説明

飛行機における貨物室のためのネット構造体およびそのためのアダプタ

飛行機における貨物室のためのネット構造体であって、端側に形成された複数の固定点を含む少なくとも1つのネット、複貨物室側に形成された複数の固定点、および貨物室でネットを固定するための少なくとも1つのアダプタを備えるものに関する。アダプタは、少なくとも2つの貨物室側固定点に、アダプタに加えられる負荷を少なくとも2つの貨物室側固定点に転送するように固定されている。アダプタは、端側に形成されたネット固定点と貨物室側固定点との間における力の軌道上に配置されている。アダプタは、ネットをアダプタに固定するための少なくとも1つのアダプタ側固定点を備えている。ネットのための固定点は、ネットに加えられる負荷とは無関係に、アダプタ側固定点の面と同一の面に配置されている。負荷がネットに加えられない状態において、ネットは、アダプタ側固定点と同一の面に位置している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、貨物室用、好ましくは「狭胴型」飛行機における貨物室用ネット構造体およびそのためのアダプタに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば軽飛行機やスポーツ飛行機などの小型航空機以外では、民間航空機は、民間航空機の主な2種類、すなわち、いわゆる「狭胴型」飛行機および「広胴型」もしくは大容量型飛行機に、慣習的に分類されている。
【0003】
狭胴型飛行機は、最高5メートルの胴体直径を有しており、また飛行機の長手方向軸に沿って伸びる通路によって各々が分離される2列の座席を有している。
【0004】
広胴型飛行機の場合、その胴体直径は5メートルを上回っている。広胴型飛行機は、少なくとも2つのデッキを含んでおり、各々が3列の座席を有し、これら3列の座席は、飛行機の長手方向軸に沿って伸びる2本の通路によって各々が分離されている。
【0005】
広胴型もしくは大容量型飛行機の場合、手荷物、貨物輸送品その他は、通常、それらは対応して用意された大容量の貨物コンテナに収容され、これら貨物コンテナはまた、広胴型飛行機の貨物室に積み込まれ、そして貨物室においてしかるべく固定される。
【0006】
対照的に、狭胴型飛行機の場合、手荷物および付加的な貨物は、緩く積み重ねられた貨物品の形態で貨物室において、または、例えばPCT/EP03/02494および同出願人により公表されたWO 03/076267に記載される様なより小型の輸送室にお
いて、大部分が収納される。
【0007】
このような緩い状態の貨物品をさらに固定するため、通常貨物を保持するように飛行機の貨物室にネットが張られている。そうしない場合、事故により、すなわち緊急着陸、飛行機の予想外の突然の方向転換、激しい乱気流、その他により、貨物室において貨物が酷く投げ飛ばされる可能性があり、またこれにより、飛行機の安全性と同様に、例えばUPS等に使用される郵便飛行機の貨物室に居ることがある従事者の安全性を脅かす可能性がある。
【0008】
本目的のために使用される積荷もしくは貨物用ネットは、ネットに作用する力を張力として飛行機の構造へ転送するため、通常ベルトまたはストラップ部材、突出部、シャックル、リング、その他の形態を有しているネットに形成された対応する固定点により、貨物室側固定点に接続されている。
【0009】
これら貨物室側固定点は、通常、飛行機メーカーによって既定の間隔で、貨物室の周辺部上に分配または配置される。そして、ネットを介してそれらに加えられる張力または負荷が、飛行機の基幹となる支持構造へ直接転送されるように取り付けられている。
【0010】
飛行機メーカーによっては、固定点はさらにまた、様々な張力または負荷を受けるように適応されている種々の種類に分類されることがある。
【0011】
例えばエアバスの場合、貨物室側固定点は、貨物室天井に形成されるいわゆる「ネット固定点」、および貨物室の床に形成される「取り付け点」に再分類される。エアバスによって定められているネット固定点は、最高5.9kNの剪断負荷および最高6.8kNの
張力負荷を受けることができ、そして取り付け点は全方向において最高8.9kNの負荷を受けることができる。
【0012】
上記の説明通り、ネットに形成された固定点は、これら固定点において固定され、そして貨物室のネットを固定し、ネットに作用する力または負荷を飛行機の構造へ導くこととなる。ネット側に形成された固定点は、一般的に突出部、シャックル、フック等の形態を有しており、ネットの周縁領域に配置されている。
【0013】
貨物輸送機のメインデッキにおいて手荷物を固定するためのこの種のネット構造体の一実施例が、US 6,435,786 D1より知られる。この明細書において開示されている構造体の場合、放射状に伸びている網目により形成された貨物ネットは、貨物室に積まれた貨物品の望ましくない移動を防止するため、緩く、すなわち、柔軟に、緩慢に、飛行機の貨物室の貨物室側固定点に嵌込されている。またそのネットは、特定の制限負荷を超えるとき、任意にて更なる拡張が可能となるように工夫されている。
【0014】
しかしながら、この種のネット構造体は、貨物室側固定点が設けられていない領域において、ネットを固定することができないという問題がある。
【0015】
それにも関わらず貨物を充分に固定することを確実にするため、貨物室の更に後方に配置された固定点に嵌入される、対応した長い部分を有するネットを設計することが必要である。しかしながら、その状況に対応した大きな長さにて形成されたネット部分によっても、特定領域、特にウインドウ領域のような凹部領域においては、ネット側の固定点を貨物室側固定点に接続することができない。
【0016】
この課題を解決するために、US 5,915,652 Aでは、飛行機の貨物室の手荷物を固定するためのネット構造体が提案されており、ここでは、貨物室側固定点および軸に対して自由に回転するブラケットの形態を有するさらなる固定点に固定されている。これらのブラケットは、貨物室側固定点に回転可能に連結され、ネットが接続されることになる追加の固定点を設けており、そして、例えばウインドウ領域を橋渡すことを目的としている。US 6,435,786 D1と同様に、US 5,915,652 Aにおける貨物ネットもまた、緩いまたは柔軟な状態、すなわち予張力が付与されない状態で、固定点に嵌入されている。
【0017】
飛行機の貨物室のための他のネット構造体が、EP 1 539 571 B1に開示されている。ここで貨物ネットは、貨物室側固定点に取り付けられ、さらに所定の張力が付され、そして、ネット固定点から見て貨物室の更に前方に配置された固定点において固定された更なる付勢要素によって、所定の形状となっている。同時に、これによってネットの末端部分の目的を達成することとなる。その形状は、飛行機の長手方向において前方へ向けられた所定の方向を有するように、貨物室側上の固定点から更なる付勢要素を有する交差点にまで達している。このようにして、力のベクトルの様式において、固定点に導かれる張力が、既知の長手方向、横方向、垂直方向の成分(x、yおよびz成分)を有する所定の方向を有することとなる。
【0018】
他の種類のネット構造体が、さらにWO 03/024792 A1において開示されている。この場合では、飛行機の貨物室の貨物を固定するために、連続的な剛性フレームが貨物室に配置され、またそれに貨物ネットが固定されている。
【0019】
しかしながら、WO 03/024792 A1に記載されているネット構造体は、各種類の飛行機のそれぞれ異なる貨物室に取り付けられる、異なる特定のフレーム構造を設けることを暗示している。1つの欠点は、多数の必要なフレーム構造によって必然的に被る
ことになる比較的高いコストである。さらに、製作および組立における複雑性がさらに高まるという欠点がある。
【0020】
しかしながら、上記にて既に挙げられた欠点以外にも、上述したいわゆる狭胴型飛行機において主に使用されている従来技術より公知のネット構造体は、更に多くの欠点を呈している。
【0021】
したがって、貨物に対する貨物ネットの緩慢な、柔軟な、または緩い取り付けによりネット上に負荷が急に加えられる場合、貨物室側固定点の全てに、力を均一に所定の状態にて導くことを実現するのは可能ではない。
【0022】
加えて、ネットを受けるまたは保持するために、本目的にとって必要または望ましいとされる、貨物室側上の全ての位置に固定点を形成することができないという問題がある。その結果、ネットの連続的な固定を必ずしも実現することができない。したがって、ネットによって受け取られ、また転送されることになる負荷は殆どの場合、少数の貨物室側固定点のみに分配されることになる。したがって、1つの固定点によって受け取られることになる最大負荷は限られているため、分配可能な全負荷が減少することになる。
【0023】
上記と関連して、この問題を解決するためUS 5,915,652 Aは、それに応じて充分な固定点を備えるため、軸に対して自由に回転するアダプタまたはシャックルの使用を提案している。
【0024】
このように自由に回転するシャックルまたはアダプタによってさらなる固定点が備えられたとしても、貨物室におけるシャックルまたはアダプタへの貨物ネットのさらに緩い取り付けのため、貨物室側上の全ての固定点に、力を均一に導くことを実現することは可能ではない。
【0025】
さらに、US 5,915,652 Aに開示されている解決手段は、アダプタが固定される貨物室側固定点の数を上回る、複数のアダプタ上の固定点が形成されるため、最終的には全ての増加した負荷は、アダプタが自由に回転する形で固定される貨物室側固定点に加えられるという欠点を暗示している。貨物室側固定点における過負荷はこのようにしてもたらされる。
【0026】
最後に、EP 1 539 571 B1に述べられているネット構造体はまた、各々の状況に対応した専用の設計を有する。また、通常のネット側の固定点に加えてさらに、例えばEP 1 539 571 B1の図1および2において示されるように、 飛行機の長手
方向の前方に袋形の形状をなすネットに対して予張力を付与するため、さらなる貨物室側固定点に入り込むことになる追加の固定部材を有するネットの存在を必要としている。代わりに従来の貨物ネットを利用することも可能である。しかしながらこの場合、この状況に対応するようにネットに予張力を付与するため、ネットを貨物室に取り付けるときに、さらなる保持部材をネットに取り付けることが必要となる。しかしながらこれは、コストにマイナスの影響を及ぼし、また操作を繁雑にさせることになる。さらに、そのように取り付けられる凸面体のために、貴重な貨物室空間が失われることとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0027】
【特許文献1】PCT/EP03/02494
【特許文献2】WO 03/076267
【特許文献3】US 6,435,786 D1
【特許文献4】US 5,915,652 A
【特許文献5】EP 1 539 571 B1
【特許文献6】WO 03/024792 A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0028】
上述した飛行機の貨物室のためのネット構造体において、本発明の目的は、貨物室のための、特に飛行機の貨物室のためのネット構造体を提供することである。該ネット構造体は、上述した従来技術の欠点を回避すると共に低コストで製造することができ、またあらゆる場合において適用することができるものである。
【課題を解決するための手段】
【0029】
本発明の一態様は、貨物室のための、好ましくは飛行機の貨物室のためのネット構造体を提供することである。それによって、構造上本質的に制限されている貨物室に形成された側面固定点の数または実際の有用性とは無関係に、飛行機メーカーの仕様にしたがって、許容される制限値を超えずに、そして本目的のための特別なネットを必要とせずに、それぞれの貨物室側固定点に導かれることになる最大の力を可能な限り最高に利用する。これにより、実際に利用される貨物室の固定点に、貨物ネットに作用している力を最大限均一に導くことを実現することが可能となる。
【0030】
本発明の別の態様は、貨物室のための、特に飛行機の貨物室のためのネット構造体を提供することである。これにより、既に従来技術より公知のネット構造体と比較して、使用の間、ネットにより飛行機の構造へ転送することができる全体の負荷を増加させることが可能となる。
【0031】
本発明の別の態様は、本目的に、好ましくは同様のネット構造体の使用に適切なアダプタを提供することである。
【0032】
上記と同一の目的は、上述の態様に記載のネット構造体により、また上述の態様に記載のアダプタによって達成される。
【0033】
このために、本発明の第1の態様によれば、貨物室のための、特に飛行機における貨物室のためのネット構造体が提案され、ネット構造体は、好ましくはネットの端側に形成された複数の固定点を含んでいる少なくとも1つのネット、貨物室側に形成された複数の固定点、および貨物室のネットを固定するための少なくとも1つのアダプタを含んでいる。アダプタは、アダプタに加えられる負荷が少なくとも2つの貨物室側固定点に転送されるように、少なくとも2つの貨物室側固定点で固定されており、ここでアダプタは、好ましくは端側に形成されるネット固定点と貨物室側固定点との間の力の軌道上に配置されている。
【0034】
アダプタはさらに、ネットをアダプタに固定するための少なくとも1つのアダプタ側固定点を備えている。ここで、ネットのための固定点は、ネットに加えられる負荷とは無関係にアダプタ側固定点の面と同一の面に配置される。そして、負荷がネットに加えられない状態では、ネットは、アダプタ側固定点と同一の面に位置している。
【0035】
上述したネット構造体によって、使用の間、緩く積み重ねられた貨物品の形態で存在する貨物によりネットに加えられる負荷を、貨物室側固定点の全てに均一に導くことが、このようにして初めて有利に可能となる。
【0036】
さらに、ネットを固定するために用いられることになる固定点が、貨物室側において設けられていない、または充分な数で設けられていない所であっても、ネットを固定するた
めのアダプタ側に形成された固定点を備えることがアダプタによって可能となることを確実なものとすることができ、それによって、確実に貨物室の全ての周辺部上にネットを取り付けることが有利に可能となる。
【0037】
さらに、本発明のネット構造体によって、例えばUS 6,435,786 D1、またはUS 5,915,652 Aに記載されるように、ネットのそれぞれの周辺領域に形成された異なる長さのベルト部材を介して、それぞれ利用可能な貨物室側固定点に嵌入されることとなる、それぞれの貨物室のために個別に設計されたネットを利用することが不要となる。
【0038】
EP 1 539 571 B1に記載されるように、ネット固定するためにネット上にさらなる保持部材を取り付けることと全く同様に、ネットに予張力を付与するため、さらなる貨物室側固定点に導かれることになる通常のネット側の固定点以外の追加の固定部材を有する特別に構成されたネットは不要となる。
【0039】
そのかわりに、本発明のネット構造体の場合、単純で実質的に一定の構造を有するネットを利用することが可能となる。そしてそれにより、ネットはより低コストで製造でき、追加の費用無しで取り付けることができる。特に緩んだ貨物品の形態で存在する貨物を本発明のネット構造体によって固定するため、標準の貨物ネットを利用することが可能となる。
【0040】
これによって、力線上で偏りや段階のない状態の途切れない連続したネット線を有する対称形のネットを利用することが可能となり、それによりできるだけ均一で容易に予測可能な状態で力を転送することが可能になるという、さらなる利点がある。
【0041】
加えて、本発明のネット構造体は、現在でも一部で利用されており、また貨物ネットが固定される強度の高い材料で作製された連続して囲んでいるフレームを含むネット構造体と比較すると、モジュラ構造により多くの異なる種類の飛行機において単純で問題のない使用が可能になるという利点を提供する。
【0042】
したがって、本発明のネット構造体の場合、上述したWO 03/024792 A1の場合では必要となる構造物、すなわち貨物室で貨物ネットを固定するために飛行機の種類に応じたフレーム構造物を提供することが、同時に不要となる。
【0043】
さらなる固定点を作成するため任意にてアダプタを固定するために、飛行機の中に本来的に存在している固定部材、例えば、貨物室側に形成された取り付け点やネット固定点を活用することによって、積荷または貨物が個々の形態にて存在している貨物に対して、十分な固定の効果を達成することがさらに可能となる。
【0044】
その結果、アダプタを比較的小さい状態に保つことができ、貨物室においてネットを連続的に留めることが可能となる。そのため、連続したフレームの形態とすることが不要となる。
【0045】
加えて、アダプタ側に形成される固定点へ与えられる負荷は、2つ以上の貨物室側固定点間で分割される。それにより、ネットにより引き受け可能で転送可能な最大総負荷を増加させることが可能となる。ネット側の固定点と貨物室側固定点との間の力の軌道上にアダプタが配置されているため、ネットがアダプタに加える力を貨物室側固定点に制御状態で予測可能に導くことが、このようにして確実となる。
【0046】
本発明によれば、ネットに加えられる負荷と無関係にアダプタ側固定点の面と同一の面
にネットを配置することにより、また、負荷がネットに加えられない間、アダプタ側固定点と同一の面にネットが位置していることにより、状況に応じた使用の間に、貨物品によってネットに導かれる力のベクトルの方向において、ネットに一定の変形を成し遂げることが、さらに有利に可能となる。
【0047】
例えば、緩く積み重ねられた手荷物または貨物品を進行方向においてほぼ対称形に転移される対称形の負荷、例えば、滑走路上での飛行機の激しい着地および制動の間に発生しうるそのような負荷の場合を考える。この場合、ある位置における個々の手荷物によるネットへの制御不可状態の「衝突」が生じること等が回避される。そして、このようにして、1つあるいは複数の貨物室側固定点へ力が不均一に加えられることが防止されるという効果を有している。そのかわりに、ネットは、進行方向において飛行機の長手方向にあるその休止位置からほぼ均一に変形される。それによってネットに作用している力は、設けられた貨物室側固定点の全てに (部分的にアダプタを介して )均一に転送されることになる。貨物室側の、あるいはさらに基幹となる飛行機構造の固定点の個々の点に過剰な荷重が加えられることが、このように確実に回避される。
【0048】
本発明の第2の態様によれば、本発明の第1の態様によるネット構造体で使用可能なアダプタが、さらに提案される。
【0049】
ここでアダプタは、アダプタに加えられる負荷を、少なくとも2つの貨物室側固定点に分配および/または転送することができるよう、少なくとも2つの貨物室側固定点に固定することができる。またアダプタは、好ましくは端側に形成されるネット固定点と貨物室側固定点との間の力の軌道上に配置されている。
【0050】
アダプタは、ネットをアダプタに固定するための少なくとも1つのアダプタ側固定点を備えている。ネットのための固定点は、ネットに加えられる負荷とは無関係に、アダプタ側固定点の面と同一の面に配置され、かつ、負荷がネットに加えられない状態において、ネットはアダプタ側固定点と同一の面に位置している。
【0051】
このようにして本発明のアダプタにより、ネットを固定するため用いるのに適している固定点が本来的に貨物室側に設けられていない、または構造上の理由のため不十分な数しか設けられていない場所であっても、追加の定点を設けることが有利に可能となり、貨物室側固定点と結合するそのような追加の固定点は、特別に構成されたネットを使用することを必要とせずに、貨物室においてネットの連続的取り付けを可能にする。
【0052】
むしろ、アダプタ側固定点を提供することにより、貨物室において固定点が通常設けられていない位置においてでさえ、ネットのための追加の固定点を備えることが可能となる。したがって、ネットが貨物室の周辺部の全てに固定することが有利に行えるようになる。
【0053】
加えて本発明のアダプタによれば、さらなる固定点を備えるために、飛行機に存在する固定部材、例えば、貨物室に形成されており、アダプタまたは任意数のアダプタが固定される取り付け点およびネット固定点を利用する。これにより、緩く積み重ねられた貨物品が望まれない転移を起こす場合であっても、使用の間に発生する負荷を確実に転送することが初めて可能となる。これは、最終的に貨物を充分に固定する結果となる。
【0054】
さらに本発明のアダプタを介在させることよって、貨物を固定するための高コストの特別なネットの代わりに、従来の標準化されたネットを使用することが可能となる。
【0055】
特に、アダプタによって、モジュラ構造を貨物において実現することがでる。それによ
って飛行機の種類とは無関係に、貨物ネットの連続的固定を、比較的単純な構造の低コスト手段によって確実にすることができる。
【0056】
加えて、アダプタ側に形成された1つの固定点からの負荷を、2または数個の貨物室側固定点に分割または分配することにより、ネットによって引き受け可能で転送可能な最大総負荷を増加させることが可能となる。また、ネット側の固定点と貨物室側固定点との間の力の軌道上にアダプタが配置されているため、貨物室側固定点にネットによりアダプタに加えられた力を制御して導く結果となる。
【0057】
これにより、個々の点に過剰な負荷を導くことによって、飛行機の建造に本来的に設けられている固定点に過負荷を与えることが、さらに確実に回避される。
【0058】
加えて、本発明のアダプタによって、既存の貨物室側固定点とは無関係に、また、アダプタ側に形成された固定点の提供によって、ネットによってそれぞれが個々に分離される複数の区画に貨物室を再分割することが可能となる。
【0059】
貨物室を個々の領域に再分割することにより、貨物品が緩い形態で存在する貨物を、これらの領域における複数のネットに分配することが有利に可能となる。これにより使用の間、貨物によってネットへ加えられるそれぞれの負荷を減少させることができ、そして安全性をこのようにして強化することができる。
【0060】
本発明のアダプタによって、本発明のネット構造体に関して上述した同一の効果を達成することがさらに可能となる。
【0061】
有利な開発物および本発明の更なる態様は、さらに従属する形態の特徴となっている。
【0062】
このようにしてアダプタは、ネットの多数のベルト部材を受けるように、貨物室の幅方向において横に伸びている棒の形態を有することができる。ここで棒は、好ましくは貨物室の天井に形成された、多数の貨物室側固定点に沿って配置され、また少なくとも1つの貨物室側固定点で少なくとも1つの方向に固定されることができる。またこの棒は、横に伸びている棒とさらなる貨物室側固定点とを接続している接続リンクを備えている。さらにこの棒は、貨物室側に配置されている固定点に、棒に加えられる力を分配するよう適応されている。
【0063】
アダプタによって、貨物室の幅方向の線上に伸びる複数のアダプタ側固定点を備えることが有利に可能となる。
【0064】
本発明によるアダプタを実現することにより、貨物室側固定点に、貨物ネットによりアダプタに加えられる力を制御した方法にて転送することが有利に可能となる。
【0065】
このように、特に少なくとも1つの固定点で一方向にアダプタを固定および固設することにより、アダプタに加えられる力をまず最初にこの固定点に転送することが可能となる。
【0066】
アダプタに作用している力が増加すると共に、この力を、さらにアダプタ側に形成された接続リンクを介して、さらなる貨物室側固定点に転送することとなる。これによりアダプタによって引き受け可能で移転可能な全体の力を増加させることができ、同時に貨物室、すなわち飛行機の支持構造へ力を均一に導くことが可能となる。
【0067】
本発明の別の態様では、棒は、この棒が固定される少なくとも1つの貨物室側固定点に
、棒に加えられる第1の力を導くように適応されている。そしてこの棒は、棒の制御変形により、さらなる貨物室側固定点に、棒に加えられる第2の力を分配するようにさらに適応されている。
【0068】
上記において説明したように、アダプタのおかげで、ネットによって加えられた力を、アダプタが固定される少なくとも1つの貨物室側固定点に最初に転送することが可能となる。
【0069】
アダプタの制御変形の結果、アダプタに作用する負荷がさらなる固定点に分配されるため、特定の制限負荷、例えばアダプタが固定される貨物室側の側面の固定点により引き受け可能な最大負荷が確保される場合、アダプタまたは貨物室側固定点における過負荷が防止されることが有利に保障されることになる。
【0070】
本発明のさらに別の態様では、アダプタは、棒の特定の変形の程度に応じながらも、棒の接続リンクが、他の貨物室側固定点に接触して入り込むように設計されている。
【0071】
アダプタの制御変形により、アダプタに形成されている接続リンクは、他の貨物室側固定点に接触して入り込む結果となる。それにより、ネットからアダプタへ移転される力は、複数の貨物室側固定点へ移転されることができる。またそれにより、同時に、貨物室の、すなわち飛行機の支持構造へ力を均一に導入することが可能となる。
【0072】
さらに、ネットによって加えられる力を均一に導入することを確実にするだけでなく、同時に支持構造へ転送可能なまたは移動可能な最大の力を増大させることが有利に可能となる。
【0073】
例えば、本発明のアダプタが、まず最初に、各々5kNの最大負荷を受けることができる2つの貨物室側固定点に取り付けられることが考えられる。
【0074】
この負荷は、貨物室側固定点の各々により、貨物室の支持構造に転送され、ここで貨物室の支持構造への力の導入は、ネットにより固定点に加えられたx、y、z方向における負荷の有効な方向の関数として行う。
【0075】
この負荷が超過した場合には、アダプタは制御変形することになる。これにより、追加でアダプタに形成された接続リンクは、他の貨物室側固定点に接触して入り込む。そして、これにより移転されることになる最大負荷は、さらなる貨物室側固定点のそれぞれに引き受け可能で移転可能な負荷により増大される。
【0076】
本発明の別の態様では、各接続リンクは、実質的に舌型形状を有しており、また開口部を含んでいる。
【0077】
ここで、開口部は、丸くなった角または楕円形を有する長方形の形状を実質的に有するように、またアダプタの制御変形を可能とするのに充分なゆとりを残すように有利に設計されうる。
【0078】
接続リンクで形成されるそれぞれの開口部により、個々の接続リンクが、貨物室側に対応して形成される固定点に時を異にして接触して入り込むため、アダプタの変形を制御することが有利に可能となる。
【0079】
あるいは、接続リンクは実質的に矩形の形状を有することもできる。また必要に応じて、接続リンクによってアダプタの固定をさらなる貨物室側固定点において成し遂げること
が可能となる条件で、開口部の代わりにフックその他を含むことができる。
【0080】
本発明の別の態様では、開口部は、貨物室の長手方向において、または貨物室の幅方向において伸びる。そして、棒の変形の程度に応じて、貨物室側固定点と接触して入ることになる。
【0081】
それぞれの接続リンクの開口部の形態により、ネットからアダプタへ移転される負荷によって生じるx、y、およびz方向への転移を制限することが有利に可能となる。
【0082】
これによって、加えてこの種の転移によって生じるx、y、およびz方向の力を回避することが可能となり、そして、アダプタに作用している力は、貨物室の支持構造に均一に転送されることができる。
【0083】
本発明の別の態様によれば、アダプタは、ブリッジ型形状を実質的に有しており、そして、少なくとも2つの貨物室側固定点を相互接続している。さらに、アダプタは、2つの貨物室側固定点の間に、少なくとも1つのアダプタ側固定点を備えている。
【0084】
本発明のアダプタの本実施例によれば、貨物室側固定点が普通に利用可能な貨物室の場所において、ネット側に形成された固定点を受けるためのさらなる固定点を備えることが可能となる。
【0085】
慣例上、貨物室側に形成される固定点は、支持構造が力を導くことを許容する場所において設けられている。飛行機の場合、例えばこれは、通常飛行機胴体の支持構造を形成している湾曲したリブまたは少なくとも長手方向に伸びている梁受け縦材が位置する胴体上の場所にある。
【0086】
2つの貨物室側固定点間にアダプタ側固定点が作製されているため、アダプタに作用している力が少なくとも2つの貨物室側固定点に分配されていることにより、支持構造に導かれることになる力を増加させることが、このようにして可能となる。
【0087】
本発明の別の態様によれば、アダプタは貨物室の幅方向において伸びている。
【0088】
貨物室の幅方向において伸びているアダプタがブリッジ型の形態であるため、固定点を貨物室側に形成することが困難な位置であっても、ネット側に形成された固定点を受けるための固定点を備えることが有利に可能となる。これは、例えば貨物室壁の隅の領域や、高い湾曲を有する領域においても当てはまる。
【0089】
本発明の別の態様によれば、アダプタは、貨物室の長手方向に伸びている長手方向固定部材の形態を有し、該固定部材は、貨物室の長手方向線に沿っている少なくとも2つの貨物室側固定点に固定されており、また固定部材は、少なくとも1つのアダプタ側固定点を備えている。加えて、該固定部材は、固定部材が固定されるそれら貨物室側固定点に、固定部材に長手方向に加えられる力または負荷を分配している。
【0090】
本発明のアダプタによれば、このようにして、ネット側に形成される固定点を受けるためのさらなる固定点を備えることが可能となる。
【0091】
加えて、ネットによりアダプタへ移転される力を、貨物室側固定点に導かれることになる、x、yおよびz成分に分割することが有利に可能となる。これによって、貨物室の固定点が引き受ける、または転送されることになる最大の力を増加させることも可能となる。
【0092】
本発明の別の態様によれば、長手方向固定部材は、かかる固定部材が固定される貨物室側固定点の間に、少なくとも1つのアダプタ側固定点を備えることができ、 および/ま
たは、長手方向固定部材の一端にアダプタ側固定点を備えることができる。
【0093】
アダプタにより、ネット側固定点を受けるために貨物室に1つあるいはいくつかのさらなる固定点を備えることが有利に可能となる。これによって、貨物室側固定点のそれぞれに移転されるまたは導かれることとなる力を増加させることが同時に可能となる。
【0094】
例えば貨物室への扉を自由にしておくため、1つの位置に2つのネットを固定することが必要な場合、対応するアダプタ側固定点の形成によってこれら2つのネットの固定を確実にすることもさらに可能となり、またアダプタによって貨物室側固定点に移転されることになる力を増加させることも可能となる。
【0095】
さらに長手方向固定部材は、アダプタ側に形成される固定点の位置に応じて、好ましくは、例えばベルトの形態の抗張力を有する柔軟な固定部材として、または例えば棒の形態の抗張力を有する剛性固定部材として実現される。
【0096】
本発明の別の態様によれば、アダプタは、力の制御分配のための少なくとも1つの予張力が付与されたばね要素を含む長手方向圧縮棒の形態を有し、該圧縮棒は貨物室の長手方向に伸びており、また貨物室の長手方向線に沿っている少なくとも2つの固定点に固定されている。
【0097】
該圧縮棒は、さらに少なくとも1つのアダプタ側固定点を備えており、アダプタ側に形成された固定点を介してネットによって圧縮棒に加えられる力は、少なくとも1つの予張力が付与されたばね要素の介在により、アダプタに沿った長手方向に圧縮棒によって分配される。
【0098】
該圧縮棒に加えられる力が、圧縮棒中に配置されたばね要素の予張力閾値を超える場合、圧縮棒は、圧縮棒が固定される貨物室側固定点に、圧縮棒に加えられる力を最終的に分配する。
【0099】
ここで、ネットによりアダプタに加えられる負荷の方向にネットから離れて伸びるように、また、このようにばね要素によりアダプタに加えられる負荷を受け取るように、圧縮棒を配置することが有利に可能となる。このようにして、支持構造に受け取られ、また導かれることとなる最大負荷を増加することができる。
【0100】
あるいは圧縮棒が、貨物品によってネットへ移転される負荷の方向とは反対に、飛行機の長手方向にあるネットから離れて伸びる張力棒の形態を有することも考えられる。
【0101】
この目的のため、例えば、ばねにより受け取られる力を超えるとき、ばねのさらなる伸長を防止し、その代わりに貨物室側固定点に直接力を受け渡す、棒のケース内の抑止または係止部材が設けられている。
【0102】
張力棒としての他の形態により、アダプタへ移転される負荷は、ネットに最も近く配置されている利用可能な1つの貨物室側固定点にのみ最初に作用し、そして、ばねの張力を超えて抑止部材が作動するとすぐに、他の貨物室側固定点に転送されることになる。
【0103】
本発明の別の態様によれば、圧縮棒は、圧縮棒が設けられている貨物室側固定点の間に少なくとも1つのアダプタ側固定点を備えており、および/または、 圧縮棒の一端にア
ダプタ側固定点を備えている。
【0104】
アダプタにより、ネット側の固定点を受けるため、貨物室に1あるいはいくつかの追加の固定点を備えることが有利に可能となり、圧縮棒または張力棒としてのアダプタの作用により、貨物室側固定点に導かれることになる力を増加させることができる。
【0105】
上述した本発明は、以下の図を参照しつつ、例示的実施例を参照することによってさらに詳細に説明される。
【発明の効果】
【0106】
本発明によれば、貨物室のための、特に飛行機の貨物室のためのネット構造体およびアダプタを提供することができ、該ネット構造体は、上述した従来技術の欠点を回避すると共に、低コストで製造することができ、またあらゆる場合において適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】貨物室における発明のネット構造体の例示的実施形態の概略図である。
【図2】本発明の例示的実施形態による発明のアダプタの図である。
【図3】本発明の異なる例示的実施形態による発明のアダプタの図である。
【図4】本発明の他の例示的実施形態による発明のアダプタの図である。
【図5】本発明の他の例示的実施形態による発明のアダプタの図である。
【図6】AからDは、発明のネット構造体の他の例示的実施形態の詳細図である。
【図7】AからCは、発明のネット構造体の他の例示的実施形態の詳細図である。
【図8】飛行機の貨物室の他の典型的なネット構造体の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0108】
図1は、貨物室9内部、好ましくは飛行機内部における、本発明によるネット構造体1の例示的実施形態の概略図を示す。
【0109】
第1の、手荷物または貨物ネット3は、貨物室9で幅方向に伸びるように貨物室9に配置されている。ネットは、貨物室側固定点17に導かれる端側の固定点11を含むように設計されている。
【0110】
ネット構造体1は、貨物室9内部でネットを固定するため、さらに少なくとも1つのアダプタ7、13、15または21を備えており、そのアダプタは、少なくとも2つの貨物室側固定点17に固定される。
【0111】
アダプタは、たとえば貨物室9の天井領域における、横方向棒7の形態を有する。この棒7は、ネット端に形成された固定点11が取り付けられることとなる複数のアダプタ側固定点19を備えている。
【0112】
貨物室9の床領域において、貨物室9の幅方向において伸びているブリッジ型アダプタ15が、さらに備えられている。このアダプタ15はまた、ネット側に形成された固定点11が導かれることになるアダプタ側固定点19を備えている。
【0113】
本発明のネット構造体1の例示的実施形態によれば、第2のネットは、貨物品を貨物室のドアの領域から遠ざけて、そしてこのようにして貨物室のドアを利用可能な状態に保つため、このブリッジ型アダプタ15において固定される。
【0114】
例示的なネット構造体1によれば、貨物室9の長手方向において伸びている他のアダプ
タ13が、貨物室9の床領域にさらに配置されている。このアダプタ13はまた、ネット側に形成される固定点11が導かれることになるアダプタ側固定点19を備えている。
【0115】
本発明のネット構造体1の例示的実施形態によれば、実質的に垂直方向の棒5は、このアダプタ13において固定される。
【0116】
この棒5に、ネット3またはその他のネットも固定される、実質的に垂直方向を有するさらなる固定点を形成してもよく(図示せず)、これは、アダプタ15およびアダプタ7の両方に配置される第2の棒5として例示的に表されている。棒5は、例えばxおよびy方向の力を受けるように適応されており、そして、z方向に作用している力を受けるときには、ある程度まで短縮変形を受けるように適応されている。
【0117】
図1に示すように、ネット3のための固定点11は、ネット3に加えられる負荷にかかわりなく、アダプタ側固定点19の面と同一の面に配置されている。さらに、負荷がネット3に加えられない状態においては、ネット3は、アダプタ側固定点19と同一の面に位置している。
【0118】
図2は、さらに、本発明の例示的実施形態による発明のアダプタ15の図を示している。
【0119】
図2に示すように、アダプタ15は、ブリッジ型形状を有しており、貨物室9の幅方向において形成される2つの貨物室側固定点17を接続している。
【0120】
さらにアダプタ15は、ネット側に形成された固定点が導かれることになる、2つの貨物室側固定点17の間にあるアダプタ側固定点19を備えている。
【0121】
共同してアダプタ側固定点19を提供するアダプタ15のブリッジ型形状のおかげで、本来は貨物室において固定点が設けられていなかった位置において、ネットを固定するために必要とされる固定点、すなわちアダプタ側固定点19を備えることが可能となる。
【0122】
同時に、アダプタ側に形成された固定点19に作用する力が、貨物室側に形成された2つの固定点17に導かれることとなるため、貨物室側固定点17を介して飛行機の支持構造に導かれることになる最大の力を著しく増加させることができる。
【0123】
図2において示され、また本発明のアダプタの実施例を構成しているアダプタ15によって貨物室側固定点を設けることが不可能で無いとしても困難となる貨物室9における場所であっても、ネット側に形成された固定点を受けるための固定点19を備えることが可能となる。これは、例えば貨物室9の壁の隅の領域において、または、高い湾曲を有する領域においても当てはまる。
【0124】
図3は、本発明の他の例示的実施形態による、発明のアダプタ13の図を示す。
【0125】
図3において示されるアダプタ13は、一般的に貨物室9の長手方向において伸び、またアダプタ側固定点19を備えるために、少なくとも2つの貨物室側に形成された固定点17に固定されている。
【0126】
図3において例示的に示される実施例の場合、アダプタ13は、3つの貨物室側固定点17に固定されている。またアダプタ13の端側にアダプタ側固定点19を備えている。
【0127】
別の態様では、1つまたはいくつかの別のまたは更なるアダプタ側固定点19を貨物室
側固定点間に備えるために、アダプタ13は、2つのみ、または3つを超える貨物室側固定点17に配置することもできる。
【0128】
図3において示されるアダプタ13の場合、アダプタ側に形成された固定点19を介してアダプタ13に導かれる力は、アダプタ13が固定される3つの貨物室側に形成された固定点17に導かれる。これによって、力は、x、yおよびz方向の成分に分解される。
【0129】
ネットまたは棒により、アダプタ13の端側に形成されたアダプタ側固定点19へ導かれる力は、図3において示されるように、最初にアダプタ側固定点19の場所において、yおよびz成分に分解される。そして、これら成分はアダプタ側固定点19の下に配置されている貨物室側固定点17に転送される。
【0130】
アダプタ13に作用する力が増加する場合、その力はxおよびy成分に更に分けられ、それからアダプタ側固定点19の後に位置しているさらなる貨物室側固定点17に転送される。
【0131】
図3において示される例示的実施形態において、アダプタ側固定点19は、端側に設けられており、アダプタ13は、抗張力を有する柔軟なベルト型部材、または抗張力を有する剛性の棒型部材のいずれかの形態を有することができる。
【0132】
対照的に、アダプタ側固定点19がアダプタ13の2つの端側の間に設けられている場合、アダプタ13は、抗張力を有する剛性の棒型部材の形態のみを有することになる。
【0133】
図4は、本発明の他の例示的実施形態による発明のアダプタ21の図を示す。
【0134】
ここでアダプタ21は、貨物室の長手方向において伸びる圧縮棒の形態を有する。そして、特定の張力となるよう予張力が付与された、ケース27内部に収容されているばね要素23を含んでいる。
【0135】
アダプタ21によって、アダプタ21の端側に形成された固定点19に作用する力が、意図的に飛行機の支持構造に導かれる。
【0136】
好ましくは、アダプタ21は、(本例示的実施態様において、アダプタ21にネットを固定するための固定点19の反対側に配置されて、貨物室側の第1の固定点に固定される)固定点25aから、長手方向においてネットの前方にある、すなわち貨物から離れている第2の固定点25bに、アダプタ21が伸びるよう設計されている。
【0137】
その結果、ネットに対して、そしてこのようにアダプタ21に対して作用する力であって、貨物室側固定点に転送されることとなる力を増加させることが可能となる。
【0138】
別の態様では、アダプタ21はまた、(本例示的実施態様において、アダプタ21にネットを固定するための固定点19の反対側に配置されて、貨物室側の第1の固定点に固定される)第1の固定点25aから、長手方向においてネットの後方にある、すなわち貨物に向いている第2の固定点25bに、伸びることができる。
【0139】
アダプタ21上のそれぞれの端側に形成されるネットを受けるための固定点19以外に、さらに、ネットを固定するためのこの種の固定点19を、代替または追加としてアダプタ21のケース27に沿った固定点25aと25bの間に設けることも可能である。
【0140】
さらに、図4において示されるアダプタ21は、例えば、貨物室において長手方向に伸
び、例えば貨物室ドアが自由な状態とするように機能するネットのための、ネット側に形成される固定点を受けるため、代わりに貨物室の幅方向に配置することができる。
【0141】
図5は、本発明の他の例示的実施形態による、発明のアダプタ7の図を示す。
【0142】
このアダプタ7は、貨物室の幅方向において伸びている横方向棒の形態を有し、また、アダプタ側に形成されてアダプタ7に沿っている複数の固定点19を含んでいる。ここにおいて、またネット(後者)をアダプタ7に固定するためのネットの複数のベルト部材が、受け入れられることとなる。
【0143】
アダプタ7自体は、複数の貨物室側固定点で取り付けられ、そして、少なくとも1つの貨物室側固定点で少なくとも1つの方向に固定される。別の態様では、アダプタ7はまた、貨物室側固定点でなく、貨物室の長手方向において伸びているさらなる固定部材、例えば長手方向アダプタ13に接続されることもできる。ここにおいて長手方向アダプタ13はまた、代わりに貨物室天井に配置されることとなる。この種のさらなる固定部材はまた、2以上の貨物室側固定点で配置されることとなる。そのため、アダプタ7に作用している力は、床または天井におけるいくつかの貨物室側固定点に分配されることとなる。
【0144】
図5において示される実施例において、アダプタ5は、両端側で貨物室天井に固定され(図1も参照)、さらにまた、貨物室側に形成された固定点と接続する複数の更なる接続リンク31を含んでいる。
【0145】
図5の概略図によれば、アダプタ7に形成されたそれぞれの接続リンク31は、実質的に舌型形状を有し、また開口部を含んでおり、またネットによりアダプタ(後者)に作用する負荷によるアダプタ7の特定の変形の程度に応じながらも、追加の貨物室側固定点に接触して入り込む。
【0146】
さら図1において例示的に示されるように、ネット構造体を作成し、それによって特別な貨物ネットの代わりに低コストの標準ネットが貨物室において連続的に固定されることができるように、さまざまな組合せにて1つまたは複数のアダプタを使用することが可能となる。この場合、個々のアダプタは、例示的に上述した配置を有することができ、またこのようして、ネット側に形成された固定点を受けるのに充分な数の固定点を備えることができる。
【0147】
図6Aから6Dは、ネット構造体の例示的実施形態の詳細図を示す。
【0148】
ここでネット3は、ネットの端に形成された固定点11の介在により貨物室側固定点(図示せず)に取り付けられる。加えて、ネット3はさらに実質的に垂直方向の棒5に固定される。
【0149】
図6Aの概略図によれば、その上端5’における棒5の構成は、既定の力が作用した場合、棒の長手方向において入れ子式に伸びることができるものである。
【0150】
さらに、図6Bにおいて示されるように、貨物室側固定点(図示せず)および/またはアダプタ(同様に図示せず)に固定されることに加えて、ネットは、棒5に形成された固定点33に連続的に配置されることができ、それによってネット構造体の安定性は、強化されることになる。
【0151】
図6Cは、図6Aの位置A−Aの上面図を示す。
【0152】
図6Cの例示的な図によれば、棒5は、例えば、ネット側に配置された固定点11’を受けるための少なくとも一側面の固定点33を有している。図6Cの図によれば、ネット3は、例えば、棒5に沿って円弧状にかかっている、または該棒に対して接線的に当てられており、そして、任意にてさらに、ネット側に配置された固定点11’に接続した棒側の固定点5によって、棒5において保持されている。
【0153】
棒側の固定点33は、ネット側固定点11’を受けるため、スナップロック、フック、シャックル、その他の形態を有することができる。
【0154】
最後に図6Dは、本発明のネット構造体1の遠近画を示す。ネット3は、ネット側固の定点11によって貨物室の固定点(図示せず)に連結される。そしてさらに、(上述したように)棒5に沿って円弧状にかかっている、あるいは該棒に対して接線的または径方向に接触している。上述したように、ネット3は棒5に配置されている。
【0155】
図7Aから7Cは、本発明のネット構造体の他の例示的実施形態の詳細図を示す。
【0156】
図7Aの図によれば、ネットは、ある角度にて棒5に配置される。この例示的実施形態によれば、いかなる所望の角度においても伸びるように、棒5によってネットの個々の部分を配置することが可能となる。
【0157】
あるいは、例えばネット3’によって貨物室のドア周囲の領域を自由な状態に保つため、例えば貨物室の長手方向に第1のネット3’を配置することも可能となる。加えて、第2のネット3’’を貨物室の横方向に配置することが可能となり、それによって、制御されていない状態、例えば、緊急着陸、飛行機の予想外の突然の方向転換、激しい乱気流等の非常事態の場合において、貨物室にて貨物が投げ飛ばされることを制限することが可能となる。
【0158】
図7Aの図によれば、ネット3’および3’’は、互いに直角を形成しながら、棒5に取り付けられることができる。ネット側の固定点11によって、上記記載にしたがって、ネット、またはネット3’および3’’はさらに、貨物室側固定点およびアダプタによって備えられた貨物室における固定点に固定される。
【0159】
図7Bは、図7Aを反時計回りに90度回転したときの、本発明のネット構造体の別の実施例の図を示す。
【0160】
図7Bに示されているように、本例示的実施形態において貨物室の横方向において伸びているネット3’’は、下の領域において斜めにテーパーがついている形状を有している。貨物室の外郭に沿っているこのネット形状のため、貨物室の全幅上において、貨物室の床、天井、および側壁からのネットの下部および上部端の距離を最大限均一にさせることが可能となる。それによって、個々の貨物品が、ネット3’および3’’の下またはネットを越して「通り抜ける」のを防止することができる。
【0161】
図7Bにおいて更に示されているように、ネット3’および3’’は、ネット側の固定点11’によって、実質的に垂直方向を有する棒5の上に形成される固定点33に固定されている。さらに、ネットは、ネット側の固定点11によって、貨物室側固定点(図示せず)に固定される。
【0162】
図7Cは、さらに図7Aおよび7Bにて説明した、発明のネット構造体1の更なる実施例の遠近画を示す。ここで、第1のネット3’および第2のネット3’’は、ネット側の固定点11によって、貨物室の固定点(図示せず)に、各々連結されている。さらに、2
つのネット3’および3’’は、各々に対して直角を形成するように、垂直方向の棒5に固定されている。
【0163】
最後に図8は、飛行機の貨物室9における他の例示的なネット構造体1の概略図を示す。
【0164】
この場合、第1のネット3は、貨物室の幅上に配置され、貨物室側固定点17に固定され、同様に貨物室天井に形成された横方向アダプタ7に固定されている。
【0165】
貨物室天井にある横方向アダプタ7は、貨物室の長手方向において伸びている固定部材13’上のその外側7’および7’’に配置されており、例えば、天井に設けられている貨物室の固定点17に結合される。この固定部材は例えば上述したアダプタ13でもよい。または、長手方向固定部材(後者)が、アダプタ7によってネット3から移される力を受けて貨物室9の支持構造にそれらを転送することに適している場合、この固定部材は代わりの他の長手方向固定部材13’でもよい。
【0166】
さらに図8において示されるように、第2のネット4は、貨物室ハッチ(図示せず)の領域を貨物が無い状態に保つように、貨物室の長手方向のネット3と直角で配置されている。
【0167】
図8においてネット構造1は、2つのネット3および4を備えているが、代わりに2つを超えるネットを有することもできる。
【0168】
このようにして、第1のネットが、図8において示されるように、ネット3および4が交わる領域まで貨物室の横方向において伸びることが考えられる。この交わる領域に、例えば、第1のネットが固定される上記記載による棒(図示せず)が存在しうる。この棒において、他の棒(図示せず)まで貨物室ハッチの幅に沿って貨物室の長手方向において伸びる第2のネットが、さらに配置されることができる。各棒おいて、例えば、貨物室外郭への適応を成し遂げるために、図7Bに示されるように、斜めに伸びているネットの下端を有するさらなるネットが、さらに配置されることができる。
【0169】
この実施例におけるこれらの4つのネットによって、また1つまたは2つのネットを含む上述したネット構造体の場合と同様に、貨物室の長手方向および貨物室ハッチの領域の両方において貨物を固定することが可能となる。
【0170】
さらに、2つ以上のネットを使用する場合、特に貨物室の横方向または長手方向における、貨物室の広い領域にわたって、標準化された単純な形状のネットを使用することが可能となる。貨物室の周辺領域においてのみ、飛行機のそれぞれの胴体構造に適しているネットを利用することが必要となる。
【0171】
これによりネットの経費を節減することができ、そして、ネット構造体を単純化することができる。
【0172】
発明のアダプタを使用している本発明のネット構造によって、特に飛行機内部における貨物室の標準的な貨物ネットを連続的に取り付けることがさらに可能となる。そして、この目的のために特別に製造される高コストのネットを必要とせずに、例えばエアバスにおいて定められているように、貨物室側に設けられたネット固定点および取り付け点によって既定され、かつそれぞれの点によって確実に受け取られることになる最高5.9kNの最大剪断負荷および最高6.8kNの最大張力負荷、または全ての方向における最高8.9kNの最大負荷は、アダプタを用いることによって増加させることができる。これは、
アダプタがそれらに作用している負荷を複数の貨物室側固定点へ均一に分配するためである。
【0173】
この様にして達成可能なネット構造体によって、貨物室側固定点への力の均一な配布および導入がさらに可能となる。
【0174】
さらにアダプタによって実現されることになるネット構造体は、これらがアダプタが固定されることになる対応する貨物室の固定点を備えている限り、それぞれの貨物室の種類に対して高価または精巧な構造を設ける必要がない状態で、いかなる所望の飛行機構造へも置き換えることができる。
【0175】
本発明はこのように、特に飛行機における貨物室9のためのネット構造体1であって、好ましくは端側に形成された複数の固定点11を含む少なくとも1つのネット3、貨物室側に形成された複数の固定点17、および貨物室9のネット3を固定するための少なくとも1つのアダプタ7、13、15、21を備えた、ネット構造体に関する。
【0176】
アダプタ7、13、15、21は、少なくとも2つの貨物室側固定点17にアダプタ7、13、15、21に加えられる負荷を転送するため、少なくとも2つの貨物室側固定点17に固定される。アダプタ7、13、15、21は、好ましくは端側に形成されたネット固定点11と貨物室側固定点17との間の力の軌道上に位置している。
【0177】
アダプタ7、13、15、21は、さらに、ネット3をアダプタ7、13、15、21に固定するための少なくとも1つのアダプタ側固定点19を備えている。ネットのための固定点は、ネットに加えられる負荷とは無関係に、アダプタ側固定点19の面と同一の面に配置されている。負荷がネット3に加えられない状態においては、ネットは、アダプタ側固定点19と同一の面に位置している。
【0178】
本発明はさらに、好ましくは同様のネット構造体に使用するためのアダプタ7、13、15、21に関する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に飛行機の貨物室のためのネット構造体であって、
ネットの端側に形成された複数の固定点を含む少なくとも1つのネット、
貨物室側に形成された複数の固定点、および
前記貨物室で前記ネットを固定するための少なくとも1つのアダプタを備え、
前記アダプタは、少なくとも2つの貨物室側固定点に、前記アダプタに加えられる負荷を前記の少なくとも2つの貨物室側固定点に転送するように固定されており、
前記アダプタは、端側に形成された前記ネット固定点と前記貨物室側固定点との間における力の軌道上に配置されており、
前記アダプタは、前記ネットを前記アダプタに固定するための少なくとも1つのアダプタ側固定点を備えており、
前記ネットのための固定点は、前記ネットに加えられる負荷とは無関係に、前記アダプタ側固定点の面と同一の面に配置され、および、
負荷が前記ネットに加えられない状態において、前記ネットは前記アダプタ側固定点と同一の面に位置している、ネット構造体。
【請求項2】
好ましくは請求項1に記載のネット構造体に用いられるアダプタであって、
前記アダプタは、少なくとも2つの貨物室側固定点に、前記アダプタに加えられる負荷を前記の少なくとも2つの貨物室側固定点に転送するように固定されており、
前記アダプタは、好ましくは端側に形成されたネット固定点と前記貨物室側固定点との間における力の軌道上に配置されており、
前記アダプタは、ネットを前記アダプタに固定するための少なくとも1つのアダプタ側固定点を備えており、
前記ネットのための固定点は、前記ネットに加えられる負荷とは無関係に、前記アダプタ側固定点の面と同一の面に配置され、および、
負荷が前記ネットに加えられない状態において、前記ネットは、前記アダプタ側固定点と同一の面に位置している、アダプタ。
【請求項3】
請求項1または2に記載のアダプタであって、
前記アダプタは、前記ネットの多数のベルト部材を受けるように、前記貨物室の幅方向に伸びている棒の形態を有し、前記棒は、前記貨物室の天井に形成される多数の貨物室側固定点に沿って配置され、および、少なくとも1つの貨物室側固定点において少なくとも1つの方向に固定され、
前記棒は、横に伸びている前記棒と更なる貨物室側固定点とを接続する接続リンクをさらに備え、
また、前記棒は、前記棒に加えられる力を貨物室側固定点に分配するように適応されていることを特徴とする、アダプタ。
【請求項4】
請求項3に記載のアダプタであって、
前記棒は、前記棒が固定される少なくとも1つの貨物室側固定点に、前記棒に加えられる第1の力を導くように適応されていることを特徴とし、および、前記棒は、更なる貨物室側固定点に、前記棒に加えられる第2の力を前記棒の制御変形によって分配するように更に適応されていることを特徴とする、アダプタ。
【請求項5】
請求項3又は4に記載のアダプタであって、
前記棒の特定の変形の程度に応じながら、前記接続リンクが他の貨物室側固定点に接触して入り込むことを特徴とする、アダプタ。
【請求項6】
請求項3から5のいずれかに記載のアダプタであって、
各接続リンクは、実質的に舌型形状を有しており、および開口部を含むことを特徴とする、アダプタ。
【請求項7】
請求項6に記載のアダプタであって、
前記開口部は、前記貨物室の長手方向または前記貨物室の幅方向に伸びており、および前記棒の変形の程度に応じて、前記貨物室側固定点に接触して入り込むことを特徴とする、アダプタ。
【請求項8】
請求項1又は2に記載のアダプタであって、
前記アダプタは、ブリッジ型形状を有し、少なくとも2つの貨物室側固定点を相互接続しており、および、前記の2つの貨物室側固定点の間に少なくとも1つのアダプタ側固定点を備えている、アダプタ。
【請求項9】
請求項8に記載のアダプタであって、
前記アダプタは、前記貨物室の幅方向に伸びている、アダプタ。
【請求項10】
請求項1又は2に記載のアダプタであって、
前記アダプタは、前記貨物室の長手方向に伸びている長手方向固定部材の形態を有し、
前記固定部材は、前記貨物室の長手方向線に沿っている少なくとも2つの貨物室側固定点に固定され、
前記固定部材は、少なくとも1つのアダプタ側固定点を備えており、
また、前記固定部材は、前記固定部材が固定されるそれら貨物室側固定点に、前記固定部材に長手方向に加えられる負荷を分配することを特徴とする、アダプタ。
【請求項11】
請求項10に記載のアダプタであって、
前記長手方向固定部材は、前記固定部材が固定される複数の前記貨物室側固定点の間に、少なくとも1つのアダプタ側固定点を備えており、
および/または、前記長手方向固定部材の一端に、アダプタ側固定点を備えていることを特徴とする、アダプタ。
【請求項12】
請求項1又は2に記載のアダプタであって、
前記アダプタは、力の制御分配のための少なくとも1つの予張力が付与されたばね要素を含む長手圧縮棒の形態を有し、前記圧縮棒は前記貨物室の長手方向に伸びており、
前記圧縮棒は、前記貨物室の長手方向線に沿っている少なくとも2つの固定点に固定されており、
前記圧縮棒は、少なくとも1つのアダプタ側固定点を備えており、
前記圧縮棒は、予張力が付与されたばね要素の介在により前記圧縮棒に長手方向に加えられる力を分配し、
また、前記圧縮棒に加えられる力が前記ばね要素の予張力閾値を超える場合、前記圧縮棒は、前記圧縮棒に加えられる力を前記圧縮棒が固定される前記貨物室側固定点に分配することを特徴とする、アダプタ。
【請求項13】
請求項12に記載のアダプタであって、
前記圧縮棒は、前記圧縮棒が設けられている前記貨物室側固定点の間に少なくとも1つのアダプタ側固定点を備えており、および/または、
前記圧縮棒の一端にアダプタ側固定点を備えていることを特徴とする、アダプタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2010−520834(P2010−520834A)
【公表日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−553061(P2009−553061)
【出願日】平成20年3月10日(2008.3.10)
【国際出願番号】PCT/EP2008/001897
【国際公開番号】WO2008/110328
【国際公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【出願人】(506110667)テルエア インターナショナル アーベー (2)
【氏名又は名称原語表記】TELAIR INTERNATIONAL AB
【住所又は居所原語表記】Porfyrvagen 14, S−224 78 Lund, Sweden