説明

革インソール

【課題】 靴内に置ける多湿による蒸れを軽減し長期間使用できるインソール(中敷き)にする。
【解決手段】靴(履き物)を履いた時に生じる靴内での多湿を軽減するために吸湿排湿に優れた特徴を持つ、動物の皮をなめして加工した革を利用し、インソール(中敷き)表面と成る面に革を用いて靴内の湿気を吸収し多湿による蒸れを緩和し、更に長期間使用できるようにインソール裏面と成る面にシリコーン系素材やガラス繊維または合成樹脂繊維を貼着しインソールの強度と靴内での遊動防止得た。図2は、色や質またはデザインが異なる二枚の革にガラス繊維や合成樹脂繊維を入れて貼着し、強度と遊び心を持たせた履き物用革インソール。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、靴を履いた時に発生する靴内の多湿による蒸れを軽減するために革を用いて靴内の蒸れを軽減する履き物用インソールに関する。
【背景技術】
【0002】
靴を履いた時、靴内での多湿を防ぐために合成樹脂製インソールに数多くの穴や凹凸を設けて通気性を良くし靴内から湿気を排出し靴内を快適にすると言うインソールが有るが、靴内に挿入して見ると靴内底面とインソール裏面とが密接状態に成るため通気性が失われてしまう。
【0003】
靴内の高温多湿を防ぐためインソールの通気性を良くし、更にサラサラ感を得るため足裏と接する面に合成繊維を使用したインソールは靴内の湿度が上昇するとサラサラ感も感じなくなる。
【0004】
通気性を備えたインソールに通気性の有る活性炭シートや吸湿シートを用いたインソールは吸湿し靴内は多湿にならずに快適になるが、活性炭や吸湿シートの効力が無くなると靴内は蒸れてしまう。
【0005】
通気性を備えたインソールのほとんどは、インソールの裏表間に空気が抜ける穴または空間を設け通気性を良くして蒸れ防止とあるが、実際にインソールを靴内に挿入して見ると靴内底面とインソール裏面とが密接状態に成るため通気性が失われてしまい蒸れてしまう。
【特許文献1】特開2001−149109号公報
【特許文献2】特開2005−68233号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
問題点は、従来のインソールは多湿による靴内の蒸れを長期間軽減し維持する事が難しい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は,靴を履いて起こる靴内の多湿による蒸れを軽減するために吸湿と排湿に優れている革を靴内底の形に合わせ削成し、革の裏面と成る面にシリコーン系素材やガラス繊維または合成樹脂繊維などを貼着し強度と遊動防止を得る事を特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
本発明の革インソールは革の吸湿効果で靴内の多湿による蒸れを軽減し遊動防止にも優れている。また吸湿した湿気は靴を脱ぐと直ぐに排湿するため靴内を快適状態に保ち、更に強度を持たせたインソールは軽量かつ薄く丈夫なため長期間使用できる利点がある。異なる二枚の革を貼り合わせ遊び心を持たせた革インソールは、その日の気分に合わせて裏返しして楽しむ事ができる利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の多湿による靴内の蒸れを軽減し長期間使用できるようにするという目的を、最小の部品数でしかも極薄で実現できた。また、実施の実歩行には三ヶ月間使用(宅配業で使用)した革インソール使用した。
【実施例1】
【0010】
図1は、革(図1−1)とシリコーン系素材(図1−2)などを貼着し削成した革インソール。
【0011】
革自体では、強度的にも弱いためシリコーン系素材(図1−2)を貼着して歩行実験したところ靴内底面とシリコーン系素材(図1−2)との摩擦が大きいため革インソールが靴内で遊動しなくて済んだ。
【実施例2】
【0012】
図2は、革インソールに遊び心(ファッション性)を持たせるために革(図2−1、色−茶色)と革(図2−3、色−メタリックレッド)の異なった二枚の革とガラス繊維(図2−2)を接着剤で貼り合わせた状態。
【0013】
実歩行には三ヶ月間使用(宅配業)した革インソールを使いどれだけの吸湿力が有るか調べてみた、歩行時間は各35分で行った結果は下記−表1の通りである。
【0014】
【表1】

【0015】
表1を見ると革インソールの有無で各靴内の湿度は5%から10%の違いが出た、シューズは通気性の良い編み目シューズを使った為か湿度差は5%と少なかったが全体で良い結果がでた。更に体感できるか靴で実験してみた、右靴だけに革インソールを入れ歩行したところ歩行から20分位で左右の湿度の違いを感じ35分位から左足に蒸れを感じるように成った。
【0016】
上記から三ヶ月使用した革インソールでも湿気の吸湿効果が有り靴内の蒸れを軽減する事ができ、革インソールの遊動も無かった。
【産業上の利用可能性】
【0017】
合成革靴や合成樹脂製靴の靴内底に貼着し、靴蒸れの少ない靴として利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】革インソールの実施方法を示した説明図である。(実施例1)
【図2】革インソールの実施方法を示した説明図である。(実施例2)
【符号の説明】
【0019】
1 革(茶色)
2 シリコーン系素材やガラス繊維または合成樹脂繊維
3 革(メタリックレッド色)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
動物の皮をなめして加工した革を靴内底の形に合わせて削成し裏面と成る面にシリコーン系素材やガラス繊維または合成樹脂繊維を貼着し、削成したインソールの強度と靴内底での遊動防止を持たせた履き物用革インソール。
【請求項2】
色や質またはデザインが異なる二枚の革を接着剤または粘着テープで貼り合わせ遊び心を持たせた革インソール。また二枚の革と革の間にガラス繊維や合成樹脂繊維を入れて貼り合わせ削成し、強度を持たせた履き物用革インソール。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−22614(P2010−22614A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−188094(P2008−188094)
【出願日】平成20年7月22日(2008.7.22)
【出願人】(596001690)
【Fターム(参考)】