説明

飲料供給機

【課題】 飲料ボトルが口を下側にして冷却室に傾倒収納された状態で、手動開閉式バル
ブの開成によって飲料供給を行う飲料供給機に関し、従来のものは、ボトルの飲料がリザ
ーブタンクへ供給され、リザーブタンクに接続した注出バルブを開いてリザーブタンクの
水頭圧によて冷水を注出するが、構造的に複雑化するため、本発明はリザーブタンクを設
けず、飲料ボトルの出し入れがし易く、飲料ボトルの冷却に適した冷却室の構成、手動開
閉式バルブ体が冷却室外に臨む部分の冷気漏れ防止構造、冷却室と開閉扉との関係を考慮
した冷気漏れ防止構造、飲料取り出し時に垂れる飲料や手動開閉式バルブ周囲や冷却室内
に生じた結露水の水受け皿を設け、この水受け皿内の水を強制蒸発させる構成を提供する

【解決手段】冷却室外に露出した飲料取り出し口部分から落下する水滴を受ける水受け皿
を備え、冷却室内の水滴を冷却室の排水口から水受け皿へ導入する排水管を設け、冷却室
を冷却する冷却器と水受け皿の水を加温蒸発させる放熱器を設けたこと。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、PET製等のボトル容器に飲料を収容した飲料ボトルが口を下側にして冷却室に傾倒収納された状態で、飲料ボトルの口に取り付けた手動開閉式バルブの開成によって飲料供給が行われる飲料供給機に関する。
【背景技術】
【0002】
飲料水を収容したボトル6が口を下側にして上部空間4に斜めに収納され、この飲料水
を供給するものがある。これは、ボトル6がエバポレータ5に重力によって押し付けられ
るようになっており、上部空間4にはボトル6の出し入れ用の断熱性上部扉1bが設けら
れ、上部扉1bは、ボトル6内の飲料の残量が見えるようにその一部がガラスになってい
る。そして、ボトル6の口は、リザーブタンク8に臨み、ボトル6の口がリザーブタンク
8の水面と接触して塞がれる状態まで、ボトル6からリザーブタンク8へ飲料が供給され
る。
【0003】
ボトル6からリザーブタンク8へ飲料が供給される仕組みは、ボトル6の口のキャップ
に設けたバネ付勢されたバルブ42が、リザーブタンク8内のピン48によって上方へ押
されることによってバルブ42が開くようになっている。リザーブタンク8の飲料は、リ
ザーブタンク8に接続した注出バルブ9を開くことによって、リザーブタンク8の水頭圧
によって冷水が注出されるようになっている。注出バルブ9の下方には、供給時のこぼれ
る飲料水を受けるドリップパン10が設けられている。(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006−327593号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この従来技術のものは、ボトル6の飲料がリザーブタンク8へ供給され、このリザーブ
タンク8の飲料が、リザーブタンク8に接続した注出バルブ9を開くことによって、リザ
ーブタンク8の水頭圧によって冷水が注出されるようになっている。このため、ボトル6
の飲料のみならずリザーブタンク8の飲料も冷却状態に保つ必要があり、構造的に複雑化
する。
【0005】
本発明は、このようなリザーブタンク8を設けず、PET製等のボトル容器に飲料を収容した飲料ボトルの口に手動開閉式バルブを取り付けた状態とし、この飲料ボトルの口を下側にして冷却室に傾倒収納することによって、前記手動開閉式バルブが冷却室外に配置され、この手動開閉式バルブの開成によって飲料供給が行われるようにする飲料供給機を提供するものである。その場合、特に、飲料ボトルの出し入れがし易く且つ飲料ボトルの冷却に適した冷却室の構成、また手動開閉式バルブが冷却室外に臨む部分の冷気漏れ防止構造の提供、また冷却室と冷却室の前側を開閉する扉との関係を考慮した冷気漏れ防止構造の提供、また飲料取り出し時に垂れる飲料や、手動開閉式バルブ周囲や冷却室内に生じた結露水を受ける水受け皿を設け、この水受け皿内の水を強制蒸発させる構成等を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1発明の飲料供給機は、PET製等のボトル容器に飲料を収容した飲料ボトルが口を下側にし底を後方に位置させた状態で冷却室に傾倒収納され、前記飲料ボトルの口に取り付けた手動開閉式バルブ体の開成操作によって前記冷却室外に露出した飲料取り出し口から飲料供給が行われ、前記飲料取り出し口部分から落下する水滴を受ける水受け皿を備えた飲料供給機であって、前記冷却室内の水滴を前記冷却室の排水口から前記水受け皿へ導入する排水管を設け、前記冷却室を冷却する冷却器と、前記水受け皿の水を加温蒸発させる放熱器を設けたことを特徴とする。
【0007】
第2発明の飲料供給機は、PET製等のボトル容器に飲料を収容した飲料ボトルが口を下側にし底を後方に位置させた状態で冷却室に傾倒収納され、前記飲料ボトルの口に取り付けた手動開閉式バルブ体の開成操作によって前記冷却室外に露出した飲料取り出し口から飲料供給が行われ、前記飲料取り出し口部分から落下する水滴を受ける水受け皿を備えた飲料供給機であって、前記冷却室内の水滴を前記冷却室の排水口から前記水受け皿へ導入する排水管を設け、前記冷却室を冷却する冷却器と前記水受け皿の水を加温蒸発させる放熱器を有する冷却装置を組み込んだことを特徴とする。
【0008】
第3発明の飲料供給機は、 PET製等のボトル容器に飲料を収容した飲料ボトルが口を下側にし底を後方に位置させた状態で冷却室に傾倒収納され、前記飲料ボトルの口に取り付けた手動開閉式バルブ体の開成操作によって前記冷却室外に露出した飲料取り出し口から飲料供給が行われ、前記飲料取り出し口部分から落下する水滴を受ける水受け皿を備えた飲料供給機であって、前記冷却室内の水滴を前記水受け皿へ導入する排水管を設け、前記冷却室は、前側が前記飲料ボトルの収納取り出し用扉で覆われ下部に前記手動開閉式バルブ体の挿入部を備え前記挿入部に前記手動開閉式バルブ体が挿入された状態で前記飲料ボトルが後方へ傾倒状態で収納される断熱構成であり、前記冷却室内の水滴を前記冷却室の排水口から前記水受け皿へ導入する排水管を設け、前記冷却室の後側に冷却装置が配置され、前記冷却装置は、圧縮機で圧縮した冷媒が放熱器で放熱し減圧部で減圧され前記冷却室を冷却する冷却器で蒸発した後再び前記圧縮機へ帰還する冷媒サイクルを構成し、前記放熱器によって前記水受け皿の水を加温蒸発させることを特徴とする。
【0009】
第4発明の飲料供給機は、 PET製等のボトル容器に飲料を収容した飲料ボトルが口を下側にし底を後方に位置させた状態で冷却室に傾倒収納され、前記飲料ボトルの口に取り付けた手動開閉式バルブ体の開成操作によって前記冷却室外に露出した飲料取り出し口から飲料供給が行われ、前記飲料取り出し口部分から落下する水滴を受ける水受け皿を備えた飲料供給機であって、前記冷却室は、前側が前記飲料ボトルの収納取り出し用扉で覆われ下部に前記手動開閉式バルブ体の挿入部を備え前記挿入部に前記手動開閉式バルブ体が挿入された状態で前記飲料ボトルが後方へ傾倒状態で収納される傾斜をなすと共に前記手動開閉式バルブ体の挿入部から後方に向かって前記飲料ボトルの肩部を受け止める受け部を形成した断熱構成であり、前記飲料ボトルの肩部に対応して前記冷却室の底部に形成した排水口に前記冷却室の結露水を前記水受け皿へ導入する排水管が連設され、前記冷却室の後側には冷却装置が配置され、前記冷却装置は、圧縮機で圧縮した冷媒が放熱器で放熱し減圧部で減圧され前記冷却室を冷却する冷却器で蒸発した後再び前記圧縮機へ帰還する冷媒サイクルを構成し、前記放熱器によって前記水受け皿の水を加温蒸発させることを特徴とする。
【0010】
第5発明の飲料供給機は、第1発明乃至第4発明のいずれかにおいて、前記冷却器は、
前記冷却室に傾倒収納された前記飲料ボトルの後側部分を包むように前記飲料ボトルの外
形に近似した表側の冷却面が前記冷却室に露出し後側が断熱材で覆われたことを特徴とす
る。
【0011】
第6発明の飲料供給機は、第1発明乃至第4発明のいずれかにおいて、前記扉で開放さ
れる前記冷却室部分は傾倒収納された前記飲料ボトルの略半分の後側部分を包むように前
記飲料ボトルの外形に近似した前側開放の縦長形態をなすと共に傾倒収納された前記飲料
ボトルの略半分の前側部分を前記扉が包む形態であり、前記冷却器は前記飲料ボトルの後
側部分を包むように前記飲料ボトルの外形に近似した冷却面が前記冷却室に露出し後側が
断熱材で覆われたことを特徴とする。
【0012】
第7発明の飲料供給機は、第1発明乃至第4発明のいずれかにおいて、前記冷却室は、
傾倒収納された前記飲料ボトルの略半分の後側部分を包むように前記飲料ボトルの外形に
近似した前側開放の縦長形態をなす飲料供給機本体側と、傾倒収納された前記飲料ボトル
の略半分の前側部分を前記扉が包む縦長形態をなす扉側とで前記飲料ボトル1個を収納す
る容積の縦長形態をなし、前記冷却器は前記飲料ボトルの後側部分を包むよう前記飲料ボ
トルの外形に近似した冷却面が前記冷却室に露出し後側が断熱材で覆われたことを特徴と
する。
【0013】
第8発明の飲料供給機は、第1発明乃至第4発明のいずれかにおいて、前記冷却室は、
傾倒収納された前記飲料ボトルの略半分の後側部分を包むように前記飲料ボトルの外形に
近似した前側開放の縦長形態をなす飲料供給機本体側と、傾倒収納された前記飲料ボトル
の略半分の前側部分を前記扉が包む縦長形態をなす扉側とで前記飲料ボトル1個を収納す
る容積の縦長形態をなすと共に、前記手動開閉式バルブ体の挿入部が前記飲料供給機本体
側と前記扉側とで二分され、前記冷却器は前記飲料ボトルの後側部分を包むように前記飲
料ボトルの外形に近似した冷却面が前記冷却室に露出した状態で断熱材で覆われ、前記冷
却室の飲料供給機本体側には、前記手動開閉式バルブ体の挿入部の後方部に前記飲料ボト
ルの肩部を受け止める受け部を形成したことを特徴とする。
【0014】
第9発明の飲料供給機は、第1発明乃至第8発明のいずれかにおいて、前記冷却室の後
側に、予備の飲料ボトルを略垂直状態に収納する予備冷却室を設け、前記扉によって前記
冷却室の前側開口と前記予備冷却室の上面開口が開閉自在に閉じられたことを特徴とする

【発明の効果】
【0015】
第1発明の飲料供給機は、飲料ボトルが冷却室に傾倒収納された状態で、その口に取り
付けた手動開閉式バルブ体の飲料取り出し口が冷却室外に露出した状態であり、飲料取り
出し口部分から落下する水滴を受ける水受け皿へ冷却室内の水滴が導入されるようにして
いるため、冷却室内へ収容された飲料ボトルの外周に付着する水滴や冷却室内壁に付着し
た水滴は、前記水受け皿へ導入されるため、冷却室内を良好な状態に保つことができる。
そして、この水受け皿へ溜まった水は、冷却装置の放熱器によって加温蒸発するため、通
使用状態では水受け皿の水が溢れることもなく、水受け皿の排水の手間が省けると共に、
水受け皿を衛生的に維持することに適するものとなる。
【0016】
第2発明の飲料供給機は、飲料ボトルが冷却室に傾倒収納された状態で、その口に取り
付けた手動開閉式バルブ体の飲料取り出し口が冷却室外に露出した状態であり、飲料取り
出し口部分から落下する水滴を受ける水受け皿へ冷却室内の水滴が導入されるようにして
いるため、冷却室内へ収容された飲料ボトルの外周に付着する水滴や冷却室内壁に付着し
た水滴は、前記水受け皿へ導入されるため、冷却室内を良好な状態に保つことができる。
そして、この水受け皿へ溜まった水は、冷却装置の放熱器によって加温蒸発するため、通
使用状態では水受け皿の水が溢れることもなく、水受け皿の排水の手間が省けると共に、
水受け皿を衛生的に維持することに適するものとなる。
【0017】
第3発明は、第2発明の効果に加えて、飲料ボトルが後方へ傾倒状態で収納される断熱
構成の冷却室の後方空間に、圧縮機、冷却器及び水受け皿の水を加温蒸発させる放熱器を
含む冷却装置が配置されることにより、飲料供給機のコンパクト化が図れるものとなる。
【0018】
第4発明は、第3発明の効果に加えて、冷却室に収容した飲料ボトルの肩部に対応する
部分が冷却室の底部となるように冷却室を形成すれば、飲料ボトルの肩部とその斜め上方
後部が冷却室に載置されることとなり、冷却室に安定した傾倒状態に収納できる。そして
、このような構成において、冷却室の結露水の排水口を冷却室に収容した飲料ボトルの肩
部に対応する部分に形成すれば、冷却室の結露水を水受け皿へ良好に排水できるものとな
る。
【0019】
第5発明は、第2発明乃至第4発明の効果に加えて、冷却器の冷却面が、飲料ボトルの
外形に近似した形状で冷却室に露出しており、その後側が断熱材で覆われているため、冷
却室に収容された飲料ボトルを冷却器によって安定に支持できると共に、その支持状態で
もって飲料ボトルを広い面から直接冷却できるものとなる。
【0020】
第6発明は、冷却室に傾倒収納された飲料ボトルの略半分の前側部分を扉が包む形態と
することにより、冷却室を広く開放できるため、扉を開いて行なう冷却室への飲料ボトル
の出し入れがし易くなる。そして、冷却器は飲料ボトルの後側部分を包むように飲料ボト
ルの外形に近似した冷却面を形成しているため、第4発明の効果と同様に効果を奏するこ
とができる。
【0021】
第7発明では、第2発明乃至第4発明の効果に加えて、冷却室は、傾倒収納された飲料
ボトルの略半分の後側部分を包む飲料供給機本体側と飲料ボトルの略半分の前側部分を包
む扉側とで構成され、その容積が飲料ボトル1個を収納する縦長形態をなし、冷却器が飲
料ボトルの後側部分を包む外形形状であるため、コンパクトな冷却室でもって、飲料ボト
ルを冷却器によって安定に支持できると共に、その支持状態でもって飲料ボトルを広い面
から直接冷却できるものとなる。
【0022】
第8発明では、第2発明乃至第4発明の効果に加えて、冷却室は、傾倒収納された飲料
ボトルの略半分の後側部分を包む飲料供給機本体側と飲料ボトルの略半分の前側部分を包
む扉側とで構成され、その容積が飲料ボトル1個を収納する縦長形態をなし、冷却器が飲
料ボトルの後側部分を包む外形形状であるため、冷却室を広く開放できるため、扉を開い
て行なう冷却室への飲料ボトルの出し入れがし易くなる。また挿入部におけるパッキンに
よる冷気漏れ防止が飲料供給機本体側と扉側で略半分ずつ受け持つことにより、扉の開閉
もし易いものとなる。また、コンパクトな冷却室でもって、飲料ボトルを冷却器によって
安定に支持できると共に、その支持状態でもって飲料ボトルを広い面から直接冷却できる
ものとなる。そして、手動開閉式バルブ体の挿入部の後方部に飲料ボトルの肩部を受け止
める受け部を形成したことにより、この受け部によって、冷却室に傾倒収納された飲料ボ
トルの斜め下方にかかる荷重を受けることができ、安定支持が達成できるものとなる。ま
た、この受け部の一部または全体を、手動開閉式バルブ体の挿入部に設けた環状シール材
によって形成すれば、傾倒収納された飲料ボトルの荷重の受け止めと共に、この挿入部を
通した冷却室の冷気漏れ防止が安定化するものとなる。
【0023】
第9発明では、第1発明乃至第8発明の効果に加えて、予備の飲料ボトルは、略垂直状
態に収納されるため、収納と取り出しがし易く、しかも、冷却室と予備冷却室の開口が、
1つの扉によって開閉できるため、構造的に簡素化され、且つ冷却室の飲料ボトルが空に
なったときの交換作業もし易く、しかも、冷却された予備の飲料ボトルの冷却室への装填
によって、直ぐに冷却された飲料の供給が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明の飲料供給機は、PET製等のボトル容器に飲料を収容した飲料ボトルが口を下側にし底を後方に位置させた状態で冷却室に傾倒収納され、前記飲料ボトルの口に取り付けた手動開閉式バルブ体の開成操作によって前記冷却室外に露出した飲料取り出し口から飲料供給が行われ、前記飲料取り出し口部分から落下する水滴を受ける水受け皿を備えた飲料供給機であって、前記冷却室内の水滴を前記冷却室の排水口から前記水受け皿へ導入する排水管を設け、前記冷却室を冷却する冷却器と前記水受け皿の水を加温蒸発させる放熱器を有する冷却装置を組み込んだものであり、以下に、本発明の実施例を記載する。
【実施例1】
【0025】
本発明に係る飲料供給機の実施形態について説明する。図1は本発明に係る飲料供給機
の縦断側面図、図2は本発明に係る飲料供給機の分解斜視図である。図において、1は飲
料供給機であり、上部に冷却室3が形成され前面に飲料供給部30を形成した飲料供給機
本体1Aと、冷却室3の前側開口を開閉する扉7で構成している。飲料供給機本体1Aに
は、ポリエチレンテレフタレート(以下、PET製という)等のボトル容器に飲料を収容した飲料ボトル2が、その口2Aを下側にし、底を後方に位置させた状態で冷却室3に傾倒収納され、この状態で飲料ボトル2の口2Aに取り付けた手動開閉式バルブ体4が飲料供給部30に臨むように冷却室3外に露出している。飲料供給部30において、手動開閉式バルブ体4の開成操作によって、冷却室3外に露出した飲料取り出し口5から飲料供給が行われる。飲料取り出し口5部分から落下する水滴等を受ける水受け皿6を下部に備えている。
【0026】
冷却室3は、前側が飲料ボトル2の収納取り出し用扉7で覆われ下部に手動開閉式バル
ブ体4の挿入部8を備え、挿入部8に手動開閉式バルブ体4が挿入された状態で飲料ボト
ル2が後方へ傾倒状態で収納されるように後方に向けた傾斜をなすと共に、手動開閉式バ
ルブ体4の挿入部8から後方に向かって飲料ボトル2の肩部2Bを受け止める受け部9を
形成するように、断熱構成である。この断熱構成は、発泡ウレタン等の断熱材URが、内
殻40Aと外殻40Bとの間に充填または装填された断熱構成である。
【0027】
飲料ボトル2の収納取り出し用の扉7は、後方に向けた傾斜した冷却室3の前側部分を
開閉するように、上部の後部が飲料供給機1の本体1Aにヒンジ装置22によって回動可
能である。扉7は、透明性の合成樹脂で構成したものであってもよいが、扉7は冷却室3
の冷却温度維持のために、発泡ウレタン等の断熱材URを内殻41Aと外殻41Bとの間
に充填または装填された断熱構成が好ましい。飲料ボトル2は内部の飲料の量が透視でき
る透明性の容器であり、冷却室3に収容した飲料ボトル2内の飲料の量が外部から透視で
きるように、扉7は、その一部に透明窓7Aを備えている。この透明窓7Aは、冷却室3
の冷却温度維持のために、複層ガラス構成の断熱構成が好ましい。
【0028】
冷却室3に傾倒状態で収納された飲料ボトル2の肩部2Bに対応する冷却室3の底部(
実施例では受け部9に相当する)には、排水口10が形成され、この排水口10に集まる
冷却室3の結露水は、この排水口10に連設した排水管11によって水受け皿6へ導入さ
れる。飲料供給機本体1Aは、冷却室3の後側に冷却装置12を配置している。冷却装置
12は、圧縮機13で圧縮した冷媒が放熱器14で放熱し減圧部15で減圧され冷却室3
を冷却する冷却器16で蒸発した後、再び圧縮機13へ帰還する冷媒サイクルを構成し、
放熱器14によって水受け皿6の水を加温蒸発させる構成である。清掃等のために水受け
皿6の出し入れがし易いようにするために、水受け皿6は前面から飲料供給機1の下部の
収納部20へ左右のガイド部21、21に載せてスライド式に挿入することにより、放熱
器14の上へ移動載置できる。水受け皿6の取り出しは、スライドにて引き出すことにて
行える。
【0029】
冷却器16は、図1及び図2で明らかなように、冷却室3に傾倒収納された飲料ボトル
2の後側部分(飲料ボトル2の斜め背面とその左右両側部分)を包むように、飲料ボトル
2の外形に近似した形状の表側の冷却面が冷却室3に露出しており、冷却器16の後側(
背面側)が断熱材URで覆われた状態である。これによって、冷却室3に傾倒収納された
飲料ボトル2は、冷却器16の冷却面に接触して冷却が促進されるため、冷却室3の冷気
循環用のファンを設けなくてもよい。
【0030】
冷却室3に傾倒状態で収納された飲料ボトル2内の飲料は、手動開閉式バルブ体4の開
成操作によって自然落下でもって、手動開閉式バルブ体4の下部に一体形成した飲料取り
出し口5から、コップ載置部材17に載せたコップ18へ供給される。コップ載置部材1
7はスノコ状になっており、コップ18から零れた飲料や、飲料取り出し口5から垂れる
飲料や、手動開閉式バルブ体4の外面に付着した結露水は、このコップ載置部材17の排
水スリット17Aから下方の水受け皿6へ導入される。コップ載置部材17は、取り外し
て洗浄できるように、飲料供給機1に着脱自在に取り付ける構成でもよいが、水受け皿6
に着脱自在に載置したスノコ板で構成してもよい。
【0031】
水受け皿6へ導入された水は、放熱器14の熱によって加温され蒸発が促進され水蒸気
となる。この水蒸気は、飲料供給機本体1A内へ自然放出してもよいが、飲料供給機本体
1A内へ放出すれば、飲料供給機1内の各部に水滴を生じ、これに黴等の発生やごみの付
着により不衛生になるため、実施例ではこれを防止する構成となっている。このため、図
示の構成では、この水蒸気を飲料供給機1の外へ導くために、コップ載置部材17の奥側
で飲料供給機1内に位置する水受け皿6の上面は、カバー25で覆われており、このカバ
ー25を貫通した水蒸気排出管19が飲料供給機1の天面を貫通して延びており、水受け
皿6内の水蒸気が水蒸気排出管19にて飲料供給機1の上方空間へ放出される。水受け皿
6は、ガイド部21、21に載せてスライド式にて、カバー25の下側へ挿入することが
できる。なお、圧縮機13の熱の排出も含めて、飲料供給機本体1Aの放熱が良好な構成
であれば、カバー25と水蒸気排出管19は省略することができる。
【0032】
飲料ボトル2を冷却室3に傾倒状態に収納する前に、予め飲料ボトル2の口2Aに手動
開閉式バルブ体4を取り付けた状態で、手動開閉式バルブ体4が挿入部8を通り抜けるよ
うに挿入して冷却室3に傾倒状態に飲料ボトル2を収納する。このため、手動開閉式バル
ブ体4の外形は、挿入部8を通り抜け得るような大きさの形態である。図示の手動開閉式
バルブ体4は、外形を小さくするためにバルブの開閉操作部4Aは、使用者が指でボタン
部4Bを押すことによりバルブが開き、指で押している間に飲料が供給されるプッシュ式
を示している。この他に、手動開閉式バルブ体4は、使用者が持ったコップ18で押すこ
とによりバルブが開く構成のものや、また使用者が指でレバーを左右方向へ回動させるこ
とによりバルブが開く構成のもの等、いろいろな形態の手動開閉式バルブ体4を適用する
ことができる。
【0033】
また、飲料ボトル2の口2Aがシール材で塞がれた状態の飲料ボトル2を採用し、この
飲料ボトル2をその口2Aが挿入部8を通り抜けるように挿入して冷却室3に傾倒状態に
収納する。この状態で、飲料ボトル2の口2Aの外周面に形成した螺旋部2Rへ、飲料供
給部30側から手動開閉式バルブ体4を螺合させる。この螺合の最終段階において、飲料
ボトル2の口2Aを塞いだ前記シール材を突き破る先鋭部を手動開閉式バルブ体4に形成
しておけば、この螺合によって、飲料ボトル2内から飲料取り出し口5に至る一連の飲料
通路が形成されることとなり、手動開閉式バルブ体4が無い分、飲料ボトル2のコスト低
下を図ることができる。
【0034】
予め飲料ボトル2の口2Aに手動開閉式バルブ体4を取り付けた場合と、飲料ボトル2
を冷却室3に傾倒状態に収納した後に手動開閉式バルブ体4を取り付ける場合のいずれに
おいても、冷却室3内の冷気漏れを防ぐために、挿入部8には弾力性の環状シール材23
が取り付けられており、この環状シール材23によって実質的に挿入部8が形成されてい
る。環状シール材23は冷却室3側にのみ取り付ける構成でもよいが、図示のものは、環
状シール材23は扉7側と冷却室3側に二分され、環状シール材23を含めて手動開閉式
バルブ体4の部分では、扉7と冷却室3の分離ラインにおいて、扉7と冷却室3の接合に
よってシールされる。そして、飲料ボトル2を冷却室3に傾倒状態に収納したとき、飲料
ボトル2の口2Aに近い側で肩部2Bによって、環状シール材23が飲料ボトル2の荷重
によって押し圧状態となり、挿入部8における冷気漏れが良好にシールされる。
【0035】
図示の構成では、例えば、3.78L(リットル)の飲料を充填した飲料ボトル2の1
個が、その全体が飲料供給機本体1A側にのみ形成した冷却室3内に入り込むように、冷
却室3の大きさが飲料供給機本体1A側にのみ形成されており、扉7は冷却室3の開口を
開閉するのみである(例えば図1において、扉7の内殻41Aのラインが冷却室3の開口
端縁、即ち扉7と冷却室3の分離ラインとなるもの)が、図2に示すように挿入部8が扉
7と飲料供給機本体1Aにて二分されるのではなく、挿入部8が扉7には形成されず飲料
供給機本体1A側のみに形成されている構成とすれば、環状シール材23の取り付けやそ
の保持の構成が簡素化される。
【0036】
上記のように、飲料ボトル2が冷却室3に傾倒収納された状態で、その口2Aに取り付
けた手動開閉式バルブ体4の飲料取り出し口5が冷却室3外に露出した状態であり、飲料
取り出し口5部分から落下する水滴を受ける水受け皿6へ冷却室3内の水滴が導入される
ようにしているため、冷却室3内へ収容された飲料ボトル2の外周に付着する水滴や冷却
室3内壁に付着した水滴は、水受け皿6へ導入され、冷却室3内を良好な状態に保つこと
ができる。そして、この水受け皿6へ溜まった水は、冷却装置12の放熱器14によって
加温蒸発するため、通常の使用状態では水受け皿6の水が溢れることもなく、水受け皿6
の排水の手間が省けると共に、水受け皿6を衛生的に維持することに適するものとなる。
【0037】
また、飲料ボトル2が後方へ傾倒状態で収納される断熱構成の冷却室3の後方空間に、
圧縮機13、冷却器16及び水受け皿6の水を加温蒸発させる放熱器14を含む冷却装置
12が配置されることにより、飲料供給機1のコンパクト化が図れるものとなる。
【0038】
更に、冷却室3に収容した飲料ボトル2の肩部2Bに対応する部分が、冷却室3の底部
9となるように冷却室3を形成すれば、飲料ボトル2の肩部2Bとその斜め上方後部が冷
却室3に載置されることとなり、冷却室3に安定した傾倒状態に収納できると共に、冷却
器16と飲料ボトル2との接触維持も良好となり冷却効果も良好となる。また、冷却室3
の結露水の排水口10を冷却室3に収容した飲料ボトル2の肩部2Bに対応する部分に形
成すれば、冷却室3の結露水を水受け皿6へ良好に排水できるものとなる。
【0039】
また、冷却器16の冷却面が、飲料ボトル2の外形に近似した形状で冷却室3に露出し
ており、その後側が断熱材URで覆われているため、冷却室3に収容された飲料ボトル2
を冷却器16によって安定に支持できると共に、その支持状態でもって飲料ボトル2を広
い面から直接冷却できるものとなる。
【実施例2】
【0040】
本発明は、図1において、冷却室3は、例えば、3.78L(リットル)の飲料を充填
した飲料ボトル1個を収納する容積の縦長形態をなし、図3に示す扉7と同じ形状ではな
いが、図3に示す扉7と同様に、扉7はその周縁部の内側が飲料ボトルの前側部分(上側
部分)を覆うように上方へ窪んだ形態であり、扉7の周縁部が冷却室3の周縁部に当接し
、冷却室がその略半分ずつ飲料供給機本体1A側と扉7側とで構成されたものである。こ
のため、図1において、挿入部8の中心部を通る直線状のPLラインが、冷却室3の開口
端縁、即ち扉7と冷却室3の分離ライン(扉7の周縁部と冷却室3の周縁部の当接部分)
となるものである。
【0041】
これによって、扉7で開放される飲料供給機本体1A側の冷却室3の部分は、傾倒収納
された飲料ボトル2の略半分の後側部分を包むように、飲料ボトル2の外形に近似した縦
長形態をなしたものであり、一方、傾倒収納された飲料ボトル2の略半分の前側部分を扉
7が包む形態である。この場合、冷却器16は飲料供給機本体1A側の冷却室部分に設け
られ、飲料ボトル2の後側部分を包むように飲料ボトル2の外形に近似した冷却面が冷却
室3に露出し、後側が断熱材URで覆われた状態である。また、環状シール材23は扉7
側と冷却室3側に分離ラインPLで二分され、環状シール材23を含めて手動開閉式バル
ブ体4の部分では、扉7と冷却室3の分離ラインPLにおいて、扉7と冷却室3の接合に
よってシールされる。
【0042】
冷却室3の飲料供給機本体1A側には、実施例1と同様に、手動開閉式バルブ体4の挿
入部8の後方部に、飲料ボトル2の肩部2Bを受け止める受け部9を形成している。また
、挿入部8が飲料供給機本体1A側と扉7側と二分されるため、環状シール材23は、飲
料供給機本体1A側に取り付け保持した状態であり、扉7を閉じたとき、扉7が環状シー
ル材23に当接して、この部分のシールが達成される構成である。
【0043】
このように、冷却室3に傾倒収納された飲料ボトル2の略半分の前側部分を扉が包む形
態とすることにより、冷却室3を広く開放できるため、扉7を開いて行なう冷却室3への
飲料ボトル2の出し入れがし易くなる。そして、冷却器16は飲料ボトル2の後側部分を
包むように飲料ボトル2の外形に近似した冷却面を形成しているため、飲料ボトル2の冷
却効果も良好となる。
【0044】
また、冷却室3の容積が飲料ボトル1個を収納する縦長形態をなし、冷却器16が飲料
ボトル2の後側部分を包む外形形状であるため、コンパクトな冷却室3でもって、飲料ボ
トル2を冷却器16によって安定に支持できると共に、その支持状態でもって飲料ボトル
2を広い面から直接冷却できるものとなる。
【0045】
更に、挿入部8における環状シール材23による冷気漏れ防止が、図2のように、飲料
供給機本体1A側と扉7側で略半分ずつ受け持つことにより、扉7の開閉もし易いものと
なる。また、手動開閉式バルブ体4の挿入部8の後方部に飲料ボトル2の肩部2Bを受け
止める受け部9を形成したことにより、この受け部9によって、冷却室3に傾倒収納され
た飲料ボトル2の斜め下方にかかる荷重を受けることができ、安定支持が達成できるもの
となる。また、受け部9の一部または全体を、手動開閉式バルブ体4の挿入部8に設けた
環状シール材23によって形成すれば、傾倒収納された飲料ボトル2の荷重の受け止めと
共に、この挿入部8を通した冷却室3の冷気漏れ防止が安定化するものとなる。
【実施例3】
【0046】
本発明は図3に示すように、冷却室3の後側に、予備の飲料ボトル2Pを略垂直状態に
収納する予備冷却室3Pを設け、扉7によって冷却室3の前側開口と予備冷却室3Pの上
面開口が開閉自在に閉じられる構成である。冷却室3の開口端縁、即ち扉7と冷却室3の
分離ラインと、予備冷却室3Pの上面開口端縁、即ち扉7と予備冷却室3Pの分離ライン
は、屈曲した連続の分離ラインPL1であり、扉7は周縁部が飲料供給機本体1A側に当
接し、その周縁部の内側が飲料ボトルの上側部分を覆うように上方へ窪んだ形態である。
このため、環状シール材23は扉7側と冷却室3側に分離ラインPL1で二分され、環状
シール材23を含めて手動開閉式バルブ体4の部分では、扉7と冷却室3の分離ラインP
L1において、扉7と冷却室3の接合によってシールされる。
【0047】
図3において、図1と同様部分には図1と同一符号を付している。予備冷却室3Pには
、飲料ボトル2Pの胴部の略全体を包むように冷却器16Pが筒状に配置され、冷却器1
6Pは、飲料ボトル2Pの外形に近似した冷却面が冷却室3Pに露出し、その後側が断熱
材URPで覆われた状態である。断熱材URPは断熱材URと一連に形成されるように、
断熱材URとURPが内殻40Aと外殻40Bとの間に充填または装填された断熱構成で
ある。冷却器16Pは冷却器16と並列接続し冷媒が冷却器16Pと冷却器16に並列に
流れる形態、または冷却器16の下流に冷却器16Pが直列接続されて、冷媒が冷却器1
6から冷却器16Pへ直列に流れる形態でもって、前記冷媒サイクルを構成した冷却装置
12の一部である。圧縮機13は、外形が大きい場合は、点線13Pで示す位置へ配置し
てもよい。
【0048】
冷却室3の結露水は、図1に示すものと同様に、排水口10から排水管11を通って水
受け皿6へ導入される。また、予備冷却室3P内の結露水、即ち予備冷却室3Pの内壁や
予備の飲料ボトル2Pに付着した結露水は、予備冷却室3Pの底部に形成した排水口10
Pから排水管11Pを通って水受け皿6へ導入され、放熱器14によって加温され蒸発す
る。この場合も、図1と同様に、カバー25と水蒸気排出管19を設けてもよい。
【0049】
予備の飲料ボトル2Pにも手動開閉式バルブ体4を取り付けており、図3に示す手動開
閉式バルブ体4は、使用者が指でレバー4Lを左右方向へ回動させることによりバルブが
開く構成のものであり、手動開閉式バルブ体4は、飲料ボトル2及び予備の飲料ボトル2
Pに取り付けた状態で、挿入部8に挿通可能なサイズである。
【0050】
このような構成において、予備の飲料ボトル2Pは、略垂直状態に収納されるため、収
納と取り出しがし易く、しかも、冷却室3と予備冷却室3Pの開口が、1つの扉7によっ
て開閉できるため、構造的に簡素化され、且つ冷却室3の飲料ボトル2が空になったとき
、冷却された予備の飲料ボトル2Pの装填によって直ぐに冷却された飲料の供給が可能と
なる。
【0051】
図3の形態において、図1のものと同様に、冷却室3に収容した飲料ボトル2内の飲料
の量が外部から透視できるようにするためには、扉7は、その一部に透明窓7Aと同様の
透明窓を形成し、この透明窓を冷却室3の冷却温度維持のために複層ガラス構成の断熱構
成とすればよい。
【産業上の利用可能性】
【0052】
飲料供給機1は上記実施例に示した構成に限定されず、種々の形態のものに適用できる
ものであり、本発明の技術範囲において種々の形態を包含するものである。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明に係る飲料供給機の縦断側面図である。(実施例1)(実施例2
【図2】本発明に係る飲料供給機の分解斜視図である。(実施例1)
【図3】本発明に係る他の形態の飲料供給機の縦断側面図である。(実施例3)
【符号の説明】
【0054】
1・・・・飲料供給機
1A・・・飲料供給機本体
2・・・・飲料ボトル
2B・・・飲料ボトルの肩部
2P・・・予備の飲料ボトル
3・・・・冷却室
3P・・・予備冷却室
4・・・・手動開閉式バルブ体
5・・・・飲料取り出し口
6・・・・水受け皿
7・・・・扉
7A・・・透明窓
8・・・・挿入部
9・・・・受け部
10・・・排水口
10P・・排水口
11・・・排水管
11P・・排水管
12・・・冷却装置
13・・・圧縮機
14・・・放熱器
15・・・減圧部
16・・・冷却器
16P・・冷却器
17・・・コップ載置部材
18・・・コップ
25・・・カバー
19・・・水蒸気排出管
23・・・環状シール材
30・・・飲料供給部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
PET製等のボトル容器に飲料を収容した飲料ボトルが口を下側にし底を後方に位置させた状態で冷却室に傾倒収納され、前記飲料ボトルの口に取り付けた手動開閉式バルブ体の開成操作によって前記冷却室外に露出した飲料取り出し口から飲料供給が行われ、前記飲料取り出し口部分から落下する水滴を受ける水受け皿を備えた飲料供給機であって、前記冷却室内の水滴を前記冷却室の排水口から前記水受け皿へ導入する排水管を設け、前記冷却室を冷却する冷却器と、前記水受け皿の水を加温蒸発させる放熱器を設けたことを特徴とする飲料供給機。
【請求項2】
PET製等のボトル容器に飲料を収容した飲料ボトルが口を下側にし底を後方に位置させた状態で冷却室に傾倒収納され、前記飲料ボトルの口に取り付けた手動開閉式バルブ体の開成操作によって前記冷却室外に露出した飲料取り出し口から飲料供給が行われ、前記飲料取り出し口部分から落下する水滴を受ける水受け皿を備えた飲料供給機であって、前記冷却室内の水滴を前記冷却室の排水口から前記水受け皿へ導入する排水管を設け、前記冷却室を冷却する冷却器と前記水受け皿の水を加温蒸発させる放熱器を有する冷却装置を組み込んだことを特徴とする飲料供給機。
【請求項3】
PET製等のボトル容器に飲料を収容した飲料ボトルが口を下側にし底を後方に位置させた状態で冷却室に傾倒収納され、前記飲料ボトルの口に取り付けた手動開閉式バルブ体の開成操作によって前記冷却室外に露出した飲料取り出し口から飲料供給が行われ、前記飲料取り出し口部分から落下する水滴を受ける水受け皿を備えた飲料供給機であって、前記冷却室内の水滴を前記水受け皿へ導入する排水管を設け、前記冷却室は、前側が前記飲料ボトルの収納取り出し用扉で覆われ下部に前記手動開閉式バルブ体の挿入部を備え前記挿入部に前記手動開閉式バルブ体が挿入された状態で前記飲料ボトルが後方へ傾倒状態で収納される断熱構成であり、前記冷却室内の水滴を前記冷却室の排水口から前記水受け皿へ導入する排水管を設け、前記冷却室の後側に冷却装置が配置され、前記冷却装置は、圧縮機で圧縮した冷媒が放熱器で放熱し減圧部で減圧され前記冷却室を冷却する冷却器で蒸発した後再び前記圧縮機へ帰還する冷媒サイクルを構成し、前記放熱器によって前記水受け皿の水を加温蒸発させることを特徴とする飲料供給機。
【請求項4】
PET製等のボトル容器に飲料を収容した飲料ボトルが口を下側にし底を後方に位置させた状態で冷却室に傾倒収納され、前記飲料ボトルの口に取り付けた手動開閉式バルブ体の開成操作によって前記冷却室外に露出した飲料取り出し口から飲料供給が行われ、前記飲料取り出し口部分から落下する水滴を受ける水受け皿を備えた飲料供給機であって、前記冷却室は、前側が前記飲料ボトルの収納取り出し用扉で覆われ下部に前記手動開閉式バルブ体の挿入部を備え前記挿入部に前記手動開閉式バルブ体が挿入された状態で前記飲料ボトルが後方へ傾倒状態で収納される傾斜をなすと共に前記手動開閉式バルブ体の挿入部から後方に向かって前記飲料ボトルの肩部を受け止める受け部を形成した断熱構成であり
前記飲料ボトルの肩部に対応して前記冷却室の底部に形成した排水口に前記冷却室の結露
水を前記水受け皿へ導入する排水管が連設され、前記冷却室の後側には冷却装置が配置さ
れ、前記冷却装置は、圧縮機で圧縮した冷媒が放熱器で放熱し減圧部で減圧され前記冷却
室を冷却する冷却器で蒸発した後再び前記圧縮機へ帰還する冷媒サイクルを構成し、前記
放熱器によって前記水受け皿の水を加温蒸発させることを特徴とする飲料供給機。
【請求項5】
前記冷却器は、前記冷却室に傾倒収納された前記飲料ボトルを包むように前記飲料ボト
ルの外形に近似した表側の冷却面が前記冷却室に露出し後側が断熱材で覆われたことを特
徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の飲料供給機。
【請求項6】
前記扉で開放される前記冷却室部分は傾倒収納された前記飲料ボトルの略半分の後側部
分を包むように前記飲料ボトルの外形に近似した前側開放の縦長形態をなすと共に傾倒収
納された前記飲料ボトルの略半分の前側部分を前記扉が包む形態であり、前記冷却器は前
記飲料ボトルの後側部分を包むように前記飲料ボトルの外形に近似した冷却面が前記冷却
室に露出し後側が断熱材で覆われたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の
飲料供給機。
【請求項7】
前記冷却室は、傾倒収納された前記飲料ボトルの略半分の後側部分を包むように前記飲
料ボトルの外形に近似した前側開放の縦長形態をなす飲料供給機本体側と、傾倒収納され
た前記飲料ボトルの略半分の前側部分を前記扉が包む縦長形態をなす扉側とで前記飲料ボ
トル1個を収納する容積の縦長形態をなし、前記冷却器は前記飲料ボトルの後側部分を包
むよう前記飲料ボトルの外形に近似した冷却面が前記冷却室に露出し後側が断熱材で覆わ
れたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の飲料供給機。
【請求項8】
前記冷却室は、傾倒収納された前記飲料ボトルの略半分の後側部分を包むように前記飲
料ボトルの外形に近似した前側開放の縦長形態をなす飲料供給機本体側と、傾倒収納され
た前記飲料ボトルの略半分の前側部分を前記扉が包む縦長形態をなす扉側とで前記飲料ボ
トル1個を収納する容積の縦長形態をなすと共に、前記手動開閉式バルブ体の挿入部が前
記飲料供給機本体側と前記扉側とで二分され、前記冷却器は前記飲料ボトルの後側部分を
包むように前記飲料ボトルの外形に近似した冷却面が前記冷却室に露出した状態で断熱材
で覆われ、前記冷却室の飲料供給機本体側には、前記手動開閉式バルブ体の挿入部の後方
部に前記飲料ボトルの肩部を受け止める受け部を形成したことを特徴とする請求項1乃至
3のいずれかに記載の飲料供給機。
【請求項9】
前記冷却室の後側に、予備の飲料ボトルを略垂直状態に収納する予備冷却室を設け、前
記扉によって前記冷却室の前側開口と前記予備冷却室の上面開口が開閉自在に閉じられた
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の飲料供給機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−154917(P2009−154917A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−334938(P2007−334938)
【出願日】平成19年12月26日(2007.12.26)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(302071092)テガ三洋工業株式会社 (244)
【Fターム(参考)】