説明

高圧空間形成装置

【課題】極めて容易に出入り可能でありながらも強度および密閉性を高めた高圧空間形成装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る高圧空間形成装置1は、人体を内部に収容可能な高圧容器10と、高圧容器10に形成される出入り用の開口13と、開閉可能に構成されて開口を開放または閉塞する扉21と、開口13の互いに対向する端縁近傍同士を繋ぐと共に、人体の出入り時には退避位置に退避可能に構成された開口補強部材23と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、酸素等の気体を人体に効率的に補給するための高圧空間形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、高気圧環境下で酸素等の気体を体内に取り込んで、疲労や怪我を早期に回復する手法が実践されている。この場合、高気圧環境に人体を曝す必要があるため、高圧空間形成装置が用いられる。
【0003】
このような高圧空間形成装置の一種に、可撓性の素材から構成された袋状のチャンバーに圧縮空気を供給して内圧を高めるものがある(例えば、特許文献1参照)。この袋状のチャンバーには、ファスナーを備える出入り用の開口が形成されており、ファスナーを開閉することで人が出入りするようになっている。チャンバー内では、仰向けに寝そべることで休息を取りながら、例えば高濃度の酸素を吸引する。
【0004】
また、高圧空間形成装置のその他の形態として、繊維強化プラスチック等から構成された硬質のカプセル(チャンバ−)に圧縮空気を供給して内圧を高めるものもある(例えば、特許文献2参照)。この高圧空間形成装置では、カプセルの上半分が開閉可能なカバーとなっており、このカバーを開閉することで人が出入りするようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−68768号公報
【特許文献2】実用新案登録第3121656号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、袋状のチャンバーを用いた高圧空間形成装置は、ファスナーの開閉に手間がかかると共に、大気圧状態ではチャンバーが潰れているために、出入りが極めて面倒であるという問題があった。また、硬質カプセルを用いた高圧空間形成装置の場合、巨大で重量のあるカバーを上下に開閉する作業が必要になるため、同様に出入りが面倒であり、且つ利用者による単独での使用が困難であるという問題があった。
【0007】
このため、怪我や病気の早期回復のために高圧空間形成装置を利用しようとした場合、怪我等により自由がきかなくなった体を出入りさせるのに大変な労力を要するものとなっていた。結果として、高圧空間形成装置を十分に活用することができていなかった。
【0008】
さらに、ファスナーによる閉塞では密閉性に限界があると共に、強度や耐久性に問題があるため、内部空間の圧力を人体に効果的なレベルにまで上昇させることが困難であるという問題があった。同様に、カバーを上下に開閉する硬質カプセルにおいても、内部空間の圧力が高まった場合にカバーを開く方向に力が加わるため、やはり密閉性に限界があるという問題があった。
【0009】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、極めて容易に出入り可能でありながらも強度および密閉性を高めた高圧空間形成装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)本発明は、人体を内部に収容可能な高圧容器と、前記高圧容器に形成される出入り用の開口と、開閉可能に構成されて前記開口を開放または閉塞する扉と、前記開口の互いに対向する端縁近傍同士を繋ぐと共に、人体の出入り時には退避位置に退避可能に構成された開口補強部材と、を備えることを特徴とする、高圧空間形成装置である。
【0011】
(2)本発明はまた、前記高圧容器は、有底円筒状であり、前記開口は、前記高圧容器の外周部に形成され、前記開口補強部材は、前記高圧容器の周方向において互いに対向する前記開口の端縁近傍同士を繋ぐことを特徴とする、上記(1)に記載の高圧空間形成装置である。
【0012】
(3)本発明はまた、前記開口補強部材は、前記開口を閉塞した前記扉を介して前記高圧容器内の圧力を受ける受圧部を備えることを特徴とする、上記(2)に記載の高圧空間形成装置である。
【0013】
(4)本発明はまた、前記受圧部は、前記開口に対向すると共に前記開口を閉塞した前記扉の外側面に沿う形状に構成された受圧面を備えることを特徴とする、上記(3)に記載の高圧空間形成装置である。
【0014】
(5)本発明はまた、前記開口補強部材を前記高圧容器の壁面に沿って移動自在に保持する案内機構をさらに備えることを特徴とする、上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の高圧空間形成装置である。
【0015】
(6)本発明はまた、前記開口補強部材は、前記退避位置において、前記開口を開放した前記扉が閉じられるのを制限する機械的ストッパとして機能することを特徴とする、上記(1)乃至(5)のいずれかに記載の高圧空間形成装置である。
【0016】
(7)本発明はまた、前記高圧容器を貫通して回転自在に配置される支軸と、前記高圧容器の外側において前記支軸に接続される扉操作ハンドルと、をさらに備え、前記扉は、前記高圧容器の内側において前記支軸に接続されると共に前記開口よりも大きい寸法を有することを特徴とする、上記(1)乃至(6)のいずれかに記載の高圧空間形成装置である。
【0017】
(8)本発明はまた、前記支軸は、前記開口を挟んで前記開口に直交する両側の側壁にそれぞれ配置されることを特徴とする、上記(7)に記載の高圧空間形成装置である。
【0018】
(9)本発明はまた、前記扉操作ハンドルは、前記2つの支軸を繋ぐ部材であることを特徴とする、上記(8)に記載の高圧空間形成装置である。
【0019】
(10)本発明はまた、前記高圧容器は有底円筒状であり、前記開口は、前記高圧容器の外周部に形成され、前記支軸は、前記高圧容器の2つの底部にそれぞれ配置されることを特徴とする、上記(8)または(9)に記載の高圧空間形成装置である。
【0020】
(11)本発明はまた、前記支軸は、前記2つの底部の中心に配置され、前記扉は、前記支軸と共に回転することにより、前記高圧容器の内壁面に沿って移動して前記開口を開放または閉塞することを特徴とする、上記(10)に記載の高圧空間形成装置である。
【0021】
(12)本発明はまた、前記扉は、前記支軸に対して移動可能に接続され、前記扉の外側と前記開口の端縁内側の隙間を閉じるために前記扉を前記開口に向けて押圧する押圧部材をさらに備えることを特徴とする、上記(7)乃至(11)のいずれかに記載の高圧空間形成装置である。
【0022】
(13)本発明はまた、前記扉操作ハンドルは、前記開口を閉塞した状態において前記開口補強部材が前記退避位置に退避するのを前記開口補強部材に当接して制限する当接部を備えることを特徴とする、上記(7)乃至(12)のいずれかに記載の高圧空間形成装置である。
【0023】
(14)本発明はまた、前記当接部は、前記開口補強部材が前記退避位置にある場合には、前記開口を開放した前記扉が閉じられるのを前記開口補強部材に当接して制限することを特徴とする、上記(13)に記載の高圧空間形成装置である。
【0024】
(15)本発明はまた、前記高圧容器に設けられて前記支軸を支持する軸受は、前記支軸が挿入される2つのブッシュと、前記2つのブッシュの間に配置されて前記支軸が挿入される複数のOリングからなることを特徴とする、上記(7)乃至(14)のいずれかに記載の高圧空間形成装置である。
【発明の効果】
【0025】
本発明に係る高圧空間形成装置によれば、極めて容易に出入り可能でありながらも強度および密閉性を高めることができるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】(a)本発明の実施形態に係る高圧空間形成装置の平面図である。(b)高圧空間形成装置の正面図である。(c)高圧空間形成装置の側面図である。
【図2】(a)扉を開放した状態の高圧空間形成装置の側面図である。(b)扉を開放した状態の高圧空間形成装置の正面図である。
【図3】図1(c)のA−A線断面図である。
【図4】(a)および(b)図1(b)のB−B線断面図である。
【図5】(a)および(b)扉の取付構造を示した図である。
【図6】図3のC部拡大図である。
【図7】(a)および(b)図5のD−D線断面図である。
【図8】(a)および(b)高圧空間形成装置の使用時の状態を示した断面図である。
【図9】(a)および(b)高圧空間形成装置の使用時の状態を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して説明する。
【0028】
まず、本発明の実施形態に係る高圧空間形成装置1の全体構成について説明する。図1(a)は本実施形態に係る高圧空間形成装置1の平面図であり、同図(b)は高圧空間形成装置1の正面図であり、同図(c)は高圧空間形成装置1の側面図である。これらの図に示されるように、高圧空間形成装置1は、利用者を内部に収容して内部を高圧状態に保持する高圧容器10と、高圧容器10への出入りを可能にする高圧容器用扉装置20と、高圧容器10内部に気体を供給する気体供給装置30と、高圧容器10を安定状態に支持する基台40を備えている。
【0029】
高圧容器10は、円筒状の外周部11および2つの底部12a、12bから構成される有底円筒状の容器である。高圧容器10の大きさは、利用者が内部空間で寝そべった場合に圧迫感を感じない程度の大きさに構成されている。なお、高圧容器10の素材は、本実施形態ではアルミ合金を使用しているが、これに限定されるものではなく、ステンレス等の他の金属や繊維強化プラスチック等、他の素材を採用してもよい。
【0030】
高圧容器10の外周部11には、利用者が出入りするための開口13が形成されている。この開口13は、利用者が出入りしやすいように、水平面から約40度上方を向くように形成されている。また、開口13は、高圧容器10の周方向に180度未満の範囲(本実施形態では約80度の範囲)、および長手方向の全長よりやや短い範囲(好ましくは全長の50%以上の範囲)にわたって形成されている。本実施形態では、このように出入り用の開口10を可能な限り大きくすることにより、怪我や病気等により身体の自由がきかなくなった利用者を寝かせた状態のまま高圧容器10内部に搬入することを可能としている。なお、高圧容器10内の下側には、利用者が楽に寝そべることができるように、スポンジ等の素材から構成されたマット14が配置されている(図3参照)。
【0031】
扉装置20は、開口13を開放または閉塞するための扉21と、扉21の開閉を操作するための扉操作ハンドル22と、開口13を補強するための開口補強部材23を備えている。なお、図1(a)〜(c)では、扉21を閉塞した状態を示している。
【0032】
扉21は、アクリル樹脂等の透明な素材から構成されており、高圧容器10の内側に配置されている。また、扉21は、高圧容器10の2つの底部12a、12bの中心に回転自在に配置された2つの支軸24a、24bに、高圧容器10内部において接続されており、この支軸24a、24bと共に回転することにより、高圧容器20の内側面(内壁面)に沿って移動して開口13を開放または閉塞するように構成されている。
【0033】
扉操作ハンドル22は、高圧容器10外部の2つの支軸24a、24bからそれぞれ直角方向に伸びる2つのアーム22a、22bと、これらのアーム22a、22bを連結するハンドル22cとから構成される門型の部材である。本実施形態では、高圧容器10の外部からこの操作ハンドル22を操作して支軸24a、24bを回転させることにより、扉21の開閉を行う。本実施形態では、図1(a)または(b)に示されるように、操作ハンドル22を高圧容器10の長手方向に跨るように配設し、操作ハンドル22を操作する位置が限定されないようにすることで、高圧空間形成装置1の使い勝手を向上させている。
【0034】
開口補強部材23は、高圧容器10の周方向において互いに対向する開口13の2つの端縁同士(上下の端縁同士)を繋ぐ円弧状の部材である。すなわち、開口補強部材23は、高圧容器10内部を高圧状態とした場合に、圧力により開口13が開いて高圧容器10が変形するのを防止するための部材である。本実施形態では、このように開口補強部材23を設けることで、開口13を大きくして利用者の出入りを容易にしながらも、高圧容器10の強度を高めることを可能としている。そして、これにより、高圧容器10の内部を効果的な圧力まで上昇させ、高気圧療法等の効果を十分に発揮することを可能としている。
【0035】
外周部10aの開口13の上下部分には、高圧容器10の長手方向に伸びる2つのガイドレール(案内機構)25a、25bが配置されている。開口補強部材23は、この2つのガイドレール25a、25bに、図示を省略したコロを介してスライド自在に嵌合している。従って、開口補強部材23は、高圧容器10の外側面(外壁面)に沿って長手方向に移動自在に構成されている。開口補強部材23は、これにより、開口13の中央部の補強位置と開口13の一端側(本実施形態では図の右側)の退避位置の間を移動可能となっている。
【0036】
具体的には、開口補強部材23は、扉21を閉塞して高圧容器10内部を高圧状態とする場合は補強位置において開口23を補強し、扉21を開放して利用者が出入りする場合には退避位置に退避して利用者の出入りを妨げないように構成されている。なお、ガイドレール25a、25bの補強位置よりも左側部分の部分には、ガイドレール25a、25bを外側から覆うストッパカバー25c、25dがそれぞれ固定されており、開口補強部材23は退避位置の反対側(図の左側)に向けては移動不可となっている。このストッパカバー25c、25dは、本実施形態ではゴム等のクッション性のある柔らかな素材から構成しており、利用者が出入りする際の安全性を高める部材としても機能している。
【0037】
図2(a)は扉21を開放した状態の高圧空間形成装置1の側面図であり、同図(b)は扉21を開放した状態の高圧空間形成装置1の正面図である。これらの図に示されるように、アーム22a、22bが水平状態から垂直状態となるように扉操作ハンドル23を操作することによって、扉21は開放される。そして、同図(b)に示されるように、扉21を開放した後に開口補強部材23を退避位置に移動させ、開口13を広く開放することにより、利用者は極めて容易に出入りすることができる。
【0038】
なお、本実施形態では、扉操作ハンドル22のハンドル22cの内側部分にL字形状の当接部26を設けることで、安全性を高めるようにしている。具体的には、同図(b)に示されるように、開口補強部材23が補強位置以外の位置にある場合には、当接部26と開口補強部材23が干渉(当接)することにより、扉21を閉塞することができないようになっている。すなわち、開口補強部材23は、補強位置以外の位置においては、開閉操作に伴って移動する当接部26と周方向に当接し、扉21の閉塞を制限する機械的ストッパとして機能するようになっている。
【0039】
また、図1(a)に示されるように、扉21を閉塞している状態では、当接部26と開口補強部材23が干渉(当接)することにより、開口補強部材23を退避位置に退避させることができないようになっている。すなわち、当接部26は、退避位置に向けて移動する開口補強部材23と長手方向に当接し、開口補強部材23の退避位置への移動を制限するようになっている。
【0040】
このように、本実施形態では、開口補強部材23が補強位置以外の位置にある状態と、扉21を閉塞した状態が両立しないようになっている。従って、開口補強部材23が補強位置以外の位置にある場合には、高圧容器10内部を高圧状態にすることができないようになっており、高圧空間形成装置1を安全に使用することができるようになっている。
【0041】
気体供給装置30は、コンプレッサおよび圧力制御装置等を備えて構成され、高圧容器10内部に気体を供給して高圧容器10内部を所定の高圧状態に維持するように制御する装置である。気体供給装置30は、連通管31を介して高圧容器10内部に接続されており、コンプレッサにより圧縮した大気を、連通管31を通じて高圧容器10内部に供給する。圧力制御装置は圧調弁やリリーフ弁等により高圧容器10内部の圧力を制御する。さらに、本実施形態では、酸素を供給する酸素供給装置を気体供給装置30に備えており、高圧容器10内部の酸素濃度を高めることが可能となっている。
【0042】
次に、高圧容器用扉装置20の詳細な構成について説明する。
【0043】
図3は図1(c)のA−A線断面図であり、図4(a)および(b)は図1(b)のB−B線断面図である。また、図5(a)および(b)は、扉21の取付構造を示した図である。なお、図3および図4(a)は、扉21を開放した状態を示しており、図4(b)は、扉21を閉塞した状態を示している。
【0044】
図3に示されるように、支軸24a、24bは、高圧容器10の底部12a、12bを貫通して配置されている。また、図3では図示を省略しているが、支軸24a、24bは、気密性を備える軸受によって支持されている。
【0045】
図6は、図3のC部拡大図であり、支軸24aの軸受の構造を示す断面図である。なお、支軸24aの軸受および支軸24bの軸受は同一の構造であるため、以下、支軸24aの軸受についてのみ説明する。
【0046】
同図に示されるように、支軸24aの軸受は、底部12aに設けられた円筒状のスリーブ15の内部に両側から挿入された鍔付円筒状の2つの無給油ブッシュ16a、16bと、これら2つの無給油ブッシュ16a、16bの間に軸方向に並べて配置された複数(本実施形態では3つ)のOリング17から構成されている。支軸24aは、これら2つの無給油ブッシュ16a、16bおよび複数のOリング17の内部に挿入され、支持される。
【0047】
本実施形態では、このように2つの無給油ブッシュ16a、16bの間に複数のOリング17を配置することにより、扉21のスムーズな開閉操作と、軸受部分の適切な気密性を両立させている。なお、使用するOリング17の数は3つに限定されるものではなく、想定される高圧容器10の内圧に応じて適宜の数を採用することができる。
【0048】
図3および4に示されるように、高圧容器10内部において、支軸24a、24bには略V字形状の回転フレーム27a、27bがそれぞれ固定されている。そして、図3および5に示されるように、この2つの回転フレーム27a、27bは、接続ロッド28a、28bによって互いに接続されている。具体的には、回転フレーム27a、27bは、曲折した中間部分に支軸24a、24bが接続され、両先端部分に接続ロッド28a、28bが接続されている。
【0049】
扉21は、開口13の寸法よりも所定の割合だけ大きい寸法に形成されている。そして、図3および5に示されるように、扉21の内側には、長手方向両端部および中央部に、略円弧状の扉補強部材29a、29b、29cがそれぞれ取付けられている。従って、扉補強部材29a、29bは高圧容器10の内側面(内壁面)に対向する位置に配置され、扉補強部材29cは補強位置にある開口補強部材23に対向する位置に配置されている。
【0050】
扉補強部材29a、29b、29cと、接続ロッド28a、28bの間には横長の拡縮部材50a、50bが配置されている。すなわち、扉21は、扉補強部材29a、29b、29c、拡縮部材50a、50b、接続ロッド28a、28b、および回転フレーム27a、27bを介して支軸24a、24bに接続されている。
【0051】
拡縮部材(押圧部材)50a、50bは、長手方向の全長が扉21と略同一であり、気体供給装置30の供給する気体を作動媒体として幅方向(例えば拡縮部材50aでは、接続ロッド28aの取付部と扉補強部材29a、29b、29cの取付部を結ぶ方向)に拡縮可能に構成された部材である。
【0052】
図5に示されるように、拡縮部材50a、50bは、2つのボルト60によって長手方向両端部を接続ロッド28a、28bにそれぞれ固定されている。また、拡縮部材50a、50bの内部には、専用の連通管を通じて気体供給装置30に接続されたチューブ70がそれぞれ収容されている。このチューブ70は、ゴム等の伸縮可能な素材から構成された細長い袋状の部材であり、気体供給装置30からチューブ70の内部に気体を導入することによって棒状に膨らむように構成されている。なお、複数のチューブ70を、例えば拡縮部材50a、50b内の長手方向に並べて配置するようにしてもよい。
【0053】
図7(a)および(b)は、図5のD−D線断面図であり、拡縮部材50aの構造および作動を示した図である。なお、拡縮部材50aおよび拡縮部材50bは同一構造であるため、以下、拡縮部材50aについてのみ説明する。
【0054】
同図に示されるように、拡縮部材50aは、コの字状断面の固定部材51および可動部材52を組み合わせることで箱状に構成されており、これらの内部にチューブ70が収容されている。固定部材51は、接続ロッド28aを貫通したボルト60および第1ナット61によって接続ロッド28aに固定され、可動部材52は、固定部材51に蓋をするように組み合わされている。
【0055】
ボルト60の第1ナットより先の部分は、円筒状のガイドスリーブ62内に挿入された状態で可動部材52に設けられたガイド孔53から可動部材52の外側に突出している。ガイドスリーブ62は、ボルト60先端部に取付けられた第2ナット64により、ワッシャ63を介して固定されている。そして、ワッシャ63と可動部材52の間には、ガイドスリーブ62を軸として、可動部材52を固定部材51に向けて付勢するようにスプリング65が配置されている。
【0056】
同図(a)に示されるように、チューブ70が萎んだ状態では、スプリング65の付勢力により可動部材52は固定部材51に当接した状態、すなわち、拡縮部材50は幅方向に収縮した状態となっている。この状態から、気体供給装置30からチューブ70の内部に気体を導入してチューブ70を膨張させるとチューブ70の膨張力がスプリング65の付勢力に勝り、同図(b)に示されるように、可動部材52は固定部材51から離れるように移動する。これにより、拡縮部材50aは、幅方向に拡張した状態となる。チューブ70を膨張させた後に気体供給装置30によってチューブ70の内圧を下げると、拡縮部材50aは、スプリング65の付勢力によって再び縮小状態となる。
【0057】
本実施形態では、このようにチューブ70によって拡縮する拡縮部材50a、50bを採用することにより、高圧容器用扉装置20をシンプル且つ軽量に構成することを可能としているが、拡縮部材50a、50bの構造は、本実施形態の例に限定されるものではなく、例えば、シリンダとピストンを備える既存のエアシリンダと同様の構成により幅方向に拡縮するものであってもよい。
【0058】
図4(a)および(b)に示されるように、開口補強部材23の開口13に対向する側には、受圧部23aが設けられている。この受圧部23aは、扉21が閉塞された状態において高圧容器10内部の圧力を受ける部分である。閉塞状態の扉21に対向する受圧部23aの面は、扉21の外側面に沿う形状に構成された受圧面23bとなっている。
【0059】
なお、本実施形態では、図4(a)に示されるように、扉21の外側面と高圧容器10の外周部11の内側面の間には、所定の隙間を設けている。また、図4(b)に示されるように、扉21の外側面と開口補強部材23の受圧面23bの間にも、所定の隙間を設けている。従って、扉21をスムーズに開閉することができるようになっている。
【0060】
図8(a)および(b)ならびに図9(a)および(b)は、高圧空間形成装置1の使用時の状態を示した断面図である。本実施形態では、図8(a)に示されるように、扉21を閉塞した後に、まず気体供給装置30が拡縮部材50a、50bのチューブ70に気体を供給し、拡縮部材50a、50bを拡張させる。これにより、扉21は、開口21の端縁部分における外周部11の内側面に押圧されて略密着する。すなわち、扉21の外側面と高圧容器10の外周部11の内側面の間の隙間が閉じられるため、高圧容器10は密閉状態となる。
【0061】
このようにして高圧容器10を密閉状態とした後に、気体供給装置30が高圧容器10内部に気体を供給し、高圧容器10内部を所定の高圧状態とする。高圧容器10内部が所定の高圧状態になると、扉21は、高圧容器10内部の気体の圧力(図8(b)に示す矢印P)によっても外周部11の内側面に押圧されることとなる。従って、この状態となったら、気体供給装置30は、拡縮部材50a、50bを収縮させ、高圧容器10内部の気体の圧力のみで扉21を外周部11の内側面に押圧し、高圧容器10を密閉するようにする。
【0062】
本実施形態では、このように高圧容器10内部の気体の圧力のみで高圧容器10を密閉するようにすることで、高圧容器10内部の圧力を下げるだけで扉21を容易に開放することができるようにしている。具体的には、高圧容器10内部の圧力を下げると、スプリング65の付勢力によって拡縮部材50a、50bが縮小し、扉21の外側面が高圧容器10の外周部11の内側面から離れるため、扉21を開放することが可能となる。
【0063】
従って、例えば、高圧容器10の外周部11または底部12a、12bに高圧容器10内部の気体を排出するリリーフ弁を設け、このリリーフ弁を高圧容器10の内部または外部から操作可能に構成すれば、緊急時にこのリリーフ弁を操作するのみで即座に扉21を開放可能な状態にすることができる。なお、本実施形態では、拡縮部材50a、50bの操作に気体供給装置30を使用することで、高圧空間形成装置1の操作を簡便にすると共にコストを低減させている。
【0064】
図9(a)は、高圧容器10内部を高圧状態にした場合に開口補強部材23に加わる力を示している。同図に示されるように、高圧容器10内部を高圧状態にした場合、内部の気体の圧力により、高圧容器10の外周部を膨張させると共に、開口13を周方向に開こうとする力が加わる。そして、この力により開口補強部材23には、ガイドレール25a、25bを介して、同図に示すような軸方向(高圧容器10の周方向)の引張り力(同図に示す矢印F)が作用すると共に、ガイドレール25a、25bから外れる方向の曲げモーメント(同図に示す矢印M)が作用することとなる。
【0065】
本実施形態では、同図に示す2つのガイドレール25a、25b間の開き角度θ(開口13の周方向の範囲と略同等)を適宜に設定することにより、曲げモーメントによる開口補強部材23のガイドレール25a、25bからの外れやすさと、開口13の大きさのバランスを調節している。上記バランスの観点から、ガイドレール25a、25b間の開き角度θ、換言すれば開口補強部材23が接続される開口13の2つの端縁部分の間の開き角度θは、70〜90度の範囲内であることが好ましく、75〜85度の範囲内であればより好ましい。なお、本実施例では、ガイドレール25a、25b間の開き角度θを約80度に設定している。
【0066】
さらに、本実施形態では、扉21の外側面が高圧容器10の外周部11の内側面に押圧された場合に、同時に扉21の外側面が開口補強部材23の受圧面23bにも押圧されるように構成している。すなわち、開口補強部材23は、図9(b)に示されるように、高圧容器10内部の気体の圧力(同図に示す矢印P)を受けるように構成されている。
【0067】
このように、開口補強部材23を、高圧容器10内部の気体の圧力を受けるように構成することで、開口13を開こうとする上述の曲げモーメントを打ち消す方向の曲げモーメントを開口補強部材23に発生させることが可能となる。これにより、開口補強部材23に生じる曲げ応力を減少させることが可能となるため、開口補強部材23をコンパクト且つ軽量に構成することができる。
【0068】
以上説明したように、本発明に係る高圧空間形成装置1は、人体を内部に収容可能な高圧容器10と、高圧容器10に形成される出入り用の開口13と、開閉可能に構成されて開口を開放または閉塞する扉21と、開口13の互いに対向する端縁近傍同士を繋ぐと共に、人体の出入り時には退避位置に退避可能に構成された開口補強部材23と、を備えている。このため、開口13を大きく形成し、利用者の出入りを極めて容易にしながらも、高圧容器10の強度および密閉性を高めることができる。
【0069】
また、高圧容器10は、有底円筒状であり、開口13は、高圧容器10の外周部11に形成され、開口補強部材23は、高圧容器10の周方向において互いに対向する開口13の端縁近傍同士を繋いでいる。このため、高圧容器10を高圧容器の形状として最適な有底円筒状に構成した場合に、強度的な問題に制限されることなく、出入りのしやすい外周部11に大きい寸法の開口13を形成することができる。
【0070】
また、開口補強部材23は、開口13を閉塞した扉21を介して高圧容器10内の圧力を受ける受圧部23aを備えている。このため、高圧容器10内を高圧状態とした場合に、開口補強部材23に作用する曲げモーメントを打ち消すことが可能となる。これにより、開口補強部材23をコンパクト且つ軽量に構成し、使い勝手を向上させることができる。
【0071】
また、受圧部23aは、開口13に対向すると共に開口13を閉塞した扉21の外側面に沿う形状に構成された受圧面23bを備えている。このようにすることで、開口補強部材23は、高圧容器10の外周部と略同様の状態で高圧容器10内の圧力を受けることとなるため、開口補強部材23に発生する応力を最小限にとどめることができる。
【0072】
また、高圧空間形成装置1は、開口補強部材23を高圧容器10の壁面に沿って移動自在に保持する案内機構(ガイドレール25a、25b)をさらに備えている。これにより、利用者が出入りする際、容易に開口補強部材23を退避位置に退避させることができるため、煩雑な操作を要せず極めて簡便に高圧容器10への出入りを行うことができる。
【0073】
また、開口補強部材23は、退避位置において、開口13を開放した扉21が閉じられるのを制限する機械的ストッパとしても機能するようになっている。このため、複雑な機構や装置を追加することなく、高圧空間形成装置1の安全性を高めることができる。
【0074】
また、高圧空間形成装置1は、高圧容器10を貫通して回転自在に配置される支軸24a、24bと、高圧容器10の外側において支軸24a、24bに接続される扉操作ハンドル22と、をさらに備えている。また、扉21は、高圧容器10の内側において支軸24a、24bに接続されると共に開口13よりも大きい寸法を有している。これにより、開口13を大きく形成し、利用者の出入りを極めて容易にしながらも、扉21の開閉操作を容易にすることができる。また、高圧容器10内の圧力を利用して扉21を開口13の端縁部分の内壁面に押圧することができるため、シンプル且つコンパクトな構成で安価に高圧容器10の密閉性を高めることができる。
【0075】
また、支軸24a、24bは、開口13を挟んで開口13に直交する両側の側壁(底部12a、12b)にそれぞれ配置されている。このため、シンプル且つコンパクトな構成で確実な開閉操作と密閉性を両立させた高圧容器用扉装置20を実現することができる。
【0076】
また、扉操作ハンドル22は、2つの支軸24a、24bを繋ぐ部材となっている。このようにすることで、扉操作ハンドル22を操作可能な範囲を広くすることが可能となるため、使い勝手および緊急時の安全性を高めることができる。
【0077】
また、高圧容器10は有底円筒状であり、開口13は、高圧容器10の外周部11に形成され、支軸24a、24bは、高圧容器10の2つの底部12a、12bにそれぞれ配置されている。このため、高圧容器10を高圧容器の形状として最適な有底円筒状に構成した場合に、シンプル且つコンパクトな構成で確実な開閉操作と密閉性を両立させた高圧容器用扉装置20を実現することができる。
【0078】
また、支軸24a、24bは、2つの底部12a、12bの中心に配置され、扉21は、支軸24a、24bと共に回転することにより、高圧容器10の内壁面に沿って移動して開口13を開放または閉塞するようになっている。このため、高圧容器用扉装置20の高圧容器10内部の部分を内壁面に寄せて構成することが可能となり、高圧容器10の内部空間を広くすることができる。これにより、利用者の圧迫感や不快感を減少させることができる。
【0079】
また、扉21は、支軸24a、24bに対して移動可能に接続され、高圧容器用扉装置20は、扉21の外側と開口13の端縁内側の隙間を閉じるために扉21を開口13に向けて押圧する押圧部材(拡縮部材50a、50b)をさらに備えている。このため、扉21の開閉移動をスムーズにしながらも、高圧容器10内部の圧力を高める際には高圧容器10を確実に密閉し、短時間で所定の圧力まで上昇させることができる。
【0080】
また、扉操作ハンドル22は、開口13を閉塞した状態において開口補強部材23が退避位置に退避するのを開口補強部材23に当接して制限する当接部26を備えている。また、当接部26は、開口補強部材23が退避位置にある場合には、開口13を開放した扉21が閉じられるのを開口補強部材23に当接して制限するようになっている。このため、シンプルな構成で使い勝手を犠牲にすることなく、高圧空間形成装置1の安全性を高めることができる。
【0081】
また、高圧容器10に設けられて支軸24a、24bを支持する軸受は、支軸24a、24bが挿入される2つの無給油ブッシュ16a、16bと、2つの無給油ブッシュ16a、16bの間に配置されて支軸24a、24bが挿入される複数のOリング17から構成されている。このため、扉21のスムーズな開閉操作と、軸受部分の適切な気密性を両立させることができる。
【0082】
なお、本実施形態では、横長の有底円筒状の高圧容器10の例を示したが、高圧容器10の形状はこれに限定されるものではなく、その他の形状であってもよい。例えば、高圧容器10は、軸方向の長さをさらに短縮した円盤状に近い形状であってもよいし、下側部分を角形に形成して設置性を向上させた形状であってもよい。また、底部12aおよび12bを円錐状または球面状に膨出させるようにしてもよい。
【0083】
また、本実施形態では、開口補強部材23が高圧容器10の長手方向(軸方向)にスライドして退避位置に移動する例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば開口補強部材23が高圧容器10の周方向にスライドして退避位置に移動するものであってもよいし、開口補強部材23が一端を支点にして回転することにより退避位置に移動するものであってもよい。
【0084】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の高圧空間形成装置は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明は、高圧空間を形成する各種分野で幅広く利用することができる。
【符号の説明】
【0086】
1 高圧空間形成装置
10 高圧容器
11 外周部
12a、12b 底部
13 開口
16a、16b 無給油ブッシュ
17 Oリング
20 高圧容器用扉装置
21 扉
22 扉操作ハンドル
23 開口補強部材
23a 受圧部
23b 受圧面
24a、24b 支軸
25a、25b ガイドレール
26 当接部
50a、50b 拡縮部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人体を内部に収容可能な高圧容器と、
前記高圧容器に形成される出入り用の開口と、
開閉可能に構成されて前記開口を開放または閉塞する扉と、
前記開口の互いに対向する端縁近傍同士を繋ぐと共に、人体の出入り時には退避位置に退避可能に構成された開口補強部材と、を備えることを特徴とする、
高圧空間形成装置。
【請求項2】
前記高圧容器は、有底円筒状であり、
前記開口は、前記高圧容器の外周部に形成され、
前記開口補強部材は、前記高圧容器の周方向において互いに対向する前記開口の端縁近傍同士を繋ぐことを特徴とする、
請求項1に記載の高圧空間形成装置。
【請求項3】
前記開口補強部材は、前記開口を閉塞した前記扉を介して前記高圧容器内の圧力を受ける受圧部を備えることを特徴とする、
請求項2に記載の高圧空間形成装置。
【請求項4】
前記受圧部は、前記開口に対向すると共に前記開口を閉塞した前記扉の外側面に沿う形状に構成された受圧面を備えることを特徴とする、
請求項3に記載の高圧空間形成装置。
【請求項5】
前記開口補強部材を前記高圧容器の壁面に沿って移動自在に保持する案内機構をさらに備えることを特徴とする、
請求項1乃至4のいずれかに記載の高圧空間形成装置。
【請求項6】
前記開口補強部材は、前記退避位置において、前記開口を開放した前記扉が閉じられるのを制限する機械的ストッパとして機能することを特徴とする、
請求項1乃至5のいずれかに記載の高圧空間形成装置。
【請求項7】
前記高圧容器を貫通して回転自在に配置される支軸と、
前記高圧容器の外側において前記支軸に接続される扉操作ハンドルと、をさらに備え、
前記扉は、前記高圧容器の内側において前記支軸に接続されると共に前記開口よりも大きい寸法を有することを特徴とする、
請求項1乃至6のいずれかに記載の高圧空間形成装置。
【請求項8】
前記支軸は、前記開口を挟んで前記開口に直交する両側の側壁にそれぞれ配置されることを特徴とする、
請求項7に記載の高圧空間形成装置。
【請求項9】
前記扉操作ハンドルは、前記2つの支軸を繋ぐ部材であることを特徴とする、
請求項8に記載の高圧空間形成装置。
【請求項10】
前記高圧容器は有底円筒状であり、
前記開口は、前記高圧容器の外周部に形成され、
前記支軸は、前記高圧容器の2つの底部にそれぞれ配置されることを特徴とする、
請求項8または9に記載の高圧空間形成装置。
【請求項11】
前記支軸は、前記2つの底部の中心に配置され、
前記扉は、前記支軸と共に回転することにより、前記高圧容器の内壁面に沿って移動して前記開口を開放または閉塞することを特徴とする、
請求項10に記載の高圧空間形成装置。
【請求項12】
前記扉は、前記支軸に対して移動可能に接続され、
前記扉の外側と前記開口の端縁内側の隙間を閉じるために前記扉を前記開口に向けて押圧する押圧部材をさらに備えることを特徴とする、
請求項7乃至11のいずれかに記載の高圧空間形成装置。
【請求項13】
前記扉操作ハンドルは、前記開口を閉塞した状態において前記開口補強部材が前記退避位置に退避するのを前記開口補強部材に当接して制限する当接部を備えることを特徴とする、
請求項7乃至12のいずれかに記載の高圧空間形成装置。
【請求項14】
前記当接部は、前記開口補強部材が前記退避位置にある場合には、前記開口を開放した前記扉が閉じられるのを前記開口補強部材に当接して制限することを特徴とする、
請求項13に記載の高圧空間形成装置。
【請求項15】
前記高圧容器に設けられて前記支軸を支持する軸受は、前記支軸が挿入される2つのブッシュと、前記2つのブッシュの間に配置されて前記支軸が挿入される複数のOリングからなることを特徴とする、
請求項7乃至14のいずれかに記載の高圧空間形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−45605(P2011−45605A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−197633(P2009−197633)
【出願日】平成21年8月28日(2009.8.28)
【出願人】(509243562)メディカル・サイエンス・テクノロジーズ株式会社 (2)
【Fターム(参考)】