説明

飲料の自動販売機、その提供方法、その貯蔵庫、及びその貯蔵方法

【課題】消費電力を小さくすることができるとともに、設置スペースを小さくすることができる飲料の自動販売機を提供する。
【解決手段】飲料の自動販売機1は、貯蔵庫11Aと、加熱ボタン13Aと、冷却ボタン13Bと、加熱冷却装置2とを有する。貯蔵庫11Aは、容器入り飲料を常温で貯蔵する。加熱ボタン13Aおよび冷却ボタン13Bは、容器入り飲料の加熱または冷却を購入者に選択させる。加熱冷却装置2は、購入者によって加熱ボタン13Aが押下された場合、容器入り飲料を加熱する。また、加熱冷却装置2は、購入者によって冷却ボタン13Bが押下された場合、容器入り飲料を冷却する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器入り飲料を購入者に提供する飲料の自動販売機、その提供方法、その貯蔵庫、及びその貯蔵方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、容器入り飲料を購入者に提供する飲料の自動販売機が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された自動販売機では、容器入り飲料を加熱する誘導加熱装置を搬出口に隣接して配設している。購入者によって容器入り飲料が指定されると、自動販売機は、指定された容器入り飲料を貯蔵庫から誘導加熱装置に搬入する。そして、この容器入り飲料を誘導加熱装置にて加熱した後、搬出口に搬送している。これによって、自動販売機は、暖かい容器入り飲料を購入者に提供している。
【0003】
ここで、この自動販売機では、暖かい容器入り飲料は、一定の温度で保温された貯蔵庫に貯蔵されている。また、この自動販売機では、暖かい容器入り飲料と、冷たい容器入り飲料とを販売しているので、冷たい容器入り飲料は、所定の温度に冷却された貯蔵庫に貯蔵されているものと考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−102584号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような自動販売機では、貯蔵庫の温度を一定の温度に保つために、貯蔵庫全体の温度を制御するための装置などを設けているので、消費電力が大きくなるという問題がある。また、このような自動販売機では、貯蔵庫の温度への外気温の影響を抑制するために、貯蔵庫を覆うように断熱材などを設けているので、自動販売機が大きくなり、ひいては自動販売機を設置するスペースが大きくなるという問題がある。
【0006】
本発明の目的は、消費電力を小さくすることができるとともに、設置スペースを小さくすることができる飲料の自動販売機、その提供方法、その貯蔵庫、及びその貯蔵方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる課題を解決すべく、第1の発明は、貯蔵庫と、選択装置と、加熱冷却装置とを有し、容器入り飲料を購入者に提供する飲料の自動販売機を提供する。貯蔵庫は、容器入り飲料を常温で貯蔵する。選択装置は、容器入り飲料の加熱または冷却を購入者に選択させる。加熱冷却装置は、選択装置を介して選択された加熱または冷却に応じて、貯蔵庫から搬出された容器入り飲料を加熱または冷却する。
【0008】
ここで、第1の発明において、加熱冷却装置は、容器入り飲料を加熱または冷却する熱電変換素子であるペルチェ素子を有することが好ましい。この場合、加熱冷却装置は、容器入り飲料を一時的に収納して保持する円筒部を有し、ペルチェ素子は、円筒部の周囲を覆うように配設されることが好ましい。また、この場合、加熱冷却装置は、円筒部と、容器入り飲料とを中心軸周りに相対的に回転させる回転機構を有することが好ましい。
【0009】
第2の発明は、常温貯蔵工程と、選択工程と、加熱冷却工程とを有し、容器入り飲料を購入者に提供する飲料の提供方法を提供する。常温貯蔵工程では、容器入り飲料を常温で貯蔵する。選択工程では、容器入り飲料の加熱または冷却を購入者に選択させる。加熱冷却工程では、選択工程により選択された加熱または冷却に応じて、容器入り飲料を加熱または冷却する。
【0010】
ここで、第2の発明において、加熱冷却工程は、ペルチェ素子を用いて容器入り飲料を加熱または冷却することが好ましい。
【0011】
第3の発明は、貯蔵庫本体と、選択装置と、加熱冷却装置とを有し、容器入り飲料を貯蔵する飲料の貯蔵庫を提供する。貯蔵庫本体は、容器入り飲料を常温で貯蔵する。選択装置は、容器入り飲料の加熱または冷却をユーザに選択させる。加熱冷却装置は、選択装置を介して選択された加熱または冷却に応じて、貯蔵庫本体から搬出された容器入り飲料を加熱または冷却する。
【0012】
ここで、第3の発明において、加熱冷却装置は、容器入り飲料を加熱または冷却するペルチェ素子を有することが好ましい。
【0013】
第4の発明は、常温貯蔵工程と、選択工程と、加熱冷却工程とを有し、容器入り飲料を貯蔵する飲料の貯蔵方法を提供する。常温貯蔵工程は、容器入り飲料を常温で貯蔵する。選択工程は、容器入り飲料の加熱又または冷却をユーザに選択させる。加熱冷却工程は、選択工程により選択された加熱または冷却に応じて、容器入り飲料を加熱または冷却する。
【0014】
ここで、第4の発明において、加熱冷却工程は、ペルチェ素子を用いて容器入り飲料を加熱または冷却することが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
第1または第3の発明では、飲料の自動販売機、または飲料の貯蔵庫は、選択装置を介して選択された加熱または冷却に応じて、容器入り飲料を加熱または冷却する加熱冷却装置を有している。また、第2または第4の発明では、飲料の提供方法、または飲料の貯蔵方法は、選択工程により選択された加熱または冷却に応じて、容器入り飲料を加熱または冷却する加熱冷却工程を有している。したがって、これらの発明によれば、容器入り飲料を常温で貯蔵しておき、購入者やユーザによって容器入り飲料の加熱または冷却が選択された後に、容器入り飲料を加熱または冷却することができる。すなわち、貯蔵庫全体の温度を制御するための装置や、貯蔵庫を覆う断熱材などを設ける必要がないので、消費電力を小さくすることができるとともに、設置スペースを小さくすることができる。
【0016】
さらに、これらの発明において、熱電変換素子であるペルチェ素子を用いることで、消費電力が小さいながらも容器入り飲料の加熱または冷却のために必要な時間が少なくすむので、購入者やユーザは、加熱または冷却を選択した後、容器入り飲料を受け取るまでに待つ時間が少なくてすむ。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態に係る自動販売機の外観を示す図
【図2】加熱冷却装置の要部を示す模式図
【図3】加熱冷却装置の要部を示す断面模式図
【図4】加熱冷却装置の動作についての説明図
【図5】自動販売機による容器入り飲料の提供方法を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、本発明の一実施形態に係る自動販売機の外観を示す図である。自動販売機1は、略直方体状に形成されたケース11と、ケース11の上部に設けられた複数の展示室12と、それぞれの展示室12の下側に設けられた複数のボタン13と、ケース11の中部に設けられた決済部14と、ケース11の下部に設けられた搬出口15とを有し、容器入り飲料D(図2参照)を購入者に提供する飲料の自動販売機である。
【0019】
ケース11の内部には、容器入り飲料Dを常温で貯蔵する貯蔵庫11Aが設けられている。展示室12は、容器入り飲料DのサンプルDSを展示する。複数のボタン13は、2つずつの組となってサンプルDSの下側に配設されている。これらの組は、その組の上側に位置するサンプルDSとそれぞれ対応している。ここで、サンプルDSの左下に設けられたボタン13は、容器入り飲料Dを加熱するための加熱ボタン13Aである。また、サンプルDSの右下に設けられたボタン13は、容器入り飲料Dを冷却するための冷却ボタン13Bである。
【0020】
購入者は、サンプルDSを参照することによって、所望の容器入り飲料Dを選んだ後、その容器入り飲料DのサンプルDSと対応するボタン13の組のうち、いずれかのボタン13を押下する。この際、購入者は、容器入り飲料Dを暖かくすることを選択した場合には、加熱ボタン13Aを押下し、容器入り飲料Dを冷たくすることを選択した場合には、冷却ボタン13Bを押下する。これによって、購入者は、所望の容器入り飲料Dを指定するとともに、容器入り飲料Dの加熱または冷却を選択することができる。すなわち、本実施形態では、複数のボタン13は、容器入り飲料Dの加熱または冷却を購入者に選択させる選択装置として機能する。
【0021】
決済部14は、電子通貨の読み取り機14Aや、紙幣および硬化の投入口14Bによって構成され、購入者によって指定された容器入り飲料Dに応じた料金の決済を行う。搬出口15には、購入者によって指定された容器入り飲料Dが搬送される。また、自動販売機1は、ケース11の内部において、搬出口15と隣り合って設けられた加熱冷却装置2を有する。
【0022】
図2は、加熱冷却装置2の要部を示す模式図である。加熱冷却装置2は、複数のボタン13を介して選択された加熱または冷却に応じて、貯蔵庫11Aから搬出された容器入り飲料Dを加熱または冷却するものである。具体的には、加熱冷却装置2は、購入者によって加熱ボタン13Aが押下された場合、容器入り飲料Dを加熱する。また、加熱冷却装置2は、購入者によって冷却ボタン13Bが押下された場合、容器入り飲料Dを冷却する。
【0023】
この加熱冷却装置2は、容器入り飲料Dを一時的に収納して保持する円筒部21と、円筒部21の外周面を覆うように取り付けられた複数のペルチェ素子22とを有する。円筒部21は、鉛直下側に配設された半円筒部材21Aと、鉛直上側に配設された半円筒部材21Bとをヒンジによって組み合わせて開閉自在に構成されている。なお、図2は、円筒部21を開いた状態を示している。
【0024】
そして、円筒部21において、一方の開口(紙面左側の開口)は、搬出口15と隣り合っている。なお、円筒部21の材質は、熱伝導率の高い材質が好ましく、本実施形態では、アルミニウムを採用している。また、円筒部21の開閉は、モータ(図示略)によって制御される。
【0025】
図3は、加熱冷却装置2の要部を示す断面模式図である。具体的には、図3は、円筒部21の軸方向に沿って加熱冷却装置2を切断したときの断面図である。加熱冷却装置2は、搬出口15側(紙面左側)に位置する一方の開口と、搬出口15との間に設けられた台座23と、他方の開口側に設けられた回転体24とをさらに有する。
【0026】
台座23は、円筒部21の中心軸と直交する鉛直上下方向に沿ってスライド自在に構成されている(図3矢印A)。この台座23は、断面円形の凹部23Aを有する円盤状に形成されている。凹部23Aには、ベアリングを介して略円盤状の回転盤23Bが中心軸周りに回転自在に取り付けられている。この回転盤23Bは、円筒部21と略同一の外径を有している。また、回転盤23Bには、容器入り飲料Dと比較して僅かに小さい径を有する円盤状のゴム板23Cが円筒部21側の面に貼り付けられている。
【0027】
回転体24は、容器入り飲料Dと比較して僅かに小さい径を有する円柱状に形成されている。この回転体24は、円筒部21の中心軸に沿ってスライド自在に構成されている(図3矢印B)。また、回転体24は、円筒部21の中心軸周りに回転自在に構成されている(図3矢印C)。さらに、回転体24には、円盤状のゴム板24Aが円筒部21側の面に貼り付けられている。なお、台座23および回転体24は、リニアアクチュエータ(図示略)にて駆動されることによってスライドする。また、回転体24は、モータ(図示略)にて駆動されることによって回転する。
【0028】
図4は、加熱冷却装置2の動作についての説明図である。以下、加熱冷却装置2の動作について、図2および図4を参照して説明する。購入者によって容器入り飲料Dが指定されていない通常の状態では、図2に示すように、円筒部21は、半円筒部材21Aと、半円筒部材21Bとが開いた状態となっている。また、この通常の状態では、図4(a)に示すように、台座23は、下降した状態となっている。さらに、回転体24は、円筒部21から離間する方向(紙面右方向)に移動した状態となっている。
【0029】
購入者によって容器入り飲料Dが指定されるとともに、購入者によって料金が支払われることで決済部14にて決済が行われると、自動販売機1は、指定された容器入り飲料Dを貯蔵庫11Aから搬出する。そして、自動販売機1は、貯蔵庫11Aから搬出した容器入り飲料Dを半円筒部材21Aに載置する(図2太線矢印)。半円筒部材21Aに容器入り飲料Dが載置されると、加熱冷却装置2は、モータを駆動して半円筒部材21Aと、半円筒部材21Bとを閉じた状態とする(図2細線矢印)。
【0030】
円筒部21を閉じた状態とすると、図4(a)に矢印で示すように、加熱冷却装置2は、回転盤23Bの回転軸と、円筒部21の中心軸とが一致する位置まで台座23を上昇させる。次に、回転体24を容器入り飲料D側に移動させる。すなわち、加熱冷却装置2は、図4(b)に示すように、台座23と、回転体24とによって、容器入り飲料Dを狭持する。
【0031】
加熱冷却装置2は、容器入り飲料Dを狭持すると、ペルチェ素子22に電流を流すことによって、円筒部21を加熱または冷却する。具体的には、購入者によって加熱ボタン13Aが押下された場合、ペルチェ素子22に流す電流の方向を所定方向とすることによって、容器入り飲料Dを加熱する。また、購入者によって冷却ボタン13Bが押下された場合、ペルチェ素子22に流す電流の方向を加熱時と逆にすることによって、容器入り飲料Dを冷却する。この際、加熱冷却装置2は、図4(b)に矢印で示すように、回転体24を回転させることによって、容器入り飲料Dを回転させる。すなわち、本実施形態では、加熱冷却装置2は、台座23と、回転体24とによって、円筒部21と、容器入り飲料Dとを中心軸周りに相対的に回転させる回転機構を構成している。これによれば、容器入り飲料Dを急速に加熱または冷却することができる。
【0032】
加熱冷却装置2は、容器入り飲料Dの加熱または冷却を終えると、図4(c)に示すように、台座23を下降させる。次に、搬出口15側に位置する一方の開口から容器入り飲料Dを押し出すように回転体24を移動させる。これによって、加熱冷却装置2は、容器入り飲料Dを搬出口15に搬送する。
【0033】
図5は、自動販売機1による容器入り飲料Dの提供方法を示すフローチャートである。まず、自動販売機1は、容器入り飲料Dを常温で貯蔵する(ステップ1:常温貯蔵工程)。次に、自動販売機1は、加熱ボタン13Aが押下されたか否かを判定する(ステップ2)。ステップ2において、加熱ボタン13Aが押下されていないと判定された場合、自動販売機1は、冷却ボタン13Bが押下されたか否かを判定する(ステップ3)。ステップ3において、冷却ボタン13Bが押下されていないと判定された場合、自動販売機1は、再度、ステップ1を実行する。すなわち、本実施形態では、ステップ2,3は、容器入り飲料Dの加熱または冷却を購入者に選択させる選択工程に相当する。
【0034】
これに対して、ステップ2において、加熱ボタン13Aが押下されたと判定された場合、自動販売機1は、指定された容器入り飲料Dを貯蔵庫11Aから搬出し、加熱冷却装置2は、この容器入り飲料Dを加熱する(ステップ41)。また、ステップ3において、冷却ボタン13Bが押下されたと判定された場合、自動販売機1は、指定された容器入り飲料Dを貯蔵庫11Aから搬出し、加熱冷却装置2は、この容器入り飲料Dを冷却する(ステップ42)。すなわち、本実施形態では、ステップ41,42は、選択工程により選択された加熱または冷却に応じて、容器入り飲料Dを加熱または冷却する加熱冷却工程に相当する。その後、加熱冷却装置2は、容器入り飲料Dを搬出口15に搬送する(ステップ5)。これによって、購入者は、指定した容器入り飲料Dを受け取ることができる。
【0035】
このように、本実施形態によれば、自動販売機1は、加熱冷却装置2を有するので、容器入り飲料Dを常温で貯蔵しておき、購入者によって容器入り飲料Dの加熱または冷却が選択された後に、容器入り飲料Dを加熱または冷却することができる。すなわち、貯蔵庫11A全体の温度を制御するための装置や、貯蔵庫11Aを覆う断熱材などを設ける必要がないので、消費電力を小さくすることができるとともに、設置スペースを小さくすることができる。
【0036】
さらに、本実施形態によれば、熱電変換素子であるペルチェ素子22を用いることで、消費電力が小さいながらも容器入り飲料Dの加熱または冷却のために必要な時間が少なくすむので、購入者は、加熱または冷却を選択した後、容器入り飲料Dを受け取るまでに待つ時間が少なくてすむ。
【0037】
なお、上述した実施形態では、加熱冷却装置2は、容器入り飲料Dを加熱または冷却するペルチェ素子22を有していたが、他の構成によって、容器入り飲料Dを加熱または冷却してもよい。例えば、容器入り飲料を加熱する加熱器と、容器入り飲料を冷却する冷却器とを併設することによって、加熱冷却装置を構成してもよい。要するに、加熱冷却装置は、容器入り飲料を加熱または冷却するものであればよい。
【0038】
また、上述した実施形態では、加熱冷却装置2は、円筒部21の外周面を覆うように取り付けられた複数のペルチェ素子22を有していたが、ペルチェ素子22は、円筒部21の周囲を覆うように取り付けられていなくてもよく、少なくとも1つ取り付けられていればよい。
【0039】
また、上述した実施形態では、加熱冷却装置2は、容器入り飲料Dを一時的に収納して保持する円筒部21を有していたが、容器入り飲料を一時的に収納して保持することができる形状であれば、他の形状であってもよい。
【0040】
さらに、上述した実施形態では、加熱冷却装置2は、回転体24を回転させることによって、容器入り飲料Dを回転させていたが、円筒部21を回転させてもよい。要するに、加熱冷却装置2は、円筒部21と、容器入り飲料Dとを中心軸周りに相対的に回転させる回転機構を有していればよい。なお、容器入り飲料を急速に加熱または冷却しなくてもよい場合や、回転させにくい形状の容器の場合には、加熱冷却装置は回転機構を有していなくてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0041】
以上のように、本発明は、購入者によって選択された容器入り飲料を搬出口に搬送する飲料の自動販売機、およびその提供方法に適用できる。また、自動販売機、およびその提供方法に限らず、例えば、家庭用の飲料の貯蔵庫、およびその貯蔵方法などにも広く適用できる。この場合、貯蔵庫は、容器入り飲料を常温で貯蔵する貯蔵庫本体と、前述した選択装置と、前述した加熱冷却装置とを有していればよい。これによれば、ユーザは、容器入り飲料を取り出す直前に加熱または冷却することができる。
【符号の説明】
【0042】
1 自動販売機
2 加熱冷却装置
11 ケース
11A 貯蔵庫
12 展示室
13 ボタン(選択装置)
13A 加熱ボタン
13B 冷却ボタン
14 決済部
14A 読み取り機
14B 投入口
15 搬出口
21 円筒部
21A,21B 半円筒部材
22 ペルチェ素子
23 台座
23A 凹部
23B 回転盤
23C ゴム板
24 回転体
24A ゴム板
D 容器入り飲料
DS サンプル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器入り飲料を購入者に提供する飲料の自動販売機において、
前記容器入り飲料を常温で貯蔵する貯蔵庫と、
前記容器入り飲料の加熱または冷却を前記購入者に選択させる選択装置と、
前記選択装置を介して選択された加熱または冷却に応じて、前記貯蔵庫から搬出された容器入り飲料を加熱または冷却する加熱冷却装置と
を有することを特徴とする飲料の自動販売機。
【請求項2】
前記加熱冷却装置は、前記容器入り飲料を加熱または冷却するペルチェ素子を有することを特徴とする請求項1に記載された飲料の自動販売機。
【請求項3】
前記加熱冷却装置は、
前記容器入り飲料を一時的に収納して保持する円筒部を有し、
前記ペルチェ素子は、前記円筒部の周囲を覆うように配設されることを特徴とする請求項2に記載された飲料の自動販売機。
【請求項4】
前記加熱冷却装置は、前記円筒部と、前記容器入り飲料とを中心軸周りに相対的に回転させる回転機構を有することを特徴とする請求項3に記載された飲料の自動販売機。
【請求項5】
容器入り飲料を購入者に提供する飲料の提供方法において、
前記容器入り飲料を常温で貯蔵する常温貯蔵工程と、
前記容器入り飲料の加熱または冷却を前記購入者に選択させる選択工程と、
前記選択工程により選択された加熱または冷却に応じて、前記容器入り飲料を加熱または冷却する加熱冷却工程と
を有することを特徴とする飲料の提供方法。
【請求項6】
前記加熱冷却工程は、ペルチェ素子を用いて前記容器入り飲料を加熱または冷却することを特徴とする請求項5に記載された飲料の提供方法。
【請求項7】
容器入り飲料を貯蔵する飲料の貯蔵庫において、
前記容器入り飲料を常温で貯蔵する貯蔵庫本体と、
前記容器入り飲料の加熱または冷却をユーザに選択させる選択装置と、
前記選択装置を介して選択された加熱または冷却に応じて、前記貯蔵庫本体から搬出された容器入り飲料を加熱または冷却する加熱冷却装置と
を有することを特徴とする飲料の貯蔵庫。
【請求項8】
前記加熱冷却装置は、前記容器入り飲料を加熱または冷却するペルチェ素子を有することを特徴とする請求項7に記載された飲料の貯蔵庫。
【請求項9】
容器入り飲料を貯蔵する飲料の貯蔵方法において、
前記容器入り飲料を常温で貯蔵する常温貯蔵工程と、
前記容器入り飲料の加熱又または冷却をユーザに選択させる選択工程と、
前記選択工程により選択された加熱または冷却に応じて、前記容器入り飲料を加熱または冷却する加熱冷却工程と
を有することを特徴とする飲料の貯蔵方法。
【請求項10】
前記加熱冷却工程は、ペルチェ素子を用いて前記容器入り飲料を加熱または冷却することを特徴とする請求項9に記載された飲料の貯蔵方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−15981(P2013−15981A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−147777(P2011−147777)
【出願日】平成23年7月1日(2011.7.1)
【出願人】(309007911)サントリーホールディングス株式会社 (307)
【Fターム(参考)】