説明

骨修復を促進することを意図した医薬組成物の調製のためのビスホスホン酸誘導体の使用および対応する医薬組成物

【目的】ヒト医学または獣医学における骨修復を促進することを意図した医薬組成物の調製のためのビスホスホン酸誘導体の使用を提供する。
【構成】本発明は一般式 (I)のビスホスホン酸誘導体及びその薬学的に許容される塩の骨修復を促進することを意図した薬剤の調製のための使用である。
【化1】


(式中、R1 は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル、アミノ、モノ−C1−C4 −アルキルアミノ又はジ−C1 −C4 −アルキルアミノであり、R2 は、ハロゲン原子または未置換或いは塩素原子、ヒドロキシル、アミノ、モノ−C1−C4 −アルキルアミノ、ジ−C1 −C4 −アルキルアミノ及びC3 −C7 −シクロアルキルアミノから選択される基で置換された1〜5の炭素原子を有する直鎖アルキルである)

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、ヒト医学または獣医学における骨修復を促進することを意図した医薬組成物の調製のためのビスホスホン酸誘導体の使用に関する。
【0002】また、本発明は、前記誘導体を含有する骨修復を促進するための医薬組成物に関する。
【0003】骨修復の生理学的プロセスは、異なる瘢痕組織の連続した出現として定義される。これらの組織は次の通りであり、出現する順に示す。:軟骨、一次骨(非組織化)および層板骨(組織化)。これらの各組織は、先の組織が破壊された後だけ形成される。それ故、このような変化は吸収のためである。この吸収はマクロファージ細胞、すなわち、軟骨の吸収については軟骨吸収細胞および骨吸収については破骨細胞により保証される。このことは、L.Teot, J.VIdal 及び J.Dossaの指導のもとで編集されたLe Tissu Osseux (Bone Tissue) (コレクション:Biologi e de l'appareil locomoteur (Biology of the locomotor apparatus), Diffusion Vigot,1989)、および、H.M.Frost のThe biology of fracture healing に明確に記載されている。臨床医のための概略は、I及びII,Clin. Orthop.,1989,248,283 等に記載されている。
【0004】以下の本明細書およびクレームでは、ビスホスホン酸誘導体は、下記一般式で示される化合物およびその薬学的に許容される鉱酸または有機酸との塩を意味すると理解される。
【0005】
【化3】


(式中、−R1 は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル、アミノ、モノ−C1 −C4 −アルキルアミノ、または、ジ−C1 −C4 −アルキルアミノであり、−R2 は、ハロゲン原子または1〜5の炭素原子を有する未置換の直鎖アルキル、塩素原子、ヒドロキシル、アミノ、モノ−C1 −C4 −アルキルアミノ、ジ−C1 −C4 −アルキルアミノおよびC3 −C7 −シクロアルキルアミノから選択される基で置換された1〜5の炭素原子を有する直鎖アルキルであるか、または、R2 は、フェノキシ、フェニル、チオール、フェニルチオ、クロロフェニルチオ、ピリジル、ピリジルメチル、1−ピリジル−1−ヒドロキシメチル、イミダゾイルメチルまたはチオモルホリン−4−イルである。)これらの化合物は公知であり、特に以下の特許に、骨の疾患の治療における医薬組成物として開示されている:BE 902308, BE 865434, DE 2130794, US 4134969, EP 162510, FR 2525223, EP 39033, US 4578376, EP 203549, BE 822930, US 4621077, JP55-98193, EP 186405, EP 100718, WO 86/00902,WO 87/03598, US4922007, EP 304961, JP 63-150291, EP 325482。
【0006】これらのビスホスホン酸誘導体のうち、次の化合物を特に説明する:1−ヒドロキシエチリデンビスホスホン酸(国際非所有名(慣用名)エチドロン酸)およびそのナトリウム塩、2−ピリジン−2−イルエチリデンビスホスホン酸(慣用名ピリドロン酸)およびそのナトリウム塩、ジクロロメチレンビスホスホン酸(慣用名クロドロン酸)およびそのナトリウム塩、3−アミノ−1−ヒドロキシプロピリデンビスホスホン酸(慣用名パミドロン酸)およびそのナトリウム塩、4−アミノ−1−ヒドロキシブチリデンビスホスホン酸(慣用名アレンドロン酸)およびそのナトリウム塩、6−アミノ−1−ヒドロキシヘキシリデンビスホスホン酸およびその塩フェノキシメチレンビスホスホン酸およびその塩、チオモルホリノメチレンビスホスホン酸およびその塩、4−クロロフェニルチオメチレンビスホスホン酸(慣用名チルドロン酸)およびその薬学的に許容される塩(特に、ニナトリウム塩)、1−ヒドロキシ−2−(ピリジン−3−イル)エチリデンビスホスホン酸(慣用名リセドロン酸)およびそのナトリウム塩、1−ヒドロキシ−2−(イミダゾール−3−イル)エチル−1,1−ビスホスホン酸およびその塩、(シクロヘプチルアミノ)メチレンビスホスホン酸およびその塩、2−ヒドロキシエチリジン−2−(ピリジン−3−イル)−1,1−ビスホスホン酸およびそのナトリウム塩。
【0007】上記説明したビスホスホン酸誘導体の塩は、通常、ビスホンホン酸塩として参照される。
【0008】本発明によれば、チルドロン酸およびその薬学的に許容される塩、特にニナトリウム塩を使用することが特に好ましい。
【0009】ビスホスホン酸誘導体の薬理学的効果は、以下の文献に示されているような、破骨細胞の活性を減少させることにより骨吸収を阻害することである:H.Fleisch, 、R.G.G. Russel and 。M.D.Francis: Diphosphonates inhibithydroxyapatite dissolution in vitro and bone resorption in tissue culture and in vivo; Science, 1969,165,1262-1264;P.M. Boonekamp, L.J.A. Van der Wee-Pals, M.M.L. Van Wijk-Lennep, C.W.Thesing and O.L.M. Bijvoet: Two modes of action of bisphosphonates on osteoclastic resorption of mineralized matrix; Bone Miner.,1986,1,27-39;A.M. Flanaghan and T.J. Chambers: Dichloromethylene bisphoshonate (Cl2 ,MBP) inhibits bone resorption through injury to osteoclasts that resorb ClMBP coated bone; Bone Miner., 1989,6,33。
【0010】幾つかのビスホスホン酸誘導体が、従来、ヒトについて開発され、パジェット病および破骨症のような骨疾患の治療に使用するために販売されている。これらの疾患は、破骨細胞刺激作用により特徴づけられる(破骨症よりもパジェット病で顕著である)。この事は調査されている。
【0011】Bone,1992,13,249-255に掲載されたH.C.Tennenbaum らの論文は、少量のビスホスホン酸塩を投与した後の in vitro での骨形成の酵素的マーカーの増加に関する。
【0012】Bone Miner., 1990, 11, 111-122に掲載されたFeretti らの文献は、ビスホスホン酸塩の投与後に ex vivo で観察された、骨の量の増加を伴わない骨のバイオメカニカルな特性の改良に関する。
【0013】さらに、ビスホスホン酸塩は骨吸収を阻害し、吸収段階は骨折または骨手術に続いて起こる骨修復のプロセスに必要不可欠であるため、ビスホスホン酸塩の投与は骨修復に有益な効果を有することは期待できない。これに対して、ビスホスホン酸塩は、反対に骨修復の症状を兆候を示すことが期待できる。この事に関しては、F.Bonnel および B.Tachot (Biologie de la cicatrisation osseuse des fracture (Biology of bone healing in fractures) in Le Tissu Osseux (op. cit.:edited under the guidance of L.Teot, J.Vidal and Dossa, collection: Biologie de l'appareil locomoteur , Diffusion Vigot,1989) を引用できる。この文献には、「ジホスホン酸塩。破骨細胞の吸収を刺激する効果を有し、その一方で骨のリモデリングを抑制する。骨折では、硬化が起こるまで投薬を中止すべきである。」と記載されている。
【0014】それにもかかわらず、全く思いがけないことに、ビスホスホン酸誘導体が骨修復(特に骨修復の促進)に有用であることがわかった。
【0015】すなわち、本発明は、特に骨折又は骨手術の後に、骨修復を促進することを意図した医薬組成物の調製のためのビスホスホン酸誘導体の使用に関する。
【0016】また、本発明は、当該誘導体を含有する骨修復を促進するための医薬組成物に関する。
【0017】この医薬組成物は、ヒト医学また獣医学に使用できる。
【0018】この医薬組成物は、例えば、経口投与、非経口投与、経皮投与または移植のような異なる投与剤形で投与できる。
【0019】経口投与剤を調製した場合、適当な賦形剤、特にラウレル硫酸ナトリウムのような医薬組成物の吸収を亢進する賦形剤を使用することができる。
【0020】本発明の医薬組成物の投与量は、使用されるビスホスホン酸誘導体、投与剤形および骨修復に対する所望の効果の大きさに依存する。
【0021】本発明の医薬組成物は、一回投与単位または繰り返し投与単位で投与が可能である。くり返し投与単位で投与する場合に、骨折修復の間(数ヶ月)の間中の1日あたり1〜3回の投与を続ける毎日連続投与か、例えば、1〜数か月の間1週間に1日投与する断続投与を選択できる。
【0022】投与単位は、一般式(I)のビスホスホン酸誘導体の少なくとも1つを0.001mg〜400mg、特に0.01mg〜400mg含有する。
【0023】すなわち、本発明に従って調製された医薬組成物の投与量は、1日あたり0.001mg〜1.2mg、特に0.01mg〜400mgの範囲内で変更可能である。
【0024】投与単位は好ましくは0.1〜250mgの一般式(I)のビスホスホン酸誘導体の少なくとも1つを含有する。
【0025】経口投与のために、本発明の医薬組成物を、錠剤、ゼラチンカプセル、粉末、顆粒、ドロップ、または、経口投与に適したその他の剤形にすることができる。
【0026】また、本発明の医薬組成物は、経口剤形の調製のために調剤で通常使用される成分を含有しても良い。すなわち、本発明の医薬組成物は、崩壊剤、流動賦活剤、滑沢剤および適当なバルク賦形剤を含有することができる。
【0027】使用可能なバルク賦形剤は、ラクトース、セルロースまたはデンプンである。使用可能な滑沢剤は、例えば、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、L−ロイシン、または、トリベヘン酸グリセロールである。使用可能な崩壊剤は、例えば、カルボキメチルデンプンナトリウム、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、または、架橋ポリビニルピロリドンである。使用可能な流動賦活剤は、純シリカまたはコロイド状二酸化シリコーンである。
【0028】さらに本発明は、瞬間溶解性経口剤形および本発明の医薬組成物に発泡性成分の組み合わせを添加して得られる発泡性経口剤形に関する。使用可能な発泡性成分の組み合わせの例は、酒石酸と炭酸水素ナトリウム、または、クエン酸と炭酸水素ナトリウムである。
【0029】錠剤は、本発明の好ましい剤形である。本発明は、さらに、瞬間溶解性錠剤、発泡性錠剤および被覆錠剤に関する。欧州特許 EP 336851 のラウレル硫酸ナトリウムを含有する組成物は特に適している。
【0030】チルドロン酸塩の経口投与のために、単位投与量を0.05mg〜1000mg、好都合には0.05mg〜400mg、特に0.1mg〜250mgの範囲内で変更する。
【0031】パミドロン酸塩の経口投与のために、単位投与量を0.05mg〜1g、好都合には0.05mg〜400mgの範囲内で変更する。
【0032】アレンドロン酸塩、リセドロン酸または(シクロヘプチルアミノ)メチレンビスホスホン酸またはそれらの塩の一つの経口投与のために、投与される毎日投与量を0.001mg〜100mg、好ましくは0.01mg〜100mgの範囲内で変更する。
【0033】非経口投与は、例えば、プロピレングリコールまたはブチレングリコールのような併用可能な薬理学的分散剤および/または湿潤化剤を含有し得る水性縣濁液、等張生理食塩溶液または無菌注射溶液を使用して行うことができる。
【0034】経皮投与のために、本発明の医薬組成物を、クリーム、軟膏または経皮投与用組成物の剤形にすることができる。
【0035】
【実施例】
実施例1骨修復の実験的研究を、イヌについて半骨切りモデルを用いて行った。
【0036】半骨切り術の本質は、長骨(尺骨)の骨幹に沿った二重橈骨に属する不完全な骨折ラインを作るためである。すなわち、この半骨折は、同じ骨の骨折していない部分および二本目の骨により固定器具を何ら使用せずに固定されている。
【0037】4匹の雄のビーグル犬からなる3つのグループを使用した。これらのグループは夫々半骨きり術の後6週間(D0〜D45)にわたって1日1回胃管栄養法で処理した。製品はゼラチンカプセルの形で投与した。
【0038】
【表1】


無機化ラインを標識するために、日D26およびD27および次いでD41およびD42の2つの異なる時期に、テトラサイクリンの2回投与を数日に分けて行った。
【0039】半骨切り術後D45に動物を犠牲にした。半骨切りした骨を除去し、次の組織形態学的測定の実験のために固定した:−mm2 あたりの破骨細胞の数の測定−吸収の活性面積(%)の測定:これは全面積に対する破骨細胞により占有された面積である。この測定は骨吸収を評価することを可能にする。;
−骨の全面積に対する二重の標識の面積(%)の測定:この測定は層板骨の定量を可能にする。;および−骨梁の容量(TV)の測定;これは全骨容量(BV)のパーセントとして表わされる。;半骨きり術で形成された破損箇所において、この容量が形成された骨の量を表わし、骨様縁部および無機化組織を含む。
【0040】半骨きり術後日D45、バイオメカニカル試験も共鳴周波数の分析により行った。:共鳴周波数は尺骨について縦軸平面中で測定し、振動を骨の1cm上に配されたマイクロホンで録音し、尺骨の長さに沿った中間をハンマーで叩くことにより刺激を行った。この信号を、スペクトルの周波数を得るスペクトラルアナライザーに伝達し、共鳴周波数を決定した。
【0041】4つの測定の平均を記録されたシグナルから計算した。この方法で2つのパラメーターを評価した:1)骨強固性:縦軸平面における振動に対する抵抗力の評価。
【0042】計算された強固性はF2 M(Hz2 ×g)である。
【0043】F:共鳴周波数(ヘルツ)
M:量(グラム)
2)曲げ強度:縦軸平面における振動に対抗する力の計算。
【0044】曲げ強度はF2 ML(Hz2 ×g×mm)である。
【0045】L:長さ(mm)
結果(平均およびルート−平均−二乗誤差:r.m.s誤差)を以下の表に示す。:
【表2】


この結果は、2つのビスホスホン酸について最終的な層板骨の量が増加したことを示すが、骨吸収パラメーターの修正は同時に起こらなかった。
【0046】
【表3】


これらの結果は、ビスホスホン酸での治療の後に:−骨梁の容量が著しく減少しなかった。
【0047】−バイオメカニカル特性が改善された。実際、骨強固性および曲げ強度が特にチルドロン酸塩の場合に増加した。
【0048】
実施例2:骨修復の改善のための錠剤 可分錠剤: 酸200mgに相当する チルドロン酸二ナトリウム塩 240 mg ラウレル硫酸ナトリウム 4.5mg 架橋カルボキシメチルセルロース ナトリウム 24 mg 微小結晶乳糖 177 mg ステアリン酸マグネシウム 4.5mg 450 mg 実施例3:骨修復の改善のための錠剤 可分錠剤: 酸50mgに相当する チルドロン酸二ナトリウム 60 mg ラウレル硫酸ナトリウム 3 mg 架橋カルボキシメチルセルロース ナトリウム 6 mg 無水乳糖 44.25mg ステアリン酸マグネシウム 1.25mg 114.5 mg 実施例4:骨修復の改善のための錠剤 酸25mgに相当する チルドロン酸二ナトリウム 30 mg 架橋カルボキシメチルセルロース ナトリウム 3 mg ステアリン酸マグネシウム 0.75mg 微小結晶乳糖 22.25mg 56 mg 実施例5:骨修復の改善のための注射液 エチドリン酸二ナトリウム塩 300mg 注射製剤用水 6ml 実施例6:骨修復の改善のための還流製剤 パミドロン酸ナトリウム乾燥凍結物 15mg 注射製剤用水 6ml 実施例7:骨修復の改善のための還流製剤 クロドロン酸二ナトリウム 300mg 水酸化ナトリウム qsp pH5 注射製剤用水 5ml

【特許請求の範囲】
【請求項1】 下記一般式のビスホスホン酸誘導体、および、その薬学的に許容される鉱酸または有機酸との塩の骨修復を促進することを意図した薬剤の調製のための使用。
【化1】


(式中、−R1 は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル、アミノ、モノ−C1 −C4 −アルキルアミノ、または、ジ−C1 −C4 −アルキルアミノであり、−R2 は、ハロゲン原子または1〜5の炭素原子を有する未置換の直鎖アルキル、塩素原子、ヒドロキシル、アミノ、モノ−C1 −C4 −アルキルアミノ、ジ−C1 −C4 −アルキルアミノおよびC3 −C7 −シクロアルキルアミノから選択される基で置換された1〜5の炭素原子を有する直鎖アルキルであるか、または、R2 は、フェノキシ、フェニル、チオール、フェニルチオ、クロロフェニルチオ、ピリジル、ピリジルメチル、1−ピリジル−1−ヒドロキシメチル、イミダゾイルメチルまたはチオモルホリン−4−イルである。)
【請求項2】 経口投与を意図した薬剤の調製のための請求項1に記載の使用。
【請求項3】 経皮投与を意図した薬剤の調製のための請求項1に記載の使用。
【請求項4】 薬剤が一般式(I)のビスホスホン酸誘導体の少なくとも1つを0.001mg〜400mg含有する請求項1〜3のいずれか1つに記載の使用。
【請求項5】 薬剤が一般式(I)のビスホスホン酸誘導体の少なくとも1つを0.1mg〜250mg含有する請求項1〜4のいずれか1つに記載の使用。
【請求項6】 1−ヒドロキシエチリデンビスホスホン酸(慣用名エチドロン酸)およびそのナトリウム塩、2−ピリジン−2−イルエチリデンビスホスホン酸(慣用名ピリドロン酸)およびそのナトリウム塩、ジクロロメチレンビスホスホン酸(慣用名クロドロン酸)およびそのナトリウム塩、3−アミノ−1−ヒドロキシプロピリデンビスホスホン酸(慣用名パミドロン酸)およびそのナトリウム塩、4−アミノ−1−ヒドロキシブチリデンビスホスホン酸(慣用名アレンドロン酸)およびそのナトリウム塩、6−アミノ−1−ヒドロキシヘキシリデンビスホスホン酸およびその薬学的に許容し得る塩、フェノキシメチレンビスホスホン酸およびその薬学的に許容し得る塩、チオモルホリノメチレンビスホスホン酸およびその薬学的に許容し得る塩、4−クロロフェニルチオメチレンビスホスホン酸(慣用名チルドロン酸)およびその薬学的に許容し得る塩(特にニナトリウム塩)、1−ヒドロキシ−2−(ピリジン−3−イル)エチリデンビスホスホン酸(慣用名リセドロン酸)およびそのナトリウム塩、1−ヒドロキシ−2−(イミダゾール−3−イル)エチル−1,1−ビスホスホン酸およびその薬学的に許容し得る塩、(シクロヘプチルアミノ)メチレンビスホスホン酸およびその薬学的に許容し得る塩、および、2−ヒドロキシエチリジン−2−(ピリジン−3−イル)−1,1−ビスホスホン酸およびそのナトリウム塩の請求項1〜5のいずれか1つに記載の使用。
【請求項7】 チルドロン酸およびその薬学的に許容し得る塩の請求項1〜5のいずれか1つに記載の使用。
【請求項8】 治療学的有効量の下記一般式のビスホスホン酸誘導体の少なくとも1つまたはその薬学的に許容される鉱酸または有機酸との塩の少なくとも1つを薬学的に許容し得る担体と共に含有する医薬組成物。
【化2】


(式中、−R1 は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル、アミノ、モノ−C1 −C4 −アルキルアミノ、または、ジ−C1 −C4 −アルキルアミノであり、−R2 は、ハロゲン原子または1〜5の炭素原子を有する未置換の直鎖アルキル、塩素原子、ヒドロキシル、アミノ、モノ−C1 −C4 −アルキルアミノ、ジ−C1 −C4 −アルキルアミノおよびC3 −C7 −シクロアルキルアミノから選択される基で置換された1〜5の炭素原子を有する直鎖アルキルであるか、または、R2 は、フェノキシ、フェニル、チオール、フェニルチオ、クロロフェニルチオ、ピリジル、ピリジルメチル、1−ピリジル−1−ヒドロキシメチル、イミダゾイルメチルまたはチオモルホリン−4−イルである。)
【請求項9】 経口投与を意図した請求項8に記載の医薬組成物。
【請求項10】 経皮投与を意図した請求項8に記載の医薬組成物。
【請求項11】 一般式(I)のビスホスホン酸誘導体の少なくとも1つを0.001mg〜400mg含有する請求項8〜10のいずれか1つに記載の医薬組成物。
【請求項12】 一般式(I)のビスホスホン酸誘導体の少なくとも1つを0.1〜250mg含有する請求項8〜11のいずれか1つに記載の医薬組成物。
【請求項13】 1−ヒドロキシエチリデンビスホスホン酸(慣用名エチドロン酸)およびそのナトリウム塩、2−ピリジン−2−イルエチリデンビスホスホン酸(慣用名ピリドロン酸)およびそのナトリウム塩、ジクロロメチレンビスホスホン酸(慣用名クロドロン酸)およびそのナトリウム塩、3−アミノ−1−ヒドロキシプロピリデンビスホスホン酸(慣用名パミドロン酸)およびそのナトリウム塩、4−アミノ−1−ヒドロキシブチリデンビスホスホン酸(慣用名アレンドロン酸)およびそのナトリウム塩、6−アミノ−1−ヒドロキシヘキシリデンビスホスホン酸およびその塩、フェノキシメチレンビスホスホン酸およびその塩、チオモルホリノメチレンビスホスホン酸およびその塩、4−クロロフェニルチオメチレンビスホスホン酸(慣用名チルドロン酸)およびその薬学的に許容し得る塩(特にニナトリウム塩)、1−ヒドロキシ−2−(ピリジン−3−イル)エチリデンビスホスホン酸(慣用名リセドロン酸)およびそのナトリウム塩、1−ヒドロキシ−2−(イミダゾール−3−イル)エチル−1,1−ビスホスホン酸およびその塩、(シクロヘプチルアミノ)メチレンビスホスホン酸およびその塩、または、2−ヒドロキシエチリジン−2−(ピリジン−3−イル)−1,1−ビスホスホン酸およびそのナトリウム塩の少なくとも1つを活性成分として含有する請求項8〜12のいずれか1つに記載の医薬組成物。
【請求項14】 活性成分としてチルドロン酸またはその薬学的に許容し得る塩を含有する請求項8〜13のいずれか1つに記載の医薬組成物。

【公開番号】特開平7−48261
【公開日】平成7年(1995)2月21日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平6−67466
【出願日】平成6年(1994)4月5日
【出願人】(592028330)
【氏名又は名称原語表記】ELF−SANOFI