説明

非ビニル弾性床製品およびその作製方法

【課題】本発明は、弾性床材を提供する。
【解決手段】この弾性床材は、最上部表面および反対側の底部表面を有する裏打ち部分であって、該底部表面は、弾性床材が選択された配向で配置される場合に床に実質的に接するように構成されており、そして該裏打ち部分は、少なくとも1つの裏打ち層を備え、該裏打ち部分の少なくとも1つの裏打ち層は、1つ以上の一次裏打ち層を備え得る、裏打ち部分;最上部表面および反対側の底部表面を有する装飾部分であって、該装飾部分は、該裏打ち部分の最上部表面が該装飾部分の底部表面に接触するように、該裏打ち部分の上に重なるように構成されており、かつインク層を備える、装飾部分;ならびに露出した外側表面および反対側の底部表面を有する磨耗層であって、該外側表面は、周囲環境に露出されるように構成されており、そして該底部表面は、該床材の装飾部分の上に実質的に重なるように構成されている、磨耗層、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弾性床材に関し、そしてより特定すると、非ビニル弾性床製品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の弾性床材は代表的に、連続的なシートの形態で、またはタイルの形態で製造される。弾性シートの床は代表的に、底部の、熱安定性の基部またはマット層を備え、この基部またはマット層は、1層以上の同様に配合されたポリマー化合物でコーティングされる。美的目的で、インク層もまた、代表的に、これらのポリマー層間に配置され、これらのポリマー層は、必要に応じて、化学的または機械的にエンボス加工され得る。同様に、弾性タイルの床は代表的に、複合積層構造体として形成され、この構造体は、基部層、この基部層の最上部に付着した装飾層、この装飾層の最上部に配置された保護フィルム層、およびこの保護フィルム層の最上部に配置されたトップコートを有する。美的目的で、このタイルもまた機械的にエンボス加工されて、所望の表面テクスチャーまたはパターンを与えられ得る。
【0003】
現在、従来の弾性シートの床および弾性タイルの床は両方、ビニルポリマー(例えば、ポリ塩化ビニルプラスチゾル、ポリ塩化ビニルホモポリマー、およびポリ塩化ビニルアセテート樹脂)を、上記種々の基部および複合層における主成分として利用する。しかし、これらの従来のビニル床システムは、数個の公知の欠点を有する。例えば、設置された弾性床の長期間の外観は、その寸法安定性に依存する。寸法安定性とは、その床の使用可能な耐用年数にわたって、タイルまたはシートが、その元の寸法を保持して収縮に抵抗する能力をいう。その目的のために、従来のビニルポリマーは、設置された弾性床の認容可能な長期間の外観および耐用年数を維持するために必要とされる寸法安定性を提供することができない。寸法安定性を改善しようと努力して、種々の化学安定剤および繊維ベースの添加剤(合成繊維、充填剤、結合剤、樹脂、およびガラスが挙げられる)が、これらのポリマー系に組み込まれている。しかし、不運なことに、これらの添加剤および安定剤はまた、最終製品の費用の増加をもたらす。さらに、ビニルポリマーはまた、添加剤(例えば、充填剤および繊維)の濃度が上昇すると、曲げ特性および衝撃耐性が制限されることが公知である。このことは、特に問題である。なぜなら、充填剤濃度の上昇は、寸法安定性を増大させるのみでなく、床材の炎抑制特性、断熱特性、および防音特性もまた増強するための、認められた手段でもあるからである。
【0004】
なおさらに、弾性床の設置は代表的に、この床材を下にある下地床構造体に固定するための接着材料の使用を必要とする。多くの従来の市販の接着材料は、ビニルポリマーと化学的に非適合性であり、そしていくつかの例においては、必要な接着を提供しない。さらにより極端な場合においては、特定の接着剤は、ビニルポリマーと化学的に反応して、弾性床の完全な分解をもたらす。従って、従来のビニル弾性床材と化学的に適合性である、特別に配合された接着材料を提供することが、必要になっている。理解できるように、このこともまた、回避されることが望ましい設置費の増加を引き起こす。
【0005】
弾性床はまた、限られた寿命を有し、最終的には交換されなければならず、その結果の使用済みの床は一般に、埋立てごみに送られる。毎年発生する莫大な量の床廃棄物は、埋立て容量の重荷となっており、環境に対して悪影響を有する。環境に対する使用済み弾性床の影響を減少させるため、および有用な材料廃棄物を処分することに起因する財政上の損失のうちのいくらかを取り戻すために、弾性床の再利用が、論理的な解決策であるようである。しかし、弾性床におけるビニルポリマーの存在が、再利用の努力に対するさらなる複雑さを生じさせる。具体的には、ビニルポリマーは最初に、弾性床に一般的に存在する無数の類似しないポリマー材料および無機材料から、機械的に分離されなければならない。さらに、これらの樹脂を再度粉砕して再度合成する費用は一般に、未使用のビニル樹脂の有意に低い費用と比較すると、法外である。
【0006】
最後に、おそらく最も重要なことには、弾性床材システムにおけるビニルポリマー系の使用に関連する、かなりの公衆の健康および安全の問題が存在する。上記のように、ビニル床製品はしばしば、製品の化学特性または物理特性を変更するためのさらなる化学物質を含有する。例えば、フタレート可塑剤が、PVC系をより可撓性にするために、従来添加されている。これらの添加剤が経時的にビニル製品から浸出し得るという問題が存在する。さらに、ビニルの床が経時的に、有害な化学物質ガスを空気中に放出し得るという問題が存在する。いくつかの研究は、このガス放出が健康上の障害の原因になり得ることを示す。これらの問題点を考慮して、特定の法域は、現在、ヒトおよび環境に対して生じる脅威に起因して、種々の消費財における特定のビニルポリマー(例えば、PVC)の使用を禁止する法律を考えている。
【0007】
これらの欠点を考慮して、床張り材産業のうちのいくつかは、弾性床材の製造における、従来のビニル系の適切な代用物を求め始めている。1つの代用物は、通常の熱可塑性ポリオレフィンの使用である。
【0008】
ポリオレフィン裏打ち材料を塗布するために、種々の方法(粉体塗料、ホットメルト塗布、および押し出されたフィルムまたはシートの積層が挙げられる)が利用可能である。しかし、通常のポリオレフィンの使用はまた、困難性を提示し得る。例えば、通常のポリオレフィン樹脂は、弾性床構築物において使用するためには不充分な接着を有する。さらに、通常のポリオレフィンは、比較的高い塗布粘度および比較的高い熱要求を有する。すなわち、通常の熱可塑性ポリオレフィンは、比較的高い溶融粘度および高い再結晶温度または固化温度により特徴付けられる。通常のエラストマーポリオレフィン(すなわち、低い結晶性を有するポリオレフィン)でさえも、一般に、比較的高い粘度および比較的高い再結晶温度を有する。
【0009】
通常のポリオレフィンの粘度および再結晶の欠陥を克服するための1つの方法は、このポリオレフィン樹脂をホットメルト物として配合することである。このことは通常、低分子量ポリオレフィンを、蝋、粘着性付与剤、種々の流動改変剤および/または他のエラストマー材料と配合することを包含する。不運なことに、ホットメルト系は、かなりの配合を必要とし得、依然としてしばしば、不充分な剥離強度を与え得る。しかし、代表的なホットメルト系の最も重大な欠陥は、その溶融強度であり、この溶融強度は一般に低すぎて、直接押出しコーティング技術による塗布が不可能である。従って、ポリオレフィンホットメルト系は代表的に、比較的遅い、効率が低い技術(例えば、加熱されたドクターブレードまたは回転する溶融物移送ローラの使用による)により塗布される。
【0010】
配合されていない高圧低密度ポリエチレン(LDPE)は、従来の押出しコーティング技術により塗布され得るが、LDPE樹脂は代表的に、乏しい可撓性を有し、これにより、過剰な堅さをもたらし得る。逆に、可撓性が改善された通常のポリオレフィン(例えば、超低密度ポリエチレン(ULDPE)およびエチレン/プロピレンインターポリマー)は依然として、充分な可撓性を有さず、低すぎる溶融強度を有し、そして/または押出しコーティング中に共振を起こす傾向がある。押出しコーティングの困難性を克服するために、充分な可撓性を有する通常のポリオレフィンは、積層技術により塗布され得る。しかし、積層技術は、代表的に高価であり、そして直接押出しコーティング技術に対して延長した製造速度をもたらし得る。
【0011】
ビニルポリマーを含有しない弾性床材が依然として必要とされている。換言すれば、従来のビニル弾性床を製造するために使用されるものと類似の設備を用いて、類似の様式で製造され得る、非ビニル弾性床材を提供することが望ましい。同様に、存在し得る無機充填剤の濃度とは無関係に、寸法安定性ならびに充分な曲げ特性および衝撃耐性を提供する、非ビニル弾性床が依然として必要とされている。なおさらに、従来のビニル床製品よりかなり容易に再利用され得る、非ビニル弾性床が必要とされている。最後に、環境に対する健康および公衆の安全性の問題を全く伴わず、安全であるとみなされる非ビニル弾性床もまた必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0012】
(要旨)
選択された配向で床に配置されるように構成された弾性床材が、本明細書中に記載される。1つの局面において、これらの弾性床材は、裏打ち部分、装飾部分、および磨耗層を有し得る。別の局面において、この裏打ち部分は、1つより多くの裏打ち層を備え得る。さらなる局面において、この装飾部分は、インク層および/または装飾層を備え得る。必要に応じて、これらの弾性床材は、裏打ち部分と装飾部分との間、および/または装飾部分と磨耗層との間に配置された、1つ以上のタイ層を有し得る。
【0013】
従って、本発明は、以下の項目を提供する:
(項目1)
最上部表面および反対側の底部表面を有する裏打ち部分であって、該底部表面は、弾性床材が選択された配向で配置される場合に床に実質的に接するように構成されており、そして該裏打ち部分は、少なくとも1つの裏打ち層を備え、該裏打ち部分の少なくとも1つの裏打ち層は、1つ以上の一次裏打ち層を備え得る、裏打ち部分;
最上部表面および反対側の底部表面を有する装飾部分であって、該装飾部分は、該裏打ち部分の該最上部表面が該装飾部分の該底部表面に接触するように、該裏打ち部分の上に重なるように構成されており、そして該装飾部分がインク層を備える、装飾部分;ならびに
露出した外側表面および反対側の底部表面を有する磨耗層であって、該外側表面は、周囲環境に露出されるように構成されており、そして該底部表面は、該床材の該装飾部分の上に実質的に重なるように構成されている、磨耗層、
を備える、弾性床材。
(項目2)
上記少なくとも1つの裏打ち層のうちの1つの裏打ち層が、上記裏打ち部分の上記底部表面を規定し、そして該少なくとも1つの裏打ち層のうちの1つの裏打ち層が、該裏打ち部分の上記最上部表面を規定する、上記項目のうちのいずれかに記載の弾性床材。
(項目3)
上記1つ以上の一次裏打ち層が、第一の一次裏打ち層および第二の一次裏打ち層を備える、上記項目のうちのいずれかに記載の弾性床材。
(項目4)
上記1つ以上の一次裏打ち層が、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、EMA、EVA、PE−PPゴム、従来の熱可塑性エラストマー(TPE)、従来の熱可塑性オレフィン(TPO)、α−オレフィンポリエチレンコポリマー、PET、またはエチレンアクリル酸ブチル(EBA)のうちの少なくとも1つを含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の弾性床材。
(項目5)
上記少なくとも1つの裏打ち層が、二次裏打ち層をさらに備える、上記項目のうちのいずれかに記載の弾性床材。
(項目6)
上記二次裏打ち層が、上記裏打ち部分の上記底部表面を規定し、そして上記1つ以上の一次裏打ち層が、該二次裏打ち層の上に実質的に重なるように構成され得る、上記項目のうちのいずれかに記載の弾性床材。
(項目7)
上記二次裏打ち層が、OPP、製織PE、不織PE、製織PP、不織PP、製織PET、不織PET、製織ナイロン、または不織ナイロンのうちの少なくとも1つを含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の弾性床材。
(項目8)
上記裏打ち部分が、上記第一の一次裏打ち層と上記第二の一次裏打ち層との間に配置されたガラス繊維層をさらに備える、上記項目のうちのいずれかに記載の弾性床材。
(項目9)
上記1つ以上の一次裏打ち層のうちの1つの一次裏打ち層が、上記床材の上記裏打ち部分の上記最上部表面を規定する、上記項目のうちのいずれかに記載の弾性床材。
(項目10)
上記裏打ち層のうちの少なくとも1つが、実質的に線状のエチレンポリマーおよび均質に分岐した線状エチレンポリマーを含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の弾性床材。
(項目11)
上記裏打ち層のうちの少なくとも1つが、別の均質に分岐したエチレンポリマー、低密度ポリエチレン、不均質に分岐したLLDPE、不均質に分岐したULDPE、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、グラフト化ポリエチレン、エチレンアクリル酸コポリマー、エチレン酢酸ビニルコポリマー、エチレンアクリル酸エチルコポリマー、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリブチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ゴム、エチレンプロピレンポリマー、エチレンスチレンポリマー、スチレンブロックコポリマー、またはバルカネートをさらに含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の弾性床材。
(項目12)
上記インク層が上記装飾部分の上記最上部表面を規定する、上記項目のうちのいずれかに記載の弾性床材。
(項目13)
上記インク層が上記装飾部分の上記底部表面を規定する、上記項目のうちのいずれかに記載の弾性床材。
(項目14)
上記インク層が、水ベースの顔料、ダイズベースの顔料、または溶媒ベースの顔料からなる群より選択されるインクを含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の弾性床材。
(項目15)
上記磨耗層が、上記装飾部分の上記最上部表面が該磨耗層の上記底部表面に接触するように、該装飾部分に隣接して配置されている、上記項目のうちのいずれかに記載の弾性床材。
(項目16)
上記磨耗層が、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ナイロン6、またはナイロン6,6のうちの少なくとも1つを含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の弾性床材。
(項目17)
少なくとも1つのタイ層をさらに備え、該少なくとも1つのタイ層は、上記弾性床材の対向する層の間に配置されて、該床材の該対向する層を形成する類似しない材料を結合させるように構成されている、上記項目のうちのいずれかに記載の弾性床材。
(項目18)
上記少なくとも1つのタイ層の1つ以上のタイ層が、上記床材の上記磨耗層の上記底部表面と、上記装飾部分の上記最上部表面との間に配置されている、上記項目のうちのいずれかに記載の弾性床材。
(項目19)
上記少なくとも1つのタイ層の1つ以上のタイ層が、上記装飾部分の上記底部表面と、上記裏打ち部分の上記最上部表面との間に配置されている、上記項目のうちのいずれかに記載の弾性床材。
(項目20)
上記タイ層が、水性押出しコーティングプライマー、ポリエチレンイミン(PEI)、従来のアクリル材料、無水マレイン酸(MAH)、エチレン−アクリル酸メチル(EMA)、またはエチレン−酢酸ビニル(EVA)のうちの少なくとも1つを含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の弾性床材。
(項目21)
上記装飾部分が装飾層を備える、上記項目のうちのいずれかに記載の弾性床材。
(項目22)
上記装飾層が、上記床材の上記装飾部分の上記底部表面を規定し、そして上記インク層が、該装飾層の上に実質的に重なるように構成されている、上記項目のうちのいずれかに記載の弾性床材。
(項目23)
上記装飾層が、配向ポリプロピレン(OPP)、製織ポリエチレン(PE)、不織PE、製織ポリプロピレン(PP)、不織PP、製織PET、不織PET、製織ナイロン、不織ナイロン、従来の紙、従来の箔のうちの少なくとも1つを含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の弾性床材。
(項目24)
弾性床材を作製するための方法であって、
最上部表面および反対側の底部表面を有する裏打ち部分を提供する工程であって、該底部表面は、該弾性床材が選択された配向で配置される場合に床に実質的に接するように構成されており、該裏打ち部分は、少なくとも1つの裏打ち層を備え、該裏打ち部分の該少なくとも1つの裏打ち層は、1つ以上の一次裏打ち層を備え得る、工程;
装飾部分を該裏打ち部分の該最上部表面に付着させる工程;ならびに
磨耗層を該装飾部分の最上部表面に付着させる工程、
を包含する、方法。
(項目25)
タイ層を上記裏打ち部分の上記最上部表面に付着させる工程をさらに包含し、上記装飾部分は、該裏打ち部分に付着した該タイ層に付着させられる、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目26)
上記装飾部分の上記底部表面が、上記裏打ち部分の上記最上部表面に実質的に直接付着させられるか、または該裏打ち部分に付着した上記タイ層に付着させられる、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目27)
1つ以上のタイ層を上記装飾部分の上記最上部表面に付着させる工程をさらに包含し、上記磨耗層は、該装飾部分に付着した該タイ層に付着させられる、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目28)
上記磨耗層が、上記装飾部分の上記最上部表面に実質的に直接付着させられるか、または該装飾部分に付着した上記タイ層に付着させられる、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目29)
上記1つ以上の一次裏打ち層が、産業で使用後の絨毯の複合材および/または消費者が使用後の絨毯の複合材を含む、上記項目のうちのいずれかに記載の弾性床材。
(項目30)
上記1つ以上の一次裏打ち層が、産業で使用後の絨毯の複合材および/または消費者が使用後の絨毯の複合材を含む、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目31)
弾性床材を作製するための方法であって、
最上部表面および反対側の底部表面を有する裏打ち部分を提供する工程であって、該底部表面は、該弾性床材が選択された配向で配置される場合に床に実質的に接するように構成されており、該裏打ち部分は、少なくとも1つの裏打ち層を備え、該裏打ち部分の該少なくとも1つの裏打ち層は、1つ以上の一次裏打ち層を備え得、そして該1つ以上の一次裏打ち層は、産業で使用後の絨毯の複合材および/または消費者が使用後の絨毯の複合材を含む、工程;
装飾部分を該裏打ち部分の該最上部表面に付着させる工程;ならびに
磨耗層を該装飾部分の最上部表面に付着させる工程、
を包含する、方法。
【0014】
本発明の好ましい実施形態のこれらおよび他の特徴は、詳細な説明においてより明らかになる。詳細な説明において、添付の図面が参照される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本明細書中に記載される非ビニル弾性床製品の例示的な構造を図示する。
【図2】図2は、本明細書中に記載される非ビニル弾性床製品の例示的な構造を図示する。
【図3】図3は、本明細書中に記載される非ビニル弾性床製品の例示的な構造を図示する。
【図4】図4は、本明細書中に記載される非ビニル弾性床製品の例示的な構造を図示する。
【図5】図5は、本明細書中に記載される非ビニル弾性床製品の例示的な構造を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(発明の詳細な説明)
本発明は、以下の詳細な説明、実施例、図面、および特許請求の範囲、ならびにこれらの上記説明および以下の説明を参照することにより、より容易に理解され得る。しかし、本発明のデバイス、システム、および/または方法が開示および記載される前に、本発明は、他に特定されない限り、開示される特定のデバイス、システム、および/または方法に限定されないことが理解されるべきである。なぜなら、これらのものは当然変わり得るからである。本明細書中で使用される専門用語は、特定の局面を説明する目的のためのみであり、限定であることを意図されないこともまた、理解されるべきである。
【0017】
以下の本発明の説明は、本発明を、その最良の現在わかっている実施形態の実施可能な教示として提供される。この目的で、関連分野の当業者は、本発明の有利な結果を依然として得ながら、本明細書中に記載される本発明の種々の局面に対して多くの変更がなされ得ることを認識し、理解する。本発明の望ましい利点のうちのいくつかは、他の特徴を利用することなく、本発明の特徴のうちのいくつかを選択することによって得られ得ることもまた、明らかである。従って、本発明に対する多くの改変および適合が可能であり、そして特定の状況においては望ましくさえあり得、そして本発明の一部であることを、当業者は認識する。従って、以下の説明は、本発明の原理の説明として提供されるのであり、本発明の限定として提供されるのではない。
【0018】
全体で使用される場合、単数形「a」、「an」および「the」は、その文脈が明示的にそうではないことを示さない限り、複数の参照物を包含する。従って、例えば、「管(a tube)」への言及は、その文脈がそうではないことを示さない限り、2つ以上のこのような管を包含し得る。
【0019】
範囲は、本明細書中で、「約」1つの特定の値から、かつ/または「約」別の特定の値まで、と表現され得る。このような範囲が表現される場合、別の局面は、1つの特定の値から、かつ/または別の特定の値までを包含する。同様に、値が先行詞「約」の使用により近似値として表現される場合、この特定の値は別の局面を構成することが理解される。これらの範囲の各々の終点は、他方の終点に関連しても、他方の終点とは無関係であっても、重要であることがさらに理解される。
【0020】
本明細書中で使用される場合、用語「任意の」または「必要に応じて」とは、引き続いて記載される事象または状況が起こっても起こらなくてもよいこと、ならびにこの記載は、このような事象または状況が起こる例および起こらない例を包含することを意味する。
【0021】
1つの実施形態において、本発明は、選択された配向で床に配置されるために構成された、弾性床材に関する。1つの局面において、図1を参照すると、この弾性床材は、裏打ち部分、装飾部分、および磨耗層を備え得る。
【0022】
1つの局面において、この弾性床材の裏打ち部分は、底部表面および反対側の最上部表面を有し得る。この局面において、この裏打ち部分の底部表面は、この弾性床材が選択された配向で配置される場合に、床に実質的に接するように構成され得る。別の局面において、この裏打ち部分は、少なくとも1つの裏打ち層を備え得る。この少なくとも1つの裏打ち層のうちの1つの裏打ち層は、この裏打ち部分の底部表面を規定し得ることが想定される。この少なくとも1つの裏打ち層のうちの1つの裏打ち層は、この裏打ち部分の最上部表面を規定し得ることがさらに想定される。1つの局面において、この少なくとも1つの裏打ち層は、1つの裏打ち層を備え得る。必要に応じて、この少なくとも1つの裏打ち層は、複数の裏打ち層を備え得る。
【0023】
別の局面において、この弾性床材の装飾部分は、底部表面および反対側の最上部表面を有し得る。1つの局面において、この装飾部分は、インク層を備え得る。この局面において、このインク層は、この装飾部分の最上部表面を規定し得る。必要に応じて、このインク層はまた、この装飾部分の底部表面を規定し得る。さらなる局面において、この装飾部分は、この裏打ち部分の上に重なるように構成され得る。この局面において、この装飾部分は、この裏打ち部分の最上部表面がこの装飾部分の底部表面に接触するように、この裏打ち部分に実質的に隣接し得る。このインク層は、この床材の裏打ち部分の最上部表面に、直接にかまたは間接的にかのいずれかで付着し得ることが想定される。あるいは、この装飾部分は、この裏打ち部分から間隔を空け得る。
【0024】
別の局面において、このインク層は、任意の従来のインク、色素、顔料、または他の印付け物質を含有し得、これらは、弾性床材に所望のパターンで付着し得ることが想定される。例えば、限定ではないが、このインク層は、水ベースの顔料、ダイズベースの顔料、および/または溶媒ベースの顔料を含有し得、これらの顔料は、下にある装飾層に作動可能に接着するように選択される。1つの特定の例において、このインク層は、Sun Chemical Corporationにより製造されるインクおよび顔料を含有し得る。
【0025】
さらに、このインク層は、下にある装飾層に、任意の従来の印刷手段(限定されないが、回転グラビア印刷、フレキソ印刷、石版印刷、オフセット印刷、凸版印刷、サーモグラフィー印刷、熱昇華印刷、色素昇華印刷、および熱転写印刷などが挙げられる)により付着させられ得ることが想定される。
【0026】
さらなる局面において、磨耗層は、露出した外側表面および反対側の底部表面を有し得る。この局面において、この磨耗層の外側表面は、周囲環境に曝露されるように構成され得る。別の局面において、この磨耗層は、この床材の装飾部分の上に実質的に重なるように構成され得る。この磨耗層は、この装飾部分の最上部表面がこの磨耗層の底部表面に接触するように、この装飾部分に隣接し得ることが想定される。あるいは、この磨耗層は、この装飾部分から間隔を空け得る。1つの局面において、この磨耗層は、例えば、限定されないが、従来のイオノマー、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ナイロン6、およびナイロン6,6などを含有し得る。この磨耗層は、surlyn樹脂(例えば、限定されないが、Surlyn(登録商標)1706樹脂(E.I.du Pont de Nemours and Company,Incにより製造される))を含有し得ることが想定される。さらなる局面において、この磨耗層は、所望のテクスチャーパターンでエンボス加工され得る。
【0027】
必要に応じて、この弾性床材は、少なくとも1つのタイ層を備え得る。1つの局面において、この少なくとも1つのタイ層は、この弾性床材の対向する層間に配置されて、この床材の対向する層を形成する類似しない材料(このタイ層がなければ結合しない)を一緒に結合させ得る。当業者が理解するように、このような類似しない材料は、それぞれの材料が互いに結合または他の様式で接着する能力に悪影響を与える、固有の特性を有し得る。
【0028】
1つの局面において、少なくとも1つのタイ層のうちの1つ以上のタイ層は、この床材の、磨耗層の底部表面と装飾部分の最上部表面との間に配置され得る。別の局面において、この少なくとも1つのタイ層のうちの1つのタイ層は、この装飾部分の底部表面とこの裏打ち部分の最上部表面との間に配置され得る。さらなる局面において、この少なくとも1つのタイ層の各タイ層は、例えば、限定されないが、ポリエチレンイミン(PEI)、従来のアクリル材料、無水マレイン酸(MAH)、エチレン−アクリル酸メチル(EMA)、およびエチレン−酢酸ビニル(EVA)などを含有し得る。この少なくとも1つのタイ層は、EntiraTM改変剤および添加剤(例えば、限定されないが、EntiraTMコート100改変剤および添加剤(E.I.du Pont de Nemours and Company,Inc.により製造される))を含有し得ることが想定される。この少なくとも1つのタイ層は、水性コーティングプライマー(例えば、限定されないが、G−680プライマー(Mica Corporationにより製造される)が挙げられる)を含有し得ることがさらに想定される。
【0029】
別の局面において、図2〜図5を参照すると、この床材の装飾部分は、装飾層を備え得る。この局面において、この装飾層は、所望の美的外観(例えば、限定されないが、模造硬材またはセラミックの床の外観)を有し得る。1つの局面において、この装飾層は、この床材の装飾部分の底部表面を規定し得る。さらなる局面において、このインク層は、この装飾層の上に実質的に重なるように構成され得る。この局面において、この装飾層は、このインク層に隣接し得る。さらなる局面において、この装飾層は、フィルムを備え得る。なおさらなる局面において、この装飾層は、例えば、限定されないが、配向ポリプロピレン(OPP)、ポリプロピレン(PP)フィルム、ポリエチレン(PE)フィルム、PETフィルム、配向PETフィルム、PTTフィルム、ナイロンフィルム、製織ポリエチレン(PE)、不織PE、製織ポリプロピレン(PP)、不織PP、製織PET、不織PET、製織ナイロン、不織ナイロン、従来の紙、および従来の箔などを含有し得る。
【0030】
別の局面において、この装飾部分の装飾層は、三層フィルム(例えば、限定されないが、SynDECOR(登録商標)OPPフィルム(Applied Extrusion Technologies,Inc.により製造される))を備え得る。この局面において、この三層フィルムは、最上部スキン、中心コア、および底部スキンを備え得る。1つの局面において、この最上部スキンは、この床材の装飾部分のインク層と適合性であるように構成され得る。このインク層の少なくとも一部分は、この三層フィルムの最上部スキンに付着し得ることが想定される。別の局面において、この三層フィルムの中心コアは、中実材料を含有し得る。この局面において、この中実材料は、実質的に不透明であり得る。この局面において、不透明なフィルムが使用され得る。このような例示的な不透明フィルムは、望ましい。なぜなら、このフィルムは、装飾層とそれに重なる裏打ち層(これらは、色が異なり得る)との間の色障壁を作製し得るからである。さらなる局面において、この三層フィルムの底部スキンは、1つ以上の一次裏打ち層の一部分を形成する、産業で使用後の絨毯および/または消費者が使用後の絨毯の材料と適合性であるように構成され得る。
【0031】
さらなる局面において、この裏打ち部分の少なくとも1つの裏打ち層は、1つ以上の一次裏打ち層および1つの二次裏打ち層を備え得る。この局面において、この二次裏打ち層は、この裏打ち部分の底部表面を規定し得、そしてこの1つ以上の一次裏打ち層は、この二次裏打ち層の上に実質的に重なるように構成され得る。別の局面において、この1つ以上の一次裏打ち層は、例えば、限定されないが、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、EMA、EVA、PE−PPゴム、従来の熱可塑性エラストマー(TPE)、従来の熱可塑性オレフィン(TPO)、α−オレフィンポリエチレンコポリマー、PET、およびエチレンアクリル酸ブチル(EBA)などを含有し得る。さらなる局面において、この二次裏打ち層は、例えば、限定されないが、OPP、製織PE、不織PE、製織PP、不織PP、製織PET、不織PET、製織ナイロン、および不織ナイロンなどを含有し得る。
【0032】
1つの局面において、この1つ以上の一次裏打ち層は、第一の一次裏打ち層および第二の一次裏打ち層を備え得る。この局面において、この第一の一次裏打ち層は、この裏打ち部分の最上部表面を規定し得る。必要に応じて、別の局面において、この裏打ち部分は、第一の一次裏打ち層と第二の一次裏打ち層との間に配置された、ガラス繊維層を備え得る。
【0033】
1つの局面において、この1つ以上の一次裏打ち層は、産業で使用後の絨毯の複合材および/または消費者が使用後の絨毯の複合材を含有し得る。この局面において、この1つ以上の一次裏打ち層のうちの一次裏打ち層は、この床材の裏打ち部分の上表面を規定し得る。
【0034】
なお別の局面において、米国特許出願番号11/963,263(これは、その全体が本明細書中に参考として援用される)に開示されるように、これらの裏打ち層のうちの少なくとも1つは、実質的に線状のエチレンポリマーおよび均質に分岐した線状エチレンポリマー(すなわち、均質に分岐したエチレンポリマー)から形成され得る。これらの材料は、従来のエチレンポリマー(例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、不均質に分岐した線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、および不均質に分岐した超低密度ポリエチレン(ULDPE))と比較して、低い固化温度、ポリプロピレンに対する良好な接着、および低い弾性率を与える。開示される均質に分岐したエチレンポリマーから形成される例示的な裏打ち層は、図においてEcoWorxとして示される。
【0035】
実質的に線状のエチレンポリマーを、床材の裏打ち層として使用することにより、二次裏打ち材料の排除が可能になり得、従って、有意な製造費用節約をもたらし得る。さらに、実質的に線状のエチレンポリマーまたは均質に分岐した線状エチレンポリマーの層を有する床材は、実質的な流体障壁および粒子障壁を提供し得、これは、この床材の衛生特性を増強する。
【0036】
好ましい均質に分岐したエチレンポリマーは、示差走査熱量測定法を使用して決定される場合に、−30℃〜150℃の単一の溶融ピークを有する。最も好ましい均質に分岐したエチレンポリマーは、
(a)5.63より大きいメルトフロー比(I10/I);
(b)ゲル透過クロマトグラフィーにより決定され、式:
(M/M)<(I10/I)−4.63
により定義される分子量分布(M/M);
(c)実質的に線状のエチレンポリマーについての表面メルトフラクチュアの開始時の臨界ずり速度が、線状エチレンポリマーについての表面メルトフラクチュアの開始時の臨界ずり速度より少なくとも50%高いような、気体押出しレオロジーであって、この線状エチレンポリマーは、均質に分岐した短鎖分岐分布を有し、長鎖分岐を有さず、そしてこの実質的に線状のエチレンポリマーおよびこの線状エチレンポリマーは、同時に、エチレンホモポリマーであるか、またはエチレンと少なくとも1種のC〜C20のα−オレフィンとのインターポリマーであり、そして同じIおよびM/Mを有し、そして実質的に線状のエチレンポリマーおよび線状エチレンポリマーのそれぞれの臨界ずり速度は、同じ溶融温度で、気体押出しレオメーターを使用して測定される、気体押出しレオロジー;ならびに
(d)−30℃〜150℃の単一示差走査熱量測定法(DSC)溶融ピーク、
を有すると特徴付けられる、実質的に線状のエチレンポリマーである。
【0037】
本発明において使用される均質に分岐したエチレンポリマーは、単一DSC溶融ピークにより特徴付けられる。単一溶融ピークは、インジウムおよび脱イオン水で標準化された、示差走査熱量測定装置を使用して決定される。この方法は、5mg〜7mgのサンプルサイズ、約140℃への「1回目の加熱」(これは、4分間保持される)、10℃/分で−30℃への冷却(これは、3分間保持される)、10℃/分で150℃への加熱(「2回目の加熱」)を包含する。単一溶融ピークは、「2回目の加熱」の熱流対温度の曲線から測定される。このポリマーの全融解熱が、曲線下面積から計算される。
【0038】
0.860g/cc〜0.910g/ccの密度を有するポリマーについて、単一溶融ピークは、装置の感度に依存して、「ショルダー」または「こぶ」をその低融点側に示し得、この「ショルダー」または「こぶ」は、そのポリマーの全融解熱の12%未満、代表的には9%未満、そしてより代表的には6%未満を構成する。このようなアーティファクトは、他の均質に分岐したポリマー(例えば、ExactTM樹脂)について観察可能であり、そしてこのアーティファクトの溶融領域にわたって単調に変化する単一溶融ピークの傾きに基づいて、識別される。このようなアーティファクトは、単一溶融ピークの融点の34℃以内、代表的には27℃以内、そしてより代表的には20℃以内で起こる。アーティファクトの原因になる融解熱は、熱流対温度の曲線の関連する曲線下面積の特定の積分によって、別に決定され得る。
【0039】
本発明において使用される実質的に線状のエチレンポリマーおよび均質な線状エチレンポリマーについての分子量分布(M/M)は一般に、約1.8〜約2.8である。均質に分岐した線状エチレンポリマーおよび不均質に分岐した線状エチレンポリマーとは異なり、実質的に線状のエチレンポリマーのメルトフロー比(I10/I)は、それらの分子量分布M/Mとは本質的に無関係に変わり得ることもまた想定される。
【0040】
本発明において使用するのに適切な均質に分岐したエチレンポリマーとしては、溶液重合プロセス、気相重合プロセスまたはスラリー重合プロセス、あるいはこれらの組み合わせにより調製された、エチレンと少なくとも1種のα−オレフィンとのインターポリマーが挙げられる。適切なα−オレフィンは、以下の式:
CH=CHR
により表わされ、この式において、Rは、ヒドロカルビル基である。さらに、Rは、1個〜20個の炭素原子を有するヒドロカルビル基であり得、従って、この式は、C〜C20α−オレフィンを含む。コモノマーとして使用するのに適切なα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−イソブチレン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテンおよび1−オクテン、ならびに他のコモノマー型(例えば、スチレン、ハロ置換スチレンもしくはアルキル置換スチレン、テトラフルオロエチレン、ビニルベンゾシクロブテン、1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、およびシクロアルケン(例えば、シクロペンテン、シクロヘキセンおよびシクロオクテン))が挙げられる。好ましくは、このコモノマーは、接着性裏打ち材料がより高級な物質からなるにつれて、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、またはこれらの混合物である。α−オレフィンは、特に改善された靭性を有する。しかし、最も好ましくは、このコモノマーは、1−オクテンであり、そしてこのエチレンポリマーは、溶液プロセスで調製される。
【0041】
別の局面において、実質的に線状のエチレンポリマーまたは均質に分岐した線状エチレンポリマーの密度は、ASTM D−792に従って測定される場合に、0.92g/ccを超えず、そして一般には約0.85g/cc〜約0.92g/cc、好ましくは約0.86g/cc〜約0.91g/cc、そして特に、約0.86g/cc〜約0.90g/ccの範囲であることが想定される。
【0042】
さらなる局面において、均質に分岐した線状エチレンポリマーまたは実質的に線状のエチレンポリマーの分子量は、好都合には、ASTM D−1238の条件190℃/2.16kg(以前は、「条件(E)」として公知であった。「I」としてもまた公知である。)に従うメルトインデックス測定を使用して表される。メルトインデックスは、ポリマーの分子量に逆比例する。従って、分子量が高いほど、メルトインデックスは低くなるが、この関係は直線ではない。種々の局面において、均質に分岐した線状エチレンポリマーまたは実質的に線状のエチレンポリマーについてのメルトインデックスは、一般に約1グラム/10分(g/10min)〜約500g/10min、好ましくは約2g/10min〜約300g/10min、より好ましくは約5g/10min〜約100g/10min、特に、約10g/10min〜約50g/10min、そして最も特に、約25g/10min〜約35g/10minである。
【0043】
均質な線状エチレンポリマーまたは実質的に線状のエチレンポリマーの分子量を特徴付ける際に有用な別の測定は、好都合には、ASTM D−1238の条件190℃/10kg(以前は、「条件(N)」として公知であった。「I10」としてもまた公知である。)に従うメルトインデックス測定を使用して表わされる。I10とIとのメルトインデックス項の比は、メルトフロー比であり、そしてI10/Iと表わされる。実質的に線状のエチレンポリマーについて、I10/Iの比は、長鎖分岐の程度を示す。すなわち、I10/I比が高いほど、そのポリマー中により多くの長鎖分岐がある。実質的に線状のエチレンポリマーのI10/I比は、少なくとも6.5、好ましくは少なくとも7、特に少なくとも8である。均質に分岐した線状エチレンポリマーのI10/I比は一般に、6.3未満である。
【0044】
本発明において本出願人にとって好ましいエチレンポリマーは、比較的低い弾性率を有する。すなわち、このエチレンポリマーは、ASTM D790に従って測定される場合に、24,000psi(163.3MPa)未満、特に19,000psi(129.3MPa)未満、そして最も特に14,000psi(95.2MPa)未満の2%割線係数を有すると特徴付けられる。
【0045】
本発明において使用するのに好ましいエチレンポリマーは、実質的に非晶質であるか、または完全に非晶質である。すなわち、このエチレンポリマーは、示差走査熱量測定法によって、等式「%結晶化度=H/292×100」(この式において、Hは、ジュール/グラムで表わされる融解熱であるである)を使用して測定される場合に、40%未満、好ましくは30%未満、より好ましくは20%未満、そして最も好ましくは10%未満の、%結晶化度を有すると特徴付けられる。
【0046】
均質に分岐したエチレンポリマーは、単独で使用され得るか、あるいは1種以上の合成ポリマー材料もしくは天然ポリマー材料とブレンドまたは混合され得る。本発明において使用される均質に分岐したエチレンポリマーとブレンドまたは混合するのに適切なポリマーとしては、別の均質に分岐したエチレンポリマー、低密度ポリエチレン、不均質に分岐したLLDPE、不均質に分岐したULDPE、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、グラフト化ポリエチレン(例えば、無水マレイン酸押出し物をグラフト化した不均質に分岐した線状低ポリエチレン、または無水マレイン酸押出し物をグラフト化した均質に分岐した超低密度ポリエチレン)、エチレンアクリル酸コポリマー、エチレン酢酸ビニルコポリマー、エチレンアクリル酸エチルコポリマー、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリブチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ゴム、エチレンプロピレンポリマー、エチレンスチレンポリマー、スチレンブロックコポリマー、およびバルカネート(vulcanate)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0047】
本明細書中に記載される弾性床材を作製する方法もまた開示される。1つの局面において、本明細書中に記載される弾性床材を作製する方法は、本明細書中に記載されるような裏打ち部分を提供する工程を包含し得る。必要に応じて、別の局面において、本明細書中に記載される弾性床材を作製する方法は、装飾部分をこの裏打ち部分の最上部表面に付着させる工程を包含し得る。代替の局面において、本明細書中に記載される弾性床材を作製する方法は、本明細書中に記載されるようなタイ層をこの裏打ち部分の最上部表面に付着させる工程を包含し得る。この局面において、本明細書中に記載される弾性床材を作製する方法は、装飾部分を、この裏打ち部分に付着したタイ層に付着させる工程を包含し得る。この装飾部分の底部表面は、この裏打ち部分の最上部表面に実質的に直接付着し得るか、またはこの裏打ち部分に付着したタイ層に付着し得ることが想定される。この装飾部分の底部表面は、化学接着剤、機械的接続、または他の付着手段を使用して、この裏打ち部分の最上部表面、またはこの裏打ち部分に付着したタイ層に付着させられ得ることもまた想定される。
【0048】
必要に応じて、さらなる局面において、本明細書中に記載される弾性床材を作製する方法は、磨耗層を装飾部分の最上部表面付着させる工程を包含し得る。代替の局面において、本明細書中に記載される弾性床材を作製する方法は、本明細書中に記載されるような1つ以上のタイ層を、この装飾部分の最上部表面に付着させる工程を包含し得る。この局面において、本明細書中に記載される弾性床材を作製する方法は、この磨耗層を、この装飾部分に付着したタイ層に付着させる工程を包含し得る。この磨耗層は、この装飾部分の最上部表面に実質的に直接付着させられ得るか、またはこの装飾部分に付着したタイ層に付着させられ得ることが想定される。この磨耗層は、化学接着剤、機械的接続、または他の付着手段を使用して、この装飾部分の最上部表面に、またはこの装飾部分に付着したタイ層に付着させられ得ることもまた想定される。
【0049】
これらの例示的な層は、従来の方法および/またはプロセスによって構築され得るか、または他の様式で形成され得ることが想定される。同様に、それぞれの層は、連続的な順番または非連続的な順番のいずれかで互いに接続され得ることが想定される。他に記載されない限り、製品形成のための特別な操作工程の順序は、本発明を実施するために必要とされない。層状構築物(例えば、例示される弾性床材)の層を形成または接合する任意の従来の手段(押出し、積層、これらの組み合わせなどが挙げられるが、これらに限定されない)が使用され得ることがさらに想定される。最後に、床材の層が一緒に接合された後に、得られた床複合材のシートが所望の形状および所望のサイズ(例えば、限定されないが、通常のサイズおよび/または形状であり得るか、あるいは通常のサイズおよび/または形状ではないかもしれない、厚板またはタイルの形状)に切断され得ることが想定される。
【0050】
本明細書中に開示されるように、1つの局面において、床材のそれぞれの層のために選択される材料は、容易に再利用され得る。それぞれの層のうちの1つ以上は、再利用された消費者が使用後の材料および/または産業で使用後の材料(例えば、限定されないが、再利用された産業で使用後の絨毯および/または消費者が使用後の絨毯のポリマー材料)を含有し得ることが想定される。この局面において、形成される床材は、未使用の材料の使用を最少にし得、そして有利なことに、本発明の再利用可能な床材を形成する際に、以前に再利用された材料を使用することを可能にし得る。
【0051】
図2〜図4を参照すると、弾性床材を構築する1つの例示的な方法は、最初に、1層以上のインクを、フィルム/decor層の最上部表面に、従来の印刷手段を使用して接着させる工程を包含し得る。次に、所望である場合、またはインク層および磨耗層をそれぞれ形成する材料がタイ層の使用を必要とする場合、タイ層が引き続き、これらのインク層の最上部表面に付着させられ得る。必要に応じて、このタイ層は、インク層の最上部表面上に押し出され得るか、または積層され得る。図4に示される例において、フィルム/decor層は、3層のAET SynDECOR(登録商標)OPPフィルムを備え、そしてインク層は、Hartmann顔料を含有するSunインクを備える。この特定の例について、2つの連続するタイ層(インク層の最上部表面に接続されるMica G680、およびMica G680タイ層の最上部表面に付着するEntiraTMコート100)が付着させられる。
【0052】
引き続いて、一次裏打ちの第一の層が、このフィルム/decor層の底部表面上に押し出されるか、または他の様式で接続され、そしてガラス繊維マット層が、この裏打ちの第一の層の底部表面に埋め込まれる。もちろん、この工程の前に、必要であれば、任意のタイ層がこのフィルム/decor層の底部表面に接続され得る。
【0053】
次に、磨耗層が、インク層の最上部表面または一番上にあるタイ層の最上部表面のいずれかに、押し出されるかまたは他の様式で接続される。必要であれば、インク層の最上部表面へのタイ層の付着と、一番上にあるタイ層への磨耗層の付着は、共押出しプロセスで順番になされ得ることが想定される。例えば、図4において、EntiraTMコート100のタイ層およびSurlyn(登録商標)1706の磨耗層は、下にあるMica G680のタイ層の最上部表面に順番に付着させられ得る。
【0054】
次の例示的な連続工程において、一次裏打ちの第二の層が、ガラス繊維マット層の底部表面上に押し出されるか、または他の様式で接続されて、このガラス繊維層を完全に囲む。図3および図4を参照すると、1つの例において、一次裏打ちの第一の層および第二の層はそれぞれ、本明細書中に記載されるEcoWorx材料を含有し得る。次に、所望であれば、二次裏打ち(例えば、例示される不織PP(二次))が、一次裏打ちの第二の層の底部表面上に押し出され得るか、または他の様式で接続され得る。
【0055】
もちろん、図2および図3に記載されるように、所望である場合、またはフィルム/decor層および一次裏打ちの第一の層を形成する材料が(タイ層がなければ)互いに作動可能に結合することができない場合、任意のタイ層が、フィルム/decor層の底部表面に付着させられ得る。図4に記載されるように、3層のAET SynDECOR(登録商標)OPPフィルム(フィルム/decor層)とEcoWorx材料(一次裏打ちの第一の層)との間に望ましい結合をもたらすために、タイ層は必要ではなかった。
【0056】
別の例において、図5に図示される特定の例をここで参照すると、最初に、Hartmann顔料を含有するSunインクの層が、3層のAET SynDECOR(登録商標)OPPフィルムの最上部表面に付着させられる。引き続いて、EcoWorxの第一の一次裏打ち層が、3層のAET SynDECOR(登録商標)OPPフィルムの底部表面に付着させられ、そしてガラス繊維材料が、EcoWorxの第一の一次裏打ち層の底部表面に付着させられる。次に、引き続いて、EntiraTMコート100のタイ層が、Sunインク層に付着させられ、そしてSurlyn(登録商標)1706の磨耗層が、EntiraTMコート100のタイ層の最上部表面に付着させられる。最後に、引き続いて、EcoWorxの第二の一次裏打ち層が、ガラス繊維材料層に付着させられ、これによって、不織PP二次裏打ち層をガラス繊維材料層の底部表面に接着する。
【0057】
本発明の数個の実施形態が上記明細書に開示されたが、本発明が属する、上記説明および添付の図面に提示される教示の利点を有する本発明の多くの改変および他の実施形態が想到されることが、当業者により理解される。従って、本発明は、本明細書中で上に開示された特定の実施形態には限定されないこと、ならびに多くの改変および他の実施形態が、添付の特許請求の範囲に含まれることが意図されることが、理解される。さらに、特定の用語が、本明細書中および添付の特許請求の範囲において使用されるが、これらの用語は、一般的な説明的な意味でのみ使用されているのであり、記載された本発明も添付の特許請求の範囲も限定する目的で使用されているのではない。
【0058】
(摘要)
非ビニル材料から作製された弾性床材が、本明細書中に記載される。本明細書中に記載される弾性床材を製造するための関連方法もまた開示される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
最上部表面および反対側の底部表面を有する裏打ち部分であって、該底部表面は、弾性床材が選択された配向で配置される場合に床に実質的に接するように構成されており、そして該裏打ち部分は、少なくとも1つの裏打ち層を備え、該裏打ち部分の少なくとも1つの裏打ち層は、1つ以上の一次裏打ち層を備え得る、裏打ち部分;
最上部表面および反対側の底部表面を有する装飾部分であって、該装飾部分は、該裏打ち部分の該最上部表面が該装飾部分の該底部表面に接触するように、該裏打ち部分の上に重なるように構成されており、そして該装飾部分がインク層を備える、装飾部分;ならびに
露出した外側表面および反対側の底部表面を有する磨耗層であって、該外側表面は、周囲環境に露出されるように構成されており、そして該底部表面は、該床材の該装飾部分の上に実質的に重なるように構成されている、磨耗層、
を備える、弾性床材。
【請求項2】
前記少なくとも1つの裏打ち層のうちの1つの裏打ち層が、前記裏打ち部分の前記底部表面を規定し、そして該少なくとも1つの裏打ち層のうちの1つの裏打ち層が、該裏打ち部分の前記最上部表面を規定する、請求項1に記載の弾性床材。
【請求項3】
前記1つ以上の一次裏打ち層が、第一の一次裏打ち層および第二の一次裏打ち層を備える、請求項1に記載の弾性床材。
【請求項4】
前記1つ以上の一次裏打ち層が、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、EMA、EVA、PE−PPゴム、従来の熱可塑性エラストマー(TPE)、従来の熱可塑性オレフィン(TPO)、α−オレフィンポリエチレンコポリマー、PET、またはエチレンアクリル酸ブチル(EBA)のうちの少なくとも1つを含有する、請求項1に記載の弾性床材。
【請求項5】
前記少なくとも1つの裏打ち層が、二次裏打ち層をさらに備える、請求項2に記載の弾性床材。
【請求項6】
前記二次裏打ち層が、前記裏打ち部分の前記底部表面を規定し、そして前記1つ以上の一次裏打ち層が、該二次裏打ち層の上に実質的に重なるように構成され得る、請求項5に記載の弾性床材。
【請求項7】
前記二次裏打ち層が、OPP、製織PE、不織PE、製織PP、不織PP、製織PET、不織PET、製織ナイロン、または不織ナイロンのうちの少なくとも1つを含有する、請求項6に記載の弾性床材。
【請求項8】
前記裏打ち部分が、前記第一の一次裏打ち層と前記第二の一次裏打ち層との間に配置されたガラス繊維層をさらに備える、請求項3に記載の弾性床材。
【請求項9】
前記1つ以上の一次裏打ち層のうちの1つの一次裏打ち層が、前記床材の前記裏打ち部分の前記最上部表面を規定する、請求項1に記載の弾性床材。
【請求項10】
前記裏打ち層のうちの少なくとも1つが、実質的に線状のエチレンポリマーおよび均質に分岐した線状エチレンポリマーを含有する、請求項1に記載の弾性床材。
【請求項11】
前記裏打ち層のうちの少なくとも1つが、別の均質に分岐したエチレンポリマー、低密度ポリエチレン、不均質に分岐したLLDPE、不均質に分岐したULDPE、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、グラフト化ポリエチレン、エチレンアクリル酸コポリマー、エチレン酢酸ビニルコポリマー、エチレンアクリル酸エチルコポリマー、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリブチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ゴム、エチレンプロピレンポリマー、エチレンスチレンポリマー、スチレンブロックコポリマー、またはバルカネートをさらに含有する、請求項10に記載の弾性床材。
【請求項12】
前記インク層が前記装飾部分の前記最上部表面を規定する、請求項1に記載の弾性床材。
【請求項13】
前記インク層が前記装飾部分の前記底部表面を規定する、請求項1に記載の弾性床材。
【請求項14】
前記インク層が、水ベースの顔料、ダイズベースの顔料、または溶媒ベースの顔料からなる群より選択されるインクを含有する、請求項1に記載の弾性床材。
【請求項15】
前記磨耗層が、前記装飾部分の前記最上部表面が該磨耗層の前記底部表面に接触するように、該装飾部分に隣接して配置されている、請求項1に記載の弾性床材。
【請求項16】
前記磨耗層が、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ナイロン6、またはナイロン6,6のうちの少なくとも1つを含有する、請求項15に記載の弾性床材。
【請求項17】
少なくとも1つのタイ層をさらに備え、該少なくとも1つのタイ層は、前記弾性床材の対向する層の間に配置されて、該床材の該対向する層を形成する類似しない材料を結合させるように構成されている、請求項1に記載の弾性床材。
【請求項18】
前記少なくとも1つのタイ層の1つ以上のタイ層が、前記床材の前記磨耗層の前記底部表面と、前記装飾部分の前記最上部表面との間に配置されている、請求項17に記載の弾性床材。
【請求項19】
前記少なくとも1つのタイ層の1つ以上のタイ層が、前記装飾部分の前記底部表面と、前記裏打ち部分の前記最上部表面との間に配置されている、請求項17に記載の弾性床材。
【請求項20】
前記タイ層が、水性押出しコーティングプライマー、ポリエチレンイミン(PEI)、従来のアクリル材料、無水マレイン酸(MAH)、エチレン−アクリル酸メチル(EMA)、またはエチレン−酢酸ビニル(EVA)のうちの少なくとも1つを含有する、請求項17に記載の弾性床材。
【請求項21】
前記装飾部分が装飾層を備える、請求項1に記載の弾性床材。
【請求項22】
前記装飾層が、前記床材の前記装飾部分の前記底部表面を規定し、そして前記インク層が、該装飾層の上に実質的に重なるように構成されている、請求項21に記載の弾性床材。
【請求項23】
前記装飾層が、配向ポリプロピレン(OPP)、製織ポリエチレン(PE)、不織PE、製織ポリプロピレン(PP)、不織PP、製織PET、不織PET、製織ナイロン、不織ナイロン、従来の紙、従来の箔のうちの少なくとも1つを含有する、請求項21に記載の弾性床材。
【請求項24】
弾性床材を作製するための方法であって、
最上部表面および反対側の底部表面を有する裏打ち部分を提供する工程であって、該底部表面は、該弾性床材が選択された配向で配置される場合に床に実質的に接するように構成されており、該裏打ち部分は、少なくとも1つの裏打ち層を備え、該裏打ち部分の該少なくとも1つの裏打ち層は、1つ以上の一次裏打ち層を備え得る、工程;
装飾部分を該裏打ち部分の該最上部表面に付着させる工程;ならびに
磨耗層を該装飾部分の最上部表面に付着させる工程、
を包含する、方法。
【請求項25】
タイ層を前記裏打ち部分の前記最上部表面に付着させる工程をさらに包含し、前記装飾部分は、該裏打ち部分に付着した該タイ層に付着させられる、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記装飾部分の前記底部表面が、前記裏打ち部分の前記最上部表面に実質的に直接付着させられるか、または該裏打ち部分に付着した前記タイ層に付着させられる、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
1つ以上のタイ層を前記装飾部分の前記最上部表面に付着させる工程をさらに包含し、前記磨耗層は、該装飾部分に付着した該タイ層に付着させられる、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記磨耗層が、前記装飾部分の前記最上部表面に実質的に直接付着させられるか、または該装飾部分に付着した前記タイ層に付着させられる、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記1つ以上の一次裏打ち層が、産業で使用後の絨毯の複合材および/または消費者が使用後の絨毯の複合材を含む、請求項1に記載の弾性床材。
【請求項30】
前記1つ以上の一次裏打ち層が、産業で使用後の絨毯の複合材および/または消費者が使用後の絨毯の複合材を含む、請求項24に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−236733(P2011−236733A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−103250(P2011−103250)
【出願日】平成23年5月2日(2011.5.2)
【出願人】(509133894)シャウ インダストリーズ グループ, インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】