説明

首振り式剃刀

【解決手段】剃刀ヘッド2をホルダの頭部6に対し回動可能に支持した首振り式剃刀において、剃刀ヘッド2の押圧板部15の当接部16と頭部6の弾性板部11の当接部12とが、剃刀ヘッド2の首振りの際に、弾性板部11の弾性変形に伴い相対動し、その剃刀ヘッド2とホルダとを有する剃刀本体以外のキャップ4に設けた当接板部17が、弾性板部11の弾性変形に伴う相対動を抑制して剃刀ヘッド2の回動を抑制する。
【効果】部品点数を増やすことなく剃刀本体の構成を簡単にすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、刃体を有する剃刀ヘッドをホルダの頭部に対し回動可能に支持した首振り式剃刀に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、下記特許文献1において、上記剃刀ヘッドに該当する替刃カートリッジは、ホルダの頭部に設けられたロック部を操作することにより、ホルダの頭部に対し揺動可能に支持されたロック解除状態と揺動不能に固定されたロック状態とを取り得る。このロック状態では、剃刀ヘッドの首振りを抑制し得るので、首振り機能の劣化を防止して使用時における使用感触を良好な状態に維持することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3096674号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1では、ホルダの頭部にアームやプッシャなどの部品以外にロック部を設ける必要があった。
この発明は、首振り式剃刀において、不使用時にホルダに対する剃刀ヘッドの首振りを抑制して使用時における使用感触を良好な状態に維持するばかりでなく、ホルダの頭部にロック部を設ける必要をなくして、剃刀ヘッドとホルダとを有する剃刀本体の構成を簡単にすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
後記実施形態の図面(図1〜6)の符号を援用して本発明を説明する。
請求項1の発明は、刃体5を有する剃刀ヘッド2をホルダ3の頭部6に対し回動可能に支持した首振り式剃刀であって、その剃刀ヘッド2とホルダ3とを有する剃刀本体1以外の付設部品4にはその剃刀ヘッド2の回動を抑制する首振り抑制部17を設けた。請求項1の発明では、剃刀本体1以外の付設部品4に首振り抑制部17を設けたので、首振り機能の劣化を防止して使用時における使用感触を良好な状態に維持するばかりでなく、ホルダ3の頭部6にロック部を設ける必要がなくなり、ホルダ3の頭部6を含む剃刀本体1の構成を簡単にするこができる。
【0006】
請求項1の発明を前提とする請求項2の発明においては、前記剃刀ヘッド2に設けた係合部15と前記ホルダ3に設けた係合部11とが剃刀ヘッド2の首振りの際に相対動し、前記付設部品4の首振り抑制部17はこの相対動を抑制して剃刀ヘッド2の回動を抑制する。請求項2の発明では、付設部品4の首振り抑制部17が剃刀本体1側の抑制受け部に作用して剃刀ヘッド2の係合部15とホルダ3の係合部11との間の相対動を抑制する構成となっているので、その抑制受け部の構成を簡単にするこができる。
【0007】
請求項2の発明を前提とする請求項3の発明において、前記ホルダ3の係合部11と前記剃刀ヘッド2の係合部15とのうち一方の係合部11は剃刀ヘッド2を静止位置Pに復帰させる弾性を有し、前記付設部品4の首振り抑制部17は、剃刀ヘッド2の首振りの際に、弾性を有する一方の係合部11の変形に伴う相対動を抑制して剃刀ヘッド2の回動を抑制する。請求項3の発明では、剃刀本体1側の抑制受け部として、剃刀ヘッド2の首振りの際に剃刀ヘッド2を静止位置Pに復帰させる弾性を有する係合部11を兼用したので、係合部11の弾性の劣化を防止して使用時における使用感触を良好な状態に維持するばかりでなく、部品点数を増やすことなく抑制受け部の構成を簡単にするこができる。
【0008】
請求項3の発明を前提とする請求項4の発明において、前記付設部品は剃刀ヘッド2の刃体5に被せて剃刀ヘッド2に対し着脱し得るキャップ4である。請求項4の発明では、首振り抑制部17を有する付設部品としてキャップ4を兼用したので、部品点数を増やすことなく首振り式剃刀の構成を簡単にするこができる。
【0009】
請求項4の発明を前提とする請求項5の発明において、前記ホルダ3の係合部11が弾性を有し、前記キャップ4の首振り抑制部17はホルダ3の係合部11に当接してホルダ3の係合部11の変形に伴う相対動を抑制する。請求項5の発明では、剃刀ヘッド2の首振りの際に剃刀ヘッド2を静止位置Pに復帰させる弾性を有するホルダ3の係合部11にキャップ4の首振り抑制部17が当接して剃刀本体1側の抑制受け部としたので、抑制受け部の構成を簡単にするこができる。
【0010】
次に、請求項以外の技術的思想について実施形態の図面の符号を援用して説明する。
請求項1の発明を前提とする第6の発明において、前記剃刀ヘッド2とホルダ3との間に設けた変形可能部11,15が剃刀ヘッド2の首振りの際に変形し、前記付設部品4の首振り抑制部17はこの変形可能部11,15の変形を抑制して剃刀ヘッド2の回動を抑制する。例えば、この変形可能部は相対動可能に係合し得る係合部11,15である。第6の発明では、付設部品4の首振り抑制部17が剃刀本体1側の抑制受け部に作用して剃刀ヘッド2とホルダ3との間に設けた変形可能部11,15の変形を抑制する構成となっているので、その抑制受け部の構成を簡単にするこができる。
【0011】
請求項1または請求項2または請求項3の発明、または第6の発明を前提とする第7の発明において、前記付設部品4は前記剃刀本体2に対し着脱し得る。第7の発明では、使用時に付設部品4を剃刀本体1から離して首振り式剃刀の使い勝手を良くすることができる。
【0012】
請求項5の発明を前提とする第8の発明において、前記剃刀ヘッド2の係合部15は刃体5が露出する剃刀ヘッド2の表側に対する裏側に設けられ、前記ホルダ3の係合部11は剃刀ヘッド2の裏側に面するホルダ3の頭部6に設けられ、前記キャップ4の首振り抑制部はホルダ3の係合部11に向けて突設した当接板部17である。第8の発明では、剃刀本体1側の抑制受け部やキャップ4の首振り抑制部17の構成を簡単にするこができる。
【0013】
第8の発明を前提とする第9の発明において、前記キャップ4の首振り抑制部である当接板部17は、キャップ4を剃刀ヘッド2に被せた際に、剃刀ヘッド2の裏側に設けた裏面部13に沿う。第9の発明では、キャップ4を剃刀ヘッド2に被せた際にキャップ4の当接板部17が剃刀ヘッド2の裏面に当たることなくキャップ4を剃刀ヘッド2に対し円滑に被せることができる。また、当接板部17がホルダ3の係合部11に当接した際にこの裏面部13にも当接して、剃刀ヘッド2の回動を抑制することができる。
【0014】
第9の発明を前提とする第10の発明にかかるキャップ4おいて、当接板部17を挟む両側には、キャップ4を剃刀ヘッド2に被せた際に剃刀ヘッド2の裏側に係止される係止爪部18を設けた。第10の発明では、両係止爪部18によりキャップ4を剃刀ヘッド2に安定性良く係止して両係止爪部18間の当接板部17をホルダ3の係合部11に対し円滑に当接させることができる。
【0015】
第8の発明または第9の発明または第10の発明を前提とする第11の発明において、前記キャップ4はホルダ3の頭部6に面する側で剃刀ヘッド2に挿脱される挿脱口4eを有し、前記キャップ4の首振り抑制部である当接板部17は剃刀ヘッド2の刃体5に被せられる表側に対する裏側で剃刀ヘッド2に対する挿脱口4eの反対側に設けられている。第11の発明では、キャップ4を剃刀ヘッド2に対し挿脱口4eで挿脱する際に当接板部17をホルダ3の係合部11に対し円滑に接離することができる。
【0016】
請求項3から請求項5のうちいずれか一つの請求項の発明、または第6〜11の発明のうちいずれか一つの発明を前提とする第12の発明において、剃刀ヘッド2は首振り方向Rの両側向きRF,RBのうち一方側の向きRBにのみ静止位置Pから回動し得る。第12の発明では、ホルダ3の頭部6に対し剃刀ヘッド2を静止位置Pから一方側の向きRBにのみ首振りさせることができる。
【0017】
請求項3から請求項5のうちいずれか一つの請求項の発明、または第6〜12の発明のうちいずれか一つの発明を前提とする第13の発明において、前記付設部品4の首振り抑制部17は剃刀ヘッド2の静止位置Pで剃刀ヘッド2の回動を抑制する。第13の発明では、ホルダ3の頭部6に対し剃刀ヘッド2を静止位置Pで保持することができる。
【0018】
請求項3から請求項5のうちいずれか一つの請求項の発明、または第6〜13の発明のうちいずれか一つの発明を前提とする第14の発明において、前記付設部品4の首振り抑制部17は、弾性を有する一方の係合部11に当接して剃刀ヘッド2の回動を抑制する。第14の発明では、弾性を有する一方の係合部11を剃刀本体2側の抑制受け部としたので、抑制受け部の構成を簡単にするこができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、首振り式剃刀において、不使用時にホルダ3に対する剃刀ヘッド2の首振りを抑制して使用感触を維持するばかりでなく、ホルダ3の頭部6にロック部を設ける必要をなくして、剃刀ヘッド2とホルダ3とを有する剃刀本体1の構成を簡単にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】(a)は本実施形態にかかる首振り式剃刀においてホルダの腹側を示す斜視図であり、(b)は同じくホルダの背側を示す斜視図であり、(c)は同じくホルダの頭部の腹側を示す斜視図である。
【図2】図1(b)の首振り式剃刀を示す部分斜視図である。
【図3】図1(b)の首振り式剃刀において剃刀ヘッドからキャップを取り外した状態を示す部分斜視図である。
【図4】図1(a)の首振り式剃刀において剃刀ヘッドからキャップを取り外した状態を示す部分斜視図である。
【図5】図1の首振り式剃刀においてホルダの頭部側を示す部分断面図である。
【図6】(a)は図3の首振り式剃刀においてホルダの頭部側で静止位置にある剃刀ヘッドを示す部分断面図であり、(b)は同じく首振り運動して傾動位置にある剃刀ヘッドを示す部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一実施形態にかかる首振り式剃刀について図面を参照して説明する。
図1(a)(b)に示す首振り式剃刀は、剃刀ヘッド2とホルダ3とを有する剃刀本体1以外に、図3,4に示すように剃刀ヘッド2に対し着脱し得るキャップ4(付設部品)を備えている。剃刀ヘッド2内には刃体5が組み込まれている。刃体5は剃刀ヘッド2の表側に露出している。キャップ4は剃刀ヘッド2の表側で刃体5に被せられる。剃刀ヘッド2の表側に対する裏側にはホルダ3の頭部6が面している。
【0022】
ホルダ3の頭部6の前端部には刃体5の刃縁に沿う左右方向の両側で支持腕部7が形成されている。剃刀ヘッド2の裏側には左右両支持腕部7が支持された回動支点部8が形成されている。
【0023】
ホルダ3の頭部6には、左右両支持腕部7間で左右両壁部9が形成されているとともに、左右両壁部9間で切欠部10が形成され、切欠部10内で片持梁状の弾性板部11(抑制受け部としての係合部)が左右両壁部9に沿って形成されている。弾性板部11の自由端部に形成された当接部12は剃刀ヘッド2の裏側に面している。
【0024】
剃刀ヘッド2の裏側には、左右両壁部9の端部9aが面する左右両裏壁部13(裏面部)が形成されているとともに、左右両裏壁部13間で切欠部14が形成され、切欠部14で片持梁状の押圧板部15(抑制受け部としての係合部)がホルダ3側の弾性板部11に向けて突設されている。図5に示すように押圧板部15の自由端部に形成された当接部16は弾性板部11の当接部12に面し、その当接部12には図3に示すように押圧板部15の当接部16が当接する突条部12aが形成されている。
【0025】
キャップ4は、図2に示すように剃刀ヘッド2に被せた際に、剃刀ヘッド2の表側に面する表壁部4aと、剃刀ヘッド2の左右両側に面する両側壁部4bと、剃刀ヘッド2の下側に面する底壁部4cと、剃刀ヘッド2の裏側に面する裏壁部4dとからなり、図5に示すように裏壁部4dの上方で剃刀ヘッド2の裏側の一部及び上側が露出する挿脱口4eを有している。裏壁部4d上の左右方向中央部には、当接板部17(首振り抑制部)が上方へ突設されているとともに、当接板部17を挟む左右両側で係止爪部18が上方へ突設されて、その当接板部17と両係止爪部18とが同一平面内で互いに並んでいる。キャップ4が挿脱口4eを通して剃刀ヘッド2に被せられた際に、裏壁部13に対する左右両側で剃刀ヘッド2の裏側に形成された係止凹部19に対し係止爪部18が着脱可能に係止され、当接板部17が左右両裏壁部13の裏面に面して接触または僅かな隙間をあけて沿う。図1(c)に示すように、当接板部17には弾性板部11の当接部12に面して両案内突起17b間で案内凹部17aが形成され、当接部12に形成された突条部12bが案内凹部17aに係入されている。
【0026】
ちなみに、前記キャップ4はポリプロピレン樹脂により成形された透明体であり、前記剃刀ヘッド2及びホルダ3の頭部6における樹脂部分はABS樹脂により成形されている。また、キャップ4において、左右方向幅が約44mm、上下方向幅が約16mm、表裏間の厚みが約7mmにそれぞれ設定されている。
【0027】
図6(a)に示すように、キャップ4が剃刀ヘッド2から離脱された状態では、ホルダ3側の弾性板部11の当接部12が剃刀ヘッド2側の押圧板部15の当接部16を上方へ押すため、剃刀ヘッド2が首振り方向Rの前後両側向きRF,RBのうち前側向きRFへ図3に示す回動支点部8を中心に回動して静止位置Pで停止している。
【0028】
図6(b)に示すように、使用時に剃刀ヘッド2が後側向きRBヘ押圧されると、押圧板部15の当接部16が弾性板部11の当接部12をその弾性力に抗して下方へ押すため、それらの当接部12,16が相対動しながら弾性板部11が弾性変形し、剃刀ヘッド2が静止位置Pから後側向きRBへ任意角度回動して各傾動位置Qとなる。左右両回動支点部8の上壁部8aが左右両支持腕部7に当接するか、または、左右両裏壁部13が左右両壁部9の端部9aに当接すると、剃刀ヘッド2の回動が阻止される。使用時に剃刀ヘッド2に対する押圧が解除されると、剃刀ヘッド2が弾性板部11の弾性力により前側向きRFへ回動して傾動位置Qから静止位置Pに復帰する。
【0029】
図5に示すように、その静止位置Pで剃刀ヘッド2にキャップ4を挿脱口4eから被せると、弾性板部11の当接部12の突条部12bが当接板部17の案内凹部17aに係入されて当接するため、剃刀ヘッド2が後側向きRBへ押圧されても、押圧板部15の当接部16と弾性板部11の当接部12との間の相対動を抑制して弾性板部11の弾性変形を抑制する。従って、剃刀ヘッド2の回動に伴う首振り運動を抑制することができる。さらに、このようにキャップ4を剃刀ヘッド2に被せた状態で、剃刀ヘッド2に外力による回動力が働いても、当接板部17に剃刀ヘッド2の左右両裏壁部13が当接するため、弾性板部11によって押される当接板部17の変形を抑えることができ、剃刀ヘッド2の回動をより一層抑制することができる。
【0030】
本実施形態は下記の効果を有する。
(1) 剃刀の製造時から流通段階だけでなく、使用中の保管時にも、キャップ4による首振り抑制作用が働くので、弾性板部11について製造当初の良好な弾性を維持することができる。従って、使用時における使用感触を良好な状態に維持することができる。
【0031】
(2) 剃刀ヘッド2の首振りを抑制する首振り抑制部を剃刀本体1以外のキャップ4の当接板部17に設けたので、部品点数を増やすことなくホルダ3の頭部6を含む剃刀本体1の構成を簡単にするこができる。
【0032】
(3) 剃刀ヘッド2の首振りの際に剃刀ヘッド2を静止位置Pに復帰させる弾性を有するホルダ3の弾性板部11の弾性変形をキャップ4の当接板部17により抑制してその弾性板部11と剃刀ヘッド2の押圧板部15との相対動を抑制したので、部品点数を増やすことなくホルダ3及び剃刀ヘッド2の抑制受け部の構成を簡単にするこができる。
【0033】
前記実施形態以外にも例えば下記のように構成してもよい。
・ 剃刀本体1以外の付設部品としては、キャップ4以外に、ホルダ3や剃刀ヘッド2に対し着脱し得る専用の首振り抑制部品や、剃刀本体1を収容し得る保管台などであってもよい。
【0034】
・ ホルダ3の頭部6に対する剃刀ヘッド2の回動軌跡、例えばホルダ3の頭部6における両壁部9の端部9aと剃刀ヘッド2における裏壁部13との間に対し挿脱し得る首振り抑制部をキャップ4などの付設部品に設けてもよい。
【0035】
・ ホルダ3の係合部(弾性板部11)と剃刀ヘッド2の係合部(押圧板部15)とのうち、ホルダ3の係合部に弾性を持たせたが、剃刀ヘッド2の係合部に弾性を持たせてもよい。
【0036】
・ ホルダ3の係合部(弾性板部11)と剃刀ヘッド2の係合部(押圧板部15)とは互いに相対動し得るが、ホルダ3の係合部と剃刀ヘッド2の係合部とを一体に形成した変形可能部の変形をキャップ4の首振り抑制部により抑制して剃刀ヘッド2の首振りを抑制してもよい。
【0037】
・ ホルダ3の頭部6における弾性板部11に代えて、剃刀ヘッド2を押圧し得る圧縮コイルばねを採用し、その圧縮コイルばねの変形を抑制して剃刀ヘッド2の回動を抑制するようにしてもよい。
【0038】
・ 剃刀ヘッド2の静止位置Pでホルダ3の頭部6における弾性板部11とキャップ4の当接板部17との間に隙間を設け、その静止位置Pから剃刀ヘッド2がこの隙間の範囲だけ後側向きRBへ若干回動した所定の傾動位置Qで、剃刀ヘッド2の回動を抑制するようにしてもよい。
【0039】
・ ホルダ3の頭部6における弾性板部11をキャップ4の当接板部17で圧接して若干撓ませた状態で剃刀ヘッド2の首振りを抑制してもよい。
・ ホルダ3の頭部6における弾性板部11の変形方向側である剃刀ヘッド2の下側以外に、剃刀ヘッド2の上側や左右両側の一方側や表側から、剃刀ヘッド2に対しキャップを挿脱し得るようにしてもよい。
【0040】
・ ホルダ3の頭部6における弾性板部11においてその自由端部にある当接部12以外の部分にキャップ4の当接板部17を当接させてもよい。
・ キャップを剃刀ヘッドやホルダから分離せずに剃刀ヘッドやホルダに対し紐やチェーンなどの索により連結してもよい。
【0041】
・ キャップを剃刀ヘッドから分離してホルダに対し着脱可能に取り付けし得るようにしてもよい。
・ キャップをホルダに対し回動可能またはスライド可能に支持して、剃刀ヘッドの首振りを可能にする状態と不能にする状態とを取り得るようにしてもよい。
【0042】
・ 当接板部17における両案内突起17b及びそれらの間の案内凹部17aを省略して平坦に形成し、その平坦な部分に弾性板部11の当接部12の突条部12bを当接させてもよい。
【符号の説明】
【0043】
1…剃刀本体、2…剃刀ヘッド、3…ホルダ、4…キャップ(付設部品)、5…刃体、6…ホルダの頭部、11…ホルダの弾性板部(係合部)、15…剃刀ヘッドの押圧板部(係合部)、17…当接板部(首振り抑制部)、P…剃刀ヘッドの静止位置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
刃体を有する剃刀ヘッドをホルダの頭部に対し回動可能に支持した首振り式剃刀において、その剃刀ヘッドとホルダとを有する剃刀本体以外の付設部品にはその剃刀ヘッドの回動を抑制する首振り抑制部を設けたことを特徴とする首振り式剃刀。
【請求項2】
前記剃刀ヘッドに設けた係合部と前記ホルダに設けた係合部とが剃刀ヘッドの首振りの際に相対動し、前記付設部品の首振り抑制部はこの相対動を抑制して剃刀ヘッドの回動を抑制することを特徴とする請求項1に記載の首振り式剃刀。
【請求項3】
前記ホルダの係合部と前記剃刀ヘッドの係合部とのうち一方の係合部は剃刀ヘッドを静止位置に復帰させる弾性を有し、前記付設部品の首振り抑制部は、剃刀ヘッドの首振りの際に、弾性を有する一方の係合部の変形に伴う相対動を抑制して剃刀ヘッドの回動を抑制することを特徴とする請求項2に記載の首振り式剃刀。
【請求項4】
前記付設部品は剃刀ヘッドの刃体に被せて剃刀ヘッドに対し着脱し得るキャップであることを特徴とする請求項3に記載の首振り式剃刀。
【請求項5】
前記ホルダの係合部が弾性を有し、前記キャップの首振り抑制部はホルダの係合部に当接してホルダの係合部の変形に伴う相対動を抑制することを特徴とする請求項4に記載の首振り式剃刀。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−152345(P2011−152345A)
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−16886(P2010−16886)
【出願日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【出願人】(000001454)株式会社貝印刃物開発センター (123)