説明

高さ調整付き竹馬用ポール

【課題】スチール製の竹馬ポールに改良を加え、高さ調整を簡略化し児童でも高さを調整することを可能にする。
【解決手段】スチール製の竹馬ポールの側面に横穴をあけてピンを差し込むことにより、簡単に左右の高さを合わせて高さ調整できる竹馬ポールを得るものである。また、ポールに溝やくぼみをつけることにより素足で竹馬を使用したときに安定する竹馬ポールを得るものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高さ調整と左右の高さ合わせを容易にした竹馬用ポールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、竹馬の高さ調整は左右を同じにすることが困難であった。また、時には足のせ台がずり落ちることがあった。特に、学校現場では高さ調整が頻繁に行われており、児童の手で行うことが難しい高さ調整に時間がかかり、児童の学習活動時間が削減されることもしばしばであった。
【0003】
この改善策として、金属製の竹馬用ポールに複数個の横穴をあけ、そこにピンを差し込むことで竹馬用ポールは容易に高さ調整ができ、かつ、左右の高さも合わすことができ、ずり落ちにくいものとなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、竹馬の高さ調整を容易にし、児童でも簡単に左右の高さを合わせて調整でき、より安全に児童が竹馬の技術を習得できる高さ調整付きの竹馬ポールを提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の高さ調整付き竹馬用ポール(以下本発明1という)は、竹馬用ポールの側面に足のせ台を固定するためのピンを水平に差し込むための横穴が複数個設けられており、横穴にピンを差し込むことで足のせ台を固定することを特徴としている。
【0006】
本発明のポールの横穴はポールの下から5〜10cm刻みで80〜100cmの高さまで設けることが望ましい。
【0007】
ピンの差し込みを容易にするために、図1の7に示すように横穴とほぼ同じ内径を持つ円筒をはめ込んで固定してもよい。
【0008】
本発明のピンの通る横穴は直径3〜5mmが好ましく、足のせ台の強度を保つために差し込んだピンがポールに対してが直角になり、ポールの横断面の中心を通るのが好ましい。また、横穴には番号をうっておくことが好ましい。ピンの素材は金属、または強化プラスチック等の強度のあるものを用い、ピンの一方の端を直角に曲げておくのが好ましい。
【0009】
請求項2記載の高さ調整付き竹馬用ポール(以下本発明2という)は、竹馬用ポールの側面に縦長の溝をポールの外周を隔てて二か所に設けたことを特徴としている請求項1記載の高さ調整付き竹馬用ポールである。
【0010】
本発明2の2本の溝は、素足で使用した場合に足の指がポールをはさむためのもので、本発明でいう外周を隔てる間隔としてはポールの横断面の中心角90°〜120°の間隔が好ましい。また、溝の形状としては図4で示した横断面(イ)、又は(ロ)に示すような形状であってもよい。この溝はポールの下から最上横穴の20cm以上上までつけるのが好ましい。
【0011】
請求項3記載の高さ調整付き竹馬用ポール(以下本発明3という)は、竹馬用ポールの側面にポールの外周を隔てた一対のくぼみを複数か所設けたことを特徴とする請求項1記載の高さ調整付き竹馬用ポールである。本発明1のポールの側面に一対になったくぼみを金属ピンの横穴の数だけつけたことを特徴としている。
【0012】
本発明3の一対になったくぼみは、素足で使用した場合に足の指がポールをはさむためのもので、本発明でいう外周を隔てる間隔としてはポールの横断面の中心角90°〜120°の位置につけるのが好ましい。くぼみは穏やかな弧を描く曲面が好ましい。くぼみの位置は高さ調整用の横穴の上方で足のせ台のすぐ上につけ、その長さとしては0,5〜2cmの長さが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明1の高さ調整付き竹馬用ポールを使用すると、児童が簡単に両ポールの高さを調整し左右の高さを合わすことができ、特に学校における体育の授業で竹馬を扱う場合にその準備時間を短縮できる。また、今まで足のせ台を固定するために木槌で足のせ台をたたいて足のせ台が破損することがあったが、その破損も防ぐことができる。ピンについては、台にチェーン等で繋ぐとその紛失を防ぐことができる。
【0014】
本発明2は本発明1の効果をすべて発現する上にポールに溝をつけることで、竹馬を素足で使用した場合に足の指でポールを挟むことができ、竹馬の技術を安全により効率的に習得できる。
【0015】
本発明3は本発明1の効果をすべて発現する上にポールにくぼみをつけることで、竹馬を素足で使用した場合に足の指でポールを挟むことができ、竹馬の技術を安全により効率的に習得できる。
【0016】
このように、今まで調整することが困難であった両ポールの高さを簡単に調整して合わすことが可能で、学校現場においてその煩雑さを解消するものである。昨今、健康教育の一環として素足を推奨する学校もあり、素足に対応した高さ調整付き竹馬用ポールは指導者の期待に応えられるものと思われる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態の例について図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0018】
本発明1の高さ調整付き竹馬用ポール1を説明すると、図1に示すように直径3cmのスチール製竹馬ポールの側面に直径3,5mmの横穴2,2・・・を両側に開け、その横穴をプラスチックの円筒で繋いで金属製のピン3を差し込んで高さ調整付き竹馬用ポールを得た。この得られた高さ調整付き竹馬用ポールは2本の高さをそろえることおよびピンの差し込みが容易で、ピンがずれることもなく足のせ台4をしっかり固定することができており、児童が使用する竹馬に好適なものであった。
【実施例2】
【0019】
本発明2の高さ調整付き竹馬用ポールの例を図2を用いて説明する。図2に示すように実施例1で得られた高さ調整付き竹馬用ポールに、ポールの横断面の中心から外周120°を隔てポールの下から50cmの高さまで図4の(イ)のような深さ3mmの溝5を金槌で入れて高さ調整付き竹馬用ポールを得た。この得られた高さ調整付き竹馬用ポールは、素足で使用するとポールを第一趾と第二趾ではさむことができ安定感が得られ、素足の児童が使用する竹馬に好適なものであった。
【実施例3】
【0020】
本発明3の高さ調整付き竹馬用ポールの例を図3を用いて説明する。図3に示すように実施例1で得られた高さ調整付き竹馬用ポールに、高さ調整用の横穴の位置から6cm上方のところに1cmの長さで、ポールの横断面の中心から外周90°を隔てくぼみ6を金槌でつけて高さ調整付き竹馬用ポールを得た。この得られた高さ調整付き竹馬用ポールは、本発明2と同様素足で使用するとポールを第一趾と第二趾ではさむことができ安定感が得られ、素足の児童が使用する竹馬に好適なものであった。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】高さ調整付き竹馬用ポールの実施方法を示した説明図である。(実施例1)
【図2】溝を設けた高さ調整付き竹馬用ポールの実施方法を示した説明図である。(実施例2)
【図3】くぼみを設けた高さ調整付き竹馬用ポールの実施方法を示した説明図である。(実施例3)
【図4】高さ調整付き竹馬用ポールの横断面を示した説明図である。(実施例2)
【符号の説明】
【0022】
1 高さ調整付き竹馬用ポール
2 横穴
3 ピン
4 足のせ台
5 溝
6 くぼみ
7 横穴とほぼ同じ内径を持つ円筒

【特許請求の範囲】
【請求項1】
竹馬用ポールの側面に足のせ台を固定するためのピンを水平に差し込むための横穴が複数個設けられていることを特徴とする高さ調整付き竹馬用ポール。
【請求項2】
上記竹馬用ポールの側面に縦長の溝をポールの外周を隔てて二か所に設けたことを特徴とする請求項1記載の高さ調整付き竹馬用ポール。
【請求項3】
上記竹馬用ポールの側面にポールの外周を隔てた一対のくぼみを複数か所設けたことを特徴とする請求項1記載の高さ調整付き竹馬用ポール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−117230(P2007−117230A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−310650(P2005−310650)
【出願日】平成17年10月26日(2005.10.26)
【出願人】(591204997)
【出願人】(305052838)
【出願人】(302023275)