイムポーリングなどによりモニタし、ルート障害を検出する。
【0015】
迂回処理部13bは、通信ルートの形成にあたり、検出された障害を回避すべく通信ルートの少なくとも一部を公衆網200側に迂回させる。その際、IP網100と公衆網200との境界(インタフェース)となるノード装置を中継ノードと称する。決定処理部13cは、通信ルートのそれぞれごとに、中継ノードとすべきノード装置を決定する。
【0016】
特に、決定処理部13cは、通信ルートが公衆網200を通過する際のコストが最小となるように、中継ノードを決定する。その指標として決定処理部13cは、データベース部14に記憶される中継ノード決定テーブル14aを参照する。この決定処理部13cにより決定された中継ノードを経由するように、迂回処理部13bは通信ルートを迂回させる。
【0017】
図3は、中継ノード決定テーブル14aを示す模式図である。中継ノード決定テーブル14aは、各ノード装置ごとに、中継ノードの候補となるノード装置をその優先順位とともに対応付けてテーブル化したものである。すなわち中継ノード決定テーブル14aは、着呼端末を配下とするノードを着側ノードとしたとき、着側ノードのそれぞれごとに中継ノードとすべき他のノード装置を優先順位をつけて配列したテーブルである。中継ノード決定テーブル14aは予め用意されて各ノード装置に記憶される。
【0018】
図3において例えば東京本社ノードが着側ノードであれば、中継ノードの第1順位候補は横浜支社ノード、第2順位候補は埼玉支社ノード、第3候補ノードは千葉支社ノード(いずれも図示せず)である。優先順位を決める指標は専ら着側ノードに対する距離であるが、要するに公衆網における通信コストの少ないほうから高い優先順位をつければ良い。
決定処理部13cは中継ルートの決定に際して、着側ノードに対する優先順位の高いほうから順に、中継ノードを決定する。次に、上記構成における作用を説明する。
【0019】
図4は、この発明に関わるノード装置N1〜N3により形成される迂回ルートを示す図である。図4において、発呼端末T1からの内線発呼(1)に応じて、東京本社ノードN1は通信障害ありを判定する(2)。そうすると東京本社ノードN1は、大阪支社ノードN3との間で公衆網200の通信コストを安くできる中継ノードを選択する。その際東京本社ノードN1は、図3の中継ノード決定テーブル14aを参照し、大阪支社ノードN3への迂回に際して通信コストが安くなり、かつIP経路障害が発生していない中継ノードを、中継ノード決定テーブル14aの優先順位に従って選択する(3′)。ここでは京都支社ノードN2が選択されたとする。京都支社ノードN2は大阪支社ノードN3との間で公衆網200を迂回するにあたり通信コストが最も安くなるノードであり、東京本社ノードN1は京都支社ノードN2に音声呼の中継を依頼する(4′)。
【0020】
これを受けて京都支社ノードN2は、公衆網200に迂回するルートで大阪支社ノードN3に発信する(5′)。このようにして、発呼端末T1からの呼が、公衆網200を一部迂回する通信ルートを経由して大阪支社ノードN3の着呼端末T2に、内線着信する(6)。
【0021】
図5は、以上の処理手順をまとめたフローチャートである。内線のIP端末から発呼が生じると、その発呼元端末を配下とするノード装置(発側ノード)において、発信呼の着信先ノードが決定される(ステップS1)。次に、その発側ノードにおいて着信先ノード(着側ノード)との間のIP網における経路の状態が判定される(ステップS2)。IP網100の経路上に障害がなければ(ステップS3でNo)、発側ノードはそのまま着側ノードに発信し(ステップS4)、IP網100を経由する通信ルートが形成される。
【0022】
ステップS3で障害が検出されれば、発側ノードは着側ノードへの迂回コストが最小となる中継ノードを選択し(ステップS5)、選択決定した中継ノードに中継以来発信を行う(ステップS6)。このようにして形成された通信ルートは一部公衆網200を経由しながらも、そのコストは最小となる。
【0023】
以上説明したようにこの実施形態では、各ノード装置N1〜N3において、他のノード装置とのIP経路障害を検出し、記憶する。発側ノードと着側ノードの間にIP経路障害が存在すれば、発側ノードは公衆網200への迂回ノードとなり得る複数の中継ノードの候補を選択する。この選択された複数の中継ノードから、発側ノードは、公衆網200へ迂回して着側ノードとの通信を確立した際に最もコストの低くなる中継ノードを選択する。そののち発側ノードは選択した中継ノードまでIP網100上で通信ルートを確立し、中継ノードは公衆網200の迂回路で着側ノードまでの通信を確立するようにしている。
【0024】
このようにしたので、迂回ルートを形成するにあたり通信コストが最小になる中継ノードを能動的に決定することができるようになる。このようにして決定した中継ノードから公衆網200に迂回ルートを形成することにより、トータルの通信コストを最小とするソリューションを提供することができる。従って、通信コストを抑制しつつ電話接続サービスを継続して提供することが可能となる。
【0025】
なお、この発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えばこの実施形態ではIP網100における障害を定期的、リアルタイムあるいは逐次ポーリングによりモニタするとしたが、発側端末T1からの発呼が生じた際に障害検出処理を起動するようにしても良い。このようにすれば障害検出のためのトラフィックを最小にすることができ、ネットワークリソースへの負荷を軽減することができる。
【0026】
また上記実施形態では中継ノード決定テーブル14aを参照して中継ノードを決定するようにしたが、これに限らず、公衆網200の料金体系に基づいて発側、着側ノード間の所要コストを計算し、算出したコストの最も低くなる中継ノードを選択するようにしても良い。
【0027】
さらに、この発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】既存の技術による迂回ルートの形成を説明するための図。
【図2】この発明に関わるノード装置N1〜N3の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図3】図2の中継ノード決定テーブル14aを示す模式図。
【図4】この発明に関わるノード装置N1〜N3により形成される迂回ルートを示す図。
【図5】この発明に関わるノード装置N1〜N3により実施される処理手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0029】
100…IP網、200…公衆網、N1…東京本社ノード、N2…京都支社ノード、N3…大阪支社ノード、T1…発呼端末、T2…着呼端末、11…インタフェース部(I/F)、12…トランク回路、13…主制御部、13a…検出処理部、13b…迂回処理部、13c…決定処理部、14…データベース部、14a…中継ノード決定テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パケット交換型の第1ネットワークと従量課金型の第2ネットワークとに接続され前記第1および第2ネットワークの少なくともいずれかを経由する通信ルートを相互間に形成する複数のノード装置と、
それぞれ前記ノード装置のいずれかに収容され前記通信ルートを介して相互に電話通信の可能な複数の端末装置とを具備し、
前記ノード装置の各々は、
前記第1ネットワークをモニタしてこの第1ネットワークにおける障害を検出する検出処理部と、
前記検出された障害を回避すべく前記通信ルートの少なくとも一部を、前記第1および第2ネットワークのインタフェースとなる中継ノードを介して前記第2ネットワークに迂回させる迂回処理部と、
前記通信ルートが前記第2ネットワークを通過するコストを最小にする中継ノードを前記複数のノード装置のうちから決定する決定処理部とを具備し、
前記迂回処理部は、この決定処理部により決定された中継ノードを介して前記通信ルートを迂回させることを特徴とする電話システム。
【請求項2】
前記検出処理部は、前記第1ネットワークを定期的にモニタすることを特徴とする請求項1に記載の電話システム。
【請求項3】
前記検出処理部は、前記第1ネットワークを前記端末装置からの発呼に際してモニタすることを特徴とする請求項1に記載の電話システム。
【請求項4】
前記決定処理部は、前記第2ネットワークの料金体系に基づいて前記コストを算出し、その結果に基づいて前記中継ノードを決定することを特徴とする請求項1に記載の電話システム。
【請求項5】
さらに、前記複数のノード装置ごとに前記中継ノードの候補となるノード装置をその優先順位とともに対応付けてテーブル化した管理テーブルを備え、
前記決定処理部は、前記管理テーブルにおいて管理されるノード装置の前記優先順位に基づいて前記中継ノードを決定することを特徴とする請求項1に記載の電話システム。
【請求項6】
パケット交換型の第1ネットワークと従量課金型の第2ネットワークとに接続され前記第1および第2ネットワークの少なくともいずれかを経由する通信ルートを相互間に形成する複数のノード装置と、それぞれ前記ノード装置のいずれかに収容され前記通信ルートを介して相互に電話通信の可能な複数の端末装置とを具備する電話システムに用いられる前記ノード装置であって、
前記第1ネットワークをモニタしてこの第1ネットワークにおける障害を検出する検出処理部と、
前記検出された障害を回避すべく前記通信ルートの少なくとも一部を、前記第1および第2ネットワークのインタフェースとなる中継ノードを介して前記第2ネットワークに迂回させる迂回処理部と、
前記通信ルートが前記第2ネットワークを通過するコストを最小にする中継ノードを前記複数のノード装置のうちから決定する決定処理部とを具備し、
前記迂回処理部は、この決定処理部により決定された中継ノードを介して前記通信ルートを迂回させることを特徴とするノード装置。
【請求項7】
前記検出処理部は、前記第1ネットワークを定期的にモニタすることを特徴とする請求項6に記載のノード装置。
【請求項8】
前記検出処理部は、前記第1ネットワークを前記端末装置からの発呼に際してモニタすることを特徴とする請求項6に記載のノード装置。
【請求項9】
前記決定処理部は、前記第2ネットワークの料金体系に基づいて前記コストを算出し、その結果に基づいて前記中継ノードを決定することを特徴とする請求項6に記載のノード装置。
【請求項10】
さらに、前記複数のノード装置ごとに前記中継ノードの候補となるノード装置をその優先順位とともに対応付けてテーブル化した管理テーブルを備え、
前記決定処理部は、前記管理テーブルにおいて管理されるノード装置の前記優先順位に基づいて前記中継ノードを決定することを特徴とする請求項6に記載のノード装置。
【請求項11】
パケット交換型の第1ネットワークと従量課金型の第2ネットワークとに接続され前記第1および第2ネットワークの少なくともいずれかを経由する通信ルートを相互間に形成する複数のノード装置と、それぞれ前記ノード装置のいずれかに収容され前記通信ルートを介して相互に電話通信の可能な複数の端末装置とを具備する電話システムに用いられる迂回ルート形成方法であって、
前記第1ネットワークをモニタしてこの第1ネットワークにおける障害を検出する検出ステップと、
前記検出された障害を回避すべく前記通信ルートの少なくとも一部を、前記第1および第2ネットワークのインタフェースとなる中継ノードを介して前記第2ネットワークに迂回させる迂回ステップと、
前記通信ルートが前記第2ネットワークを通過するコストを最小にする中継ノードを前記複数のノード装置のうちから決定する決定ステップとを具備し、
前記迂回ステップは、この決定ステップにおいて決定された中継ノードを介して前記通信ルートを迂回させることを特徴とする迂回ルート形成方法。
【請求項12】
前記検出ステップは、前記第1ネットワークを定期的にモニタするステップであることを特徴とする請求項11に記載の迂回ルート形成方法。
【請求項13】
前記検出ステップは、前記第1ネットワークを前記端末装置からの発呼に際してモニタするステップであることを特徴とする請求項11に記載の迂回ルート形成方法。
【請求項14】
前記決定ステップは、前記第2ネットワークの料金体系に基づいて前記コストを算出し、その結果に基づいて前記中継ノードを決定するステップであることを特徴とする請求項11に記載の迂回ルート形成方法。
【請求項15】
前記決定ステップは、前記複数のノード装置ごとに前記中継ノードの候補となるノード装置をその優先順位とともに対応付けてテーブル化した管理テーブルにおいて管理されるノード装置の前記優先順位に基づいて、前記中継ノードを決定するステップであることを特徴とする請求項11に記載の迂回ルート形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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