説明

顔画像認証機能付き駅務機器システム及びそれに用いるICカード発行機、自動改札機及び窓口処理機

【課題】ICカードに顔画像を登録し、この顔画像の認証を行うことにより第三者による不正使用を防止することができる顔画像認証機能付き駅務機器システム及びそれに用いるICカード発行機、自動改札機及び窓口処理機を提供すること。
【解決手段】自動定期券発行機10又は定期券発行機20においてIC定期券購入情報が入力された後(S01)、IC定期券の利用者が当該IC定期券に顔画像をエンコード(書き込み)することを希望する場合、当該利用者の顔画像を装置に設けられたカメラで撮像し(S03)、当該IC定期券にエンコードし(S04)、券面印字後利用者に渡す。一方、自動改札機30又は窓口処理機40において、当該IC定期券が使用された場合は、当該IC定期券に顔画像が書き込まれているか確認し(S10)、書き込まれている場合は利用者の顔画像を撮像し顔照合を行う(S12)。顔照合がOKの場合に定期券情報の判別を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、顔画像認証機能付き駅務機器システム及びそれに用いるICカード発行機、自動改札機及び窓口処理機に関する。
【背景技術】
【0002】
現状の公共交通機関の定期券は、定期券の券面に記載された氏名及び年齢の者のみが使用できる記名式定期券がほとんどである。従来の有人改札では、券面を係員が確認することによりある程度の本人確認が可能であった。近年、定期券のICカード化及び運賃精算の自動化が進み、定期券を所持する利用者はだれでも自動改札機を通過できるようになっている。また、顔照合機能付き自動改札システム、顔照合登録サーバ及び顔照合機能付き自動改札機が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−135059号公報(第5頁、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1記載の発明は、特定の割引制度を利用する利用者をサーバに登録するものであるため、ICカード型定期券を所持する者は誰でも自動改札を通過できるため、当該定期券を第三者が不正使用可能であるという課題があった。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたもので、ICカード(定期券)に利用者の顔画像を登録し、当該ICカード(定期券)を所持して自動改札機を通過する際、当該ICカードの所持者の顔画像が当該ICカードに登録された顔画像と一致するか確認することにより、第三者による不正使用を防止することが可能な顔画像認証機能付き駅務機器システム及びそれに用いるICカード発行機、自動改札機及び窓口処理機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1記載のICカード発行機は、定期券情報が書き込まれたICカードを発行する自動定期券発行機又は定期券発行機などのICカード発行機において、当該ICカードを利用する利用者の顔画像を撮像するカメラと、
このカメラで撮像した顔画像を当該ICカードに書き込む書込手段と、を備え、前記利用者の顔画像を書き込んだ前記ICカードを発行することを特徴とするICカード発行機。
【0007】
また、本発明の請求項3記載の自動改札機は、ICカードの乗車情報を判別する自動改札機において、前記ICカードを利用する利用者の顔画像を撮像するカメラと、このカメラで撮像した顔画像とICカードに書き込まれている顔画像とを照合する顔画像照合手段と、前記顔画像照合手段による照合がとれた場合に、前記乗車情報を判別し、前記顔画像照合手段による照合が一致しない場合は、当該自動改札機の進行方向のドアを閉じブザーを鳴らして係員に知らせる制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
さらに、本発明の請求項5記載の窓口処理機は、ICカードの乗車情報を確認する窓口処理機において、当該ICカードを所持する利用者の顔画像を撮像するカメラと、当該ICカードに書き込まれている顔画像を表示する表示手段と、を備え、前記表示手段に表示された顔画像と当該ICカードを所持する利用者の顔画像が一致する場合は、前記利用者の要求に応じた処理を可能にすることを特徴とし、顔画像が一致しない場合は、前記利用者の要求に応じた処理を行わず係員処理とすることを特徴とする。
【0009】
さらにまた、本発明の請求項7記載の顔画像認証機能付き駅務機器システムは、乗車情報及び顔画像が書き込まれたされたICカードを発行する自動定期券発行機又は定期券発行機などのICカード発行機と、このICカードに書き込まれた顔画像の顔画像照合手段を備えた自動改札機と、前記ICカードに書き込まれた顔画像を表示する表示手段を備えた窓口処理機と、これらの機器と通信可能に接続されたICカードサーバを有する駅務機器システムであって、前記自動改札機は、前記ICカードを利用する利用者の顔画像を撮像するカメラと、このカメラで撮像した顔画像とICカードに書き込まれている顔画像とを照合する顔画像照合手段と、改札時に前記顔画像照合手段による照合が一致しない場合はエラー処理を行わず緊急ネガ配信情報を前記ICカードサーバに送信し、集札時に前記顔画像照合手段による照合が一致しない場合は前記ICカードサーバから受信した緊急ネガ情報に基づき当該自動改札機のドアを閉めブザーを鳴らすエラー処理を行う制御手段と、を備え、前記ICカードサーバは、前記自動改札機から緊急ネガ配信情報を受信したとき、当該緊急ネガ配信情報を当該ICカードサーバと通信可能に接続された機器に送信することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施例1に係る顔画像認証機能付き駅務機器システムの一例
【図2】図1に示す顔画像認証機能付き駅務機器システムを説明する説明図
【図3】実施例1に係るICカードに顔画像をエンコードする場合の動作を説明するフローチャート
【図4】実施例1に係るICカードの顔照合動作を説明するフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施例1に示す駅務機器システムは、カメラ内蔵自動定期券発行機、カメラ付き定期券発行機、カメラ内蔵自動改札機、カメラ付き窓口処理機及びこれらの機器と通信可能に接続されたICカードサーバで構成した場合を示しており、以下、図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0012】
図1は、本発明の実施例1に係る顔画像認証機能付き駅務機器システムの一例である。本実施例1に係る駅務機器システムは、カメラ内蔵自動定期券発行機(以下、自動定期券発行機と称する。)10、カメラ付き定期券発行機(以下、定期券発行機と称する。)20、カメラ内蔵自動改札機(以下、自動改札機と称する。)30、カメラ付き窓口処理機(以下、窓口処理機と称する。)40及びこれらの機器と通信可能に接続されたICカードサーバ50などで構成される。
【0013】
自動定期券発行機10には、カメラ11及びカメラ12が配置されている。以下、定期券情報が書き込まれたICカードを発行する場合を例に説明する。
【0014】
カメラ11は、当該自動定期券発行機10に接近した利用者を検知する。利用者が検知されると操作画面13が表示される。この操作画面13の表示内容に従って、氏名、性別、年齢、乗車区間、乗車期間及び経由等を入力または選択することにより、これら定期券情報が書き込まれたICカードTが発行される。
【0015】
この際、当該操作画面13を操作する利用者の顔画像が当該カメラ12によって撮像される。この顔画像を撮像するタイミングは後述する。なお、利用者の顔画像を撮像するカメラ12は、操作画面13の下側に配置されており、被写体である一般的な身長を有する利用者の顔画像を当該利用者の目の高さより下側から撮像する。当該カメラ12で被写体を撮像する角度が後述する自動改札機に配置されたカメラ32(カメラ32a及びカメラ32bの総称)からICカードTをICカードリーダ・ライタ31に翳して当該自動改札機30を通過する利用者の顔画像を撮像する際の角度と同程度である場合は顔照合を行う際に好適である。
【0016】
定期券発行機20には、操作部21、操作表示部22、表示部23、ICカード出入口24、磁気券出入口25及びカメラ26などが設けられている。
【0017】
定期券発行機20は、駅係員(以下、係員と称する。)が利用者から提示された定期券購入申込書に記載された内容に基づき定期券発行情報を入力することによりICカードTを発行する。このICカードTを発行する際、上記自動定期券発行機10同様に、カメラ26により利用者の顔画像を撮像してICカードTにエンコード(書き込む)する。
【0018】
この書き込みの際にも、利用者の顔画像を撮像するカメラ26は、操作表示部22の下側に配置されており、被写体である一般的な身長を有する利用者の顔画像を当該利用者の目の高さより下側から撮像する。当該カメラ26で被写体を撮像する角度が後述する自動改札機に配置されたカメラ32から、ICカードTをICカードリーダ・ライタ31に翳して当該自動改札機30を通過する利用者の顔画像を撮像する際の角度と同程度である場合は顔照合を行う際に好適であるのは言うに及ばない。
【0019】
自動改札機30には、ICカード読取部31及びカメラ32a・32bが設けられている。自動改札機30は、入場機又は出場機として使用することができ、入場機の場合には、カメラ32aによって利用者の顔画像が撮像され、出場機の場合には、カメラ32bによって利用者の顔画像が撮像される。
【0020】
例えば入場機の場合、ICカードTを所持する利用客が入場機の入口に接近すると、入口部に設置された人間検知センサ(図示しない)によって当該利用者が検知され、当該利用者が提示したICカードTが上記ICカード読取部31によって読取られる。当該ICカードTに書込まれている顔画像と上記カメラ32aで撮像された利用客の顔画像の認識が行われる。この認識の結果、カメラ32aで撮像した当該ICカードTの利用者の顔画像が当該ICカードに書込まれている顔画像と一致した場合には、通常の自動改札機として通行の可否判定が行われる。また、顔照合が一致しない場合は、当該自動改札機30の内部に設けられた制御手段(図示しない)により自動改札機30の進行方向のドアを閉じブザーを鳴らして利用者の通行を阻止すると共に駅係員に知らせる。なお、上記可否判定処理に関する詳細は後述する(図4参照)。
【0021】
窓口処理機40は、係員操作部41、チャージ部42、カメラ43、客用表示部44、ICカードリーダ・ライタ部45などで構成される。
【0022】
窓口処理機40は、ICカードを所持する利用者の要求に応じて係員が操作するもので、係員操作部41、チャージ部42及びICカードリーダ・ライタ45が係員によって操作される。
【0023】
カメラ43は、ICカードTに顔画像の書き込みを希望する利用者の顔画像を撮像する。撮像した顔画像は、ICカードTに書き込まれる。なお、撮像された顔画像は、当該ICカードのID及び乗車情報と共にICカードサーバ50に送信される。また、顔画像の書き込まれたICカードをICカードリーダ・ライタ45に読み込ませることにより、当該ICカードTに書き込まれている顔画像を係員操作部41の係員操作画面41aに表示することができる。従って、第三者が不正に他人のICカードを所持している場合には、当該ICカードをカードリーダ・ライタ45で読み取らせて表示することにより第三者による不正使用であることがわかる。
【0024】
図2は、図1に示す顔画像認証機能付き駅務機器システムを説明する図である。ここでは、ICカードTに書き込まれている利用者Xの顔画像を顔画像Xaとする。利用者Xは、自動定期券発行機10又はカメラ付き定期券発行機20でICカードTを発行する。その際、利用者Xの顔画像XaがICカードTに登録される。この登録されたICカードTが利用者Xに手渡される。
【0025】
利用者Xは、発行されたICカードTを用いて図示矢印A方向に進入し、自動改札機30のICカード読取部31に翳すと、ICカードTに書き込まれた顔画像Xaが読みだされ、かつ、利用者Xの顔画像Xaがカメラ32aによって撮像される。この撮像された顔画像Xaは、ICカードTに書き込まれている顔画像Xaと比較される。この比較の結果、撮像された顔画像Xaが登録されている顔画像Xaと一致するため、乗車情報に基づいて入場処理が行われる。この乗車情報が通過可能であれば、利用者Xは自動改札機を通過できる。従来同様である。
【0026】
一方、利用者Yが自動改札機30を入場する場合は、利用者Yが顔画像Xaが書き込まれているICカードを用いて図示矢印A方向に進入し、当該ICカードを自動改札機30のICカード読取部31に翳した場合を示す。この場合は、ICカードTに書き込まれている顔画像Xaと異なる顔画像Yaが撮像され、ICカードTに書き込まれている顔画像Xaと比較される。この比較の結果、撮像された顔画像Yaが、書き込まれている顔画像Xaと一致しないため、乗車情報に関わらず自動改札機30からの入場が拒否される。なお、出場で当該ICカードTが使用された場合も拒否されることは上述した通りである。
【0027】
また、利用者Zが窓口処理機40による登録情報の確認又は変更などを行う場合の例では、利用者Zの顔画像Zaが窓口処理機40のカメラ43によって撮像される。また、利用者Zが利用者Xの顔画像Xaが書き込まれたICカードTを係員に提示した場合、係員は、ICカードリーダ・ライタ55に当該ICカードTを翳すことにより、当該ICカードTに書き込まれている顔画像Xaが係員操作部41に表示される。
【0028】
係員は、利用者Zの顔画像ZaがICカードTに書き込まれている顔画像Zaと一致する場合は、乗車情報を確認して有人改札を通過させることができる。
【0029】
一方、利用者Zの顔画像ZaがICカードTに書き込まれている顔画像Xaと一致しない場合には、利用者Zに対して、当該ICカードは使用できないことを、通知することができる。
【0030】
図3は、ICカードに顔画像をエンコード(書き込み)する場合の動作を説明するフローチャートである。ここでは、ICカードをIC定期券として使用する場合を示す。なお、以下に示す処理は、自動定期券発行機10、定期券発行機20または窓口処理機40の何れかでIC定期券を発行する場合であっても、基本的な動作は同様である。
【0031】
自動定期券発行機10でIC定期券を発行する場合は、購入者自身で操作表示部に表示された案内に従って必要な事項を入力する。
【0032】
一方、定期券発行機20では、係員が購入者(ここでは、当該購入者がIC定期券を利用する利用者である場合について説明する。)から提出された定期券購入申請書などで通知された情報を該当する操作表示部22に表示された内容に基づいて入力する。
【0033】
最初に、IC定期券に定期券情報を入力する。定期券情報とは、定期券を利用する利用者の氏名、年齢、性別、乗車期間、乗車区間、及び経由駅などの情報である(S01)。
【0034】
次に、IC定期券に顔画像をエンコード(書き込み)することを希望する場合(S02のYes)、カメラで顔画像を撮影する(S03)。エンコードとは、媒体に情報を書き込むことをいう。ここでは、ICカードに顔画像を書き込むことになる。
【0035】
次に、カメラ26によって撮像された顔画像は、カメラ26内部に設けられたメモリ(図示しない)に記憶される。メモリに記憶された顔画像データはコーデックにより圧縮されて装置内部のメモリ(図示しない)に記憶される。この圧縮された顔画像データは、所定の手順に従うことにより任意に読みだして表示部に表示することができる。一般的には、コーデックを用いて圧縮することをコーデックと称するが、圧縮された顔画像データはメモリに書込まれて記憶されるため、ここでは、圧縮された顔画像をICカードに「書き込みする」ことを「エンコードする」と称しており、本文では、このことを書込手段と称している。
【0036】
なお、この書き込まれた顔画像は、IC定期券のIDと共にICカードサーバ50に送信され、当該ICカードサーバ50に登録される。なお、IC定期券のIDは、他のIC定期券などICカードと区別するためのユニークなコードで同一コードは2個存在しないのが基本的な考え方である。
【0037】
次に、IC定期券の券面に目視確認可能なように定期券情報が印刷される(S05)。以上の処理を経てIC定期券Tが発行され、利用者である購入者に渡される。
【0038】
図4は、ICカードの顔照合動作を説明するフローチャートである。ここでは、ICカードをIC定期券として使用する場合を示す。なお、以下に示す処理は、自動改札機30又は窓口処理機40でICカードの顔照合を行う場合であっても、基本的な顔照合動作は同様である。
【0039】
IC定期券に顔画像がエンコード(書き込み)されている場合(S10のYes)、当該IC定期券を所持する利用者の顔画像を撮像し、IC定期券に書き込まれている顔画像と撮像した利用者の顔画像の顔照合を行う(S11、顔画像照合手段)。この顔照合の結果、顔照合が一致の場合(S12のYes)、乗車情報としての定期券情報の判別を行うため、当該定期券情報を受け付ける(S14)。この定期券情報受付後は、従来から行われてきた定期券情報の判別を行う。一方、上記顔照合が一致しなかった場合(S12のNo)、下記(1)〜(3)のエラー処理を行う(S13、制御手段)。
【0040】
(1)ICカードサーバ50に「緊急ネガ配信」を行う。
「緊急ネガ配信」とは、不正使用されたICカード(ここでは、IC定期券)の情報を他の駅務機器に配信することをいう。本実施例では、「緊急ネガ配信」情報をICカードサーバ50に送信し、当該ICカードサーバ50から関連する駅務機器に配信する。
(2)自動改札機30のドアを閉めブザーを鳴らす。また、窓口処理機50にIC定期券の不正使用があることを表示およびブザーを鳴らして係員に知らせる。
(3)係員による対応に委ねる。
【0041】
なお、上述した(1)〜(3)の処理は、利用状況によりその一部を適応する場合もある。例えば、改札時(入場時)、ステップS12において照合が一致しなかった場合、ステップS13に示すエラー処理を行わず、上述した「緊急ネガ」配信のみ行い、集札時(退場時)に上記エラーを検出した際に、ドアを閉めブザーを鳴らして係員に知らせ、係員による対応に委ねる方法がある。
【0042】
以上説明したように、本発明の実施例によれば、ICカードに当該ICカード所持者の顔画像を書き込み、当該ICカードが駅務機器において使用された際、当該ICカードに書き込まれた顔画像と自動改札機などに設けたカメラで撮像した顔画像の顔照合をすることにより、第三者による不正使用を防止することができる顔画像認証機能付き駅務機器システム及びそれに用いるICカード発行機、自動改札機及び窓口処理機を提供することができる。
【符号の説明】
【0043】
T ICカード
10 カメラ内蔵自動定期券発行機(自動定期券発行機)
11 カメラ
12 操作画面
20 カメラ付き定期券発行機(定期券発行機)
26 カメラ
30 カメラ内蔵自動改札機(自動改札機)
31 ICカード読取部
32a、32b カメラ
40 カメラ付き窓口処理機(窓口処理機)
41 係員操作部
43 カメラ
45 ICカードリーダ・ライタ
50 ICカードサーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
定期券情報が書き込まれたICカードを発行する自動定期券発行機又は定期券発行機などのICカード発行機において、
当該ICカードを利用する利用者の顔画像を撮像するカメラと、
このカメラで撮像した顔画像を当該ICカードに書き込む書込手段と、
を備え、
前記利用者の顔画像を書き込んだ前記ICカードを発行することを特徴とするICカード発行機。
【請求項2】
前記ICカードを利用する利用者の顔画像を撮像するカメラは、
当該利用者の顔画像を当該利用者の目の高さより下側の位置から撮像することを特徴とする請求項1記載のICカード発行機。
【請求項3】
ICカードの乗車情報を判別する自動改札機において、
前記ICカードを利用する利用者の顔画像を撮像するカメラと、
このカメラで撮像した顔画像とICカードに書き込まれている顔画像とを照合する顔画像照合手段と、
前記顔画像照合手段による照合がとれた場合に、前記乗車情報を判別し、前記顔画像照合手段による照合が一致しない場合は、当該自動改札機の進行方向のドアを閉じブザーを鳴らして係員に知らせる制御手段と、
を備えたことを特徴とする自動改札機。
【請求項4】
前記ICカードを利用する利用者の顔画像を撮像するカメラは、
当該利用者の顔画像を当該利用者の目の高さより下側の位置から撮像することを特徴とする請求項3記載の自動改札機。
【請求項5】
ICカードの乗車情報を確認する窓口処理機において、
当該ICカードを所持する利用者の顔画像を撮像するカメラと、
当該ICカードに書き込まれている顔画像を表示する表示手段と、
を備え、
前記表示手段に表示された顔画像と当該ICカードを所持する利用者の顔画像が一致する場合は、前記利用者の要求に応じた処理を可能にすることを特徴とし、顔画像が一致しない場合は、前記利用者の要求に応じた処理を行わず係員処理とすることを特徴とする窓口処理機。
【請求項6】
前記ICカードを利用する利用者の顔画像を撮像するカメラは、
当該利用者の顔画像を当該利用者の目の高さより下側の位置から撮像することを特徴とする請求項5記載の窓口処理機。
【請求項7】
乗車情報及び顔画像が書き込まれたICカードを発行する自動定期券発行機又は定期券発行機などのICカード発行機と、このICカードに書き込まれた顔画像の顔画像照合手段を備えた自動改札機と、前記ICカードに書き込まれた顔画像を表示する表示手段を備えた窓口処理機と、これらの機器と通信可能に接続されたICカードサーバを有する顔画像認証機能付き駅務機器システムであって、
前記自動改札機は、
前記ICカードを利用する利用者の顔画像を撮像するカメラと、
このカメラで撮像した顔画像とICカードに書き込まれている顔画像とを照合する顔画像照合手段と、
改札時に前記顔画像照合手段による照合が一致しない場合はエラー処理を行わず緊急ネガ配信情報を前記ICカードサーバに送信し、集札時に前記顔画像照合手段による照合が一致しない場合は前記ICカードサーバから受信した緊急ネガ情報に基づき当該自動改札機のドアを閉めブザーを鳴らすエラー処理を行う制御手段と、
を備え、
前記ICカードサーバは、
前記自動改札機から緊急ネガ配信情報を受信したとき、当該緊急ネガ配信情報を当該ICカードサーバと通信可能に接続された機器に送信することを特徴とする顔画像認証機能付き駅務機器システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−128527(P2012−128527A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−277387(P2010−277387)
【出願日】平成22年12月13日(2010.12.13)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】