説明

面状照明装置

【課題】面状照明装置の薄型化を図りつつ、光源から射出される光の利用効率をより高くする。
【解決手段】面状照明装置は、光源100と、光源100から射出された光が入射する入光端面212および該入光端面212から入射した光を射出する出光面224を有する導光板200と、光源100と入光端面212との間に設けられた回折光学素子230とを備えている。導光板200は、入光端面212側に配置され、入光端面212に向かうほど厚みが漸増するように傾斜面214が設けられた傾斜部210を有し、回折光学素子230は、光源100から射出された光を全体として傾斜面214の傾斜方向に偏向させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、面状照明装置に関し、特に、サイドライト方式の面状照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機等の携帯情報機器に使用される液晶表示パネルの照明装置として、LEDを光源とするサイドライト方式の面状照明装置(バックライト)が広く使用されている。サイドライト方式の面状照明装置では、板状の導光板の端面(入射面)に光源のLEDが配置される。このとき、導光板の厚みがLEDの厚みよりも薄くなると、光利用効率の低下等の不具合が発生する虞があるため、面状照明装置の薄型化はLEDの厚みにより制約されてきた。
【0003】
一方、携帯情報機器の更なる薄型化に対応するため、面状照明装置には、さらなる薄型化が求められている。そこで、入射面に近づくに従って厚みが漸増するように、導光板に傾斜面を形成することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このように導光板に傾斜面を形成することにより、LEDの厚みによらず面状の光を出射する発光面の厚さを薄くすることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−287550号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、導光板に傾斜面を形成した場合、傾斜面方向に傾いて入射した光は、傾斜面で反射されることにより光の方向が変化する。そのため、入射光の一部は発光面に到達する前に導光板から漏出し、LEDから射出された光の利用効率が低下する虞がある。この問題は、LEDを用いた面状照明装置に限らず、種々の光源を用いたサイドライト方式の面状照明装置に共通する。
【0006】
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、面状照明装置の薄型化を図りつつ、光源から射出される光の利用効率をより高くする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的の少なくとも一部を達成するために、本発明は、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0008】
[適用例1]
面状照明装置であって、光源と、前記光源から射出された光が入射する入光端面、および該入光端面から入射した光を射出する出光面を有する導光板と、前記光源と前記入光端面との間に設けられた回折光学素子とを備え、前記導光板は、前記入光端面側に配置され、前記入光端面に向かうほど厚みが漸増するように傾斜面が設けられた傾斜部を有し、前記回折光学素子は、前記光源から射出された光を全体として前記傾斜面の傾斜方向に偏向させる、面状照明装置。この適用例によれば、回折光学素子により光源から射出された光が全体として傾斜面の傾斜方向に偏向されることにより、導光板に入射した光の傾斜面への到達が抑制され、あるいは、傾斜面に到達した際の入射角が大きくなるので、傾斜部からの光の漏出が抑制される。そのため、傾斜面を設けることにより面状照明装置を薄型化を図るとともに、傾斜面を設けることによる光の利用効率の低下を抑制し、光源から射出される光の利用効率をより高くすることができる。
【0009】
[適用例2]
前記回折光学素子は、前記回折光学素子により前記傾斜方向に偏向される所定の次数の回折光の回折効率が他の次数の回折光の回折効率よりも高い、適用例1に記載の面状照明装置。傾斜方向に偏向される所定の次数の回折光の回折効率を他の次数の回折光の回折効率よりも高くすることにより、より確実に光源から射出された光を全体として傾斜面の傾斜方向に偏向させることができる。
【0010】
[適用例3]
前記回折光学素子は、前記入光端面の長手方向に延びるリッジ状の凸部が形成された回折格子である、適用例1または2に記載の面状照明装置。回折格子の凸部は、切削等により金型に溝を形成することにより作製することができるので、より容易に回折光学素子を作製することができる。
【0011】
[適用例4]
前記凸部は、前記傾斜方向について非対称な断面形状を有する、適用例3に記載の面状照明装置。凸部を傾斜方向について非対称な断面形状とすることにより、より確実に光源から射出された光を全体として傾斜面の傾斜方向に偏向させることができる。
【0012】
[適用例5]
前記回折光学素子は、前記光源から射出された光が通過する領域のうちの前記傾斜面側の部分領域に設けられている、適用例1ないし4のいずれかに記載の面状照明装置。回折光学素子が設けられていない領域において導光板に入射した光は、傾斜面に到達せず、あるいは、出光面に近い位置で傾斜面に到達するので、この適用例によっても、傾斜部からの光の漏出を十分抑制することができる。
【0013】
[適用例6]
面状照明装置であって、前記入光端面には、複数のプリズムが前記入光端面の長手方向に沿って離間して設けられており、前記回折光学素子は、前記入光端面の隣り合うプリズムの間の面に設けられている、適用例1ないし5のいずれかに記載の面状照明装置。この適用例によれば、回折光学素子を設けることにより光の利用効率をより高くするとともに、プリズムを設けることにより出光面から射出される光の強度をより均一化することができる。
【0014】
[適用例7]
前記回折光学素子は、前記光源の発光面に設けられている、適用例1ないし5のいずれかに記載の面状照明装置。この適用例によれば、導光板の形状によらず、光源と入光端面との間に回折光学素子を配置することができるので、導光板をより適切な形状にすることができる。
【0015】
[適用例8]
前記回折光学素子は、前記光源と前記入光端面との間に配置されたフィルムに設けられている、適用例1ないし5のいずれかに記載の面状照明装置。この適用例によっても、導光板の形状によらず、光源と入光端面との間に回折光学素子を配置することができるので、導光板をより適切な形状にすることができる。
【0016】
[適用例9]
前記傾斜面は、前記出光面側に設けられている、適用例1ないし8のいずれかに記載の面状照明装置。通常、出光面側には、拡散シートや集光シートが積層される。この適用例によれば、これらのシートの厚みに、傾斜面を設けることによる導光板の厚みの増大分が加わることを避けることができるので、面状照明装置をより薄くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】第1実施形態における面状照明装置の構成を示す斜視図。
【図2】LEDと導光板との断面図。
【図3】回折格子によりLEDの射出光が偏向する様子を示す説明図。
【図4】入光端面に斜めに入射した光線の光路を示す説明図。
【図5】一実施例として評価を行った回折格子の形状を模式的に示す説明図。
【図6】シミュレーションの条件とその結果を示す説明図。
【図7】遠視野特性の測定結果を示すグラフ。
【図8】シミュレーションを行った際の導光板の形状を示す説明図。
【図9】第2実施形態における導光板の構成を示す説明図。
【図10】第1の変形例における回折格子の構成を示す部分断面図。
【図11】第2の変形例における回折格子の構成を示す部分断面図。
【図12】第3の変形例における回折格子の構成と機能を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に、本発明を実施するための形態を以下の順序で説明する。
A.第1実施形態:
A1.面状照明装置の構成:
A2.回折格子の機能:
A3.実施例:
B.第2実施形態:
C.回折格子の変形例:
C1.回折格子の第1の変形例:
C2.回折格子の第2の変形例:
C3.回折格子の第3の変形例:
D.変形例:
【0019】
A.第1実施形態:
A1.面状照明装置の構成:
図1は、第1実施形態における面状照明装置10の構成を示す斜視図である。面状照明装置10は、いわゆるサイドライト方式の面状照明装置であり、光源である複数の発光ダイオード(LED)100と、略矩形板状の導光板200と、拡散シート300と、集光シート400とを有している。面状照明装置10は、LED100を導光板200の一端面(入光端面)212に対向させるとともに、導光板200の主平面に直交する方向(z方向)に、拡散シート300と集光シート400とを順に積層することにより構成されている。詳細については後述するが、LED100から射出された光は、入光端面212から導光板200に入射し、拡散シート300と対向する導光板200の一主平面(出光面)224から射出される。出光面224から射出された光は、拡散シート300により光量が均一化され、集光シート400により配光特性が調整される。なお、導光板200を挟んで拡散シート300と反対側の位置に反射板を配置するものとしても良い。
【0020】
図2は、LED100と導光板200との断面図であり、図1におけるA−A断面を示している。なお、LED100と導光板200とは、密接して配置されるが、図2では、図示の便宜上、LED100と導光板200とを離して描いている。LED100は、青色光を放射するLEDチップ110と、ランプハウス120と、封止部130とを有している。ランプハウス120には、凹部122が設けられており、LEDチップ110は、凹部122の底に実装されている。封止部130は、例えば、黄色光を放射する蛍光体を分散したエポキシ樹脂等の透明な熱硬化性樹脂であり、液状の熱硬化性樹脂を凹部122に充填(ポッティング)した後、加熱することにより形成される。
【0021】
通電によりLEDチップ110が青色光を放射すると、封止部130に分散された蛍光体が青色光により励起され、蛍光体は黄色光を放射する。この黄色光とLEDチップ110が放射した青色光とが混色された白色の光(擬似白色光)は、凹部122の開口に位置する封止部130の表面(発光面)132から射出される。なお、LEDとしては、上述の擬似白色LED100のほか、赤、緑、青の3色の光をそれぞれ放射する複数のLEDチップを用いたLEDや、紫外光を放射するLEDチップと白色蛍光体とを用いたLED等、種々のLEDを用いることができる。
【0022】
導光板200は、略矩形板状の透明な部材であり、例えば、ポリメタルメタクリレート樹脂やポリカーボネート樹脂を用いて形成される。導光板200の形成は、射出成形等の種々の樹脂成形技術を用いて行うことができる。導光板200は、端面に向かって厚みが漸増する傾斜部210と、厚みが一定の平坦部220とを有している。傾斜部210は、その外表面として、入光端面212および傾斜面214と、平坦部220と共通の反射面202とを有している。平坦部220は、その外表面として、対向端面222および出光面224と、傾斜部210と共通の反射面202とを有している。
【0023】
入光端面212は、LED100の発光面132に対向し、LED100の射出光が入射する端面である。対向端面222は、入光端面212と対向する端面である。反射面202は、入光端面212および対向端面222と直交し、入光端面212から対向端面222まで延びる導光板200の一方の主平面である。出光面224は、反射面202と対向する他方の主平面であり、対向端面222と直交し、対向端面222から入光端面212に向かって延びている。傾斜面214は、入光端面212から対向端面222に向かって延び、入光端面212から離れるに従って反射面202に近づくように一定の勾配で傾斜する面である。なお、本明細書および請求の範囲においては、傾斜面214が入光端面212から離れるに従って近づく方向を、傾斜面214の傾斜方向という。従って、図2の傾斜面214の傾斜方向は、反射面202方向(−z方向)となる。
【0024】
第1実施形態では、傾斜部210を設けることにより、傾斜部210を設けない場合よりもLED100に対向する入光端面212の面積を大きくできる。そのため、LED100から射出される光の導光板200への入射効率を、傾斜部210を設けない場合よりも高くすることができる。
【0025】
第1実施形態における導光板200では、入光端面212に回折格子230が形成されている。回折格子230は、透過型の回折格子であり、具体的には入光端面212に入光端面212の長手方向(x方向)に延びるリッジ(尾根)状の凸部232を形成することにより構成されている。凸部232は、例えば、導光板200を形成するための射出成形用の金型に溝を設けることにより形成することができる。第1実施形態では、入光端面212に形成する凸部232の断面形状を傾斜面214の傾斜方向(z方向)について非対称(図2の例では鋸歯状)とすることにより、入射光を全体として傾斜面214の傾斜方向(すなわち、反射面202方向)に偏向させている。なお、回折格子230の具体的な機能と形状とについては後述する。
【0026】
LED100の発光面132から射出された光は、回折格子230が形成された入光端面212から導光板200に入射する。入射した光は、導光板200内において、傾斜面214および出光面224と、反射面202との間で全反射を繰り返すことにより、対向端面222方向に伝播する。導光板200内を伝播する光は、平坦部220において反射面202に形成された光路変更パターン(図示しない)によりその進行方向が変えられる。光路変更パターンにより進行方向が変えられ、臨界角以下の角度で出光面224に到達した光は、出光面224から射出される。
【0027】
A2.回折格子の機能:
図3は、回折格子230によりLED100の射出光が偏向する様子を示す説明図である。なお、第1実施形態において、回折格子230は、入光端面212に形成されたリッジ状の凸部232(図2)により構成されているが、説明の便宜上、図3では空中に周期的なスリットが配置された回折格子として描いている。
【0028】
図3(a)は、回折格子230に斜めに入射した光線の光路を示している。回折格子230を通過することにより、回折格子230に入射した光線は、入射光と同一方向と、入射光とは異なる複数の方向とに分かれ射出される。ここで、射出光(回折光)と光軸O−Oのなす角(回折角)φは、スリットの間隔(すなわち、格子間隔)をd、光の波長をλ、入射光と光軸O−Oのなす角(入射角)θとして、整数m(次数mと呼ばれる)を用いて以下の式で表される。なお、次数mとしたときの回折光は、m次光と呼ばれる。
【数1】

【0029】
上式から分かるように、図3(a)の例では、0次光は入射光と同一方向に進行し、次数mが正の回折光は入射光よりも+z方向(図2の傾斜面214方向)に偏向し、次数mが負の回折光は入射光よりも−z方向(図2の傾斜面214の傾斜方向、すなわち、反射面202方向)に偏向する。図2に示すように、第1実施形態では、入光端面212に形成する凸部232の断面形状を傾斜面214の傾斜方向(z方向)について非対称としている。これにより、特定の負の次数mの回折光の強度を他の次数の回折光の強度よりも強くし、入射光を全体として傾斜面214の傾斜方向(−z方向)に偏向させている。なお、次数mの正負は、座標系や角度の取り方によって異なるが、本明細書においては、入射光を傾斜面214の傾斜方向に偏向させる次数mを負として説明する。
【0030】
図3(b)は、回折格子230により遠視野特性(FFP:Far Field Pattern)が変化する様子を示している。ここで、遠視野特性とは、光源の発光面を見込む方向と、その方向における光線の強度(輝度)との関係を表す特性であり、光源の配光分布を表す。図3(b)において、破線は回折格子230がないLED100単独での遠視野特性を示し、実線は回折格子230を設けた場合の遠視野特性を示している。図3(b)に示すように、回折格子230がない場合、光線の強度は、光軸O−O方向において最大となる。一方、上述のように、特定の負の次数mの回折光の強度を他の次数の回折光の強度よりも強くすると、回折格子230を通過した光の大部分が傾斜面214の傾斜方向(−z方向)に偏向されるので、配光分布は矢印で示すように回折格子がない場合よりも傾斜面214の傾斜方向に傾く。
【0031】
図4は、入光端面212に斜めに入射した光線の光路を示す説明図である。第1実施形態では、導光板200の入光端面212に回折格子230を形成しているため、入射光は、入光端面212において屈折するとともに、複数の回折光に分かれる。0次光(m=0)は、回折格子230がない場合の光路と同一であり、m次光(m=−1〜−3)は、次数mの絶対値が大きくなるに従って、より大きく傾斜面214の傾斜方向に偏向される。図4の例では、偏向量が大きい−3次光(m=−3)は、傾斜面214で反射されることなく平坦部220に到達するが、0次光(m=0)、−1次光(m=−1)および−2次光(m=−2)は、傾斜面214で反射する。
【0032】
上述のように、傾斜面214は、その傾斜方向が反射面202方向(−z方向)となっているので、入光端面212から入射した光が傾斜面214で反射されると、光の進行方向が反射面202方向となす角度は大きくなる。図4の例では、0次光(m=0)は、傾斜面214で反射した後、臨界角以下で反射面202に入射している。そのため、反射面202でその一部が導光板200から漏出する。また、図示はしないが、反射面202で反射された光も、臨界角以下で傾斜面214に入射するので、傾斜面214からも漏出する。一方、−1次光(m=−1)と−2次光(m=−2)とは、回折格子230により傾斜面214の傾斜方向に偏向されることにより、傾斜部210で導光板200外部に漏出することなく、平坦部220に到達する。
【0033】
このように、第1実施形態では、入光端面212に回折格子230を形成して入射光を全体として傾斜面214の傾斜方向(−z方向)、すなわち、反射面202方向に偏向させることにより、LED100から射出される光の導光板200への入射効率をより高くするとともに、傾斜部210における導光板200外への光の漏出を抑制することができる。
【0034】
A3.実施例:
図5は、一実施例として評価を行った回折格子500の形状を模式的に示す説明図である。図5(a)は、回折格子500を凸部522が形成されている面から見た様子を示している。図5(b)は、回折格子500を図5(a)の+x方向から見た様子を示しており、図5(c)は、図5(b)の部分拡大図である。また、図5(d)は、図5(a)ないし図5(c)で示す回折格子500に垂直(y方向)に入射した光線の光路を示している。
【0035】
評価を行った回折格子500は、ポリメチルメタクリレート樹脂製の樹脂板510の一方の面に断面が直角三角形状の凸部522が形成された回折格子である。この回折格子500では、凸部522を構成する斜面524が回折格子500の主平面となす角度が40°(すなわち、回折格子500に垂直な方向(y方向)に対して50°)の傾きを持ち、凸部522の頂点528が凸部522の−z方向側に位置している。また、凸部522の間隔(すなわち、格子間隔)を2.69μmとし、高さ(すなわち、格子溝の深さ)を2.25μmとした。
【0036】
回折格子500の評価としては、図5(d)に示すように回折格子500に垂直に入射した光線について、次数mごとの回折効率をシミュレーションにより評価した。ここで、回折効率とは、入射光の強度に対する回折光の強度の比をいう。なお、次数mの符号は、+z方向に偏向される回折光の次数mを正とし、−z方向に偏向される回折光の次数mを負とするようにとった。以下に示す表1は、入射光の波長λを550nmとしたときの評価結果を示している。
【表1】

【0037】
表1に示すように、図5(a)ないし図5(c)で示す回折格子500では、次数mが−2の場合の回折効率が62.83%と最も高くなり、他の次数mの回折効率は最大でも−1次の7.00%であった。このことから、回折格子500を用いることにより、入射光の大部分を−z方向に偏向させ得ることが分かった。
【0038】
次いで、LED100(図2)の発光面132側に回折格子500を配置することによる遠視野特性の変化を評価した。評価では、まず、シミュレーションを用いて遠視野特性を表す遠視野像を取得した。ここで、遠視野像とは、2軸方向の遠視野特性を二次元的に表す画像である。図6は、シミュレーションの条件とその結果を示す説明図である。図6(a)は、シミュレーションを行った際のLED100および回折格子500の配置を示している。図6(a)に示すように、実施例においては、LED100の発光面132(図2)に凸部522の形成面を対向させて回折格子500を配置した。図6(b)は、比較例として回折格子500を配置しないときの遠視野像を示し、図6(c)は、実施例における遠視野像を示している。なお、図6(b)および図6(c)において、外周の白円は、LED100の発光面132に水平な方向(z−x平面上の方向)を表し、xyzの各方向は、白円の中心における方向を表している。
【0039】
図6(b)に示すように、回折格子500がない場合の遠視野像は、LED100(図2)の発光面132に垂直な方向である白円の中心において最も明るくなった。それに対し、回折格子500を配置した実施例では、図6(c)に示すように、中心よりも−z方向にずれた位置で遠視野像が最も明るくなった。このことから、回折格子500を用いることにより、LED100から射出される光を特定の方向(ここでは、−z方向)に偏向し得ることが分かった。
【0040】
次に、比較例と実施例とのそれぞれについて、シミュレーションと同様の条件で遠視野特性の測定を行った。図7は、遠視野特性の測定結果を示すグラフである。図7において、周方向は、LED100の発光面132(図2)に垂直な方向(y方向)となす角度を表し、径方向は、光強度の相対値(最大値=1)を表している。また、図7の実線は、実施例の遠視野特性を示し、破線は、比較例の遠視野特性を示している。
【0041】
図7に示すように、回折格子500がない場合の遠視野特性は、約0°において最大で、グラフの形状が略円形となった。このように、比較例の配光分布は、通常のLEDの配光分布であるランバート分布であった。それに対し、回折格子500を配置した実施例では、配光分布はランバート分布から外れ、−z方向に強度のピークが移動した。このことから、回折格子500を用いることにより、LED100から射出される光を特定の方向(ここでは、−z方向)に偏向し得ることが確認できた。
【0042】
さらに、第1実施形態の導光板200(図2)について、回折格子230を設けることによる効果をシミュレーションにより調査した。図8は、シミュレーションを行った際の導光板200の形状を示す説明図である。シミュレーションでは、導光板200の形状として、入光端面212の高さを0.58mm、平坦部220の厚みを0.43mm、傾斜部210の長さを1.10mm、傾斜面214と出光面224とのなす角度を7.77°、入光端面212から対向端面222間での距離(全長)を78mmとした。そして、比較例として、入光端面212に回折格子を設けない状態と、実施例として、図5に示す回折格子500と同形状の凸部522を形成した状態とで、傾斜面214および出光面224のそれぞれから射出される光量(光束)を評価した。以下に示す表2は、LED110が射出する光量を同一値としたときの評価結果を示している。なお、表2では、光量を任意単位(AU)で示している。また、変化量は、回折格子230がない状態での射出光量を基準として、回折格子230を設けることによる射出光量の増減割合をパーセントで示している。
【表2】

【0043】
表2に示すように、傾斜面214から射出される光量は、回折格子を設けない比較例では0.042AUであったのに対し、回折格子を設けた実施例では0.024AUまで低下した。また、出光面224から射出される光量は、比較例では35.112AUであったのに対し、実施例では35.806AUまで上昇した。すなわち、入光端面212に回折格子を設けることにより、傾斜面214からの光の漏出は約42%低減され、出光面224から射出される光量は約2%向上した。このことから、入光端面212に傾斜面214の傾斜方向(z方向)について非対称な回折格子を設け、入射光を全体として傾斜面214(図2)の傾斜方向(−z方向)に偏向させることにより、傾斜面214からの光の漏出を抑制するとともに、出光面224から射出される光量を増大させることが可能であることが確認できた。
【0044】
B.第2実施形態:
図9は、第2実施形態における導光板200aの構成を示す説明図である。図9(a)は、導光板200aの全体を示す斜視図であり、図9(b)は、図9(a)において点線で囲まれた領域を拡大した部分拡大図である。第2実施形態は、導光板200aの入光端面212aの形状が異なる点で、第1実施形態と異なっている。他の点は、第1実施形態と同様である。
【0045】
具体的に、第2実施形態では、LED100(図2)と対向する入光端面212aに三角柱状の複数のプリズム240が形成されている。これらの複数のプリズム240は、入光端面212aの長手方向(x方向)に間隔を空けて配置されている。これにより、入光端面212aは、隣り合うプリズム240の間の間隙面242と、各プリズム240が有する2つのプリズム面244,246とにより構成される。間隙面242には、図9(b)に示すように、第1実施形態と同様の形状を有する回折格子が形成されている。
【0046】
このとき、プリズム240のプリズム面244,246に光線が入射すると、入射した光線は、その入射方向に応じて入光端面212aの長手方向(x方向)に屈折される。これにより、第2実施形態では、LED100から射出された光は、入光端面212aの長手方向に広げられるので、出光面224から射出される光のx方向の強度がより均一となる。
【0047】
また、間隙面242に傾斜面214の傾斜方向(z方向)について非対称な回折格子を形成することにより、間隙面242に入射した光は、全体として傾斜面214(図2)の傾斜方向に偏向される。そのため、第1実施形態と同様に、間隙面242への入射光が傾斜面214から漏出することを抑制することができる。
【0048】
このように、第2実施形態は、間隙面242に入射した光が傾斜面214から漏出することを抑制するとともに、出光面224から射出される光のx方向の強度をより均一にできる点で、第1実施形態よりも好ましい。一方、第1実施形態は、入光端面212に入射した光全体について、傾斜面214からの漏出を抑制することができる点で、第2実施形態よりも好ましい。
【0049】
なお、第2実施形態では、間隙面242のみに回折格子を形成しているが、間隙面242に加えプリズム面244,246に回折格子を形成しても良い。但し、プリズム面244,246に回折格子を形成する場合、導光板を形成するための金型などの作製が必ずしも容易でない。そのため、より容易に導光板200aを形成することが可能である点で、間隙面242のみに回折格子を形成するのが好ましい。
【0050】
C.回折格子の変形例:
第1実施形態では、図2に示すように、導光板200の入光端面212の全面に回折格子230を形成しているが、回折格子は、一般に、LED100の発光面132と導光板200の入光端面212との間に設けられ、LED100の射出光を全体として傾斜面214の傾斜方向に偏向させればよく、回折格子の構成は、以下の変形例で示すように種々変形することが可能である。
【0051】
C1.回折格子の第1の変形例:
図10は、第1の変形例における回折格子230bの構成を示す部分断面図である。第1の変形例では、図10に示すように、LED100の射出光が通過する領域である入光端面212bのうち、回折格子230bを入光端面212bの傾斜面214側の領域にのみ形成し、反射面202側の領域には回折格子230bを形成していない。他の点は、第1実施形態と同様である。
【0052】
一般に、反射面202側において入射した光は、傾斜面214に到達せず、あるいは、平坦部220に近い位置で傾斜面214に到達するので、傾斜面214からの漏出は少ない。一方、傾斜面214側において入射した光は、回折格子230bにより傾斜面214の傾斜方向に偏向されるので、傾斜面214からの光の漏出が抑制される。そのため、回折格子230bを入光端面212bの傾斜面214側にのみ形成しても、傾斜面214からの光の漏出を抑制することができる。
【0053】
第1の変形例のように、回折格子230bを入光端面212bの一部にのみ形成する場合、導光板200bを形成するための金型等の加工量を低減することができる。そのため、第1の変形例の導光板200bは、入光端面212の全面に回折格子230を形成した第1実施形態の導光板200よりも、より容易に製造することが可能となる。一方、第1実施形態は、反射面202側において入射した光についても傾斜面214の傾斜方向に偏向することにより、傾斜面214への光の到達をより確実に抑制することができる。そのため、傾斜面214からの光の漏出をより確実に抑制することができる。
【0054】
また、第1実施形態のように、入光端面212の全面に回折格子230を設けると、反射面202側の領域において反射面202方向(傾斜面214の傾斜方向)に傾いて入射した光が、回折格子230によりさらに反射面202方向に偏向される。そして、偏向された光が反射面202で反射された後、小さい入射角度で傾斜面214に到達し、傾斜面214から漏出する虞がある。そのため、第1の変形例のように、入光端面212bの反射面202側の領域に回折格子230bを設けないことにより、反射面202側の領域において反射面202方向(傾斜面214の傾斜方向)に傾いて入射した光が、回折格子230bによりさらに反射面202方向に偏向され、傾斜面214から漏出することを抑制することができる。
【0055】
なお、第1の変形例では、入光端面212bにプリズムを形成していないが、第2実施形態のように入光端面212aにプリズム240を形成した場合においても、傾斜面214側にのみ回折格子を形成するものとしても良い。
【0056】
C2.回折格子の第2の変形例:
図11は、第2の変形例における回折格子610の構成を示す部分断面図である。第2の変形例では、図11に示すように、導光板200cの入光端面212cには回折格子を形成せず、回折格子610が形成されたフィルム600を、入光端面212cとLED100の発光面132との間に配置している。他の点は、第1実施形態と同様である。
【0057】
回折格子610を形成したフィルム600は、ロール転写等の周知の転写技術を用いて形成することができる。この場合、ロールツーロール方式等の生産方法で大面積のフィルムを製造することができるので、予め大面積のフィルムを形成し、そのフィルムから所定の大きさのフィルムを切り出すことにより、より安価に第2の変形例のフィルム600を作製することができる。
【0058】
また、第2の変形例では、回折格子610を導光板200cとは別個の部材であるフィルム600に形成することにより、導光板200cの形状によらず、入光端面212cと発光面132との間に回折格子610を配置することができる。そのため、既存の導光板をほとんど変更することなく使用することができる。また、第2実施形態のように入光端面212aにプリズム240を形成する場合においても、LED100からの射出光全体を回折格子610に入射させることができる。この場合、プリズム240間の間隙面242を省略することも可能であるので出光面224から射出される光のx方向の強度をさらに均一化することがより容易となるとともに、LED100からの射出光全体について傾斜面214からの漏出を抑制することができる。
【0059】
さらに、第2の変形例では、回折格子610を導光板200cとは別個の部材であるフィルム600に形成することにより、LED100の配光特性や導光板200cの光学特性等に応じてより適切な回折特性を有する回折格子610を用いることができるので、傾斜面214側からの光の漏出や、出光面224からの射出光量のむらの発生をより効果的に抑制することが可能となる。
【0060】
なお、第2の変形例では、フィルム600の全面に回折格子610を形成しているが、第1の変形例と同様に、フィルム600の全面(LED100の射出光の通過領域)のうちの傾斜面214側の一部の領域にのみ回折格子610を形成しても良い。また、傾斜面214側の一部の領域にのみ全面に回折格子610が形成されたフィルム600を配置してもよい。後者の場合、回折格子610が形成されておらず、厚みが回折格子610を形成したフィルムと同程度のフィルムを反射面202側に配置しても良い。
【0061】
C3.回折格子の第3の変形例:
図12は、第3の変形例における回折格子140の構成と機能を示す説明図である。図12(a)は、第3の変形例における回折格子140の構成を示す部分断面図であり、図12(b)は、図12(a)において点線で囲んだ領域を拡大した拡大断面図である。
【0062】
第3の変形例では、図12(a)に示すように、導光板200cの入光端面212cには回折格子を形成せず、LED100dの発光面132dに回折格子140を形成している。発光面132dに回折格子140を形成したLED100dは、トランスファーモールディングやコンプレッションモールディング等の金型を使用する封止技術を用いて封止部130dを形成することにより作製することができる。
【0063】
第3の変形例では、回折格子140を構成する凸部142は、発光面132dの導光板200c側に形成され、LED100dからの射出光は凸部142の形成方向に進行する。このように、第3の変形例では、光線の進行方向と凸部の形成方向が上記各実施形態と異なるので、上記各実施形態における凸部と異なる断面形状の凸部142を形成している。具体的には、図12(b)に示すように、凸部142は、傾斜が急な反射面202側の面144と、傾斜が緩やかな傾斜面214側の面146とによって構成されている。そのため、凸部142の頂点148は、凸部142の傾斜面214側に位置している。
【0064】
図12(c)は、LED100dに回折格子140を設けることにより配光特性が変化する様子を示している。図12(c)において、破線は回折格子140が形成されていないLED100の遠視野特性を示し、実線は発光面132dに回折格子140を形成したLED100dの遠視野特性を示している。図12(c)に示すように、回折格子140が形成されていないLED100の射出光の強度は、光軸O−O方向において最大となる。一方、図12(b)に示す回折格子140を形成したLED100dの射出光の強度は、光軸O−Oよりも傾斜面214の傾斜方向(−z方向)に傾いた方向で最大となる。
【0065】
このように、LED100dの発光面132dに回折格子140を設けることによっても、LED100dの射出光を全体として傾斜面214の傾斜方向(反射面202方向)に偏向させることができる。そのため、第3の変形例によっても傾斜面214からの光の漏出を低減することができる。
【0066】
また、第3の変形例では、回折格子140をLED100dの発光面132dに形成することにより、導光板200cの形状によらず、回折格子140により偏向された光を入光端面212cに入射させることができる。そのため、第2の変形例と同様に、既存の導光板をほとんど変更することなく使用することができる。また、第2実施形態のように入光端面212aにプリズム240を形成する場合においても、偏向された光を入光端面212aに入射させることができる。そのため、プリズム240間の間隙面242を省略することも可能であるので出光面224から射出される光のx方向の強度をさらに均一化することがより容易となるとともに、LED100dからの射出光全体について傾斜面214からの漏出を抑制することができる。
【0067】
なお、第3の変形例では、発光面132dの全面に回折格子140を形成しているが、第1の変形例と同様に、発光面132dの全面(LED100dの射出光の通過領域)のうちの傾斜面214側の一部の領域にのみ回折格子140を形成しても良い。この場合においても、第1の変形例と同様に、封止に使用する金型等の加工量を低減することができるので、より容易に回折格子140が形成されたLED100dを製造することができる。
【0068】
D.変形例:
なお、この発明は上記各実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0069】
D1.変形例1:
【0070】
上記各実施形態および回折格子の各変形例では、LED100,100dの発光面132,132dと入光端面212,212a〜212cとの間に単一種類の回折格子230,230b,610,140を設けているが、LED100,100dの射出光が通過する領域のうちの部分領域ごとに異なる種類の回折格子を設けるものとしても良い。例えば、入光端面の傾斜面214側の領域と入光端面212の反射面202側の領域とで、回折特性の異なる回折格子を設けることも可能である。この場合、傾斜面214側の領域に格子間隔が短い回折格子を形成し、反射面202側の領域に格子間隔が長い回折格子を形成するものとしても良い。この場合、傾斜面214方向に傾いて入射した光の傾斜面214からの漏出が抑制可能であるとともに、反射面202に近い領域から入射した光については、偏向量を小さくすることで、回折格子の第1の変形例のように、反射面202側の領域において反射面202方向(傾斜面214の傾斜方向)に傾いて入射した光が、回折格子230bによりさらに反射面202方向に偏向され、傾斜面214から漏出することを抑制することができる。
【0071】
D2.変形例2:
上記各実施形態および回折格子の各変形例では、傾斜面214を出光面224側に設けているが、反射面202側に傾斜面を設け、出光面224側を平坦とすることも可能である。この場合においても、回折格子によりLEDからの射出光を全体として傾斜面214の傾斜方向に偏向させることにより、傾斜面からの光の漏出を抑制することができる。但し、この場合、図1に示すように拡散シート300および集光シート400を積層することによる厚みの増大分に傾斜面を設けることによる導光板200の厚みの増大分が加わることにより、面状照明装置10の厚みが増大する。そのため、上記各実施形態および回折格子の各変形例に示すように、傾斜面214を出光面224側に設けるのがより好ましい。
【0072】
D3.変形例3:
上記各実施形態および変形例では、LED100,100dから射出される光を全体として傾斜面214の傾斜方向に偏向させるために回折格子230,230b,610,140を用いているが、回折格子230,230b,610,140に替えて種々の回折光学素子を用いることも可能である。回折光学素子としては、例えば、ホログラムを用いてフォトポリマ材料に形成されるホログラフィック光学素子を使用することも可能である。但し、回折格子230,230b,610,140は、ダイヤモンドバイトを用いた切削により金型に溝を形成することにより作製することができるので、ホログラフィック光学素子よりも容易に作成することができる。
【0073】
D4.変形例4:
上記各実施形態および変形例では、面状照明装置10の光源として略点光源のLED100,100dを用いているが、光源としては、このようなLED100,100dの他、LEDアレイ、冷陰極線管、あるいはエレクトロルミネッセンス(EL:Electro Luminescence)素子などの種々の発光素子を使用することも可能である。
【符号の説明】
【0074】
10…面状照明装置
100…LED
110…LEDチップ
120…ランプハウス
122…凹部
130,130d…封止部
132,132d…発光面
140…回折格子
142…凸部
144,146…面
148…頂点
200,200a,200b,200c…導光板
202…反射面
210…傾斜部
212,212a,212b,212c…入光端面
214…傾斜面
220…平坦部
222…対向端面
224…出光面
230,230b…回折格子
232…凸部
240…プリズム
242…間隙面
244,246…プリズム面
300…拡散シート
400…集光シート
500…回折格子
510…樹脂板
522…凸部
524…斜面
528…頂点
600…フィルム
610…回折格子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
面状照明装置であって、
光源と、
前記光源から射出された光が入射する入光端面、および該入光端面から入射した光を射出する出光面を有する導光板と、
前記光源と前記入光端面との間に設けられた回折光学素子と
を備え、
前記導光板は、前記入光端面側に配置され、前記入光端面に向かうほど厚みが漸増するように傾斜面が設けられた傾斜部を有し、
前記回折光学素子は、前記光源から射出された光を全体として前記傾斜面の傾斜方向に偏向させる、
面状照明装置。
【請求項2】
前記回折光学素子は、前記回折光学素子により前記傾斜方向に偏向される所定の次数の回折光の回折効率が他の次数の回折光の回折効率よりも高い、請求項1に記載の面状照明装置。
【請求項3】
前記回折光学素子は、前記入光端面の長手方向に延びるリッジ状の凸部が形成された回折格子である、請求項1または2に記載の面状照明装置。
【請求項4】
前記凸部は、前記傾斜方向について非対称な断面形状を有する、請求項3に記載の面状照明装置。
【請求項5】
前記回折光学素子は、前記光源から射出された光が通過する領域のうちの前記傾斜面側の部分領域に設けられている、請求項1ないし4のいずれかに記載の面状照明装置。
【請求項6】
面状照明装置であって、
前記入光端面には、複数のプリズムが前記入光端面の長手方向に沿って離間して設けられており、
前記回折光学素子は、前記入光端面の隣り合うプリズムの間の面に設けられている、
請求項1ないし5のいずれかに記載の面状照明装置。
【請求項7】
前記回折光学素子は、前記光源の発光面に設けられている、請求項1ないし5のいずれかに記載の面状照明装置。
【請求項8】
前記回折光学素子は、前記光源と前記入光端面との間に配置されたフィルムに設けられている、請求項1ないし5のいずれかに記載の面状照明装置。
【請求項9】
前記傾斜面は、前記出光面側に設けられている、請求項1ないし8のいずれかに記載の面状照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−101892(P2013−101892A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−246019(P2011−246019)
【出願日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【出願人】(000114215)ミネベア株式会社 (846)
【Fターム(参考)】