説明

頭部用マッサージ器具。

【課題】頭部にマッサージを施行するためには、マッサージ作業器を頭部に装備する装着器具を必要とするのでその装着器具を目的とする。
【解決手段】頭部用マッサージ器具は、被冠体1の前部に2ヶ所と後部に1〜2ヶ所の適宜数の突出した支持体2を備え、支持体2に備えた当接カラー9の先端9Aを伸縮と回旋傾斜可動として頭部20に当接させて、大きさや形状が不規則な頭部20に安定した装備をさせる構成の被冠体1に、マッサージ作業器30を取り付けて、頭部20の被マッサージ面に装備してマッサージを施す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マッサージ作業器を頭部の前頭部・頂頭部・後頭部の任意の被マッサージ面に簡単に安定した装備して、マッサージすることを目的とするマッサージ作業器を頭部へ装備する頭部用マッサージ器具に関する。
【背景技術】
【0002】
頭部の脱毛部に発毛剤・養毛剤を塗布後に、マッサージにより血行を促し皮膚を活性化することで発毛を促進することは周知である。
【0003】
そのマッサージを簡便に被マッサージ者に負担なく実施するために、マッサージ作業器を頭部に装備してマッサージするための装着器具がある(例えば特許文献1及び2を参照)。
【0004】
特許文献1 特開2006−297003号公報
特許文献2 特開2007−068951号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
マッサージを必要とする被マッサージの頭部は、個人差がありその大きさも異なり、また不規則な形状であるが、各人に自在に対応して安定して装備するマッサージ器具が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために本発明の頭部用マッサージ器具は、ヘルメット状の被冠体の内側に適宜数の支持体を備え、この前記支持体の内部に球状軸を有して伸縮自在かつ回旋可能な当接部を挿入するとともに、前記被冠体の上部にマッサージ作業器を取り付けて被マッサージ者の頭部に装備してマッサージすることを特徴とするものである。
【0007】
さらに前記被冠体は、その上部に設けた開口溝に前記マッサージ作業器を摺動可能に取り付けたことを特徴とするものである。
【0008】
さらに前記被冠体は、上部に前記マッサージ作業器を摺動可能に取り付ける凸形状の案内部を設けたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る頭部用マッサージ器具は、装着器具の被冠体に支持体を備えたことによって、個人差のある大きさで不規則な形状の頭部に対して、支持体の当接部が伸縮自在にかつ回旋傾斜可動することで、頭部の不規則な面に倣い遍付なく密接することで、被冠体を安定した状態で装備することができる。
【0010】
この被冠体の凸状案内部の開口溝に前記マッサージ作業器を摺動可能に取り付けることで、頭部の被マッサージ面が広い場合には、マッサージ毎に取り付け位置を変更して被マッサージ面に満遍なくマッサージ効果を施すことができるものである。
【0011】
さらに前記マッサージ作業器を取り付ける開口溝を凸形状部として空間部Bを設けることで、前記マッサージ作業器の加振部を傾斜可動させて被マッサージ面に遍付きなく当接させても、他部に干渉することなく装備できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下本発明に係るマッサージ作業器を頭部に装備する、装着器具につき添付図面を用いて説明する。
図1は本発明の頭部へ装備する装着器具の使用状態を示す略示図、図2は支持体で(イ)は外観略示図、(ロ)は断面図である、図3は被冠体の上視図、図4は図3のA−A断面図、図5は図3のB−B断面図、図6は被冠体に取り付けた空気振動を利用するマッサージ作業器の断面図である。
【0013】
本発明に係る頭部用マッサージ器具は、図1に示すように、ヘルメット状の被冠体1とこの被冠体1の上部側に装備されるマッサージ作業器30とから構成されて、被マッサージ者が頭部20に被った状態でマッサージ効果を施すものである。
【0014】
前記被冠体1に備える支持体2は、内部に球状軸6を有して伸縮自在かつ回旋傾斜可能な当接部15を挿入して、ケース3と球受4の鍔部で被冠体1を挟み螺子5で被冠体1に適宜数取り付けられている。
【0015】
支持体2の当接部15は、球状軸6の球形状部を球受4の内側に挿入して球受4の球形状部と摺動する構成で、挿入側より凹形状の球形状部を設けた球押板7を介してコイルスプリング8で押付け、球状軸6の軸先端に螺子を用いて当接カラー9を固着して一体化させて、被冠体1の内側に突出した構成で当接カラー9の先端9Aを頭部20に当接させて当接部15を自在に伸縮と回旋傾斜させる。
【0016】
この支持体2を被冠体1の前部に2ヶ所と後部の1〜2ヶ所に適宜数を備え、当接部15の当接カラー9の先端9Aが自在に伸縮して回旋傾斜可動する構成にされており、頭部20の大きさや形状が不規則でも自在に回旋傾斜して頭部20の装着面に倣い遍付きのない面接触となって、被冠体1を頭部20に安定して装備させることができる。
【0017】
これにより被冠体1の開口溝10に取り付けるマッサージ作業器30と、頭部20の被マッサージ面との間隔を安定させて、マッサージ作業器30の内部に備えた上下と傾斜可動の調節機能で、加振部31の先端を被マッサージ面に安定して遍付なく当接させることができる。
【0018】
これで加振部31の内側に備えた柔軟材よりなる振動子34の漏斗形状部の先端が、被マッサージ面に均等に圧接して振動子34と被マッサージ面で構成する空間部A35の遮断性が良くなることで、空間部A35に噴出させる断続空気によるマッサージ効果を効率よく発生させることができる。
【0019】
被冠体1は、硬質合成樹脂からヘルメット状に形成され上部の中央の前部11から後部12につながる凸状案内部13を形成して、凸状案内部13の上面の中央に前部から後部にかけて切り取った開口溝10を設け、この開口溝10の任意の位置にマッサージ作業器30を取り付けて頭部20の前頭部・頂頭部・後頭部の被マッサージ面の位置に対応してマッサージ効果を施す。
【0020】
被冠体1の凸状案内部13の前部11又は後部12のいずれか一方を開放状とし他方を閉鎖状として、開放状の端側からマッサージ作業器30の中間部の左右に備えた凹形状の溝部をスライド可能に挿入して、マッサージ作業器30に備えた螺子B32の先端で被冠体1の凸状案内部13に設けた開口溝10の縁部14を挟み任意の位置で取り付けるものである。
【0021】
被冠体1の凸状案内部13の上面は、開口溝10に挿入するマッサージ作業器30の左右の溝部を挿入して取り付ける高さであり、マッサージ作業器30の内部の下部に備えた加振部31が他に干渉することなく、前後左右に所定の角度内で自在に可動する空間部B33を設けている。
【0022】
被冠体1に衝撃が加わると、支持体2の内部に備えたコイルスプリング8が収縮して緩衝効果が発生して、当接カラー9の先端9Aより頭部20の接触面に伝わる衝撃を吸収する構成も兼ねそなえている。さらに当接カラー9の先端9Aに柔軟材よりなるカバーを装備することが望ましい。
【0023】
図1に示すように、被冠体1にマッサージ作業器30を取り付けて被冠体1を頭部20に被せて、その両側に連結されているベルト36で顎部の下で締結して装備される。
【0024】
脱毛部が広い場合は、マッサージ毎に被冠体1に取り付けるマッサージ作業器30の位置を変更して、広い脱毛部に満遍なくマッサージを施す。そのために被冠体1に取り付けるマッサージ作業器30は、螺子32・バネ等により取り付け簡単に位置を変更できる構成としている。
【0025】
本発明の頭部用マッサージ器具は、被冠体1を用いて断続空気の空気振動を利用するマッサージ作業器30で説明したが、高周波・低周波の交流電流を利用するマッサージ作業器、及び電磁石等を利用した機械振動を利用するマッサージ作業器を被冠体1に取り付けて頭部20に装備することで、頭部20にマッサージ効果を施す。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】は、頭部へ装備する装着器具の使用状態を示す略示図である。
【図2】は、支持体を示すもので、(イ)は外観略示図、(ロ)は断面図である。
【図3】は、被冠体の上視図である。
【図4】は、図3のA−A断面図である。
【図5】は、図3のB−B断面図である。
【図6】は、被冠体に取り付けた空気振動を利用するマッサージ作業器の断面図である。
【符号の説明】
【0020】
1 被冠体
2 支持体
3 ケース
4 球受
6 球軸
7 球押板
8 コイルスプリング
9 当接カラー
10 開口溝
13 凸状案内部
14 縁部
15 当接部
20 頭部
30 マッサージ作業器
31 加振部
33 空間部B
34 振動子
35 空間部A

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘルメット状の被冠体の内側に適宜数の支持体を備え、この支持体の内部に球状軸を有して伸縮自在かつ回旋可能な当接部を挿入するとともに、前記被冠体の上部にマッサージ作業器を取り付けて被マッサージ者の頭部に装備してマッサージする頭部用マッサージ器具。
【請求項2】
前記被冠体は、その上部に設けた開口溝にマッサージ作業器を摺動可能に取り付けてなる請求項1記載の頭部用マッサージ器具。
【請求項3】
前記被冠体は、上部にマッサージ作業器を摺動可能に取り付ける凸状の案内部を設けた請求項1又は2記載の頭部用マッサージ器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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