説明

非侵襲的換気療法の効率を改善するための方法およびデバイス

マニホールドおよび鼻用クッションを含む鼻用換気インターフェース。マニホールドは、フィット性および性能を最適化するための複合弓状カーブを付けられて構成される。換気ガス供給ホースが、任意の時点でマニホールドの片側のみに取着され、それにより、使用者の顔の反対側を空けて、睡眠中の快適性および容認性を高める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互引用)
本出願は、2008年1月18日に出願された米国仮特許出願第61/006548号、および2008年10月17日に出願された米国仮特許出願第61/106414号の優先権を主張するものであり、各仮特許出願の全体を参照として本明細書に組み込む。また、本出願は、以下の各特許文献の全体を参照として組み込む。2008年3月13日に出願された米国特許出願第12/076062号、2008年8月5日に付与された米国特許第7406966号、2003年8月18日に出願された米国仮特許出願第60/495812号、および2003年10月14日に出願された米国仮特許出願第60/511820号。
【0002】
(技術分野)
本発明は、患者の気道および肺への空気進入経路を提供する非侵襲的換気療法(NIV)患者インターフェース・デバイスに関する。より詳細には、本発明は、上気道が閉塞する病状である閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)に適用することができる。しかし、本出願における教示は、他の呼吸病にも適用可能である。
【背景技術】
【0003】
NIV患者インターフェース・デバイスは、患者の鼻および/または口の外側に固定され、気道内の深くまでは貫入しない。これらのデバイスは、様々な医療処置で使用され、例えば、緊急人工呼吸、麻酔投与および回復、エーロゾル化薬剤投与、自然呼吸の強化、補給酸素投与、機械的人工呼吸、機械的人工呼吸からの離脱、およびOSA治療である。OSAの場合、持続的気道陽圧(CPAP)または可変レベル持続的気道陽圧(VRAP)が、睡眠中にインターフェース・デバイスを通して患者の気道内に加えられて、気道閉塞を防止する。OSAは、その療法が睡眠中に患者を妨害しないようにできるだけ邪魔にならないことが好ましいという点で、すべての気道陽圧(PAP)適用例の中でも独特のものであり、他のPAP適用例では、睡眠の妨害はほとんど問題とならない。3つの異なる形態のNIVインターフェース・デバイスが存在する。すなわち、鼻用インターフェース、口用インターフェース、および口鼻両用インターフェースである。鼻用インターフェース形態には、2つの部類がある。すなわち、鼻の上にわたる鼻マスクおよび鼻カニューレ、または鼻孔に当たる鼻枕である。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、好ましくは以下の機構の少なくとも1つを備えるまたは提供するPAP鼻枕換気インターフェース・デバイスを提供する。すなわち、好ましくは使用者の顔に解剖学的に適合する弓状カーブを有するマニホールドと、任意の時点にマニホールドの一方の側部のみに取着し、任意の時間に顔の片側のみに延在するガス供給配管アセンブリと、低い流れ抵抗の設計と、鼻孔に深く貫入しない、鼻孔に対する快適で効果的なシールと、快適であり、顔全体の邪魔にならない設計と、装着および取外しが簡単なデバイスと、不快感またはデバイス誤動作を伴わずに使用者が横臥することができるようにするデバイスとである。マニホールドおよびガス供給機構は、好ましくは、顔の最も快適な部位で使用者の解剖学的形態および姿勢をデバイスと合致させるように、カーブを付けて設計することができる。特に好ましい実施形態では、好ましくは、低姿勢の設計と、ガス供給機構の片側取着と、回転接続と、マニホールドのカーブおよび形状との組合せにより、本発明のいくつかの実施形態による換気インターフェース・デバイスが使用者にできるだけ邪魔にならずに快適となるようにすることができる。さらに、好ましくは、頭部ストラップとマニホールドの間にあるコネクタを使用して患者がマニホールドおよびガス供給機構を着用することができ、コネクタは、好ましくは少なくとも2つの異なる調節機構を含み、それにより好ましくは個々人の頭部の形状およびサイズへのフィットを容易にし、できるだけ快適にする。
【0005】
特定の実施形態では、本発明は、好ましくは、以下の少なくとも1つを含む、提供する、または促進するOSA PAP鼻用インターフェースを提供する。(1)低い抵抗性および低い雑音のガス流動力学、(2)鼻への深い貫入を必要としない快適で効果的な鼻孔シール、(3)鼻、顔、および頭部にデバイスを保定するための、快適であり、邪魔にならず、しかも煩わしくないシステム、(4)装着および取外しが簡単なシステムまたはデバイス、(5)できるだけ邪魔にならず、快適であり、人間工学的である全体的な装置。これにより、使用者が、眠りにつく前に着用した状態で話したり、見たり、眼鏡をかけたり、飲んだり、電話で話したりすることができるようになり、さらに、使用者が睡眠姿勢を変えることができ、睡眠中にデバイスをずらすことなく、または鼻を密閉している部分を取り外すことなく快適に横臥することができるようになる。
【0006】
特定の実施形態では、本発明は、人の肺を膨らませる助けとなるように換気ガスを提供するための鼻用インターフェースであって、(a)鼻孔の下方かつ口の上方に位置付けられるように適合された管状マニホールドであって、(1)側方および後方方向にマニホールド中心線から両側に湾曲する複合弓状カーブを備える軸方向に管状の構造と、(2)左側端部および右側端部と、(3)マニホールドの上方側にある少なくとも2つのガス流開口と、(4)一方の側端部に接続された閉止具とを備える管状マニホールドと、(b)少なくとも2つのガス流開口の1つに取着される近位端ベースをそれぞれ備え、かつ鼻孔に当たり、鼻孔を密閉するように適合された遠位端までそれぞれ延在する一対の管状鼻用クッションと、(c)閉止具に接続された側端部とは反対のマニホールドの側端部に接続するように適合された遠位端であって、接続が少なくとも1つの平面内で回転するように適合された遠位端と、人工呼吸器に取着するように適合された近位端とを備える換気ガス供給アセンブリと、(d)頭部ストラップ・アセンブリと、(e)頭部ストラップ・アセンブリをマニホールドに接続させるコネクタであって、2つの可動接続部を備え、マニホールドとコネクタの間の第1の可動接続部が、矢状面でのマニホールド断面の回転を可能にし、頭部ストラップとコネクタの間の第2の可動接続部が、下方後方方向での頭部ストラップの枢動を可能にするコネクタとを備える鼻用インターフェースを提供する。
【0007】
マニホールドの複合弓状カーブは、鼻と口の間および鼻の側部への使用者の顔の解剖学的形態に合致するように形作ることができ、カーブは、マニホールドの皮膚側と使用者の解剖学的形態との実質的な接触を維持するように安定化される。マニホールドの複合弓状カーブは、中心線から上方に湾曲したまたは角度が付いた、前頭面内でのマニホールドの上方側にある凹形カーブを含むことがあり、凹形カーブは、中心線に対して対称的な実質的にV字形またはU字形のカーブを備え、実質的にV字形またはU字形のカーブは、110〜170度の開き角を有する。マニホールドの複合弓状カーブは、中心線から上方に湾曲したまたは角度が付いた、前頭面内でマニホールドの上方側にある凹形カーブと、中心線から下方に湾曲したまたは角度が付いた、前頭面内でマニホールドの下方側にある凹形カーブとを含むことがある。マニホールドの複合弓状カーブは、さらに先細部分を備えることがあり、先細部分は、中央位置での第1のより大きい断面寸法から側方位置での第2のより小さい断面寸法に移行する。
【0008】
さらに、マニホールドは、ガス流開口とは反対にあってガス流開口と実質的に方向を合わせられた、下方前方位置でマニホールドの壁にある少なくとも1つのチャネルと、マニホールド側端部の閉止具にある少なくとも1つのチャネルと、呼息されたガス流の方向と実質的に方向を合わせられた、換気ガス供給アセンブリにある少なくとも1つのチャネルとからなる群から選択される、ある位置にある少なくとも1つの呼息流排出ポートを備えることがある。マニホールドの少なくとも1つの区域の断面プロファイルは、第1の軸ではより短く、第1の軸と直交する第2の軸ではより長いことがあり、第2の軸は、顔に平行に位置付けられる。マニホールドは、さらに、ガス流開口の位置に中央区域を備えることがあり、中央区域は、(i)前方側から後方側へ5〜30度下方に角度が付いた矢状面内の断面上方表面と、(ii)上方側から下方側へ5〜30度後方に角度が付いた矢状面内の断面後方表面とを備えることがある。マニホールドは、ショアA10〜30の硬度を有する材料を備えることがあり、さらに、少なくとも1つの補強部材を備えることがあり、補強部材は、半剛性プラスチックのストリップ、金属合金のストリップ、半径方向リブ、および軸方向リブからなる群から選択される。マニホールドは、ショアA10〜30の硬度を有する材料を備えることがあり、さらに、少なくとも1つの補強部材を備えることがあり、補強部材は、管状マニホールド構造を安定させ、管状マニホールド構造の圧縮性を低減する。マニホールドは、ショアA10〜30の硬度を有する材料を備えることがあり、さらに、使用者の個々人の解剖学的形態にフィットするように使用者がマニホールドの湾曲形状を湾曲してわずかに再成形できるように適合された少なくとも1つの展性部材を備えることがある。マニホールドの上方表面は、ガス流開口の周りの壁に回旋を備えることがある。
【0009】
鼻用インターフェース・アセンブリは、さらに、各側端部でマニホールドの内側に剛性円筒形スリーブを備えることがある。マニホールドは、さらに、2つの側端部それぞれの近くで壁に溝を備えることがあり、溝は、頭部ストラップ・アセンブリ・コネクタの取着用に適合されることがある。マニホールドは、さらに、鼻用密閉クッション間の距離を調節するように適合された間隔調節機構を備えることがあり、間隔調節機構は、自己密閉スロットと、調節可能なリングと、交換可能なアダプタとからなる群から選択されることがある。マニホールドは、別個の左右の管状区域を備えることがあり、2つの管状区域が、管状相互接続部材によって接続されることがある。
【0010】
鼻用クッションは、さらに、円形近位ベースと楕円形遠位端とを備えることがあり、鼻用クッション近位ベースとマニホールド上方側ガス流開口とが、マニホールドへの取着部の周りで鼻用クッションを回転させるように適合された係合回転可能接続部を備えることがあり、鼻用密閉クッションは、さらに、(1)近位端ベースの近くで壁に回旋を備え、この回旋は、鼻用クッションの角度的な撓みまたは軸方向圧縮を可能にするように適合され、さらに(2)ショアA10〜50のデュロメータを有する材料を使用する構成を備え、この材料は、熱可塑材、エラストマー、または熱可塑性エラストマーの部類から選択され、さらに(3)近位端から2〜10mmの距離で遠位端に向かって拡がった実効直径を備え、この拡がった実効直径が、全体として段差形状を成し、この拡がった実効直径が、鼻孔縁内径よりも大きい寸法であり、7mm〜20mmの範囲内にあり、ステップが、密閉を行うため、および鼻孔への鼻用密閉クッションの貫入を防止するために鼻孔縁に係止し、さらに(4)鼻孔の内側で密閉するように適合されたクッションの遠位先端に第2のシールを備え、遠位先端シールが、フレア、リング、鼻孔寸法よりも大きい実効直径、および膨張可能な壁からなる群から選択される機構を備える。鼻用クッションは、さらに、患者に流れる換気ガスの流れによって膨張するように適合された膨張可能な外壁密閉面を備えることがあり、この膨張は、鼻用クッション外壁密閉面を、鼻孔を押すように外側に伸張させる。
【0011】
マニホールド上方側は、鼻用クッションを取着するための隆起された管状延在部を備えることがあり、鼻用クッションは、(a)隆起された管状延在部の上をスリップするように適合されることがあり、(b)エラストマー、ハイドロゲル、および発泡材からなる群から選択される粘弾性形状記憶材料から構成されることがあり、材料は、50%の圧縮から3秒で80%超まで回復する。
【0012】
鼻用インターフェース・アセンブリは、さらに、マニホールドの後方側に取着されたパッドを備えることがあり、パッドは、鼻の側方に延在することがあり、パッドは、さらに、頭部ストラップ・アセンブリに接続するために側端部にコネクタを備えることがある。
【0013】
頭部ストラップ・アセンブリをマニホールドに接続させるコネクタは、さらに、(1)少なくとも2つの回転取着位置でマニホールドに着脱可能かつ回転可能に取着できるように適合された左右のコネクタと、(2)マニホールドの後方側で左右のコネクタに接続される左右の接続プレートとを備え、プレートは、(a)プレートの後方皮膚側にあるパッドと、(b)頭部ストラップ・アセンブリに接続するための接続継手とを備えることがあり、さらに、頭部ストラップ・アセンブリは、ストラップの皮膚サイズでの軟性材料と、半剛性ストリップとを備える左右の前側ストラップを備えることがあり、半剛性ストリップは、取着プレート接続継手に取着するために取着手段を備え、取着手段は、プレートに対するストラップの複数の回転位置を形成するように適合された前側ストラップと取着プレートとの間の枢動接続部を備える。頭部ストラップ・アセンブリは、さらに、アセンブリを形作るように、かつ所望の形状の変形に抵抗するように適合された展性部材を備えることがある。
【0014】
換気ガス供給アセンブリの遠位端部は、さらに、マニホールドの片側に接続するように適合されたエルボー・コネクタ・アセンブリを備えることがあり、エルボー・コネクタ・アセンブリは、少なくとも2つの平面で回転するように適合された少なくとも1つの回転コネクタを備え、この回転は、ガス供給ホースを複数の位置に位置付けることができるようにする。マニホールドおよび換気ガス供給アセンブリは、さらに、マニホールドの左または右の側端部に換気ガス供給機構を着脱可能および切替え可能に取着するように適合されることがある。軸方向で管状の構造は、さらに、使用者の鼻の底部の幅よりも長い軸方向弧状長さを備えることがある。鼻用クッションの遠位端部は、7mm〜17mmの外側寸法を有することがある。
【0015】
特定の実施形態では、本発明は、鼻用インターフェース・アセンブリを備えるキットであって、鼻用インターフェース・アセンブリが、(a)鼻孔の下方かつ口の上方に位置付けられるように適合された管状マニホールドであって、(1)側方および後方方向にマニホールド中心線から両側に湾曲する複合弓状カーブを備える軸方向に管状の構造と、(2)左側端部および右側端部と、(3)マニホールドの上方側にある少なくとも2つのガス流開口と、(4)一方の側端部に接続された閉止具とを備える管状マニホールドと、(b)少なくとも2つのガス流開口の1つに取着される近位端ベースをそれぞれ備え、かつ鼻孔に当たり、鼻孔を密閉するように適合された遠位端までそれぞれ延在する一対の管状鼻用クッションと、(c)閉止具に接続された側端部とは反対のマニホールドの側端部に接続するように適合された遠位端であって、接続が少なくとも1つの平面内で回転するように適合された遠位端と、人工呼吸器に取着するように適合された近位端とを備える換気ガス供給アセンブリと、(d)頭部ストラップ・アセンブリと、(e)頭部ストラップ・アセンブリをマニホールドに接続させるコネクタであって、2つの可動接続部を備え、マニホールドとコネクタの間の第1の可動接続部が、矢状面でのマニホールド断面の回転を可能にし、頭部ストラップとコネクタの間の第2の可動接続部が、下方後方方向での頭部ストラップの枢動を可能にするコネクタとを備えるキットを提供する。
【0016】
さらに、このキットは、(a)第1のサイズの少なくとも1つのマニホールド、および第2のサイズの第2のマニホールドと、(b)第1のサイズの少なくとも1つの頭部ストラップ・アセンブリ、および第2のサイズの第2の頭部ストラップ・アセンブリと、(c)第1のサイズの少なくとも一対の鼻用密閉クッション、および第2のサイズの第2の対の鼻用密閉クッションとを備えることがある。鼻用クッションの遠位端部は、7mm〜17mmの外側寸法を有することがある。
【0017】
いくつかの実施形態では、本発明は、鼻用インターフェース・アセンブリを使用して人の肺を膨らます助けとなるように人に換気ガスを供給するための方法であって、(a)使用者の鼻と口の間に複合弓状カーブした管状のマニホールドを配置し、皮膚に当てて安定させるステップと、(b)一対の管状鼻用クッションをマニホールドの上方側に着脱可能に取着するステップであって、鼻用クッションが鼻孔縁に当たり、拡がった段差を各クッションに含むことによって鼻孔内へのクッションの貫入を制限するステップと、(c)少なくとも1つの平面内に回転可能な接続を形成するために換気ガス供給アセンブリの遠位端をマニホールドの第1の側端部に接続し、換気ガス供給ホースの近位端を人工呼吸器に接続するステップと、(d)換気ガス供給ホース・アセンブリの接続部とは反対のマニホールドの第2の側端部を密閉するステップと、(e)マニホールドと頭部ストラップ・アセンブリの間の少なくとも1つの調節可能な取着部材によって頭部ストラップ・アセンブリをマニホールドに取着することによって、マニホールドを使用者の顔に固定するステップとを含む方法を提供する。
【0018】
さらに、この方法は、換気ガス供給アセンブリの取着をマニホールドの第2の側端部に切り替えるステップと、マニホールドの第2の側端部の密閉をマニホールドの第1の側端部に切り替えるステップとを含むことがある。さらに、この方法は、回転可能な接続部を使用して、換気ガス供給ホースの位置を顔の1つの位置から顔の第2の位置に移動させるステップを含むことがある。さらに、この方法は、マニホールドの側端部に結合された頭部ストラップ・アセンブリを使用して後方および上方方向にマニホールドを引っ張り、頭部ストラップ・アセンブリのストラップを頭部の後側および上側まで延ばすことによって、ユーザ・インターフェースを患者の顔に固定するステップを含むことがあり、マニホールドは、結合機構によって回転可能に調節することができ、ストラップは、結合機構によって枢動させることができる。
【0019】
さらに、この方法は、換気ガス供給機構から供給されるガスによって鼻用密閉クッションを膨張させるステップを含むことがある。さらに、この方法は、鼻用クッションを調節するステップを含むことがあり、この調節は、鼻用密閉クッション間の開き角を調節するステップと、鼻用密閉クッション間の空間を調節するステップと、鼻用クッションとマニホールドの間の接続部で鼻用クッションを回転させるステップとからなる群から選択される。
【0020】
さらに、この方法は、呼息流を排気するステップを含むことがあり、この排気は、鼻用クッションとは反対のマニホールドの壁に位置付けられたポートを通して排気するステップと、側端部の閉止具を通して排気するステップと、換気ガス供給機構のポートを通して排気するステップとからなる群から選択される。さらに、この方法は、酸素ガスの供給機構をマニホールドに接続することによって、酸素ガスの補給流を患者に送入するステップを含むことがある。
【0021】
特定の実施形態では、本発明は、(a)鼻孔の下方かつ口の上方に位置付けられるように適合された管状マニホールドであって、(1)鼻の底部よりも長い軸方向長さ、および左右の側端部と、(2)後方および上方カーブを備える中心線から両側に湾曲する第1の区域と、第1の区域の左右の側端部に取着され、マニホールドの左右の側端部に対して側方および後方で湾曲する2つの第2の区域とを有する複合弓状カーブを備える中心線弧状軸と、(3)マニホールドの上方表面にある少なくとも2つのガス流開口と、(4)一端にガス供給アセンブリを取着し、他端に閉止具を取着するように適合された、マニホールドの左右の側端部それぞれにあるコネクタと、(5)ガス流開口と連絡するために2つの鼻用密閉クッションを取着するように適合された、上方表面にある少なくとも1つのコネクタと、(6)頭部ストラップ・アセンブリを取着するための、左右の側端部それぞれにあるコネクタと、(7)呼息排気ポートとを備える管状マニホールドと、(b)マニホールドの上方側でコネクタに着脱可能に取着するように、かつガス流開口と連絡するように適合された近位端ベースを備え、かつ鼻孔に当たり、鼻孔を密閉するように適合された遠位端を備える一対の管状鼻用クッションと、(c)(1)マニホールドの一方の側部に取着するように適合され、かつ複数の平面で回転するように適合された遠位端エルボー・コネクタ・アセンブリと、(2)遠位エルボー・アセンブリと連絡する可撓性ホースと、(3)人工呼吸器に取着するように適合された近位端接続部とを備える換気ガス供給アセンブリと、(d)マニホールドの側部に取着するように適合された閉止具と、(e)(1)マニホールドの取着手段に回転可能に取着するように適合された左右のコネクタと、(2)左右のコネクタに取着された左右の取着プレートとを備え、左右の取着プレートが、カーブを付けられて、プレートを皮膚に接触させて安定させるように適合され、さらに(3)左右の取着プレートに可動に接続され、耳の上に後方に延在し、頭部の後側で接合する左右のストラップとを備える頭部ストラップ・アセンブリとを備える鼻用インターフェース・アセンブリを提供する。
【0022】
本発明の追加の特徴、利点、および実施形態は、以下の詳細な説明、図面、および特許請求の範囲に記載されており、それらを考察すれば明らかであろう。さらに、本発明の前述の要約および以下の詳細な説明はどちらも例示的なものであり、特許請求する本発明の範囲を限定することなくさらなる説明を提供する意図のものであることを理解されたい。
【0023】
本発明をさらに理解することができるように含まれ、本明細書に組み込まれて本明細書の一部を成す添付図面は、本発明の好ましい実施形態を図示し、詳細な説明と共に本発明の原理を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】人の頭部に配置されたときの本発明の一実施形態の斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態による、マニホールドと、頭部ストラップ・アセンブリと、マニホールドの片側に取着されたガス供給機構とを示す、本発明の一実施形態の前面図である。
【図3】本発明の一実施形態の上面図である。
【図4】人の頭部に配置されたときの本発明の一実施形態の右側面図である。
【図5】本発明の一実施形態によるマニホールドの一実施形態の上面図である。
【図6】本発明の一実施形態によるマニホールドの一実施形態の前面図である。
【図7】本発明の一実施形態によるマニホールドの一実施形態の前面図である。
【図8A】本発明の一実施形態によるマニホールドの一実施形態の前面図である。
【図8B】本発明の一実施形態によるマニホールドの一実施形態の前面図である。
【図8C】本発明の一実施形態によるマニホールドの一実施形態の前面図である。
【図9A】本発明の一実施形態によるマニホールドの一実施形態の前面図である。
【図9B】平坦な上方表面を有する、図9Aのマニホールドの非円形中央区域の断面図である。
【図9C】図9Aのマニホールドの側断面の円形プロファイルの断面図である。
【図10A】本発明の一実施形態によるマニホールドの一実施形態の前面図である。
【図10B】図10Aのマニホールドの中央区域の断面図である。
【図10C】図10Bの断面の近くでの断面図である。
【図10D】図10Aのマニホールドの長手方向断面図である。
【図11】図10Aのマニホールドの中央区域の代替断面図である。
【図12A】本発明の一実施形態によるマニホールドの一実施形態の前面図である。
【図12B】図12Aのマニホールドの中央区域を通る断面図である。
【図12C】図12Aのマニホールドの側方区域を通る断面図である。
【図13】本発明の一実施形態によるマニホールドの一実施形態の上面図である。
【図14A】本発明の一実施形態によるマニホールドの一実施形態の上面図である。
【図14B】本発明の一実施形態によるマニホールドの一実施形態の上面図である。
【図14C】図14Bのマニホールドの断面図である。
【図14D】本発明の一実施形態によるマニホールドの一実施形態の上面図である。
【図15A】本発明の一実施形態によるマニホールドの一実施形態の前面図である。
【図15B】鼻用クッションが取着された図15Aのボスの断面図である。
【図15C】使用時に使用者の鼻孔に当たっている状態での図15Bのアセンブリの断面図である。
【図16A】本発明の一実施形態による鼻用クッションの一実施形態の側面図である。
【図16B】図16Aの鼻用クッションの上面図である。
【図16C】本発明の一実施形態による鼻用クッションの一実施形態の前面図である。
【図16D】本発明の一実施形態による鼻用クッションの一実施形態の前面図である。
【図17A】本発明の一実施形態による鼻用クッションの一実施形態の前面図である。
【図17B】密閉壁が膨張された状態での図17Aの鼻用クッションの前面図である。
【図17C】図17Bの鼻用クッションの断面図である。
【図17D】図17Cの一部分の詳細図である。
【図18A】本発明の一実施形態による鼻用クッション・アセンブリの一実施形態の前面図である。
【図18B】本発明の一実施形態による鼻用クッション・アセンブリの一実施形態の前面図である。
【図19】本発明の一実施形態による、ガス供給ホースとマニホールドの間のスイベル・エルボー・コネクタ・アセンブリの一実施形態の前面図または側面図である。
【図20】本発明の一実施形態による、頭部ストラップ・アセンブリをマニホールドに接続させるための右側接続アセンブリの斜視図である。
【図21】本発明の一実施形態による頭部ストラップ・アセンブリの一実施形態の斜視図である。
【図22】本発明の一実施形態による頭部ストラップ・アセンブリの一実施形態の右側の側面図である。
【図23A】本発明の一実施形態によるマニホールド端部キャップの一実施形態の前面図である。
【図23B】図23Aの端部キャップの端面図である。
【図23C】傾斜面を示す図23Bの端部キャップの断面図である。
【図24A】本発明の一実施形態によるマニホールド・アセンブリの一実施形態の前面図である。
【図24B】A−A線での図24Aの断面図である。
【図25】本発明の一実施形態による、インターフェース・マニホールド・アセンブリの一実施形態の上面図である。
【図26】本発明の一実施形態によるマニホールドの一実施形態の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明は、鼻枕NIVデバイスを提供する。いくつかの実施形態では、好ましくは、マニホールド(「ベース・マニホールド」とも呼ぶ)を鼻の下に位置付けることができる。いくつかの好ましい実施形態では、マニホールドを低姿勢にすることができ、使用者の顔に解剖学的に適合または合致させることができる。換気ガス供給機構を、マニホールドの両方の側部に両側で取着するのではなく、好ましくは、任意の時点でマニホールドの一方の側部のみに片側で取着し、任意の時点で顔の片側のみに引き回すことができ、好ましくは、特に使用者が横臥して寝ているときに使用者にとっての快適さを高め、邪魔にならないようにする。さらに、好ましくは、換気ガス供給機構を、少なくとも1つの平面内で回転可能である回転接続部と接続することができる。好ましくは、マニホールドおよびガス供給機構は、好ましくは顔の最も快適な部位で使用者の解剖学的形態および姿勢をデバイスと合致させるように、カーブを付けて設計することができる。低姿勢の設計と、ガス供給機構の片側取着と、回転接続部と、カーブおよび形状との組合せにより、好ましくは、この設計が、使用者にとってできるだけ邪魔にならず快適なものになる。さらに、好ましくは、患者が、頭部ストラップとマニホールドの間でコネクタを使用してマニホールドおよびガス供給機構を着用することができ、コネクタは、好ましくは少なくとも2つの異なる調節機構を含み、それにより個々人の頭部の形状および大きさへのフィットを容易にして、できるだけ快適にする。
【0026】
図1は、人(患者または使用者と呼ぶこともある)Ptの顔および頭部に固定されたときの、本発明の一実施形態による換気インターフェース・アセンブリの一実施形態の斜視図である。換気インターフェース・アセンブリ50は、頭部ストラップ・アセンブリ80と、鼻Nの下にある複合弓状マニホールド60と、マニホールド60の一方の側部のみに片側で取着され、人の顔の片側のみに位置付けられた換気ガス供給アセンブリ120と、人の鼻孔に当たり、鼻孔に入り、かつ好ましくは鼻孔を密閉するようにマニホールドから上方に延在する2つの鼻用クッション70とを含む。鼻用クッションを、鼻用密閉クッションと呼ぶこともある。ガス供給アセンブリ120は、人の鼻および気道にPAPを供給するための人工呼吸器(図示せず)に取着される。マニホールド60は、好ましくは複合弓状カーブを付けて設計することができ、複合弓状カーブが、人の解剖学的形態に最適にかつ快適に合致し、快適さを高め、また、頭部ストラップ・アセンブリによって所定位置に緊締されるときにマニホールドを顔に対して安定させる助けとなるように機能することが好ましい。鼻用クッション70は、好ましくは、鼻孔縁の周りで、軽く、容認でき、それでも効果的な密閉力を及ぼす働きをする機構を有して設計されることがある。鼻用クッション70をマニホールドに永久的に取着させることも、着脱可能に取着させることもできる。好ましくは乱流が最小限になるようにマニホールド60およびガス供給アセンブリ120を設計することができ、それにより圧力降下の低い設計となり、これは、好ましくは密閉効果を改善し、雑音および漏れを低減する。例えば、好ましくはガス源からの気流が任意の時間に一方の側部のみからマニホールドに入るので、両側から一度にマニホールド、管、またはカニューレに入るガス流に関連する空気の乱流衝突が好ましくは回避される。好ましくは、使用者に、確実に、それでも柔らかく、快適に、共形にフィットできるように働く機構、調節機構、および材料を用いて頭部ストラップ・アセンブリ80を設計することができる。マニホールド60および頭部ストラップ・アセンブリ80は、いかなる使用者でも、この構造体を最も快適で邪魔にならない顔および頭部の部位に着用できるようにする形状を有することが好ましい。使用者が様々な姿勢で快適に、かつマスクがずれたり機能不良になったりすることなく眠ることができるようにアセンブリ全体が機能することが好ましい。使用者は、好ましくは、ガス供給機構取着部材とは反対の顔の側を下にして妨げなく眠ることができる。さらに、使用者は、好ましくは、例えばガス供給アセンブリを下方に回転させることによって、ガス供給機構取着部材が取着された顔の側を下にして不快感なく眠ることもできる。好ましくはいかなる睡眠姿勢でも快適であり、しかも効果的に鼻を密閉することに加えて、本発明による換気インターフェース・アセンブリの好ましい実施形態は、好ましくは使用者の目、耳、および口から比較的離して換気インターフェース・アセンブリを位置付けることができ、かつガス供給アセンブリ120が顔の片側を全く覆っていないので、好ましくは使用者にとってできるだけ邪魔にならず、煩わしくない。本発明の好ましい実施形態は、好ましくは煩わしく感じずに患者が快適に眠ることができるようにするので、好ましくは、患者が、処方されたPAP療法を容認して遵守することができ、したがって、他のPAP換気インターフェース・デバイスを使用するのに比べて医学的治療を効果的にすることができる。他のPAP換気インターフェース・デバイスを用いるとき、インターフェース・デバイスが非常に不快である、または非常に邪魔であるので、患者が療法をあまり容認して遵守せず、また患者が処方通りにデバイスを使用せず、したがって本質的に治療効果があまりない、さらには全くないことが実証されている。したがって、好ましくは、本発明の好ましい実施形態が、PAPインターフェース・デバイス、特にOSAを治療するためのPAPインターフェース・デバイスについて以前には解決されていなかった問題の多くを解決することが分かる。
【0027】
マニホールドの多くの実施形態が本発明の実施形態に含まれる。各使用者が快適にフィットするマニホールドを選択することができるように、本発明の一実施形態による換気インターフェース・アセンブリに複数のタイプおよび/またはサイズが提供されることが好ましい。別の好ましい代替形態として、臨床医が、快適にフィットする1つまたは複数の適切なマニホールドを使用者に装着させることができる。非限定的な一例として、使用者は、鼻の底部の幅よりも長い軸方向弧状長さを有するマニホールドが最も快適であると感じることがある。同様に、鼻用クッションの多くの実施形態も本発明の実施形態に含まれる。各使用者が快適にフィットする鼻用クッションを選択することができるように、本発明の一実施形態による換気インターフェース・アセンブリに関して、用いられる(1つまたは複数の)マニホールドと適合する複数のタイプおよび/またはサイズが提供されることが好ましい。別の好ましい代替形態として、臨床医が、快適にフィットし、かつ患者が用いる1つまたは複数のマニホールドに適している適切な鼻用クッションを使用者に装着させることができる。
【0028】
図2は、本発明の一実施形態の換気インターフェース・アセンブリ50の一実施形態の前面図または前頭面(CP, Coronal Plane) 図である。ガス供給アセンブリ120は、可撓性ホース140と、人工呼吸器または換気ガス送入回路に接続される近位端ガス供給コネクタ130と、好ましくはガス供給アセンブリ120をマニホールド60に接続させる遠位端スイベル・エルボー・コネクタ・アセンブリ90とを備える。人工呼吸器または換気ガス送入回路は図示されていない。本発明のこの実施形態および他の実施形態と共に、任意の適切な人工呼吸器またはガス送入回路を使用することができる。本開示を通じて、用語「遠位」および「近位」は相対的な位置を表す用語であり、「近位」は、人工呼吸器または換気ガス回路に比較的近い位置を表し、「遠位」は、人工呼吸器または換気ガス回路から比較的遠い位置を表す。特に図中で、マニホールドの前側/前方側を表すために「A」を使用する。特に図中で、マニホールドの後側/後方側を表すために「P」を使用する。特に図中で、マニホールドの上側/上方側を表すために「S」を使用する。特に図中で、マニホールドの下側/下方側を表すために「I」を使用する。使用者が最も望ましい位置にガス供給アセンブリ120を回転または旋回させるために、好ましくはスイベル・エルボー・コネクタ・アセンブリ90を使用することができる。スイベル・エルボー・コネクタ・アセンブリ90とは反対のマニホールド60の側は、端部キャップ100で閉塞されていることが好ましい。マニホールド60、スイベル・エルボー・コネクタ・アセンブリ90、および端部キャップ100は、スイベル・エルボー・コネクタ・アセンブリ90および端部キャップ100それぞれに接続されるマニホールド60の側を臨床医または患者が切り替えることができるように構成されることが好ましい。別の好ましい代替形態として、少なくとも2つのマニホールドを含むキットが臨床医または患者に提供されることがある。1つのマニホールドは、左側にスイベル・エルボー・コネクタ・アセンブリ90を有し、右側に端部キャップ100を有するマニホールドであり、別のマニホールドは、右側にスイベル・エルボー・コネクタ・アセンブリ90を有し、左側に端部キャップ100を有するマニホールドである。マニホールド60は、頭部ストラップ・アセンブリ80によって所定位置に保持されることが好ましい。頭部ストラップ・アセンブリ80とマニホールド60は、左右の相互接続アセンブリ110’、110によって互いに接続されることが好ましく、相互接続アセンブリ110’、110は、頭部ストラップ・アセンブリ80とマニホールド60の可動または調節可能な取付けを可能にするように構成される、および/または組み立てられることが好ましく、それにより、好ましくは、換気インターフェース・アセンブリを個々人の使用者にフィットするように最適に調節することができる。当然、マニホールド60、端部キャップ100、および/またはガス供給アセンブリ120、ならびにマニホールドおよびコネクタ・アセンブリの他の実施形態を、患者の頭部、顔、および/または鼻にそれらを固定するための他のデバイスと共に使用することもできる。
【0029】
図3は、上面図または横断面(TP, Transverse Plane)での本発明の一実施形態の換気インターフェース・アセンブリ50の一実施形態を示す。左側および右側の相互接続アセンブリ110’、110は、それぞれ、左側および右側のマニホールド接続リング200’、200と、左側および右側の頭部ストラップ取着プレート202’、202と、取着プレート皮膚パッド204’、204とを備えることが好ましい。図示されるマニホールドの実施形態には、マニホールドの複合弓状カーブの後方延出カーブが示され、これは、好ましくは、マニホールド・ベース60を顔に対して快適にかつ効果的に位置付ける助けとなる。
【0030】
図4は、人Ptに取着された患者換気インターフェース・アセンブリ50の一実施形態の右側面図または矢状面(SP, Sagittal Plane)図を示し、頭部ストラップ・アセンブリ80の一実施形態の構成要素をより詳細に示す。頭部ストラップ・アセンブリ80は、左右の前側の頭部ストラップ219’、219(左の前側頭部ストラップ219’は図示されていない)と、後側ストラップ・バックル214を有する少なくとも1つの後側ストラップ221と、任意選択で、上側ストラップ・バックル215を有する第2の上側の頭部ストラップ223と、左右の頭部ストラップ・マニホールド継手217’、217(左の頭部ストラップ・マニホールド継手217’は図示されていない)とを含む。前側の頭部ストラップ219’、219は、それぞれ、柔らかい布地またはエラストマーのストラップ材料210’、210と、補強部材212’、212とを含む(左のストラップ材料210’および補強部材212’は図示されていない)ことが好ましい。1つの好ましい実施形態では、頭部ストラップ・アセンブリ80とマニホールド60との間の継手217’、217(左の継手217’は図示されていない)は調節可能である。前側ストラップ補強部材212’、212と頭部ストラップ取着プレート202’、202は、係合構成要素にある穴と突起の接続によって相互接続されることがある。例えば、補強部材212’、212の前端部付近に穴を設けることができ、取着プレート202’、202の後端部付近に鏃状突起を設けることができ、この場合、補強部材212’、212が取着プレート202’、202の上にスナップ留めされる。別の例として、鏃状突起を補強部材212’、212に提供することができ、係合穴を取着プレート202’、202に提供することができ、この場合、取着プレート202’、202が補強部材212’、212の上に所定位置でスナップ留めされる。穴と突起の接続は、好ましくは旋回運動または枢支運動を可能にして、継手が枢動できるようにし、好ましくは、換気インターフェース・アセンブリ50全体を、個々人の解剖学的形態に良く対合するように構成および調節できるようにする。別法として、穴と突起の接続は、複数の離散的な設定位置を含むことができ、使用者または介護者が望みに応じて継手の角度を調節することができる。この場合、異なる角度設定位置を形成するために、取着プレート202’、202および補強部材212’、212に一連のチャネル、リブ、またはキー溝を提供することができる。補強部材212’、212および取着プレート202’、202は、好ましくは、ウレタン、PVC、ポリエチレン、ポリプロピレン、またはポリサルフォンなどの半剛性熱可塑性材料から構成されることがあり、継手に好ましい機械的強度を与える。好ましくは、接合強度は、接続張力に対しては0.1〜0.5ポンドにすることができ、患者の体重によって継手に及ぼされる圧力に耐えるためには最大で10ポンドにすることができる。これらの構成要素、および本発明のいくつかの実施形態に含まれる他のタイプの継手に関するさらなる詳細を本明細書で説明する。
【0031】
図5〜15は、本発明のいくつかの実施形態によるマニホールドの実施形態をより詳細に示す。
【0032】
図5は、マニホールド60の横断面における斜視的上方図である。この実施形態では、マニホールド形状は、好ましくは鼻の下での顔の形状に合致するように側方後方延出カーブ260によって中心線から側方に湾曲し、また、他の図に示されるように好ましくは上側または上方に湾曲される。マニホールドは、好ましくは着脱可能に取着させることができる鼻用クッションを取着するための取着縁部240と、鼻用クッションを通って換気ガスが通過できるようにするガス流開口236とを含むことが好ましい。また、取着縁部240に対して、または他の手段によって、鼻用クッションをマニホールド60に永久的に取着させることもできる。また、図5は、マニホールド−頭部ストラップ取着接続リング200’、200(図示せず)を係合および取着するため、ならびに端部キャップまたはガス供給アセンブリを接続するための、マニホールド接続リング取着穴244を示す。任意選択で、マニホールド60は、後方皮膚側に皮膚パッド230を含むことができ、皮膚パッド230は、好ましくはマニホールドの角度を矢状面で正しい角度に傾けるのを補助することができ、それにより鼻用クッションは、取着されるときに鼻孔の角度と方向を合わせられる。設けられた場合には、パッド230は、緊締力を吸収することもできる。
【0033】
マニホールド側方後方カーブ260は、好ましくは半径が1.0〜5.0インチであり、より好ましくは、大人サイズでは2.0〜4.0インチ、小児サイズでは1.0〜2.0インチ、新生児サイズでは0.5〜1.0インチである。マニホールド60は、いくつかの断面外側寸法サイズで提供されることがあり、例えば非限定的な例として、小さいサイズでは12〜16mmであり、中くらいのサイズでは14〜18mmであり、大きいサイズでは16〜20mmであり、非常に小さいサイズでは10〜14mmであり、非常に大きいサイズでは18〜22mmである。マニホールド60は、少なくとも3つの左右の長さサイズで提供されることがあり、例えば、非限定的な例として、大きいサイズでは3〜2.5インチ、中くらいのサイズでは2.5〜2インチ、小さいサイズでは2〜1インチである。マニホールド60は、好ましくは、シリコーン、ウレタン、サントロペン(Santropene)などのエラストマー、またはウレタンPVC混合物やCフレックスなどのエラストマー混合物から構成することができる。また、マニホールド60を、熱可塑性エラストマーまたは可塑化された熱可塑材から形成することもできる。マニホールド60の材料硬度は、好ましくはショアA40〜60であり、その壁厚さは、好ましくは0.040〜0.120インチである。また、マニホールド60は、エンドユーザの解剖学的形態により良く対合するように介護者またはエンドユーザが変形または再成形することができる材料から構成することもできる。また、後述するように患者または臨床医が所望の形状にマニホールドを湾曲するまたは撓めることができるようにするために、PVAなど加熱および変形することができる熱硬化性材料を用いてマニホールド60を製造することによって、またはマニホールドの構成の内部に展性部材を含むことによってマニホールド60の再成形を可能にすることもできる。
【0034】
図6は、マニホールド60に取着された鼻用クッション70を有する図5のマニホールド60の前面図である。マニホールド60は、側方後方延出カーブ262を含み、このカーブ262は、側端部付近での側方延出カーブ264で下がる。側方上方カーブは、大人サイズでは、好ましくは半径が1.0〜3.0インチであり、より好ましくは半径が1.5〜2.5インチである。カーブ262および264は、後方延出カーブ260(他の図、例えば図5に示される)と複合されることが好ましい。好ましくは、そのような複合弓状カーブにより、マニホールドが顔の解剖学的形態により良く合致し、例えば、口の邪魔にならないように、かつ頬骨や顎骨など不快に感じる顔の構造に位置されないようになる。さらに、カーブは、前頭面内で内側に向けて鼻用クッションの遠位端に角度を付ける働きをすることもできる。鼻用クッション70間の角度bは、好ましくは20〜60度、より好ましくは30〜50度、さらに好ましくは36〜48度であり、鼻用クッションの密閉面267間の間隔268は、好ましくは0〜7mm、より好ましくは2〜5mmである。しかし、鼻用クッションの取着、間隔、および角度付けに関する他の選択も可能であり、本発明のいくつかの実施形態に含まれる。例えば、本明細書でより詳細に説明するように、鼻用クッションは、撓めたり押しつぶしたりできるように可撓性機構を含むこともある。また、図6は、マニホールド−頭部ストラップ取着接続リング200’、200(図示せず)を係合および取着するため、ならびに端部キャップまたはガス供給アセンブリを接続するための、マニホールド取着リング溝274とマニホールド接続リング取着穴278を示す。溝は、取着接続リング200’、200をマニホールドに面一で取着できるようにすることが好ましい。溝は、深さが0.030〜0.090インチ、幅が0.080〜0.250インチであることが好ましい。
【0035】
図7は、本発明の一実施形態によるマニホールドの一代替実施形態の前面図である。図7で、マニホールド61は、マニホールドの左右の側で複合弓状カーブを備え、複合弓状カーブは、側方上方の第1のカーブ262を備え、カーブ262は、マニホールド中心線263から両側に延在し、側方後方下方の第2のカーブ265に移行し、カーブ265がマニホールドの側端部に延在する。また、任意選択で本発明の一実施形態によるマニホールドと共に使用されることがあるいくつかの追加の機構も示される。
【0036】
任意選択の呼息排気ポート270が図7に示される。図7の実施形態では、呼息排気ポート270は、マニホールドの下方壁を通る2つの群の複数の穴であり、これらの穴は、各群が鼻用クッション75とほぼ反対側にあるように位置付けられており、したがって、呼息排気ポート270が、クッションを通る呼息流の方向と方向を合わせられており、左右からマニホールド内に流れて鼻用クッション内に上側に流れる吸息流の方向とは方向をずらされる。したがって、好ましくは、呼息排気ポート270を通る呼息を比較的容易にすることができ、また、好ましくは、吸息中に呼息排気ポート270を通る漏れを比較的小さくすることができる。各呼息排気ポート270の直径は、好ましくは0.5〜3.0mmであり、呼息排気ポート270の全体の総断面積は、好ましくは50〜225mm2である。呼息排気ポート270の総抵抗は、2〜20cmH2O/L/秒である。好ましくは、マニホールドの内側からポートを通って出るガス流に対する抵抗を低減するために、マニホールドの内側での呼息排気ポート270の入口に丸みを付けることができる。任意選択で、呼息排気ポート270のパターンを鼻孔の形状に類似させることができ、それにより、通気されるガスが、鼻を通る呼息によって生成される流れパターンに近似する。呼息排気ポート270は、マニホールド壁を通して斜めに向けられることがあり、マニホールドの内側ではより密なパターンであり、マニホールドの外側ではより大きなパターンに広がるように向けられることがあり、それにより、通気されるガスが、鼻からの呼息と同様に広がる。任意選択で、呼息排気ポート270は、呼息方向での流れを可能にするが吸息方向での流れを制限するように一方向弁機構を有することがある。任意選択で、呼息排気ポートを他の位置およびパターンで配置することができ、例えば、非限定的な例として、マニホールドの下方表面全体にわたって配置する、マニホールドの下方表面の中央に配置する、または一方の鼻用クッションの下の位置から他方の鼻用クッションの下までのマニホールドの下方表面に配置する、またはそれらの位置の組合せで配置することができる。呼息排気ポートは、円形断面形状または他の断面形状、例えば楕円形、三角形、または長方形を有していてよい。
【0037】
また、図7は、マニホールド−頭部ストラップ接続リング200’、200を係合および取着するための、マニホールド取着リング溝274と接続リング取着穴278を示す。溝は、接続リング200’、200をマニホールドに面一で取着できるようにすることが好ましい。溝は、深さが0.030〜0.090インチ、幅が0.080〜0.250インチであることが好ましい。任意選択で、接続リングを、着脱可能に取着できるようにはせずに、マニホールドに永久的に固着させることができる。この場合、リングをマニホールドに結合させることができ、またはマニホールドをリングの周りに成形することができる。また、図7は、マニホールドに結合させることによって、またはマニホールドと共に成形することによって鼻用クッション75をマニホールドに予め取着する、または永久的に固定することができる任意選択の一実施形態を示す。
【0038】
図8A〜8Cは、マニホールドが側方、後方、および下方に湾曲する、マニホールドの複合弓状カーブの代替実施形態を示す。図8Aは、マニホールド62の前面図を示し、このマニホールドは、マニホールドの左右の側端部に延出する左右の側方後方上方カーブ292と側方後方下方カーブ290を有する複合弓状カーブを備える。カーブ292は、好ましくは半径が3.0インチ〜8.0インチであり、より好ましくは半径が4.0インチ〜6.0インチである。この形状は、好ましくは、マニホールドを、鼻の側方、最も好ましくは頬骨と顎骨の間で顔の柔らかい構造に対して位置付け、かつ好ましくは、鼻孔の解剖学的形態に合致するように中心線に向けて内側に鼻用クッション70に角度を付ける助けとなる。任意選択で、中心線263付近のマニホールドの中央部分が下方カーブを含むことができる。側方後方上方カーブ292の上方部分は、明確なカーブであってよく、例えば半径が1.0〜3.0インチであり、またはなだらかなカーブであってよく、例えば半径が3.0〜5.0インチである。別法として、この区域は、直線でよく、または上方カーブを有していてもよく、角度を付られてもよく、またはそれらの組合せであってもよい。図8Bは、図8Aにおけるマニホールドと同様の代替マニホールド幾何形状を示す。マニホールド62’は、中心線付近で前頭面内で直線表面を備える。また、図8Bは、ボス323がマニホールド62’の上方表面に取着される一代替実施形態を示し、鼻用クッションをボスに取着することができる。ボスは、接続リングまたは稜部325を含むことができ、これは、鼻用クッションの確実な取着を容易にする。ボスおよび/またはクッションは、好ましくは、鼻孔の角度に合致するように前頭面内で鼻用クッションに適切に角度を付けることが容易にできるように、マニホールド上方表面に関して角度を付けられることがある。任意選択で、ボスおよび/またはクッションは、鼻孔の角度に合致するように矢状面内で鼻用クッションに適切に角度を付けることが容易にできるように、矢状面内でも角度を付けられることがある。鼻用クッション・ボスに関する追加の任意選択の詳細は図15Aに示される。図8Cは、図8Bに記載されるマニホールド形状に対する一代替実施形態を示し、マニホールド62’’は、側方後方カーブ(図示せず)と、カーブではない側方下方角度とを備える。側方下方角度jは、好ましくは25〜75度、より好ましくは40〜60度でよい。図8Cに示される実施形態では、マニホールドの中央区域の上方表面は、上に取着縁部240を有する直線表面として示されている。そのような実施形態では、鼻用クッションは、好ましくは取着縁部240に取着されるように適合されることがあり、取着縁部240は、任意選択で、例えば図16Cに示されるように、中心線に向けて内側に鼻用クッションの遠位先端に角度を付けるように形作られることがある。
【0039】
図9A〜図9Cは、変化する断面および補強部材を含むマニホールド63の一代替実施形態の前面図および断面図である。図9Bは、図9AのA−A線でのマニホールドの中央区域を通る断面図である。前後軸での断面寸法を上下寸法よりも短くすることができ、これは、使用者の顔から突き出るマニホールドのプロファイルを低減することができる。マニホールドの上側上方表面Sの湾曲形状は平坦にされていることがあり、これは、鼻用密閉クッションを取着するための平坦接続面を提供することができる。図9Cは、マニホールドの側端部付近でのB−B線でのマニホールド63の断面プロファイルを示し、このプロファイルは実質的に円形でよく、これにより、マニホールドの端部への円形コネクタまたはキャップの適切な取着を可能にすることができる。別の非限定的な代替形態として、マニホールド長さを通じてマニホールド端部まで非円形の断面幾何形状が続くことがあり、剛性の円形コネクタをマニホールドに接続するとき、マニホールド材料は、好ましいマニホールド材料のシラスティック特性により、剛性材料に適合することができる。また、このマニホールドは、本明細書で説明する他の機構、例えばとりわけ、鼻用クッションを取着することができる取着縁部240、鼻用クッション(図示せず)にガスを通すためのガス流開口236、および取着リング接続機構を含むこともできる。
【0040】
また、図9Aおよ図び9Bは、任意選択の補強部材280を示し、この補強部材280は、マニホールド63の前方(A)壁に取着させることができる。補強部材280は、好ましくは例えばマニホールドの成形中に前方壁の内側に配置することができる。しかし、別法として、外壁上、内壁上、または他の壁、例えば下方壁、上方壁、または後方壁の中または上に配置することもできる。マニホールド63は、任意選択で、複数の補強部材を備えることがある。補強部材280は、非限定的な例として、材料のストリップであってよく、厚さが好ましくは0.005インチ〜0.030インチ、より好ましくは0.010インチ〜0.020インチであり、幅が好ましくは0.040インチ〜0.200インチ、より好ましくは0.060インチ〜0.130インチである。補強部材280は、長方形、楕円形、円形、直線形、または曲線形の断面を有することがある。補強部材280は、好ましくは展性材料、例えば真鍮、銅、またはニッケル合金から構成することができ、好ましくは、マニホールドの複合湾曲形状を調節するために使用者または臨床医が形作ることができ、それにより、個々人の解剖学的形態と対合するようにマニホールドをさらにカスタマイズすることができる。他の非限定的な代替実施形態として、補強部材は、アルミニウム合金、ウルテム(ULTEM)などの熱可塑性樹脂、またはばね鋼、またはニチノールなどの形状記憶金属など、形状記憶材料から構成されることがある。別の代替形態として、マニホールドを、熱可塑性ストラットのフレーム構造または上部構造によって補強することができ、この場合、マニホールドを例えば2ステップの成形プロセスによって製造することができる。すなわち、熱可塑性フレーム構造を成形する第1のステップと、フレーム構造の周りでシラスティック材料を成形する第2のステップである。フレーム構造は、例えば熱可塑材、例えばポリプロピレン、ポリサルフォン、ナイロン、またはウルテムから構成することができ、周囲材料は、エラストマー、例えばシリコーン、ウレタン、またはサントロペンから構成することができる。フレーム構造は、好ましくはマニホールドの全材料体積の10〜25%を構成し、周囲のエラストマーは、好ましくは材料体積の残部を構成する。
【0041】
図10A〜10Dは、本発明の一実施形態によるマニホールドの一代替実施形態を示し、マニホールド64は、非円形中央断面と、断面プロファイル内にある補強リブとを備える。図10Aは、側方上方カーブおよび側方下方カーブを含む複合弓状カーブを有するマニホールド64の前面図を示す。しかし、これらのカーブは例示的なものであり、本明細書の別の箇所に記載するものなど他の複合弓状カーブまたは角度付きカーブもこの実施形態に含まれる。図10Bは、図10Aに示されるマニホールドの中心線263での、または中心線263付近でのA−A線での前後平面を通る断面図であり、マニホールド壁284のマニホールド断面プロファイルおよび幾何形状を示す。この断面図は、マニホールドの後方(P)壁が角度aを付けられることがあり、マニホールドの上方(S)壁が角度a’を付けられることがあることを示す。角度aは、好ましくは、鼻と口の間の使用者の顔の解剖学的な角度に合致し、角度a’は、傾斜された上方表面を作り、この表面は、好ましくは鼻用クッションの好ましい位置付けを容易にし、それにより、好ましくは、マニホールドの上方表面から延在する鼻用クッションが、鼻孔の角度と方向を合わせられるように矢状面内で角度を付けられる。本明細書で述べるように円形プラグまたはガス供給ホース・コネクタへの簡便な取着を容易にするために、マニホールドの側端部での、または側端部付近での断面は実質的に円形(図示せず)であることが好ましい。したがって、マニホールド断面は、好ましくは、マニホールドの中央区域での非円形断面プロファイルから、端部での実質的に円形の断面に移行することができる。
【0042】
任意選択で、図11に示されるように、マニホールドの後方側に皮膚パッド230を取着することができる。図11は、図10Aでのマニホールドの中央区域の一代替断面図であり、マニホールドの後方側に取着された任意選択の皮膚パッドを示す。皮膚パッド230は、好ましくは、角度aの制御を支援することができ、かつ好ましくはマニホールドを顔に固定するために使用される頭部ストラップ・アセンブリによって及ぼされる緊締力の吸収を支援することもできる。皮膚パッドの形状またはその材料の圧縮性により、角度制御を行うことができる。皮膚パッド230を着脱可能にすることも固定することもでき、好ましくは、粘弾性材料、例えば形状記憶発泡材やシリコーンゲルなど、圧縮性の形状記憶材料から構成することができる。皮膚パッドは、マニホールドに着脱可能に取着されることがあり、またはマニホールド材料の延在部であることもある。皮膚パッドが着脱可能である実施形態など、いくつかの実施形態では、複数の皮膚パッドが臨床医または使用者に提供されることがある。複数の皮膚パッドは、異なる形状、サイズ、および圧縮性であってよく、これにより、好ましくは使用者が最も快適な皮膚パッドを選択できるようになる。複数の皮膚パッドは、好ましくは、汚れた場合または摩耗した場合に使用者がパッドを交換できるようにしうる形状、サイズ、および圧縮性にすることができる。
【0043】
図10Cは、断面A−Aから側端部に向かってある距離の位置における、図10Aに示されるマニホールドの中心線付近でのA’−A’線での断面図であり、マニホールド壁284は、その位置でマニホールドの内壁にある半径方向補強リブ310の存在により肥厚化されることがある。図10Dは、B−B線での図10Aに示されるマニホールドの左から右への断面図であり、複数の半径方向リブ310を示す。マニホールドの全長またはある長さ部分(1つまたは複数)にわたって、そのような半径方向補強リブを均等に離隔させる、またはパターン配置させることができる。リブ310は、好ましくはマニホールドを補強し、マニホールドは、軟性材料、好ましくは弾性材料から構成されることが好ましい。したがって、リブ310は、マニホールドの構造の押し潰れまたは圧縮に抵抗し、それでもマニホールドの柔軟性および快適性を保つ。リブ310は、好ましくは、マニホールドの内面から内側に突出し、好ましくは高さが0.040〜0.100インチであり、好ましくは幅が0.030〜0.125インチである。リブ間の間隔は、好ましくは0.25〜0.75インチである。
【0044】
図12A〜12Cは、本発明の一実施形態によるマニホールド64’の一代替実施形態を示し、軸方向または長手方向の補強リブ314がマニホールドの壁の構成に設けられる。マニホールド壁の全体またはある部分(1つまたは複数)にわたって、そのような軸方向リブ314を均等に離隔させる、またはパターン配置させることができる。任意選択で、軸方向リブ314を半径方向リブ310と組み合わせて使用することができる。図12Bは、図12Aに示されるA−A線でのマニホールドの中心線付近の断面図である。この断面図は、マニホールド64’の壁284に構成された軸方向リブ314のパターンを示す。また、図12Bは、マニホールドの非円形断面を示し、これは、好ましくは、患者の顔の角度との対合および鼻孔角度への鼻クッションの方向合わせを容易にする。図12Cは、リブ314を有する図12Aにおけるマニホールドの側端部付近でのB−B線での断面図である。図12Bに示される非円形断面が、図12Cに示されるような実質的に円形の断面に移行することが好ましい。実質的に円形の断面は、好ましくは、マニホールド端部キャップまたはガス供給コネクタへの接続を容易にする。任意選択で、マニホールド端部キャップおよびガス供給コネクタを係合させるための滑らかな円形表面を設けるために、マニホールドの側端部付近でリブを終端させることができる。別の非限定的な代替形態として、リブをマニホールド側端部まで延ばすことができ、端部キャップおよびガス供給コネクタは、溝を有する係合幾何形状を有することができ、リブ付きのマニホールド幾何形状と位置を合わせてそこに摺動して入る。また、1つまたは複数のリブは、マニホールドの長さに沿って断続的であってもよく、リブの区域が滑らかな区域と交互になっている。図12A〜図12Cに示される軸方向リブは、図10A〜図10Dに示される半径方向リブよりも好ましいことがある。なぜなら、軸方向リブのほうが、マニホールド内部の層流ガス流プロファイルに対する外乱を小さくすることができるからである。軸方向リブは、高さが好ましくは0.040〜0.100インチであり、幅が好ましくは0.030〜0.125インチであり、好ましくは20〜45度離隔されている。
【0045】
図13は、本発明の一実施形態によるマニホールドの一実施形態の上面図であり、マニホールド60’は、図5のマニホールドと同様であり、中心線263から左右の側端部に延出する左右の側方後方カーブ260を含む。ガス流開口236の間の中心線263付近の中央区域は、図示されるように直線区域を含むことができ、または別法として、左右の側方後方カーブ260が中心線から始まり、中心線を含むことができる。図13のマニホールド60’では、中心線付近のマニホールドの中央区域は、遠位端でのマニホールド幅の幅に比べて、前後寸法で幅が狭い。そのような形状により、好ましくは鼻の下でのマニホールドのプロファイルが低減され、邪魔でなくなる。別法として、マニホールドは、鼻用クッション取着部材の収容を容易にするために中央区域での前後寸法をより幅広にし、鼻の側方では幅をより狭くすることができる。この形状により、好ましくは鼻の側方でのプロファイルが低減され、邪魔でなくなる。
【0046】
図14Aは、任意選択の一実施形態の上面図であり、マニホールドが、2部片マニホールドであり、左側部片65’と右側部片65を有し、マニホールド中央接続リング320が、マニホールド部片65’と65を相互接続する。マニホールド中央接続リング320により、好ましくは、組立て後のマニホールドの全長を使用者または臨床医が調節できるようにし、それにより、鼻用クッションの間隔は、取着されるときに使用者の鼻孔の間隔により密接に合致する。マニホールド中央接続リング320は、例えば、軽い締まりばめによって互いに嵌め合わせられる左右の係合部片からなることがあり、2部片リングの長さを調節するために2つの部片を互いに対して内外に摺動させることができる。2つの部片は、複数の位置を設定し、意図していない調節が生じないようにする係合移動止め機構を含むことがある。他の長さ調節可能なマニホールド中央接続リングも企図されており、本発明の実施形態と共に使用することができる。非限定的な例は、互いにねじれて様々な長さになる左右の対合部片と、単一部片コネクタとから構成されるマニホールド中央接続リングを含み、マニホールド左側部片65’およびマニホールド右側部片65をコネクタの上で摺動可能に移動させることができる。製造中、またはエンドユーザへの供給中に、左右のマニホールド部片65’、65をマニホールド中央接続リングの左右の端部に着脱可能でないように取着することができ、それにより、エンドユーザが行う必要がある組立てが少なくなる。そのような実施形態では、マニホールド中央接続リングの長さを調節することによってマニホールド・アセンブリの全長を調節することができる。別法として、マニホールド中央接続リングを、左右のマニホールド部片65’、65の一方またはそれぞれに調節可能に取着させることができ、左および/または右のマニホールド部片65’、65とマニホールド中央接続リングとの接続の係止長さを調節することによってマニホールド・アセンブリの全長を調節することができる。そのような実施形態では、マニホールド中央接続リングの長さは、それ自体、調節可能でなくても調節可能であってもよい。別法として、使用者が好ましいサイズおよび長さを選択することができるように、複数のサイズおよび長さのマニホールド中央接続リングが利用可能にされることがある。複数のサイズのマニホールド中央接続リングが利用可能にされる場合、それら自体は、調節可能な長さを有していても調節可能でない長さを有していてもよく、マニホールド部片65’、65に調節可能に、または調節可能でなく接続されることがある。接続リングは、好ましくは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリサルフォン、ナイロン、またはPVCなど熱可塑材から構成される。任意選択で、接続リングの外径は、使用者に柔らかく接触するようにエラストマー・カバーを含むことができる。
【0047】
図14Bは、任意選択の2部片マニホールド実施形態の上面図を示す。左右のマニホールド部片65’、65がマニホールド中央接続部材321によって接続され、マニホールド中央接続部材321は、好ましくは以下の2つの機能の一方または両方を行う。第1に、接続部材321は、好ましくは、鼻用密閉クッション間の距離が個々人の使用者の鼻孔により密接に合致するように、その距離を調節するために使用可能である。第2に、接続部材は、構造的な接続部材ストラット322を含むことが好ましく、このストラット322は、好ましくはマニホールド部材65’、65の内側に延在し、それにより好ましくは、柔軟性材料からなることが好ましいマニホールドに構造的な剛性を提供する。図14Cは、図14Bのマニホールド・アセンブリを通る断面図であり、接続部材321と、接続部材フレーム構造ストラット322と、マニホールド65とを示す。接続部材321は、密閉を行うのに十分に奥までマニホールド内に入る、例えばマニホールド内に0.100〜0.200インチ入ることが好ましい。接続部材321は、好ましくは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリサルフォン、ナイロン、またはPVCなどの熱可塑材から構成される。リング部分321は、厚さが好ましくは0.020〜0.080インチであり、ストラット322は、厚さが好ましくは0.015〜0.050インチ、幅が0.040〜0.120インチであり、長さが0.5〜1.5インチであり、20〜45度の増分で離隔されている。単一のデバイスが、異なる長さのストラット322を備えることもある。
【0048】
図14Dは、本発明の一実施形態によるマニホールドの一代替実施形態を示す。図14Bのマニホールドでは、左右のマニホールド部材66’、66は互いに対称でない。一方の側部は、先細して閉じられた構成になっており、他方の側部は、スイベル・エルボー・コネクタ・アセンブリ90を取着できるように構成される。図示されるように、左右のマニホールド部片を着脱可能に取着させるために中央接続部材321を使用することができる。接続部材321の使用により、ガス供給機構取着部材を取着する側を変えることができる。別法として、中央接続リング320が使用されることがあり、またはマニホールドが単一部片であることもある。一方が閉じていて他方が開いている2つの左側部片と、一方が閉じていて他方が開いている2つの右側部片とを含むキットが臨床医または使用者に提供されることもある。1つの代替のキット(または同じキット)は、閉じた右端部を有する単一部片マニホールドと、閉じた左端部を有する単一部片マニホールドとを含むことができる。また、追加のフィット範囲選択を臨床医またはエンドユーザに与えるために、複数のサイズの直径および長さのマニホールド部片66’、66を提供することもできる。
【0049】
図15Aは、本発明の一実施形態によるマニホールドの一代替実施形態を示す。図15Aでは、マニホールド62’’は、鼻用クッションを取着するための隆起した取着ボス324を含む。好ましくは、鼻用クッション(その非限定的な例が図15Bおよび図15Cに示される)を取着ボスに着脱可能に取着することができる。ボスは、例えば、鼻用クッションの長さの50%にわたって延在することがあり、かつ/または、図示されるように、鼻用クッションのほぼ全長に延在する延在部327を含むことがある。好ましくは、ボスまたはボス延在部は鼻用クッションよりも剛性があり、したがって、ボスまたはボス延在部は、クッション用の構造フレームまたは支持部となる。鼻用クッションは、好ましくは非常に柔らかく、不快な力を及ぼさずに鼻孔表面に接触し、鼻孔表面に適合し、かつ鼻孔表面を密閉するよう適合されていることがある。例えば、好ましくは、取着ボスまたは延在部は、0.05〜1.0ポンドの半径方向の力で、またはより好ましくは0.1〜0.5ポンドの半径方向の力に対し、半径方向での圧縮について圧縮強度が50%であることがある。ボス324が使用されるいくつかの実施形態では、好ましくは、ボスが使用されなかった場合よりもさらに柔らかい材料から鼻用クッションを構成することができる。例えば、鼻用クッションは、特にボスと共に使用される場合、ショア00で10〜50のデュロメータであってよい。そのような非常に柔らかい鼻用クッションは、「鼻用クッション・スリーブ」と呼ばれることもあり、ボスと共に使用されることが好ましい。同様に、ボスが鼻用クッション・スリーブと共に使用されることが好ましい。例えば、鼻用クッションは、特にボスと共に使用される場合、圧縮性が高いものであってもよい。例えば、鼻用クッションは、好ましくは、0.05〜0.25lbsの半径方向の力によってそれらの壁厚さを半径方向で50%圧縮することができるものである。好ましくは、迅速な寸法回復の特性を有する粘弾性材料から鼻用クッションを構成することができ、非限定的な例は、3秒未満で25%の圧縮から80%超まで回復する形状記憶発泡材である。図15Bは、密閉寸法よりも幅寸法が好ましくは10〜50%、より好ましくは20〜30%大きく、例えば幅が6mm〜30mmである例示的な鼻用クッション76を通る断面図である。図15Cは、使用時の図15Bの鼻用クッションを示し、鼻孔の解剖学的形態に適合するように密閉領域が密閉寸法まで圧縮された状態を示す。鼻用クッションおよび鼻用クッション・ボスは、クッションがボスから意図せず外れるのを防止する、または外れる可能性を減らすことができる係合機構を含むことがある。そのような係合機構の非限定的な例は、図15A〜図15Cに示されるものなど、ボスにある保定リング325である。そのような係合機構の別の非限定的な例は、ボスの溝、およびボスの溝と係止する鼻用クッションの突起またはテンション・リングである。また、取着ボス324のベースにある任意選択の可撓性機構が図15Aに示される。可撓性機構は、好ましくは枕326と溝323を含み、これらにより、好ましくは、鼻用クッションを側方向で撓める、前後方向で撓める、および/または上下方向で押しつぶすことができるようになる。好ましくは、この可撓能力により鼻用クッションが撓んで動き、(a)クッションがより正確にかつ快適に鼻孔にフィットするように細かい方向合わせ調節を可能にし、(b)使用中に使用者が頭部を動かしたときに換気インターフェース・アセンブリの位置がわずかにずらされたときに、鼻孔との接触の維持を容易にする。
【0050】
図16A〜18Bは、本発明のいくつかの実施形態による鼻用クッションのいくつかの実施形態をより詳細に示す。
【0051】
図16Aおよび図16Bは、本発明の一実施形態による鼻用クッションの一実施形態を示す。図16Aおよび図16Bの鼻用クッション71は、楕円形の遠位端と円形の近位ベースを備える。図16Aは前面図または端面図を示し、図16Bは上面図を示す。楕円形遠位端区域は、遠位先端330と、好ましくは鼻孔縁を密閉する密閉面332とを含む。図16Aに示されるように、密閉面は、湾曲プロファイルを有することがある。別の代替形態として、密閉面は、段状プロファイルで第1の直径から第2の直径に移行する段状の幾何形状を有することがある(図示せず)。他の代替形態として、密閉面は、角度を付けられることがあり(図示せず)、または鼻孔との密閉を可能にする別の適切な幾何形状を有することがある。鼻用クッションの中央区域は、内側湾曲形状またはウエスト334を含むことができ、このウエスト334により、好ましくはクッションの撓みが容易になり、鼻との方向合わせ、および換気インターフェース・アセンブリの移動に応じた調節が容易になる。さらに、クッションは可撓性ベース枕336を含むことができ、好ましくは、マニホールドおよびクッション・アセンブリが鼻を上方に押す力を吸収する助けとなるように可撓性ベース枕336を圧縮させることができ、それにより、鼻に対する実際の圧力が制限され、好ましくはベース枕336によって余剰の圧力が吸収される。クッション円形近位ベースは、取着縁部または他の係合機構、およびマニホールドの上方表面にあるガス流開口との係合を容易にするための溝338を含むことがある。溝338は、マニホールドの係合機構に対するクッションの回転を容易にするために好ましくは円形であってよく、それにより、好ましくは、使用者の個々人の解剖学的形態により良く合致するように臨床医または使用者が回転可能にクッションの方向を合わせることができる。例えば、ある人の解剖学的形態では、楕円形の先端の長手寸法が前後方向に方向を合わせられることが好ましいことがあり、別の人の解剖学的形態では、楕円形の先端の長手寸法が横方向に方向を合わせられることが好ましいことがある。溝338と、マニホールドにある係合取着リングまたは他の係合機構とが、任意選択で、クッションを離散的な位置に設定することができるように位置付け機構を有することがあり、不慮の回転運動または不正確な回転設定をより良く防ぐことができる。また、近位ベースは、好ましくは円形の保定フランジ340を含むことができ、保定フランジ340は、マニホールドにあるガス流開口を通してマニホールドの中に挿入することができ、好ましくは鼻用クッションをマニホールドにより良く固定する。密閉面332は、楕円形断面を有することがある。遠位先端330の楕円形状は、密閉面332と円形取着溝338の間で円形形状に徐々に移行することがある。別法として、この移行は、急激な移行または段状の移行でもよい。鼻用クッションの楕円形遠位端は、本発明のいくつかの実施形態による鼻用クッションの1つの非限定的な例であり、全長にわたって実質的に円形である鼻用クッションまたは全長にわたって実質的に楕円形の鼻用クッションなど他の形状も本発明のいくつかの実施形態に含まれる。
【0052】
好ましくは、鼻用クッションは、自由な状態では、好ましくは使用者の鼻孔開口部の実効直径よりも1〜3mm大きい密閉面での実効直径寸法を備えることがある。様々なサイズで鼻用クッションを提供することができる。所与の使用者に複数のサイズが提供されることがあり、または臨床医があるサイズを使用者に装着させることもある。遠位先端の密閉面の例示的な好ましい実効直径または外側寸法として、9〜11mm、11〜13mm、13〜15mm、15〜17mm、および17〜19mmが含まれる。鼻用クッションを備える材料は、好ましくはショアA20〜60のデュロメータである。鼻用クッションは、好ましくは、シリコーン、ウレタン、またはサントロペンなどのエラストマーからなる。あるいは、別の例として、ウレタンPVC混合物など熱可塑性エラストマーから構成されることもある。さらに別の例として、鼻用クッションは、可塑化されたPVCやスチレン材料などの熱可塑材からなることがある。
【0053】
図16Cは、本発明の一実施形態による鼻用クッションの一実施形態の前面図である。鼻用クッション74は、角度を付けられた軸を有することがある。鼻用クッション74は、好ましくは角度hを付けられることがあり、これは、好ましくは鼻孔との方向合わせを容易にする。角度hは、好ましくは5〜20度であり、より好ましくは10〜25度である。鼻用クッション74は、左または右のクッションに関して同じクッションを使用することができるように対称的であってよく、かつ位置合わせキー機構328を備えることがあり、このキー機構328は、好ましくは、マニホールドとの正確な回転位置合わせを容易にする。マニホールドに設置されるとき、各鼻用クッションが内側に(使用者の顔の中心線に向かって)角度を付けられることが予想される。任意選択で、より広範囲のフィット選択を使用者に与えるために、角度を付けられたクッションの複数の対を、各対の角度hを異なるものにして臨床医または使用者に提供することができる。
【0054】
図16Dは、本発明の一実施形態による鼻用クッションの一代替実施形態を示す。この実施形態では、鼻用クッション73は、平坦な表面ではなくカーブgを有するベースを含む。カーブgは、好ましくは鼻用クッションのベースとマニホールドの係合を容易にし、例えば、マニホールドの上方表面が湾曲している場合に好ましいことがある。好ましくは、クッションのベースのカーブを、一緒に使用されるマニホールドの上方表面のカーブに合致するように製造することができ、それにより、鼻用クッションとマニホールドの互いの係合を容易にし、好ましくは漏れのあまりない、または全くない、より確実な嵌合を形成する。
【0055】
図17A〜図17Dは、本発明の一実施形態による鼻用クッションの一代替実施形態を示す。鼻用クッション72では、好ましくは鼻孔を密閉することができる密閉面380が、膨張可能または拡張可能な外壁382の外面である。図17Aは、湾曲した密閉面380を有するクッション72の前面図または側面図を示し、この表面380は、使用者の鼻孔開口部とほぼ対合するように寸法設定されている。図17Aでは、鼻用クッション72が膨張または拡張されていない。図17Bは、外側に拡張されて膨張された鼻用クッション72を示す。図17Cは、A−A線での図17Bの断面図である。図17Cから分かるように、鼻用クッション72は、密閉面380と、内壁383と、外壁382と内壁383の間のポケット384とを含む。ポケット384は、内壁383のポート386を介して換気ガスと連絡する。したがって、好ましくは、ポケット384が換気ガス圧力によって膨張されるときに鼻用クッションの表面380が拡張される。図17Dは、図17Cの領域Fの詳細図である。吸息された換気ガス流388が陽圧で鼻用クッションを通って流れるとき、密閉クッション密閉面380は、好ましくは、ポート386を通ってポケット384に入る換気ガス388によって拡張される。ポート386の開口は、好ましくは、鼻用クッションを通って流れるいくらかの吸息された換気ガスの方向と実質的に共線であるように角度を付けられることがあり、好ましくはそれにより、吸息されたガスのポケット384への進入、ポケットの膨張、および外壁382の拡張を容易にし、したがって好ましくは、表面380と鼻孔縁の間で、鼻孔縁の接触面の周りで共形の密閉を行う。逆に、呼息中には、鼻用クッションを通る呼息された流れ(図示せず)の方向が、実質的にポート開口から180度であり、したがって好ましくは、ポート開口でのベンチュリ効果を生じ、これは好ましくは、ポケット内の空気のいくらかを引き出し、それにより、外壁382を弛緩させ、かつ密閉面380を弛緩させ、したがって鼻孔組織に対して張力を及ぼさない。好ましくは、この機構は、必要なときには、ポケット内のガス圧を鼻用クッションの外側での鼻孔内よりもわずかに高くし、それによりシールを通る漏れを最小限にすることによって、吸息中に効果的な密閉をもたらす。好ましくは、密閉が必要ない呼息中には、より弱い力が鼻孔に及ぼされる。ポケット384は、任意の適切な方法、例えば2ショット・エラストマー成形プロセスによって形成することができ、このプロセスでは、第1のショットでクッションが内壁と共に成形され、次いで第2のショットで外壁と共にオーバーモールドされる。図17A〜17Cに例示されるように、鼻用クッション72は、内側カーブ334および枕336など前述した他の機構も含み、これらは、好ましくは、クッションの圧縮性および可撓性を高め、鼻クッションが鼻および鼻孔に及ぼす力の量をより良く制御、調整、または制限する。また、クッションは、取着縁部およびマニホールドにある開口と係合するための溝338と、ベース保定フランジ340とを含むことがあり、フランジ340は、クッションを所定位置により良く保定するためにマニホールド・ガス流開口に挿入されることがある。
【0056】
図18Aは、2つの鼻用クッションが一部片の鼻用クッション・アセンブリ350に一体化された、本発明の一実施形態による一代替実施形態を示す。そのような実施形態では、左右両方の鼻用クッションが、好ましくはベースに取着され、ベースは、好ましくは、上側フランジ352と、溝354と、下側フランジ356とを備える。溝は、好ましくは、マニホールド(図示せず)の上方表面にある開口と係合し、上側および下側フランジは、好ましくは、マニホールドの開口の周りでマニホールドの上方壁を捕捉する。クッション・アセンブリ350は、様々なサイズ、形状、間隔、および角度付けで構成されることがある。さらに、アセンブリは、使用者の解剖学的形態と対合するように介護者または使用者が変形または再成形することができる材料から構成されることがある。再成形は、多くの適切な方法によって、例えば、加熱して変形することができる熱硬化性材料を用いてベースを製造することによって、または、所望の形状に湾曲させて撓められるようにアセンブリの構成内に展性部材を含むことによって実施できることがある。別の実施形態では、図18Bに示されるように、鼻用クッション・アセンブリ350’が可撓性ベースを含むことができ、鼻用クッションまたは鼻用クッション・アセンブリが撓んで、使用中にマニホールドおよび鼻用クッションが受けることがある力を吸収することを容易にし、好ましくは快適性および密閉完全性をより良く保つ。可撓性ベースは、圧縮可能なベース枕358および可撓溝359を含むことがある。
【0057】
図19は、本発明の一実施形態によるスイベル・エルボー・コネクタ・アセンブリ90の一実施形態を示す。スイベル・エルボー・コネクタ・アセンブリ90は、マニホールドを換気ガス供給ホースに片側で接続するために使用することができる。スイベル・エルボー・コネクタ・アセンブリ90は、好ましくは、少なくとも2つの部片を含み、すなわち、好ましくはマニホールドに取着される遠位端コネクタ370と、エルボー・コネクタ372とを含み、エルボー・コネクタ372は、好ましくは、その遠位端で遠位端コネクタ370に取着され、その近位端で換気ガス供給ホースに取着される。遠位端コネクタ370とエルボー・コネクタ372は、好ましくは、回転可能なスイベル・ジョイント371によって互いに接続される。係合直径表面は、好ましくは、(a)自由回転を可能にするための小さな離隔距離、例えば遠位端コネクタ370の内径とエルボー・コネクタ371の外径の間の約0.005インチの間隙と、(b)一方のコネクタの直径における隆起稜部378、および他方のコネクタの直径における係合溝377とを含み、これは、好ましくは2つのコネクタの間で低いガス圧のシールを形成する。任意選択で、好ましくは15cmH2Oの圧力で100ml/分未満の漏れを許すように、2つのコネクタの間に小さなガス流経路が存在することがある。図19では、遠位端コネクタ370とエルボー・コネクタ372の間の係合直径表面が、断面側面図で直線として示されており、これは、好ましくは2部片間の旋回を容易にする。しかし、別法として、係合表面は湾曲されていてもよく、例えば部分球であってよく、複数の平面での、例えば矢状面、横断面、前頭面、またはそれらの任意の組合せでのエルボーの旋回を可能にする。エルボー・コネクタ372のエルボー区域は、角度dで示される。角度dは、好ましくは90度よりも大きく、これにより好ましくはコネクタの湾曲部を通って進む気流に対する抵抗が低減され、かつ好ましくは180度未満であり、これにより好ましくは、ガス供給機構取着部材が所望の方向に、好ましくは使用者の顔の中心から離れる、頬骨から離れる、および/または耳から離れるように湾曲される。最も好ましくは、角度dは、100〜140度の間である。遠位端コネクタ370の遠位端は、好ましくは直線直径表面を含み、その表面内または表面上に、マニホールド接続リング200または200’(図示せず)を取着するためのスルーホール374が位置される。遠位端コネクタ370は、好ましくは、コネクタ370にある穴374が、マニホールドの穴、例えば図5に示される穴244または図6に示される穴278と揃うようにマニホールドに取着される。コネクタおよびマニホールドは、穴の位置合わせを容易にするためにキー溝機構(図示せず)を含むことができる。接続されるとき、接続リング200または200’にある鏃状部分が、マニホールドおよび遠位端コネクタにある位置合わせされた2セットの穴に押し入れられ、リング、マニホールド、および遠位端コネクタを一体に固定させる。別法として、遠位端コネクタが、突出する鏃状部分を有することができ、これらの鏃状部分は、半径方向外側に突出し、マニホールドの穴および接続リングの穴に押し入れられる。鏃状部分と穴の様式の接続は例示的なものであり、他の形態の接続が本発明のいくつかの実施形態に含まれる。例えば、スナップ接続、締まりばめ接続、または舌片部と溝の接続を利用することができる。また、任意選択で、リング、コネクタ、およびマニホールド部品の2つ以上を、製造時にそれらの部品を結合または接合することによって予め組み立てることができ、予め組み立てた状態でまたはある程度は予め組み立てた状態で使用者に提供することができる。好ましくは、エルボー・コネクタ372の近位端を、ガス供給ホース、好ましくは可撓性ホースに接続できるように適合させることができ、可撓性ホースは、力を吸収するように撓み、最も快適であるまたは望まれる場所に位置付けることができる。スイベル・エルボー・コネクタは、好ましくは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリサルフォン、ナイロン、またはPVCなど熱可塑材から構成され、壁厚さが好ましくは0.030〜0.060インチである。
【0058】
図20は、右側相互接続アセンブリの一実施形態をより詳細に示す。左側相互接続アセンブリの一実施形態は、好ましくは右側アセンブリの鏡映でよい。相互接続アセンブリ110(マニホールド−頭部ストラップ取着アセンブリと呼ぶこともある)は、接続リング200と取着プレート202を含む。接続リングは、好ましくは円周で90度よりも大きい部分リングでよく、または完全に360度のリングでもよく、好ましくは、半径方向内側に突出する鏃状部分206を備え、鏃状部分206は、好ましくは、マニホールド・リング取着穴、例えば図5に示される穴244または図6に示される穴278、および例えば図19に示される遠位端コネクタ・スルーホール374に位置合わせされてそこに押し入れられるように、離隔されて寸法設定されることがある。鏃状部分と穴は例示にすぎず、他の形態の取着部材が本発明のいくつかの実施形態に含まれる。好ましくは、接続リング200は、マニホールドにある係合溝(例えば、図7でのマニホールド取着リング溝274)内に位置し、好ましくは接続リング200とマニホールドとの面一の表面を形成する。任意選択で、接続リング200の縁部を丸めることができ、それにより、マニホールドに取着されたときに、組み立てられた表面が好ましくはほぼ滑らかであり、好ましくは鋭利な縁部を有さない。接続リング200は、好ましくは、マニホールドの周りで回転することができ、それにより、マニホールドに取着される場所を変えて、矢状面内での鼻クッションの適切な角度をより良く定めて、矢状面内での鼻用クッションと鼻孔とのより良い方向合わせを容易にする。頭部ストラップ取着プレート202は、好ましくは、接続リング200を、頭部ストラップ・アセンブリ80の前側ストラップに相互接続させる。取着プレート202は、好ましくは角度を付けられ、または湾曲され、それにより、使用時に好ましくはその前縁部からその後縁部に向けて側方および後方に延出することができ、したがって取着プレート202の形状は、好ましくは鼻の側方の顔の湾曲形状に合致し、好ましくはより良好な皮膚との接触を保つ。取着プレート202の前方側は、好ましくは半剛性でよく、例えばショアA60〜90の硬度であり、例えば、余剰の遊びまたは緩みを有さずに鼻の下の適切な位置でマニホールドを安定させるために頭部ストラップ・アセンブリからの緊締力がマニホールドに効果的に伝達されるのに十分な構造的剛性をプレートに与えることが好ましい。取着プレート202の後方側または皮膚側は、好ましくは、取着プレート・パッド204を含み、このパッド204は、好ましくは、軟性、柔軟性、弾性、および/または非摩耗性の材料からなり、好ましくは、皮膚に当たる取着プレート202の緩衝部材となり、緊締力を吸収し、かつ/またはより快適にフィットできるようにする。また、取着プレート202および接続リング200は、任意選択で、ばね区域など力を吸収する区域を含むことがあり、これは、好ましくは、不意に突然の力または過度の力を受けた場合に、突然の力の吸収およびマニホールドのずれの回避を容易にすることができる。取着プレート202は、プレートと頭部ストラップ・アセンブリを相互接続するために接続継手を含むことが好ましい。好ましくは、スイベル・ジョイントが使用されるが、他のタイプの継手が使用されることもある。図20に示される実施形態では、接続継手は、突出する鏃状部分218として示され、鏃状部分218に被せるように、または鏃状部分218の上に、頭部ストラップ・アセンブリにある係合穴(例えば図21の符号216)を押し付けることができる。スナップや、舌片部と溝など、プレートと頭部ストラップ・アセンブリの間の他の形態の取着部材も、本発明のいくつかの実施形態に含まれる。1つの好ましい実施形態では、取着プレート202が皮膚に位置し、前側頭部ストラップがプレートの上に配置される。しかし、前側頭部ストラップが皮膚に配置され、取着プレート202がストラップの上に配置される逆の構成も、本発明のいくつかの実施形態に含まれる。後者の場合、例えば穿刺接続が使用される場合には、鏃状部分は、好ましくは、前側頭部ストラップ補強部材から突出し、取着プレート202の穴が鏃状部分にスナップ留めされる。任意選択で、展性または柔軟性材料を用いてプレートを製造することができ、それにより臨床医または使用者が、使用者に快適な形状にカーブを形作ることができる。別法として、プレートは、軟性基板材料の内部に展性ストリップを含むことができ、例えば、ショアA10〜30のエラストマー材料に封入されたショアA90の熱可塑性PVC材料を含むことができる。取着プレート202と頭部ストラップ・アセンブリの接続によって形成される回転継手は、好ましくは、2つのアセンブリの間の回転、好ましくは90度までの回転を可能にする。例えば、回転継手は、一般的な解剖学的形態からの力に基づいて自由に回転することができる。あるいは、回転継手は、回転に抵抗することがあり、したがって所望の設定位置に手動で回転させなければならない。あるいは、回転継手は、例えば1〜15度の増分、好ましくは3〜5度の増分で離散的な回転設定位置を含むことがあり、使用者が最も望ましい角度に角度を設定することができる。後者の場合には、使用者に最も望まれる回転角度に継手を設定することができ、一旦設定されると回転に抵抗性があることが好ましい。例えば、取着プレートの前方側にある隆起チャネルと、取着プレートに対して押し付けられる前側ストラップ補強部材の後方側にある係合ノッチとによって設定を行うことができる。取着プレートは、好ましくは前後長さが0.5〜1.5インチであり、高さが0.25〜0.75インチであり、プレートおよび任意選択で取着プレート・パッドを含めた厚さが0.080〜0.160インチである。好ましくは、1つの回転取着部材と1つの枢動取着部材など、マニホールドと前側頭部ストラップの間に2つの独立した調節機構を含むことによって、取着部材アセンブリは、好ましくは、各使用者に対して、マニホールドおよび鼻用クッションを含めたアセンブリ全体の調節可能性および快適なフィットに寄与する。
【0059】
図21および22は、頭部ストラップ・アセンブリの一実施形態をより詳細に示す。図21は頭部ストラップ・アセンブリ80の斜視図であり、図22は側面図である。このアセンブリは、第1の材料210’、210、および第1の材料210’、210に縫い付けられたまたは取着された左右の前側補強部材212’、212を備える左右の前側頭部ストラップ219’、219と、好ましくはバックル214を有する後側ストラップ221と、任意選択でバックル215を有する上側ストラップ223とを含む。頭部ストラップ・アセンブリは、好ましくは、取着プレート・アセンブリ110、110’(図2、3、および20など)を使用してマニホールドに接続されることがある。頭部ストラップ・アセンブリは、好ましくは、上方後方方向でマニホールドに引張力を加え、この力は、鼻孔に対する鼻用クッション(図1に示される鼻用クッション70など)の密閉力を生み出す。望ましくなく過剰な力が生じたとき、その力は、好ましくは、1つまたは複数の取着プレート・パッド(図3および20での符号204、204’など)によって、好ましくは弾性材料からなるマニホールドによって、任意選択の鼻用クッション可撓および圧縮機構によって、マニホールドの後方側にある任意選択の皮膚パッド(図11での符号230など)によって、またはそれらの任意の組合せによって吸収することができる。本発明のいくつかの実施形態では、頭部ストラップは、布地または弾性材料、またはそれらの組合せから構成されることがある。ストラップは、弾性である場合、例えば、発泡材、ネオプレン、シリコーン、ウレタン、ゴム、またはウレタンPVC混合物であってよい。任意選択で、ストラップは、非弾性の主材料を含むことができ、この材料に、弾性またはゴム材料が散りばめられてストラップに伸展および圧縮特性を与え、それにより、様々な解剖学的形態および頭部サイズへの頭部ストラップ・アセンブリ全体の快適なフィットを容易にする。ストラップの伸びは、好ましくは、0.2〜4.0lbsの張力、より好ましくは1.0〜2.0lbsの張力で50%にすることができ、ただし、好ましくはそのような力での伸長に抵抗性がある補強部材212、212’の領域は除く。補強部材用の好ましい材料は、ショアA60〜90の硬度を有する材料であり、例えばPVC、ポリエチレン、ナイロン、ポリプロピレン、ウルテム、またはポリサルフォンであってよい。好ましくは、ストラップ・エラストマー材料は、厚さが0.040〜0.120インチであってよく、補強部材は、好ましくは厚さが0.010〜0.050インチであってよい。本発明のいくつかの実施形態では、頭部ストラップを、ショアA10〜40の硬度を有する材料など、中程度に軟性の材料から製造することができ、かつ、材料の内部にある、材料によって取り囲まれた、または材料に取着されたより硬い補強部材を含むことができる。例えば、ストラップは、エラストマーによって取り囲まれた熱可塑性材料の0.020ストリップを含むことができる。本発明のいくつかの実施形態では、補強部材は、例えば銅、真鍮、またはニッケルなど、薄い軽量の金属からなるストリップであってよい。左右の前側ストラップの前端部の近くで、頭部ストラップおよび/または頭部ストラップの補強部材は、好ましくは、頭部ストラップおよび/または頭部ストラップの補強部材を取着プレート202、202’に取着させるための係合取着機構を含み、取着プレート202、202’は、好ましくは頭部ストラップ・アセンブリをマニホールドに取着させる。図21および22に示される実施形態では、係合取着機構は、補強部材を含む頭部ストラップを通る穴216として示され、これが取着プレート鏃状部分218(図20に示されるものなど)に接続する。しかし、この係合取着機構は例示にすぎず、他の取着手段が本発明のいくつかの実施形態に含まれる。任意選択で、各補強部材212、212’を、左右の側それぞれで2つ以上の部材に分離することができ、各使用者へのよりカスタマイズされたフィットを容易にするために前側ストラップを延ばすことができるように配置することができる。上側および後側頭部ストラップは、各人の解剖学的形態とより良く対合するように、必要に応じてストラップに張力をかけるためにバックルまたはベルクロ取着部材を含むことが好ましい。スナップ、ボタン、または留め金など他の形態の取着部材を、(1つまたは複数の)頭部ストラップを締めるために使用することもできる。取着機構は、どのような種類のものであれ、調節可能であることが好ましい。例えば、複数の組のスナップを設けることができる。頭部ストラップ・アセンブリは、好ましくは、複数のサイズ、好ましくは大人用として少なくとも2つのサイズで使用者に利用可能にすることができる。前側ストラップは、好ましくは長さが3〜6インチであり、後側ストラップは、好ましくは長さが8〜15インチであり、任意選択の上側ストラップは、好ましくは長さが8〜15インチである。
【0060】
図23A〜23Cは、マニホールド端部キャップの一実施形態を示し、これは、好ましくは、マニホールドの一方の側部を片側で密閉するために使用される。端部キャップ100が、マニホールドの側端部に摺動可能に挿入されるように構成されることが好ましい。端部キャップ100は、好ましくは、それが挿入されるマニホールドの側端部を、ガス流から密閉する、または実質的に密閉する。図23Aは、接続リング穴376および傾斜面390を示すキャップ100の側面図である。図23Cは、取着リング穴376および傾斜面390を示す、図23Bに記載される端面図を通る断面図である。傾斜面390は、好ましくは、閉じた端部キャップによって引き起こされることがあるマニホールドの端部での乱流混合を減少させる、またはなくすことによって、マニホールドおよび鼻用クッションの内外への層流気流を促す。傾斜面390は任意選択のものであり、本発明のいくつかの実施形態による端部キャップは、傾斜面ではなく、例えば平坦、凹形、凸形、または複合カーブもしくは弓状の表面など、他の内部プロファイルを含むことができる。取着リング穴376が、好ましくはマニホールドの接続リング取着穴(例えば、図5に示される穴244または図6に示される穴278)と合致し、接続リング200または200’の鏃状部分206などの鏃状部分が、好ましくはそこに押し入れられ、それによりマニホールド、端部キャップ、および頭部ストラップ相互接続アセンブリを接続する。別法として、端部キャップが、突出する鏃状部分を有することができ、これらの鏃状部分は、半径方向外側に突出し、マニホールドの穴および接続リングの穴に押し入れられる。端部キャップを、遠位端コネクタの材料と同様の材料から形成することができる。
【0061】
1つの任意選択の実施形態では、左右の取着プレート202’、202とマニホールド後方皮膚パッド230が、連続するアセンブリに組み合わせられる。そのような実施形態では、組み合わせられたアセンブリは鼻の幅よりも長く、頭部ストラップ・アセンブリ前側ストラップが、アセンブリの左右の側に取着される。アセンブリは、マニホールドに固定することができ、またはマニホールドに着脱可能に取着することができる。
【0062】
図24Aは、本発明の一代替実施形態を示し、鼻用換気インターフェースがマニホールド400を含み、マニホールド400は、上方または上側での凹形または上方延出カーブ402と、マニホールドの下方または下側での凸形または下方延出カーブ404とを有する。顔のサイズが異なる患者に異なるサイズを提供するために、カーブの半径およびマニホールドの長さを様々にすることができる。例えば、臨床医が、適切にサイズ設定および湾曲されたマニホールドを患者に装着させることができ、または複数のマニホールドを患者に提供することもできる。上方表面での凹形カーブにより、好ましくは、マニホールドが、できるだけ邪魔にならないように、鼻の下および鼻の側部での顔の幾何形状により良く適合することができる。例えば、非湾曲マニホールドは、鼻用クッション・ベースと鼻孔の間により大きな空間を必要とすることがあり、それによりマニホールドがより大きなものになる。マニホールドの下側表面での反対の凸形カーブにより、好ましくは、マニホールドが、上唇の上方での顔の解剖学的形態により良く適合することができる。このカーブは、唇の湾曲形状に従うことが好ましく、それにより、好ましくは唇に対して邪魔にならない形状を成す。例えば、非湾曲マニホールドは、唇の中央で上唇にぶつかる、または上唇に接触することがある。なぜなら、そのようなマニホールドの上下の幅は、好ましくは換気ガス供給機構用のコネクタを受け入れるのに十分な広さになっているからである。上方表面と下方表面で向かい合う凹形カーブを使用することによって、マニホールドの中央区域でマニホールド上下幅を狭め、側端部でマニホールドを広げることで、唇との接触の回避を容易にすることができ、かつ好ましくは換気ガス供給機構に接続するのに十分な大きさにすることができ、かつ好ましくは鼻とのフィットを最適にすることができる設計が患者に提供され、それにより、患者にできるだけ良くフィットし、できるだけ邪魔にならないようになる。マニホールドの中央付近での断面寸法の制限により不要に流れ抵抗が高まることがあると考えられることがある。しかし、有利には、この設計では、流れの50%は近位の鼻用クッションに入るので制限区域を通る必要がなく、制限区域を通る必要があるのは50%のみであるので、好ましくは、設計の全体の流れ抵抗は測定可能なほど増加しない。また、図示されるように、上側表面での凹形カーブは、好ましくは、鼻用クッションを内側に傾けて位置付け、これは、好ましくは鼻孔の角度の解剖学的形態により良く適合する。
【0063】
上述した向かい合う凹形カーブ形状および機能に加えて、図24Aは、マニホールドの前方側での任意選択の皮膚パッドの追加の詳細を示す。この実施形態では、矢状面でのマニホールドの角度を傾けて設定するために皮膚パッド230を使用することができ、それにより、鼻クッション406は、矢状面での鼻孔の角度とより良く角度方向を合わせることがある。さらに、皮膚パッド230は、好ましくは、後方にマニホールドを引っ張る頭部ストラップ・アセンブリ固定ストラップによって使用者の皮膚に加えられる力を吸収するように設計されることがある。皮膚パッドは、マニホールドと一体形成することができ、またはマニホールドに取着された個別部片であってもよい。後者の場合、皮膚パッドは、マニホールドに着脱可能に取着できることがあり、それにより、様々なサイズを取着して、使用者へのフィットをカスタマイズして個別化し、また必要とされるときにはパッドを交換および洗浄することができる。皮膚パッドは、マニホールドの幅広の区域を覆うことが好ましく、これは、好ましくは、マニホールドの角度を安定させ、かつ緊締力を吸収または分散する助けとなる。皮膚パッドは、任意選択で、マニホールドの側端部を越えて延在することがあり、かつ任意選択で、頭部ストラップ・アセンブリへのマニホールド・アセンブリの接続のために使用されることがあり、その場合、皮膚パッドの側端部は、頭部ストラップ・アセンブリの前側ストラップに取着するように、取着機構を有する剛性の挿入部を含む。取着機構は、例えば前述したような鏃状部分または穴である。好ましくは、粘弾性または高い適合性の材料から皮膚パッドを構成することができる。図24Bは、図24AのマニホールドのA−A線での断面図であり、マニホールドの後方側に取着された皮膚パッドを示す。
【0064】
また、図24Aの実施形態では、呼息気流412を可能にするために、ガス供給アセンブリのスイベル・エルボー・コネクタ・アセンブリ90のコネクタ410内に任意選択の排気口チャネルを設けることができることが示されている。別の代替形態として、呼息気流を可能にするために、ガス供給アセンブリのスイベル・エルボー・コネクタ・アセンブリ90内に任意選択の排気口チャネルを設けることもできる。好ましくは、呼息方向での流れをあまり妨げず、吸息方向での流れを大きく妨げるように排気口を偏らせることができる。アセンブリ内部でのチャネルの開口が、呼息方向でのみ気流が当たる表面に位置付けられることが好ましい。別の代替形態では、ガスが呼息方向で移動するときに、ガス流の慣性によって、コネクタ410の一部分をエルボー・スイベル・コネクタ・アセンブリ90の内部に移動させることができ、それにより、この移動が排気口チャネルを露出させる。したがって、排気口は、吸息中にはより閉じられ、呼息中にはあまり閉じられない。好ましくは、移動部分に関連する雑音を防止するために、コネクタの移動区域の表面または向かい合う表面を軟性材料から構成することができる。また、図24Aの実施形態は、マニホールドに取着された鼻クッション406を示し、ここでは、マニホールドがクッションを内側に傾け、内縁部は垂直であり、外縁部は内側に傾けられており、したがって、鼻中隔は実質的に垂直であり鼻孔外壁は実質的に内側に角度が付いている鼻孔の典型的な解剖学的形態に内側縁部および外側縁部が係合する。また、鼻用クッションでの任意選択の密閉ステップ408も、通常傾いている鼻孔開口部とより良く対合するように傾けられることがある。好ましくは、鼻用クッションを近位ベースから遠位先端に向けて先細りさせることができる。図24Aの実施形態に示される機構は、個別に、または任意の組合せで使用することができ、本発明の他の実施形態で説明される機構、例えばマニホールドの後方カーブまたは取外し可能な鼻用クッションと組み合わせて使用することができる。
【0065】
図25は、マニホールド420が、延出する湾曲されて先細りした形状を有する、本発明の一実施形態を示す。マニホールド420の後方または患者皮膚側Pは、対称的な凸形カーブ422を備えることが好ましく、このカーブ422は、好ましくは鼻の下の顔の輪郭に合致する。マニホールドの前方側は、右から左へマニホールドの幅を先細りさせるように非対称カーブ424を備えることが好ましい。先細部分によってもたらされる寸法が小さくなったマニホールドの端部は、使用者が睡眠時に下にする顔の側に配置され、それにより、好ましくは、その領域でのインターフェースの嵩張りを減らし、好ましくは、その側を下にした睡眠をより快適にする。先細りした側とは反対の側部でマニホールドにガス供給アセンブリを取着することができる。マニホールドの両端部が、マニホールドを頭部ストラップ・アセンブリに取着させるために溝などの頭部ストラップ・コネクタ係合機構426を有し、頭部ストラップ・アセンブリがマニホールドを顔に固定させる。この実施形態は、左側に先細部分を有するタイプと、右に先細部分を有するタイプを使用者が利用できることが好ましく、したがって使用者は、どちらの側を下にして寝るか選ぶことができる。使用者が望みに応じてタイプを取り替えることができるように、1つのキットにおいて両方のタイプを使用者に提供することができる。
【0066】
図26は、鼻用クッション間の間隔を調節することができるマニホールドの一実施形態を示す。マニホールド430は、自己密閉調節スロット432を含み、スロット432内で鼻用密閉クッション434が摺動可能である。
【0067】
別の任意選択の実施形態では、マニホールドまたは鼻用クッションは、アロマセラピー物質を入れることができる穴を含むことができる。穴は、1〜8時間で物質が穴からなくなるように物質のゆっくりとした放出を行うように構成される。任意選択で、インターフェース・アセンブリは、アロマセラピーのカートリッジを受け取る受取り区域を含むことができる。さらに、鼻用インターフェース・アセンブリは、酸素富化ガスの補給機構を接続するための接続部と、アセンブリの管路からCO2富化ガスを能動除去するための接続部とを含む。
【0068】
任意選択の一実施形態では、薄い壁の剛性円筒形スリーブが、マニホールド端部の内側に配置されて、マニホールドの剛性側端部を形成する。次いで、端部キャップまたはスイベル・エルボー・コネクタが、円筒形スリーブ内に押し入れられる。
【0069】
鼻用インターフェース・デバイスが、上述した実施形態のうちの任意のいくつかまたはすべてを備えることができること、および上述した実施形態を、明示していない方法で組み合わせることができることを理解されたい。また、上述した実施形態のほとんどは、OSAで用いるものなどデバイスの長期または繰返し使用に関係しているが、これらの実施形態からやはり利益を得るOSAでない換気用途も存在することを理解できよう。例えば、COPD用のPAP療法、麻酔投与および回復、機械的人工呼吸離脱、NIV、外来手術用途、および緊急人工呼吸である。さらに、CPAPまたはVPAP換気に加えて、本発明の実施形態は、CMVやSIMVなど他の形態の機械的な換気に使用することもできることを理解すべきである。いくつかの実施形態に関して、デバイスのいくつかの用途では、ガス供給機構をマニホールドの左右の両側端部に接続することが有益である。最後に、所要の修正をすれば、デバイスを再使用可能にすることも使い捨てにすることもでき、また大人用、子供用、または新生児用に適合させることもできることを理解すべきである。本発明を、その好ましい実施形態を参照して詳細に説明してきたが、本発明から逸脱することなく様々な変更および修正を施すことができ、かつ等価物を採用することができることが当業者には明らかであろう。
【0070】
本明細書で説明したすべての実施形態に関して、人工呼吸器を明示的には例示および説明していないが、本発明の実施形態は、人工呼吸器に関連して使用されることが好ましく、その非限定的な例は、CPAP、VPAP、および自動滴定PAP人工呼吸器、ならびに機械的人工呼吸器、ジェット人工呼吸器、および他の従来式でない人工呼吸器である。
【0071】
以上の説明は、本発明の好ましい実施形態を対象とするが、他の変形形態および修正形態が当業者には明らかであり、本発明の範囲の精神から逸脱することなくそのような変形および修正を施すことができることに留意されたい。さらに、明示的に上述していない場合でさえ、本発明の一実施形態に関連して説明した機構を他の実施形態に関連付けて使用することもできる。
【0072】
本発明を、その精神から逸脱することなく他の特定の形態で具体化することもできる。そのような追加の実施形態および形態は、本明細書における開示の下で当業者には明らかであろう。上述した実施形態は、あらゆる点で例示にすぎず、限定的なものではないことを考慮すべきである。
【符号の説明】
【0073】
50 換気インターフェース・アセンブリ; 60 マニホールド;
70 鼻用クッション; 80 頭部ストラップ・アセンブリ;
90 コネクタ・アセンブリ; 120 換気ガス供給アセンブリ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
換気ガスを提供するための鼻用インターフェース・アセンブリであって、
(a)鼻孔の下方かつ口の上方に位置付けられるように適合された管状マニホールドであって、(1)側方および後方方向にマニホールド中心線から両側に湾曲する複合弓状カーブを備える軸方向で管状の構造と、(2)左側端部および右側端部と、(3)マニホールドの上方側にある少なくとも2つのガス流開口と、(4)一方の側端部に接続された閉止具とを備える管状マニホールドと、
(b)前記少なくとも2つのガス流開口の1つに取着される近位端ベースをそれぞれ備え、かつ鼻孔に当たり、鼻孔を密閉するように適合された遠位端までそれぞれ延在する一対の管状鼻用クッションと、
(c)前記閉止具に接続された側端部とは反対のマニホールドの側端部に接続するように適合された遠位端であって、前記接続が少なくとも1つの平面内で回転するように適合された遠位端と、人工呼吸器に取着するように適合された近位端とを備える換気ガス供給アセンブリと、
(d)頭部ストラップ・アセンブリと、
(e)前記頭部ストラップ・アセンブリを前記マニホールドに接続させるコネクタであって、2つの可動接続部を備え、前記マニホールドとコネクタの間の第1の可動接続部が、矢状面でのマニホールド断面の回転を可能にし、前記頭部ストラップとコネクタの間の第2の可動接続が、下方後方方向での頭部ストラップの枢動を可能にするコネクタと
を備える鼻用インターフェース・アセンブリ。
【請求項2】
前記マニホールドの前記複合弓状カーブが、鼻と口の間および鼻の側部への使用者の顔の解剖学的形態に合致するように形作られ、前記カーブが、前記マニホールドの皮膚側と使用者の解剖学的形態との実質的な接触を維持するように安定化される請求項1に記載の鼻用インターフェース・アセンブリ。
【請求項3】
前記マニホールドの前記複合弓状カーブが、中心線から上方に湾曲したまたは角度が付いた、前頭面内で前記マニホールドの上方側にある凹形カーブを含み、前記凹形カーブが、中心線に対して対称的な実質的にV字形またはU字形のカーブを備え、前記実質的にV字形またはU字形のカーブが、110〜170度の開き角を有する請求項1に記載の鼻用インターフェース・アセンブリ。
【請求項4】
前記マニホールドの前記複合弓状カーブが、中心線から上方に湾曲したまたは角度が付いた、前頭面内で前記マニホールドの上方側にある凹形カーブと、中心線から下方に湾曲したまたは角度が付いた、前頭面内で前記マニホールドの下方側にある凹形カーブとを含む請求項1に記載の鼻用インターフェース・アセンブリ。
【請求項5】
前記マニホールドの前記複合弓状カーブが、さらに先細部分を備え、前記先細部分が、中央位置での第1のより大きな断面寸法から側方位置での第2のより小さな断面寸法に移行する請求項1に記載の鼻用インターフェース・アセンブリ。
【請求項6】
前記マニホールドが、さらに、前記ガス流開口とは反対にあって前記ガス流開口と実質的に位置合わせされた、下方前方位置でマニホールドの壁にある少なくとも1つのチャネルと、前記マニホールド側端部の閉止具にある少なくとも1つのチャネルと、呼息されたガス流の方向と実質的に方向を合わせられた、換気ガス供給アセンブリにある少なくとも1つのチャネルとからなる群から選択される、ある位置にある少なくとも1つの呼息流排出ポートを備える請求項1に記載の鼻用インターフェース・アセンブリ。
【請求項7】
前記マニホールドの少なくとも1つの区域の断面プロファイルが、第1の軸ではより短く、前記第1の軸と直交する第2の軸ではより長く、前記第2の軸が、顔に平行に位置付けられる請求項1に記載の鼻用インターフェース・アセンブリ。
【請求項8】
前記マニホールドが、さらに、前記ガス流開口の位置に中央区域を備え、前記中央区域が、(i)前方側から後方側へ5〜30度下方に角度が付いた矢状面内の断面上方表面と、(ii)上方側から下方側へ5〜30度後方に角度が付いた矢状面内の断面後方表面とを備える請求項1に記載の鼻用インターフェース・アセンブリ。
【請求項9】
前記マニホールドが、ショアA10〜30の硬度を有する材料を備え、さらに、少なくとも1つの補強部材を備え、前記補強部材が、半剛性プラスチックのストリップ、金属合金のストリップ、半径方向リブ、および軸方向リブからなる群から選択される請求項1に記載の鼻用インターフェース・アセンブリ。
【請求項10】
前記マニホールドが、ショアA10〜30の硬度を有する材料を備え、さらに、少なくとも1つの補強部材を備え、前記補強部材が、管状マニホールド構造を安定させ、管状マニホールド構造の圧縮性を低減する請求項1に記載の鼻用インターフェース・アセンブリ。
【請求項11】
前記マニホールドが、ショアA10〜30の硬度を有する材料を備え、さらに、使用者の個々人の解剖学的形態にフィットするように使用者がマニホールドの湾曲形状を湾曲してわずかに再成形できるように適合された少なくとも1つの展性部材を備える請求項1に記載の鼻用インターフェース・アセンブリ。
【請求項12】
前記マニホールドの上方表面が、前記ガス流開口の周りの壁に回旋を備える請求項1に記載の鼻用インターフェース・アセンブリ。
【請求項13】
さらに、各側端部で前記マニホールドの内側に剛性円筒形スリーブを備える請求項1に記載の鼻用インターフェース・アセンブリ。
【請求項14】
前記マニホールドが、さらに、2つの側端部それぞれの近くで壁に溝を備え、溝が、前記頭部ストラップ・アセンブリ・コネクタの取着用に適合された請求項1に記載の鼻用インターフェース・アセンブリ。
【請求項15】
前記マニホールドが、さらに、鼻用密閉クッション間の距離を調節するように適合された間隔調節機構を備え、前記間隔調節機構が、自己密閉スロットと、調節可能なリングと、交換可能なアダプタとからなる群から選択される請求項1に記載の鼻用インターフェース・アセンブリ。
【請求項16】
前記マニホールドが、別個の左右の管状区域を備え、前記2つの管状区域が、管状相互接続部材によって接続される請求項1に記載の鼻用インターフェース・アセンブリ。
【請求項17】
前記鼻用クッションが、さらに、円形近位ベースと楕円形遠位端とを備え、前記鼻用クッション近位ベースとマニホールド上方側ガス流開口とが、前記マニホールドへの取着部の周りで鼻用クッションを回転させるように適合された係合回転可能接続部を備え、さらに、前記鼻用密閉クッションが、さらに、(1)前記近位端ベースの近くで壁に回旋を備え、前記回旋が、前記鼻用クッションの角度的な撓みまたは軸方向圧縮を可能にするように適合され、さらに(2)ショアA10〜50のデュロメータを有する材料を使用する構造を備え、前記材料が、熱可塑材、エラストマー、または熱可塑性エラストマーの部類から選択され、さらに(3)近位端から距離2〜10mmで遠位端に向かって拡がった実効直径を備え、前記拡がった実効直径が、全体として段差形状を成し、拡がった実効直径が、鼻孔縁内径よりも大きい寸法であり、7mm〜20mmの範囲内にあり、前記段差が、密閉を行うため、および鼻孔への鼻用密閉クッションの貫入を防止するために鼻孔縁に係止し、さらに(4)鼻孔の内側で密閉するように適合されたクッションの遠位先端に第2のシールを備え、前記遠位先端シールが、フレア、リング、鼻孔寸法よりも大きい実効直径、および膨張可能な壁からなる群から選択される機構を備える請求項1に記載の鼻用インターフェース・アセンブリ。
【請求項18】
前記マニホールドの上方側が、前記鼻用クッションを取着するための隆起された管状延在部を備え、前記鼻用クッションが、(a)前記隆起された管状延在部の上をスリップするように適合され、(b)エラストマー、ハイドロゲル、および発泡材からなる群から選択される粘弾性形状記憶材料から構成され、前記材料が、50%の圧縮から3秒で80%超まで回復する請求項1に記載の鼻用インターフェース・アセンブリ。
【請求項19】
前記鼻用クッションが、さらに、患者に流れる換気ガスの流れによって膨張するように適合された膨張可能な外壁密閉面を備え、前記膨張が、前記鼻用クッション外壁密閉面を、前記鼻孔を押すように外側に伸張させる請求項1に記載の鼻用インターフェース・アセンブリ。
【請求項20】
さらに、マニホールドの後方側に取着されたパッドを備え、前記パッドが、鼻の側方に延在し、前記パッドが、さらに、前記頭部ストラップ・アセンブリに接続するために側端部にコネクタを備える請求項1に記載の鼻用インターフェース・アセンブリ。
【請求項21】
前記頭部ストラップ・アセンブリを前記マニホールドに接続させる前記コネクタが、さらに、(1)少なくとも2つの回転取着位置で前記マニホールドに着脱可能および回転可能に取着できるように適合された左右のコネクタと、(2)前記マニホールドの後方側で前記左右のコネクタに接続される左右の接続プレートとを備え、前記プレートが、(a)前記プレートの後方皮膚側にあるパッドと、(b)前記頭部ストラップ・アセンブリに接続するための接続継手とを備え、さらに、前記頭部ストラップ・アセンブリが、前記ストラップの皮膚サイズでの軟性材料と、半剛性ストリップとをさらに備える左右の前側ストラップを備え、前記半剛性ストリップが、前記取着プレート接続継手に取着するために取着手段を備え、前記取着手段が、前記プレートに対する前記ストラップの複数の回転位置を形成するように適合された前記前側ストラップと前記取着プレートの間の枢動接続部を備える請求項1に記載の鼻用インターフェース・アセンブリ。
【請求項22】
前記頭部ストラップ・アセンブリが、さらに、前記アセンブリを形作るように、かつ所望の形状の変形に抵抗するように適合された展性部材を備える請求項1に記載の鼻用インターフェース・アセンブリ。
【請求項23】
前記換気ガス供給アセンブリの前記遠位端が、さらに、前記マニホールドの片側に接続するように適合されたエルボー・コネクタ・アセンブリを備え、前記エルボー・コネクタ・アセンブリが、少なくとも2つの平面内で回転するように適合された少なくとも1つの回転コネクタを備え、前記回転が、前記ガス供給ホースを複数の位置に位置付けることができるようにする請求項1に記載の鼻用インターフェース・アセンブリ。
【請求項24】
前記マニホールドおよび換気ガス供給アセンブリが、さらに、前記マニホールドの左または右の側端部に前記換気ガス供給機構を着脱可能および切替え可能に取着できるように適合される請求項1に記載の鼻用インターフェース・アセンブリ。
【請求項25】
前記軸方向で管状の構造が、さらに、使用者の鼻の底部の幅よりも長い軸方向弧状長さを備える請求項1に記載の鼻用インターフェース・アセンブリ。
【請求項26】
前記鼻用クッションの前記遠位端が、7mm〜17mmの外側寸法を有する請求項1に記載の鼻用インターフェース・アセンブリ。
【請求項27】
(a)鼻孔の下方かつ口の上方に位置付けられるように適合された管状マニホールドであって、(1)側方および後方方向にマニホールド中心線から両側に湾曲する複合弓状カーブを備える軸方向で管状の構造と、(2)左側端部および右側端部と、(3)マニホールドの上方側にある少なくとも2つのガス流開口と、(4)一方の側端部に接続された閉止具とを備える管状マニホールドと、
(b)前記少なくとも2つのガス流開口の1つに取着される近位端ベースをそれぞれ備え、かつ鼻孔に当たり、鼻孔を密閉するように適合された遠位端までそれぞれ延在する一対の管状鼻用クッションと、
(c)前記閉止具に接続された側端部とは反対のマニホールドの側端部に接続するように適合された遠位端であって、前記接続が少なくとも1つの平面内で回転するように適合された遠位端と、人工呼吸器に取着するように適合された近位端とを備える換気ガス供給アセンブリと、
(d)頭部ストラップ・アセンブリと、
(e)前記頭部ストラップ・アセンブリを前記マニホールドに接続させるコネクタであって、2つの可動接続部を備え、前記マニホールドとコネクタの間の第1の可動接続部が、矢状面でのマニホールド断面の回転を可能にし、前記頭部ストラップとコネクタの間の第2の可動接続が、下方後方方向での頭部ストラップの枢動を可能にするコネクタと
を備える鼻用インターフェース・アセンブリを備えるキット。
【請求項28】
さらに、(a)第1のサイズの少なくとも1つのマニホールド、および第2のサイズの第2のマニホールドと、(b)第1のサイズの少なくとも1つの頭部ストラップ・アセンブリ、および第2のサイズの第2の頭部ストラップ・アセンブリと、(c)第1のサイズの少なくとも一対の鼻用密閉クッション、および第2のサイズの第2の対の鼻用密閉クッションとを備える請求項25に記載のキット。
【請求項29】
前記鼻用クッションの前記遠位端が、7mm〜17mmの外側寸法を有する請求項25に記載のキット。
【請求項30】
(a)鼻孔の下方かつ口の上方に位置付けられるように適合された管状マニホールドであって、(1)鼻の底部よりも長い軸方向長さ、および左右の側端部と、(2)後方および上方カーブを備える中心線から両側に湾曲する第1の区域と、前記第1の区域の左右の側端部に取着され、前記マニホールドの左右の側端部に対して側方および後方に湾曲する2つの第2の区域とを有する複合弓状カーブを備える中心線弧状軸と、(3)前記マニホールドの上方表面にある少なくとも2つのガス流開口と、(4)一端にガス供給アセンブリを取着し、他端に閉止具を取着するように適合された、前記マニホールドの左右の側端部それぞれにあるコネクタと、(5)前記ガス流開口と連絡するために2つの鼻用密閉クッションを取着するように適合された、上方表面にある少なくとも1つのコネクタと、(6)頭部ストラップ・アセンブリに取着するための、左右の側端部それぞれにあるコネクタと、(7)呼息排気ポートとを備える管状マニホールドと、
(b)前記マニホールドの上方側でコネクタに着脱可能に取着するように、かつ前記ガス流開口と連絡するように適合された近位端ベースを備え、かつ前記鼻孔に当たり、前記鼻孔を密閉するように適合された遠位端を備える一対の管状鼻用クッションと、
(c)(1)前記マニホールドの一方の側部に取着するように適合され、かつ複数の平面内で回転するように適合された遠位端エルボー・コネクタ・アセンブリと、(2)前記遠位エルボー・アセンブリと連絡する可撓性ホースと、(3)人工呼吸器に取着するように適合された近位端接続部とを備える換気ガス供給アセンブリと、
(d)前記マニホールドの側部に取着するように適合された閉止具と、
(e)(1)前記マニホールドの取着手段に回転可能に取着するように適合された左右のコネクタと、(2)左右のコネクタに取着された左右の取着プレートとを備え、前記左右の取着プレートが、カーブを付けられて、前記プレートを皮膚に接触させて安定させるように適合され、さらに(3)左右の取着プレートに可動に接続され、耳の上に後方に延在し、頭部の後側で接合する左右のストラップとを備える頭部ストラップ・アセンブリと
を備える鼻用インターフェース・アセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図14C】
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【図14D】
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【図15A】
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【図15B】
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【図15C】
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【図16A】
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【図16B】
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【図16C】
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【図16D】
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【図17A】
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【図17B】
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【図17C】
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【図17D】
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【図18A】
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【図18B】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23A】
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【図23B】
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【図23C】
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【図24A】
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【図24B】
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【図25】
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【図26】
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【公表番号】特表2011−509762(P2011−509762A)
【公表日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−543296(P2010−543296)
【出願日】平成21年1月16日(2009.1.16)
【国際出願番号】PCT/US2009/031355
【国際公開番号】WO2009/092057
【国際公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【出願人】(510198642)ブリーズ・テクノロジーズ・インコーポレーテッド (2)