説明

音質改善情報振動式転写装置

【課題】安価な構造の装置により、音質改善を提供可能な音質改善振動式転写装置の提供。
【解決手段】音質改善振動式転写装置は、振動発生部1と、測定できないが音質改善に寄与する「イマジナリー情報」を有した物体4を収納する音質改善物質収納部3と、音質改善物質収納部3に振動発生部の振動を伝達する結合部2とからなる。音質改善情報エネルギーを音質改善したい目的の物体5に音質改善物質収納部3を接触させて振動を与え、音質改善に寄与する「イマジナリー情報」を振動を介して目的の物体5に共鳴転写する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、情報源となるその物体固有の音質改善情報エネルギーを、振動による共鳴転写方法により、他の物体に伝達する構造の音質改善情報振動式転写装置に属する。
【背景技術】
【0002】
従来の音質改善方法は、電子回路の理論的技術改善や測定器等を用いたデーター改善、或いは部品に関する構造や材料の改良並びに精度・歪率・周波数特性などの技術改善により高性能化を行い対応してきた。
【0003】
しかしながら同等のデバイスを使用し、歪率、周波数特性等、測定パラメーター等諸特性が同等にもかかわらず、部品を構成する材料が異なると、音質に違いが生じることをよく経験してきた。
【0004】
また例えば、超低歪率トランジスター方式アンプと、歪率がその100倍もある真空管方式アンプを比較試聴した際、後者の方が音質で勝る場合のあることが良く知られている。
【0005】
また直流抵抗の小さな銀線と、銀より直流抵抗の大きな金線や銅線をスピーカーに接続して音楽を比較試聴すると、後者の方が音量感が大きく、低音が豊かに出て中高音の歪み感が小さく、高音域まで良く聞こえることも知られている。
【0006】
よって、この様な事実は、回路の測定データーの違いだけではなく、使用している材料や物質の違いにより、音質変化をもたらしていることが考えられる。
【0007】
音響製品によく使用されている金属には、金・銀・銅・アルミ・鉄等があり、これらの材料をアンプとスピーカー間に接続し、音楽等の音声信号を通過させた再生音を試聴すると、それぞれに音質の違いがあり、その差異を確認できる。
【0008】
結果として、金の音質は硬質感や歪み感が取れ、中低音から超高音まで伸びやかで艶やかな明るい音質が得られる。銀の音質はやせ細った低音と細くやや歪み感のある中高音を持ち、引き締まった音になる傾向がある。銅の音質は、堂々としたエネルギッシュで艶やかに鳴り響く傾向がある。アルミの音質は全音域にわたりヌケが悪く、高音から超高音にかけて丸まって曇り、分解能が悪くなる傾向がある。鉄の音質は、中音が堅く中高音が歪みっぽくなる傾向がある。その他多くの金属例を上記の方法を用いて検証してみたが、すべての物質について固有の音質の違いが確認できた。
またこれらの金属に、プラスチックなどの絶縁物を被せて試聴すると、使用した絶縁物固有の音質の違いが金属同様に存在することも確認できた。
従って、歪率や周波数特性等の測定データーに差はなくても、材料の違いが聴感上音質に違いをもたらすことは明白と言える。
【0009】
ここに測定可能な情報を「リアル情報」と名付け、測定器では捕らえることが出来ない物質固有の情報を「イマジナリー情報」と定義する。
即ちある材料を音声信号が通過した際、測定器ではとらえることが出来ない物質固有の「イマジナリー情報」エネルギーが音質に作用し、聴感では物質固有の音質差とし聞き分けられたことになる。従ってオーディオの音質では、この「イマジナリー情報」が聴感上、音質に大きく寄与していることが確認できたわけである。
【0010】
また、物質固有の「イマジナリー情報」を電流変化に乗せてスピーカーから耳まで達せしめる方法以外に、「イマジナリー情報」を振動に乗せてCD盤やLPレコード盤等に共鳴転写させた後、そのCD盤やLPレコード盤を再生視聴すると、聴感上明らかに同様の音質変化が得られることを確認できた。
【0011】
従って本発明は、シンプルな構造と簡便な手法を使い、音質改善に寄与する「イマジナリー情報」を有する物体の情報を、振動によりあらゆる一般的材料(気体、液体、固体)に共鳴転写し、高音質機能性材料に変化させる音質改善情報振動式転写装置とした。
【0012】
従来の転写装置としては、磁力を利用したものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【0013】
【特許文献1】特願2007−142509号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
従来の音質改善情報転写方式は、(特許文献1)磁気情報転写処理装置に見られる、磁気処理による複雑な回路構成と費用並びに多大な転写処理時間を必要とする欠点があった。
【0015】
本発明はこのような問題点を解決し、簡単な構造と簡便な手法、そして廉価な費用にて、数秒の短時間で比較的大きな物体まで、音質改善「イマジナリー情報」を振動により、音質の悪いあらゆる他の物体(気体、液体、固体)に共鳴転写させ、音質改善することが出来る音質改善情報振動式転写装置とした。
【課題を解決するための手段】
【0016】
請求項1に記載の音質改善情報振動式転写装置は、振動を発生する振動部分と、その振動を音質改善に寄与する「イマジナリー情報」を有する物質に伝え、更にその振動を音質を改善したい物体(気体、液体、固体)に接触し、作用する構造を備えた装置とした。
【0017】
振動を発生させる装置として、電動装置、圧電体、その他アクチュエーター等が考えられ、振動発生可能な装置であれば良い。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、従来の磁気処理による煩雑な転写方法や労力等は必要とせず、短時間で容易に音質改善ができ、軽薄短小化並びに製造コストの低価格化にも寄与することが出来る。
【0019】
さらに、本発明の効果は、音響分野における音質向上のみならず、多方面な分野に応用可能であり、「一般材料」を本発明を活用し、「高機能性材料」に変化させ、付加価値を上げることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、この発明の実施の形態の例を示す。
【0021】
同図においては、スイッチ部6を押すことにより、振動部1より連結された結合部2を介し、収納部3の音質改善「イマジナリー情報」を持つ物体4に適切に振動が伝わるよう配された構造とした。
【0022】
収納部3は、音質改善を行いたい物体5に接触し、物体4の音質改善「イマジナリー情報」を帯びた振動エネルギーを適切に伝え励起する構造となっている。
【0023】
この振動が、音質改善を行いたい物体5に伝達され励起されると、物体4の音質改善情報が振動による共鳴作用により転写充填され、物体5の音質改善がなされる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】 本発明の実施の形態に係る構成を示すブロック図であり、音質改善情報振動式転写装置の全体図である。
【符号の説明】
【0025】
1 振動発生部
2 結合部
3 音質改善物質収納部
4 音質改善「イマジナリー情報」を有する物質
5 外部の音質改善を行いたい物体
6 スイッチ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続的及び断続的な振動を発生する振動発生部を有し、その振動を音質改善「イマジナリー情報」を持つ物質に伝え、励起された音質改善情報エネルギーを音質改善したい物体に振動を介して伝え、共鳴転写作用により高音質の高機能物体に変化させることを特徴とする音質改善情報振動式転写装置。

【図1】
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【公開番号】特開2010−218672(P2010−218672A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−92464(P2009−92464)
【出願日】平成21年3月13日(2009.3.13)
【出願人】(507176367)
【出願人】(593115909)