音声送受信システム、音声送信装置、及び、音声受信装置
【課題】 接続されるAVアンプに応じて、DVDプレーヤのHDMIオーディオ出力設定を自動的に変更すること。
【解決手段】 DVDプレーヤは、EDIDに基づいてAVアンプがDSD音声信号を受信できると判断すると、HDMIオーディオ出力設定の問合せコマンドをAVアンプに送信する。DSD音声信号をそのまま再生できるAVアンプは、問合せコマンドに応じて、HDMIオーディオ出力設定をDSD6chに設定する指示をDVDプレーヤに返信する。DSD音声信号をそのまま再生することができず、PCM音声信号に変換して再生できるAVアンプは、問合せコマンドに応じて、HDMIオーディオ出力設定をPCM6chに設定する指示をDVDプレーヤに返信する。DVDプレーヤは、AVアンプからのHDMIオーディ出力設定の設定指示に基づいて、HDMIオーディオ出力設定を実行する。
【解決手段】 DVDプレーヤは、EDIDに基づいてAVアンプがDSD音声信号を受信できると判断すると、HDMIオーディオ出力設定の問合せコマンドをAVアンプに送信する。DSD音声信号をそのまま再生できるAVアンプは、問合せコマンドに応じて、HDMIオーディオ出力設定をDSD6chに設定する指示をDVDプレーヤに返信する。DSD音声信号をそのまま再生することができず、PCM音声信号に変換して再生できるAVアンプは、問合せコマンドに応じて、HDMIオーディオ出力設定をPCM6chに設定する指示をDVDプレーヤに返信する。DVDプレーヤは、AVアンプからのHDMIオーディ出力設定の設定指示に基づいて、HDMIオーディオ出力設定を実行する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音声送受信システム、音声送信装置、及び、音声受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
DVDプレーヤと、AVアンプと、ディスプレイ装置とを備えるコンテンツ送受信システムが利用されている。DVDを再生する場合、DVDプレーヤは、DVDから映像データ及び音声信号を読み出して、HDMIデータに変換し、AVアンプに送信する。AVアンプは、音声信号に音声処理を実行し、スピーカーから音声を出力する。AVアンプは、映像データをHDMIデータに変換し、ディスプレイ装置に送信する。ディスプレイ装置は、AVアンプから供給された映像データに映像処理を実行し、表示装置に表示する。また、SACDを再生する場合、DVDプレーヤは、SACDから音声信号を読み出して、HDMIデータに変換し、AVアンプに送信する。AVアンプは、音声信号に音声処理を実行し、スピーカーから音声を出力する。
【0003】
ここで、SACDにはDSD(Direct
Stream Digital)フォーマットの音声信号が記録されており、DVDプレーヤはDSD音声信号をHDMIデータに変換し、AVアンプに送信する。AVアンプには、(1)DSD音声信号を受信して、再生できるもの、(2)DSD音声信号を受信できないもの、(3)DSD音声信号を受信できるが、DSD音声信号をPCM音声信号に変換することによってのみ再生できるものが存在する。
【0004】
詳細には、(3)のAVアンプは、DACがDSD音声信号に対応しておらず、PCM音声信号にしか対応していないので、DSD−PCM変換部においてDSD音声信号をPCM音声信号に変換する必要がある。又は、DSPの入力がDSDに対応しておらず、DSD音声信号に対してリスニングモードに応じた音声処理を実行することができないので、DSD−PCM変換部においてDSD音声信号をPCM音声信号に変換する必要がある。
【0005】
(2)のAVアンプにDSD音声信号を送信すると、AVアンプはDSD音声信号を受信することができず、スピーカーから音声を出力することができない。この場合には、ユーザ操作によって、DVDプレーヤのHDMIオーディオ出力設定を「DSD6ch」から「PCM6ch」に変更するとによって、DVDプレーヤは、DSD音声信号を、PCM音声信号に変換し、AVアンプに送信する。従って、AVアンプは、PCM音声信号を再生し、スピーカーから音声を出力することができる。
【0006】
(3)のAVアンプにDSD音声信号を送信すると、AVアンプは、DSD−PCM変換部において、DSD音声信号をPCM音声信号に変換し、PCM音声信号を再生し、スピーカーから音声を出力する。しかし、一般的には、AVアンプが有するDSD−PCM変換部は、サンプリング周波数44.1kHzのPCMの音声信号に変換するので、DVDプレーヤにおいてPCM音声信号に変換(例えば、サンプリング周波数176.4kHzのPCM音声信号に変換)する場合と比較して、再生される音声の音質が劣化してしまう。そこで、ユーザ操作によって、DVDプレーヤのHDMIオーディオ出力設定を「DSD6ch」から「PCM6ch」に変更することによって、DVDプレーヤは、DSD音声信号を、176.4kHzのPCM音声信号に変換し、AVアンプに送信する。AVアンプは、176.4kHzのPCM音声信号を再生するので、AVアンプにおいてDSD音声信号をPCM音声信号に変換する場合に比べて、再生される音声の音質を向上させることができる。
【0007】
以上のように、DVDプレーヤに接続されるAVアンプに応じて、ユーザ操作によってHDMIオーディオ出力設定をその都度変更する必要があり、その操作が非常に煩雑であり、かつ、分かり難いという問題がある。また、HDMIオーディオ出力設定を間違うと、AVアンプから音声を再生できないという問題がある。
【0008】
下記特許文献1には、以下の内容を記載する。AVアンプ4は、下流側の音声出力機器であるTV3における音声の受信許容能力に合わせて上流側の音声出力機器であるDVDプレーヤ2から受信したDVDオーディオデータDA1をフォーマット変換することにより、その結果得られる変換オーディオデータTD1をTV3へ伝送することができるので、当該TV3における音声の受信許容能力とは無関係に、DVDプレーヤ2からTV3へ向けてオーディオ信号を伝送することができる。
【0009】
ここで、例えば、DVDプレーヤがAVアンプのEDIDを取得し、EDIDに記述されているAVアンプが受信可能な音声信号のフォーマット情報を読み出し、これに基づいて、HDMIオーディオ出力設定を自動的に変更することが考えられる。しかし、AVアンプのEDIDには、DSD音声信号を受信可能であることは記述されているが、上記(1)のようにAVアンプがDSD音声信号をそのまま再生できるか、(3)のようにAVアンプがDSD音声信号をPCM音声信号に変換することによって再生することができるかまでは判断することができない。従って、AVアンプから取得したEDIDのみからでは、HDMIオーディオ出力設定を自動的に変更することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2006−311288号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ユーザ操作を要することなく、接続される音声受信装置に応じて、音声送信装置のオーディオ出力設定を自動的に設定することができる音声送受信システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の好ましい実施形態による音声送受信システムは、音声信号を送信する音声送信装置と、音声信号を受信する音声受信装置とを備え、前記音声送信装置が、第1フォーマット音声信号を第2フォーマット音声信号に変換する第1変換手段と、前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する送信手段と、前記送信手段が前記第1フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する第1送信状態、又は、前記第1変換手段が前記第1フォーマット音声信号を前記第2フォーマット音声信号に変換し、前記送信手段が変換された前記第2フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する第2送信状態に設定する設定手段と、前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できるか否かを判断する判断手段と、前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できると判断された場合、前記音声受信装置に前記第1送信状態または前記第2送信状態のいずれに設定するかを問合せる第1コマンドを送信する問合せ送信手段とを有し、前記音声受信装置が、前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声送信装置から受信する受信手段と、前記第1フォーマット音声信号を受信すると、前記第1フォーマット音声信号を前記第2フォーマット音声信号に変換する第2変換手段と、前記第1フォーマット音声信号には音声処理を実行できず、前記第2フォーマット音声信号に音声処理を実行する音声処理手段と、前記第1コマンドを受信した場合に、前記音声送信装置に前記第2送信状態に設定させる第2コマンドを送信する指示手段とを有し、前記音声送信装置が、前記第2送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第2送信状態に設定させる設定制御手段をさらに有する。
【0013】
音声送信装置は、音声受信装置が第1フォーマット音声信号を受信可能と判断すると、音声受信装置が第1フォーマット音声信号に音声処理を実行できるか否かまでは判断できないので、音声受信装置に第1コマンドを送信する。音声受信装置は、第1フォーマット音声信号に音声処理を実行できず、第1フォーマット音声信号を第2フォーマット音声信号に変換することにより音声処理を実行できる場合には、第2送信状態に設定する第2コマンドを音声送信装置に送信する。従って、音声送信装置は、ユーザ操作を要することなく、第2コマンドに応じて、第2送信状態に自動的に設定することができる。
【0014】
好ましい実施形態においては、前記第1コマンドには前記第1変換手段によって変換される第2フォーマット音声信号の品質に関する情報が含まれており、前記音声受信装置が、前記第2変換手段によって変換される第2フォーマット音声信号の品質が、前記第1変換手段によって変換される第2フォーマット音声信号の品質よりも優れるか否かを判断する品質判断手段をさらに有し、前記指示手段が、前記第2変換手段によって変換される第2フォーマット音声信号の品質が、前記第1変換手段によって変換される第2フォーマット音声信号の品質よりも優れる場合に、前記音声送信装置に前記第1送信状態に設定させる第2コマンドを送信し、前記第2変換手段によって変換される第2フォーマット音声信号の品質が、前記第1変換手段によって変換される第2フォーマット音声信号の品質よりも優れない場合に、前記音声送信装置に前記第2送信状態に設定させる第2コマンドを送信し、前記設定制御手段が、前記第1送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第1送信状態に設定させる。
【0015】
この場合、音声受信装置において、第1フォーマット音声信号から第2フォーマット音声信号に変換した方が品質(特に限定されないが、例えばサンプリング周波数)が優れる場合には、音声受信装置は、第1送信状態に設定する第2コマンドを音声送信装置に送信する。従って、音声送信装置は、ユーザ操作を要することなく、第2コマンドに応じて、再生される音声の品質が優れる第1送信状態に自動的に設定することができる。
【0016】
本発明の別の好ましい実施形態による音声送受信システムは、音声信号を送信する音声送信装置と、音声信号を受信する音声受信装置とを備え、前記音声送信装置が、第1フォーマット音声信号を第2フォーマット音声信号に変換する第1変換手段と、前記音声送信装置に挿入される記録媒体から、前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)、または、前記第2フォーマット音声信号(第2チャンネル数)を再生する再生手段と、前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する送信手段と、前記送信手段が前記記録媒体から再生された前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第1送信状態、前記第1変換手段が前記記録媒体から再生された前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記第2フォーマット音声信号(第1チャンネル数)に変換し、前記送信手段が変換された前記第2フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第2送信状態、又は、前記送信手段が前記記録媒体から再生された前記第2フォーマット音声信号(第2チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第3送信状態に設定する設定手段と、前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できるか否かを判断する判断手段と、前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できると判断された場合、前記音声受信装置に前記第1送信状態、前記第2送信状態、前記第3送信状態のいずれに設定するかを問合せる第1コマンドを送信する問合せ送信手段とを有し、前記音声受信装置が、前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声送信装置から受信する受信手段と、前記第1フォーマット音声信号を受信すると、前記第1フォーマット音声信号を前記第2フォーマット音声信号に変換する第2変換手段と、前記第1フォーマット音声信号には音声処理を実行できず、前記第2フォーマット音声信号に音声処理を実行する音声処理手段と、前記第1コマンドを受信した場合に、前記音声受信装置が第2チャンネル数で音声信号を出力する必要があるか否かを判断する手段と、第2チャンネル数で音声信号を出力する必要がない場合、前記音声送信装置に前記第2送信状態に設定させる第2コマンドを送信し、第2チャンネル数で音声信号を出力する必要がある場合、前記音声送信装置に前記第3送信状態に設定させる第2コマンドを送信する指示手段とを有し、前記音声送信装置が、前記第2送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第2送信状態に設定させ、前記第3送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第3送信状態に設定させる設定制御手段をさらに有する。
【0017】
音声送信装置は、音声受信装置が第1フォーマット音声信号を受信可能と判断すると、音声受信装置が第1フォーマット音声信号に音声処理を実行できるか否かまでは判断できないので、音声受信装置に第1コマンドを送信する。音声受信装置は、第1フォーマット音声信号に音声処理を実行できず、第1フォーマット音声信号を第2フォーマット音声信号に変換することにより音声処理を実行できる場合には、第2送信状態に設定する第2コマンドを音声送信装置に送信する。従って、音声送信装置は、ユーザ操作を要することなく、第2コマンドに応じて、第2送信状態に自動的に設定することができる。また、音声受信装置は、第2チャンネル数(特に限定されないが例えば2ch)で音声信号を出力する必要がある場合には、第3送信状態に設定する第2コマンドを音声送信装置に送信する。従って、音声送信装置は、ユーザ操作を要することなく、第2コマンドに応じて、第3送信状態に自動的に設定することができる。
【0018】
本発明の別の好ましい実施形態による音声送受信システムは、音声信号を送信する音声送信装置と、音声信号を受信する音声受信装置とを備え、前記音声送信装置が、第1フォーマット音声信号を第2フォーマット音声信号に変換する第1変換手段と、前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する送信手段と、前記送信手段が前記第1フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する第1送信状態、又は、前記第1変換手段が前記第1フォーマット音声信号を前記第2フォーマット音声信号に変換し、前記送信手段が変換された前記第2フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する第2送信状態に設定する設定手段と、前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できるか否かを判断する判断手段と、前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できると判断された場合、前記音声送信装置に前記第1送信状態または前記第2送信状態のいずれに設定するかを問合せる第1コマンドを送信する問合せ送信手段とを有し、前記音声受信装置が、前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声送信装置から受信する受信手段と、前記第1フォーマット音声信号を受信すると、前記第1音声フォーマット音声信号を前記第2フォーマット音声信号に変換することなくそのまま音声処理を実行することができる音声処理手段と、前記第1コマンドを受信した場合に、前記音声送信装置に前記第1送信状態に設定させる第2コマンドを送信する指示手段とを有し、前記音声送信装置が、前記第1送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第1送信状態に設定させる設定制御手段をさらに有する。
【0019】
音声送信装置は、音声受信装置が第1フォーマット音声信号を受信可能と判断すると、音声受信装置が第1フォーマット音声信号に音声処理を実行できるか否かまでは判断できないので、音声受信装置に第1コマンドを送信する。音声受信装置は、第1フォーマット音声信号に音声処理を実行できる場合には、第1送信状態に設定する第2コマンドを音声送信装置に送信する。従って、音声送信装置は、ユーザ操作を要することなく、第2コマンドに応じて、第1送信状態に自動的に設定することができる。
【0020】
本発明の別の好ましい実施形態による音声送受信システムは、音声信号を送信する音声送信装置と、音声信号を受信する音声受信装置とを備え、前記音声送信装置が、第1フォーマット音声信号を第2フォーマット音声信号に変換する第1変換手段と、前記音声送信装置に挿入される記録媒体から、前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)、または、前記第1フォーマット音声信号(第2チャンネル数)を再生する再生手段と、前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する送信手段と、前記送信手段が前記記録媒体から再生された前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第1送信状態、前記第1変換手段が前記記録媒体から再生された前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記第2フォーマット音声信号(第1チャンネル数)に変換し、前記送信手段が変換された前記第2フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第2送信状態、又は、前記送信手段が前記記録媒体から再生された前記第1フォーマット音声信号(第2チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第3送信状態に設定する設定手段と、前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できるか否かを判断する判断手段と、前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できると判断された場合、前記音声送信装置に前記第1送信状態、第2送信状態、前記第3送信状態のいずれに設定するかを問合せる第1コマンドを送信する問合せ送信手段とを有し、前記音声受信装置が、前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声送信装置から受信する受信手段と、前記第1フォーマット音声信号を受信すると、前記第1音声フォーマット音声信号を前記第2フォーマット音声信号に変換することなくそのまま音声処理を実行することができる音声処理手段と、前記第1コマンドを受信した場合に、前記音声受信装置からヘッドフォンに音声信号を出力するか否かを出力するか否かを判断する手段と、ヘッドフォンに音声信号を出力する場合に、前記音声送信装置に前記第3送信状態に設定させる第2コマンドを送信し、ヘッドフォンに音声信号を出力しない場合に、前記音声送信装置に前記第1送信状態に設定させる第2コマンドを送信する指示手段とを有し、前記音声送信装置が、前記第1送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第1送信状態に設定させ、前記第3送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第3送信状態に設定させる設定制御手段をさらに有する。
【0021】
音声送信装置は、音声受信装置が第1フォーマット音声信号を受信可能と判断すると、音声処理装置が第1フォーマット音声信号に音声処理を実行できるか否かまでは判断できないので、音声受信装置に第1コマンドを送信する。音声受信装置は、第1フォーマット音声信号に音声処理を実行できる場合には、第1送信状態に設定する第2コマンドを音声送信装置に送信する。従って、音声送信装置は、ユーザ操作を要することなく、第2コマンドに応じて、第1送信状態に自動的に設定することができる。また、音声受信装置は、第2チャンネルでヘッドフォンに音声信号を出力する必要がある場合には、第3送信状態に設定する第2コマンドを音声送信装置に送信する。従って、音声送信装置は、ユーザ操作を要することなく、第2コマンドに応じて、第3送信状態に自動的に設定することができる。
【0022】
本発明の別の好ましい実施形態による音声送受信システムは、音声信号を送信する音声送信装置と、音声信号を受信する音声受信装置とを備え、前記音声送信装置が、第1フォーマット音声信号を第2フォーマット音声信号に変換する第1変換手段と、前記音声送信装置に挿入される記録媒体から、前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)、または、前記第2フォーマット音声信号(第2チャンネル数)を再生する再生手段と、前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する送信手段と、前記送信手段が前記記録媒体から再生された前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第1送信状態、前記第1変換手段が前記記録媒体から再生された前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記第2フォーマット音声信号(第1チャンネル数)に変換し、前記送信手段が変換された前記第2フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第2送信状態、又は、前記送信手段が前記記録媒体から再生された前記第2フォーマット音声信号(第2チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第3送信状態に設定する設定手段と、前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できるか否かを判断する判断手段と、前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できると判断された場合、前記音声送信装置に前記第1送信状態、第2送信状態、前記第3送信状態のいずれに設定するかを問合せる第1コマンドを送信する問合せ送信手段とを有し、前記音声受信装置が、前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声送信装置から受信する受信手段と、前記第1フォーマット音声信号を受信すると、前記第1音声フォーマット音声信号を前記第2フォーマット音声信号に変換することなくそのまま音声処理を実行することができる音声処理手段と、前記第1コマンドを受信した場合に、前記音声受信装置から第2フォーマット音声信号(第2チャンネル数)のみを受信可能な第2音声受信装置に音声信号を出力するか否かを判断する手段と、前記第2音声受信装置に音声信号を出力する場合に、前記音声送信装置に前記第3送信状態に設定させる第2コマンドを送信し、前記第2音声受信装置に音声信号を出力しない場合に、前記音声送信装置に前記第1送信状態に設定させる第2コマンドを送信する指示手段とを有し、前記音声送信装置が、前記第1送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第1送信状態に設定させ、前記第3送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第3送信状態に設定させる設定制御手段をさらに有する。
【0023】
音声送信装置は、音声受信装置が第1フォーマット音声信号を受信可能と判断すると、音声処理装置が第1フォーマット音声信号に音声処理を実行できるか否かまでは判断できないので、音声受信装置に第1コマンドを送信する。音声受信装置は、第1フォーマット音声信号に音声処理を実行できる場合には、第1送信状態に設定する第2コマンドを音声送信装置に送信する。従って、音声送信装置は、ユーザ操作を要することなく、第2コマンドに応じて、第1送信状態に自動的に設定することができる。また、音声受信装置は、第2チャンネルで第2音声受信装置に音声信号を出力する必要がある場合には、第3送信状態に設定する第2コマンドを音声送信装置に送信する。従って、音声送信装置は、ユーザ操作を要することなく、第2コマンドに応じて、第3送信状態に自動的に設定することができる。
【発明の効果】
【0024】
煩雑なユーザ操作を要することなく、接続されるコンテンツ受信装置に応じて、コンテンツ送信装置のオーディオ出力設定を自動的に変更することができるコンテンツ送受信システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】DVDプレーヤ10およびAVアンプ20の接続構成を示す図である。
【図2】DVDプレーヤ10の処理を示すフローチャートである。
【図3】AVアンプ20の処理を示すフローチャートである。
【図4】AVアンプ20の処理を示すフローチャートである。
【図4B】AVアンプ20の処理を示すフローチャートである。
【図5】DVDプレーヤ10の処理を示すフローチャートである。
【図6】AVアンプ20の処理を示すフローチャートである。
【図6B】AVアンプ20の処理を示すフローチャートである。
【図7】AVアンプ20の処理を示すフローチャートである。
【図7B】AVアンプ20の処理を示すフローチャートである。
【図8】AVアンプ20の処理を示すフローチャートである。
【図9】DVDプレーヤ10の処理を示すフローチャートである。
【図10】DVDプレーヤ10の処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の好ましい実施形態によるDVDプレーヤ(音声送信装置)、AVアンプ(音声受信装置)を備える音声送受信システムについて、図面を参照して具体的に説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
【0027】
[DVDプレーヤ10の構成]
DVDプレーヤ10は、再生部11と、DSD−PCM変換部12と、HDMI送信部13と、制御部14と、表示部15と、操作部16と、メモリ17と、コネクタ部18とを有している。
【0028】
再生部11は、SACD(Super Audio
CD)が挿入された時、SACDに記録されている音声信号を読み出して、DSD−PCM変換部12またはHDMI送信部13に供給する。SACDには、DSD(Direct Stream Digital)6chの音声信号と、DSD2chの音声信号と、CDエリア(PCM2ch)の音声信号とが記録されているもの、DSD6chの音声信号と、DSD2chの音声信号とが記録されているもの、DSD6chの音声信号と、CDエリア(PCM2ch)の音声信号とが記録されているもの等が存在する。6chの音声信号は、例えば、前方左音声信号L、前方右音声信号R、中央音声信号C、サラウンド左音声信号SL、サラウンド右音声信号SR、および、サブウーファ音声信号SWであり、5.1chの音声信号と呼ばれることがある。再生部11は、これら音声信号のいずれかをSACDから読み出して、DSD−PCM変換部12またはHDMI送信部13に供給する。
【0029】
DSD−PCM変換部12は、再生部11から供給されたDSD音声信号を、PCM音声信号に変換し、HDMI送信部13に供給する。例えば、DSD−PCM変換部12は、DSD6chの音声信号を、サンプリング周波数176.4kHzのPCM6ch音声信号に変換する。DSD−PCM変換部12がDSD音声信号をPCM音声信号に変換する必要がない場合には、再生部11からのDSD音声信号が、DSD−PCM変換部12を介さずに直接HDMI送信部13に供給される。
【0030】
HDMI送信部13は、DSD−PCM変換部12または再生部11から供給された音声信号を、制御部14からのコマンドにより、HDMI規格のデータ(以下、HDMIデータという。)に変換する。HDMI送信部13は、HDMIデータを、コネクタ部18を介してAVアンプ20に送信する。
【0031】
制御部14は、メモリ17に格納されているDVDプレーヤの動作プログラムに基づいて、DVDプレーヤ10の各部を制御するものであり、例えば、マイコンやCPU等である。制御部14は、操作部16からの操作入力または各部からの制御信号およびデータに基づいて各種処理を実行する。
【0032】
制御部14は、ユーザ操作に応じて、又は、AVアンプ20の制御部25からCECラインを介して送信されるコマンドに応じて、HDMIオーディオ出力設定を実行する。HDMIオーディオ出力設定は、HDMI送信部13から送信するHDMIデータに含まれる音声信号のフォーマットを決定することである。HDMIオーディオ出力設定は、例えば、DSD6chと、PCM6chとを含み、これらのうちのいずれかが選択される。
【0033】
HDMIオーディオ出力設定がDSD6chに設定されると、再生部11はSACDからDSD6chの音声信号を読み出して、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、DSD6chの音声信号を含むHDMIデータをAVアンプ20に送信する。
【0034】
HDMIオーディオ出力設定がPCM6chに設定されると、再生部11はSACDからDSD6chの音声信号を読み出して、DSD−PCM変換部12に供給する。DSD−PCM変換部12は、DSD6chの音声信号を、PCM6chの音声信号に変換し、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、PCM6chの音声信号を含むHDMIデータをAVアンプ20に送信する。
【0035】
制御部14は、HDMIのDDCラインを介して、AVアンプ20のメモリ28に接続され、メモリ28からAVアンプ20のEDID(Extended display identification data)を取得する。EDIDには、AVアンプ20が受信可能な音声信号のフォーマットが記述されている。制御部14は、EDIDに記述されているAVアンプ20が受信可能な音声信号のフォーマットに基づいて、AVアンプ20がDSD音声信号を受信可能か否か判断する。AVアンプ20がDSD音声信号を受信可能でなければ、制御部14は、HDMIオーディオ出力設定をPCM6chに設定する。一方、AVアンプ20がDSD音声信号を受信可能である場合であっても、制御部14は、AVアンプ20がDSD音声信号をそのまま(すなわち、PCM音声信号に変換することなく)再生(音声処理等)することができるか、又は、DSD音声信号をそのまま再生することはできず、DSD音声信号をPCM音声信号に変換することによって再生することができるかは、判別することができない。
【0036】
そこで、制御部14は、HDMIのCECラインを介してAVアンプ20の制御部25に接続され、制御部25とコマンドおよび/またはデータを送受信する。AVアンプ20がDSD音声信号を受信可能である場合に、制御部14は、再生部11がこれからDSD音声信号を読み出すと判断すると、HDMIオーディオ出力設定の問合せのコマンドを、CECラインを介してAVアンプ20の制御部25に送信する。HDMIオーディオ出力設定の問合せのコマンドは、HDMIオーディオ出力設定をDSD6chに設定するか、又は、PCM6chに設定するかをAVアンプ20に決定させるための問合せである。また、必要に応じて、HDMIオーディオ出力設定の問合せには、HDMIオーディオ出力設定をPCM6chに設定した場合にDVDプレーヤ10から出力される(つまり、DSD−PCM変換部12で変換される)PCM音声信号のサンプリング周波数の情報を含む。
【0037】
制御部14は、AVアンプ20の制御部25からCECラインを介して、HDMIオーディオ出力設定の指示を受信すると、その指示に基づいて、オーディオ出力設定を実行する。例えば、制御部14は、AVアンプ20の制御部25から、HDMIオーディオ出力設定をDSD6chに設定する指示を受信すると、HDMIオーディオ出力設定をDSD6chに設定し、HDMIオーディオ出力設定をPCM6chに設定する指示を受信すると、HDMIオーディオ出力設定をPCM6chに設定する。
【0038】
[AVアンプの構成]
AVアンプ20は、HDMI受信部21と、DSD−PCM変換部22と、HDMI送信部23と、音声処理部24と、制御部25と、操作部26と、表示部27と、メモリ28と、コネクタ部29と、コネクタ部30と、ヘッドフォン出力端子31とを有している。コネクタ部29は、DVDプレーヤ10のコネクタ部18にHDMIケーブルを介して接続され、コネクタ部30はディスプレイ装置のコネクタ部にHDMIケーブルを介して接続される。
【0039】
HDMI受信部21は、DVDプレーヤ10から送信されたHDMIデータを受信し、受信したHDMIデータから元の音声信号(HDMI変換前の音声信号であり、DSD音声信号またはPCM音声信号)を生成する。HDMI受信部21は、DSD音声信号をPCM音声信号に変換する必要がある場合に、DSD音声信号をDSD−PCM変換部22に供給し、DSD音声信号をPCM音声信号に変換する必要がない場合に、DSD音声信号を音声処理部24に直接供給する。また、HDMI受信部21は、PCM音声信号を音声処理部24に供給する。また、HDMI受信部21は、AVアンプ20に接続されたスピーカー60で音声を再生するのではなく、ディスプレイ装置40のスピーカーで音声を再生する場合には、PCM音声信号をHDMI送信部23に供給する。
【0040】
DSD−PCM変換部22は、HDMI受信部21から供給されたDSD音声信号を、PCM音声信号に変換し、HDMI送信部23に供給する。例えば、DSD−PCM変換部22は、DSD6chの音声信号を、サンプリング周波数44.1kHzのPCM6chの音声信号に変換する。
【0041】
HDMI送信部23は、HDMI受信部21から供給されたPCM音声信号をHDMIデータに変換する。HDMI送信部23は、コネクタ部30を介してディスプレイ装置40にHDMIデータを送信する。
【0042】
音声処理部24は、HDMI受信部21またはDSD−PCM変換部22から供給された音声信号に対して、例えば、信号処理、遅延処理、イコライザ処理、音量調整処理、増幅処理、および/または、DA変換等の音声処理を実行し、ヘッドフォン出力端子31、又は、外部に接続されたスピーカー60に音声信号を供給する。すなわち、音声処理部24は、DSP、DAC、ボリューム、および/または、アンプ等を含む。
【0043】
AVアンプ20は、機種によって、(1)DSD音声信号を受信し、DSD音声信号をそのまま(PCM音声信号に変換せずに)再生できるもの、(2)DSD音声信号を受信できないもの、(3)DSD音声信号を受信できるが、DSD音声信号をそのまま再生することができず、PCM音声信号に変換することによって再生できるものが存在する。(3)のAVアンプの一例としては、DACがDSD音声信号に対応しておらず、DSD音声信号をDA変換することができず、DSD−PCM変換部22においてDSD音声信号をPCM音声信号に変換する必要がある、又は、DSPがDSD音声信号に対応しておらず、DSD音声信号に対してリスニングモードに応じた信号処理を実行することができないので、DSD−PCM変換部22においてDSD音声信号をPCM音声信号に変換する必要のある機器である。
【0044】
メモリ28は、AVアンプ20が受信可能な音声信号のフォーマットが記述されたEDIDを予め格納している。EDIDは、DVDプレーヤ10の制御部14によってDDCラインを介して読み出される。受信可能な音声信号のフォーマットの一例としては、例えば、DSD(6chまで)、MLPCM(192kHz6chまで)、S/PDIF(192kHz2chまで)、Dolby Digital、DTS等である。ここで、上記の通り、DSD(6chまで)というのは、DSD音声信号を受信することができることを示すが、DSD音声信号をそのまま再生できるか、又は、DSD音声信号をPCM音声信号に変換して再生するかを判別することができない。すなわち、上記(1)のAVアンプであるか、(3)のAVアンプであるかをEDIDから判別することができない。
【0045】
制御部25は、メモリ28に記憶されているAVアンプの動作プログラムに基づいて、AVアンプ20の各部を制御するものであり、例えば、マイコンやCPU等である。制御部25は、操作部26からの操作入力または各部からの制御信号およびデータに基づいて各種処理を実行する。
【0046】
制御部25は、CECラインを介してDVDプレーヤ10の制御部14に接続され、制御部14とコマンドおよびデータを送受信する。制御部25は、CECラインを介して、DVDプレーヤ10の制御部14から、HDMIオーディオ出力設定の問合せコマンドを受信する。DSD音声信号をそのまま再生できる(1)のAVアンプ20の場合には、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定をDSD6chに設定する指示を、CECラインを介してDVDプレーヤ10の制御部14に送信する。AVアンプ20がDSD音声信号を受信するためである。
【0047】
一方、DSD音声信号をPCM音声信号に変換して再生する(3)のAVアンプ20の場合には、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定をPCM6chに設定する指示を、CECラインを介してDVDプレーヤ10の制御部14に送信する。一般的に、DVDプレーヤ10のDSD−PCM変換部12によって変換されるPCM音声信号のサンプリング周波数が、AVアンプ20のDSD−PCM変換部22によって変換されるPCM音声信号のサンプリング周波数よりも高いからである。
【0048】
好ましくは、(3)のAVアンプ20の場合には、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定の問合せに含まれているDVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数(最大値である)と、AVアンプ20のDSD−PCM変換部22で変換するPCM音声信号のサンプリング周波数(最大値である)とを比較する。そして、AVアンプ20のDSD−PCM変換部22で変換するPCM音声信号のサンプリング周波数がDVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数より大である場合には、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定をDSD6chに設定する指示を、CECラインを介してDVDプレーヤ10の制御部14に送信する。一方、AVアンプ20のDSD−PCM変換部22で変換するPCM音声信号のサンプリング周波数がDVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数以下である場合には、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定をPCM6chに設定する指示を、CECラインを介してDVDプレーヤ10の制御部14に送信する。
【0049】
[音声送受信システムの動作]
以上の構成を有する音声送受信システムについてその動作を説明する。図2および図5はDVDプレーヤ10の制御部14の処理を示すフローチャートである。図3は上記(1)のAVアンプ20の制御部25の処理を示すフローチャートであり、図4は上記(2)のAVアンプ20の制御部25の処理を示すフローチャートである。
【0050】
まず、図2に示すように、DVDプレーヤ10の制御部14は、AVアンプ20からDDCラインを介してEDIDを取得する(S1)。制御部14は、取得したEDIDからAVアンプ20が受信可能な音声信号のフォーマット情報を読み出し、AVアンプ20がDSD音声信号を受信できるか否かを判断する(S2)。つまり、EDIDにDSDの記述があれば、AVアンプ20がDSD音声信号を受信可能であることを判断できる。
【0051】
AVアンプ20がDSD音声信号を受信できないと判断されると(S2でNO)、制御部14は、HDMIオーディオ出力設定をPCM6chに自動的に設定する(S5)。その結果、再生部11は、SACDからDSD6chの音声信号を読み出して、DSD−PCM変換部12に供給する。DSD−PCM変換部12は、DSD6chの音声信号をPCM6chの音声信号に変換し、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、PCM6chの音声信号をHDMIデータに変換し、AVアンプ20に送信する。従って、AVアンプ20は、PCM6chの音声信号を受信して再生することができ、スピーカーから音声を出力することができる。
【0052】
AVアンプ20がDSD音声信号を受信できると判断されると(S2でYES)、制御部14は、再生部11にSACDが挿入され、これから、再生部11がSACDからDSD6chの音声信号を読み出すか否かを判断する(S3)。すなわち、現在挿入されているディスクの種類(SACD、DVD、又は、CD)や、SACDに記録されデータのうち、どのデータを読み出すかの情報が再生部11と制御部14との間のコマンドの送受信によって特定できる。再生部11がDSD音声信号を読み出すと判断されると(S3でYES)、制御部14は、HDMIオーディオ出力設定の問合せコマンドを、CECラインを介してAVアンプ20の制御部25に送信する(S4)。EDIDだけからでは、DVDプレーヤ10がDSD音声信号を出力すべきか、PCM音声信号を出力すべきかを判別することができないので、AVアンプ20にどちらで出力するのが好ましいかを判別させるためである。HDMIオーディオ出力設定の問合せコマンドは、DVDプレーヤ10のDSD−PCM変換部12が変換するPCM音声信号のサンプリング周波数の最大値(例えば176.4kHz)の情報を含む。
【0053】
上記(1)のAVアンプ20がDVDプレーヤ10に接続されている場合、図3に示すように、AVアンプ20の制御部25は、HDMIオーディオ出力設定の問合せコマンドを受信したか否かを判断しており(S11)、受信すると(S11でYES)、HDMIオーディオ出力設定をDSD6chに設定する指示を、CECラインを介して、DVDプレーヤ10の制御部14に送信する(S12)。
【0054】
図5に示すように、DVDプレーヤ10の制御部14は、HDMIオーディオ出力設定をDSD6chに設定する指示を、CECラインを介してAVアンプ20の制御部25から受信したか否かを判断している(S31)。受信した場合(S31でYES)、制御部25は、HDMIオーディオ出力をDSD6chに設定する(S32)。その結果、再生部11は、SACDからDSD6chの音声信号を読み出して、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、DSD6chの音声信号をHDMIデータに変換し、AVアンプ20に送信する。従って、AVアンプ20は、DSD6chの音声信号を受信してそのまま再生することができ、スピーカーから音声を出力することができる。
【0055】
上記(3)のAVアンプ20がDVDプレーヤ10に接続されている場合、図4に示すように、AVアンプ20の制御部25は、HDMIオーディオ出力設定の問合せコマンドを受信したか否かを判断しており(S21)、受信すると(S21でYES)、HDMIオーディオ出力設定の問合せコマンドに含まれているDVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数の情報を読み出す。そして、制御部25は、AVアンプ20のDSD−PCM変換部22において変換するPCM音声信号のサンプリング周波数が、DVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数より大であるかを判断する(S22)。
【0056】
AVアンプ20のDSD−PCM変換部22において変換するPCM音声信号のサンプリング周波数が、DVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数より大である場合(S22でYES)、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定をDSD6chに設定する指示を、CECラインを介して、DVDプレーヤ10の制御部14に送信する(S23)。AVアンプ20でPCM音声信号に変換する方が、サンプリング周波数が高くなるので、AVアンプ20においてDSD音声信号をPCM音声信号に変換するためである。
【0057】
図5に示すように、DVDプレーヤ10の制御部14は、HDMIオーディオ出力設定をDSD6chに設定する指示を、CECラインを介してAVアンプ20の制御部25から受信したか否かを判断している(S31)。受信した場合(S31でYES)、制御部25は、HDMIオーディオ出力をDSD6chに設定する(S32)。その結果、再生部11は、SACDからDSD6chの音声信号を読み出して、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、DSD6chの音声信号をHDMIデータに変換し、AVアンプ20に送信する。従って、AVアンプ20は、DSD6chの音声信号を受信して、PCM音声信号に変換して再生し、スピーカー60から音声を出力することができる。
【0058】
一方、AVアンプ20のDSD−PCM変換部22において変換するPCM音声信号のサンプリング周波数が、DVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数以下である場合(S22でNO)、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定をPCM6chに設定する指示を、CECラインを介して、DVDプレーヤ10の制御部14に送信する(S24)。AVアンプ20でPCM音声信号に変換すると、サンプリング周波数が低くなるので、DVDプレーヤ10においてDSD音声信号をPCM音声信号に変換させるためである。
【0059】
図5に示すように、DVDプレーヤ10の制御部14は、HDMIオーディオ出力設定をPCM6chに設定する指示を、CECラインを介してAVアンプ20の制御部25から受信したか否かを判断している(S33)。受信した場合(S33でYES)、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定をPCM6chに設定する(S34)。その結果、再生部11は、SACDからDSD6chの音声信号を読み出して、DSD−PCM変換部12に供給する。DSD−PCM変換部12は、DSD6chの音声信号をPCM6chの音声信号に変換し、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、PCM6chの音声信号をHDMIデータに変換し、AVアンプ20に送信する。従って、AVアンプ20は、PCM6chの音声信号を受信して再生することができ、スピーカーから音声を出力することができる。
【0060】
以上のように、DVDプレーヤ10に接続されるAVアンプ20に応じて、DVDプレーヤ10のHDMIオーディオ出力設定を自動的に適切なものに設定することができる。なお、AVアンプ20において、AVアンプ20のDSD−PCM変換部22において変換するPCM音声信号のサンプリング周波数が、DVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数より大であるかを判断する代わりに、DVDプレーヤ10の制御部14が、AVアンプ20のDSD−PCM変換部22において変換するPCM音声信号のサンプリング周波数の情報をAVアンプ20から取得し、AVアンプ20のDSD−PCM変換部22において変換するPCM音声信号のサンプリング周波数が、DVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数より大であるかを判断し、その判断結果に応じてHDMIオーディオ出力設定を自動的に設定してもよい。
【0061】
なお、図4の処理に代えて、単に図4Bに示す処理が実行されてもよい。図4Bでは、AVアンプ20の制御部25は、HDMIオーディオ出力設定の問合せコマンドを受信すると(S21でYES)、必ず、HDMIオーディオ出力設定をPCM6chに設定する指示を、DVDプレーヤ10の制御部14に送信する(S24)。
【0062】
次に本発明の別の実施形態を説明する。本例では、AVアンプ20に接続されたスピーカー60から6ch音声信号を再生する代わりに、ヘッドフォン出力端子31に接続されたヘッドフォンから2ch音声信号を再生する、又は、ディスプレイ装置40のスピーカーから2ch音声信号を再生する等の理由で、AVアンプ20が2ch音声信号を出力する場合の処理である。HDMIオーディオ出力設定は、例えば、DSD6chと、PCM6chに加えて、DSD2chと、PCM2chとを含み、これらのうちのいずれかが選択される。
【0063】
HDMIオーディオ出力設定がDSD2chに設定されると、再生部11はSACDからDSD2chの音声信号を読み出して、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、DSD2chの音声信号を含むHDMIデータをAVアンプ20に送信する。
【0064】
HDMIオーディオ出力設定がPCM2chに設定されると、再生部11はSACDからDSD2chの音声信号またはDSD6chの音声信号を読み出して、DSD−PCM変換部12に供給する。DSD−PCM変換部12は、DSD2chの音声信号またはDSD6chの音声信号を、PCM2chの音声信号に変換し、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、PCM2chの音声信号を含むHDMIデータをAVアンプ20に送信する。
【0065】
また、制御部14は、SACDのCDエリア(PCM2ch)の音声信号を読み出すように設定することができる。この場合、再生部11はSACDからCDエリアの音声信号を読み出して、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、CDエリアの音声信号を含むHDMIデータをAVアンプ20に送信する。
【0066】
PCM2chの音声信号しか受信できないディスプレイ装置のスピーカーで2ch音声信号を再生する場合は、DSD音声信号をPCM2chの音声信号に変換するよりも、CDエリアの音声信号を読み出して再生する方が音質上好ましい。すなわち、ディスプレイ装置40は、DSD音声信号を受信できず、44.1kHzのPCM2chの音声信号しか受信できないが、SACDからDSD音声信号を読み出して、DVDプレーヤ10又はAVアンプ20でDSD音声信号をPCM2chの音声信号に変換すると、この変換時に音声信号にノイズを含んでしまうことがあるが、SACDからCDエリアの音声信号を読み出すことにより、変換処理を実行する必要がないので、ノイズを含むことを防止できるからである。同じことが、(3)のDSD音声信号をPCM音声信号に変換して再生するAVアンプ20がヘッドフォンから2ch音声信号を再生する場合についても言える。
【0067】
図6〜図8は、AVアンプ20の制御部25の処理を示すフローチャートであり、図9、図10は、DVDプレーヤ10の制御部14の処理を示すフローチャートである。なお、図2の処理は上記実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0068】
まず、(1)のAVアンプ20がDVDプレーヤ10に接続されている場合について制御する。図6に示すように、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定の問合せコマンドを受信したか否かを判断している(S41)。受信した場合(S41でYES)、S43に進み、受信しない場合(S41でNO)、S42に進む。S42において、制御部25は、AVアンプ20が出力する音声信号が2chと6chとの間での変更になるか否かを判断する(S42)。つまり、ヘッドフォン出力端子31にヘッドフォンが接続されたこと(2ch出力への変更)、又は、接続が解除されたこと(6ch出力への変更)が検出された場合、あるいは、AVアンプ20に接続されたスピーカー60の代わりにディスプレイ装置40のスピーカーで音声信号を再生するように設定された(2ch出力への変更)、又は、その設定が解除された(6ch出力への変更)場合に、S42でYESと判断され、S43へ進む。なお、AVアンプ20とディスプレイ装置40との両方で、ディスプレイ装置40のスピーカーで音声信号を再生するように設定が実行され、例えば、この設定が実行されると、AVアンプ20ではスピーカー60から音声が再生されないようミュート処理等が実行される。
【0069】
S43において、制御部25は、AVアンプ20が音声信号をヘッドフォン出力端子31からヘッドフォンに2chで出力する必要があるか否かを判断する(S43)。つまり、ヘットフォン出力端子31にヘッドフォンが接続されているか否かが判断される。ヘッドフォンに2chで再生する必要があると判断された場合(S43でYES)、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定をDSD2chに設定するように、CECラインを介してDVDプレーヤ10の制御部14に送信する(S44)。
【0070】
図9に示すように、DVDプレーヤ10の制御部14は、HDMIオーディオ出力設定をDSD2chに設定する指示を、CECラインを介してAVアンプ20の制御部25から受信したか否かを判断している(S75)。受信した場合(S75でYES)、制御部25は、HDMIオーディオ出力をDSD2chに設定する(S76)。その結果、再生部11は、SACDからDSD2chの音声信号を読み出して、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、DSD2chの音声信号をHDMIデータに変換し、AVアンプ20に送信する。従って、AVアンプ20は、DSD2chの音声信号を受信して再生することができ、ヘッドフォンから音声を出力することができる。
【0071】
ヘッドフォンに2chで出力する必要がないと判断された場合(S43でNO)、制御部25は、ユーザ操作によって、ディスプレイ装置40のスピーカーから2ch音声信号を再生するように設定されているか否かを判断する(S45)。ディスプレイ装置40のスピーカーから2chの音声信号を再生するように設定されていない場合(S45でNO)、つまり、AVアンプ20に接続されているスピーカー60から音声を再生するように設定されている場合、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定をDSD6chに設定するように、CECラインを介してDVDプレーヤ10の制御部14に送信する(S46)。
【0072】
図9に示すように、DVDプレーヤ10の制御部14は、HDMIオーディオ出力設定をDSD6chに設定する指示を、CECラインを介してAVアンプ20の制御部25から受信したか否かを判断している(S71)。受信した場合(S71でYES)、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定をDSD6chに設定する(S72)。
【0073】
図6のS45において、ディスプレイ装置40のスピーカーから2chで再生するように設定されていると判断された場合(S45でYES)、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定の問合せコマンドに含まれているDVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数の情報を読み出す。そして、制御部25は、AVアンプ20のDSD−PCM変換部22に変換するPCM音声信号のサンプリング周波数が、DVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数より大であるかを判断する(S47)。
【0074】
AVアンプ20のDSD−PCM変換部22において変換するPCM音声信号のサンプリング周波数が、DVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数より大である場合(S47でYES)、制御部25は、CDエリアを再生するように設定する、又は、HDMIオーディオ出力設定をDSD2chに設定する指示を、CECラインを介して、DVDプレーヤ10の制御部14に送信する(S48)。
【0075】
図10に示すように、DVDプレーヤ10の制御部14は、CDエリアを再生するように設定する、又は、HDMIオーディオ出力設定をDSD2chに設定する指示を、CECラインを介してAVアンプ20の制御部25から受信したか否かを判断している(S81)。受信した場合(S81でYES)、制御部25は、SACDにCDエリアの音声信号が記録されているか否かを判断する(S82)。CDエリアが記録されているか否かの情報は再生部11から制御部14に供給される。SACDにCDエリアの音声信号が記録されている場合(S82でYES)、制御部14は、CDエリアの音声信号を再生するように設定する(S84)。その結果、再生部11は、SACDからCDエリアの音声信号を読み出して、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、CDエリアの音声信号をHDMIデータに変換し、AVアンプ20に送信する。従って、AVアンプ20は、CDエリア(PCM2ch)の音声信号を受信し、ディスプレイ装置40に送信し、ディスプレイ装置40のスピーカーから音声を再生できる。
【0076】
一方、SACDにCDエリアの音声信号が記録されていない場合(S82でNO)、制御部14は、HDMIオーディオ出力設定をDSD2chに設定する(S83)。その結果、再生部11は、SACDからDSD2chの音声信号を読み出して、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、DSD2chの音声信号をHDMIデータに変換し、AVアンプ20に送信する。従って、AVアンプ20は、DSD2chの音声信号を受信して、PCM音声信号に変換し、ディスプレイ装置40に送信し、ディスプレイ装置40のスピーカーから音声を再生できる。
【0077】
図6に示すように、AVアンプ20のDSD−PCM変換部22において変換するPCM音声信号のサンプリング周波数が、DVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数以下である場合(S47でNO)、制御部25は、CDエリアを再生するように設定する、又は、HDMIオーディオ出力設定をPCM2chに設定する指示を、CECラインを介して、DVDプレーヤ10の制御部14に送信する(S49)。
【0078】
図10に示すように、DVDプレーヤ10の制御部14は、CDエリアを再生するように設定する、又は、HDMIオーディオ出力設定をPCM2chに設定する指示を、CECラインを介してAVアンプ20の制御部25から受信したか否かを判断している(S85)。受信した場合(S85でYES)、制御部25は、SACDにCDエリアの音声信号が記録されているか否かを判断する(S86)。SACDにCDエリアの音声信号が記録されている場合(S86でYES)、制御部14は、CDエリアの音声信号を再生するように設定する(S88)。その結果、再生部11は、SACDからCDエリアの音声信号を読み出して、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、CDエリアの音声信号をHDMIデータに変換し、AVアンプ20に送信する。従って、AVアンプ20は、CDエリア(PCM2ch)の音声信号を受信し、ディスプレイ装置40に送信し、ディスプレイ装置40のスピーカーから音声を再生できる。
【0079】
一方、SACDにCDエリアの音声信号が記録されていない場合(S86でNO)、制御部14は、HDMIオーディオ出力設定をPCM2chに設定する(S87)。その結果、再生部11は、SACDからDSD2chの音声信号を読み出して、DSD−PCM変換部12に供給する。DSD−PCM変換部12は、DSD2chの音声信号をPCM2chの音声信号に変換し、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、PCM2chの音声信号をHDMIデータに変換し、AVアンプ20に送信する。従って、AVアンプ20は、PCM2chの音声信号を受信して、ディスプレイ装置40に送信し、ディスプレイ装置40のスピーカーから音声を再生できる。
【0080】
なお、図6の処理に代えて単に図6Bの処理を実行してもよい。図6Bでは、AVアンプ20の制御部25は、S45において、ディスプレイ装置40に2chの音声信号を出力する必要があると判断すると(S45でYES)、必ず、CDエリアを再生するように設定する指示をDVDプレーヤ10の制御部14に送信する(S50)。
【0081】
次に、(3)のAVアンプ20がDVDプレーヤ10に接続された場合について説明する。図7に示すように、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定の問合せコマンドを受信したか否かを判断している(S51)。受信した場合(S51でYES)、S53に進み、受信しない場合(S51でNO)、S52に進む。S52において、制御部25は、AVアンプ20が出力する音声信号が2chと6chとの間での変更になるか否かを判断する(S52)。つまり、ヘッドフォン出力端子31にヘッドフォンが接続されたこと(2ch出力への変更)、又は、接続が解除されたこと(6ch出力への変更)が検出された場合、あるいは、AVアンプ20に接続されたスピーカー60の代わりにディスプレイ装置40のスピーカーで音声信号を再生するように設定された(2ch出力への変更)、又は、その設定が解除された(6ch出力への変更)場合に、S52でYESと判断され、S53へ進む。
【0082】
S53において、制御部25は、AVアンプ20が音声信号を2chで出力する必要があるか否かを判断する(S53)。つまり、ヘットフォン出力端子31にヘッドフォンが接続されている、又は、ディスプレイ装置40のスピーカーから音声を再生するように設定されているか否かが判断される。2chで再生する必要がないと判断された場合(S53でNO)、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定の問合せコマンドに含まれているDVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数の情報を読み出す。そして、制御部25は、AVアンプ20のDSD−PCM変換部22に変換するPCM音声信号のサンプリング周波数が、DVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数より大であるかを判断する(S54)。
【0083】
AVアンプ20のDSD−PCM変換部22に変換するPCM音声信号のサンプリング周波数が、DVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数より大である場合(S54でYES)、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定をDSD6chに設定する指示を、CECラインを介して、DVDプレーヤ10の制御部14に送信する(S55)。AVアンプ20でPCM音声信号に変換する方が、サンプリング周波数が高くなるので、AVアンプ20においてDSD音声信号をPCM音声信号に変換するためである。
【0084】
図9に示すように、DVDプレーヤ10の制御部14は、HDMIオーディオ出力をDSD6chに設定する指示を、CECラインを介してAVアンプ20の制御部25から受信したか否かを判断している(S71)。受信した場合(S71でYES)、制御部25は、HDMIオーディオ出力をDSD6chに設定する(S72)。
【0085】
一方、AVアンプ20のDSD−PCM変換部22に変換するPCM音声信号のサンプリング周波数が、DVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数以下である場合(S54でNO)、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定をPCM6chに設定する指示を、CECラインを介して、DVDプレーヤ10の制御部14に送信する(S56)。AVアンプ20でPCM音声信号に変換する方が、サンプリング周波数が低くなるので、DVDプレーヤ10においてDSD音声信号をPCM音声信号に変換するためである。
【0086】
図9に示すように、DVDプレーヤ10の制御部14は、HDMIオーディオ出力をPCM6chに設定する指示を、CECラインを介してAVアンプ20の制御部25から受信したか否かを判断している(S73)。受信した場合(S73でYES)、制御部25は、HDMIオーディオ出力をPCM6chに設定する(S74)。
【0087】
図7のS53において、2chで再生する必要があると判断された場合(S53でYES)、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定の問合せコマンドに含まれているDVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数の情報を読み出す。そして、制御部25は、AVアンプ20のDSD−PCM変換部22に変換するPCM音声信号のサンプリング周波数が、DVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数より大であるかを判断する(S57)。
【0088】
AVアンプ20のDSD−PCM変換部22において変換するPCM音声信号のサンプリング周波数が、DVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数より大である場合(S57でYES)、制御部25は、CDエリアを再生するように設定する、又は、HDMIオーディオ出力設定をDSD2chに設定する指示を、CECラインを介して、DVDプレーヤ10の制御部14に送信する(S58)。
【0089】
図10に示すように、DVDプレーヤ10の制御部14は、CDエリアを再生するように設定する、又は、HDMIオーディオ出力設定をDSD2chに設定する指示を、CECラインを介してAVアンプ20の制御部25から受信したか否かを判断している(S81)。受信した場合(S81でYES)、制御部25は、SACDにCDエリアの音声信号が記録されているか否かを判断する(S82)。SACDにCDエリアの音声信号が記録されている場合(S82でYES)、制御部14は、CDエリアの音声信号を再生するように設定する(S84)。その結果、再生部11は、SACDからCDエリアの音声信号を読み出して、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、CDエリアの音声信号をHDMIデータに変換し、AVアンプ20に送信する。従って、AVアンプ20は、CDエリア(PCM2ch)の音声信号を受信し、ディスプレイ装置40に送信し、ディスプレイ装置40のスピーカーから音声を再生できる。
【0090】
一方、SACDにCDエリアの音声信号が記録されていない場合(S82でNO)、制御部14は、HDMIオーディオ出力設定をDSD2chに設定する(S83)。その結果、再生部11は、SACDからDSD2chの音声信号を読み出して、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、DSD2chの音声信号をHDMIデータに変換し、AVアンプ20に送信する。従って、AVアンプ20は、DSD2chの音声信号を受信して、PCM音声信号に変換し、ディスプレイ装置40に送信し、ディスプレイ装置40のスピーカーから音声を再生できる。
【0091】
図7に示すように、AVアンプ20のDSD−PCM変換部22において変換するPCM音声信号のサンプリング周波数が、DVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数以下である場合(S57でNO)、制御部25は、CDエリアを再生するように設定する、又は、HDMIオーディオ出力設定をPCM2chに設定する指示を、CECラインを介して、DVDプレーヤ10の制御部14に送信する(S59)。
【0092】
図10に示すように、DVDプレーヤ10の制御部14は、CDエリアを再生するように設定する、又は、HDMIオーディオ出力をPCM2chに設定する指示を、CECラインを介してAVアンプ20の制御部25から受信したか否かを判断している(S85)。受信した場合(S85でYES)、制御部25は、SACDにCDエリアの音声信号が記録されているか否かを判断する(S86)。SACDにCDエリアの音声信号が記録されている場合(S86でYES)、制御部14は、CDエリアの音声信号を再生するように設定する(S88)。その結果、再生部11は、SACDからCDエリアの音声信号を読み出して、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、CDエリアの音声信号をHDMIデータに変換し、AVアンプ20に送信する。従って、AVアンプ20は、CDエリア(PCM2ch)の音声信号を受信し、ディスプレイ装置40に送信し、ディスプレイ装置40のスピーカーから音声を再生できる。
【0093】
一方、SACDにCDエリアの音声信号が記録されていない場合(S86でNO)、制御部14は、HDMIオーディオ出力設定をPCM2chに設定する(S87)。その結果、再生部11は、SACDからDSD2chの音声信号を読み出して、DSD−PCM変換部12に供給する。DSD−PCM変換部12は、DSD2chの音声信号をPCM2chの音声信号に変換し、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、PCM2chの音声信号をHDMIデータに変換し、AVアンプ20に送信する。従って、AVアンプ20は、PCM2chの音声信号を受信して、ディスプレイ装置40に送信し、ディスプレイ装置40のスピーカーから音声を再生できる。
【0094】
なお、図7の処理の代わりに単に図7Bの処理が実行されてもよい。図7Bでは、AVアンプ20の制御部25は、2chの音声信号を出力する必要があると判断すると(S53でYES)、CDエリアを再生するように設定する指示をDVDプレーヤ10の制御部14に送信する(S60)。2chの音声信号を出力する必要がないと判断すると(S53でNO)、HDMIオーディオ出力設定をPCM6chに設定する指示をDVDプレーヤ10の制御部14に送信する(S56)。
【0095】
次に、(2)のAVアンプ20がDVDプレーヤ10に接続されている場合について説明する。図8に示すように、制御部25は、AVアンプ20が出力する音声信号が2chと6chとの間での変更になったか否かを判断する(S61)。つまり、ヘッドフォン出力端子31にヘッドフォンが接続されたこと(2ch出力への変更)、又は、接続が解除されたこと(6ch出力への変更)が検出された場合、あるいは、AVアンプ20に接続されたスピーカー60の代わりにディスプレイ装置40のスピーカーで音声信号を再生するように設定された(2ch出力への変更)、又は、その設定が解除された(6ch出力への変更)場合に、S61でYESと判断され、S62へ進む。
【0096】
S62において、制御部25は、AVアンプ20が音声信号を2chで出力する必要があるか否かを判断する(S62)。つまり、ヘットフォン出力端子31にヘッドフォンが接続されている、又は、ディスプレイ装置40のスピーカーから音声を再生するように設定されているか否かが判断される。
【0097】
2chで出力する必要がある場合(S62でYES)、制御部25は、CDエリアを再生するように設定する、又は、HDMIオーディオ出力設定をPCM2chに設定する指示を、CECラインを介して、DVDプレーヤ10の制御部14に送信する(S63)。
【0098】
図10に示すように、DVDプレーヤ10の制御部14は、CDエリアを再生するように設定する、又は、HDMIオーディオ出力をPCM2chに設定する指示を、CECラインを介してAVアンプ20の制御部25から受信したか否かを判断している(S85)。受信した場合(S85でYES)、制御部25は、SACDにCDエリアの音声信号が記録されているか否かを判断する(S86)。SACDにCDエリアの音声信号が記録されている場合(S86でYES)、制御部14は、CDエリアの音声信号を再生するように設定する(S88)。その結果、再生部11は、SACDからCDエリアの音声信号を読み出して、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、CDエリアの音声信号をHDMIデータに変換し、AVアンプ20に送信する。従って、AVアンプ20は、CDエリア(PCM2ch)の音声信号を受信し、ディスプレイ装置40に送信し、ディスプレイ装置40のスピーカーから音声を再生できる。
【0099】
一方、SACDにCDエリアの音声信号が記録されていない場合(S86でNO)、制御部14は、HDMIオーディオ出力をPCM2chに設定する(S87)。その結果、再生部11は、SACDからDSD2chの音声信号を読み出して、DSD−PCM変換部12に供給する。DSD−PCM変換部12は、DSD2chの音声信号をPCM2chの音声信号に変換し、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、PCM2chの音声信号をHDMIデータに変換し、AVアンプ20に送信する。従って、AVアンプ20は、PCM2chの音声信号を受信して、ディスプレイ装置40に送信し、ディスプレイ装置40のスピーカーから音声を再生できる。
【0100】
図8のS62において、2chで出力する必要がない場合(S62でNO)、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定をPCM6chに設定する指示を、CECラインを介して、DVDプレーヤ10の制御部14に送信する(S64)。図9に示すように、DVDプレーヤ10の制御部14は、HDMIオーディオ出力設定をPCM6chに設定する指示を、CECラインを介してAVアンプ20の制御部25から受信したか否かを判断している(S73)。受信した場合(S73でYES)、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定をPCM6chに設定する(S74)。
【0101】
以上のように、本発明によると、ユーザ操作によってHDMIオーディオ出力設定を変更する必要なく、接続されるAVアンプに応じて、最適なHDMIオーディオ出力設定に自動的に設定することができる。従って、ユーザ操作によって誤ったHDMIオーディオ出力設定が実行されて、AVアンプが音声を再生できないという問題が防止される。
【0102】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。HDMIのCECラインの代わりに、他の通信ライン(例えば、IEEE1394、DVI、LAN、USB等)が使用されてもよい。DVDプレーヤの代わりに、HDDレコーダ、BDプレーヤ等の他のソース機器が使用されてもよい。また、AVアンプの代わりにディスプレイ装置(TV受像機)がDVDプレーヤに直接続接続されてもよい。つまり、音声受信装置はTV受像機でもあってもよい。また、DVDプレーヤ、AVアンプの上記動作をコンピュータに実行させるためのプログラムおよびこれを記録した記録媒体という形態で提供されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0103】
本発明は、DVDプレーヤ、AVアンプ等に好適に採用され得る。
【符号の説明】
【0104】
10 DVDプレーヤ
11 再生部
12 DSD−PCM変換部
13 HDMI送信部
14 制御部
15 表示部
16 操作部
17 メモリ
18 コネクタ部
20 AVアンプ
21 HDMI受信部
22 DSD−PCM変換部
23 HDMI受信部
24 音声処理部
25 制御部
26 操作部
27 表示部
28 メモリ
29 コネクタ部
30 コネクタ部
31 ヘッドフォン出力端子
40 ディスプレイ装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、音声送受信システム、音声送信装置、及び、音声受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
DVDプレーヤと、AVアンプと、ディスプレイ装置とを備えるコンテンツ送受信システムが利用されている。DVDを再生する場合、DVDプレーヤは、DVDから映像データ及び音声信号を読み出して、HDMIデータに変換し、AVアンプに送信する。AVアンプは、音声信号に音声処理を実行し、スピーカーから音声を出力する。AVアンプは、映像データをHDMIデータに変換し、ディスプレイ装置に送信する。ディスプレイ装置は、AVアンプから供給された映像データに映像処理を実行し、表示装置に表示する。また、SACDを再生する場合、DVDプレーヤは、SACDから音声信号を読み出して、HDMIデータに変換し、AVアンプに送信する。AVアンプは、音声信号に音声処理を実行し、スピーカーから音声を出力する。
【0003】
ここで、SACDにはDSD(Direct
Stream Digital)フォーマットの音声信号が記録されており、DVDプレーヤはDSD音声信号をHDMIデータに変換し、AVアンプに送信する。AVアンプには、(1)DSD音声信号を受信して、再生できるもの、(2)DSD音声信号を受信できないもの、(3)DSD音声信号を受信できるが、DSD音声信号をPCM音声信号に変換することによってのみ再生できるものが存在する。
【0004】
詳細には、(3)のAVアンプは、DACがDSD音声信号に対応しておらず、PCM音声信号にしか対応していないので、DSD−PCM変換部においてDSD音声信号をPCM音声信号に変換する必要がある。又は、DSPの入力がDSDに対応しておらず、DSD音声信号に対してリスニングモードに応じた音声処理を実行することができないので、DSD−PCM変換部においてDSD音声信号をPCM音声信号に変換する必要がある。
【0005】
(2)のAVアンプにDSD音声信号を送信すると、AVアンプはDSD音声信号を受信することができず、スピーカーから音声を出力することができない。この場合には、ユーザ操作によって、DVDプレーヤのHDMIオーディオ出力設定を「DSD6ch」から「PCM6ch」に変更するとによって、DVDプレーヤは、DSD音声信号を、PCM音声信号に変換し、AVアンプに送信する。従って、AVアンプは、PCM音声信号を再生し、スピーカーから音声を出力することができる。
【0006】
(3)のAVアンプにDSD音声信号を送信すると、AVアンプは、DSD−PCM変換部において、DSD音声信号をPCM音声信号に変換し、PCM音声信号を再生し、スピーカーから音声を出力する。しかし、一般的には、AVアンプが有するDSD−PCM変換部は、サンプリング周波数44.1kHzのPCMの音声信号に変換するので、DVDプレーヤにおいてPCM音声信号に変換(例えば、サンプリング周波数176.4kHzのPCM音声信号に変換)する場合と比較して、再生される音声の音質が劣化してしまう。そこで、ユーザ操作によって、DVDプレーヤのHDMIオーディオ出力設定を「DSD6ch」から「PCM6ch」に変更することによって、DVDプレーヤは、DSD音声信号を、176.4kHzのPCM音声信号に変換し、AVアンプに送信する。AVアンプは、176.4kHzのPCM音声信号を再生するので、AVアンプにおいてDSD音声信号をPCM音声信号に変換する場合に比べて、再生される音声の音質を向上させることができる。
【0007】
以上のように、DVDプレーヤに接続されるAVアンプに応じて、ユーザ操作によってHDMIオーディオ出力設定をその都度変更する必要があり、その操作が非常に煩雑であり、かつ、分かり難いという問題がある。また、HDMIオーディオ出力設定を間違うと、AVアンプから音声を再生できないという問題がある。
【0008】
下記特許文献1には、以下の内容を記載する。AVアンプ4は、下流側の音声出力機器であるTV3における音声の受信許容能力に合わせて上流側の音声出力機器であるDVDプレーヤ2から受信したDVDオーディオデータDA1をフォーマット変換することにより、その結果得られる変換オーディオデータTD1をTV3へ伝送することができるので、当該TV3における音声の受信許容能力とは無関係に、DVDプレーヤ2からTV3へ向けてオーディオ信号を伝送することができる。
【0009】
ここで、例えば、DVDプレーヤがAVアンプのEDIDを取得し、EDIDに記述されているAVアンプが受信可能な音声信号のフォーマット情報を読み出し、これに基づいて、HDMIオーディオ出力設定を自動的に変更することが考えられる。しかし、AVアンプのEDIDには、DSD音声信号を受信可能であることは記述されているが、上記(1)のようにAVアンプがDSD音声信号をそのまま再生できるか、(3)のようにAVアンプがDSD音声信号をPCM音声信号に変換することによって再生することができるかまでは判断することができない。従って、AVアンプから取得したEDIDのみからでは、HDMIオーディオ出力設定を自動的に変更することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2006−311288号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ユーザ操作を要することなく、接続される音声受信装置に応じて、音声送信装置のオーディオ出力設定を自動的に設定することができる音声送受信システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の好ましい実施形態による音声送受信システムは、音声信号を送信する音声送信装置と、音声信号を受信する音声受信装置とを備え、前記音声送信装置が、第1フォーマット音声信号を第2フォーマット音声信号に変換する第1変換手段と、前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する送信手段と、前記送信手段が前記第1フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する第1送信状態、又は、前記第1変換手段が前記第1フォーマット音声信号を前記第2フォーマット音声信号に変換し、前記送信手段が変換された前記第2フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する第2送信状態に設定する設定手段と、前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できるか否かを判断する判断手段と、前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できると判断された場合、前記音声受信装置に前記第1送信状態または前記第2送信状態のいずれに設定するかを問合せる第1コマンドを送信する問合せ送信手段とを有し、前記音声受信装置が、前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声送信装置から受信する受信手段と、前記第1フォーマット音声信号を受信すると、前記第1フォーマット音声信号を前記第2フォーマット音声信号に変換する第2変換手段と、前記第1フォーマット音声信号には音声処理を実行できず、前記第2フォーマット音声信号に音声処理を実行する音声処理手段と、前記第1コマンドを受信した場合に、前記音声送信装置に前記第2送信状態に設定させる第2コマンドを送信する指示手段とを有し、前記音声送信装置が、前記第2送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第2送信状態に設定させる設定制御手段をさらに有する。
【0013】
音声送信装置は、音声受信装置が第1フォーマット音声信号を受信可能と判断すると、音声受信装置が第1フォーマット音声信号に音声処理を実行できるか否かまでは判断できないので、音声受信装置に第1コマンドを送信する。音声受信装置は、第1フォーマット音声信号に音声処理を実行できず、第1フォーマット音声信号を第2フォーマット音声信号に変換することにより音声処理を実行できる場合には、第2送信状態に設定する第2コマンドを音声送信装置に送信する。従って、音声送信装置は、ユーザ操作を要することなく、第2コマンドに応じて、第2送信状態に自動的に設定することができる。
【0014】
好ましい実施形態においては、前記第1コマンドには前記第1変換手段によって変換される第2フォーマット音声信号の品質に関する情報が含まれており、前記音声受信装置が、前記第2変換手段によって変換される第2フォーマット音声信号の品質が、前記第1変換手段によって変換される第2フォーマット音声信号の品質よりも優れるか否かを判断する品質判断手段をさらに有し、前記指示手段が、前記第2変換手段によって変換される第2フォーマット音声信号の品質が、前記第1変換手段によって変換される第2フォーマット音声信号の品質よりも優れる場合に、前記音声送信装置に前記第1送信状態に設定させる第2コマンドを送信し、前記第2変換手段によって変換される第2フォーマット音声信号の品質が、前記第1変換手段によって変換される第2フォーマット音声信号の品質よりも優れない場合に、前記音声送信装置に前記第2送信状態に設定させる第2コマンドを送信し、前記設定制御手段が、前記第1送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第1送信状態に設定させる。
【0015】
この場合、音声受信装置において、第1フォーマット音声信号から第2フォーマット音声信号に変換した方が品質(特に限定されないが、例えばサンプリング周波数)が優れる場合には、音声受信装置は、第1送信状態に設定する第2コマンドを音声送信装置に送信する。従って、音声送信装置は、ユーザ操作を要することなく、第2コマンドに応じて、再生される音声の品質が優れる第1送信状態に自動的に設定することができる。
【0016】
本発明の別の好ましい実施形態による音声送受信システムは、音声信号を送信する音声送信装置と、音声信号を受信する音声受信装置とを備え、前記音声送信装置が、第1フォーマット音声信号を第2フォーマット音声信号に変換する第1変換手段と、前記音声送信装置に挿入される記録媒体から、前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)、または、前記第2フォーマット音声信号(第2チャンネル数)を再生する再生手段と、前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する送信手段と、前記送信手段が前記記録媒体から再生された前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第1送信状態、前記第1変換手段が前記記録媒体から再生された前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記第2フォーマット音声信号(第1チャンネル数)に変換し、前記送信手段が変換された前記第2フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第2送信状態、又は、前記送信手段が前記記録媒体から再生された前記第2フォーマット音声信号(第2チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第3送信状態に設定する設定手段と、前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できるか否かを判断する判断手段と、前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できると判断された場合、前記音声受信装置に前記第1送信状態、前記第2送信状態、前記第3送信状態のいずれに設定するかを問合せる第1コマンドを送信する問合せ送信手段とを有し、前記音声受信装置が、前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声送信装置から受信する受信手段と、前記第1フォーマット音声信号を受信すると、前記第1フォーマット音声信号を前記第2フォーマット音声信号に変換する第2変換手段と、前記第1フォーマット音声信号には音声処理を実行できず、前記第2フォーマット音声信号に音声処理を実行する音声処理手段と、前記第1コマンドを受信した場合に、前記音声受信装置が第2チャンネル数で音声信号を出力する必要があるか否かを判断する手段と、第2チャンネル数で音声信号を出力する必要がない場合、前記音声送信装置に前記第2送信状態に設定させる第2コマンドを送信し、第2チャンネル数で音声信号を出力する必要がある場合、前記音声送信装置に前記第3送信状態に設定させる第2コマンドを送信する指示手段とを有し、前記音声送信装置が、前記第2送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第2送信状態に設定させ、前記第3送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第3送信状態に設定させる設定制御手段をさらに有する。
【0017】
音声送信装置は、音声受信装置が第1フォーマット音声信号を受信可能と判断すると、音声受信装置が第1フォーマット音声信号に音声処理を実行できるか否かまでは判断できないので、音声受信装置に第1コマンドを送信する。音声受信装置は、第1フォーマット音声信号に音声処理を実行できず、第1フォーマット音声信号を第2フォーマット音声信号に変換することにより音声処理を実行できる場合には、第2送信状態に設定する第2コマンドを音声送信装置に送信する。従って、音声送信装置は、ユーザ操作を要することなく、第2コマンドに応じて、第2送信状態に自動的に設定することができる。また、音声受信装置は、第2チャンネル数(特に限定されないが例えば2ch)で音声信号を出力する必要がある場合には、第3送信状態に設定する第2コマンドを音声送信装置に送信する。従って、音声送信装置は、ユーザ操作を要することなく、第2コマンドに応じて、第3送信状態に自動的に設定することができる。
【0018】
本発明の別の好ましい実施形態による音声送受信システムは、音声信号を送信する音声送信装置と、音声信号を受信する音声受信装置とを備え、前記音声送信装置が、第1フォーマット音声信号を第2フォーマット音声信号に変換する第1変換手段と、前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する送信手段と、前記送信手段が前記第1フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する第1送信状態、又は、前記第1変換手段が前記第1フォーマット音声信号を前記第2フォーマット音声信号に変換し、前記送信手段が変換された前記第2フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する第2送信状態に設定する設定手段と、前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できるか否かを判断する判断手段と、前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できると判断された場合、前記音声送信装置に前記第1送信状態または前記第2送信状態のいずれに設定するかを問合せる第1コマンドを送信する問合せ送信手段とを有し、前記音声受信装置が、前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声送信装置から受信する受信手段と、前記第1フォーマット音声信号を受信すると、前記第1音声フォーマット音声信号を前記第2フォーマット音声信号に変換することなくそのまま音声処理を実行することができる音声処理手段と、前記第1コマンドを受信した場合に、前記音声送信装置に前記第1送信状態に設定させる第2コマンドを送信する指示手段とを有し、前記音声送信装置が、前記第1送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第1送信状態に設定させる設定制御手段をさらに有する。
【0019】
音声送信装置は、音声受信装置が第1フォーマット音声信号を受信可能と判断すると、音声受信装置が第1フォーマット音声信号に音声処理を実行できるか否かまでは判断できないので、音声受信装置に第1コマンドを送信する。音声受信装置は、第1フォーマット音声信号に音声処理を実行できる場合には、第1送信状態に設定する第2コマンドを音声送信装置に送信する。従って、音声送信装置は、ユーザ操作を要することなく、第2コマンドに応じて、第1送信状態に自動的に設定することができる。
【0020】
本発明の別の好ましい実施形態による音声送受信システムは、音声信号を送信する音声送信装置と、音声信号を受信する音声受信装置とを備え、前記音声送信装置が、第1フォーマット音声信号を第2フォーマット音声信号に変換する第1変換手段と、前記音声送信装置に挿入される記録媒体から、前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)、または、前記第1フォーマット音声信号(第2チャンネル数)を再生する再生手段と、前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する送信手段と、前記送信手段が前記記録媒体から再生された前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第1送信状態、前記第1変換手段が前記記録媒体から再生された前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記第2フォーマット音声信号(第1チャンネル数)に変換し、前記送信手段が変換された前記第2フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第2送信状態、又は、前記送信手段が前記記録媒体から再生された前記第1フォーマット音声信号(第2チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第3送信状態に設定する設定手段と、前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できるか否かを判断する判断手段と、前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できると判断された場合、前記音声送信装置に前記第1送信状態、第2送信状態、前記第3送信状態のいずれに設定するかを問合せる第1コマンドを送信する問合せ送信手段とを有し、前記音声受信装置が、前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声送信装置から受信する受信手段と、前記第1フォーマット音声信号を受信すると、前記第1音声フォーマット音声信号を前記第2フォーマット音声信号に変換することなくそのまま音声処理を実行することができる音声処理手段と、前記第1コマンドを受信した場合に、前記音声受信装置からヘッドフォンに音声信号を出力するか否かを出力するか否かを判断する手段と、ヘッドフォンに音声信号を出力する場合に、前記音声送信装置に前記第3送信状態に設定させる第2コマンドを送信し、ヘッドフォンに音声信号を出力しない場合に、前記音声送信装置に前記第1送信状態に設定させる第2コマンドを送信する指示手段とを有し、前記音声送信装置が、前記第1送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第1送信状態に設定させ、前記第3送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第3送信状態に設定させる設定制御手段をさらに有する。
【0021】
音声送信装置は、音声受信装置が第1フォーマット音声信号を受信可能と判断すると、音声処理装置が第1フォーマット音声信号に音声処理を実行できるか否かまでは判断できないので、音声受信装置に第1コマンドを送信する。音声受信装置は、第1フォーマット音声信号に音声処理を実行できる場合には、第1送信状態に設定する第2コマンドを音声送信装置に送信する。従って、音声送信装置は、ユーザ操作を要することなく、第2コマンドに応じて、第1送信状態に自動的に設定することができる。また、音声受信装置は、第2チャンネルでヘッドフォンに音声信号を出力する必要がある場合には、第3送信状態に設定する第2コマンドを音声送信装置に送信する。従って、音声送信装置は、ユーザ操作を要することなく、第2コマンドに応じて、第3送信状態に自動的に設定することができる。
【0022】
本発明の別の好ましい実施形態による音声送受信システムは、音声信号を送信する音声送信装置と、音声信号を受信する音声受信装置とを備え、前記音声送信装置が、第1フォーマット音声信号を第2フォーマット音声信号に変換する第1変換手段と、前記音声送信装置に挿入される記録媒体から、前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)、または、前記第2フォーマット音声信号(第2チャンネル数)を再生する再生手段と、前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する送信手段と、前記送信手段が前記記録媒体から再生された前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第1送信状態、前記第1変換手段が前記記録媒体から再生された前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記第2フォーマット音声信号(第1チャンネル数)に変換し、前記送信手段が変換された前記第2フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第2送信状態、又は、前記送信手段が前記記録媒体から再生された前記第2フォーマット音声信号(第2チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第3送信状態に設定する設定手段と、前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できるか否かを判断する判断手段と、前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できると判断された場合、前記音声送信装置に前記第1送信状態、第2送信状態、前記第3送信状態のいずれに設定するかを問合せる第1コマンドを送信する問合せ送信手段とを有し、前記音声受信装置が、前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声送信装置から受信する受信手段と、前記第1フォーマット音声信号を受信すると、前記第1音声フォーマット音声信号を前記第2フォーマット音声信号に変換することなくそのまま音声処理を実行することができる音声処理手段と、前記第1コマンドを受信した場合に、前記音声受信装置から第2フォーマット音声信号(第2チャンネル数)のみを受信可能な第2音声受信装置に音声信号を出力するか否かを判断する手段と、前記第2音声受信装置に音声信号を出力する場合に、前記音声送信装置に前記第3送信状態に設定させる第2コマンドを送信し、前記第2音声受信装置に音声信号を出力しない場合に、前記音声送信装置に前記第1送信状態に設定させる第2コマンドを送信する指示手段とを有し、前記音声送信装置が、前記第1送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第1送信状態に設定させ、前記第3送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第3送信状態に設定させる設定制御手段をさらに有する。
【0023】
音声送信装置は、音声受信装置が第1フォーマット音声信号を受信可能と判断すると、音声処理装置が第1フォーマット音声信号に音声処理を実行できるか否かまでは判断できないので、音声受信装置に第1コマンドを送信する。音声受信装置は、第1フォーマット音声信号に音声処理を実行できる場合には、第1送信状態に設定する第2コマンドを音声送信装置に送信する。従って、音声送信装置は、ユーザ操作を要することなく、第2コマンドに応じて、第1送信状態に自動的に設定することができる。また、音声受信装置は、第2チャンネルで第2音声受信装置に音声信号を出力する必要がある場合には、第3送信状態に設定する第2コマンドを音声送信装置に送信する。従って、音声送信装置は、ユーザ操作を要することなく、第2コマンドに応じて、第3送信状態に自動的に設定することができる。
【発明の効果】
【0024】
煩雑なユーザ操作を要することなく、接続されるコンテンツ受信装置に応じて、コンテンツ送信装置のオーディオ出力設定を自動的に変更することができるコンテンツ送受信システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】DVDプレーヤ10およびAVアンプ20の接続構成を示す図である。
【図2】DVDプレーヤ10の処理を示すフローチャートである。
【図3】AVアンプ20の処理を示すフローチャートである。
【図4】AVアンプ20の処理を示すフローチャートである。
【図4B】AVアンプ20の処理を示すフローチャートである。
【図5】DVDプレーヤ10の処理を示すフローチャートである。
【図6】AVアンプ20の処理を示すフローチャートである。
【図6B】AVアンプ20の処理を示すフローチャートである。
【図7】AVアンプ20の処理を示すフローチャートである。
【図7B】AVアンプ20の処理を示すフローチャートである。
【図8】AVアンプ20の処理を示すフローチャートである。
【図9】DVDプレーヤ10の処理を示すフローチャートである。
【図10】DVDプレーヤ10の処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の好ましい実施形態によるDVDプレーヤ(音声送信装置)、AVアンプ(音声受信装置)を備える音声送受信システムについて、図面を参照して具体的に説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
【0027】
[DVDプレーヤ10の構成]
DVDプレーヤ10は、再生部11と、DSD−PCM変換部12と、HDMI送信部13と、制御部14と、表示部15と、操作部16と、メモリ17と、コネクタ部18とを有している。
【0028】
再生部11は、SACD(Super Audio
CD)が挿入された時、SACDに記録されている音声信号を読み出して、DSD−PCM変換部12またはHDMI送信部13に供給する。SACDには、DSD(Direct Stream Digital)6chの音声信号と、DSD2chの音声信号と、CDエリア(PCM2ch)の音声信号とが記録されているもの、DSD6chの音声信号と、DSD2chの音声信号とが記録されているもの、DSD6chの音声信号と、CDエリア(PCM2ch)の音声信号とが記録されているもの等が存在する。6chの音声信号は、例えば、前方左音声信号L、前方右音声信号R、中央音声信号C、サラウンド左音声信号SL、サラウンド右音声信号SR、および、サブウーファ音声信号SWであり、5.1chの音声信号と呼ばれることがある。再生部11は、これら音声信号のいずれかをSACDから読み出して、DSD−PCM変換部12またはHDMI送信部13に供給する。
【0029】
DSD−PCM変換部12は、再生部11から供給されたDSD音声信号を、PCM音声信号に変換し、HDMI送信部13に供給する。例えば、DSD−PCM変換部12は、DSD6chの音声信号を、サンプリング周波数176.4kHzのPCM6ch音声信号に変換する。DSD−PCM変換部12がDSD音声信号をPCM音声信号に変換する必要がない場合には、再生部11からのDSD音声信号が、DSD−PCM変換部12を介さずに直接HDMI送信部13に供給される。
【0030】
HDMI送信部13は、DSD−PCM変換部12または再生部11から供給された音声信号を、制御部14からのコマンドにより、HDMI規格のデータ(以下、HDMIデータという。)に変換する。HDMI送信部13は、HDMIデータを、コネクタ部18を介してAVアンプ20に送信する。
【0031】
制御部14は、メモリ17に格納されているDVDプレーヤの動作プログラムに基づいて、DVDプレーヤ10の各部を制御するものであり、例えば、マイコンやCPU等である。制御部14は、操作部16からの操作入力または各部からの制御信号およびデータに基づいて各種処理を実行する。
【0032】
制御部14は、ユーザ操作に応じて、又は、AVアンプ20の制御部25からCECラインを介して送信されるコマンドに応じて、HDMIオーディオ出力設定を実行する。HDMIオーディオ出力設定は、HDMI送信部13から送信するHDMIデータに含まれる音声信号のフォーマットを決定することである。HDMIオーディオ出力設定は、例えば、DSD6chと、PCM6chとを含み、これらのうちのいずれかが選択される。
【0033】
HDMIオーディオ出力設定がDSD6chに設定されると、再生部11はSACDからDSD6chの音声信号を読み出して、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、DSD6chの音声信号を含むHDMIデータをAVアンプ20に送信する。
【0034】
HDMIオーディオ出力設定がPCM6chに設定されると、再生部11はSACDからDSD6chの音声信号を読み出して、DSD−PCM変換部12に供給する。DSD−PCM変換部12は、DSD6chの音声信号を、PCM6chの音声信号に変換し、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、PCM6chの音声信号を含むHDMIデータをAVアンプ20に送信する。
【0035】
制御部14は、HDMIのDDCラインを介して、AVアンプ20のメモリ28に接続され、メモリ28からAVアンプ20のEDID(Extended display identification data)を取得する。EDIDには、AVアンプ20が受信可能な音声信号のフォーマットが記述されている。制御部14は、EDIDに記述されているAVアンプ20が受信可能な音声信号のフォーマットに基づいて、AVアンプ20がDSD音声信号を受信可能か否か判断する。AVアンプ20がDSD音声信号を受信可能でなければ、制御部14は、HDMIオーディオ出力設定をPCM6chに設定する。一方、AVアンプ20がDSD音声信号を受信可能である場合であっても、制御部14は、AVアンプ20がDSD音声信号をそのまま(すなわち、PCM音声信号に変換することなく)再生(音声処理等)することができるか、又は、DSD音声信号をそのまま再生することはできず、DSD音声信号をPCM音声信号に変換することによって再生することができるかは、判別することができない。
【0036】
そこで、制御部14は、HDMIのCECラインを介してAVアンプ20の制御部25に接続され、制御部25とコマンドおよび/またはデータを送受信する。AVアンプ20がDSD音声信号を受信可能である場合に、制御部14は、再生部11がこれからDSD音声信号を読み出すと判断すると、HDMIオーディオ出力設定の問合せのコマンドを、CECラインを介してAVアンプ20の制御部25に送信する。HDMIオーディオ出力設定の問合せのコマンドは、HDMIオーディオ出力設定をDSD6chに設定するか、又は、PCM6chに設定するかをAVアンプ20に決定させるための問合せである。また、必要に応じて、HDMIオーディオ出力設定の問合せには、HDMIオーディオ出力設定をPCM6chに設定した場合にDVDプレーヤ10から出力される(つまり、DSD−PCM変換部12で変換される)PCM音声信号のサンプリング周波数の情報を含む。
【0037】
制御部14は、AVアンプ20の制御部25からCECラインを介して、HDMIオーディオ出力設定の指示を受信すると、その指示に基づいて、オーディオ出力設定を実行する。例えば、制御部14は、AVアンプ20の制御部25から、HDMIオーディオ出力設定をDSD6chに設定する指示を受信すると、HDMIオーディオ出力設定をDSD6chに設定し、HDMIオーディオ出力設定をPCM6chに設定する指示を受信すると、HDMIオーディオ出力設定をPCM6chに設定する。
【0038】
[AVアンプの構成]
AVアンプ20は、HDMI受信部21と、DSD−PCM変換部22と、HDMI送信部23と、音声処理部24と、制御部25と、操作部26と、表示部27と、メモリ28と、コネクタ部29と、コネクタ部30と、ヘッドフォン出力端子31とを有している。コネクタ部29は、DVDプレーヤ10のコネクタ部18にHDMIケーブルを介して接続され、コネクタ部30はディスプレイ装置のコネクタ部にHDMIケーブルを介して接続される。
【0039】
HDMI受信部21は、DVDプレーヤ10から送信されたHDMIデータを受信し、受信したHDMIデータから元の音声信号(HDMI変換前の音声信号であり、DSD音声信号またはPCM音声信号)を生成する。HDMI受信部21は、DSD音声信号をPCM音声信号に変換する必要がある場合に、DSD音声信号をDSD−PCM変換部22に供給し、DSD音声信号をPCM音声信号に変換する必要がない場合に、DSD音声信号を音声処理部24に直接供給する。また、HDMI受信部21は、PCM音声信号を音声処理部24に供給する。また、HDMI受信部21は、AVアンプ20に接続されたスピーカー60で音声を再生するのではなく、ディスプレイ装置40のスピーカーで音声を再生する場合には、PCM音声信号をHDMI送信部23に供給する。
【0040】
DSD−PCM変換部22は、HDMI受信部21から供給されたDSD音声信号を、PCM音声信号に変換し、HDMI送信部23に供給する。例えば、DSD−PCM変換部22は、DSD6chの音声信号を、サンプリング周波数44.1kHzのPCM6chの音声信号に変換する。
【0041】
HDMI送信部23は、HDMI受信部21から供給されたPCM音声信号をHDMIデータに変換する。HDMI送信部23は、コネクタ部30を介してディスプレイ装置40にHDMIデータを送信する。
【0042】
音声処理部24は、HDMI受信部21またはDSD−PCM変換部22から供給された音声信号に対して、例えば、信号処理、遅延処理、イコライザ処理、音量調整処理、増幅処理、および/または、DA変換等の音声処理を実行し、ヘッドフォン出力端子31、又は、外部に接続されたスピーカー60に音声信号を供給する。すなわち、音声処理部24は、DSP、DAC、ボリューム、および/または、アンプ等を含む。
【0043】
AVアンプ20は、機種によって、(1)DSD音声信号を受信し、DSD音声信号をそのまま(PCM音声信号に変換せずに)再生できるもの、(2)DSD音声信号を受信できないもの、(3)DSD音声信号を受信できるが、DSD音声信号をそのまま再生することができず、PCM音声信号に変換することによって再生できるものが存在する。(3)のAVアンプの一例としては、DACがDSD音声信号に対応しておらず、DSD音声信号をDA変換することができず、DSD−PCM変換部22においてDSD音声信号をPCM音声信号に変換する必要がある、又は、DSPがDSD音声信号に対応しておらず、DSD音声信号に対してリスニングモードに応じた信号処理を実行することができないので、DSD−PCM変換部22においてDSD音声信号をPCM音声信号に変換する必要のある機器である。
【0044】
メモリ28は、AVアンプ20が受信可能な音声信号のフォーマットが記述されたEDIDを予め格納している。EDIDは、DVDプレーヤ10の制御部14によってDDCラインを介して読み出される。受信可能な音声信号のフォーマットの一例としては、例えば、DSD(6chまで)、MLPCM(192kHz6chまで)、S/PDIF(192kHz2chまで)、Dolby Digital、DTS等である。ここで、上記の通り、DSD(6chまで)というのは、DSD音声信号を受信することができることを示すが、DSD音声信号をそのまま再生できるか、又は、DSD音声信号をPCM音声信号に変換して再生するかを判別することができない。すなわち、上記(1)のAVアンプであるか、(3)のAVアンプであるかをEDIDから判別することができない。
【0045】
制御部25は、メモリ28に記憶されているAVアンプの動作プログラムに基づいて、AVアンプ20の各部を制御するものであり、例えば、マイコンやCPU等である。制御部25は、操作部26からの操作入力または各部からの制御信号およびデータに基づいて各種処理を実行する。
【0046】
制御部25は、CECラインを介してDVDプレーヤ10の制御部14に接続され、制御部14とコマンドおよびデータを送受信する。制御部25は、CECラインを介して、DVDプレーヤ10の制御部14から、HDMIオーディオ出力設定の問合せコマンドを受信する。DSD音声信号をそのまま再生できる(1)のAVアンプ20の場合には、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定をDSD6chに設定する指示を、CECラインを介してDVDプレーヤ10の制御部14に送信する。AVアンプ20がDSD音声信号を受信するためである。
【0047】
一方、DSD音声信号をPCM音声信号に変換して再生する(3)のAVアンプ20の場合には、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定をPCM6chに設定する指示を、CECラインを介してDVDプレーヤ10の制御部14に送信する。一般的に、DVDプレーヤ10のDSD−PCM変換部12によって変換されるPCM音声信号のサンプリング周波数が、AVアンプ20のDSD−PCM変換部22によって変換されるPCM音声信号のサンプリング周波数よりも高いからである。
【0048】
好ましくは、(3)のAVアンプ20の場合には、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定の問合せに含まれているDVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数(最大値である)と、AVアンプ20のDSD−PCM変換部22で変換するPCM音声信号のサンプリング周波数(最大値である)とを比較する。そして、AVアンプ20のDSD−PCM変換部22で変換するPCM音声信号のサンプリング周波数がDVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数より大である場合には、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定をDSD6chに設定する指示を、CECラインを介してDVDプレーヤ10の制御部14に送信する。一方、AVアンプ20のDSD−PCM変換部22で変換するPCM音声信号のサンプリング周波数がDVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数以下である場合には、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定をPCM6chに設定する指示を、CECラインを介してDVDプレーヤ10の制御部14に送信する。
【0049】
[音声送受信システムの動作]
以上の構成を有する音声送受信システムについてその動作を説明する。図2および図5はDVDプレーヤ10の制御部14の処理を示すフローチャートである。図3は上記(1)のAVアンプ20の制御部25の処理を示すフローチャートであり、図4は上記(2)のAVアンプ20の制御部25の処理を示すフローチャートである。
【0050】
まず、図2に示すように、DVDプレーヤ10の制御部14は、AVアンプ20からDDCラインを介してEDIDを取得する(S1)。制御部14は、取得したEDIDからAVアンプ20が受信可能な音声信号のフォーマット情報を読み出し、AVアンプ20がDSD音声信号を受信できるか否かを判断する(S2)。つまり、EDIDにDSDの記述があれば、AVアンプ20がDSD音声信号を受信可能であることを判断できる。
【0051】
AVアンプ20がDSD音声信号を受信できないと判断されると(S2でNO)、制御部14は、HDMIオーディオ出力設定をPCM6chに自動的に設定する(S5)。その結果、再生部11は、SACDからDSD6chの音声信号を読み出して、DSD−PCM変換部12に供給する。DSD−PCM変換部12は、DSD6chの音声信号をPCM6chの音声信号に変換し、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、PCM6chの音声信号をHDMIデータに変換し、AVアンプ20に送信する。従って、AVアンプ20は、PCM6chの音声信号を受信して再生することができ、スピーカーから音声を出力することができる。
【0052】
AVアンプ20がDSD音声信号を受信できると判断されると(S2でYES)、制御部14は、再生部11にSACDが挿入され、これから、再生部11がSACDからDSD6chの音声信号を読み出すか否かを判断する(S3)。すなわち、現在挿入されているディスクの種類(SACD、DVD、又は、CD)や、SACDに記録されデータのうち、どのデータを読み出すかの情報が再生部11と制御部14との間のコマンドの送受信によって特定できる。再生部11がDSD音声信号を読み出すと判断されると(S3でYES)、制御部14は、HDMIオーディオ出力設定の問合せコマンドを、CECラインを介してAVアンプ20の制御部25に送信する(S4)。EDIDだけからでは、DVDプレーヤ10がDSD音声信号を出力すべきか、PCM音声信号を出力すべきかを判別することができないので、AVアンプ20にどちらで出力するのが好ましいかを判別させるためである。HDMIオーディオ出力設定の問合せコマンドは、DVDプレーヤ10のDSD−PCM変換部12が変換するPCM音声信号のサンプリング周波数の最大値(例えば176.4kHz)の情報を含む。
【0053】
上記(1)のAVアンプ20がDVDプレーヤ10に接続されている場合、図3に示すように、AVアンプ20の制御部25は、HDMIオーディオ出力設定の問合せコマンドを受信したか否かを判断しており(S11)、受信すると(S11でYES)、HDMIオーディオ出力設定をDSD6chに設定する指示を、CECラインを介して、DVDプレーヤ10の制御部14に送信する(S12)。
【0054】
図5に示すように、DVDプレーヤ10の制御部14は、HDMIオーディオ出力設定をDSD6chに設定する指示を、CECラインを介してAVアンプ20の制御部25から受信したか否かを判断している(S31)。受信した場合(S31でYES)、制御部25は、HDMIオーディオ出力をDSD6chに設定する(S32)。その結果、再生部11は、SACDからDSD6chの音声信号を読み出して、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、DSD6chの音声信号をHDMIデータに変換し、AVアンプ20に送信する。従って、AVアンプ20は、DSD6chの音声信号を受信してそのまま再生することができ、スピーカーから音声を出力することができる。
【0055】
上記(3)のAVアンプ20がDVDプレーヤ10に接続されている場合、図4に示すように、AVアンプ20の制御部25は、HDMIオーディオ出力設定の問合せコマンドを受信したか否かを判断しており(S21)、受信すると(S21でYES)、HDMIオーディオ出力設定の問合せコマンドに含まれているDVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数の情報を読み出す。そして、制御部25は、AVアンプ20のDSD−PCM変換部22において変換するPCM音声信号のサンプリング周波数が、DVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数より大であるかを判断する(S22)。
【0056】
AVアンプ20のDSD−PCM変換部22において変換するPCM音声信号のサンプリング周波数が、DVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数より大である場合(S22でYES)、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定をDSD6chに設定する指示を、CECラインを介して、DVDプレーヤ10の制御部14に送信する(S23)。AVアンプ20でPCM音声信号に変換する方が、サンプリング周波数が高くなるので、AVアンプ20においてDSD音声信号をPCM音声信号に変換するためである。
【0057】
図5に示すように、DVDプレーヤ10の制御部14は、HDMIオーディオ出力設定をDSD6chに設定する指示を、CECラインを介してAVアンプ20の制御部25から受信したか否かを判断している(S31)。受信した場合(S31でYES)、制御部25は、HDMIオーディオ出力をDSD6chに設定する(S32)。その結果、再生部11は、SACDからDSD6chの音声信号を読み出して、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、DSD6chの音声信号をHDMIデータに変換し、AVアンプ20に送信する。従って、AVアンプ20は、DSD6chの音声信号を受信して、PCM音声信号に変換して再生し、スピーカー60から音声を出力することができる。
【0058】
一方、AVアンプ20のDSD−PCM変換部22において変換するPCM音声信号のサンプリング周波数が、DVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数以下である場合(S22でNO)、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定をPCM6chに設定する指示を、CECラインを介して、DVDプレーヤ10の制御部14に送信する(S24)。AVアンプ20でPCM音声信号に変換すると、サンプリング周波数が低くなるので、DVDプレーヤ10においてDSD音声信号をPCM音声信号に変換させるためである。
【0059】
図5に示すように、DVDプレーヤ10の制御部14は、HDMIオーディオ出力設定をPCM6chに設定する指示を、CECラインを介してAVアンプ20の制御部25から受信したか否かを判断している(S33)。受信した場合(S33でYES)、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定をPCM6chに設定する(S34)。その結果、再生部11は、SACDからDSD6chの音声信号を読み出して、DSD−PCM変換部12に供給する。DSD−PCM変換部12は、DSD6chの音声信号をPCM6chの音声信号に変換し、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、PCM6chの音声信号をHDMIデータに変換し、AVアンプ20に送信する。従って、AVアンプ20は、PCM6chの音声信号を受信して再生することができ、スピーカーから音声を出力することができる。
【0060】
以上のように、DVDプレーヤ10に接続されるAVアンプ20に応じて、DVDプレーヤ10のHDMIオーディオ出力設定を自動的に適切なものに設定することができる。なお、AVアンプ20において、AVアンプ20のDSD−PCM変換部22において変換するPCM音声信号のサンプリング周波数が、DVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数より大であるかを判断する代わりに、DVDプレーヤ10の制御部14が、AVアンプ20のDSD−PCM変換部22において変換するPCM音声信号のサンプリング周波数の情報をAVアンプ20から取得し、AVアンプ20のDSD−PCM変換部22において変換するPCM音声信号のサンプリング周波数が、DVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数より大であるかを判断し、その判断結果に応じてHDMIオーディオ出力設定を自動的に設定してもよい。
【0061】
なお、図4の処理に代えて、単に図4Bに示す処理が実行されてもよい。図4Bでは、AVアンプ20の制御部25は、HDMIオーディオ出力設定の問合せコマンドを受信すると(S21でYES)、必ず、HDMIオーディオ出力設定をPCM6chに設定する指示を、DVDプレーヤ10の制御部14に送信する(S24)。
【0062】
次に本発明の別の実施形態を説明する。本例では、AVアンプ20に接続されたスピーカー60から6ch音声信号を再生する代わりに、ヘッドフォン出力端子31に接続されたヘッドフォンから2ch音声信号を再生する、又は、ディスプレイ装置40のスピーカーから2ch音声信号を再生する等の理由で、AVアンプ20が2ch音声信号を出力する場合の処理である。HDMIオーディオ出力設定は、例えば、DSD6chと、PCM6chに加えて、DSD2chと、PCM2chとを含み、これらのうちのいずれかが選択される。
【0063】
HDMIオーディオ出力設定がDSD2chに設定されると、再生部11はSACDからDSD2chの音声信号を読み出して、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、DSD2chの音声信号を含むHDMIデータをAVアンプ20に送信する。
【0064】
HDMIオーディオ出力設定がPCM2chに設定されると、再生部11はSACDからDSD2chの音声信号またはDSD6chの音声信号を読み出して、DSD−PCM変換部12に供給する。DSD−PCM変換部12は、DSD2chの音声信号またはDSD6chの音声信号を、PCM2chの音声信号に変換し、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、PCM2chの音声信号を含むHDMIデータをAVアンプ20に送信する。
【0065】
また、制御部14は、SACDのCDエリア(PCM2ch)の音声信号を読み出すように設定することができる。この場合、再生部11はSACDからCDエリアの音声信号を読み出して、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、CDエリアの音声信号を含むHDMIデータをAVアンプ20に送信する。
【0066】
PCM2chの音声信号しか受信できないディスプレイ装置のスピーカーで2ch音声信号を再生する場合は、DSD音声信号をPCM2chの音声信号に変換するよりも、CDエリアの音声信号を読み出して再生する方が音質上好ましい。すなわち、ディスプレイ装置40は、DSD音声信号を受信できず、44.1kHzのPCM2chの音声信号しか受信できないが、SACDからDSD音声信号を読み出して、DVDプレーヤ10又はAVアンプ20でDSD音声信号をPCM2chの音声信号に変換すると、この変換時に音声信号にノイズを含んでしまうことがあるが、SACDからCDエリアの音声信号を読み出すことにより、変換処理を実行する必要がないので、ノイズを含むことを防止できるからである。同じことが、(3)のDSD音声信号をPCM音声信号に変換して再生するAVアンプ20がヘッドフォンから2ch音声信号を再生する場合についても言える。
【0067】
図6〜図8は、AVアンプ20の制御部25の処理を示すフローチャートであり、図9、図10は、DVDプレーヤ10の制御部14の処理を示すフローチャートである。なお、図2の処理は上記実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0068】
まず、(1)のAVアンプ20がDVDプレーヤ10に接続されている場合について制御する。図6に示すように、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定の問合せコマンドを受信したか否かを判断している(S41)。受信した場合(S41でYES)、S43に進み、受信しない場合(S41でNO)、S42に進む。S42において、制御部25は、AVアンプ20が出力する音声信号が2chと6chとの間での変更になるか否かを判断する(S42)。つまり、ヘッドフォン出力端子31にヘッドフォンが接続されたこと(2ch出力への変更)、又は、接続が解除されたこと(6ch出力への変更)が検出された場合、あるいは、AVアンプ20に接続されたスピーカー60の代わりにディスプレイ装置40のスピーカーで音声信号を再生するように設定された(2ch出力への変更)、又は、その設定が解除された(6ch出力への変更)場合に、S42でYESと判断され、S43へ進む。なお、AVアンプ20とディスプレイ装置40との両方で、ディスプレイ装置40のスピーカーで音声信号を再生するように設定が実行され、例えば、この設定が実行されると、AVアンプ20ではスピーカー60から音声が再生されないようミュート処理等が実行される。
【0069】
S43において、制御部25は、AVアンプ20が音声信号をヘッドフォン出力端子31からヘッドフォンに2chで出力する必要があるか否かを判断する(S43)。つまり、ヘットフォン出力端子31にヘッドフォンが接続されているか否かが判断される。ヘッドフォンに2chで再生する必要があると判断された場合(S43でYES)、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定をDSD2chに設定するように、CECラインを介してDVDプレーヤ10の制御部14に送信する(S44)。
【0070】
図9に示すように、DVDプレーヤ10の制御部14は、HDMIオーディオ出力設定をDSD2chに設定する指示を、CECラインを介してAVアンプ20の制御部25から受信したか否かを判断している(S75)。受信した場合(S75でYES)、制御部25は、HDMIオーディオ出力をDSD2chに設定する(S76)。その結果、再生部11は、SACDからDSD2chの音声信号を読み出して、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、DSD2chの音声信号をHDMIデータに変換し、AVアンプ20に送信する。従って、AVアンプ20は、DSD2chの音声信号を受信して再生することができ、ヘッドフォンから音声を出力することができる。
【0071】
ヘッドフォンに2chで出力する必要がないと判断された場合(S43でNO)、制御部25は、ユーザ操作によって、ディスプレイ装置40のスピーカーから2ch音声信号を再生するように設定されているか否かを判断する(S45)。ディスプレイ装置40のスピーカーから2chの音声信号を再生するように設定されていない場合(S45でNO)、つまり、AVアンプ20に接続されているスピーカー60から音声を再生するように設定されている場合、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定をDSD6chに設定するように、CECラインを介してDVDプレーヤ10の制御部14に送信する(S46)。
【0072】
図9に示すように、DVDプレーヤ10の制御部14は、HDMIオーディオ出力設定をDSD6chに設定する指示を、CECラインを介してAVアンプ20の制御部25から受信したか否かを判断している(S71)。受信した場合(S71でYES)、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定をDSD6chに設定する(S72)。
【0073】
図6のS45において、ディスプレイ装置40のスピーカーから2chで再生するように設定されていると判断された場合(S45でYES)、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定の問合せコマンドに含まれているDVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数の情報を読み出す。そして、制御部25は、AVアンプ20のDSD−PCM変換部22に変換するPCM音声信号のサンプリング周波数が、DVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数より大であるかを判断する(S47)。
【0074】
AVアンプ20のDSD−PCM変換部22において変換するPCM音声信号のサンプリング周波数が、DVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数より大である場合(S47でYES)、制御部25は、CDエリアを再生するように設定する、又は、HDMIオーディオ出力設定をDSD2chに設定する指示を、CECラインを介して、DVDプレーヤ10の制御部14に送信する(S48)。
【0075】
図10に示すように、DVDプレーヤ10の制御部14は、CDエリアを再生するように設定する、又は、HDMIオーディオ出力設定をDSD2chに設定する指示を、CECラインを介してAVアンプ20の制御部25から受信したか否かを判断している(S81)。受信した場合(S81でYES)、制御部25は、SACDにCDエリアの音声信号が記録されているか否かを判断する(S82)。CDエリアが記録されているか否かの情報は再生部11から制御部14に供給される。SACDにCDエリアの音声信号が記録されている場合(S82でYES)、制御部14は、CDエリアの音声信号を再生するように設定する(S84)。その結果、再生部11は、SACDからCDエリアの音声信号を読み出して、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、CDエリアの音声信号をHDMIデータに変換し、AVアンプ20に送信する。従って、AVアンプ20は、CDエリア(PCM2ch)の音声信号を受信し、ディスプレイ装置40に送信し、ディスプレイ装置40のスピーカーから音声を再生できる。
【0076】
一方、SACDにCDエリアの音声信号が記録されていない場合(S82でNO)、制御部14は、HDMIオーディオ出力設定をDSD2chに設定する(S83)。その結果、再生部11は、SACDからDSD2chの音声信号を読み出して、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、DSD2chの音声信号をHDMIデータに変換し、AVアンプ20に送信する。従って、AVアンプ20は、DSD2chの音声信号を受信して、PCM音声信号に変換し、ディスプレイ装置40に送信し、ディスプレイ装置40のスピーカーから音声を再生できる。
【0077】
図6に示すように、AVアンプ20のDSD−PCM変換部22において変換するPCM音声信号のサンプリング周波数が、DVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数以下である場合(S47でNO)、制御部25は、CDエリアを再生するように設定する、又は、HDMIオーディオ出力設定をPCM2chに設定する指示を、CECラインを介して、DVDプレーヤ10の制御部14に送信する(S49)。
【0078】
図10に示すように、DVDプレーヤ10の制御部14は、CDエリアを再生するように設定する、又は、HDMIオーディオ出力設定をPCM2chに設定する指示を、CECラインを介してAVアンプ20の制御部25から受信したか否かを判断している(S85)。受信した場合(S85でYES)、制御部25は、SACDにCDエリアの音声信号が記録されているか否かを判断する(S86)。SACDにCDエリアの音声信号が記録されている場合(S86でYES)、制御部14は、CDエリアの音声信号を再生するように設定する(S88)。その結果、再生部11は、SACDからCDエリアの音声信号を読み出して、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、CDエリアの音声信号をHDMIデータに変換し、AVアンプ20に送信する。従って、AVアンプ20は、CDエリア(PCM2ch)の音声信号を受信し、ディスプレイ装置40に送信し、ディスプレイ装置40のスピーカーから音声を再生できる。
【0079】
一方、SACDにCDエリアの音声信号が記録されていない場合(S86でNO)、制御部14は、HDMIオーディオ出力設定をPCM2chに設定する(S87)。その結果、再生部11は、SACDからDSD2chの音声信号を読み出して、DSD−PCM変換部12に供給する。DSD−PCM変換部12は、DSD2chの音声信号をPCM2chの音声信号に変換し、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、PCM2chの音声信号をHDMIデータに変換し、AVアンプ20に送信する。従って、AVアンプ20は、PCM2chの音声信号を受信して、ディスプレイ装置40に送信し、ディスプレイ装置40のスピーカーから音声を再生できる。
【0080】
なお、図6の処理に代えて単に図6Bの処理を実行してもよい。図6Bでは、AVアンプ20の制御部25は、S45において、ディスプレイ装置40に2chの音声信号を出力する必要があると判断すると(S45でYES)、必ず、CDエリアを再生するように設定する指示をDVDプレーヤ10の制御部14に送信する(S50)。
【0081】
次に、(3)のAVアンプ20がDVDプレーヤ10に接続された場合について説明する。図7に示すように、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定の問合せコマンドを受信したか否かを判断している(S51)。受信した場合(S51でYES)、S53に進み、受信しない場合(S51でNO)、S52に進む。S52において、制御部25は、AVアンプ20が出力する音声信号が2chと6chとの間での変更になるか否かを判断する(S52)。つまり、ヘッドフォン出力端子31にヘッドフォンが接続されたこと(2ch出力への変更)、又は、接続が解除されたこと(6ch出力への変更)が検出された場合、あるいは、AVアンプ20に接続されたスピーカー60の代わりにディスプレイ装置40のスピーカーで音声信号を再生するように設定された(2ch出力への変更)、又は、その設定が解除された(6ch出力への変更)場合に、S52でYESと判断され、S53へ進む。
【0082】
S53において、制御部25は、AVアンプ20が音声信号を2chで出力する必要があるか否かを判断する(S53)。つまり、ヘットフォン出力端子31にヘッドフォンが接続されている、又は、ディスプレイ装置40のスピーカーから音声を再生するように設定されているか否かが判断される。2chで再生する必要がないと判断された場合(S53でNO)、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定の問合せコマンドに含まれているDVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数の情報を読み出す。そして、制御部25は、AVアンプ20のDSD−PCM変換部22に変換するPCM音声信号のサンプリング周波数が、DVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数より大であるかを判断する(S54)。
【0083】
AVアンプ20のDSD−PCM変換部22に変換するPCM音声信号のサンプリング周波数が、DVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数より大である場合(S54でYES)、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定をDSD6chに設定する指示を、CECラインを介して、DVDプレーヤ10の制御部14に送信する(S55)。AVアンプ20でPCM音声信号に変換する方が、サンプリング周波数が高くなるので、AVアンプ20においてDSD音声信号をPCM音声信号に変換するためである。
【0084】
図9に示すように、DVDプレーヤ10の制御部14は、HDMIオーディオ出力をDSD6chに設定する指示を、CECラインを介してAVアンプ20の制御部25から受信したか否かを判断している(S71)。受信した場合(S71でYES)、制御部25は、HDMIオーディオ出力をDSD6chに設定する(S72)。
【0085】
一方、AVアンプ20のDSD−PCM変換部22に変換するPCM音声信号のサンプリング周波数が、DVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数以下である場合(S54でNO)、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定をPCM6chに設定する指示を、CECラインを介して、DVDプレーヤ10の制御部14に送信する(S56)。AVアンプ20でPCM音声信号に変換する方が、サンプリング周波数が低くなるので、DVDプレーヤ10においてDSD音声信号をPCM音声信号に変換するためである。
【0086】
図9に示すように、DVDプレーヤ10の制御部14は、HDMIオーディオ出力をPCM6chに設定する指示を、CECラインを介してAVアンプ20の制御部25から受信したか否かを判断している(S73)。受信した場合(S73でYES)、制御部25は、HDMIオーディオ出力をPCM6chに設定する(S74)。
【0087】
図7のS53において、2chで再生する必要があると判断された場合(S53でYES)、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定の問合せコマンドに含まれているDVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数の情報を読み出す。そして、制御部25は、AVアンプ20のDSD−PCM変換部22に変換するPCM音声信号のサンプリング周波数が、DVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数より大であるかを判断する(S57)。
【0088】
AVアンプ20のDSD−PCM変換部22において変換するPCM音声信号のサンプリング周波数が、DVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数より大である場合(S57でYES)、制御部25は、CDエリアを再生するように設定する、又は、HDMIオーディオ出力設定をDSD2chに設定する指示を、CECラインを介して、DVDプレーヤ10の制御部14に送信する(S58)。
【0089】
図10に示すように、DVDプレーヤ10の制御部14は、CDエリアを再生するように設定する、又は、HDMIオーディオ出力設定をDSD2chに設定する指示を、CECラインを介してAVアンプ20の制御部25から受信したか否かを判断している(S81)。受信した場合(S81でYES)、制御部25は、SACDにCDエリアの音声信号が記録されているか否かを判断する(S82)。SACDにCDエリアの音声信号が記録されている場合(S82でYES)、制御部14は、CDエリアの音声信号を再生するように設定する(S84)。その結果、再生部11は、SACDからCDエリアの音声信号を読み出して、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、CDエリアの音声信号をHDMIデータに変換し、AVアンプ20に送信する。従って、AVアンプ20は、CDエリア(PCM2ch)の音声信号を受信し、ディスプレイ装置40に送信し、ディスプレイ装置40のスピーカーから音声を再生できる。
【0090】
一方、SACDにCDエリアの音声信号が記録されていない場合(S82でNO)、制御部14は、HDMIオーディオ出力設定をDSD2chに設定する(S83)。その結果、再生部11は、SACDからDSD2chの音声信号を読み出して、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、DSD2chの音声信号をHDMIデータに変換し、AVアンプ20に送信する。従って、AVアンプ20は、DSD2chの音声信号を受信して、PCM音声信号に変換し、ディスプレイ装置40に送信し、ディスプレイ装置40のスピーカーから音声を再生できる。
【0091】
図7に示すように、AVアンプ20のDSD−PCM変換部22において変換するPCM音声信号のサンプリング周波数が、DVDプレーヤ10が出力するPCM音声信号のサンプリング周波数以下である場合(S57でNO)、制御部25は、CDエリアを再生するように設定する、又は、HDMIオーディオ出力設定をPCM2chに設定する指示を、CECラインを介して、DVDプレーヤ10の制御部14に送信する(S59)。
【0092】
図10に示すように、DVDプレーヤ10の制御部14は、CDエリアを再生するように設定する、又は、HDMIオーディオ出力をPCM2chに設定する指示を、CECラインを介してAVアンプ20の制御部25から受信したか否かを判断している(S85)。受信した場合(S85でYES)、制御部25は、SACDにCDエリアの音声信号が記録されているか否かを判断する(S86)。SACDにCDエリアの音声信号が記録されている場合(S86でYES)、制御部14は、CDエリアの音声信号を再生するように設定する(S88)。その結果、再生部11は、SACDからCDエリアの音声信号を読み出して、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、CDエリアの音声信号をHDMIデータに変換し、AVアンプ20に送信する。従って、AVアンプ20は、CDエリア(PCM2ch)の音声信号を受信し、ディスプレイ装置40に送信し、ディスプレイ装置40のスピーカーから音声を再生できる。
【0093】
一方、SACDにCDエリアの音声信号が記録されていない場合(S86でNO)、制御部14は、HDMIオーディオ出力設定をPCM2chに設定する(S87)。その結果、再生部11は、SACDからDSD2chの音声信号を読み出して、DSD−PCM変換部12に供給する。DSD−PCM変換部12は、DSD2chの音声信号をPCM2chの音声信号に変換し、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、PCM2chの音声信号をHDMIデータに変換し、AVアンプ20に送信する。従って、AVアンプ20は、PCM2chの音声信号を受信して、ディスプレイ装置40に送信し、ディスプレイ装置40のスピーカーから音声を再生できる。
【0094】
なお、図7の処理の代わりに単に図7Bの処理が実行されてもよい。図7Bでは、AVアンプ20の制御部25は、2chの音声信号を出力する必要があると判断すると(S53でYES)、CDエリアを再生するように設定する指示をDVDプレーヤ10の制御部14に送信する(S60)。2chの音声信号を出力する必要がないと判断すると(S53でNO)、HDMIオーディオ出力設定をPCM6chに設定する指示をDVDプレーヤ10の制御部14に送信する(S56)。
【0095】
次に、(2)のAVアンプ20がDVDプレーヤ10に接続されている場合について説明する。図8に示すように、制御部25は、AVアンプ20が出力する音声信号が2chと6chとの間での変更になったか否かを判断する(S61)。つまり、ヘッドフォン出力端子31にヘッドフォンが接続されたこと(2ch出力への変更)、又は、接続が解除されたこと(6ch出力への変更)が検出された場合、あるいは、AVアンプ20に接続されたスピーカー60の代わりにディスプレイ装置40のスピーカーで音声信号を再生するように設定された(2ch出力への変更)、又は、その設定が解除された(6ch出力への変更)場合に、S61でYESと判断され、S62へ進む。
【0096】
S62において、制御部25は、AVアンプ20が音声信号を2chで出力する必要があるか否かを判断する(S62)。つまり、ヘットフォン出力端子31にヘッドフォンが接続されている、又は、ディスプレイ装置40のスピーカーから音声を再生するように設定されているか否かが判断される。
【0097】
2chで出力する必要がある場合(S62でYES)、制御部25は、CDエリアを再生するように設定する、又は、HDMIオーディオ出力設定をPCM2chに設定する指示を、CECラインを介して、DVDプレーヤ10の制御部14に送信する(S63)。
【0098】
図10に示すように、DVDプレーヤ10の制御部14は、CDエリアを再生するように設定する、又は、HDMIオーディオ出力をPCM2chに設定する指示を、CECラインを介してAVアンプ20の制御部25から受信したか否かを判断している(S85)。受信した場合(S85でYES)、制御部25は、SACDにCDエリアの音声信号が記録されているか否かを判断する(S86)。SACDにCDエリアの音声信号が記録されている場合(S86でYES)、制御部14は、CDエリアの音声信号を再生するように設定する(S88)。その結果、再生部11は、SACDからCDエリアの音声信号を読み出して、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、CDエリアの音声信号をHDMIデータに変換し、AVアンプ20に送信する。従って、AVアンプ20は、CDエリア(PCM2ch)の音声信号を受信し、ディスプレイ装置40に送信し、ディスプレイ装置40のスピーカーから音声を再生できる。
【0099】
一方、SACDにCDエリアの音声信号が記録されていない場合(S86でNO)、制御部14は、HDMIオーディオ出力をPCM2chに設定する(S87)。その結果、再生部11は、SACDからDSD2chの音声信号を読み出して、DSD−PCM変換部12に供給する。DSD−PCM変換部12は、DSD2chの音声信号をPCM2chの音声信号に変換し、HDMI送信部13に供給する。HDMI送信部13は、PCM2chの音声信号をHDMIデータに変換し、AVアンプ20に送信する。従って、AVアンプ20は、PCM2chの音声信号を受信して、ディスプレイ装置40に送信し、ディスプレイ装置40のスピーカーから音声を再生できる。
【0100】
図8のS62において、2chで出力する必要がない場合(S62でNO)、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定をPCM6chに設定する指示を、CECラインを介して、DVDプレーヤ10の制御部14に送信する(S64)。図9に示すように、DVDプレーヤ10の制御部14は、HDMIオーディオ出力設定をPCM6chに設定する指示を、CECラインを介してAVアンプ20の制御部25から受信したか否かを判断している(S73)。受信した場合(S73でYES)、制御部25は、HDMIオーディオ出力設定をPCM6chに設定する(S74)。
【0101】
以上のように、本発明によると、ユーザ操作によってHDMIオーディオ出力設定を変更する必要なく、接続されるAVアンプに応じて、最適なHDMIオーディオ出力設定に自動的に設定することができる。従って、ユーザ操作によって誤ったHDMIオーディオ出力設定が実行されて、AVアンプが音声を再生できないという問題が防止される。
【0102】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。HDMIのCECラインの代わりに、他の通信ライン(例えば、IEEE1394、DVI、LAN、USB等)が使用されてもよい。DVDプレーヤの代わりに、HDDレコーダ、BDプレーヤ等の他のソース機器が使用されてもよい。また、AVアンプの代わりにディスプレイ装置(TV受像機)がDVDプレーヤに直接続接続されてもよい。つまり、音声受信装置はTV受像機でもあってもよい。また、DVDプレーヤ、AVアンプの上記動作をコンピュータに実行させるためのプログラムおよびこれを記録した記録媒体という形態で提供されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0103】
本発明は、DVDプレーヤ、AVアンプ等に好適に採用され得る。
【符号の説明】
【0104】
10 DVDプレーヤ
11 再生部
12 DSD−PCM変換部
13 HDMI送信部
14 制御部
15 表示部
16 操作部
17 メモリ
18 コネクタ部
20 AVアンプ
21 HDMI受信部
22 DSD−PCM変換部
23 HDMI受信部
24 音声処理部
25 制御部
26 操作部
27 表示部
28 メモリ
29 コネクタ部
30 コネクタ部
31 ヘッドフォン出力端子
40 ディスプレイ装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
音声信号を送信する音声送信装置と、音声信号を受信する音声受信装置とを備え、
前記音声送信装置が、
第1フォーマット音声信号を第2フォーマット音声信号に変換する第1変換手段と、
前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する送信手段と、
前記送信手段が前記第1フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する第1送信状態、又は、前記第1変換手段が前記第1フォーマット音声信号を前記第2フォーマット音声信号に変換し、前記送信手段が変換された前記第2フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する第2送信状態に設定する設定手段と、
前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できるか否かを判断する判断手段と、
前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できると判断された場合、前記音声受信装置に前記第1送信状態または前記第2送信状態のいずれに設定するかを問合せる第1コマンドを送信する問合せ送信手段とを有し、
前記音声受信装置が、
前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声送信装置から受信する受信手段と、
前記第1フォーマット音声信号を受信すると、前記第1フォーマット音声信号を前記第2フォーマット音声信号に変換する第2変換手段と、
前記第1フォーマット音声信号には音声処理を実行できず、前記第2フォーマット音声信号に音声処理を実行する音声処理手段と、
前記第1コマンドを受信した場合に、前記音声送信装置に前記第2送信状態に設定させる第2コマンドを送信する指示手段とを有し、
前記音声送信装置が、前記第2送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第2送信状態に設定させる設定制御手段をさらに有する、音声送受信システム。
【請求項2】
前記第1コマンドには前記第1変換手段によって変換される第2フォーマット音声信号の品質に関する情報が含まれており、
前記音声受信装置が、前記第2変換手段によって変換される第2フォーマット音声信号の品質が、前記第1変換手段によって変換される第2フォーマット音声信号の品質よりも優れるか否かを判断する品質判断手段をさらに有し、
前記指示手段が、前記第2変換手段によって変換される第2フォーマット音声信号の品質が、前記第1変換手段によって変換される第2フォーマット音声信号の品質よりも優れる場合に、前記音声送信装置に前記第1送信状態に設定させる第2コマンドを送信し、前記第2変換手段によって変換される第2フォーマット音声信号の品質が、前記第1変換手段によって変換される第2フォーマット音声信号の品質よりも優れない場合に、前記音声送信装置に前記第2送信状態に設定させる第2コマンドを送信し、
前記設定制御手段が、前記第1送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第1送信状態に設定させる、請求項1に記載の音声送受信システム。
【請求項3】
音声信号を送信する音声送信装置と、音声信号を受信する音声受信装置とを備え、
前記音声送信装置が、
第1フォーマット音声信号を第2フォーマット音声信号に変換する第1変換手段と、
前記音声送信装置に挿入される記録媒体から、前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)、または、前記第2フォーマット音声信号(第2チャンネル数)を再生する再生手段と、
前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する送信手段と、
前記送信手段が前記記録媒体から再生された前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第1送信状態、前記第1変換手段が前記記録媒体から再生された前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記第2フォーマット音声信号(第1チャンネル数)に変換し、前記送信手段が変換された前記第2フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第2送信状態、又は、前記送信手段が前記記録媒体から再生された前記第2フォーマット音声信号(第2チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第3送信状態に設定する設定手段と、
前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できるか否かを判断する判断手段と、
前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できると判断された場合、前記音声受信装置に前記第1送信状態、前記第2送信状態、前記第3送信状態のいずれに設定するかを問合せる第1コマンドを送信する問合せ送信手段とを有し、
前記音声受信装置が、
前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声送信装置から受信する受信手段と、
前記第1フォーマット音声信号を受信すると、前記第1フォーマット音声信号を前記第2フォーマット音声信号に変換する第2変換手段と、
前記第1フォーマット音声信号には音声処理を実行できず、前記第2フォーマット音声信号に音声処理を実行する音声処理手段と、
前記第1コマンドを受信した場合に、前記音声受信装置が第2チャンネル数で音声信号を出力する必要があるか否かを判断する手段と、
第2チャンネル数で音声信号を出力する必要がない場合、前記音声送信装置に前記第2送信状態に設定させる第2コマンドを送信し、第2チャンネル数で音声信号を出力する必要がある場合、前記音声送信装置に前記第3送信状態に設定させる第2コマンドを送信する指示手段とを有し、
前記音声送信装置が、前記第2送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第2送信状態に設定させ、前記第3送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第3送信状態に設定させる設定制御手段をさらに有する、音声送受信システム。
【請求項4】
音声信号を送信する音声送信装置と、音声信号を受信する音声受信装置とを備え、
前記音声送信装置が、
第1フォーマット音声信号を第2フォーマット音声信号に変換する第1変換手段と、
前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する送信手段と、
前記送信手段が前記第1フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する第1送信状態、又は、前記第1変換手段が前記第1フォーマット音声信号を前記第2フォーマット音声信号に変換し、前記送信手段が変換された前記第2フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する第2送信状態に設定する設定手段と、
前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できるか否かを判断する判断手段と、
前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できると判断された場合、前記音声送信装置に前記第1送信状態または前記第2送信状態のいずれに設定するかを問合せる第1コマンドを送信する問合せ送信手段とを有し、
前記音声受信装置が、
前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声送信装置から受信する受信手段と、
前記第1フォーマット音声信号を受信すると、前記第1音声フォーマット音声信号を前記第2フォーマット音声信号に変換することなくそのまま音声処理を実行することができる音声処理手段と、
前記第1コマンドを受信した場合に、前記音声送信装置に前記第1送信状態に設定させる第2コマンドを送信する指示手段とを有し、
前記音声送信装置が、前記第1送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第1送信状態に設定させる設定制御手段をさらに有する、音声送受信システム。
【請求項5】
音声信号を送信する音声送信装置と、音声信号を受信する音声受信装置とを備え、
前記音声送信装置が、
第1フォーマット音声信号を第2フォーマット音声信号に変換する第1変換手段と、
前記音声送信装置に挿入される記録媒体から、前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)、または、前記第1フォーマット音声信号(第2チャンネル数)を再生する再生手段と、
前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する送信手段と、
前記送信手段が前記記録媒体から再生された前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第1送信状態、前記第1変換手段が前記記録媒体から再生された前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記第2フォーマット音声信号(第1チャンネル数)に変換し、前記送信手段が変換された前記第2フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第2送信状態、又は、前記送信手段が前記記録媒体から再生された前記第1フォーマット音声信号(第2チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第3送信状態に設定する設定手段と、
前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できるか否かを判断する判断手段と、
前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できると判断された場合、前記音声送信装置に前記第1送信状態、第2送信状態、前記第3送信状態のいずれに設定するかを問合せる第1コマンドを送信する問合せ送信手段とを有し、
前記音声受信装置が、
前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声送信装置から受信する受信手段と、
前記第1フォーマット音声信号を受信すると、前記第1音声フォーマット音声信号を前記第2フォーマット音声信号に変換することなくそのまま音声処理を実行することができる音声処理手段と、
前記第1コマンドを受信した場合に、前記音声受信装置からヘッドフォンに音声信号を出力するか否かを出力するか否かを判断する手段と、
ヘッドフォンに音声信号を出力する場合に、前記音声送信装置に前記第3送信状態に設定させる第2コマンドを送信し、ヘッドフォンに音声信号を出力しない場合に、前記音声送信装置に前記第1送信状態に設定させる第2コマンドを送信する指示手段とを有し、
前記音声送信装置が、前記第1送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第1送信状態に設定させ、前記第3送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第3送信状態に設定させる設定制御手段をさらに有する、音声送受信システム。
【請求項6】
音声信号を送信する音声送信装置と、音声信号を受信する音声受信装置とを備え、
前記音声送信装置が、
第1フォーマット音声信号を第2フォーマット音声信号に変換する第1変換手段と、
前記音声送信装置に挿入される記録媒体から、前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)、または、前記第2フォーマット音声信号(第2チャンネル数)を再生する再生手段と、
前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する送信手段と、
前記送信手段が前記記録媒体から再生された前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第1送信状態、前記第1変換手段が前記記録媒体から再生された前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記第2フォーマット音声信号(第1チャンネル数)に変換し、前記送信手段が変換された前記第2フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第2送信状態、又は、前記送信手段が前記記録媒体から再生された前記第2フォーマット音声信号(第2チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第3送信状態に設定する設定手段と、
前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できるか否かを判断する判断手段と、
前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できると判断された場合、前記音声送信装置に前記第1送信状態、第2送信状態、前記第3送信状態のいずれに設定するかを問合せる第1コマンドを送信する問合せ送信手段とを有し、
前記音声受信装置が、
前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声送信装置から受信する受信手段と、
前記第1フォーマット音声信号を受信すると、前記第1音声フォーマット音声信号を前記第2フォーマット音声信号に変換することなくそのまま音声処理を実行することができる音声処理手段と、
前記第1コマンドを受信した場合に、前記音声受信装置から第2フォーマット音声信号(第2チャンネル数)のみを受信可能な第2音声受信装置に音声信号を出力するか否かを判断する手段と、
前記第2音声受信装置に音声信号を出力する場合に、前記音声送信装置に前記第3送信状態に設定させる第2コマンドを送信し、前記第2音声受信装置に音声信号を出力しない場合に、前記音声送信装置に前記第1送信状態に設定させる第2コマンドを送信する指示手段とを有し、
前記音声送信装置が、前記第1送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第1送信状態に設定させ、前記第3送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第3送信状態に設定させる設定制御手段をさらに有する、音声送受信システム。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の音声送受信システムに適用される前記音声送信装置。
【請求項8】
請求項1〜6のいずれかに記載の音声送受信システムに適用される前記音声受信装置。
【請求項1】
音声信号を送信する音声送信装置と、音声信号を受信する音声受信装置とを備え、
前記音声送信装置が、
第1フォーマット音声信号を第2フォーマット音声信号に変換する第1変換手段と、
前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する送信手段と、
前記送信手段が前記第1フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する第1送信状態、又は、前記第1変換手段が前記第1フォーマット音声信号を前記第2フォーマット音声信号に変換し、前記送信手段が変換された前記第2フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する第2送信状態に設定する設定手段と、
前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できるか否かを判断する判断手段と、
前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できると判断された場合、前記音声受信装置に前記第1送信状態または前記第2送信状態のいずれに設定するかを問合せる第1コマンドを送信する問合せ送信手段とを有し、
前記音声受信装置が、
前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声送信装置から受信する受信手段と、
前記第1フォーマット音声信号を受信すると、前記第1フォーマット音声信号を前記第2フォーマット音声信号に変換する第2変換手段と、
前記第1フォーマット音声信号には音声処理を実行できず、前記第2フォーマット音声信号に音声処理を実行する音声処理手段と、
前記第1コマンドを受信した場合に、前記音声送信装置に前記第2送信状態に設定させる第2コマンドを送信する指示手段とを有し、
前記音声送信装置が、前記第2送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第2送信状態に設定させる設定制御手段をさらに有する、音声送受信システム。
【請求項2】
前記第1コマンドには前記第1変換手段によって変換される第2フォーマット音声信号の品質に関する情報が含まれており、
前記音声受信装置が、前記第2変換手段によって変換される第2フォーマット音声信号の品質が、前記第1変換手段によって変換される第2フォーマット音声信号の品質よりも優れるか否かを判断する品質判断手段をさらに有し、
前記指示手段が、前記第2変換手段によって変換される第2フォーマット音声信号の品質が、前記第1変換手段によって変換される第2フォーマット音声信号の品質よりも優れる場合に、前記音声送信装置に前記第1送信状態に設定させる第2コマンドを送信し、前記第2変換手段によって変換される第2フォーマット音声信号の品質が、前記第1変換手段によって変換される第2フォーマット音声信号の品質よりも優れない場合に、前記音声送信装置に前記第2送信状態に設定させる第2コマンドを送信し、
前記設定制御手段が、前記第1送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第1送信状態に設定させる、請求項1に記載の音声送受信システム。
【請求項3】
音声信号を送信する音声送信装置と、音声信号を受信する音声受信装置とを備え、
前記音声送信装置が、
第1フォーマット音声信号を第2フォーマット音声信号に変換する第1変換手段と、
前記音声送信装置に挿入される記録媒体から、前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)、または、前記第2フォーマット音声信号(第2チャンネル数)を再生する再生手段と、
前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する送信手段と、
前記送信手段が前記記録媒体から再生された前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第1送信状態、前記第1変換手段が前記記録媒体から再生された前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記第2フォーマット音声信号(第1チャンネル数)に変換し、前記送信手段が変換された前記第2フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第2送信状態、又は、前記送信手段が前記記録媒体から再生された前記第2フォーマット音声信号(第2チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第3送信状態に設定する設定手段と、
前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できるか否かを判断する判断手段と、
前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できると判断された場合、前記音声受信装置に前記第1送信状態、前記第2送信状態、前記第3送信状態のいずれに設定するかを問合せる第1コマンドを送信する問合せ送信手段とを有し、
前記音声受信装置が、
前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声送信装置から受信する受信手段と、
前記第1フォーマット音声信号を受信すると、前記第1フォーマット音声信号を前記第2フォーマット音声信号に変換する第2変換手段と、
前記第1フォーマット音声信号には音声処理を実行できず、前記第2フォーマット音声信号に音声処理を実行する音声処理手段と、
前記第1コマンドを受信した場合に、前記音声受信装置が第2チャンネル数で音声信号を出力する必要があるか否かを判断する手段と、
第2チャンネル数で音声信号を出力する必要がない場合、前記音声送信装置に前記第2送信状態に設定させる第2コマンドを送信し、第2チャンネル数で音声信号を出力する必要がある場合、前記音声送信装置に前記第3送信状態に設定させる第2コマンドを送信する指示手段とを有し、
前記音声送信装置が、前記第2送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第2送信状態に設定させ、前記第3送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第3送信状態に設定させる設定制御手段をさらに有する、音声送受信システム。
【請求項4】
音声信号を送信する音声送信装置と、音声信号を受信する音声受信装置とを備え、
前記音声送信装置が、
第1フォーマット音声信号を第2フォーマット音声信号に変換する第1変換手段と、
前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する送信手段と、
前記送信手段が前記第1フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する第1送信状態、又は、前記第1変換手段が前記第1フォーマット音声信号を前記第2フォーマット音声信号に変換し、前記送信手段が変換された前記第2フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する第2送信状態に設定する設定手段と、
前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できるか否かを判断する判断手段と、
前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できると判断された場合、前記音声送信装置に前記第1送信状態または前記第2送信状態のいずれに設定するかを問合せる第1コマンドを送信する問合せ送信手段とを有し、
前記音声受信装置が、
前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声送信装置から受信する受信手段と、
前記第1フォーマット音声信号を受信すると、前記第1音声フォーマット音声信号を前記第2フォーマット音声信号に変換することなくそのまま音声処理を実行することができる音声処理手段と、
前記第1コマンドを受信した場合に、前記音声送信装置に前記第1送信状態に設定させる第2コマンドを送信する指示手段とを有し、
前記音声送信装置が、前記第1送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第1送信状態に設定させる設定制御手段をさらに有する、音声送受信システム。
【請求項5】
音声信号を送信する音声送信装置と、音声信号を受信する音声受信装置とを備え、
前記音声送信装置が、
第1フォーマット音声信号を第2フォーマット音声信号に変換する第1変換手段と、
前記音声送信装置に挿入される記録媒体から、前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)、または、前記第1フォーマット音声信号(第2チャンネル数)を再生する再生手段と、
前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する送信手段と、
前記送信手段が前記記録媒体から再生された前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第1送信状態、前記第1変換手段が前記記録媒体から再生された前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記第2フォーマット音声信号(第1チャンネル数)に変換し、前記送信手段が変換された前記第2フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第2送信状態、又は、前記送信手段が前記記録媒体から再生された前記第1フォーマット音声信号(第2チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第3送信状態に設定する設定手段と、
前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できるか否かを判断する判断手段と、
前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できると判断された場合、前記音声送信装置に前記第1送信状態、第2送信状態、前記第3送信状態のいずれに設定するかを問合せる第1コマンドを送信する問合せ送信手段とを有し、
前記音声受信装置が、
前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声送信装置から受信する受信手段と、
前記第1フォーマット音声信号を受信すると、前記第1音声フォーマット音声信号を前記第2フォーマット音声信号に変換することなくそのまま音声処理を実行することができる音声処理手段と、
前記第1コマンドを受信した場合に、前記音声受信装置からヘッドフォンに音声信号を出力するか否かを出力するか否かを判断する手段と、
ヘッドフォンに音声信号を出力する場合に、前記音声送信装置に前記第3送信状態に設定させる第2コマンドを送信し、ヘッドフォンに音声信号を出力しない場合に、前記音声送信装置に前記第1送信状態に設定させる第2コマンドを送信する指示手段とを有し、
前記音声送信装置が、前記第1送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第1送信状態に設定させ、前記第3送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第3送信状態に設定させる設定制御手段をさらに有する、音声送受信システム。
【請求項6】
音声信号を送信する音声送信装置と、音声信号を受信する音声受信装置とを備え、
前記音声送信装置が、
第1フォーマット音声信号を第2フォーマット音声信号に変換する第1変換手段と、
前記音声送信装置に挿入される記録媒体から、前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)、または、前記第2フォーマット音声信号(第2チャンネル数)を再生する再生手段と、
前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声受信装置に送信する送信手段と、
前記送信手段が前記記録媒体から再生された前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第1送信状態、前記第1変換手段が前記記録媒体から再生された前記第1フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記第2フォーマット音声信号(第1チャンネル数)に変換し、前記送信手段が変換された前記第2フォーマット音声信号(第1チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第2送信状態、又は、前記送信手段が前記記録媒体から再生された前記第2フォーマット音声信号(第2チャンネル数)を前記音声受信装置に送信する第3送信状態に設定する設定手段と、
前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できるか否かを判断する判断手段と、
前記音声受信装置が前記第1フォーマット音声信号を受信できると判断された場合、前記音声送信装置に前記第1送信状態、第2送信状態、前記第3送信状態のいずれに設定するかを問合せる第1コマンドを送信する問合せ送信手段とを有し、
前記音声受信装置が、
前記第1フォーマット音声信号、又は、前記第2フォーマット音声信号を前記音声送信装置から受信する受信手段と、
前記第1フォーマット音声信号を受信すると、前記第1音声フォーマット音声信号を前記第2フォーマット音声信号に変換することなくそのまま音声処理を実行することができる音声処理手段と、
前記第1コマンドを受信した場合に、前記音声受信装置から第2フォーマット音声信号(第2チャンネル数)のみを受信可能な第2音声受信装置に音声信号を出力するか否かを判断する手段と、
前記第2音声受信装置に音声信号を出力する場合に、前記音声送信装置に前記第3送信状態に設定させる第2コマンドを送信し、前記第2音声受信装置に音声信号を出力しない場合に、前記音声送信装置に前記第1送信状態に設定させる第2コマンドを送信する指示手段とを有し、
前記音声送信装置が、前記第1送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第1送信状態に設定させ、前記第3送信状態に設定させる第2コマンドを受信した場合に、前記設定手段を前記第3送信状態に設定させる設定制御手段をさらに有する、音声送受信システム。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の音声送受信システムに適用される前記音声送信装置。
【請求項8】
請求項1〜6のいずれかに記載の音声送受信システムに適用される前記音声受信装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図6B】
【図7】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図6B】
【図7】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2011−160244(P2011−160244A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−20932(P2010−20932)
【出願日】平成22年2月2日(2010.2.2)
【出願人】(710014351)オンキヨー株式会社 (226)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月2日(2010.2.2)
【出願人】(710014351)オンキヨー株式会社 (226)
【Fターム(参考)】
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