駐車管理装置
【課題】ロック板の上昇を阻止して駐車するという違法駐車を防止すること。
【解決手段】モータ7の動力で開閉可能なロック板2を動作させるロック板駆動機構3を有する駐車管理装置において、モータ7の回転に追従して動作する追従動作体12の動作を検知する第1の検知装置47,55と、ロック板2の回転を検知する第2の検知装置70とを備え、第1の検知装置47,55および第2の検知装置70のそれぞれの検知結果の組み合わせによりロック板2の異常動作を検知することを特徴とする。
【解決手段】モータ7の動力で開閉可能なロック板2を動作させるロック板駆動機構3を有する駐車管理装置において、モータ7の回転に追従して動作する追従動作体12の動作を検知する第1の検知装置47,55と、ロック板2の回転を検知する第2の検知装置70とを備え、第1の検知装置47,55および第2の検知装置70のそれぞれの検知結果の組み合わせによりロック板2の異常動作を検知することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駐車場に設置される自動車等の駐車管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、駐車する車両等を機械的に拘束し、料金の支払い等によりその拘束を解く駐車管理装置が知られている。この駐車管理装置としては、駐車した車両の下方からロック板を上昇させて車両の出車を防止し、正規の駐車料金を払うとそのロック板を下降させて出車を可能とさせるものが存在している。
【0003】
特許文献1には、ロック板の上昇動作および下降動作をロック板駆動機構によって行わせている駐車管理装置が開示されている。また、この駐車管理装置では、ロック板駆動機構中にモータの動力伝達を遮断する継断機構を設け、該継断機機構を構成するラチェットカムとリンクアームとを遊びを持たせて係合させることにより、ロック板に働く各種の過負荷からロック板駆動機構を保護するものとなっている。
【0004】
【特許文献1】特開平10―61244号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されている駐車管理装置では、過負荷への対応は可能となっているが、ロック板は一枚の金属板で構成されているため、次のような違法駐車が可能となる。すなわち、違法駐車しようとするものが、駐車車両の底とロック板との間に空き缶やタイヤ等の介在物を介在させ、該介在物の存在によりロック板をほとんど上昇しない状態に維持させたまま駐車することが可能となる。
【0006】
また、車両を駐車する前に、ロック板とロック板が配設される台部とをガムテープ等の粘着剤で固定し、ロック板が上昇しない状態にして違法駐車をすることも可能である。さらに、違法駐車しようとする者が駐車車両からはみ出た部分のロック板に乗ったりしてロック板を十分に上昇しない状態にして駐車させることもできる。上述のように、ロック板の十分な上昇を妨げることによる違法駐車が発生しがちとなっている。
【0007】
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ロック板の上昇を阻止して駐車する違法駐車がしづらい駐車管理装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の一面は、モータの動力で開閉可能なロック板を動作させるロック板駆動機構を有する駐車管理装置において、モータの回転に追従して動作する追従動作体の動作を検知する第1の検知装置と、ロック板の回転を検知する第2の検知装置とを備え、第1の検知装置および第2の検知装置のそれぞれの検知結果の組み合わせによりロック板の異常動作を検知するものである。
【0009】
また、第1の検知装置および第2の検知装置は、それぞれON/OFFの信号を得る装置とし、各装置の検知機能がON/OFFになる位置を調節することで、検知すべきロック板の異常動作の上限位置を調節できる構成とするのが好ましい。
【0010】
また、第1の検知装置をロック板駆動機構の内部に配設すると共に、第2の検知装置を、ロック板駆動機構の外部に配設するのが好ましい。
【0011】
また、第1の検知装置は、ロック板の全開位置および全閉位置に対応させてモータを駆動させる際の、該モータの駆動開始位置もしくは駆動停止位置を検知する機能を兼ね備えたものとするのが好ましい。
【0012】
また、前記第2の検知装置は、所定の圧力が加わることで検知機能がONとなるスイッチセンサと、スイッチセンサと接触し、該スイッチセンサに圧力を伝達するレバー部材と、レバー部材に圧力を加えるカム部材と、を備えるようにするのが好ましい。
【0013】
また、カム部材はロック板と共に回転するロック板回転軸に着脱可能に取り付けられるようなリング状の形態を有すると共に、レバー部材に圧力を加えるための径方向外方に向かって突出するカム山を備えるようにするのが好ましい。
【0014】
また、カム山の位置をロック板回転軸の周方向に沿って移動させることで、検知すべきロック板の異常動作の上限位置を調節可能な構成とするのが好ましい。
【0015】
また、レバー部材は揺動可能に軸支されており、レバー部材の一方の側にカム部材のカム山を当接させて、該レバー部材を一方の側と反対側に揺動させることでスイッチセンサに圧力を加えるようにするのが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によると、ロック板の上昇を阻止して駐車するという違法駐車を防止することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の一実施の形態に係る駐車管理装置1について、図面を参照しながら説明する。
【0018】
図1は、駐車管理装置1を含む駐車管理システムの基本構成を示す斜視図である。図1に示すように、駐車管理システムは、駐車管理装置1を含むシステムである。駐車管理装置1は、駐車車両の退出を禁止する開閉可能なロック板2を駆動させるロック板駆動機構3と、ロック板2が備えられた基台ユニット4と、を主な構成要素としている。駐車管理システムは、駐車管理装置1に加え、地中内に埋設される後述するループセンサユニット80からなる車両感知器5と、この車両感知器5の信号を受けてロック板駆動機構3を制御するコントロール部6A等が組み込まれた制御部6B等を有している。
【0019】
図2は、本発明の一実施の形態に係る駐車管理装置1のロック板駆動機構3および基台ユニット4の平面図である。図3は、図2のロック板駆動機構3および基台ユニット4を矢示I方向から見た正面図である。図4は、駐車管理装置1中のロック板駆動機構3と基台ユニット4とを分離した状態を示す分解斜視図である。図5は、駐車管理装置1のロック板駆動機構3および基台ユニット4の平面透視図である。図6は、図5のロック板駆動機構3および基台ユニット4を矢示II方向から見た背面透視図である。図7は、図5のロック板駆動機構3を矢示III方向から透視して見た側面図である。図8は、駐車管理装置1のロック板駆動機構3および基台ユニット4の基本構成を示す分解斜視図である。図9は、ロック板駆動機構3の分解斜視図である。なお、以下の説明において、ロック板2においてロック板駆動機構3が設けられている側(図2の左端側)を一端側、ロック板2においてロック板駆動機構3とは反対側(図2の右端側)を他端側と規定する。
【0020】
図2および図3に示すように、駐車管理装置1は、後述するモータ7の動力で開閉可能なロック板2を動作させるロック板駆動機構3を備えており、該ロック板2を開くこと、すなわち上方に起き上がらせることによって車両の退出を禁止し、車両を機械的に拘束する装置である。図4に示すように、このロック板駆動機構3は、基台ユニット4と分離可能に一体化されている。ここで、基台ユニット4とは、第3回転軸22を含むロック板駆動機構3以外の部分に当たる。この駐車管理装置1に使用されるロック板駆動機構3の基本構成は、図5から図9に示すように、モータ7と、このモータ7の動力をロック板2に伝える歯車輪列等からなる動力伝達機構と、この動力伝達機構中に入れられるリンク機構とラチェット機構とからなる。なお、ロック板駆動機構3は、短手方向において、駐車場に敷かれる白線6C(図1参照)と同程度の寸法となる約150mmの幅寸法を有するように設計されている。なお、ロック板駆動機構3の短手方向の幅寸法は、150mmに限定されるものではなく、100mm以上150mm以下の範囲内の幅寸法に設計することが可能である。
【0021】
ここで、図5から図9に示すように、モータ7には、モータ7への通電をオンした時、このモータ7の回転を減速する減速用ギヤボックス8が固定されている。なお、この実施の形態では、減速用ギヤボックス8によってモータ7の回転を減速させており、一種のギヤードモータとなっている。
【0022】
一方、歯車輪列は、モータ7の出力軸となる第1回転軸9の先端に固定された出力ギヤ10と、この出力ギヤ10と噛み合い、回転を減速する大径の第1のギヤ11と、この第1のギヤ11と一体回転する第2回転軸12とから構成される。すなわち、第2回転軸12、並びに、第1のギヤ11および後述するラチェットカム19にキー溝(図示省略)を設け、これらのキー溝(図示省略)にキー(図示省略)嵌合することによって、第1のギヤ11は第2回転軸12に固定され、第2回転軸12と一体回転する。この第2回転軸12は、モータ7の回転に追従して動作する追従動作体となっている。この歯車輪列によって減速されたモータ7の回転は、後述するリンク機構を介して最終的にロック板2が回動することにつながる。
【0023】
ロック板駆動機構3には、この歯車輪列に続いてリンク機構が設けられている。以下、リンク機構の詳細については、主に図8および図9を参照しながら説明する。リンク機構は、第1のギヤ11と、この第1のギヤ11に設けられる係止軸13と、この係止軸13に係止されるリンク14と、リンク14に設けられる長穴15(図7、図8および図9参照)内を相対移動可能に係合するように第2のギヤとなるラチェットギヤ16に設けられる係合軸17と、ラチェットギヤ16とから構成される。
【0024】
上述したリンク14には、係合軸17が係合する長穴15の他に、第1のギヤ11の係止軸13が嵌入し、係止軸13を支点としてリンク14が回動可能とされる係止孔14aが設けられている。長穴15は、係合軸17によって押圧される押圧部15aを有している。なお、リンク14は、全体として、への字状に曲げられている。
【0025】
そして、この駐車管理装置1の動力伝達機構中には、モータ7の回転をロック板2に伝えるための以上のような歯車輪列およびリンク機構に加え、さらに、ラチェット機構と、ロック板2を開き方向に付勢する付勢部材と、ロック板2を閉じ方向に引っ張る引張部材とが組み込まれている。
【0026】
以下、ラチェット機構の詳細について、主に図8および図9を参照しながら説明する。ラチェット機構は、第1のギヤ11に固定されたラチェットカム19と、このラチェットカム19のレバー当接面19a(図9参照)に当接するラチェットレバー20と、このラチェットレバー20と一体動作するラチェット爪21と、ラチェット爪21が係合するラチェットギヤ16と、このラチェットギヤ16が固定される第1のロック板回転軸となる第3回転軸22と、ラチェットレバー20に一端が係止されるラチェットバネ23と、ラチェット爪21の回動支点となるラチェット軸24と、このラチェット軸24の両端部分を支持し、第3回転軸22を周方向に回動可能に軸支するラチェットステー25とから主として構成されている。なお、上述した、ラチェットバネ23の一端はラチェットレバー20に設けられる係止孔20bに引っ掛けられる。また、第1のギヤ11とラチェットカム19は、複数のピン(図示省略)で互いに固定され一体化されている。
【0027】
なお、上述した、ラチェットギヤ16は、ラチェット爪21が噛合するラチェット歯部16aと、第3回転軸22と一体回転するようにキーが入れられるキー溝16bと、第3回転軸22が貫通する貫通孔16cを有する。そして、ラチェットギヤ16のラチェット歯部16aは、全周ではなく、外周の一部に設けられており、その設置部位は扇形状とされている。また、ラチェット爪21は、ラチェット軸24が貫通する支持孔21aと、ラチェットレバー20をその上部にねじ止めするための2つのねじ孔21b,21bを有している。そして、ラチェット爪21は、ラチェット軸24によってラチェットステー25に回動可能に保持される。
【0028】
また、ラチェットステー25は、2つの腕部25a,25a(図9参照)と、ダンパーゴム34に載置される載置部25b(図9参照)とから主に構成される。そして、ラチェットステー25には、ラチェット軸24を挿通し、支持する支持孔25c(図9参照)と、第3回転軸22が挿通される挿通孔25d(図9参照)とが設けられている。
【0029】
なお、ロック板2は、第3回転軸22と同一軸線上で回転する第2のロック板回転軸となる第4回転軸26に一体回転可能に取り付けられている。すなわち、ロック板2のロック板回転軸は、第1のロック板回転軸となる第3回転軸22と第2のロック板回転軸となる第4回転軸26との2つの回転軸を有している。このロック板回転軸は、後述する台部61の面に対して平行になっている。第4回転軸26の他端は、ロック板2から他端側に向かって突出している。一方、第3回転軸22の一端はベアリング27a(図9参照)を介して支持ユニット27(図9参照)に回転可能に支持されている。また、第3回転軸22の他端は断面が略小判形状をした係合挿入部28とされると共に、その他端部近傍はベアリング29a(図9参照)を介して後述するベース部32の壁部32aに回動可能に支持されている。すなわち、第3回転軸22は、係合挿入部28が壁部32aから他端側に突出するように、支持ユニット27および該壁部32aに支持されている。
【0030】
ロック板2を駆動する第3回転軸22をロック板2の開き方向(=起立方向)に常時付勢する付勢部材は、第3回転軸22に挿入される駆動バネ30で構成されている。この駆動バネ30は、その一端がラチェットギヤ16に設けられるバネ当接軸31に当接し、他端が後述するベース部32の表面に当接するように組み込まれる。なお、この取り付けは、ラチェットギヤ16と遊びを持って一体回転するロック板2が、開き方向に付勢されるように行われる。すなわち、ロック板2が閉じた場合、駆動バネ30が強く巻きしめられ、その結果、強い付勢力でもってロック板2を開かせようとするのである。
【0031】
モータ7と歯車輪列等の動力伝達機構は、ロック板駆動機構3のベースを構成し地上に固定されるベース部32に配設される。以下では、ベース部32の詳細について図9を参照しながら説明する。ベース部32は矩形状の平板を略L字状に折り曲げた形態を有している。このため、ベース部32は、その他端側に壁部32aを有する。このように、壁部32aは、ベース部32において下方から上方に向かって立ち上がるように形成されており、ロック板駆動機構3の内部に砂や埃の侵入を防止する防砂壁としての機能を果たしている。また、壁部32aには、第3回転軸22が挿通される円形の円形孔32bが設けられている。さらに、円形孔32bの側方には、円形孔32bより小径の穴32d,32dが横並びに2つ設けられている。また、壁部32aにおける他方の端部側にも、穴32dと同程度の直径を有する穴32eが横並びに2つ設けられている。また、ベース部32の地面と平行となる底部32fの一端部側に四角状の貫通孔32gが設けられている。
【0032】
また、図8および図9に示すように、ラチェットステー25とベース部32との間には、ラチェットステー25の回動を弾性的に支持する略直方体形状のダンパーゴム34が介在される。このダンパーゴム34はラチェットステー25の載置部25bの下に配置される。
【0033】
モータ7は、モータフレーム45(図9参照)に取り付けられる。このモータフレーム45は、ベース部32の一端側に配置される第1のフレーム板45a(図9参照)と、ベース部32の他端側に配置される第2のフレーム板45b(図9参照)とから構成されている。モータ7は、第1のフレーム板45aと第2のフレーム板45bとによって狭持される形で、ベース部32に配設される。これら第1のフレーム板45aおよび第2のフレーム板45bのそれぞれには、第2回転軸12を回転可能に支持するベアリング46,46(図9参照)が固定されている。また、第2のフレーム板45bには、ベアリング46が取り付けられる円形孔45cを中心として略半円弧状に切り欠かれた半円弧穴45d(図9参照)が形成されている。さらに、第1のフレーム板45aの下端部近傍には、上述した2つの穴32eと対応するように、のぞき穴45e,45eが横並びに2つ設けられている。また、第2のフレーム板45bの下端部近傍にも、2つの穴32eと対応するように、のぞき穴45f,45fが横並びに2つ設けられている。
【0034】
ラチェットバネ23は、その一端がラチェットレバー20の係止孔20bに引っ掛けられると共に、その他端は第1のフレーム板45から他端側に向かって突出する不図示の突出部に引っ掛けられる。このため、ラチェット爪21は、ラチェットバネ23によってベース部32側に向かって引っ張り力を受ける。このようにラチェット爪21の先端側がベース部32側に引っ張られることによって、ラチェット爪21とラチェットギヤ16とがしっかり噛合することとなる。
【0035】
ロック板2を閉じ方向(=倒れ方向)に引っ張る引張部材は、その一端が第1のギヤ11から一端側に向かって突出する突出軸11aに引っ掛けられるコイルバネ50で構成されている。この突出軸11aは、第1のフレーム板45aの半円弧穴45dに挿通されている。また、コイルバネ50の他端は、ベース部32に配設される矩形状の矩形フレーム51に形成される引掛穴51aに引っ掛けられる。このため、コイルバネ50は、後述するように、駆動バネ30の付勢力とは逆方向に向かってリンク14を引っ張ることとなる。したがって、閉動作におけるモータ7の駆動をコイルバネ50によって助けることが可能となる。
【0036】
また、歯車輪列等の動力伝達機構が配設されたベース部32上には、メインカバー36が被せられる。メインカバー36の他端側の側壁36aには、上方に向かって凸状に切り欠かれた凸切欠部36bが形成されている。また、メインカバー36は、側壁36aが壁部32aの他端側を覆うようにベース部32上に被せられる。
【0037】
第2回転軸12の先端には、遮光板組47が取り付けられている。遮光板組47は、先端が略90度に折り曲げられた遮光板48と、遮光板48の中央に設けられる不図示の孔に嵌合されるセンサーボス49(図9参照)とから構成される。そして、図9等に示すように、第2回転軸12の先端側には、略L字状に折り曲げられたフレーム部52が配設され、その内部には、それぞれ受発光素子からなる前限センサ53と後限センサ54が取り付けられたセンサ体55が備えられている。センサ体55は、前限センサ53および後限センサ54を遮光板48の先端が第2回転軸12の回転によって横切るようにフレーム部52の内部に取り付けられている。2つのセンサ53,54は、略180度対称位置に設けられ、ロック板2の全開位置と全閉位置に対応した第1のギヤ11の回転位置を検知するものとなっている。
【0038】
また、遮光板組47およびセンサ体55は、ロック板2の上昇動作の異常として判断する高さ(以下、動作異常高さという。)を検知するための後述する第1の検知装置としても機能する。これら遮光板組47およびセンサ体55の第1の検知装置としての動作は、以下のようになる。すなわち、前限センサ53が遮光板48の回転位置を検知したとき、前限センサ53はONの状態になり、ロック板2が下限状態にあることを検知した信号が発信される。一方、後限センサ54が遮光板48の回転位置を検知したとき、後限センサ54がONになり、ロック板2が上限状態にあることを検知した信号が発信される。この第1の検知装置は、モータ7の回転動作を検知するものであり、ロック板2が通常の動作をしたときはロック板2の回転位置を検出することとなる。
【0039】
また、ベース部32の底部32fに設けられる四角状の貫通孔32g(図9参照)を跨ぐように、配線接続部57が設置されている(図4参照)。配線接続部57は平板を略U字状に折り曲げた配線フレーム57a上に各種配線が接続される配線基板57bを固定することにより構成される。また、ベース部32におけるダンパーゴム34の一端側には、制御部58が配設されている(図4参照)。制御部58は、制御回路基板58a(図9参照)と、該制御回路基板58aをカバーする上下に3つに分割された基板カバー58b(図9参照)とから構成される。なお、制御回路基板58aは雨水等が付いても容易に乾くように縦形に設置される。
【0040】
次に、基台ユニット4の構成について、図2から図6並びに図8を参照しながら、特に、図4、図8を参照しながら詳述する。
【0041】
基台ユニット4は、ロック板2と、第4回転軸26と、ロック板2が配設されるロック板ベース組60とから主に構成されている。図4に示すように、基台ユニット4は、ロック板駆動機構3に対して分離可能となっており、該基台ユニット4とロック板駆動機構3とはネジ止めにより一体化可能な構成となっている。
【0042】
図8に示すように、ロック板ベース組60は、台部61と、踏み台部62と、ロック板2を一定の上昇位置で止めるストッパ63と、第4回転軸26の他端を回転可能に支持するベアリングユニット64と、このベアリングユニット64部分に設けられるサイドカバー65と、ロック板2の動作異常高さを検知するための第2の検知装置となるスイッチセンサ体70と、スイッチセンサ体70をサイドカバー65内で保持する保持板71とで主に構成される。
【0043】
図8に示すように、台部61は、地上に固定される略矩形状の平板部61aと、平板部61aの一端部から上方に向かって立ち上がる側板部61bとを備えている。側板部61bは、メインカバー36の凸切欠部36bに嵌め合わさるように、略凸状に形成されている。また、側板部61bには、壁部32aの円形孔32bに挿通された第3回転軸22が挿入される円形孔61cが設けられている。さらに、側板部61bの両端部近傍には、壁部32aに設けられる穴32d,32eと対応するように、円形の穴61d,61eがそれぞれ横並びに2つずつ設けられている。そして、穴32dおよび穴61dにネジを螺入させると共に、穴32eおよび穴61eにネジを羅入させることによって、壁部32aと側板部61bとが固定される。この際、壁部32aから他端側に突出している第3回転軸22の係合挿入部28は円形孔61cに挿入される。
【0044】
踏み台部62は、平板部61a上に配置される。この踏み台部62は、ロック板2側に向かって高さが徐々に高くなるように傾斜している。この傾斜によって車両のタイヤが駐車管理装置1に乗り上げやすくしている。ストッパ63は、平板部61aの両端部近傍に配置される。ベアリングユニット64は、平板部61aの他端部近傍に配置され、第4回転軸26の他端側を回転可能に支持する。このため、ロック板2は、その他端のみが回転可能に支持された状態でロック板ベース組60に配設される。なお、第4回転軸26は、断面円筒状のパイプとなっており、第3回転軸近傍まで伸びている。このため、ロック板2の全体的な強度を高めており、しかもロック板2が軽いものとなる。この結果、ロック板2の駆動機構、例えばモータ7等を小型で低価格なものとできると共に設置作業がし易いものとなる。なお、第4回転軸26をロック板2の他端側の一部のみに配置するようにしても良い。
【0045】
また、ロック板2は、台形の平面形状を有しており、その一端側の側方には、係合挿入部28が挿入される係合孔66が設けられている(図4および図8等参照)。係合孔66は、係合挿入部28の形状と同様に略小判形状となっているが、係合挿入部28が周方向に遊び隙間を持つように係合挿入部28より周方向に大きな形状に形成されている。この係合孔66には、壁部32aに支持され、かつ側板部61bの円形孔61cに挿通された係合挿入部28が挿入される。すなわち、ロック板2は、その一端が壁部32aに支持されると共に、その他端がベアリングユニット64に支持される。
【0046】
図10は、スイッチセンサ体70の構成を説明するための図であり、上段はスイッチセンサ体70の分解斜視図であり、下段はスイッチセンサ体70の配置構成を説明するための側面図である。
【0047】
図10に示すように、第2の検知装置となるスイッチセンサ体70は、マイクロスイッチ72と、レバー部材73と、カム部材74とを有する。本実施の形態では、スイッチセンサ体70は、第1の検知装置となる遮光板組47およびセンサ体55と協働して、ロック板2がわずかに開いた高さを維持したときに、その異常動作を検知する。すなわち、違法駐車を行う者が車両の底面とロック板2との間に空き缶やタイヤ等の介在物を介在させ、ロック板2の開き動作が妨げられているときを異常動作として検知するものとなっている。本実施の形態では、第1の検知装置における後限センサ54の検知機能がONとなり、モータ7としては十分回転したにも拘わらず、第2の検知装置であるスイッチセンサ体70の検知機能がONとなったままでありロック板2が全開位置へ移動しないときに異常を検知するように設定されている。
【0048】
マイクロスイッチ72は、略直方体形状をした本体部72aと、本体部72aから該本体部72aと離間するように図10上段における斜め上方に向かって延出するスイッチ部72bとを有する。スイッチ部72bを本体部72a側に向かって所定以上の圧力で押圧すると、本体部72a内に設けられている可動接点が固定接点に接触してマイクロスイッチ72の検知機能がON(以下、第1の検知装置または第2の検知装置の検知機能が「ON」になることを、単に、「ON」になると表記する。また、検知機能が「OFF」になる場合も同様とする。)の状態となる。
【0049】
レバー部材73は、略扇形状をした扇状部73aと、扇状部73aの一端部から図8、図10および図14等における上方に向かって突出する当接部73bとを有する。扇状部73aの下端からは後述するバネ75の一端が引っ掛けられる引掛穴73dを有する鍔部73cが一端側に向かって延出している(図10上段参照)。このレバー部材73は、扇状部73aの他端側(図10上段における右斜め上方側)がマイクロスイッチ72のスイッチ部72bと接触するように、マイクロスイッチ72の一端側(図10上段における左斜め下方側)に配置される。
【0050】
カム部材74は、略リング状の形態を有するリング部74aと、リング部74aの外周から径方向外方に向かって略円弧状の形態で突出するカム山74bとを有している(図10および図14等参照)。カム部材74は、第4回転軸26のロック板2から他端側に突出する部分に嵌め込まれる。すなわち、カム部材74は図10上段におけるレバー部材73よりも左斜め下方側に配置されることになる。また、カム部材74はイモネジ等によって第4回転軸26に着脱可能に固定される。このため、カム部材74を周方向に向かって移動させることで、カム山74bの周方向に対する位置調整を行うことが可能になる。その結果、ロック板2の動作異常高さの位置を任意に設定することができる。
【0051】
保持板71は、上方に向かって立ち上がる側壁部71aを備えており、ベアリングユニット64の上に固定される。また、側壁部71aの上端からは後述するバネ75の他端が引っ掛けられる引掛穴71cを有する鍔部71bが他端側に向かって延出している。この保持板71の側壁部71aには、マイクロスイッチ72とレバー部材73が保持される。マイクロスイッチ72とレバー部材73は、スイッチ部72bが扇状部73aに接触するように前後に並ぶ形で保持板71に取り付けられる。この際、レバー部材73は、扇状部73aが側壁部71aの長手方向に向かって揺動可能となるように、不図示の軸部材によって保持板71に取り付けられる。さらに、レバー部材73をカム部材74側に向かって付勢するバネ75がレバー部材73と保持板71とに間に取り付けられる(図10および図14等参照)。具体的には、バネ75の一端はレバー部材73の鍔部73cに設けられる引掛穴73dに引っ掛けられると共に、その他端は保持板71の鍔部71bに設けられる引掛穴71cに引っ掛けられる。
【0052】
このように、マイクロスイッチ72、レバー部材73およびカム部材74はサイドカバー65内に該サイドカバー65の長手方向に向かって並ぶように配置される。そして、ロック板2が回動し、カム部材74のカム山74bがレバー部材73の当接部73bをバネ75の付勢力に抗して押圧すると、その押圧力によってレバー部材73がマイクロスイッチ72側に揺動する。すると、レバー部材73の扇状部73aによってスイッチ部72bが本体部72a側に押圧され、マイクロスイッチ72がONになる。すなわち、カム山74bからの押圧力をレバー部材73を介してマイクロスイッチ72に伝達することで該マイクロスイッチ72のON/OFFが実現されている。
【0053】
図11は、駐車管理装置1を含む駐車管理システムを構成する車両感知器5の構成を示す平面図である。図12は、図11に示す車両感知器5の配線構造を説明するための図である。
【0054】
図11に示すように、図1の駐車管理システムを構成する車両感知器5は、車両の検知を行うループセンサユニット80と、ループセンサユニット80を保持する保持枠81とを有する。ループセンサユニット80は、渦巻状に巻かれたループコイル管82と、磁場の変化の検出を行う不図示の検出装置に接続される接続コイル管83と、ループコイル管82の両端と接続コイル管83の一端が接続される接続部85とを有する。ループコイル管82および接続コイル管83は、内部に後述するループコイル92が配置され、その外側を樹脂材料で被覆することによって形成されている。車両が車両感知器5上にくると、ループコイル管82のインダクタンスが変化するため、その変化によって車両の通過が検知される。このように、車両検知器5は、保持枠81を有するため、ループセンサユニット80を渦巻状に巻いた状態で地中に設置しやすい構成となっている。
【0055】
保持枠81は、ループコイル管82の外側に配置される略四角形状の外枠86と、外枠86に囲まれた領域内を上下に仕切るよう左右方向に伸びる横仕切部87と、外枠86内の領域を十字方向に仕切る十字仕切部87と、外枠86内の領域を斜め十字方向に仕切る斜十字仕切部88とを有する。また、保持枠81は、外枠86と横仕切部87とに囲まれた領域を左右方向に3分割するよう縦方向に伸びる2つの短仕切部90を有する。十字仕切部87を構成する4つの延部87aには、図11の紙面奥側に向かって略U字状に切り欠かれた切欠溝91aがそれぞれの伸び方向に所定の間隔を隔てて4つまたは5つずつ設けられている。また、斜十字仕切部88を構成する4つの延部88aには、図11の紙面奥側に向かって略円弧字状に切り欠かれた切欠溝91bがそれぞれの伸び方向に所定の間隔を隔てて4つまたは5つずつ設けられている。さらに、図11における左側の短仕切部90には、略U字状に切り欠かれた切欠溝91cが図11の上下方向に向かって2つ設けられており、右側の短仕切部90には切欠溝91cが1つ設けられている。
【0056】
ループセンサユニット80は、ループコイル管82および接続コイル管83を切欠溝91a,91b,91cに嵌め合わせることによって保持枠81に保持される。本実施の形態では、ループコイル管82を5重に巻かれた渦巻状に配置しているため、各延部87a,88aには切欠溝91a,91bをそれぞれ4つまたは5つずつ設けてある。このため、ループコイル管82を3重や4重等の他の巻き数に巻く場合、各延部87a,88aには、ループコイル管82の巻き数に対応する数の切欠溝91a,91bを設けるのが好ましい。
【0057】
図12に示すように、ループコイル管82の内部には、4本のループコイル92が通過している。これらのループコイル92は、接続部85に配置される4つの接点93a,93b,93c,93dにおいて接続されている。図12に示すように、接続コイル管83の図12の下方を通過している巻線94aの一端は、接点93aに接続されている。また、接点93aにはループコイル管82内の最も外側を渦巻状に通過するループコイル92aの一端が接続されている。この最も外側のループコイル92aの他端は、ループコイル管82内を渦巻状に通過して接点93bに接続されている。また、接点93bにはループコイル管82内を外側から2番目の位置で通過するループコイル92bの一端が接続され、該ループコイル92bもループコイル管82内を渦巻状に通過し、その他端は接点93cに接続されている。
【0058】
同様に、接点93cにはループコイル管82内を内側から2番目の位置で通過するループコイル92cの一端が接続され、該ループコイル92cもループコイル管82内を渦巻状に通過し、その他端は接点93dに接続されている。そして、一端が接点93dに接続されるループコイル92dはループコイル管82内の最も内側を渦巻状に通過し、その他端は接点93eに接続されている。その接点93eには、接続コイル管83の図12の上方の導線94bが接続されている。すなわち、ループコイル92a,92b,92c,92dは、あたかも1本のコイルがループコイル管82内で4周に渡って巻かれた状態となっている。このように、接続部85内に接点93a,93b,93c,93d,93eを設けることで、ループコイル92をループコイル管82内で4周に渡って容易に巻くことが可能となっている。
【0059】
次に、ロック板駆動機構3および基台ユニット4の設置方法について説明する。
【0060】
図4に示すように、ロック板駆動機構3と基台ユニット4とは、分離可能に構成されている。このため、ロック板駆動機構3と基台ユニット4とは、別個に設置することができる。まず、台部61を地面に固定させて、ロック板ベース組60を駐車場の所定の位置に設置する。例えば、側板部61bが駐車場の白線6C(図1参照)に対して垂直かつ接するように、ロック板ベース組60を配置する。そして、第4回転軸26の他端を、サイドカバー65の側板に略U字状に切り欠かれた切欠部65aを介して、ベアリングユニット64に支持させる。これにより、ロック板2は、その他端側がベアリングユニット64に支持された状態でロック板ベース組60に配置される。なお、ロック板ベース組60の台部61が、車両の進入方向幅に関して従来より短く設定されているので、ロック板ベース組60の重量はかなり軽くなり設置しやすいものとなっている。
【0061】
次に、ロック板駆動機構3をロック板ベース組60の一端側に位置する白線6C上にかつ白線6Cに沿うように配置させる。この際、第3回転軸22の係合挿入部28を、側板部61bの円形孔61cに挿通させると共に、係合孔66内に挿入させる。このように、第3回転軸22をロック板2に対して連結させることにより、ロック板2の両端はベアリングユニット64および壁部32aによって支持される。
【0062】
次に、壁部32aに設けられる穴32d,32eの位置が、側板部61bに設けられる穴61d,61eの位置と一致するように、基台ユニット4に対してロック板駆動機構3の位置調整をする。穴32d,32eと穴61d,61eの位置がそれぞれ一致したら、穴32dおよび穴61dにネジ67(図4参照)を螺入させると共に、穴32eおよび穴61eにネジ68(図4参照)を羅入させることによって、壁部a32と側板部61bとを固定する。この際、図4に示すように、ネジ67は、ラチェット機構の他端側の上方から穴32dおよび穴61dの近傍に位置させられた後、穴32dおよび穴61dに螺入される。
【0063】
一方、ネジ68は、ロック板駆動機構3の一端側から、第1のフレーム板45aおよび第2のフレームにそれぞれ2つずつ設けられているのぞき穴45e,45eおよびのぞき穴45f,45fを介して、穴32eおよび穴61eの近傍に位置させられた後、穴32eおよび穴61eに螺入される。このとき、ネジ67,68の先端は、側板部61bの他端側からほんのわずか突出または他端側の面と面一になるようにされている。次に、歯車輪列等の動力伝達機構の上からメインカバー36を被せ、ロック板駆動機構3を地面に固定する。以上のようにして、ロック板駆動機構3および基台ユニット4は駐車場に設置される。
【0064】
次に、このように構成された駐車管理装置1の動作を説明する。なお、本実施の形態では車高の高い車が入庫してきた場合について説明する。
【0065】
図13は、駐車管理装置1の動力伝達機構の動作を説明するための図であり、ロック板2が下限位置(閉じ状態)にきているときの状態を示す図である。図14は、ロック板2とスイッチセンサ体70との関係を示す図であり、ロック板2が下限位置(閉じ状態)にきているときの状態を示す図である。図15は、駐車管理装置1の動力伝達機構の動作を説明するための図であり、ロック板2が動作異常高さの位置にくると共に、第1のギヤ11が後限位置にきて停止したときの状態を示す図である。図16は、ロック板2とスイッチセンサ体70との関係を示す図であり、ロック板2が動作異常高さの位置にきているときの状態を示す図である。図17は、駐車管理装置1の動力伝達機構の動作を説明するための図であり、ロック板2が上限位置(開き状態)にきており、引掛穴51aと突出軸11aとを結ぶ線と、突出軸11aと第2回転軸12とを結ぶ線とからなる角度が90度に近くなった状態を示す図である。図18は、駐車管理装置1の動力伝達機構の動作を説明するための図であり、第1のギヤ11が後限位置にきて停止したときの状態を示す図である。図19は、ロック板2とスイッチセンサ体70との関係を示す図であり、ロック板2が上限位置(開き状態)にきているときの状態を示す図である。
【0066】
まず、ロック板2が上昇している時に、駐車車両の底とロック板2との間に空き缶等の介在物を配置させて違法駐車を行う場合の駐車管理装置1の動作について説明する。
【0067】
車両が駐車場に入庫すると、ループセンサユニット80を有する車両感知器5が車両を感知する。その感知により時間計測が開始される。そして、所定時間が経過した後、柱状の制御部6Bに設けられる料金表示窓に基本料金が表示される。
【0068】
なお、車両が駐車場に入庫する際、ロック板2は図13に示すように、斜め下方に傾いていて、その先端は地面等の固定物に当接している。すなわち、ロック板2は閉じ状態となっている。この状態では、係合孔66の遊び隙間の存在により、ロック板2はその重力で地面等に当接している。また、係合孔66に設けられている遊び隙間の存在により、ロック板2は人の力で重力に打ち勝ってわずかに開くことができる。このわずかな開きは、ロック板2と地面等に人の手や足が挟み込まれ、手や足が負傷するのを防止する。また、台部61の車両進入方向の幅が小さくされているのでロック板2の先端が台部61に衝突することがなくなり、金属間の衝撃音の発生が防止され、夜間の騒音問題が生じにくくなる。
【0069】
ロック板2が閉じ状態のときのラチェット機構の関係は、図13に示す関係となっており、ロック板2を駆動させる第3回転軸22に対しロック板2の開方向に常時働く駆動バネ30の付勢力を、増速となる歯車輪列の抵抗で受けている。なお、このときラチェットギヤ16の係合軸17とリンク14との関係は、ラチェットギヤ16の力が第1のギヤ11に伝わりにくい関係となっている。すなわち、第2回転軸12、係止軸13および係合軸17が略同一直線上に位置している。しかも、リンク14の長さ方向と第3回転軸22との交角(係合軸17を交点とした角度)が30度程度と小さくなっている。このため、ロック板2および駆動バネ30からの回転力が第3回転軸22を中心に働いたとしても、第2回転軸12を中心とした回転力としては伝わりにくい。駆動バネ30は、ロック板2が閉じられているときが、開き方向に最も強く付勢するものとなっているが、その強い付勢力に十分耐え、ロック板2を閉じ状態に維持できるものとなっている。
【0070】
他方、このとき、コイルバネ50の両端が引っ掛けられている突出軸11aと引掛穴51aとの距離は小さいものとなっている。このため、コイルバネ50は縮んだ状態となっており、該コイルバネ50からの引張力は作用しない。さらに、図13に示すように、ラチェットレバー20の一端は扇状のラチェットカム19の円形外周面によって上限位置まで押し上げられており、ラチェット爪21はラチェットギヤ16と噛合わない関係となっている。
【0071】
一方、このとき、図14に示すように、スイッチセンサ体70は、レバー部材73がカム部材74のカム山74bによって図14の左方向に向かって押圧され、この押圧力によってレバー部材73が図13の矢示G方向に揺動してマイクロスイッチ72をONにした状態となっている。具体的には、カム山74bが当接部73bに当接することで、レバー部材73をバネ75の付勢力に抗して図14の矢示G方向に揺動させ、この揺動したレバー部材73がスイッチ部72bを本体部72a側に押圧してマイクロスイッチ72をONにさせている。すなわち、カム山74bによってレバー部材73を揺動させ、揺動したレバー部材73の移動量を利用してマイクロスイッチ72をONにさせている。一方、図13に示すように、第1の検知装置は、遮光板48が前限センサ53の位置にありONの状態になっている。このように、ロック板2が閉じた状態では、第1の検知装置における前限センサ53および第2の検知装置のそれぞれがONの状態となっているため、異常動作の検知はなされない。
【0072】
ここで、車両の駐車が確認され、モータ7が動作し始めると、モータ7の動力は、ロック板駆動機構3の歯車輪列を介して減速されながら第2回転軸12に伝えられる。そして、駆動バネ30の付勢力によりロック板2は開方向に回動していく。ロック板2が開方向に回動していく場合、第1のギヤ11は図13に示す矢示A方向に回転している。このため、突出軸11aと引掛穴51aとの距離は大きくなっていく。すなわち、コイルバネ50の一端が突出軸11aによって図13の右方向に引っ張られていく。さらに、この第2回転軸12の回転と共に、遮光板48が回転する。すなわち、遮光板48が前限センサ53の位置から後限センサ54の位置へ向かって回動して行く。このため、前限センサ53がONの状態からOFF側へと移行することになる。なお、この移行時期は第1の検知装置はOFFの状態を維持する。
【0073】
上述したように、第1のギヤ11の動作開始により、ラチェットカム19も矢示A方向に回転し始める。そして、ラチェットカム19が矢示A方向に回転すると、係止軸13および突出軸11aが図13で右方向に駆動されていく。すると、ラチェットギヤ16は、その動きに追従して図13の矢示B方向に回動していく。これは、ラチェットギヤ16が駆動バネ30から常時矢示B方向の付勢力を受けているためである。すなわち、リンク14の押圧部15aがラチェットギヤ16の係合軸17の矢示B方向の回転を阻止しているが、リンク14が図13で右方向に移動するため、ラチェットギヤ16はそのリンク14の動きに追従して矢示B方向に回動することとなるわけである。
【0074】
また、これは、第1のギヤ11が駆動バネ30から受ける力の方が、第1のギヤ11がコイルバネ50から受ける引張力よりも大きいためでもある。すなわち、駆動バネ30の付勢力をコイルバネ50の付勢力よりも大きくなるように設定している。一方、ラチェットカム19が矢示A方向に回転していくと、突出軸11aと引掛穴51aとの距離は大きくなっていく。これにより、第1のギヤ11にはコイルバネ50の長手方向(図15の矢示C方向)に向かう引張力が強く作用し始める。すなわち、駆動バネ30の付勢力の一部がコイルバネ50において引張力として蓄積される。このように、駆動バネ30の付勢力を受けてラチェットギヤ16が図13の矢示B方向に回動していくと、ロック板2は開方向に回動していく。
【0075】
ここで、仮に、違法駐車しようとするものが、ロック板2の上昇時に、駐車車両の底とロック板2との間に空き缶等の介在物を配置させると、ロック板2は介在物に突き当って停止する。すなわち、ロック板2は介在物によって上昇するのを妨げられ、図15に示すようにわずかに開いた位置で停止することになる。
【0076】
一方、第1のギヤ11およびラチェットカム19は、図13の矢示A方向に、モータ7の回転を受けて回転を継続する。そして、図15に示すように、ラチェットレバー20の一端がラチェットカム19の円形外周面との接触から解放される。これにより、ラチェットレバー20の先端は図15における下方に移動し、ラチェット爪21は図15の時計回り方向に回転する。その結果、ラチェット爪21はラチェットギヤ16と噛合する。したがって、ラチェットギヤ16すなわちロック板2の図15の矢示F方向(B方向と逆方向)への回転はラチェット爪21で阻止される。すなわち、図15に示すように、ロック板2がわずかに開いた状態で、かつラチェット爪21がラチェットギヤ16と噛合した状態となる。この際、ラチェット爪21は、ラチェットギヤ16におけるラチェット歯部16aの図15における右上方の部位に噛合している。
【0077】
一方、リンク14はさらに図13から右方向に移動するため、係合軸17は長穴15の押圧部15aとの当接から解放される。そして、図15に示すように、第1のギヤ11が後限位置まで回転して、突出軸11a、第2回転軸12および引掛穴51aが略同一直線上に位置する状態となる。この状態では、コイルバネ50の矢示C方向への引張力は第1のギヤ11に伝わりにくい関係となっている。
【0078】
この状態で、違法駐車をしようとするものが空缶等の介在物を取り外すと、ロック板2は、駆動バネ30の付勢力により、その先端が車底に突き当たるまで上昇するか、または、後述するように、曲げ部2aの先端がストッパ63に突き当たる上限位置まで上昇する。
【0079】
なお、ラチェット爪21とラチェットギヤ16とが噛合すると同時にモータ7の回転が停止する。この噛合位置の検知すなわちモータ7の回転停止は、遮光板48を後限センサ54が検知することにより行っている。また、モータ7の回転は、外部等から負荷を受けることが無いので極めてスムーズなものとなっている。モータ7の回転が停止すると、第1のギヤ11およびラチェットカム19は、モータ7に対しては増速となる歯車輪列により、その位置にロックされる。
【0080】
他方、ロック板2がわずかに開いているときのスイッチセンサ体70は、図14の場合と同様に、レバー部材73がカム山74bに押圧されて揺動し、マイクロスイッチ72をONにした状態となっている(図16参照)。また、第1の検知装置は、後限センサ54がONの状態になっている。このように、ロック板2がわずかに開いた状態では、第1の検知装置における後限センサ54がONの状態になると共に、第2の検知装置がONの状態になっているため、ロック板2の異常動作の検知がなされる。そして、異常動作が検知された場合、その検知信号を、例えば、制御部6Bや駐車場を保有する店内等に送信することで、異常動作が発生したことを該制御部6Bや店内等に備えられた報知機等を介して管理者等に知らせることが可能となる。その結果、違法駐車が行われている駐車スペースを知ることができ、違法車両を判別することが可能となる。なお、この状態で、空き缶等の介在物を取り外せば、駆動バネ30の付勢力によりロック板2は上昇する。
【0081】
そして、違法駐車をした者から料金を徴収したら、ロック板2を下限位置まで移動させて駐車車両を出庫させる。この際、制御部6Bから信号を出し、モータ7を動作させて、ロック板2を下限位置まで移動させる。
【0082】
以下、図15に示す状態から図13に示す下限位置までロック板2を移行させる際の動力伝達機構の動作について説明する。
【0083】
ロック板2を閉方向に駆動させようにモータ7を動作させると、モータ7の動力は、ロック板駆動機構3の歯車輪列を介して減速されラチェットカム19に伝えられ、ラチェットカム19は、図15に示す矢示D方向に回転する。すると、ラチェットレバー20がラチェットカム19によって、図15の矢示E方向に押し上げられ、ラチェット爪21がラチェットギヤ16から外れる。この結果、ラチェットギヤ16が回転可能となり、ロック板2も閉じ方向に駆動可能となる。しかし、まだ、リンク14の押圧部15aが係合軸17に当接していない。このため、本実施の形態では車高の高い車両が入庫していることから、駆動バネ30の付勢力によりロック板2は図17に示す上限位置まで開くことになる。
【0084】
また、第1のギヤ11が図15に示す矢示D方向に回転すると、引掛穴51aと突出軸11aとを結ぶ線と、突出軸11aと第2回転軸12とを結ぶ線とからなる角度が大きくなっていき、コイルバネ50の引張力が第2回転軸12に伝わりやすい関係へと移行してゆく。そのため、モータ7の動力をコイルバネ50の引張力によって助けることができ、より効率良く、ロック板2を閉じ方向に動作させることができる。
【0085】
その後、図17に示すように、長穴15の押圧部15aが係合軸17に当接し、ラチェットギヤ16を図17の矢示F方向(反時計回り方向)へ押していく。その結果、モータ7の動力およびコイルバネ50の引張力により、ロック板2は駆動バネ30の付勢力に抗して閉方向に移動し、図13に示す閉じ状態となる。
【0086】
また、閉じ付近では、第1のギヤ11からの伝達効率が悪くなり、伝えられる力が小さくなると共に変位量が少なくなる。このため、閉じ付近では、ロック板2は、低速かつ低トルクにて動作することとなる。
【0087】
ロック板2が閉状態の下限にくると、前限センサ53により得られる信号により、モータ7をオフし、ロック板2の閉動作の完了後の位置保持を行う。このように、ロック板2を閉状態とすることにより、入庫した車両の退出を可能とする。なお、ロック板2の閉じ状態では、第1の検知装置における前限センサ53および第2の検知装置のそれぞれがONの状態になっているため、異常の検知はなされない。
【0088】
次に、ロック板2に異常動作が発生せず、ロック板2を上昇させて車両を拘束する場合の駐車管理装置1の動作について説明する。
【0089】
上述したように、本実施の形態では車高の高い車両が入庫しているため、ロック板2は上限位置まで開き、その状態を維持する。この上限位置は、ロック板2の根元側において湾曲するように曲げられた曲げ部2aの先端がストッパ63に突き当たることで達成される(図17および図18参照)。なお、車高の低い車両が入庫した場合、ロック板2は車両の底についたままの状態を維持するが、本実施の形態ではその詳細な説明は省略する。ロック板2が開方向に回動していく場合、上述したように、第1のギヤ11は矢示A方向に回転している。このため、突出軸11aと引掛穴51aとの距離は大きくなっていく。また、遮光板48も前限センサ53の位置から後限センサ54の位置へ向かって回動して行く。このため、前限センサ53がONの状態からOFFの状態へと移行することになる。
【0090】
このように、コイルバネ50の一端が図13の右方向に引っ張られていくと、図17に示すように、引掛穴51aと突出軸11aとを結ぶ線と、突出軸11aと第2回転軸12とからなる角度が90度に近い状態となる。この状態では、コイルバネ50の力は第1のギヤ11に最も伝わりやすい関係となっている。しかしながら、第1のギヤ11が、コイルバネ50から受ける引っ張り力よりも、駆動バネ30から受ける力の方が大きいため、モータ7が駆動停止した場合にも第1のギヤ11が図17における矢示D方向に回転することはない。
【0091】
さらに、第1のギヤ11が図17における矢示A方向に回転すると、図18に示すように、ラチェットレバー20の一端がラチェットカム19の円形外周面との接触から解放される。これにより、ラチェットレバー20の先端は図18における下方に移動し、ラチェット爪21は図18の時計回り方向に回転する。その結果、ラチェット爪21はラチェットギヤ16と噛合する。したがって、ラチェットギヤ16すなわちロック板2の図17の矢示F方向(B方向と逆方向)への回転はラチェット爪21で阻止される。すなわち、図18示すように、ロック板2が上限位置まで開いた状態で、かつラチェット爪21がラチェットギヤ16と噛合した状態となる。この際、ラチェット爪21は、ラチェットギヤ16におけるラチェット歯部16aの図18における左方の部位に噛合している。一方、リンク14はさらに図17から右方向に移動するため、係合軸17は長穴15の押圧部15aとの当接から解放される。また、この状態では、突出軸11a、第2回転軸12および引掛穴51aは略同一直線上に位置しているため、コイルバネ50の矢示C方向への引張力は第1のギヤ11に伝わりにくい関係となっている。このように、ロック板2が上限位置まで開くと共に、ラチェット爪21がラチェットギヤ16と噛合した状態が、ロック板2によって入庫した車両の退出が阻止されている状態である。
【0092】
一方、スイッチセンサ体70は、図19に示すように、レバー部材73がバネ75によって図19の右方向に向かって付勢され、この付勢力によってレバー部材73が図19の矢示H方向に揺動してマイクロスイッチ72がOFFなった状態となっている。具体的には、バネ75の付勢力によってレバー部材73の当接部73bがカム部材74のリング部74aに当接することで、スイッチ部72bが本体部72aに向かって押圧されることがなくなり、スイッチ部72bの先端が本体部72aから離間した状態になっている。すなわち、レバー部材73を図19の矢示H方向に揺動させることで、スイッチ部72b自身が有する付勢力によりマイクロスイッチ72をOFFにさせている。一方、図18に示すように、第1の検知装置は、遮光板48が後限センサ54の位置にあり、後限センサ54がONの状態になっている。このように、第1の検知装置における後限センサ54がONの状態になると共に、第2の検知装置がOFFの状態になっているため、ロック板2が上限まで開いた状態ではロック板2の異常動作の検知はなされない。
【0093】
以下、図18に示す状態から図13に示す下限位置までロック板2を移行させる際の動力伝達機構の動作について説明する。
【0094】
車両を駐車してから基本時間が経過すると、追加料金を加算した金額が料金表示窓に表示される。なお、基本時間、基本料金、追加時間及び追加料金の各時間単位と各料金単位は、目的に応じ自由に設定できる。柱状の制御部6Bに設けられる硬貨投入口に硬貨が投入されると、この制御部6B内のコントロール部の検知機能により検知され、その硬貨金額を料金表示窓の金額から差し引く。そして、表示料金が零になると、制御部6Bから信号を出し、モータ7を動作させ、ロック板2を閉方向に駆動させる。
【0095】
このとき、モータ7の動力により、ラチェットカム19が図18に示す矢示D方向に回転する。すると、ラチェットレバー20がラチェットカム19によって、図18の矢示E方向に押し上げられ、ラチェット爪21がラチェットギヤ16から外れる。この結果、ラチェットギヤ16が回転可能となり、ロック板2も閉じ方向に駆動可能となる。しかし、まだ、リンク14の押圧部15aが係合軸17に当接していないため、ロック板2は開状態をしばらく維持する。
【0096】
また、第1のギヤ11が図18に示す矢示D方向に回転すると、引掛穴51aと突出軸11aとを結ぶ線と、突出軸11aと第2回転軸12とを結ぶ線とからなる角度が大きくなっていき、コイルバネ50の引張力が第2回転軸12に伝わりやすい関係へと移行してゆく。そのため、モータ7の動力をコイルバネ50の引張力によって助けることができ、より効率良く、ロック板2を閉じ方向に動作させることができる。
【0097】
その後、図17の状態となると、長穴15の押圧部15aが係合軸17に当接し、ラチェットギヤ16を図17の矢示F方向へ押していく。この結果、ロック板2が駆動バネ30の付勢力に抗して閉じていく。なお、図17の状態では、リンク機構は、第1のギヤ11の回転力がリンク14を介して、ラチェットギヤ16に伝わり易い構成となっている。すなわち、係止軸13と係合軸17とを結ぶ線と、ラチェットギヤ16の回転支点と係合軸17とを結ぶ線とからなる角度が90度に近い角度となっており、モータ7の動力によって、効率良く、ロック板2を閉じ方向に動作させることができる状態となっている。さらに、このとき、引掛穴51aと突出軸11aとを結ぶ線と、突出軸11aと第2回転軸12とからなる角度が90度に近い角度となっている。このため、コイルバネ50の引張力が第2回転軸12に最も伝わりやすい関係となっている。したがって、図17の状態では、モータ7の動力をコイルバネ50の引張力によって最も助けることができ、最も効率良く、ロック板2を閉じ方向に動作させることができる。その後、モータ7の動力およびコイルバネ50の引張力によりロック板2は閉方向に移動し、該ロック板2は図13に示す閉じ状態となる。なお、ロック板2の閉じ状態では、第1の検知装置における前限センサ53および第2の検知装置のそれぞれがONの状態になっており、ロック板2の異常動作の検知はなされない。
【0098】
以上のように構成された駐車管理装置1では、モータ7と連動して回転する第2回転軸12の回転によってON/OFF動作が行われる第1の検知装置における後限センサ54がONの状態となり、ロック板2の動きを連続検出する第2の検知装置となるスイッチセンサ体70がONの状態となったときに、ロック板2に発生した異常動作すなわちロック板2の動作異常高さを検知することができる。このように、第1の検知装置および第2の検知装置の2つの検知装置におけるON/OFFの組み合わせによりロック板2の動作異常高さを検知しているため、ロック板2の動作異常高さを正確に検知することが可能となる。その結果、ロック板2に発生する異常動作を正確に検知することが可能となり、違法駐車を確実に防止できる。また、モータ7の停止位置を検知する遮光板組47およびセンサ体55に第1の検知装置としての機能を持たせているため、効率良くロック板2の異常動作の検知を行うことが可能となる。
【0099】
また、駐車管理装置1では、第2の検知装置となるスイッチセンサ体70をロック板駆動機構3内ではなく、ロック板2の他端側に配置されるサイドカバー65内に配設している。このため、スイッチセンサ体70を配置するスペースとしてロック板2の他端側を有効活用することができ、その結果、ロック板駆動機構3の構成が複雑になるのを防止できると共に、ロック板駆動機構3が大型化するのを防止できる。
【0100】
また、駐車管理装置1では、スイッチセンサ体70は、カム部材74でレバー部材73を揺動させることによってマイクロスイッチ72のON/OFF動作を行う構成となっている。このため、マイクロスイッチ72をONにするために必要な圧力以上の力を確実にマイクロスイッチ72に加えることが可能となる。したがって、スイッチセンサ体70のON/OFF動作を確実に行うことが可能となる。
【0101】
また、駐車管理装置1では、カム部材74は第4回転軸26に着脱可能に取り付けられるような構成となっている。さらに、スイッチセンサ体70では、カム部材74のカム山74bでレバー部材73を押圧するような構成となっている。このため、カム山74bの厚みが異なるカム部材74を第4回転軸26に取り付けることができ、容易にレバー部材73への押圧力を調節することが可能となる。
【0102】
また、駐車管理装置1では、カム部材74を第4回転軸26の周方向に移動させることで、カム山74bの周方向の位置を調節することができる。このため、カム部材74を周方向に移動させることで、ロック板2の動作異常高さの限界位置を調節することが可能となる。
【0103】
また、駐車管理装置1では、台部61の短手方向の幅方寸法は短く形成されている。このため、ロック板2が閉じた状態では、ロック板2の先端は、台部61ではなく該台部61を跨いで地上に当接する。また、一般的に、地上はコンクリートでできており、ガムテープ等の粘着材はコンクリートには粘着しにくい。したがって、ロック板2が閉じているときに、ガムテープ等の粘着剤をロック板2と地上との間に介在させたとしてもロック板2は地上に粘着しにくくなる。このため、ガムテープ等の粘着剤によってロック板2が開かなくなるのを防止できる。その結果、車両の違法脱出を防止することが可能となる。
【0104】
以上、本発明の一実施の形態について説明したが、本発明は上述の形態に限定されることなく、種々変形した形態にて実施可能である。
【0105】
上述の実施の形態では、モータ7の動力で開閉可能なロック板2を動作させるロック板駆動機構3を有する駐車管理装置1において、モータ7の回転に追従して動作する第2回転軸12の動作を検知する遮光板組47およびセンサ体55と、ロック板2の回転を検知するスイッチセンサ体70とを備え、遮光板組47およびセンサ体55と、スイッチセンサ体70のそれぞれの検知結果の組み合わせによりロック板2の異常動作を検知するものとしている。ここで、上述の実施の形態では、追従動作体を、回転する第2回転軸12としているが、追従動作体としては、第1のギヤ11としたり、他の回転体としたりしても良い。さらには、追従動作体としては、回転体ではなく、回転体によって往復動作するものとしても良い。
【0106】
また、上述の実施の形態では、後限センサ54およびスイッチセンサ体70のそれぞれがONのときにロック板2の異常動作を検知しているが、ロック板2の動作異常高さを検知する遮光板組47およびセンサ体55と、スイッチセンサ体70のON/OFFの組み合わせは、これらの場合に限定されず、例えば、前限センサ53と、スイッチセンサ体70の両者がONのときにロック板2の異常動作を検知したり、検知結果の他の組み合わせを採用したりするようにしても良い。
【0107】
また、上述の実施の形態では、スイッチセンサ体70では検知手段としてスイッチ式のマイクロスイッチ72が用いられているが、検知手段として非接触である光式のセンサスイッチ等、他の種類のスイッチを用いるようにしても良い。また、第1の検知装置としては、遮光板組47とセンサ体55となる光式の非接触の検知手段が用いられているが、第1の検知装置としてスイッチ式等の他の種類の検知手段を用いても良い。また、第1、第2の検知装置は、オンオフの2位置を検知するものとしたが、各検知装置のいずれか一方または両方を2スイッチ式とし、オンオン、オンオフ、オフフオの3位置検知式としても良い。
【0108】
また、上述の実施の形態では、ロック板2がわずかに開いた高さを動作異常高さとしているが、ロック板2の動作異常高さはこの高さに限定されるものではなく、中程度に開いた高さ等、他の高さを動作異常高さの上限とするようにしても良い。なお、中程度に開いた高さに設定する場合、底が低い車両に突き当て、ロック板2が係止したときとの区別をするための他の手段、例えば、ロック板2が異常動作高さで停止したときに、カメラで撮影し、その画像を管理者に送信するような手段を適宜設けるのが好ましい。なお、このカメラでの画像送信は、この実施の形態の場合にも適用することができる。
【0109】
また、上述の実施の形態では、レバー部材73として揺動機構が用いられているが、レバー部材73は揺動機構に限定されるものではなく、例えば、回転可能なてこ部材としても良いし、台部61に2点が固定された4節リンク機構等の他の機構や部材を用いても良い。また、レバー部材73を設けないようにしても良い。
【0110】
また、上述の実施の形態では、スイッチセンサ体70をサイドカバー65内に配設しているが、例えば、ロック板駆動機構3内やロック板駆動機構3と基台ユニット4との間等の他の部位に、スイッチセンサ体70を配設するようにしても良い。
【0111】
また、上述の実施の形態では、ロック板2をリンク機構を介して動作させているが、モータ7からの動力をすべて輪列機構を介してロック板2に伝えるものとしても良い。また、動力源としてはモータではなく、ソレノイド等の他の動力源としても良い。
【0112】
また、駐車管理装置としては、ロック板2と、ロック板2を動作させるロック板駆動機構3を有するものであれば成立する。すなわち、ロック板2以外の基台ユニット4は必須の構成ではない。しかし、ロック板ベース組60などを含む基台ユニット4とするのが好ましい。また、駐車管理装置としては、車両感知器5やコントロール部6Aや制御部6Bを含む構成としても良い。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】本発明の一実施の形態に係る駐車管理装置を含む駐車管理システムの基本構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る駐車管理装置のロック板駆動機構および基台ユニットの平面図である。
【図3】図2のロック板駆動機構および基台ユニットを図2の矢示I方向から見た正面図である。
【図4】図2に示す駐車管理装置中のロック板駆動機構と基台ユニットとを分離した状態を示す分解斜視図である。
【図5】図2に示す駐車管理装置のロック板駆動機構および基台ユニットの平面透視図である。
【図6】図5のロック板駆動機構および基台ユニットを図5の矢示II方向から見た背面透視図である。
【図7】図5のロック板駆動機構3を図5の矢示III方向から透視して見た側面図である。
【図8】図2に示す駐車管理装置のロック板駆動機構および基台ユニットの基本構成を示す分解斜視図である。
【図9】図2に示す駐車管理装置のロック板駆動機構の分解斜視図である。
【図10】図8中のスイッチセンサ体の構成を説明するための図であり、上段はスイッチセンサ体の分解斜視図であり、下段はスイッチセンサ体の配置構成を説明するための側面図である。
【図11】図1に示す車両感知器の構成を示す平面図である。
【図12】図10に示す車両感知器の配線構造を説明するための図である。
【図13】図2に示す駐車管理装置の動力伝達機構の動作を説明するための図であり、ロック板が下限位置(閉じ状態)にきているときの状態を示す図である。
【図14】図2に示す駐車管理装置のロック板とスイッチセンサ体との関係を示す図であり、ロック板が下限位置(閉じ状態)にきているときの状態を示す図である。
【図15】図2に示す駐車管理装置の動力伝達機構の動作を説明するための図であり、ロック板が動作異常高さの位置にくると共に、第1のギヤが後限位置にきて停止したときの状態を示す図である。
【図16】図2に示す駐車管理装置のロック板とスイッチセンサ体との関係を示す図であり、ロック板が動作異常高さの位置にきているときの状態を示す図である。
【図17】図2に示す駐車管理装置の動力伝達機構の動作を説明するための図であり、ロック板2が上限位置(開き状態)にきており、引掛穴と突出軸とを結ぶ線と、突出軸と第2回転軸とを結ぶ線とからなる角度が90度に近くなった状態を示す図である。
【図18】図2に示す駐車管理装置の動力伝達機構の動作を説明するための図であり、第1のギヤが後限位置にきて停止したときの状態を示す図である。
【図19】図2に示す駐車管理装置のロック板2とスイッチセンサ体70との関係を示す図であり、ロック板2が上限位置(開き状態)にきているときの状態を示す図である。
【符号の説明】
【0114】
1…駐車管理装置
2…ロック板
3…ロック板駆動機構
4…基台ユニット
7…モータ
12…第2回転軸(追従動作体)
47…遮光板組(第1の検知装置の一部)
55…センサ体(第1の検知装置の一部)
70…スイッチセンサ体(第2の検知装置の一部)
72…マイクロスイッチ(スイッチセンサ)
73…レバー部材
74…カム部材
74a…カム山
【技術分野】
【0001】
本発明は、駐車場に設置される自動車等の駐車管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、駐車する車両等を機械的に拘束し、料金の支払い等によりその拘束を解く駐車管理装置が知られている。この駐車管理装置としては、駐車した車両の下方からロック板を上昇させて車両の出車を防止し、正規の駐車料金を払うとそのロック板を下降させて出車を可能とさせるものが存在している。
【0003】
特許文献1には、ロック板の上昇動作および下降動作をロック板駆動機構によって行わせている駐車管理装置が開示されている。また、この駐車管理装置では、ロック板駆動機構中にモータの動力伝達を遮断する継断機構を設け、該継断機機構を構成するラチェットカムとリンクアームとを遊びを持たせて係合させることにより、ロック板に働く各種の過負荷からロック板駆動機構を保護するものとなっている。
【0004】
【特許文献1】特開平10―61244号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されている駐車管理装置では、過負荷への対応は可能となっているが、ロック板は一枚の金属板で構成されているため、次のような違法駐車が可能となる。すなわち、違法駐車しようとするものが、駐車車両の底とロック板との間に空き缶やタイヤ等の介在物を介在させ、該介在物の存在によりロック板をほとんど上昇しない状態に維持させたまま駐車することが可能となる。
【0006】
また、車両を駐車する前に、ロック板とロック板が配設される台部とをガムテープ等の粘着剤で固定し、ロック板が上昇しない状態にして違法駐車をすることも可能である。さらに、違法駐車しようとする者が駐車車両からはみ出た部分のロック板に乗ったりしてロック板を十分に上昇しない状態にして駐車させることもできる。上述のように、ロック板の十分な上昇を妨げることによる違法駐車が発生しがちとなっている。
【0007】
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ロック板の上昇を阻止して駐車する違法駐車がしづらい駐車管理装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の一面は、モータの動力で開閉可能なロック板を動作させるロック板駆動機構を有する駐車管理装置において、モータの回転に追従して動作する追従動作体の動作を検知する第1の検知装置と、ロック板の回転を検知する第2の検知装置とを備え、第1の検知装置および第2の検知装置のそれぞれの検知結果の組み合わせによりロック板の異常動作を検知するものである。
【0009】
また、第1の検知装置および第2の検知装置は、それぞれON/OFFの信号を得る装置とし、各装置の検知機能がON/OFFになる位置を調節することで、検知すべきロック板の異常動作の上限位置を調節できる構成とするのが好ましい。
【0010】
また、第1の検知装置をロック板駆動機構の内部に配設すると共に、第2の検知装置を、ロック板駆動機構の外部に配設するのが好ましい。
【0011】
また、第1の検知装置は、ロック板の全開位置および全閉位置に対応させてモータを駆動させる際の、該モータの駆動開始位置もしくは駆動停止位置を検知する機能を兼ね備えたものとするのが好ましい。
【0012】
また、前記第2の検知装置は、所定の圧力が加わることで検知機能がONとなるスイッチセンサと、スイッチセンサと接触し、該スイッチセンサに圧力を伝達するレバー部材と、レバー部材に圧力を加えるカム部材と、を備えるようにするのが好ましい。
【0013】
また、カム部材はロック板と共に回転するロック板回転軸に着脱可能に取り付けられるようなリング状の形態を有すると共に、レバー部材に圧力を加えるための径方向外方に向かって突出するカム山を備えるようにするのが好ましい。
【0014】
また、カム山の位置をロック板回転軸の周方向に沿って移動させることで、検知すべきロック板の異常動作の上限位置を調節可能な構成とするのが好ましい。
【0015】
また、レバー部材は揺動可能に軸支されており、レバー部材の一方の側にカム部材のカム山を当接させて、該レバー部材を一方の側と反対側に揺動させることでスイッチセンサに圧力を加えるようにするのが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によると、ロック板の上昇を阻止して駐車するという違法駐車を防止することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の一実施の形態に係る駐車管理装置1について、図面を参照しながら説明する。
【0018】
図1は、駐車管理装置1を含む駐車管理システムの基本構成を示す斜視図である。図1に示すように、駐車管理システムは、駐車管理装置1を含むシステムである。駐車管理装置1は、駐車車両の退出を禁止する開閉可能なロック板2を駆動させるロック板駆動機構3と、ロック板2が備えられた基台ユニット4と、を主な構成要素としている。駐車管理システムは、駐車管理装置1に加え、地中内に埋設される後述するループセンサユニット80からなる車両感知器5と、この車両感知器5の信号を受けてロック板駆動機構3を制御するコントロール部6A等が組み込まれた制御部6B等を有している。
【0019】
図2は、本発明の一実施の形態に係る駐車管理装置1のロック板駆動機構3および基台ユニット4の平面図である。図3は、図2のロック板駆動機構3および基台ユニット4を矢示I方向から見た正面図である。図4は、駐車管理装置1中のロック板駆動機構3と基台ユニット4とを分離した状態を示す分解斜視図である。図5は、駐車管理装置1のロック板駆動機構3および基台ユニット4の平面透視図である。図6は、図5のロック板駆動機構3および基台ユニット4を矢示II方向から見た背面透視図である。図7は、図5のロック板駆動機構3を矢示III方向から透視して見た側面図である。図8は、駐車管理装置1のロック板駆動機構3および基台ユニット4の基本構成を示す分解斜視図である。図9は、ロック板駆動機構3の分解斜視図である。なお、以下の説明において、ロック板2においてロック板駆動機構3が設けられている側(図2の左端側)を一端側、ロック板2においてロック板駆動機構3とは反対側(図2の右端側)を他端側と規定する。
【0020】
図2および図3に示すように、駐車管理装置1は、後述するモータ7の動力で開閉可能なロック板2を動作させるロック板駆動機構3を備えており、該ロック板2を開くこと、すなわち上方に起き上がらせることによって車両の退出を禁止し、車両を機械的に拘束する装置である。図4に示すように、このロック板駆動機構3は、基台ユニット4と分離可能に一体化されている。ここで、基台ユニット4とは、第3回転軸22を含むロック板駆動機構3以外の部分に当たる。この駐車管理装置1に使用されるロック板駆動機構3の基本構成は、図5から図9に示すように、モータ7と、このモータ7の動力をロック板2に伝える歯車輪列等からなる動力伝達機構と、この動力伝達機構中に入れられるリンク機構とラチェット機構とからなる。なお、ロック板駆動機構3は、短手方向において、駐車場に敷かれる白線6C(図1参照)と同程度の寸法となる約150mmの幅寸法を有するように設計されている。なお、ロック板駆動機構3の短手方向の幅寸法は、150mmに限定されるものではなく、100mm以上150mm以下の範囲内の幅寸法に設計することが可能である。
【0021】
ここで、図5から図9に示すように、モータ7には、モータ7への通電をオンした時、このモータ7の回転を減速する減速用ギヤボックス8が固定されている。なお、この実施の形態では、減速用ギヤボックス8によってモータ7の回転を減速させており、一種のギヤードモータとなっている。
【0022】
一方、歯車輪列は、モータ7の出力軸となる第1回転軸9の先端に固定された出力ギヤ10と、この出力ギヤ10と噛み合い、回転を減速する大径の第1のギヤ11と、この第1のギヤ11と一体回転する第2回転軸12とから構成される。すなわち、第2回転軸12、並びに、第1のギヤ11および後述するラチェットカム19にキー溝(図示省略)を設け、これらのキー溝(図示省略)にキー(図示省略)嵌合することによって、第1のギヤ11は第2回転軸12に固定され、第2回転軸12と一体回転する。この第2回転軸12は、モータ7の回転に追従して動作する追従動作体となっている。この歯車輪列によって減速されたモータ7の回転は、後述するリンク機構を介して最終的にロック板2が回動することにつながる。
【0023】
ロック板駆動機構3には、この歯車輪列に続いてリンク機構が設けられている。以下、リンク機構の詳細については、主に図8および図9を参照しながら説明する。リンク機構は、第1のギヤ11と、この第1のギヤ11に設けられる係止軸13と、この係止軸13に係止されるリンク14と、リンク14に設けられる長穴15(図7、図8および図9参照)内を相対移動可能に係合するように第2のギヤとなるラチェットギヤ16に設けられる係合軸17と、ラチェットギヤ16とから構成される。
【0024】
上述したリンク14には、係合軸17が係合する長穴15の他に、第1のギヤ11の係止軸13が嵌入し、係止軸13を支点としてリンク14が回動可能とされる係止孔14aが設けられている。長穴15は、係合軸17によって押圧される押圧部15aを有している。なお、リンク14は、全体として、への字状に曲げられている。
【0025】
そして、この駐車管理装置1の動力伝達機構中には、モータ7の回転をロック板2に伝えるための以上のような歯車輪列およびリンク機構に加え、さらに、ラチェット機構と、ロック板2を開き方向に付勢する付勢部材と、ロック板2を閉じ方向に引っ張る引張部材とが組み込まれている。
【0026】
以下、ラチェット機構の詳細について、主に図8および図9を参照しながら説明する。ラチェット機構は、第1のギヤ11に固定されたラチェットカム19と、このラチェットカム19のレバー当接面19a(図9参照)に当接するラチェットレバー20と、このラチェットレバー20と一体動作するラチェット爪21と、ラチェット爪21が係合するラチェットギヤ16と、このラチェットギヤ16が固定される第1のロック板回転軸となる第3回転軸22と、ラチェットレバー20に一端が係止されるラチェットバネ23と、ラチェット爪21の回動支点となるラチェット軸24と、このラチェット軸24の両端部分を支持し、第3回転軸22を周方向に回動可能に軸支するラチェットステー25とから主として構成されている。なお、上述した、ラチェットバネ23の一端はラチェットレバー20に設けられる係止孔20bに引っ掛けられる。また、第1のギヤ11とラチェットカム19は、複数のピン(図示省略)で互いに固定され一体化されている。
【0027】
なお、上述した、ラチェットギヤ16は、ラチェット爪21が噛合するラチェット歯部16aと、第3回転軸22と一体回転するようにキーが入れられるキー溝16bと、第3回転軸22が貫通する貫通孔16cを有する。そして、ラチェットギヤ16のラチェット歯部16aは、全周ではなく、外周の一部に設けられており、その設置部位は扇形状とされている。また、ラチェット爪21は、ラチェット軸24が貫通する支持孔21aと、ラチェットレバー20をその上部にねじ止めするための2つのねじ孔21b,21bを有している。そして、ラチェット爪21は、ラチェット軸24によってラチェットステー25に回動可能に保持される。
【0028】
また、ラチェットステー25は、2つの腕部25a,25a(図9参照)と、ダンパーゴム34に載置される載置部25b(図9参照)とから主に構成される。そして、ラチェットステー25には、ラチェット軸24を挿通し、支持する支持孔25c(図9参照)と、第3回転軸22が挿通される挿通孔25d(図9参照)とが設けられている。
【0029】
なお、ロック板2は、第3回転軸22と同一軸線上で回転する第2のロック板回転軸となる第4回転軸26に一体回転可能に取り付けられている。すなわち、ロック板2のロック板回転軸は、第1のロック板回転軸となる第3回転軸22と第2のロック板回転軸となる第4回転軸26との2つの回転軸を有している。このロック板回転軸は、後述する台部61の面に対して平行になっている。第4回転軸26の他端は、ロック板2から他端側に向かって突出している。一方、第3回転軸22の一端はベアリング27a(図9参照)を介して支持ユニット27(図9参照)に回転可能に支持されている。また、第3回転軸22の他端は断面が略小判形状をした係合挿入部28とされると共に、その他端部近傍はベアリング29a(図9参照)を介して後述するベース部32の壁部32aに回動可能に支持されている。すなわち、第3回転軸22は、係合挿入部28が壁部32aから他端側に突出するように、支持ユニット27および該壁部32aに支持されている。
【0030】
ロック板2を駆動する第3回転軸22をロック板2の開き方向(=起立方向)に常時付勢する付勢部材は、第3回転軸22に挿入される駆動バネ30で構成されている。この駆動バネ30は、その一端がラチェットギヤ16に設けられるバネ当接軸31に当接し、他端が後述するベース部32の表面に当接するように組み込まれる。なお、この取り付けは、ラチェットギヤ16と遊びを持って一体回転するロック板2が、開き方向に付勢されるように行われる。すなわち、ロック板2が閉じた場合、駆動バネ30が強く巻きしめられ、その結果、強い付勢力でもってロック板2を開かせようとするのである。
【0031】
モータ7と歯車輪列等の動力伝達機構は、ロック板駆動機構3のベースを構成し地上に固定されるベース部32に配設される。以下では、ベース部32の詳細について図9を参照しながら説明する。ベース部32は矩形状の平板を略L字状に折り曲げた形態を有している。このため、ベース部32は、その他端側に壁部32aを有する。このように、壁部32aは、ベース部32において下方から上方に向かって立ち上がるように形成されており、ロック板駆動機構3の内部に砂や埃の侵入を防止する防砂壁としての機能を果たしている。また、壁部32aには、第3回転軸22が挿通される円形の円形孔32bが設けられている。さらに、円形孔32bの側方には、円形孔32bより小径の穴32d,32dが横並びに2つ設けられている。また、壁部32aにおける他方の端部側にも、穴32dと同程度の直径を有する穴32eが横並びに2つ設けられている。また、ベース部32の地面と平行となる底部32fの一端部側に四角状の貫通孔32gが設けられている。
【0032】
また、図8および図9に示すように、ラチェットステー25とベース部32との間には、ラチェットステー25の回動を弾性的に支持する略直方体形状のダンパーゴム34が介在される。このダンパーゴム34はラチェットステー25の載置部25bの下に配置される。
【0033】
モータ7は、モータフレーム45(図9参照)に取り付けられる。このモータフレーム45は、ベース部32の一端側に配置される第1のフレーム板45a(図9参照)と、ベース部32の他端側に配置される第2のフレーム板45b(図9参照)とから構成されている。モータ7は、第1のフレーム板45aと第2のフレーム板45bとによって狭持される形で、ベース部32に配設される。これら第1のフレーム板45aおよび第2のフレーム板45bのそれぞれには、第2回転軸12を回転可能に支持するベアリング46,46(図9参照)が固定されている。また、第2のフレーム板45bには、ベアリング46が取り付けられる円形孔45cを中心として略半円弧状に切り欠かれた半円弧穴45d(図9参照)が形成されている。さらに、第1のフレーム板45aの下端部近傍には、上述した2つの穴32eと対応するように、のぞき穴45e,45eが横並びに2つ設けられている。また、第2のフレーム板45bの下端部近傍にも、2つの穴32eと対応するように、のぞき穴45f,45fが横並びに2つ設けられている。
【0034】
ラチェットバネ23は、その一端がラチェットレバー20の係止孔20bに引っ掛けられると共に、その他端は第1のフレーム板45から他端側に向かって突出する不図示の突出部に引っ掛けられる。このため、ラチェット爪21は、ラチェットバネ23によってベース部32側に向かって引っ張り力を受ける。このようにラチェット爪21の先端側がベース部32側に引っ張られることによって、ラチェット爪21とラチェットギヤ16とがしっかり噛合することとなる。
【0035】
ロック板2を閉じ方向(=倒れ方向)に引っ張る引張部材は、その一端が第1のギヤ11から一端側に向かって突出する突出軸11aに引っ掛けられるコイルバネ50で構成されている。この突出軸11aは、第1のフレーム板45aの半円弧穴45dに挿通されている。また、コイルバネ50の他端は、ベース部32に配設される矩形状の矩形フレーム51に形成される引掛穴51aに引っ掛けられる。このため、コイルバネ50は、後述するように、駆動バネ30の付勢力とは逆方向に向かってリンク14を引っ張ることとなる。したがって、閉動作におけるモータ7の駆動をコイルバネ50によって助けることが可能となる。
【0036】
また、歯車輪列等の動力伝達機構が配設されたベース部32上には、メインカバー36が被せられる。メインカバー36の他端側の側壁36aには、上方に向かって凸状に切り欠かれた凸切欠部36bが形成されている。また、メインカバー36は、側壁36aが壁部32aの他端側を覆うようにベース部32上に被せられる。
【0037】
第2回転軸12の先端には、遮光板組47が取り付けられている。遮光板組47は、先端が略90度に折り曲げられた遮光板48と、遮光板48の中央に設けられる不図示の孔に嵌合されるセンサーボス49(図9参照)とから構成される。そして、図9等に示すように、第2回転軸12の先端側には、略L字状に折り曲げられたフレーム部52が配設され、その内部には、それぞれ受発光素子からなる前限センサ53と後限センサ54が取り付けられたセンサ体55が備えられている。センサ体55は、前限センサ53および後限センサ54を遮光板48の先端が第2回転軸12の回転によって横切るようにフレーム部52の内部に取り付けられている。2つのセンサ53,54は、略180度対称位置に設けられ、ロック板2の全開位置と全閉位置に対応した第1のギヤ11の回転位置を検知するものとなっている。
【0038】
また、遮光板組47およびセンサ体55は、ロック板2の上昇動作の異常として判断する高さ(以下、動作異常高さという。)を検知するための後述する第1の検知装置としても機能する。これら遮光板組47およびセンサ体55の第1の検知装置としての動作は、以下のようになる。すなわち、前限センサ53が遮光板48の回転位置を検知したとき、前限センサ53はONの状態になり、ロック板2が下限状態にあることを検知した信号が発信される。一方、後限センサ54が遮光板48の回転位置を検知したとき、後限センサ54がONになり、ロック板2が上限状態にあることを検知した信号が発信される。この第1の検知装置は、モータ7の回転動作を検知するものであり、ロック板2が通常の動作をしたときはロック板2の回転位置を検出することとなる。
【0039】
また、ベース部32の底部32fに設けられる四角状の貫通孔32g(図9参照)を跨ぐように、配線接続部57が設置されている(図4参照)。配線接続部57は平板を略U字状に折り曲げた配線フレーム57a上に各種配線が接続される配線基板57bを固定することにより構成される。また、ベース部32におけるダンパーゴム34の一端側には、制御部58が配設されている(図4参照)。制御部58は、制御回路基板58a(図9参照)と、該制御回路基板58aをカバーする上下に3つに分割された基板カバー58b(図9参照)とから構成される。なお、制御回路基板58aは雨水等が付いても容易に乾くように縦形に設置される。
【0040】
次に、基台ユニット4の構成について、図2から図6並びに図8を参照しながら、特に、図4、図8を参照しながら詳述する。
【0041】
基台ユニット4は、ロック板2と、第4回転軸26と、ロック板2が配設されるロック板ベース組60とから主に構成されている。図4に示すように、基台ユニット4は、ロック板駆動機構3に対して分離可能となっており、該基台ユニット4とロック板駆動機構3とはネジ止めにより一体化可能な構成となっている。
【0042】
図8に示すように、ロック板ベース組60は、台部61と、踏み台部62と、ロック板2を一定の上昇位置で止めるストッパ63と、第4回転軸26の他端を回転可能に支持するベアリングユニット64と、このベアリングユニット64部分に設けられるサイドカバー65と、ロック板2の動作異常高さを検知するための第2の検知装置となるスイッチセンサ体70と、スイッチセンサ体70をサイドカバー65内で保持する保持板71とで主に構成される。
【0043】
図8に示すように、台部61は、地上に固定される略矩形状の平板部61aと、平板部61aの一端部から上方に向かって立ち上がる側板部61bとを備えている。側板部61bは、メインカバー36の凸切欠部36bに嵌め合わさるように、略凸状に形成されている。また、側板部61bには、壁部32aの円形孔32bに挿通された第3回転軸22が挿入される円形孔61cが設けられている。さらに、側板部61bの両端部近傍には、壁部32aに設けられる穴32d,32eと対応するように、円形の穴61d,61eがそれぞれ横並びに2つずつ設けられている。そして、穴32dおよび穴61dにネジを螺入させると共に、穴32eおよび穴61eにネジを羅入させることによって、壁部32aと側板部61bとが固定される。この際、壁部32aから他端側に突出している第3回転軸22の係合挿入部28は円形孔61cに挿入される。
【0044】
踏み台部62は、平板部61a上に配置される。この踏み台部62は、ロック板2側に向かって高さが徐々に高くなるように傾斜している。この傾斜によって車両のタイヤが駐車管理装置1に乗り上げやすくしている。ストッパ63は、平板部61aの両端部近傍に配置される。ベアリングユニット64は、平板部61aの他端部近傍に配置され、第4回転軸26の他端側を回転可能に支持する。このため、ロック板2は、その他端のみが回転可能に支持された状態でロック板ベース組60に配設される。なお、第4回転軸26は、断面円筒状のパイプとなっており、第3回転軸近傍まで伸びている。このため、ロック板2の全体的な強度を高めており、しかもロック板2が軽いものとなる。この結果、ロック板2の駆動機構、例えばモータ7等を小型で低価格なものとできると共に設置作業がし易いものとなる。なお、第4回転軸26をロック板2の他端側の一部のみに配置するようにしても良い。
【0045】
また、ロック板2は、台形の平面形状を有しており、その一端側の側方には、係合挿入部28が挿入される係合孔66が設けられている(図4および図8等参照)。係合孔66は、係合挿入部28の形状と同様に略小判形状となっているが、係合挿入部28が周方向に遊び隙間を持つように係合挿入部28より周方向に大きな形状に形成されている。この係合孔66には、壁部32aに支持され、かつ側板部61bの円形孔61cに挿通された係合挿入部28が挿入される。すなわち、ロック板2は、その一端が壁部32aに支持されると共に、その他端がベアリングユニット64に支持される。
【0046】
図10は、スイッチセンサ体70の構成を説明するための図であり、上段はスイッチセンサ体70の分解斜視図であり、下段はスイッチセンサ体70の配置構成を説明するための側面図である。
【0047】
図10に示すように、第2の検知装置となるスイッチセンサ体70は、マイクロスイッチ72と、レバー部材73と、カム部材74とを有する。本実施の形態では、スイッチセンサ体70は、第1の検知装置となる遮光板組47およびセンサ体55と協働して、ロック板2がわずかに開いた高さを維持したときに、その異常動作を検知する。すなわち、違法駐車を行う者が車両の底面とロック板2との間に空き缶やタイヤ等の介在物を介在させ、ロック板2の開き動作が妨げられているときを異常動作として検知するものとなっている。本実施の形態では、第1の検知装置における後限センサ54の検知機能がONとなり、モータ7としては十分回転したにも拘わらず、第2の検知装置であるスイッチセンサ体70の検知機能がONとなったままでありロック板2が全開位置へ移動しないときに異常を検知するように設定されている。
【0048】
マイクロスイッチ72は、略直方体形状をした本体部72aと、本体部72aから該本体部72aと離間するように図10上段における斜め上方に向かって延出するスイッチ部72bとを有する。スイッチ部72bを本体部72a側に向かって所定以上の圧力で押圧すると、本体部72a内に設けられている可動接点が固定接点に接触してマイクロスイッチ72の検知機能がON(以下、第1の検知装置または第2の検知装置の検知機能が「ON」になることを、単に、「ON」になると表記する。また、検知機能が「OFF」になる場合も同様とする。)の状態となる。
【0049】
レバー部材73は、略扇形状をした扇状部73aと、扇状部73aの一端部から図8、図10および図14等における上方に向かって突出する当接部73bとを有する。扇状部73aの下端からは後述するバネ75の一端が引っ掛けられる引掛穴73dを有する鍔部73cが一端側に向かって延出している(図10上段参照)。このレバー部材73は、扇状部73aの他端側(図10上段における右斜め上方側)がマイクロスイッチ72のスイッチ部72bと接触するように、マイクロスイッチ72の一端側(図10上段における左斜め下方側)に配置される。
【0050】
カム部材74は、略リング状の形態を有するリング部74aと、リング部74aの外周から径方向外方に向かって略円弧状の形態で突出するカム山74bとを有している(図10および図14等参照)。カム部材74は、第4回転軸26のロック板2から他端側に突出する部分に嵌め込まれる。すなわち、カム部材74は図10上段におけるレバー部材73よりも左斜め下方側に配置されることになる。また、カム部材74はイモネジ等によって第4回転軸26に着脱可能に固定される。このため、カム部材74を周方向に向かって移動させることで、カム山74bの周方向に対する位置調整を行うことが可能になる。その結果、ロック板2の動作異常高さの位置を任意に設定することができる。
【0051】
保持板71は、上方に向かって立ち上がる側壁部71aを備えており、ベアリングユニット64の上に固定される。また、側壁部71aの上端からは後述するバネ75の他端が引っ掛けられる引掛穴71cを有する鍔部71bが他端側に向かって延出している。この保持板71の側壁部71aには、マイクロスイッチ72とレバー部材73が保持される。マイクロスイッチ72とレバー部材73は、スイッチ部72bが扇状部73aに接触するように前後に並ぶ形で保持板71に取り付けられる。この際、レバー部材73は、扇状部73aが側壁部71aの長手方向に向かって揺動可能となるように、不図示の軸部材によって保持板71に取り付けられる。さらに、レバー部材73をカム部材74側に向かって付勢するバネ75がレバー部材73と保持板71とに間に取り付けられる(図10および図14等参照)。具体的には、バネ75の一端はレバー部材73の鍔部73cに設けられる引掛穴73dに引っ掛けられると共に、その他端は保持板71の鍔部71bに設けられる引掛穴71cに引っ掛けられる。
【0052】
このように、マイクロスイッチ72、レバー部材73およびカム部材74はサイドカバー65内に該サイドカバー65の長手方向に向かって並ぶように配置される。そして、ロック板2が回動し、カム部材74のカム山74bがレバー部材73の当接部73bをバネ75の付勢力に抗して押圧すると、その押圧力によってレバー部材73がマイクロスイッチ72側に揺動する。すると、レバー部材73の扇状部73aによってスイッチ部72bが本体部72a側に押圧され、マイクロスイッチ72がONになる。すなわち、カム山74bからの押圧力をレバー部材73を介してマイクロスイッチ72に伝達することで該マイクロスイッチ72のON/OFFが実現されている。
【0053】
図11は、駐車管理装置1を含む駐車管理システムを構成する車両感知器5の構成を示す平面図である。図12は、図11に示す車両感知器5の配線構造を説明するための図である。
【0054】
図11に示すように、図1の駐車管理システムを構成する車両感知器5は、車両の検知を行うループセンサユニット80と、ループセンサユニット80を保持する保持枠81とを有する。ループセンサユニット80は、渦巻状に巻かれたループコイル管82と、磁場の変化の検出を行う不図示の検出装置に接続される接続コイル管83と、ループコイル管82の両端と接続コイル管83の一端が接続される接続部85とを有する。ループコイル管82および接続コイル管83は、内部に後述するループコイル92が配置され、その外側を樹脂材料で被覆することによって形成されている。車両が車両感知器5上にくると、ループコイル管82のインダクタンスが変化するため、その変化によって車両の通過が検知される。このように、車両検知器5は、保持枠81を有するため、ループセンサユニット80を渦巻状に巻いた状態で地中に設置しやすい構成となっている。
【0055】
保持枠81は、ループコイル管82の外側に配置される略四角形状の外枠86と、外枠86に囲まれた領域内を上下に仕切るよう左右方向に伸びる横仕切部87と、外枠86内の領域を十字方向に仕切る十字仕切部87と、外枠86内の領域を斜め十字方向に仕切る斜十字仕切部88とを有する。また、保持枠81は、外枠86と横仕切部87とに囲まれた領域を左右方向に3分割するよう縦方向に伸びる2つの短仕切部90を有する。十字仕切部87を構成する4つの延部87aには、図11の紙面奥側に向かって略U字状に切り欠かれた切欠溝91aがそれぞれの伸び方向に所定の間隔を隔てて4つまたは5つずつ設けられている。また、斜十字仕切部88を構成する4つの延部88aには、図11の紙面奥側に向かって略円弧字状に切り欠かれた切欠溝91bがそれぞれの伸び方向に所定の間隔を隔てて4つまたは5つずつ設けられている。さらに、図11における左側の短仕切部90には、略U字状に切り欠かれた切欠溝91cが図11の上下方向に向かって2つ設けられており、右側の短仕切部90には切欠溝91cが1つ設けられている。
【0056】
ループセンサユニット80は、ループコイル管82および接続コイル管83を切欠溝91a,91b,91cに嵌め合わせることによって保持枠81に保持される。本実施の形態では、ループコイル管82を5重に巻かれた渦巻状に配置しているため、各延部87a,88aには切欠溝91a,91bをそれぞれ4つまたは5つずつ設けてある。このため、ループコイル管82を3重や4重等の他の巻き数に巻く場合、各延部87a,88aには、ループコイル管82の巻き数に対応する数の切欠溝91a,91bを設けるのが好ましい。
【0057】
図12に示すように、ループコイル管82の内部には、4本のループコイル92が通過している。これらのループコイル92は、接続部85に配置される4つの接点93a,93b,93c,93dにおいて接続されている。図12に示すように、接続コイル管83の図12の下方を通過している巻線94aの一端は、接点93aに接続されている。また、接点93aにはループコイル管82内の最も外側を渦巻状に通過するループコイル92aの一端が接続されている。この最も外側のループコイル92aの他端は、ループコイル管82内を渦巻状に通過して接点93bに接続されている。また、接点93bにはループコイル管82内を外側から2番目の位置で通過するループコイル92bの一端が接続され、該ループコイル92bもループコイル管82内を渦巻状に通過し、その他端は接点93cに接続されている。
【0058】
同様に、接点93cにはループコイル管82内を内側から2番目の位置で通過するループコイル92cの一端が接続され、該ループコイル92cもループコイル管82内を渦巻状に通過し、その他端は接点93dに接続されている。そして、一端が接点93dに接続されるループコイル92dはループコイル管82内の最も内側を渦巻状に通過し、その他端は接点93eに接続されている。その接点93eには、接続コイル管83の図12の上方の導線94bが接続されている。すなわち、ループコイル92a,92b,92c,92dは、あたかも1本のコイルがループコイル管82内で4周に渡って巻かれた状態となっている。このように、接続部85内に接点93a,93b,93c,93d,93eを設けることで、ループコイル92をループコイル管82内で4周に渡って容易に巻くことが可能となっている。
【0059】
次に、ロック板駆動機構3および基台ユニット4の設置方法について説明する。
【0060】
図4に示すように、ロック板駆動機構3と基台ユニット4とは、分離可能に構成されている。このため、ロック板駆動機構3と基台ユニット4とは、別個に設置することができる。まず、台部61を地面に固定させて、ロック板ベース組60を駐車場の所定の位置に設置する。例えば、側板部61bが駐車場の白線6C(図1参照)に対して垂直かつ接するように、ロック板ベース組60を配置する。そして、第4回転軸26の他端を、サイドカバー65の側板に略U字状に切り欠かれた切欠部65aを介して、ベアリングユニット64に支持させる。これにより、ロック板2は、その他端側がベアリングユニット64に支持された状態でロック板ベース組60に配置される。なお、ロック板ベース組60の台部61が、車両の進入方向幅に関して従来より短く設定されているので、ロック板ベース組60の重量はかなり軽くなり設置しやすいものとなっている。
【0061】
次に、ロック板駆動機構3をロック板ベース組60の一端側に位置する白線6C上にかつ白線6Cに沿うように配置させる。この際、第3回転軸22の係合挿入部28を、側板部61bの円形孔61cに挿通させると共に、係合孔66内に挿入させる。このように、第3回転軸22をロック板2に対して連結させることにより、ロック板2の両端はベアリングユニット64および壁部32aによって支持される。
【0062】
次に、壁部32aに設けられる穴32d,32eの位置が、側板部61bに設けられる穴61d,61eの位置と一致するように、基台ユニット4に対してロック板駆動機構3の位置調整をする。穴32d,32eと穴61d,61eの位置がそれぞれ一致したら、穴32dおよび穴61dにネジ67(図4参照)を螺入させると共に、穴32eおよび穴61eにネジ68(図4参照)を羅入させることによって、壁部a32と側板部61bとを固定する。この際、図4に示すように、ネジ67は、ラチェット機構の他端側の上方から穴32dおよび穴61dの近傍に位置させられた後、穴32dおよび穴61dに螺入される。
【0063】
一方、ネジ68は、ロック板駆動機構3の一端側から、第1のフレーム板45aおよび第2のフレームにそれぞれ2つずつ設けられているのぞき穴45e,45eおよびのぞき穴45f,45fを介して、穴32eおよび穴61eの近傍に位置させられた後、穴32eおよび穴61eに螺入される。このとき、ネジ67,68の先端は、側板部61bの他端側からほんのわずか突出または他端側の面と面一になるようにされている。次に、歯車輪列等の動力伝達機構の上からメインカバー36を被せ、ロック板駆動機構3を地面に固定する。以上のようにして、ロック板駆動機構3および基台ユニット4は駐車場に設置される。
【0064】
次に、このように構成された駐車管理装置1の動作を説明する。なお、本実施の形態では車高の高い車が入庫してきた場合について説明する。
【0065】
図13は、駐車管理装置1の動力伝達機構の動作を説明するための図であり、ロック板2が下限位置(閉じ状態)にきているときの状態を示す図である。図14は、ロック板2とスイッチセンサ体70との関係を示す図であり、ロック板2が下限位置(閉じ状態)にきているときの状態を示す図である。図15は、駐車管理装置1の動力伝達機構の動作を説明するための図であり、ロック板2が動作異常高さの位置にくると共に、第1のギヤ11が後限位置にきて停止したときの状態を示す図である。図16は、ロック板2とスイッチセンサ体70との関係を示す図であり、ロック板2が動作異常高さの位置にきているときの状態を示す図である。図17は、駐車管理装置1の動力伝達機構の動作を説明するための図であり、ロック板2が上限位置(開き状態)にきており、引掛穴51aと突出軸11aとを結ぶ線と、突出軸11aと第2回転軸12とを結ぶ線とからなる角度が90度に近くなった状態を示す図である。図18は、駐車管理装置1の動力伝達機構の動作を説明するための図であり、第1のギヤ11が後限位置にきて停止したときの状態を示す図である。図19は、ロック板2とスイッチセンサ体70との関係を示す図であり、ロック板2が上限位置(開き状態)にきているときの状態を示す図である。
【0066】
まず、ロック板2が上昇している時に、駐車車両の底とロック板2との間に空き缶等の介在物を配置させて違法駐車を行う場合の駐車管理装置1の動作について説明する。
【0067】
車両が駐車場に入庫すると、ループセンサユニット80を有する車両感知器5が車両を感知する。その感知により時間計測が開始される。そして、所定時間が経過した後、柱状の制御部6Bに設けられる料金表示窓に基本料金が表示される。
【0068】
なお、車両が駐車場に入庫する際、ロック板2は図13に示すように、斜め下方に傾いていて、その先端は地面等の固定物に当接している。すなわち、ロック板2は閉じ状態となっている。この状態では、係合孔66の遊び隙間の存在により、ロック板2はその重力で地面等に当接している。また、係合孔66に設けられている遊び隙間の存在により、ロック板2は人の力で重力に打ち勝ってわずかに開くことができる。このわずかな開きは、ロック板2と地面等に人の手や足が挟み込まれ、手や足が負傷するのを防止する。また、台部61の車両進入方向の幅が小さくされているのでロック板2の先端が台部61に衝突することがなくなり、金属間の衝撃音の発生が防止され、夜間の騒音問題が生じにくくなる。
【0069】
ロック板2が閉じ状態のときのラチェット機構の関係は、図13に示す関係となっており、ロック板2を駆動させる第3回転軸22に対しロック板2の開方向に常時働く駆動バネ30の付勢力を、増速となる歯車輪列の抵抗で受けている。なお、このときラチェットギヤ16の係合軸17とリンク14との関係は、ラチェットギヤ16の力が第1のギヤ11に伝わりにくい関係となっている。すなわち、第2回転軸12、係止軸13および係合軸17が略同一直線上に位置している。しかも、リンク14の長さ方向と第3回転軸22との交角(係合軸17を交点とした角度)が30度程度と小さくなっている。このため、ロック板2および駆動バネ30からの回転力が第3回転軸22を中心に働いたとしても、第2回転軸12を中心とした回転力としては伝わりにくい。駆動バネ30は、ロック板2が閉じられているときが、開き方向に最も強く付勢するものとなっているが、その強い付勢力に十分耐え、ロック板2を閉じ状態に維持できるものとなっている。
【0070】
他方、このとき、コイルバネ50の両端が引っ掛けられている突出軸11aと引掛穴51aとの距離は小さいものとなっている。このため、コイルバネ50は縮んだ状態となっており、該コイルバネ50からの引張力は作用しない。さらに、図13に示すように、ラチェットレバー20の一端は扇状のラチェットカム19の円形外周面によって上限位置まで押し上げられており、ラチェット爪21はラチェットギヤ16と噛合わない関係となっている。
【0071】
一方、このとき、図14に示すように、スイッチセンサ体70は、レバー部材73がカム部材74のカム山74bによって図14の左方向に向かって押圧され、この押圧力によってレバー部材73が図13の矢示G方向に揺動してマイクロスイッチ72をONにした状態となっている。具体的には、カム山74bが当接部73bに当接することで、レバー部材73をバネ75の付勢力に抗して図14の矢示G方向に揺動させ、この揺動したレバー部材73がスイッチ部72bを本体部72a側に押圧してマイクロスイッチ72をONにさせている。すなわち、カム山74bによってレバー部材73を揺動させ、揺動したレバー部材73の移動量を利用してマイクロスイッチ72をONにさせている。一方、図13に示すように、第1の検知装置は、遮光板48が前限センサ53の位置にありONの状態になっている。このように、ロック板2が閉じた状態では、第1の検知装置における前限センサ53および第2の検知装置のそれぞれがONの状態となっているため、異常動作の検知はなされない。
【0072】
ここで、車両の駐車が確認され、モータ7が動作し始めると、モータ7の動力は、ロック板駆動機構3の歯車輪列を介して減速されながら第2回転軸12に伝えられる。そして、駆動バネ30の付勢力によりロック板2は開方向に回動していく。ロック板2が開方向に回動していく場合、第1のギヤ11は図13に示す矢示A方向に回転している。このため、突出軸11aと引掛穴51aとの距離は大きくなっていく。すなわち、コイルバネ50の一端が突出軸11aによって図13の右方向に引っ張られていく。さらに、この第2回転軸12の回転と共に、遮光板48が回転する。すなわち、遮光板48が前限センサ53の位置から後限センサ54の位置へ向かって回動して行く。このため、前限センサ53がONの状態からOFF側へと移行することになる。なお、この移行時期は第1の検知装置はOFFの状態を維持する。
【0073】
上述したように、第1のギヤ11の動作開始により、ラチェットカム19も矢示A方向に回転し始める。そして、ラチェットカム19が矢示A方向に回転すると、係止軸13および突出軸11aが図13で右方向に駆動されていく。すると、ラチェットギヤ16は、その動きに追従して図13の矢示B方向に回動していく。これは、ラチェットギヤ16が駆動バネ30から常時矢示B方向の付勢力を受けているためである。すなわち、リンク14の押圧部15aがラチェットギヤ16の係合軸17の矢示B方向の回転を阻止しているが、リンク14が図13で右方向に移動するため、ラチェットギヤ16はそのリンク14の動きに追従して矢示B方向に回動することとなるわけである。
【0074】
また、これは、第1のギヤ11が駆動バネ30から受ける力の方が、第1のギヤ11がコイルバネ50から受ける引張力よりも大きいためでもある。すなわち、駆動バネ30の付勢力をコイルバネ50の付勢力よりも大きくなるように設定している。一方、ラチェットカム19が矢示A方向に回転していくと、突出軸11aと引掛穴51aとの距離は大きくなっていく。これにより、第1のギヤ11にはコイルバネ50の長手方向(図15の矢示C方向)に向かう引張力が強く作用し始める。すなわち、駆動バネ30の付勢力の一部がコイルバネ50において引張力として蓄積される。このように、駆動バネ30の付勢力を受けてラチェットギヤ16が図13の矢示B方向に回動していくと、ロック板2は開方向に回動していく。
【0075】
ここで、仮に、違法駐車しようとするものが、ロック板2の上昇時に、駐車車両の底とロック板2との間に空き缶等の介在物を配置させると、ロック板2は介在物に突き当って停止する。すなわち、ロック板2は介在物によって上昇するのを妨げられ、図15に示すようにわずかに開いた位置で停止することになる。
【0076】
一方、第1のギヤ11およびラチェットカム19は、図13の矢示A方向に、モータ7の回転を受けて回転を継続する。そして、図15に示すように、ラチェットレバー20の一端がラチェットカム19の円形外周面との接触から解放される。これにより、ラチェットレバー20の先端は図15における下方に移動し、ラチェット爪21は図15の時計回り方向に回転する。その結果、ラチェット爪21はラチェットギヤ16と噛合する。したがって、ラチェットギヤ16すなわちロック板2の図15の矢示F方向(B方向と逆方向)への回転はラチェット爪21で阻止される。すなわち、図15に示すように、ロック板2がわずかに開いた状態で、かつラチェット爪21がラチェットギヤ16と噛合した状態となる。この際、ラチェット爪21は、ラチェットギヤ16におけるラチェット歯部16aの図15における右上方の部位に噛合している。
【0077】
一方、リンク14はさらに図13から右方向に移動するため、係合軸17は長穴15の押圧部15aとの当接から解放される。そして、図15に示すように、第1のギヤ11が後限位置まで回転して、突出軸11a、第2回転軸12および引掛穴51aが略同一直線上に位置する状態となる。この状態では、コイルバネ50の矢示C方向への引張力は第1のギヤ11に伝わりにくい関係となっている。
【0078】
この状態で、違法駐車をしようとするものが空缶等の介在物を取り外すと、ロック板2は、駆動バネ30の付勢力により、その先端が車底に突き当たるまで上昇するか、または、後述するように、曲げ部2aの先端がストッパ63に突き当たる上限位置まで上昇する。
【0079】
なお、ラチェット爪21とラチェットギヤ16とが噛合すると同時にモータ7の回転が停止する。この噛合位置の検知すなわちモータ7の回転停止は、遮光板48を後限センサ54が検知することにより行っている。また、モータ7の回転は、外部等から負荷を受けることが無いので極めてスムーズなものとなっている。モータ7の回転が停止すると、第1のギヤ11およびラチェットカム19は、モータ7に対しては増速となる歯車輪列により、その位置にロックされる。
【0080】
他方、ロック板2がわずかに開いているときのスイッチセンサ体70は、図14の場合と同様に、レバー部材73がカム山74bに押圧されて揺動し、マイクロスイッチ72をONにした状態となっている(図16参照)。また、第1の検知装置は、後限センサ54がONの状態になっている。このように、ロック板2がわずかに開いた状態では、第1の検知装置における後限センサ54がONの状態になると共に、第2の検知装置がONの状態になっているため、ロック板2の異常動作の検知がなされる。そして、異常動作が検知された場合、その検知信号を、例えば、制御部6Bや駐車場を保有する店内等に送信することで、異常動作が発生したことを該制御部6Bや店内等に備えられた報知機等を介して管理者等に知らせることが可能となる。その結果、違法駐車が行われている駐車スペースを知ることができ、違法車両を判別することが可能となる。なお、この状態で、空き缶等の介在物を取り外せば、駆動バネ30の付勢力によりロック板2は上昇する。
【0081】
そして、違法駐車をした者から料金を徴収したら、ロック板2を下限位置まで移動させて駐車車両を出庫させる。この際、制御部6Bから信号を出し、モータ7を動作させて、ロック板2を下限位置まで移動させる。
【0082】
以下、図15に示す状態から図13に示す下限位置までロック板2を移行させる際の動力伝達機構の動作について説明する。
【0083】
ロック板2を閉方向に駆動させようにモータ7を動作させると、モータ7の動力は、ロック板駆動機構3の歯車輪列を介して減速されラチェットカム19に伝えられ、ラチェットカム19は、図15に示す矢示D方向に回転する。すると、ラチェットレバー20がラチェットカム19によって、図15の矢示E方向に押し上げられ、ラチェット爪21がラチェットギヤ16から外れる。この結果、ラチェットギヤ16が回転可能となり、ロック板2も閉じ方向に駆動可能となる。しかし、まだ、リンク14の押圧部15aが係合軸17に当接していない。このため、本実施の形態では車高の高い車両が入庫していることから、駆動バネ30の付勢力によりロック板2は図17に示す上限位置まで開くことになる。
【0084】
また、第1のギヤ11が図15に示す矢示D方向に回転すると、引掛穴51aと突出軸11aとを結ぶ線と、突出軸11aと第2回転軸12とを結ぶ線とからなる角度が大きくなっていき、コイルバネ50の引張力が第2回転軸12に伝わりやすい関係へと移行してゆく。そのため、モータ7の動力をコイルバネ50の引張力によって助けることができ、より効率良く、ロック板2を閉じ方向に動作させることができる。
【0085】
その後、図17に示すように、長穴15の押圧部15aが係合軸17に当接し、ラチェットギヤ16を図17の矢示F方向(反時計回り方向)へ押していく。その結果、モータ7の動力およびコイルバネ50の引張力により、ロック板2は駆動バネ30の付勢力に抗して閉方向に移動し、図13に示す閉じ状態となる。
【0086】
また、閉じ付近では、第1のギヤ11からの伝達効率が悪くなり、伝えられる力が小さくなると共に変位量が少なくなる。このため、閉じ付近では、ロック板2は、低速かつ低トルクにて動作することとなる。
【0087】
ロック板2が閉状態の下限にくると、前限センサ53により得られる信号により、モータ7をオフし、ロック板2の閉動作の完了後の位置保持を行う。このように、ロック板2を閉状態とすることにより、入庫した車両の退出を可能とする。なお、ロック板2の閉じ状態では、第1の検知装置における前限センサ53および第2の検知装置のそれぞれがONの状態になっているため、異常の検知はなされない。
【0088】
次に、ロック板2に異常動作が発生せず、ロック板2を上昇させて車両を拘束する場合の駐車管理装置1の動作について説明する。
【0089】
上述したように、本実施の形態では車高の高い車両が入庫しているため、ロック板2は上限位置まで開き、その状態を維持する。この上限位置は、ロック板2の根元側において湾曲するように曲げられた曲げ部2aの先端がストッパ63に突き当たることで達成される(図17および図18参照)。なお、車高の低い車両が入庫した場合、ロック板2は車両の底についたままの状態を維持するが、本実施の形態ではその詳細な説明は省略する。ロック板2が開方向に回動していく場合、上述したように、第1のギヤ11は矢示A方向に回転している。このため、突出軸11aと引掛穴51aとの距離は大きくなっていく。また、遮光板48も前限センサ53の位置から後限センサ54の位置へ向かって回動して行く。このため、前限センサ53がONの状態からOFFの状態へと移行することになる。
【0090】
このように、コイルバネ50の一端が図13の右方向に引っ張られていくと、図17に示すように、引掛穴51aと突出軸11aとを結ぶ線と、突出軸11aと第2回転軸12とからなる角度が90度に近い状態となる。この状態では、コイルバネ50の力は第1のギヤ11に最も伝わりやすい関係となっている。しかしながら、第1のギヤ11が、コイルバネ50から受ける引っ張り力よりも、駆動バネ30から受ける力の方が大きいため、モータ7が駆動停止した場合にも第1のギヤ11が図17における矢示D方向に回転することはない。
【0091】
さらに、第1のギヤ11が図17における矢示A方向に回転すると、図18に示すように、ラチェットレバー20の一端がラチェットカム19の円形外周面との接触から解放される。これにより、ラチェットレバー20の先端は図18における下方に移動し、ラチェット爪21は図18の時計回り方向に回転する。その結果、ラチェット爪21はラチェットギヤ16と噛合する。したがって、ラチェットギヤ16すなわちロック板2の図17の矢示F方向(B方向と逆方向)への回転はラチェット爪21で阻止される。すなわち、図18示すように、ロック板2が上限位置まで開いた状態で、かつラチェット爪21がラチェットギヤ16と噛合した状態となる。この際、ラチェット爪21は、ラチェットギヤ16におけるラチェット歯部16aの図18における左方の部位に噛合している。一方、リンク14はさらに図17から右方向に移動するため、係合軸17は長穴15の押圧部15aとの当接から解放される。また、この状態では、突出軸11a、第2回転軸12および引掛穴51aは略同一直線上に位置しているため、コイルバネ50の矢示C方向への引張力は第1のギヤ11に伝わりにくい関係となっている。このように、ロック板2が上限位置まで開くと共に、ラチェット爪21がラチェットギヤ16と噛合した状態が、ロック板2によって入庫した車両の退出が阻止されている状態である。
【0092】
一方、スイッチセンサ体70は、図19に示すように、レバー部材73がバネ75によって図19の右方向に向かって付勢され、この付勢力によってレバー部材73が図19の矢示H方向に揺動してマイクロスイッチ72がOFFなった状態となっている。具体的には、バネ75の付勢力によってレバー部材73の当接部73bがカム部材74のリング部74aに当接することで、スイッチ部72bが本体部72aに向かって押圧されることがなくなり、スイッチ部72bの先端が本体部72aから離間した状態になっている。すなわち、レバー部材73を図19の矢示H方向に揺動させることで、スイッチ部72b自身が有する付勢力によりマイクロスイッチ72をOFFにさせている。一方、図18に示すように、第1の検知装置は、遮光板48が後限センサ54の位置にあり、後限センサ54がONの状態になっている。このように、第1の検知装置における後限センサ54がONの状態になると共に、第2の検知装置がOFFの状態になっているため、ロック板2が上限まで開いた状態ではロック板2の異常動作の検知はなされない。
【0093】
以下、図18に示す状態から図13に示す下限位置までロック板2を移行させる際の動力伝達機構の動作について説明する。
【0094】
車両を駐車してから基本時間が経過すると、追加料金を加算した金額が料金表示窓に表示される。なお、基本時間、基本料金、追加時間及び追加料金の各時間単位と各料金単位は、目的に応じ自由に設定できる。柱状の制御部6Bに設けられる硬貨投入口に硬貨が投入されると、この制御部6B内のコントロール部の検知機能により検知され、その硬貨金額を料金表示窓の金額から差し引く。そして、表示料金が零になると、制御部6Bから信号を出し、モータ7を動作させ、ロック板2を閉方向に駆動させる。
【0095】
このとき、モータ7の動力により、ラチェットカム19が図18に示す矢示D方向に回転する。すると、ラチェットレバー20がラチェットカム19によって、図18の矢示E方向に押し上げられ、ラチェット爪21がラチェットギヤ16から外れる。この結果、ラチェットギヤ16が回転可能となり、ロック板2も閉じ方向に駆動可能となる。しかし、まだ、リンク14の押圧部15aが係合軸17に当接していないため、ロック板2は開状態をしばらく維持する。
【0096】
また、第1のギヤ11が図18に示す矢示D方向に回転すると、引掛穴51aと突出軸11aとを結ぶ線と、突出軸11aと第2回転軸12とを結ぶ線とからなる角度が大きくなっていき、コイルバネ50の引張力が第2回転軸12に伝わりやすい関係へと移行してゆく。そのため、モータ7の動力をコイルバネ50の引張力によって助けることができ、より効率良く、ロック板2を閉じ方向に動作させることができる。
【0097】
その後、図17の状態となると、長穴15の押圧部15aが係合軸17に当接し、ラチェットギヤ16を図17の矢示F方向へ押していく。この結果、ロック板2が駆動バネ30の付勢力に抗して閉じていく。なお、図17の状態では、リンク機構は、第1のギヤ11の回転力がリンク14を介して、ラチェットギヤ16に伝わり易い構成となっている。すなわち、係止軸13と係合軸17とを結ぶ線と、ラチェットギヤ16の回転支点と係合軸17とを結ぶ線とからなる角度が90度に近い角度となっており、モータ7の動力によって、効率良く、ロック板2を閉じ方向に動作させることができる状態となっている。さらに、このとき、引掛穴51aと突出軸11aとを結ぶ線と、突出軸11aと第2回転軸12とからなる角度が90度に近い角度となっている。このため、コイルバネ50の引張力が第2回転軸12に最も伝わりやすい関係となっている。したがって、図17の状態では、モータ7の動力をコイルバネ50の引張力によって最も助けることができ、最も効率良く、ロック板2を閉じ方向に動作させることができる。その後、モータ7の動力およびコイルバネ50の引張力によりロック板2は閉方向に移動し、該ロック板2は図13に示す閉じ状態となる。なお、ロック板2の閉じ状態では、第1の検知装置における前限センサ53および第2の検知装置のそれぞれがONの状態になっており、ロック板2の異常動作の検知はなされない。
【0098】
以上のように構成された駐車管理装置1では、モータ7と連動して回転する第2回転軸12の回転によってON/OFF動作が行われる第1の検知装置における後限センサ54がONの状態となり、ロック板2の動きを連続検出する第2の検知装置となるスイッチセンサ体70がONの状態となったときに、ロック板2に発生した異常動作すなわちロック板2の動作異常高さを検知することができる。このように、第1の検知装置および第2の検知装置の2つの検知装置におけるON/OFFの組み合わせによりロック板2の動作異常高さを検知しているため、ロック板2の動作異常高さを正確に検知することが可能となる。その結果、ロック板2に発生する異常動作を正確に検知することが可能となり、違法駐車を確実に防止できる。また、モータ7の停止位置を検知する遮光板組47およびセンサ体55に第1の検知装置としての機能を持たせているため、効率良くロック板2の異常動作の検知を行うことが可能となる。
【0099】
また、駐車管理装置1では、第2の検知装置となるスイッチセンサ体70をロック板駆動機構3内ではなく、ロック板2の他端側に配置されるサイドカバー65内に配設している。このため、スイッチセンサ体70を配置するスペースとしてロック板2の他端側を有効活用することができ、その結果、ロック板駆動機構3の構成が複雑になるのを防止できると共に、ロック板駆動機構3が大型化するのを防止できる。
【0100】
また、駐車管理装置1では、スイッチセンサ体70は、カム部材74でレバー部材73を揺動させることによってマイクロスイッチ72のON/OFF動作を行う構成となっている。このため、マイクロスイッチ72をONにするために必要な圧力以上の力を確実にマイクロスイッチ72に加えることが可能となる。したがって、スイッチセンサ体70のON/OFF動作を確実に行うことが可能となる。
【0101】
また、駐車管理装置1では、カム部材74は第4回転軸26に着脱可能に取り付けられるような構成となっている。さらに、スイッチセンサ体70では、カム部材74のカム山74bでレバー部材73を押圧するような構成となっている。このため、カム山74bの厚みが異なるカム部材74を第4回転軸26に取り付けることができ、容易にレバー部材73への押圧力を調節することが可能となる。
【0102】
また、駐車管理装置1では、カム部材74を第4回転軸26の周方向に移動させることで、カム山74bの周方向の位置を調節することができる。このため、カム部材74を周方向に移動させることで、ロック板2の動作異常高さの限界位置を調節することが可能となる。
【0103】
また、駐車管理装置1では、台部61の短手方向の幅方寸法は短く形成されている。このため、ロック板2が閉じた状態では、ロック板2の先端は、台部61ではなく該台部61を跨いで地上に当接する。また、一般的に、地上はコンクリートでできており、ガムテープ等の粘着材はコンクリートには粘着しにくい。したがって、ロック板2が閉じているときに、ガムテープ等の粘着剤をロック板2と地上との間に介在させたとしてもロック板2は地上に粘着しにくくなる。このため、ガムテープ等の粘着剤によってロック板2が開かなくなるのを防止できる。その結果、車両の違法脱出を防止することが可能となる。
【0104】
以上、本発明の一実施の形態について説明したが、本発明は上述の形態に限定されることなく、種々変形した形態にて実施可能である。
【0105】
上述の実施の形態では、モータ7の動力で開閉可能なロック板2を動作させるロック板駆動機構3を有する駐車管理装置1において、モータ7の回転に追従して動作する第2回転軸12の動作を検知する遮光板組47およびセンサ体55と、ロック板2の回転を検知するスイッチセンサ体70とを備え、遮光板組47およびセンサ体55と、スイッチセンサ体70のそれぞれの検知結果の組み合わせによりロック板2の異常動作を検知するものとしている。ここで、上述の実施の形態では、追従動作体を、回転する第2回転軸12としているが、追従動作体としては、第1のギヤ11としたり、他の回転体としたりしても良い。さらには、追従動作体としては、回転体ではなく、回転体によって往復動作するものとしても良い。
【0106】
また、上述の実施の形態では、後限センサ54およびスイッチセンサ体70のそれぞれがONのときにロック板2の異常動作を検知しているが、ロック板2の動作異常高さを検知する遮光板組47およびセンサ体55と、スイッチセンサ体70のON/OFFの組み合わせは、これらの場合に限定されず、例えば、前限センサ53と、スイッチセンサ体70の両者がONのときにロック板2の異常動作を検知したり、検知結果の他の組み合わせを採用したりするようにしても良い。
【0107】
また、上述の実施の形態では、スイッチセンサ体70では検知手段としてスイッチ式のマイクロスイッチ72が用いられているが、検知手段として非接触である光式のセンサスイッチ等、他の種類のスイッチを用いるようにしても良い。また、第1の検知装置としては、遮光板組47とセンサ体55となる光式の非接触の検知手段が用いられているが、第1の検知装置としてスイッチ式等の他の種類の検知手段を用いても良い。また、第1、第2の検知装置は、オンオフの2位置を検知するものとしたが、各検知装置のいずれか一方または両方を2スイッチ式とし、オンオン、オンオフ、オフフオの3位置検知式としても良い。
【0108】
また、上述の実施の形態では、ロック板2がわずかに開いた高さを動作異常高さとしているが、ロック板2の動作異常高さはこの高さに限定されるものではなく、中程度に開いた高さ等、他の高さを動作異常高さの上限とするようにしても良い。なお、中程度に開いた高さに設定する場合、底が低い車両に突き当て、ロック板2が係止したときとの区別をするための他の手段、例えば、ロック板2が異常動作高さで停止したときに、カメラで撮影し、その画像を管理者に送信するような手段を適宜設けるのが好ましい。なお、このカメラでの画像送信は、この実施の形態の場合にも適用することができる。
【0109】
また、上述の実施の形態では、レバー部材73として揺動機構が用いられているが、レバー部材73は揺動機構に限定されるものではなく、例えば、回転可能なてこ部材としても良いし、台部61に2点が固定された4節リンク機構等の他の機構や部材を用いても良い。また、レバー部材73を設けないようにしても良い。
【0110】
また、上述の実施の形態では、スイッチセンサ体70をサイドカバー65内に配設しているが、例えば、ロック板駆動機構3内やロック板駆動機構3と基台ユニット4との間等の他の部位に、スイッチセンサ体70を配設するようにしても良い。
【0111】
また、上述の実施の形態では、ロック板2をリンク機構を介して動作させているが、モータ7からの動力をすべて輪列機構を介してロック板2に伝えるものとしても良い。また、動力源としてはモータではなく、ソレノイド等の他の動力源としても良い。
【0112】
また、駐車管理装置としては、ロック板2と、ロック板2を動作させるロック板駆動機構3を有するものであれば成立する。すなわち、ロック板2以外の基台ユニット4は必須の構成ではない。しかし、ロック板ベース組60などを含む基台ユニット4とするのが好ましい。また、駐車管理装置としては、車両感知器5やコントロール部6Aや制御部6Bを含む構成としても良い。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】本発明の一実施の形態に係る駐車管理装置を含む駐車管理システムの基本構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る駐車管理装置のロック板駆動機構および基台ユニットの平面図である。
【図3】図2のロック板駆動機構および基台ユニットを図2の矢示I方向から見た正面図である。
【図4】図2に示す駐車管理装置中のロック板駆動機構と基台ユニットとを分離した状態を示す分解斜視図である。
【図5】図2に示す駐車管理装置のロック板駆動機構および基台ユニットの平面透視図である。
【図6】図5のロック板駆動機構および基台ユニットを図5の矢示II方向から見た背面透視図である。
【図7】図5のロック板駆動機構3を図5の矢示III方向から透視して見た側面図である。
【図8】図2に示す駐車管理装置のロック板駆動機構および基台ユニットの基本構成を示す分解斜視図である。
【図9】図2に示す駐車管理装置のロック板駆動機構の分解斜視図である。
【図10】図8中のスイッチセンサ体の構成を説明するための図であり、上段はスイッチセンサ体の分解斜視図であり、下段はスイッチセンサ体の配置構成を説明するための側面図である。
【図11】図1に示す車両感知器の構成を示す平面図である。
【図12】図10に示す車両感知器の配線構造を説明するための図である。
【図13】図2に示す駐車管理装置の動力伝達機構の動作を説明するための図であり、ロック板が下限位置(閉じ状態)にきているときの状態を示す図である。
【図14】図2に示す駐車管理装置のロック板とスイッチセンサ体との関係を示す図であり、ロック板が下限位置(閉じ状態)にきているときの状態を示す図である。
【図15】図2に示す駐車管理装置の動力伝達機構の動作を説明するための図であり、ロック板が動作異常高さの位置にくると共に、第1のギヤが後限位置にきて停止したときの状態を示す図である。
【図16】図2に示す駐車管理装置のロック板とスイッチセンサ体との関係を示す図であり、ロック板が動作異常高さの位置にきているときの状態を示す図である。
【図17】図2に示す駐車管理装置の動力伝達機構の動作を説明するための図であり、ロック板2が上限位置(開き状態)にきており、引掛穴と突出軸とを結ぶ線と、突出軸と第2回転軸とを結ぶ線とからなる角度が90度に近くなった状態を示す図である。
【図18】図2に示す駐車管理装置の動力伝達機構の動作を説明するための図であり、第1のギヤが後限位置にきて停止したときの状態を示す図である。
【図19】図2に示す駐車管理装置のロック板2とスイッチセンサ体70との関係を示す図であり、ロック板2が上限位置(開き状態)にきているときの状態を示す図である。
【符号の説明】
【0114】
1…駐車管理装置
2…ロック板
3…ロック板駆動機構
4…基台ユニット
7…モータ
12…第2回転軸(追従動作体)
47…遮光板組(第1の検知装置の一部)
55…センサ体(第1の検知装置の一部)
70…スイッチセンサ体(第2の検知装置の一部)
72…マイクロスイッチ(スイッチセンサ)
73…レバー部材
74…カム部材
74a…カム山
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータの動力で開閉可能なロック板を動作させるロック板駆動機構を有する駐車管理装置において、
上記モータの回転に追従して動作する追従動作体の動作を検知する第1の検知装置と、上記ロック板の回転を検知する第2の検知装置とを備え、
上記第1の検知装置および上記第2の検知装置のそれぞれの検知結果の組み合わせにより上記ロック板の異常動作を検知することを特徴とする駐車管理装置。
【請求項2】
請求項1記載の駐車管理装置おいて、前記第1の検知装置および前記第2の検知装置は、それぞれON/OFFの信号を得る装置とし、各装置の検知機能がON/OFFになる位置を調節することで、検知すべき前記ロック板の異常動作の上限位置を調節できる構成としたことを特徴とする駐車管理装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の駐車管理装置おいて、前記第1の検知装置を前記ロック板駆動機構の内部に配設すると共に、前記第2の検知装置を、前記ロック板駆動機構の外部に配設したことを特徴とする駐車管理装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項記載の駐車管理装置おいて、前記第1の検知装置は、前記ロック板の全開位置および全閉位置に対応させて前記モータを駆動させる際の、該モータの駆動開始位置もしくは駆動停止位置を検知する機能を兼ね備えていることを特徴とする駐車管理装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項記載の駐車管理装置おいて、
前記第2の検知装置は、
所定の圧力が加わることで検知機能がONとなるスイッチセンサと、
上記スイッチセンサと接触し、該スイッチセンサに圧力を伝達するレバー部材と、
上記レバー部材に圧力を加えるカム部材と、
を備えていることを特徴とする駐車管理装置。
【請求項6】
請求項5記載の駐車管理装置おいて、前記カム部材は前記ロック板と共に回転するロック板回転軸に着脱可能に取り付けられるようなリング状の形態を有すると共に、前記レバー部材に圧力を加えるための径方向外方に向かって突出するカム山を備えていることを特徴とする駐車管理装置。
【請求項7】
請求項6記載の駐車管理装置おいて、前記カム山の位置を前記ロック板回転軸の周方向に沿って移動させることで、検知すべき前記ロック板の異常動作の上限位置を調節可能な構成としたことを特徴とする駐車管理装置。
【請求項8】
請求項6または7記載の駐車管理装置おいて、前記レバー部材は揺動可能に軸支されており、前記レバー部材の一方の側に前記カム部材の前記カム山を当接させて、該レバー部材を上記一方の側と反対側に揺動させることで前記スイッチセンサに圧力を加えることを特徴とする駐車管理装置。
【請求項1】
モータの動力で開閉可能なロック板を動作させるロック板駆動機構を有する駐車管理装置において、
上記モータの回転に追従して動作する追従動作体の動作を検知する第1の検知装置と、上記ロック板の回転を検知する第2の検知装置とを備え、
上記第1の検知装置および上記第2の検知装置のそれぞれの検知結果の組み合わせにより上記ロック板の異常動作を検知することを特徴とする駐車管理装置。
【請求項2】
請求項1記載の駐車管理装置おいて、前記第1の検知装置および前記第2の検知装置は、それぞれON/OFFの信号を得る装置とし、各装置の検知機能がON/OFFになる位置を調節することで、検知すべき前記ロック板の異常動作の上限位置を調節できる構成としたことを特徴とする駐車管理装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の駐車管理装置おいて、前記第1の検知装置を前記ロック板駆動機構の内部に配設すると共に、前記第2の検知装置を、前記ロック板駆動機構の外部に配設したことを特徴とする駐車管理装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項記載の駐車管理装置おいて、前記第1の検知装置は、前記ロック板の全開位置および全閉位置に対応させて前記モータを駆動させる際の、該モータの駆動開始位置もしくは駆動停止位置を検知する機能を兼ね備えていることを特徴とする駐車管理装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項記載の駐車管理装置おいて、
前記第2の検知装置は、
所定の圧力が加わることで検知機能がONとなるスイッチセンサと、
上記スイッチセンサと接触し、該スイッチセンサに圧力を伝達するレバー部材と、
上記レバー部材に圧力を加えるカム部材と、
を備えていることを特徴とする駐車管理装置。
【請求項6】
請求項5記載の駐車管理装置おいて、前記カム部材は前記ロック板と共に回転するロック板回転軸に着脱可能に取り付けられるようなリング状の形態を有すると共に、前記レバー部材に圧力を加えるための径方向外方に向かって突出するカム山を備えていることを特徴とする駐車管理装置。
【請求項7】
請求項6記載の駐車管理装置おいて、前記カム山の位置を前記ロック板回転軸の周方向に沿って移動させることで、検知すべき前記ロック板の異常動作の上限位置を調節可能な構成としたことを特徴とする駐車管理装置。
【請求項8】
請求項6または7記載の駐車管理装置おいて、前記レバー部材は揺動可能に軸支されており、前記レバー部材の一方の側に前記カム部材の前記カム山を当接させて、該レバー部材を上記一方の側と反対側に揺動させることで前記スイッチセンサに圧力を加えることを特徴とする駐車管理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2010−90536(P2010−90536A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−258456(P2008−258456)
【出願日】平成20年10月3日(2008.10.3)
【出願人】(503253079)株式会社サニカ (20)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月3日(2008.10.3)
【出願人】(503253079)株式会社サニカ (20)
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