説明

静電潜像現像用キャリア、静電潜像現像剤、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び、画像形成方法

【課題】画像濃度の低下が抑制される静電潜像現像用キャリアの提供。
【解決手段】磁性芯材と、前記磁性芯材を被覆する樹脂被覆層と、を有し、形状係数SF1が100以上120以下であり、断面より求めた前記樹脂被覆層の厚みをTHとし、前記樹脂被覆層の最大厚みをTHmaxとしたときに、THが0.05×THmax≦TH≦0.25×THmaxの関係を満たす前記樹脂被覆層の部分が5%以上20%以下である静電潜像現像用キャリア。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電潜像現像用キャリア、静電潜像現像剤、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び、画像形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真法による画像形成では、帯電工程、露光工程により潜像保持体(感光体)に静電潜像を形成し、現像工程で現像し現像像を形成し、該現像像を被転写体上に転写し、定着工程において加熱等により定着し画像を得る。この様な電子写真法で用いられる静電潜像現像剤は、結着樹脂中に着色剤を分散させたトナーを単独で用いる一成分現像剤と、トナーとキャリアからなる二成分現像剤とに大別される。
該二成分現像剤は、キャリアが比較的表面積が大きいことからトナーとの帯電が容易であり、かつ該キャリアに磁性粒子を用いることにより、マグロール等により搬送が容易である等の理由から、現在広く用いられている。
【0003】
被覆樹脂の磨耗や剥離に対して強靱で耐久性に優れ、帯電特性や抵抗値特性等における経時的変化が少なく、且つ初期の画質を長期間の使用においても維持しうる電子写真用キャリアを提供するため、表面に多数のデンプルを形成したコア材と、該コア材の表面を被覆する被覆樹脂とからなることを特徴とする電子写真用キャリアが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、キャリアの被覆樹脂の耐磨耗性及び耐久性を高め、キャリアの帯電特性や抵抗値特性等における経時的変化を少なくして、初期の画質を長期間の使用後も維持できる二成分系電子写真用現像剤を提供するため、トナーとキャリアとからなる二成分系電子写真用現像剤において、上記キャリアが、表面に多数のデンプルを形成したコア材と、該コア材の表面を被覆する被覆樹脂とからなることを特徴とする二成分系電子写真用現像剤が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
また、キャリアへのトナー付着のない、撥水性、耐摩耗性が高く、経時的なキャリアの表面性及び抵抗の変化を無くし、さらに粒子等の添加剤による抵抗の経時変動をなくすことにより現像性の安定化をはかり、ハーフトーン部の濃度の再現性や現像用トナーの機内汚染を防止したポリオレフィン系樹脂被覆キャリアを提供するため、磁性粒子表面に樹脂被覆層を有する樹脂被覆キャリアにおいて、該樹脂被覆層は前記磁性粒子表面でオレフィン系モノマーを重合して形成された平均被覆膜厚が2.0μm以下のポリオレフィン系樹脂被覆層で、且つ前記磁性粒子表面の露出度が50%未満であることを特徴とする静電潜像現像用キャリアが開示されている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平06−194882号公報
【特許文献2】特開平06−186783号公報
【特許文献3】特開平08−254857号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、画像濃度の低下が抑制される静電潜像現像用キャリアを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
即ち、請求項1に係る発明は、磁性芯材と、前記磁性芯材を被覆する樹脂被覆層と、を有し、
形状係数SF1が100以上120以下であり、
断面より求めた前記樹脂被覆層の厚みをTHとし、前記樹脂被覆層の最大厚みをTHmaxとしたときに、THが0.05×THmax≦TH≦0.25×THmaxの関係を満たす前記樹脂被覆層の部分が5%以上20%以下である静電潜像現像用キャリアである。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の静電潜像現像用キャリアとトナーとを含む静電潜像現像剤である。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の静電潜像現像剤を収容する現像剤カートリッジである。
【0011】
請求項4に係る発明は、請求項2に記載の静電潜像現像剤を収容し、且つ前記静電潜像現像剤を保持して搬送する現像剤保持体を備えるプロセスカートリッジである。
【0012】
請求項5に係る発明は、潜像保持体と、前記潜像保持体表面を帯電する帯電手段と、帯電された前記潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記静電潜像を請求項2に記載の静電潜像現像剤におけるトナーによってトナー像として現像する現像手段と、前記潜像保持体表面に形成された前記トナー像を被転写体表面に転写する転写手段と、前記被転写体表面に転写された前記トナー像を定着する定着手段とを有する画像形成装置である。
【0013】
請求項6に係る発明は、潜像保持体表面を帯電する帯電工程と、帯電された前記潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程と、前記静電潜像を請求項2に記載の静電潜像現像剤におけるトナーによってトナー像として現像する現像工程と、前記潜像保持体表面に形成された前記トナー像を被転写体表面に転写する転写工程と、前記被転写体表面に転写された前記トナー像を定着する定着工程とを有する画像形成方法である。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、画像濃度の低下が抑制される静電潜像現像用キャリアが提供される。
【0015】
請求項2に係る発明によれば、本構成の静電潜像現像用キャリアを有さない場合に比べて、画像濃度の低下が抑制される静電潜像現像剤が提供される。
【0016】
請求項3に係る発明によれば、本構成の静電潜像現像用キャリアを有さない場合に比べて、画像濃度の低下が抑制される静電潜像現像剤を収容する現像剤カートリッジが提供される。
【0017】
請求項4に係る発明によれば、本構成の静電潜像現像用キャリアを有さない場合に比べて、画像濃度の低下が抑制される静電潜像現像剤を用いたプロセスカートリッジが提供される。
【0018】
請求項5に係る発明によれば、本構成の静電潜像現像用キャリアを有さない場合に比べて、画像濃度の低下が抑制される画像形成装置が提供される。
【0019】
請求項6に係る発明によれば、本構成の静電潜像現像用キャリアを有さない場合に比べて、画像濃度の低下が抑制される画像形成方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】キャリア12の断面を示すTEM写真の模式図である。
【図2】本実施形態の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
【図3】本実施形態のプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の静電潜像現像用キャリア、静電潜像現像剤、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び、画像形成方法の実施形態について説明する。
【0022】
<静電潜像現像用キャリア>
本実施形態に係る静電潜像現像用キャリア(以下、本実施形態のキャリアと称することがある。)は、磁性芯材と、前記磁性芯材を被覆する樹脂被覆層と、を有し、形状係数SF1が100以上120以下であり、断面より求めた前記樹脂被覆層の厚みをTHとし、前記樹脂被覆層の最大厚みをTHmaxとしたときに、THが0.05×THmax≦TH≦0.25×THmaxの関係を満たす前記樹脂被覆層の部分を5%以上20%以下としたものである。
【0023】
以下に、本実施形態のキャリアを用いることで画像濃度の低下が抑制されるメカニズムについて推察する。
二成分現像剤を用いて磁気ブラシ法により静電潜像の現像を行う現像器内でのトナーの補給性や攪拌性、帯電特性の均一化等、現像剤の粉体特性としての流動性の向上のために、種々の外添剤(流動性補助剤や添加剤)が用いられている。ところが、トナー中に含まれる外添剤粒子の一部が遊離し、遊離した外添剤粒子がキャリア表面へ移行することで、現像剤が磁気ブラシを形成する際にキャリア表面へ移行した外添剤がキャリア同士の接触部に介在することによりキャリア同士の接触が抑制されてキャリアのマクロ抵抗が上昇し、画像濃度が低下してしまう場合がある。この現象は、キャリアの形状係数SF1が100以上120以下の、所謂球状キャリアを用いる際に生じやすい。一方、形状係数SF1が100以上120以下の球状キャリアを用いることで、キャリアの割れ、欠けが抑制される。すなわち、上記の範囲内であると、キャリア表面の凹凸が少ないため、キャリアがストレスを受けにくく、キャリア粒子の割れ、欠けが抑制される。これらの割れや欠けの発生が抑制されることにより、感光体、転写部材およびクリーニング部材の損傷や、画質の低下が抑制されるといった利点が得られる。
【0024】
キャリア同士の接触が抑制された状態でキャリアのマクロ抵抗を低下させるには、高電場下においてキャリア・キャリア間に局所的な導通路が形成されることが望ましい。樹脂被覆層に厚みムラをもたせて薄膜部を形成すると、キャリア・キャリア間での局所的な導通路の形成が期待される。本実施形態に係る樹脂被覆層は厚みムラを有し、具体的にはTHが0.05×THmax≦TH≦0.25×THmaxの関係を満たす樹脂被覆層の部分が5%以上20%以下とされる。樹脂被覆層のうちTHが0.05×THmax≦TH≦0.25×THmaxの関係を満たす部分は、樹脂被覆層における膜厚の薄い「薄膜部」を構成する。該薄膜部を介してキャリア・キャリア間に局所的な導通路が形成されることで、キャリアのマクロ抵抗が低下し、画像濃度の低下が抑制されるものと推察される。
【0025】
THが0.05×THmax≦TH≦0.25×THmaxの関係を満たす樹脂被覆層の部分が5%未満であると、画像濃度の低下を防ぐことができない場合がある。これは、薄膜部が少ないため十分な導通路が確保されずキャリアのマクロ抵抗の上昇を抑制できないためと推察される。一方、THが0.05×THmax≦TH≦0.25×THmaxの関係を満たす樹脂被覆層の部分が20%を超えると、画像濃度の低下を防ぐことができない場合がある。これは、薄膜部が多いと高電場による局所的導通路形成が発現せず、キャリアのマクロ抵抗の上昇を抑制できないためと推察される。
THが0.05×THmax≦TH≦0.25×THmaxの関係を満たす樹脂被覆層の部分は8%以上16%以下が望ましい。
また、本実施形態においては、TH>0.25×THmaxの関係を満たす樹脂被覆層の部分は80%以上95%以下であってもよい。
【0026】
次に、TH、THmax及びTHが0.05×THmax≦TH≦0.25×THmaxの関係を満たす樹脂被覆層の部分の割合を求める方法について図面を参照しながら説明する。
図1は、キャリア12の断面を示すTEM写真の模式図である。キャリア12は、磁性芯材14と磁性芯材14を被覆する樹脂被覆層16とで構成されている。キャリア断面のTEM写真に基づき、キャリア12をキャリア12の円相当の中心Oから3°刻みで120等分し、磁性芯材14の表面からキャリア12の表面(即ち樹脂被覆層16の表面)までの線分の長さをTHとする。THmaxはキャリア1粒子におけるTHの最大値とする。まずキャリア1粒子についてTHを120箇所で測定し、THを測定した120箇所のうちTHが0.05×THmax≦TH≦0.25×THmaxの関係を満たす箇所の比率を算出する。同様の作業をキャリア10粒子について行い、比率の平均を求めることで、THが0.05×THmax≦TH≦0.25×THmaxの関係を満たす樹脂被覆層の部分の割合が算出される。
【0027】
本実施形態において、キャリアの形状係数SF1は100以上120以下とされる。ここで、上記形状係数SF1は、下記式(1)により求められる。
SF1=(ML/A)×(π/4)×100 ・・・ 式(1)
上記式(1)中、MLはキャリアの絶対最大長、Aはキャリアの投影面積を各々示す。
【0028】
前記SF1は、主に顕微鏡画像または走査型電子顕微鏡(SEM)画像を画像解析装置を用いて解析することによって数値化され、例えば、以下のようにして算出される。すなわち、スライドガラス表面に散布した粒子の光学顕微鏡像をビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、100個の粒子の最大長と投影面積を求め、上記式(1)によって計算し、その平均値を求めることにより得られる。
【0029】
以下、本実施形態のキャリアを構成する各成分について詳細に説明する。
本実施形態のキャリアは、磁性芯材とこの磁性芯材を被覆する樹脂被覆層とを有する。
【0030】
本実施形態で用いられる磁性芯材としては、特に制限はなく、鉄、鋼、ニッケル、コバルト等の磁性金属、又は、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物、磁性粒子とバインダー樹脂とを含む磁性粒子分散型芯材等が挙げられる。
【0031】
また、前記フェライトの例としては、下記式(2)で示される構造のものが挙げられる。
【0032】
(MO)(Fe・・・(2)
【0033】
式(2)中、MはCu、Zn、Fe、Mg、Mn、Ca、Li、Ti、Ni、Sn、Sr、Al、Ba、Co及びMoからなる群より選択される少なくとも1種を示す。また、X、Yはmol比を示し、かつ条件X+Y=100の条件を満たす。
【0034】
本実施形態において、磁性粒子分散型芯材は、磁性粒子がバインダー樹脂中に分散されてなる。
上記磁性粒子としては、従来公知のいずれのものを使用してもよいが、特に望ましくはフェライトやマグネタイト、マグヘマタイトが選ばれる。特に、強磁性の磁性粒子としては、マグネタイト、マグヘマタイトが選択され、他の磁性粒子として、例えば鉄粉が知られている。鉄粉の場合は比重が大きいためトナーを劣化させやすいので、フェライトやマグネタイト、マグヘマタイトの方が安定性に優れている。
【0035】
磁性粒子として、具体的には、例えばマグネタイト、γ−酸化鉄、Mn−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、Mn−Mg系フェライト、Li系フェライト、Cu−Zn系フェライトなどの鉄系酸化物が挙げられる。中でも安価なマグネタイトが、より望ましく用いられる。
【0036】
磁性粒子の粒径は、0.01μm以上1μm以下であることが望ましく、0.05μm以上0.7μm以下であることがより望ましく、0.1μm以上0.6μm以下であることが更に望ましい。磁性粒子の粒径が0.01μm未満の場合、磁力の低下を招いたり、均一粒径の芯材が得られない場合がある。一方、磁性粒子の粒径が1μmを超える場合、均質な芯材を得ることができない場合がある。
また、磁性粒子の磁性芯材中における含有量としては、30質量%以上95質量%以下であることが望ましく、45質量%以上90質量%以下であることがより望ましく、60質量%以上90質量%以下であることが更に望ましい。含有量が、30質量%未満であると、キャリア1個当たりの磁力が低いことから拘束力が得られなくなり、結果として飛散等を招くことがあり、95質量%を越えると、キャリアの穂が固くなり、割れ易くなる、またトナーへの負荷が増加したり、画像が粗くなることがある。
【0037】
本実施形態において磁性粒子分散型芯材を構成するバインダー樹脂としては、架橋されたスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系共重合樹脂、フェノール系樹脂等が挙げられるが、フェノール系樹脂が特に望ましい。
【0038】
また、本実施形態において磁性粒子分散型芯材は、目的に応じて、更にその他の成分を含有していてもよい。
その他の成分としては、例えば、帯電制御剤、フッ素含有粒子などが挙げられる。
【0039】
本実施形態においては、磁性芯材として磁性粒子とバインダー樹脂とを含む磁性粒子分散型芯材を用いることが望ましい。キャリアをこのような構成とすることで、キャリアの比重が小さくなるため、キャリアによりトナーに与えられる負荷が小さくなる。その結果として、本構成を有しない場合に比べて画像形成における濃度再現性が長期にわたり維持される。
【0040】
本実施形態のキャリアは、磁性芯材を被覆する樹脂被覆層を有する。該樹脂被覆層を構成する樹脂としては、マトリックス樹脂として使用されるものであれば特に制限はなく、目的に応じて選択される。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂;ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル及びポリビニルケトン等のポリビニル系樹脂及びポリビニリデン系樹脂;塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体;スチレン−アクリル酸共重合体;オルガノシロキサン結合からなるストレートシリコーン樹脂又はその変性品;ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン等のフッ素系樹脂;シリコーン樹脂;ポリエステル;ポリウレタン;ポリカーボネート;フェノール樹脂;尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂等のアミノ樹脂;エポキシ樹脂、等のそれ自体公知の樹脂が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0041】
磁性芯材を被覆する樹脂被覆層は、前記樹脂中に導電性粒子を含有していてもよい。ここで、導電性とは、体積抵抗率が10Ω・cm未満であることを意味する。
前記導電性粒子としては、具体的には、カーボンブラック、各種金属粉、酸化チタン、酸化すず、マグネタイト、フェライト等の金属酸化物が例示される。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、製造安定性、コスト、導電性等の良好な点で、カーボンブラック粒子が望ましい。前記カーボンブラックの種類としては、特に制限はないが、DBP吸油量が50ml/100g以上250ml/100g以下程度であるカーボンブラックが製造安定性に優れて望ましい。
【0042】
磁性芯材を被覆する樹脂被覆層を形成する方法としては、特に制限はないが、例えば、導電性粒子と、被覆樹脂としてのスチレンアクリル樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン樹脂等の樹脂とを溶剤中に含む被膜形成用液を用いる方法等が挙げられる。
具体的には磁性芯材を、前記被膜形成用液に浸漬する浸漬法、被膜形成用液を磁性芯材の表面に噴霧するスプレー法、磁性芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で前記被膜形成用液を混合し、溶剤を除去するニーダー塗布法等が挙げられる。これらの中でも、本実施形態においては、被覆樹脂を溶解させた溶液を、ウルトラタラックスT50などの分散機を用いて撹拌、分散した被膜形成用液と磁性芯材とをニーダーコータ中で混合し、次いで溶剤を除去するニーダー塗布法が望ましい。
【0043】
前記被膜形成用液に用いる溶剤としては、マトリックス樹脂としての前記樹脂を溶解するものであれば、特に制限はなく、それ自体公知の溶剤の中から選択することができ、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類等が挙げられる。
【0044】
本実施形態のキャリアにおいて、THが0.05×THmax≦TH≦0.25×THmaxの関係を満たす樹脂被覆層の部分を5%以上20%以下とするためには、表面に凸部を有する磁性芯材を用いることが望ましい。本実施形態のキャリアは形状係数SF1が100以上120以下の球状キャリアであるため、凸部を有する磁性芯材を用いることで該凸部を被覆する樹脂被覆層の部分は薄膜部となりやすい。
表面に凸部を有する磁性芯材の作製方法としては、例えば、バインダー樹脂中に磁性粉を分散させた磁性粉分散型芯材において、まず水中にモノマー、磁性粉を分散させ撹拌しながら重合反応を進め球状の芯材を作成する。続いてモノマー、磁性粉をさらに加え、撹拌を速くし強い剪断を加え粒子同士の衝突が頻繁に発生する状態にて重合反応を進めることにより凸部を有する磁性芯材が得られる。
【0045】
本実施形態のキャリアは、体積平均粒径が30μm以上90μm以下であってもよく、40μm以上80μm以下であってもよい。体積平均粒径が30μm未満であると、キャリアの感光体への付着が発生し易くなる場合があり、90μmを越えると画像品質が劣化する場合がある。
【0046】
本実施形態において、樹脂被覆層の平均膜厚は、0.3μm以上4.5μm以下であってもよく、0.7μm以上4.0μm以下であってもよい。
【0047】
本実施形態において、樹脂被覆層の被覆量は、磁性芯材に対して2質量%以上10質量%以下が望ましく、3質量%以上8質量%以下がさらに望ましい。
【0048】
<静電潜像現像剤>
本実施形態に係る静電潜像現像剤は、本実施形態のキャリアとトナーとを含む二成分現像剤として構成される。
以下、本実施形態に係る静電潜像現像剤に用いられるトナーについて説明する。
【0049】
本実施形態に用いられるトナーには、公知の結着樹脂や各種の着色剤等を使用してもよい。本実施形態に用いられるトナーとしては、結着樹脂がポリエステル樹脂であることが望ましく、キャリアへの耐フィルミング性に優れている点で、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物をアルコール側の成分として含むポリエステル樹脂が望ましい。また、前記ポリエステル樹脂は、単独で用いても、ポリエステルのほかにスチレンアクリル、ポリエーテルポリオール、ウレタン、等の樹脂を必要に応じて併用してもよい。
【0050】
また、本実施形態に用いられるトナーにおける結着樹脂としては、ポリエステル樹脂のほかに、ポリオレフィン樹脂、スチレンとアクリル酸またはメタクリル酸との共重合体、ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、変性ポリエステル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂、ポリエーテルポリオール樹脂等などを単独で用いてもよいしまたは併用してもよい。
【0051】
本実施形態に用いられるトナーにおける着色剤としては、シアンの着色剤として、例えば、C.I.ピグメントブルー1、同2、同3、同4、同5、同6、同7、同10、同11、同12、同13、同14、同15、同15:1、同15:2、同15:3、同15:4、同15:6、同16、同17、同23、同60、同65、同73、同83、同180、C.I.バットシアン1、同3、同20等や、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルーの部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBCのシアン顔料、C.I.ソルベントシアン79、162等のシアン染料などを用いてもよい。
【0052】
また、マゼンタの着色剤として、例えば、C.I.ピグメントレッド1、同2、同3、同4、同5、同6、同7、同8、同9、同10、同11、同12、同13、同14、同15、同16、同17、同18、同19、同21、同22、同23、同30、同31、同32、同37、同38、同39、同40、同41、同48、同49、同50、同51、同52、同53、同54、同55、同57、同58、同60、同63、同64、同68、同81、同83、同87、同88、同89、同90、同112、同114、同122、同123、同163、同184、同202、同206、同207、同209等、ピグメントバイオレット19のマゼンタ顔料や、C.I.ソルベントレッド1、同3、同8、同23、同24、同25、同27、同30、同49、同81、同82、同83、同84、同100、同109、同121、C.I.ディスパースレッド9、C.I.ベーシックレッド1、同2、同9、同12、同13、同14、同15、同17、同18、同22、同23、同24、同27、同29、同32、同34、同35、同36、同37、同38、同39、同40等のマゼンタ染料等、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ロータミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3Bなどを用いてもよい。
【0053】
また、イエローの着色剤として、例えば、C.I.ピグメントイエロー2、同3、同15、同16、同17、同97、同180、同185、同139等のイエロー顔料などを用いてもよい。
【0054】
さらに、ブラックトナーの場合には、その着色剤として、例えば、カーボンブラック、活性炭、チタンブラック、磁性粉、Mn含有の非磁性粉などを用いてもよい。
【0055】
更に、本実施形態に用いられるトナーは、帯電制御剤を含有することが望ましく、ニグロシン、4級アンモニウム塩、有機金属錯体、キレート錯体等を用いてもよい。また、外添剤として、シリカ、酸化チタン、チタン酸バリウム、フッ素粒子、アクリル粒子等を併用して用いてもよい。該シリカとしては、TG820(キャボット社製)、HVK2150(クラリアント社製)等の市販品を使用してもよい。
【0056】
更に又、本実施形態に用いられるトナーは、離型剤を含有することが望ましく、該離型剤としては、エステルワックス、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンの共重合物、ポリグリセリンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、カルナウバワックス、サゾールワックス、モンタン酸エステルワックス、脱酸カルナウバワックス、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸、ブランジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸などの不飽和脂肪酸類、ステアリンアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコール、あるいは更に長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルアルコール類などの飽和アルコール類;ソルビトールなどの多価アルコール類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドなどの脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドなどの飽和脂肪酸ビスアミド類、エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミドなどの、不飽和脂肪酸アミド類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N′ジステアリルイソフタル酸アミドなどの芳香族系ビスアミド類;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなどの脂肪酸金属塩(一般に金属石けんといわれているもの);脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸などのビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベヘニン酸モノグリセリドなどの脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加などによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物などが挙げられる。
【0057】
トナーの製造方法としては特に限定されず、粉砕法、重合法等、公知のいかなるトナー製造方法を用いてもかまわない。
【0058】
本実施形態のキャリアとトナーとの混合比(質量比)は、トナー:キャリア=1:100乃至30:100程度の範囲が望ましく、3:100乃至20:100程度の範囲がより望ましい。
【0059】
<画像形成装置及び画像形成方法>
次に、本実施形態に係る静電潜像現像剤を用いた本実施形態に係る画像形成装置及び画像形成方法について説明する。
本実施形態に係る画像形成装置は、潜像保持体と、前記潜像保持体表面を帯電する帯電手段と、帯電された前記潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記静電潜像を本実施形態に係る静電潜像現像剤におけるトナーによってトナー像として現像する現像手段と、前記潜像保持体表面に形成された前記トナー像を被転写体表面に転写する転写手段と、前記被転写体表面に転写された前記トナー像を定着する定着手段とを有する。本実施形態に係る画像形成装置は、必要に応じて他の手段、例えば、前記潜像保持体をクリーニング部材で摺擦して転写残留成分を除去し、清掃するクリーニング手段等を備えていてもよい。
【0060】
本実施形態に係る画像形成装置を用いることで、潜像保持体表面を帯電する帯電工程と、帯電された前記潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程と、前記静電潜像を本実施形態に係る静電潜像現像剤におけるトナーによってトナー像として現像する現像工程と、前記潜像保持体表面に形成された前記トナー像を被転写体表面に転写する転写工程と、前記被転写体表面に転写された前記トナー像を定着する定着工程とを有する、本実施形態に係る画像形成方法が実施される。
【0061】
以下、本実施形態に係る画像形成装置の一例を示すが、これに限定されるわけではない。なお、図に示す主用部を説明し、その他はその説明を省略する。
【0062】
なお、この画像形成装置において、例えば前記現像装置を含む部分が、画像形成装置本体に対して脱着自在なカートリッジ構造(プロセスカートリッジ)であってもよく、該プロセスカートリッジとしては、現像剤保持体を少なくとも備え、本実施形態に係る静電潜像現像剤を収容する本実施形態に係るプロセスカートリッジが好適に用いられる。現像剤保持体は、現像剤を保持した状態で予め定められた位置に現像剤を搬送する。
【0063】
図2は、本実施形態に係る画像形成装置の一例である4連タンデム方式のカラー画像形成装置を示す概略構成図である。図2に示す画像形成装置は、色分解された画像データに基づくイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の第1乃至第4の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K(画像形成手段)を備えている。これらの画像形成ユニット(以下、単に「ユニット」と称する)10Y、10M、10C、10Kは、水平方向に互いに予め定めた距離離間して並設されている。なお、これらユニット10Y、10M、10C、10Kは、画像形成装置に対して脱着可能なプロセスカートリッジであってもよい。
【0064】
各ユニット10Y、10M、10C、10Kの図面における上方には、各ユニットを通して中間転写体としての中間転写ベルト20が延設されている。中間転写ベルト20は、図における左から右方向に互いに離間して配置された駆動ローラ22および中間転写ベルト20内面に接する支持ローラ24に巻回されて設けられ、第1ユニット10Yから第4ユニット10Kに向う方向に走行されるようになっている。尚、支持ローラ24は、図示しないバネ等により駆動ローラ22から離れる方向に付勢されており、両者に巻回された中間転写ベルト20に予め定めた張力が与えられている。また、中間転写ベルト20の潜像保持体側面には、駆動ローラ22と対向して中間転写体クリーニング装置30が備えられている。
また、各ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像装置(現像手段)4Y、4M、4C、4Kのそれぞれには、現像剤カートリッジ8Y、8M、8C、8Kに収容されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーを含む静電潜像現像剤が供給される。
【0065】
上述した第1乃至第4ユニット10Y、10M、10C、10Kは、同等の構成を有しているため、ここでは中間転写ベルト走行方向の上流側に配設されたイエロー画像を形成する第1ユニット10Yについて代表して説明する。尚、第1ユニット10Yと同等の部分に、イエロー(Y)の代わりに、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)を付した参照符号を付すことにより、第2乃至第4ユニット10M、10C、10Kの説明を省略する。
【0066】
第1ユニット10Yは、感光体として機能する潜像保持体1Yを有している。潜像保持体1Yの周囲には、潜像保持体1Yの表面を予め定めた電位に帯電させる帯電ローラ2Y、帯電された表面を色分解された画像信号に基づくレーザ光線3Yによって露光して静電潜像を形成する露光装置3、静電潜像に帯電したトナーを供給して静電潜像を現像する現像装置(現像手段)4Y、現像したトナー像を中間転写ベルト20上に転写する1次転写ローラ5Y(1次転写手段)、および1次転写後に潜像保持体1Yの表面に残存するトナーを除去する潜像保持体クリーニング装置(クリーニング手段)6Yが順に配設されている。
尚、1次転写ローラ5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、潜像保持体1Yに対向した位置に設けられている。更に、各1次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kには、1次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各1次転写ローラに印加する転写バイアスを可変する。
【0067】
図2に示す画像形成装置は、現像剤カートリッジ8Y、8M、8C、8Kの着脱が可能な構成を有する画像形成装置であり、現像装置4Y、4M、4C、4Kは、各々の現像装置(色)に対応した現像剤カートリッジ8Y、8M、8C、8Kと、図示しないトナー供給管で接続されている。また、現像装置4Y、4M、4C、4Kは、過剰になった(劣化したキャリアを多く含む)劣化現像剤を排出する、図示しない現像剤排出管が接続されている。このような構成により、所謂トリクル現像方式(現像装置内に補給用現像剤(トリクル現像剤)を徐々に供給する一方で、過剰になった(劣化したキャリアを多く含む)劣化現像剤を排出しながら現像を行う現像方式)が採用される。
静電潜像現像剤を収容した現像剤カートリッジ8Y、8M、8C、8Kを採用し、現像剤カートリッジ内に収納されている現像剤が少なくなった場合には、この現像剤カートリッジが交換される。
【0068】
以下、第1ユニット10Yにおいてイエロー画像を形成する動作について説明する。まず、動作に先立って、帯電ローラ2Yによって潜像保持体1Yの表面が−600V乃至−800V程度の電位に帯電される。
潜像保持体1Yは、導電性(20℃における体積抵抗率:1×10−6Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂程度の抵抗)であるが、レーザ光線3Yが照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した潜像保持体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Yを出力する。レーザ光線3Yは、潜像保持体1Yの表面の感光層に照射され、それにより、イエロー印字パターンの静電潜像が潜像保持体1Yの表面に形成される。
【0069】
静電潜像とは、帯電によって潜像保持体1Yの表面に形成される像であり、レーザ光線3Yによって、感光層の被照射部分の比抵抗が低下し、潜像保持体1Yの表面の帯電した電荷が流れ、一方、レーザ光線3Yが照射されなかった部分の電荷が残留することによって形成される、いわゆるネガ潜像である。
このようにして潜像保持体1Y上に形成された静電潜像は、潜像保持体1Yの走行に従って予め定めた現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、潜像保持体1Y上の静電潜像が、現像装置4Yによって可視像(トナー像)化される。
【0070】
現像装置4Y内には、イエロートナーが収容されている。イエロートナーは、現像装置4Yの内部で攪拌されることで摩擦帯電し、潜像保持体1Y上に帯電した帯電荷と同極性(負極性)の電荷を有して現像剤ロール(現像剤保持体)上に保持されている。そして潜像保持体1Yの表面が現像装置4Yを通過していくことにより、潜像保持体1Y表面上の除電された潜像部にイエロートナーが静電的に付着し、静電潜像がイエロートナーによって現像される。イエローのトナー像が形成された潜像保持体1Yは、引続き予め定めた速度で走行され、潜像保持体1Y上に現像されたトナー像が予め定めた1次転写位置へ搬送される。
【0071】
潜像保持体1Y上のイエロートナー像が1次転写へ搬送されると、1次転写ローラ5Yに予め定めた1次転写バイアスが印加され、潜像保持体1Yから1次転写ローラ5Yに向う静電気力がトナー像に作用され、潜像保持体1Y上のトナー像が中間転写ベルト20上に転写される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と逆極性の(+)極性であり、例えば第1ユニット10Yでは制御部に(図示せず)よって+10μA程度に制御されている。
一方、潜像保持体1Y上に残留したトナーはクリーニング装置6Yで除去されて回収される。
【0072】
また、第2ユニット10M以降の1次転写ローラ5M、5C、5Kに印加される1次転写バイアスも、第1ユニットに準じて制御されている。
こうして、第1ユニット10Yにてイエロートナー像の転写された中間転写ベルト20は、第2乃至第4ユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー像が重ねられて多重転写される。
【0073】
第1乃至第4ユニットを通して4色のトナー像が多重転写された中間転写ベルト20は、中間転写ベルト20と中間転写ベルト20内面に接する支持ローラ24と中間転写ベルト20の潜像保持体面側に配置された2次転写ローラ(2次転写手段)26とから構成された2次転写部へと至る。一方、記録紙(被転写体)Pが供給機構を介して2次転写ローラ26と中間転写ベルト20とが圧接されている隙間に予め定めたタイミングで給紙され、予め定めた2次転写バイアスが支持ローラ24に印加される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と同極性の(−)極性であり、中間転写ベルト20から記録紙Pに向う静電気力がトナー像に作用され、中間転写ベルト20上のトナー像が記録紙P上に転写される。尚、この際の2次転写バイアスは2次転写部の抵抗を検出する抵抗検出手段(図示せず)により検出された抵抗に応じて決定されるものであり、電圧制御されている。
【0074】
この後、記録紙Pは定着装置(定着手段)28へと送り込まれトナー像が加熱され、色重ねしたトナー像が溶融されて、記録紙P上へ定着される。カラー画像の定着が完了した記録紙Pは、排出部へ向けて搬出され、一連のカラー画像形成動作が終了される。
なお、上記例示した画像形成装置は、中間転写ベルト20を介してトナー像を記録紙Pに転写する構成となっているが、この構成に限定されるものではなく、潜像保持体から直接トナー像が記録紙に転写される構造であってもよい。
【0075】
<現像剤カートリッジ>
現像剤カートリッジとしては、本実施形態に係る静電潜像現像剤を収容するとともに、潜像保持体上に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段に前記静電潜像現像剤を供給し、画像形成装置に着脱される構成が挙げられる。現像剤カートリッジ内に収納されている現像剤が少なくなった場合には、この現像剤カートリッジが交換される。
【0076】
<プロセスカートリッジ>
図3は、本実施形態に係る静電潜像現像剤を収容するプロセスカートリッジの好適な一例の実施形態を示す概略構成図である。プロセスカートリッジ200は、現像装置111とともに、感光体107、帯電ローラ108、感光体クリーニング装置113、露光のための開口部118、及び、除電露光のための開口部117を取り付けレール116を用いて組み合わせ、そして一体化したものである。なお、図3において符号300は記録紙(被転写体)を示す。
そして、このプロセスカートリッジ200は、転写装置112と、定着装置115と、図示しない他の構成部分とから構成される画像形成装置本体に対して着脱自在としたものであり、画像形成装置本体とともに画像形成装置を構成するものである。
【0077】
図3で示すプロセスカートリッジ200では、感光体107、帯電装置108、現像装置111、クリーニング装置113、露光のための開口部118、及び、除電露光のための開口部117を備えているが、これら装置は選択的に組み合わせてもよい。本実施形態に係るプロセスカートリッジでは、現像装置111のほかには、感光体107、帯電装置108、クリーニング装置(クリーニング手段)113、露光のための開口部118、及び、除電露光のための開口部117から構成される群から選択される少なくとも1種を備えてもよい。
【実施例】
【0078】
以下、実施例および比較例を挙げ、本実施形態をより具体的に詳細に説明するが、本実施形態は以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」及び「%」は質量基準である。
【0079】
<磁性芯材1の作成>
ヘンシェルミキサに、体積平均粒径0.50μmの球状マグネタイト粒子粉末500部を投入し、十分に攪拌した後、チタネート系カップリング剤5.0部を添加し、100℃まで昇温し、30分間混合攪拌することにより、チタネート系カップリング剤被覆された球状マグネタイト粒子を得た。
続いて、1Lの四つ口フラスコに、フェノール60部、40%ホルマリン70部、上記マグネタイト粒子500部と30%アンモニア水14部、水350部を入れ、混合攪拌した。次に、100rpmで攪拌しながら60分間で85℃まで昇温し、同温度にて120分間反応させた後、25℃まで冷却した。次に、フェノール0.53部、40%ホルマリン0.62部、上記マグネタイト粒子4.5部、30%アンモニア水14部を加え、200rpmで攪拌しながら60分間で85℃まで昇温し、同温度にて120分間反応させた後、25℃まで冷却した後、500部の水を添加し、上澄み液を除去、沈殿物を水洗した。これを減圧下、170℃で乾燥し、体積平均粒径35μmの磁性芯材1を得た。
【0080】
<磁性芯材2の作成>
ヘンシェルミキサに、体積平均粒径0.50μmの球状マグネタイト粒子粉末500部を投入し、十分に攪拌した後、チタネート系カップリング剤5.0部を添加し、100℃まで昇温し、30分間混合攪拌することにより、チタネート系カップリング剤被覆された球状マグネタイト粒子を得た。
続いて、1Lの四つ口フラスコに、フェノール60部、40%ホルマリン70部、上記マグネタイト粒子500部と30%アンモニア水14部、水350部を入れ、混合攪拌した。次に、100rpmで攪拌しながら60分間で85℃まで昇温し、同温度にて120分間反応させた後、25℃まで冷却した。次に、フェノール0.31部、40%ホルマリン0.36部、上記マグネタイト粒子2.6部、30%アンモニア水14部を加え、200rpmで攪拌しながら60分間で85℃まで昇温し、同温度にて120分間反応させた後、25℃まで冷却した後、500部の水を添加し、上澄み液を除去、沈殿物を水洗した。これを減圧下、170℃で乾燥し、体積平均粒径35μmの磁性芯材2を得た。
【0081】
<磁性芯材3の作成>
ヘンシェルミキサに、体積平均粒径0.50μmの球状マグネタイト粒子粉末500部を投入し、十分に攪拌した後、チタネート系カップリング剤5.0部を添加し、100℃まで昇温し、30分間混合攪拌することにより、チタネート系カップリング剤被覆された球状マグネタイト粒子を得た。
続いて、1Lの四つ口フラスコに、フェノール60部、40%ホルマリン70部、上記マグネタイト粒子500部と30%アンモニア水14部、水350部を入れ、混合攪拌した。次に、100rpmで攪拌しながら60分間で85℃まで昇温し、同温度にて120分間反応させた後、25℃まで冷却した。次に、フェノール0.8部、40%ホルマリン0.94部、上記マグネタイト粒子6.7部、30%アンモニア水14部を加え、200rpmで攪拌しながら60分間で85℃まで昇温し、同温度にて120分間反応させた後、25℃まで冷却した後、500部の水を添加し、上澄み液を除去、沈殿物を水洗した。これを減圧下、170℃で乾燥し、体積平均粒径35μmの磁性芯材3を得た。
【0082】
<磁性芯材4の作成>
ヘンシェルミキサに、体積平均粒径0.50μmの球状マグネタイト粒子粉末500部を投入し、十分に攪拌した後、チタネート系カップリング剤5.0部を添加し、100℃まで昇温し、30分間混合攪拌することにより、チタネート系カップリング剤被覆された球状マグネタイト粒子を得た。
続いて、1Lの四つ口フラスコに、フェノール60部、40%ホルマリン70部、上記マグネタイト粒子500部と30%アンモニア水14部、水350部を入れ、混合攪拌した。次に、100rpmで攪拌しながら60分間で85℃まで昇温し、同温度にて120分間反応させた後、25℃まで冷却した。次に、フェノール0.88部、40%ホルマリン1.02部、上記マグネタイト粒子7.3部、30%アンモニア水14部を加え、200rpmで攪拌しながら60分間で85℃まで昇温し、同温度にて120分間反応させた後、25℃まで冷却した後、500部の水を添加し、上澄み液を除去、沈殿物を水洗した。これを減圧下、170℃で乾燥し、体積平均粒径35μmの磁性芯材4を得た。
【0083】
<磁性芯材5の作成>
ヘンシェルミキサに、体積平均粒径0.50μmの球状マグネタイト粒子粉末500部を投入し、十分に攪拌した後、チタネート系カップリング剤5.0部を添加し、100℃まで昇温し、30分間混合攪拌することにより、チタネート系カップリング剤被覆された球状マグネタイト粒子を得た。
続いて、1Lの四つ口フラスコに、フェノール60部、40%ホルマリン70部、上記マグネタイト粒子500部と30%アンモニア水14部、水350部を入れ、混合攪拌した。次に、100rpmで攪拌しながら60分間で85℃まで昇温し、同温度にて120分間反応させた後、25℃まで冷却した後、500部の水を添加し、上澄み液を除去、沈殿物を水洗した。これを減圧下、170℃で乾燥し、体積平均粒径35μmの磁性芯材5を得た。
【0084】
<磁性芯材6の作成>
ヘンシェルミキサに、体積平均粒径0.50μmの球状マグネタイト粒子粉末500部を投入し、十分に攪拌した後、チタネート系カップリング剤5.0部を添加し、100℃まで昇温し、30分間混合攪拌することにより、チタネート系カップリング剤被覆された球状マグネタイト粒子を得た。
続いて、1Lの四つ口フラスコに、フェノール60部、40%ホルマリン70部、上記マグネタイト粒子500部と30%アンモニア水14部、水350部を入れ、混合攪拌した。次に、100rpmで攪拌しながら60分間で85℃まで昇温し、同温度にて120分間反応させた後、25℃まで冷却した。次に、フェノール0.18部、40%ホルマリン0.21部、上記マグネタイト粒子1.5部、30%アンモニア水14部を加え、200rpmで攪拌しながら60分間で85℃まで昇温し、同温度にて120分間反応させた後、25℃まで冷却した後、500部の水を添加し、上澄み液を除去、沈殿物を水洗した。これを減圧下、170℃で乾燥し、体積平均粒径35μmの磁性芯材6を得た。
【0085】
<磁性芯材7の作成>
ヘンシェルミキサに、体積平均粒径0.50μmの球状マグネタイト粒子粉末500部を投入し、十分に攪拌した後、チタネート系カップリング剤5.0部を添加し、100℃まで昇温し、30分間混合攪拌することにより、チタネート系カップリング剤被覆された球状マグネタイト粒子を得た。
続いて、1Lの四つ口フラスコに、フェノール60部、40%ホルマリン70部、上記マグネタイト粒子500部と30%アンモニア水14部、水350部を入れ、混合攪拌した。次に、100rpmで攪拌しながら60分間で85℃まで昇温し、同温度にて120分間反応させた後、25℃まで冷却した。次に、フェノール1.03部、40%ホルマリン1.2部、上記マグネタイト粒子8.6部、30%アンモニア水14部を加え、200rpmで攪拌しながら60分間で85℃まで昇温し、同温度にて120分間反応させた後、25℃まで冷却した後、500部の水を添加し、上澄み液を除去、沈殿物を水洗した。これを減圧下、170℃で乾燥し、体積平均粒径35μmの磁性芯材7を得た。
【0086】
<磁性芯材8の作成>
初期原料として、予め10μm以下に整粒した金属酸化物をそれぞれFe 23:MgO:ZnO:MnO 2:CuO=48:27:19:1:4モル%の割合で用意し、三井三池製作所のヘンシェル型ミキサーで混合した後、キルンにて900℃、3時間の仮焼成を行った。仮焼成により準スピネル化反応した粉末を水と混合し、ボールミルで8時間粉砕した。この水溶液に、バインダー(ポリビニルアルコール)及び分散剤を数%添加し、スラリー状溶液とした。このスラリーをスプレードライヤーにて造粒乾燥(必要によりニーダーにより適宜な大きさの粒子に造粒)した。造粒したペレットを1320℃の電気炉にて4時間焼成し、適度な一次粒子により構成されるフェライト粉末を作成した。これをジャイロシフターによって篩別し未処理粒子を得た。
得られた未処理粒子1Kgに対し、三木プーリ(株)製の400Wボールミルで110rpm、1時間の物理的処理を行い、体積平均粒径35μmで表面にデンプル型の凹部を有する磁性芯材8を得た。
【0087】
<被膜形成用液の調製>
トルエン200部、スチレン−メタクリレート共重合体(成分比30:70、重量平均分子量210,000)30部を60分間スターラーにて攪拌したのち、カーボンブラック(Regal330:キャボット社製)3.6部をホモジナイザ(IKA社製:ウルトラタラックス)を用いて、5,000rpmにて10分間攪拌し、被膜形成用液を調製した。
【0088】
<トナーの作製>
スチレン−ブチルアクリレート共重合体(重量平均分子量Mw=150,000、共重合比80:20)100部、カーボンブラック(モーガルL:キャボット社製)5部、およびカルナウバワックス6部の混合物をエクストルーダで混練し、ジェットミルで粉砕後、温風による球形化処理をクリプトロン(川崎重工製)にて実施し、風力式分級機で分級して粒子径6.2μmのトナー粒子を得た。このトナー粒子100部に対してコロイダルシリカ(日本アエロジル社製R972)1.2部および粒径0.6μmのコロイダルリシカ0.3部を添加し、ヘンシェルミキサーで混合してトナーを得た。
【0089】
[実施例1]
<キャリア1の作成>
磁性芯材1 1000部
被膜形成用液 200部
上記成分をニーダーに投入し、常温(25℃)で20分混合した後、70℃に加熱して減圧乾燥した後、取り出し、コートキャリアを得た。さらに得たコートキャリアを75μm目開きのメッシュでふるい、粗粉を除去してキャリア1を得た。
上述の方法により、キャリア1におけるTHが0.05×THmax≦TH≦0.25×THmaxの関係を満たす樹脂被覆層の部分の割合、TH>0.25×THmaxの関係を満たす樹脂被覆層の部分の割合、THmax、及び形状係数SF1を測定した。得られた結果を表1に示す。
【0090】
<現像剤1の調製>
キャリア1と、トナーとをそれぞれ組み合わせて、質量比92:8の割合でVブレンダーにいれ20分間撹拌し、現像剤1を調整した。
【0091】
<評価>
得られた現像剤1を富士ゼロックス社製DocuCentreColor400CP改造機にセットし、現像プロセススピード200mm/secにて5000枚画像形成し、1枚目と5000枚目の画像濃度を画像濃度計(X−Rite404A:X−Rite社製)を用いて測定し、画像濃度の測定結果から、以下の評価基準に即して評価した。得られた結果を表1に示す。
◎:1枚目に対し5000枚目の画像濃度が97%以上。
○:1枚目に対し5000枚目の画像濃度が90%以上97%未満。
×:1枚目に対し5000枚目の画像濃度が90%未満。
【0092】
[実施例2]
<キャリア2の作成>
実施例1において、磁性芯材1を磁性芯材2に変更した以外は実施例1に記載の方法によりキャリアを作成し、キャリア2を得た。
キャリア1に代えてキャリア2を用いた以外は実施例1と同様にして評価した。得られた結果を表1に示す。
【0093】
[実施例3]
<キャリア3の作成>
実施例1において、磁性芯材1を磁性芯材3に変更した以外は実施例1に記載の方法によりキャリアを作成し、キャリア3を得た。
キャリア1に代えてキャリア3を用いた以外は実施例1と同様にして評価した。得られた結果を表1に示す。
【0094】
[実施例4]
<キャリア4の作成>
実施例1において、磁性芯材1を磁性芯材4に変更し、被膜形成用液量を333.3部に変更した以外は実施例1に記載の方法によりキャリアを作成し、キャリア4を得た。
キャリア1に代えてキャリア4を用いた以外は実施例1と同様にして評価した。得られた結果を表1に示す。
【0095】
[比較例1]
<キャリア5の作成>
実施例1において、磁性芯材1を磁性芯材5に変更した以外は実施例1に記載の方法によりキャリアを作成し、キャリア5を得た。
キャリア1に代えてキャリア5を用いた以外は実施例1と同様にして評価した。得られた結果を表1に示す。
【0096】
[比較例2]
<キャリア6の作成>
実施例1において、磁性芯材1を磁性芯材6に変更した以外は実施例1に記載の方法によりキャリアを作成し、キャリア6を得た。
キャリア1に代えてキャリア6を用いた以外は実施例1と同様にして評価した。得られた結果を表1に示す。
【0097】
[比較例3]
<キャリア7の作成>
実施例1において、磁性芯材1を磁性芯材7に変更した以外は実施例1に記載の方法によりキャリアを作成し、キャリア7を得た。
キャリア1に代えてキャリア7を用いた以外は実施例1と同様にして評価した。得られた結果を表1に示す。
【0098】
[比較例4]
実施例1において、磁性芯材1を磁性芯材8に変更した以外は実施例1に記載の方法によりキャリアを作成し、キャリア8を得た。
キャリア1に代えてキャリア8を用いた以外は実施例1と同様にして評価した。得られた結果を表1に示す。
【0099】
【表1】

【符号の説明】
【0100】
1Y、1M、1C、1K、107 感光体(潜像保持体)
2Y、2M、2C、2K、108 帯電ローラ
3Y、3M、3C、3K レーザ光線
3 露光装置
4Y、4M、4C、4K、111 現像装置(現像手段)
5Y、5M、5C、5K 1次転写ローラ
6Y、6M、6C、6K、113 潜像保持体クリーニング装置(クリーニング手段)
8Y、8M、8C、8K 現像剤カートリッジ
10Y、10M、10C、10K 画像形成ユニット
20 中間転写ベルト
22 駆動ローラ
24 支持ローラ
26 2次転写ローラ
28、115 定着装置(定着手段)
30 中間転写体クリーニング装置
112 転写装置
116 取り付けレール
117 除電露光のための開口部
118 露光のための開口部
200 プロセスカートリッジ
P、300 記録紙(被転写体)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁性芯材と、前記磁性芯材を被覆する樹脂被覆層と、を有し、
形状係数SF1が100以上120以下であり、
断面より求めた前記樹脂被覆層の厚みをTHとし、前記樹脂被覆層の最大厚みをTHmaxとしたときに、THが0.05×THmax≦TH≦0.25×THmaxの関係を満たす前記樹脂被覆層の部分が5%以上20%以下である静電潜像現像用キャリア。
【請求項2】
請求項1に記載の静電潜像現像用キャリアとトナーとを含む静電潜像現像剤。
【請求項3】
請求項2に記載の静電潜像現像剤を収容する現像剤カートリッジ。
【請求項4】
請求項2に記載の静電潜像現像剤を収容し、且つ前記静電潜像現像剤を保持して搬送する現像剤保持体を備えるプロセスカートリッジ。
【請求項5】
潜像保持体と、前記潜像保持体表面を帯電する帯電手段と、帯電された前記潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記静電潜像を請求項2に記載の静電潜像現像剤におけるトナーによってトナー像として現像する現像手段と、前記潜像保持体表面に形成された前記トナー像を被転写体表面に転写する転写手段と、前記被転写体表面に転写された前記トナー像を定着する定着手段とを有する画像形成装置。
【請求項6】
潜像保持体表面を帯電する帯電工程と、帯電された前記潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程と、前記静電潜像を請求項2に記載の静電潜像現像剤におけるトナーによってトナー像として現像する現像工程と、前記潜像保持体表面に形成された前記トナー像を被転写体表面に転写する転写工程と、前記被転写体表面に転写された前記トナー像を定着する定着工程とを有する画像形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−68521(P2012−68521A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−214292(P2010−214292)
【出願日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】